JP5432079B2 - Tool runout detection method - Google Patents
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Description
本発明は、工具振れ検出方法に関するものである。 The present invention relates to a tool runout detection method.
従来、回転軸に装着した工具により、ワークの切削加工を行う工作機械がある。この種の工作機械では、ワークの加工中に回転軸に振動が発生することがある。 2. Description of the Related Art Conventionally, there are machine tools that perform workpiece cutting using a tool mounted on a rotary shaft. In this type of machine tool, vibration may occur on the rotating shaft during workpiece machining.
ワークの加工中に生じる回転軸の振動を抑制する技術として、びびり振動を抑制可能な最適回転速度を算出し、この最適回転速度により回転軸を回転させるようした振動抑制装置が知られている(特許文献1参照)。 As a technique for suppressing vibration of a rotating shaft that occurs during machining of a workpiece, a vibration suppressing device that calculates an optimum rotational speed capable of suppressing chatter vibration and rotates the rotating shaft at this optimum rotational speed is known ( Patent Document 1).
上述した工作機械の中には、複数の回転軸を備えた機種がある。このような工作機械では、一方の回転軸でワークの切削加工を行っている間に、他方の回転軸では工具の交換作業を行う場合がある。工具の交換作業は、頻繁に行われる。一方、工作機械には高い加工精度が要求されるため、定期的に工具の取付精度を測定している(以下、工具の振れ検出という)。工具の振れ検出は、工具の先端がどれだけ振れているかを検出する作業であり、回転させた工具の先端における振幅(振れ量)を非接触式センサにより検出する。 Among the machine tools described above, there are models having a plurality of rotating shafts. In such a machine tool, a tool may be exchanged on the other rotary shaft while the workpiece is being cut on one rotary shaft. Tool replacement work is frequently performed. On the other hand, since high machining accuracy is required for machine tools, tool mounting accuracy is periodically measured (hereinafter referred to as tool runout detection). Tool shake detection is an operation to detect how much the tip of the tool is shaken, and the amplitude (amount of shake) at the tip of the rotated tool is detected by a non-contact sensor.
工具の振れ検出の作業において、一方の回転軸について工具の振れ検出の作業を行っている間に、他方の回転軸では工具の交換作業を行う場合がある。この場合、工具の交換作業において発生する振動が、工具の振れ検出の測定結果に影響を与えることがある。上記特許文献1に記載された振動抑制装置は、切削加工において、回転軸の回転中に発生するびびり振動を抑制するものであり、工具の交換作業中に発生する振動の影響を抑制することに関しては考慮されていない。
In the work of detecting the tool runout, while the work of detecting the runout of the tool is performed on one rotary shaft, the work of exchanging the tool may be performed on the other rotary shaft. In this case, the vibration generated in the tool replacement operation may affect the measurement result of the tool shake detection. The vibration suppressing device described in
本発明は、複数の回転軸を備えた工作機械において、一方の回転軸で工具の交換作業を実施している間に、他方の回転軸で工具の振れ検出を行う場合において、工具の交換作業で発生する振動の影響を受けにくくした工具振れ検出方法を提供することにある。 In a machine tool having a plurality of rotating shafts, the present invention provides a tool replacing operation when tool runout is detected on the other rotating shaft while the tool replacing operation is performed on the other rotating shaft. It is an object of the present invention to provide a tool runout detection method that is less susceptible to the influence of vibrations generated in the above.
(1) 工具を着脱自在に装着可能な少なくとも2つの回転軸(例えば、後述の加工主軸36)を備えた工作機械における工具振れ検出方法であって、1つの前記回転軸において前記工具の交換作業を実施し、当該交換作業により発生する振動波形を検出する振動波形検出工程と、検出した前記振動波形に基づいて、振動が最も大きい周波数を特定する周波数特定工程と、特定した前記周波数よりも高い周波数域の周期を、前記工具の振れ検出を実施する際のスキャン時間として設定するスキャン時間設定工程と、1つの前記回転軸において前記工具の交換作業を実施すると共に、他の1つの前記回転軸を回転させながら、設定した前記スキャン時間により前記工具の振れ検出を実施する工具振れ検出工程と、を含む工具振れ検出方法。
(1) A tool runout detection method in a machine tool including at least two rotating shafts (for example, a
(1)の発明によれば、工具の交換作業を実施したときに発生する振動波形を検出して、振動が最も大きい周波数を特定するとともに、特定した周波数よりも高い周波数域の周期を工具の振れ検出を実施する際のスキャン時間として設定する。これによれば、一方の回転軸で工具Tの交換作業を実施した際に発生する振動の影響を受けにくいスキャン時間を設定することができる。従って、一方の回転軸で工具の交換作業を実施している間に、設定したスキャン時間により他方の回転軸に装着された工具の振れ検出を実施した場合において、工具の交換作業で発生する振動の影響を受けにくくすることができる。 According to the invention of (1), the vibration waveform generated when the tool replacement operation is performed is detected, the frequency with the largest vibration is specified, and the period of the frequency region higher than the specified frequency is set in the tool. Set as scan time when shake detection is performed. According to this, it is possible to set a scan time that is not easily affected by vibrations that occur when the tool T is exchanged on one rotary shaft. Therefore, when the vibration of the tool mounted on the other rotating shaft is detected during the set scan time while the tool is being replaced on one rotating shaft, Can be less affected by
(2) (1)に記載の工具振れ検出方法であって、前記スキャン時間設定工程において、特定した前記周波数の少なくとも3倍の周波数の周期を、前記工具の振れ検出を実施する際のスキャン時間として設定する工具振れ検出方法。 (2) The tool runout detection method according to (1), wherein in the scan time setting step, the scan time when the runout detection of the tool is performed at a frequency cycle that is at least three times the specified frequency. Tool runout detection method set as
(2)の発明によれば、特定した周波数の少なくとも3倍の周波数の周期を工具の振れ検出を実施する際のスキャン時間として設定する。これによれば、工具の交換作業で発生する振動の影響をより受けにくくすることができる。 According to the invention of (2), the period of at least three times the specified frequency is set as the scan time when the tool runout detection is performed. According to this, the influence of the vibration which generate | occur | produces in the replacement | exchange operation | work of a tool can be made harder to receive.
本発明によれば、複数の回転軸を備えた工作機械において、一方の回転軸で工具の交換作業を実施している間に、他方の回転軸で工具の振れ検出を行う場合において、工具の交換作業で発生する振動の影響を受けにくくした工具振れ検出方法を提供することができる。 According to the present invention, in a machine tool provided with a plurality of rotating shafts, when tool runout detection is performed on the other rotating shaft while the tool is being exchanged on one rotating shaft, It is possible to provide a tool runout detection method that is less affected by vibrations generated in the exchange work.
以下、本発明に係る工具振れ検出方法の実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本発明に係る工具振れ検出方法を、2つの加工主軸36を備えた工作機械に適用した場合について説明する。
Hereinafter, an embodiment of a tool runout detection method according to the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. Here, a case where the tool runout detection method according to the present invention is applied to a machine tool including two
図1は、本実施形態における工作機械10の一部切欠斜視図である。図2は、図1に示す工作機械10の正面図である。図3は、図1に示す工作機械10の側面図である。以下、工作機械10の向きを特定するために、図2の左右方向をX方向(X1、X2方向)、高さ方向をY方向(Y1、Y2方向)とする。また、X方向及びY方向に直交する奥行き方向をZ方向(Z1、Z2方向)(図3参照)とする。X方向及びY方向は、水平面内の所定の一方向であって直交する。
FIG. 1 is a partially cutaway perspective view of a
工作機械10は、ワークWに対してドリル加工、中ぐり加工及びホーニング加工等を行う装置である。ワークWは、例えば、エンジンのシリンダヘッド、ミッションケースのような箱形の筐体である。工作機械10は、図2に示す正面視で左側(矢印X1側)の第1工作機械10aと、右側(矢印X2側)の第2工作機械10bと、これらの第1工作機械10a及び第2工作機械10bを統合的に且つ協調的に制御するコントローラ12と、着脱可能な工具Tを複数保持する工具マガジン11と、を備える。
The
第1工作機械10a及び第2工作機械10bは、隣接して平行に設けられている。第1工作機械10a及び第2工作機械10bは、後述する定盤13、ワーク移動装置(不図示)及びフレーム15を共用する。本実施形態において、第1工作機械10a及び第2工作機械10bは、同構造である。以下、第1工作機械10aを代表して説明する。
The
第1工作機械10aは、床に固定された定盤13の上部に配置されている。定盤13は、X方向に幅狭で、Y方向に低い形状を有する。定盤13の上面には、ワーク移動装置(不図示)及びフレーム15が設けられている。
図1に示すように、フレーム15は、工具マガジン11を支持している。工具マガジン11は、メインマガジン80a、80bと、サブマガジン100と、を備える。メインマガジン80aは、第1工作機械10aに対応する。メインマガジン80bは、第2工作機械10bに対応する。サブマガジン100は、メインマガジン80a、80bのZ2側上方に配置されている。サブマガジン100は、メインマガジン80a、80bに共用される工具Tを複数保持している。
The
As shown in FIG. 1, the
フレーム15は、定盤13の四隅から上方に延在する4本の支柱15aと、これら支柱15aの上部で支えられたプレート15bと、を備える。サブマガジン100は、プレート15bの上部に設けられた脚部105によって支持されている。フレーム15は、定盤13に設けられた4本の支柱15aにより支持されている。Z方向における2本の支柱15aの間には、シャッター107が設けられている(図1では、奥側のみ図示する)。シャッター107は、ワークWの加工の際、切削屑や切削油が左右に装置外へと飛散するのを防止するための遮蔽部材である。シャッター107は、工具TによりワークWへの加工を行う加工主軸36のメンテナンス時等に開放される。
The
第1工作機械10aは、図2及び図3に示すように、Zレール16と、コラム18と、Yレール20と、支持体22と、を備える。Zレール16は、定盤13の上面に設けられたZ方向に延在する一対のレールである。コラム18は、Zレール16に案内されてZ方向にスライドする筐体である。Yレール20は、コラム18の正面においてY方向に延在する一対のレールである。支持体22は、Yレール20に案内されてY方向にスライドする筐体である。
As shown in FIGS. 2 and 3, the
Zレール16上でのコラム18のZ方向位置は、Z位置センサ16aによって検出される。また、Yレール20上での支持体22のY方向位置はY位置センサ20aによって検出される。それぞれのセンサで検出されたZ方向位置、Y方向位置は、コントローラ12に送信される。
The position of the
コラム18は、定盤13に設けられたZモータ24により駆動される。具体的には、コラム18は、Zモータ24の回転により、ボールねじ機構26を介してZ方向に往復移動する(図3参照)。なお、Zモータ24に図示しないロータリエンコーダを取り付け、このロータリエンコーダにより、ボールねじ機構26のボールねじの回転角度を検出するように構成してもよい。この場合は、コラム18のZ方向位置として、前記検出されたボールねじの回転角度がコントローラ12に送信される。
The
支持体22は、定盤13の内部に配置されたYモータ28(図1参照)により駆動される。具体的には、支持体22は、Yモータ28の回転により、ボールねじ機構30を介してY方向に往復移動する(図2参照)。なお、Yモータ28に図示しないロータリエンコーダを取り付け、このロータリエンコーダにより、ボールねじ機構30のボールねじの回転角度を検出するように構成してもよい。この場合は、支持体22のY方向位置として、前記検出されたボールねじの回転角度がコントローラ12に送信される。コラム18及びYレール20は、Y方向に延出した形状を有する。このため、コラム18及びYレール20は、支持体22を比較的長距離移動させることができる。
The
支持体22は、旋回アーム32と、加工主軸36と、を備える。加工主軸36は、旋回アーム32における遠心方向の端部に設けられている。加工主軸36は、旋回アーム32に対して回動自在となるように支持されている。また、支持体22は、旋回アーム32を旋回させるアームモータ(不図示)と、加工主軸36を回転させるスピンドルモータ38(図4参照)と、を備える。
The
メインマガジン80aは、プレート15bの上面であって、図中の左側(X1側)に設けられている。メインマガジン80aには、加工主軸36に装着される複数の工具Tが着脱自在に保持されている。また、メインマガジン80bは、プレート15bの上面であって、図中の右側(X2側)に設けられている。メインマガジン80bには、加工主軸36に装着される複数の工具Tが着脱自在に保持されている。以下、メインマガジン80aを代表して説明する。
図4は、工具マガジン11の側面図である。図5は、工具ポット126の斜視図である。図6は、工具マガジン11の正面図である。
The
FIG. 4 is a side view of the
図1及び図6に示すように、メインマガジン80aは、回転軸82と、マガジンモータ83と、保持アーム84と、を備える。回転軸82は、矢印Z方向に延在した軸である。マガジンモータ83は、回転軸82を駆動する駆動装置である。保持アーム84は、回転軸82を中心として正面視(図2参照)で約270度の範囲で放射状に設けられた部材である。それぞれの保持アーム84の先端には、工具Tを挟持する略C字状のグリップ85が設けられている。グリップ85は弾性体により構成されている。グリップ85は、C字の開口部(符号を省略)を有する。この開口部から工具Tを押し込むと、開口部が弾性的に拡開して工具Tが挿入可能となる。開口部に工具を挿入すると、開口部は弾性的に閉じられる。これにより、工具はグリップ85に保持される。また、保持された工具Tは、C字の開口部から引き抜きが可能である。グリップ85は、工具Tに形成された鍔状の溝部を介して直接的に把持することができる。
As shown in FIGS. 1 and 6, the
加工主軸36の工具Tを交換する際には、メインマガジン80aを回転させて、プレート15bの端から所定の保持アーム84を下方に指向させる。具体的には、工具Tを保持していない空の保持アーム84を下方に指向させる。そして、コラム18のZ方向位置を調整した後に、支持体22を上昇させる。これにより、図4に示すように、工具Tが保持アーム84に保持される。また、アンクランプレバー52がコラム18上部から垂下されたアンクランプブロック53に当接して操作される。これにより、工具Tは、ツールヘッド50に対してアンクランプされる。従って、コラム18を矢印Z2方向に後退させることで、工具Tはツールヘッド50から抜き取られる。
When exchanging the tool T of the
次いで、メインマガジン80aを回転させて、これから使用する予定の工具Tが保持されている保持アーム84を下方に指向させる。そして、コラム18を矢印Z1方向に進出させる。これにより目的の工具Tがツールヘッド50に挿入される。更に、支持体22を下降させると、アンクランプレバー52がアンクランプブロック53から離れ、工具Tがクランプされる。この後、メインマガジン80aを回転させて、図2に示すように、全ての保持アーム84がプレート15bよりも上方に配置されるように設定する。
このように、メインマガジン80aと加工主軸36との間では、途中で工具Tを受け渡すために介在する機構がない。また、保持アーム84は、工具Tを直接的に把持する。このため、コラム18、支持体22及び旋回アーム32により、工具Tの着脱操作を直接的に行うことができる。
Next, the
Thus, there is no mechanism interposed between the
図1〜図3に示すように、サブマガジン100は、メインマガジン80a、80bのZ2側において、プレート15bの上面に設けられた脚部105によって支持されている。サブマガジン100は、メインマガジン80a、80bの保持アーム84よりも上方で工具Tを保持している。サブマガジン100は、図2に示すように、メインマガジン80a、80bを跨ぐように設けられている。サブマガジン100は、矩形型(楕円型)の回転マガジンである。サブマガジン100は、メインマガジン80a、80bに同時に対応することができる。サブマガジン100は、水平平面(XZ平面)内で回転することにより、所望の工具Tを割り出すことができる。
As shown in FIGS. 1 to 3, the sub-magazine 100 is supported on the Z2 side of the
サブマガジン100は、ベースフレーム110と、チェーン112と、レール(工具移動レール)114と、を備える。ベースフレーム110は、脚部105に固定された略矩形状の枠体である。チェーン112は、ベースフレーム110の外側面を周回するように巻き掛けられた動力伝達部材である。レール114は、チェーン112の下方(Y2方向)において、チェーン112と平行してベースフレーム110の外側面を周回するように固定された軌道である。
The
チェーン112は、略矩形状に循環駆動される。チェーン112は、略矩形状の四隅のうちの1つの隅において、駆動ギア122と係合する。また、チェーン112は、略矩形状の四隅のうちの他の3つの隅において、従動ギア124と係合する。駆動ギア122は、モータ120の回転力により駆動される。従動ギア124は、チェーン112を駆動することなく空転するギアである。チェーン112は、駆動ギア122が回転することにより、ベースフレーム110の外側面に沿うように無端移動する。
また、チェーン112には、その延在方向に沿って複数の保持アーム118が取り付けられている。保持アーム118は、略Y字状に形成されている。保持アーム118は、工具ポット126に係合することにより、工具ポット126に装着された工具Tを間接的に保持する。
The
A plurality of holding
保持アーム118は、一端側の棒状部分がチェーン112に固定されている。また、保持アーム118は、他端側のフォーク116が下方(Y2方向)に開口している(図1及び図5参照)。フォーク116は、弾性的な機構や可動部等を持たない二又の部材である。保持アーム118は、フォーク116に挿入された工具ポット126(工具T)を、レール114との間で挟み込むことにより、工具ポット126を保持する。保持アーム118における工具ポット126及び工具Tの交換は、例えばシステム背面側(Z2側)のレール114に図示しない可動部を設け、この可動部を介して作業者が人手により行うことができる。
The holding
このように、サブマガジン100は、駆動源となるモータ120の回転力により駆動ギア122が駆動され、チェーン112が無端移動する。これにより、工具ポット126(工具T)は、保持アーム118を介してレール114と沿うように移動する。
Thus, in the
また、図1に示すように、加工主軸36の近傍には位置検出センサ180が配置されている。位置検出センサ180は、工具Tを回転させたときに発生する工具Tの振れを検出する機能と、工具Tの交換作業時に発生する振動波形を検出する機能とを備える。本実施形態における位置検出センサ180は、非接触式センサであり、図1に示すコントローラ12と電気的に接続されている。位置検出センサ180の出力は、コントローラ12へ送信される。なお、図1では、第2工作機械10bの加工主軸36に位置検出センサ180が配置されているが、これに限らず、第1工作機械10aの加工主軸36に位置検出センサ180が配置されていてもよい。位置検出センサ180は、工具Tの振れ検出を行う時のみ加工主軸36の近傍に配置される。位置検出センサ180は、ワークWを加工する際には、所定位置に退避するように構成されている。
Further, as shown in FIG. 1, a
また、図示していないが、工具マガジン11には、工具Tの有無を検出するためのセンサのほか、所望の工具Tが切欠き134a(後述)に対応した位置に割り出されたこを検出するセンサ、メインマガジン80a側から所望の工具Tを受け取ったことを検出するセンサ等が配置されている。また、工具マガジン11には、メインマガジン80aにより所望の工具Tが加工主軸36との受け渡し位置に配置されたことを検出するセンサや、加工主軸36に工具Tが装着された際、工具Tが保持アーム84から離脱したこと等を検出するセンサが配置されている。
Although not shown, the
工具ポット126は、図5に示すように、略円筒形状の容器である。工具ポット126は、フォーク116に保持される姿勢において、上下左右の面に軸線方向に沿う平面部126aが形成されている。工具ポット126の端面(前面)には、工具Tが着脱される装着孔128が設けられている。また、工具ポット126の左右両側面の平面部126aには、それぞれ軸線方向に直交してY方向に延びた左右一対の溝部130、132が設けられている。
As shown in FIG. 5, the
従って、図4及び図5に示すように、工具ポット126は、一対の溝部130、130の延在方向(Y2方向)に沿って保持アーム118のフォーク116が挿入されることにより、上面及び左右側面が保持される。また、工具ポット126は、下面がレール114に当接することにより、工具ポット126(工具T)全体が保持される。フォーク116の間に係合された工具ポット126(工具T)は、モータ120によってチェーン112が無端移動すると、下面側の平面部126aがレール114に摺接しつつ、チェーン112と共に移動する。
Therefore, as shown in FIGS. 4 and 5, the
図2及び図6に示すように、工具ポット126が摺接するレール114には、メインマガジン80a、80bにそれぞれ対応するZ1側位置に、一対の切欠き134a、134bが形成されている。
As shown in FIGS. 2 and 6, a pair of
図6において、切欠き134a、134bは、それぞれメインマガジン80a、80bの回転軸82とX方向位置が一致している。すなわち、メインマガジン80a、80bの回転中心C2と、切欠き134a、134bの幅方向(X方向)の中心位置C4とがY方向で一致している。このように、切欠き134a、134bと回転軸82とが共に同一の鉛直平面(図14のYZ平面)内にあるため、メインマガジン80a、80bの各保持アーム84は、Y方向に沿った頂上位置に配置された際に、切欠き134a、134bに対応する。この状態で、サブマガジン100の保持アーム118を切欠き134a、134bに対応した位置に配置することにより、保持アーム118と保持アーム84とを切欠き134a、134bを挟んでY方向に対向して配置させることがでる。
In FIG. 6, the
このように、工具マガジン11では、図6に示す正面視において、グリップ85及びフォーク116の開口同士を鉛直方向(Y方向)に互いに向かい合わせに設定することができる。
As described above, in the
工具マガジン11は、図6に示すように、工具受渡機構(工具交換装置)140を備える。工具受渡機構140は、切欠き134a、134bの中心位置C4とY方向で一致した動作中心C3を持つ装置である。図6では、図面の簡略化のため、切欠き134a、134bの中心位置C4をやや下げた位置に図示しているが、中心位置C4は、Y方向の高さ位置がレール114と同一位置である。これによれば、グリップ85及びフォーク116の開口同士が互いに向かい合った状態で工具受渡機構140を駆動することにより、メインマガジン80a、80bとサブマガジン100との間で工具Tの受け渡しを容易に且つ安定して行うことができる。
As shown in FIG. 6, the
次に、工具受渡機構140について説明する。図7は、図6に示す工具受渡機構140の斜視図である。図8(A)は、図7に示す工具受渡機構140の側面図である。図8(B)は、図8(A)に示す状態から工具受渡機構140のハンド146を下降させた状態を示す側面図である。図7、図8(A)及び(B)は、一方のメインマガジン80b及び切欠き134bに対応する工具受渡機構140を示す。他方のメインマガジン80a及び切欠き134aに対応する機構は、略左右対称に構成される点以外は基本的に同一であるため、詳細な説明を省略する。
Next, the
図7及び図9(後述)に示すように、工具受渡機構140は、略U字状の係合部材144と、略扁平C字状のハンド146と、を備える。係合部材144は、図中上方(Y1方向)に延出され、工具ポット126の一対の溝部132に係合可能な一対の爪部142、142を有する。ハンド146は、係合部材144の爪部142、142間に配置された部材である。係合部材144及びハンド146は、側面視において、フレーム148で支持されている。
As shown in FIGS. 7 and 9 (described later), the
係合部材144は、一対のガイドロッド154と当接する。一対のガイドロッド154は、Z方向に進退するシリンダ機構150のロッド152と連結されている。従って、係合部材144は、シリンダ機構150に連結された一対のガイドロッド154により、Z方向に進退する。
The engaging
ハンド146は、図7に示すように、側面視において、略C字形に形成された部材である。ハンド146は、上板156と、下板158と、を備える。上板156は、水平平面(XZ平面)に平行な部材である。下板158は、上板156のY2側に平行して設けられた部材である。また、下板158は、上板156よりもZ1方向に突出している。上板156と下板158との間隔は、保持アーム118で移動する工具ポット126(X方向から挿通される)を保持するのに適した距離に設定されている(図8(A)参照)。
As shown in FIG. 7, the
上板156と下板158の背面には、スライダ160が取り付けられている。スライダ160は、フレーム148のレール159と係合している。これにより、スライダ160は、Y方向に延在するレール159に沿って上下に移動可能となる。
A
ハンド146の側面(図7ではX1側)には、X1方向に延びたシャフト162が設けられている。また、ハンド146には、図8(A)に示すように、屈曲した形状のリンク164が係合している。リンク164は、略中央の屈曲部に形成された貫通孔がフレーム148から突出したヒンジピン166に軸支されている。また、リンク164は、一端側に形成された長孔168にシャフト162が挿通されている。更に、リンク164の他端側には、X1方向に延びたピン170が設けられている。ピン170は、シリンダ機構172と連結されている。シリンダ機構172は、ロッド174をZ方向に進退可能に駆動する。ロッド174の先端には、レバー部材175が設けられている。レバー部材175の貫通孔(符号を省略)は、ピン170と係合している。また、リンク164の屈曲部の背面(Z2側)には、ストッパ176が設けられている。フレーム148には、ストッパ176に対応するストッパボルト178が設けられている。
A
従って、シリンダ機構172が駆動され、レバー部材175がZ2方向に進退されると、リンク164はヒンジピン166を支点として揺動する。これにより、シャフト162は、長孔168の内部を移動しながらY方向に上下動する。すなわち、スライダ160を介してハンド146がY方向に移動する。具体的には、図8(A)に示すように、ロッド174がZ1方向に前進されると、リンク164は上方に揺動する。これにより、ハンド146がY1方向に上昇する。
Therefore, when the
一方、図8(A)に示す状態からロッド174がZ2方向に後退されると、図8(B)に示すように、リンク164は、下方(矢印θ方向)に揺動する。これにより、ハンド146がY2方向に下降する。リンク164の揺動によるシャフト162の上下位置(Y方向位置)は、上限位置及び下限位置に設置されたセンサ(近接センサ)179a、179bによって検出される。なお、ハンド146の上限位置は、ストッパ176とストッパボルト178との当接によっても規制され、ハンド146の下限位置は、ロッド174の縮退位置によっても規制される。
On the other hand, when the
このような工具受渡機構140は、ハンド146がY1方向で上限位置にある際に、ハンド146の下板158の上面側(摺接部材158a)がレール114と略面一となるように設定されている。これにより、フレーム148がベースフレーム110の下面(Y2側)に吊り下げられるようにして固定される(図3、図4、図6及び図8(A)参照)。このため、通常時、工具Tの受け渡しがなされない状態では、図6に示すように、ハンド146がY1方向で上限位置に設定される。これにより、工具ポット126(工具T)は、上板156と下板158との間を円滑に通過することができる。すなわち、下板158(摺接部材158a)が切欠き134a、134bを補完し、レール114の一部として機能する。
Such a
次に、上記のように構成された工作機械10において、工具マガジン11を構成するメインマガジン80aとサブマガジン100との間での工具Tの受け渡し動作を、図9〜図11を参照して説明する。なお、他方のメインマガジン80bとサブマガジン100との間での工具Tの受け渡し動作も略同様であるため、以下では説明を省略する。
Next, in the
図9〜図11は、メインマガジン80aとサブマガジン100との間で工具Tの受け渡しを行う動作の各状態を示す説明図である。この受け渡しの動作は、コントローラ12により制御される。図9(A)は、工具マガジン11の切欠き134a近傍を模式的に示す平面図である。図9(B)は、図9(A)の正面図である。図9(C)は、図9(A)の側面図である。図10及び図11に示す(A)〜(C)ついても同じである。
9 to 11 are explanatory views showing states of the operation for transferring the tool T between the
図9〜図11では、理解を容易にするため、各構成要素を図1等に比べて模式的に示している。例えば、工具受渡機構140を構成するシリンダ機構172は、図8(A)では横置き(軸線方向が矢印Z方向)であるのに対し、図9(C)では縦置き(軸線方向が矢印Y方向)で図示し、その機能を明確にしている。
In FIG. 9 to FIG. 11, each component is schematically shown in comparison with FIG. For example, the
また、図9(A)等では、サブマガジン100に保持された各工具ポット126に対して便宜上A〜Dの符号を付している。以下の説明では、適宜に工具ポット126A〜126Dと称する。なお、図9(C)等において斜線を付した線で示された領域は、加工主軸36によりワークWを加工する領域(加工区)である。
Further, in FIG. 9A and the like, symbols A to D are attached to the
次に、あらかじめ不要な工具Tが取り外されたメインマガジン80aの保持アーム84に、サブマガジン100から所望の工具Tを移送する動作について説明する。
Next, an operation of transferring a desired tool T from the
まず、図9(A)〜図9(C)に示すように、コントローラ12は、サブマガジン100を駆動して所望の工具Tが装着された工具ポット126Cを割り出し、切欠き134aに対応させる。すなわち、所望の工具Tを装着した工具ポット126Cを、工具受渡機構140のハンド146内に配置する。
First, as shown in FIGS. 9A to 9C, the
次に、図10(A)〜図10(C)に示すように、コントローラ12は、シリンダ機構172を駆動してハンド146を下降させる。これにより、ハンド146に上下面が保持された工具ポット126C(及びこれに装着された所望の工具T)は、溝部130がフォーク116で案内される。更に、溝部132は、爪部142で案内されて矢印Y2方向へと円滑に下降される。
Next, as shown in FIGS. 10A to 10C, the
そして、工具ポット126C及び工具Tの下降が完了すると、図11(A)〜図11(C)に示すように、工具ポット126Cは、保持アーム118から完全に離脱し、溝部132を介して係合部材144に保持される。一方、工具ポット126Cに装着された所望の工具Tは、メインマガジン80aを構成する保持アーム84のグリップ85に保持される。
When the lowering of the
その後、コントローラ12は、シリンダ機構150を駆動して係合部材144をZ2方向に後退させ、工具ポット126Cを後退させる(図示を省略)。これにより、保持アーム84で保持された工具Tが工具ポット126Cから離脱されつつ、工具ポット126Cのみが矢印Z2方向に後退する。この結果、所望の工具Tのメインマガジン80aへの受け渡しが完了する。
Thereafter, the
以降の動作については、上述した動作とほぼ同じであり、工具Tが離脱された空の工具ポット126Cをサブマガジン100へと返却すると共に、必要に応じて、メインマガジン80aの他の工具Tの交換等を行う。
The subsequent operation is almost the same as the above-described operation, and the
本実施形態の工作機械10は、第1工作機械10aと第2工作機械10bとにおいて、上述した工具Tの交換作業と、加工主軸36に装着した工具TによりワークWを加工する作業と、後述する工具Tの振れ検出の作業とを、それぞれ独立して実施することができる。
The
このうち、工具Tの交換作業においては、上述したように、サブマガジン100がモータ120により駆動され、メインマガジン80a、80bがマガジンモータ83により駆動されるほか、支持体22がYモータ28により駆動される。また、工具受渡機構140がシリンダ機構150により駆動される。このように、工具Tの交換作業においては、モータやシリンダ機構が起動したり、停止したりする際に振動が発生する。また、サブマガジン100やメインマガジン80a、80b、並びに工具受渡機構140等は、重量物となる複数の部材で構成されているため、モータやシリンダ機構により起動したり、停止したりする際に振動が発生する。更に、工具Tも重量物であるため、水平方向や垂直方向へ移動したり、或いは移動が停止したりした際には慣性力が生じる。このため、工具Tと他の部材との接触や衝突によって振動が発生する。このように、工具Tの交換作業においては、モータやシリンダ機構の起動や停止に伴って振動が発生するだけでなく、サブマガジン100等の起動や停止に伴って振動が発生し、更には工具Tの移動や停止によっても振動が発生する。
Among these, in the replacement work of the tool T, as described above, the
次に、工具Tの振れ検出方法について説明する。図12は、本実施形態における工具振れ検出システム200の構成を示すブロック図である。図13は、工具Tの交換中に位置検出センサ180により検出された振動波形を示すグラフである。図14は、検出した振動波形から周波数成分を抽出したグラフである。図15は、コントローラ12において、工具Tの振れ検出を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。
Next, a method for detecting the deflection of the tool T will be described. FIG. 12 is a block diagram showing a configuration of a tool
本実施形態の工具振れ検出システム200は、2つの加工主軸36のうちの一方の加工主軸36に装着された工具Tを回転させ、工具Tの振れ量を所定のスキャン時間において検出(振れ測定値の検出)する機能を有する。工具振れ検出システム200は、図12に示すように、コントローラ12と、位置検出センサ180と、を備える。
The tool
コントローラ12は、図示しないCPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータにより構成されている。コントローラ12は、工具交換プログラムに従って、モータ120及び工具受渡機構140を駆動する。これにより、サブマガジン100においてワークWの加工に必要な工具Tが割り出され、上述したように、サブマガジン100からメインマガジン80a(80b)への工具Tの受け渡しが行われる。
The
また、コントローラ12は、工具振れ検出プログラムに従って、一方の加工主軸36で工具Tの交換作業を実施している間に、他方の加工主軸36で工具Tの振れ検出を実施する機能を備える。
Further, the
まず、コントローラ12による振動波形検出工程と、周波数特定工程と、スキャン時間設定工程とについて説明する。
First, the vibration waveform detection process, the frequency identification process, and the scan time setting process by the
コントローラ12は、振動波形検出工程において、工具Tの交換作業を実施したときに発生する振動波形を、位置検出センサ180により検出する。図13は、検出された振動波形の一例を示す。図13において、横軸は交換作業の時間[sec]を示し、縦軸は位置検出センサ180から工具Tまでの距離(センサ距離)[mm]を示す。なお、位置検出センサ180から工具Tまでの距離(間隔)は0.58mmである。図13の例では、工具Tの交換作業を実施したときに、最大で0.078mmの振動(図中A)が発生している。
The
続いて、コントローラ12は、周波数特定工程において、検出した振動波形を周波数解析することにより、それぞれの周波数成分を抽出して、振動が最も大きい周波数を特定する。例えば、図13に示す振動波形を周波数解析することにより、図14に示すような周波数成分を抽出することができる。図14において、横軸は周波数[Hz]を示し、縦軸は振幅[mm]を示す。なお、振幅は、位置検出センサ180から工具Tまでの距離0.58mmを基準とする。図14に示すように、振動波形に含まれる周波数を抽出すると、周波数10Hz付近の振動が最も大きいことが分かる。このため、コントローラ12は、振動が最も大きい周波数を10Hzと特定する。
Subsequently, in the frequency specifying step, the
一方の加工主軸36で工具Tの交換作業を実施している間に、他方の加工主軸36で工具Tの振れ検出を実施した場合において、例えば、スキャン時間(1回の振れ検出に要する時間)を0.1sec(10Hz)とすると、振れ検出の振れ測定値には、交換作業により発生した振動が含まれている可能性が高くなる。
For example, when the vibration detection of the tool T is performed on the
そこで、コントローラ12は、スキャン時間設定工程において、先に特定した周波数よりも高い周波数域の周期を、工具Tの振れ検出を実施する際のスキャン時間として設定する。本実施形態では、特定した周波数の3倍となる周波数の周期をスキャン時間として設定している。すなわち、10Hz×3=30Hz(0.03sec)となるため、スキャン時間を0.03secに設定する。図14に示すように、周波数30Hzの帯域では、周波数10Hzの帯域よりも振幅が大幅に小さくなる。このため、スキャン時間を0.03secとすることにより、工具Tの交換作業を実施した際に発生する振動の影響を受けにくくなると考えられる。
Therefore, in the scan time setting step, the
この後、コントローラ12は、工具振れ検出工程において、位置検出センサ180を用いて工具Tの振れを検出する。すなわち、コントローラ12は、一方の加工主軸36で工具Tの交換作業を実施している間において、他方の加工主軸36に装着された工具Tの振れ検出を、スキャン時間0.03secにより実施する。
Thereafter, the
次に、コントローラ12において、工具Tの振れ検出を行う場合の処理手順を、図15を参照しながら説明する。このフローチャートの処理は、図示しない記憶装置に記憶された、振れ検出実施プログラムに従ってコントローラ12により実行される。
Next, a processing procedure for detecting the deflection of the tool T in the
まず、ステップST101において、コントローラ12は、工具Tの交換作業を実施したときに発生する振動波形を、位置検出センサ180により検出する。
First, in step ST <b> 101, the
ステップST102において、コントローラ12は、ステップST101で検出した振動波形を周波数解析することにより、それぞれの周波数成分を抽出して、振動が最も大きい周波数を特定する。
In step ST102, the
ステップST103において、コントローラ12は、ステップST102で特定した周波数よりも高い周波数域(本実施形態では、特定した周波数の3倍となる周波数)の周期を、工具Tの振れ検出を実施する際のスキャン時間として設定する。
In step ST103, the
ステップST104において、コントローラ12は、一方の加工主軸36で工具Tの交換作業を実施すると共に、ステップST103で設定したスキャン時間により、他方の加工主軸36に装着された工具Tの振れ検出を実施する。このとき、コントローラ12は、検出した工具Tの振れ測定値を、図示しない記憶装置に記憶する。コントローラ12は、ステップST104における工具Tの振れ検出が完了した後、本フローチャートの処理を終了する。
In step ST104, the
次に、一方の加工主軸36において工具Tの交換作業を実施している間に、他方の加工主軸36に装着された工具Tの振れ検出を実施した場合の実施例を、表1及び表2を参照しながら説明する。この実施例では、スキャン時間を0.1sec〜0.03secの4段階に設定すると共に、加工主軸36の回転数を2200rpm〜4400rpmの3段階に設定した。その上で、一方の加工主軸36において工具Tの交換作業を実施している間に、他方の加工主軸36に装着された工具Tの振れ検出を連続して20回実施し、それぞれ振れの測定値[mm]を記録した。なお、あらかじめ他の手法により測定した工具Tの振れ量は、0.039mm(39μm)であった。
Next, Table 1 and Table 2 show examples in which runout detection of the tool T mounted on the
表1は、20回の振れ検出において、振れ測定値が最大となった測定結果を示し、表2は、同じく20回の振れ検出において、振れ測定値が最小となった測定結果を示す。 Table 1 shows the measurement results with the maximum shake measurement value in 20 times of shake detection, and Table 2 shows the measurement results with the minimum shake measurement value in 20 times of shake detection.
表1及び表2に示すように、測定結果が最小となるのは、いずれも加工主軸36の回転数を3300rpmとし、スキャン時間を0.03secに設定した場合であった。従って、上述のような条件下において振れ検出を実施した場合には、他方の加工主軸36で工具Tの交換作業を実施したときに発生する振動の影響を受けにくいことが明らかとなった。このため、本実施例に示すような条件下において振れ検出を実施した場合には、正確な振れ測定値を得ることができる。
As shown in Tables 1 and 2, the measurement results were minimized when the rotation speed of the
なお、表2において、加工主軸36の回転数を4400rpmに設定した場合には、測定結果が0.039未満となっている。これらの数値は、本体の振れ量(0.039mm)が過小評価されたものであるため、測定結果の考察から除外している。
In Table 2, when the rotational speed of the
また、従来の振れ検出における加工主軸36の回転数は2200rpmである。しかしながら、表1及び表2の測定結果から明らかなように、加工主軸36の回転側は、従来よりも高速側に設定することが望ましい。本実施例では、従来例(2200rpm)の1.5倍となる3300rpmに設定した。このように、加工主軸36の回転側を従来よりも高速側に設定することにより、工具Tの振れ量を過小評価することなしに、振動の影響を受けにくくすることができる。
Further, the rotational speed of the
以上説明した本実施形態の工具振れ検出システム200によれば、以下のような効果を奏する。
According to the tool run-
本実施形態の工具振れ検出システム200において、コントローラ12は、工具Tの交換作業を実施したときに発生する振動波形を検出して、振動が最も大きい周波数を特定するとともに、特定した周波数よりも高い周波数域の周期を工具Tの振れ検出を実施する際のスキャン時間として設定する機能を備える。これによれば、一方の加工主軸36で工具Tの交換作業を実施した際に発生する振動の影響を受けにくいスキャン時間を設定することができる。従って、一方の加工主軸36で工具Tの交換作業を実施している間に、他方の加工主軸36に装着された工具Tの振れ検出を実施した場合において、工具Tの交換作業で発生する振動の影響を受けにくくすることができる。
In the tool run-
また、本実施形態の工具振れ検出システム200において、コントローラ12は、特定した周波数の少なくとも3倍の周波数の周期をスキャン時間として設定する機能を備える。これによれば、工具Tの交換作業で発生する振動の影響をより受けにくくすることができる。
Further, in the tool run-
更に、本実施形態の工具振れ検出システム200において、加工主軸36の回転側を従来よりも高速側に設定した場合には、工具Tの振れ量を過小評価しないようにすることができる。
Further, in the tool
以上、本発明に係る工具振れ検出方法の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。 Although the embodiment of the tool runout detection method according to the present invention has been described above, the present invention is not limited to the above-described embodiment, and can be implemented in various forms.
例えば、本実施形態では、工具Tの交換作業を実施したときに発生する振動波形を、振れ検出の際に使用する位置検出センサ180により検出している。しかしながら、これに限らず、工具Tの交換作業を実施したときに発生する振動波形を、専用の振動センサにより検出するようにしてもよい。
For example, in the present embodiment, a vibration waveform that is generated when the tool T is exchanged is detected by the
また、本実施形態では、一方の加工主軸36で工具Tの交換作業を実施している間に、他方の加工主軸36で工具Tの振れ検出を実施した場合について説明した。しかしながら、これに限らず、一方の加工主軸36においてワークWへの切削加工を実施している間に、他方の加工主軸36で工具Tの振れ検出を実施する場合についても適用することができる。この場合には、ワークWへの切削加工により発生する振動の影響を受けにくくすることができる。
Further, in the present embodiment, the case has been described in which the deflection of the tool T is detected on the
10:工作機械
11:工具マガジン
12:コントローラ
36:加工主軸
80a、80b:メインマガジン
100:サブマガジン
140:工具受渡機構
180:位置検出センサ
200:工具振れ検出システム
10: Machine tool 11: Tool magazine 12: Controller 36: Processing
Claims (2)
1つの前記回転軸において前記工具の交換作業を実施し、当該交換作業により発生する振動波形を検出する振動波形検出工程と、
検出した前記振動波形に基づいて、振動が最も大きい周波数を特定する周波数特定工程と、
特定した前記周波数よりも高い周波数域の周期を、前記工具の振れ検出を実施する際のスキャン時間として設定するスキャン時間設定工程と、
1つの前記回転軸において前記工具の交換作業を実施すると共に、他の1つの前記回転軸を回転させながら、設定した前記スキャン時間により前記工具の振れ検出を実施する工具振れ検出工程と、
を含む工具振れ検出方法。 A tool runout detection method in a machine tool having at least two rotating shafts to which a tool can be detachably attached,
A vibration waveform detection step of performing the tool replacement operation on one rotating shaft and detecting a vibration waveform generated by the replacement operation;
Based on the detected vibration waveform, a frequency specifying step for specifying a frequency with the largest vibration,
A scan time setting step of setting a period of a frequency region higher than the identified frequency as a scan time when performing the tool runout detection;
A tool runout detecting step of performing the tool replacement operation on one of the rotating shafts and detecting the runout of the tool according to the set scan time while rotating the other one of the rotating shafts,
Tool runout detection method including
特定した前記周波数の少なくとも3倍の周波数の周期を、前記工具の振れ検出を実施する際のスキャン時間として設定する請求項1に記載の工具振れ検出方法。 In the scan time setting step,
The tool runout detection method according to claim 1, wherein a period of a frequency at least three times the identified frequency is set as a scan time when performing the runout detection of the tool.
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