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JP5424291B2 - 骨髄細胞の動員剤および動員方法 - Google Patents

骨髄細胞の動員剤および動員方法 Download PDF

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Description

本発明は、骨髄細胞、中でも骨髄細胞に含まれる幹細胞および/または前駆細胞を血液中または組織に動員する骨髄細胞動員剤および骨髄細胞動員方法に関する。
障害を受け、機能を損なった組織を再生するための医療として古くから骨髄、肝臓、腎臓、心臓、或いは皮膚等の移植医療が行われてきた。しかしながら、臓器移植医療は臓器や組織のドナー不足、非自己組織を移植することによる免疫拒絶といった大きな問題を抱えている。
1997年に発表されたクローンヒツジの誕生の成功と1998年のヒトembryonic stem cell(ES細胞)の樹立によって、必要な臓器を人為的に産生する再生医療が現実のものとなる可能性が示され、以来今日に至るまで、大きな注目を集めている。しかしながら、ES細胞の臨床応用には、胚細胞由来であることによる宗教的、あるいは倫理的観点からの反発、患者とES細胞との免疫適合性、ES細胞移植後の腫瘍の発生といった問題が、今なお大きな課題として残されている。
このようにES細胞を用いる細胞移植療法には、多くの問題があるため、患者自身の骨髄多能性幹細胞を利用する細胞移植療法が注目を集めている。すなわち、骨髄中に、多能性幹細胞や様々な組織の幹細胞が存在しており、これらの細胞は様々な組織に分化できることから、機能の損傷した組織や臓器の機能回復を図る再生医療技術として関心を集めている。
この歴史は、1999年に、Pittingerらにより骨髄中にほとんど全ての生体細胞に分化する能力を有する多能性幹細胞と呼ばれる細胞が存在することが示されたこと(非特許文献1)、ほぼ同時期に先天性の骨疾患である骨形成不全症の患者に骨髄移植を行うと、明かな骨の成長が認められるとの報告がなされたこと(非特許文献2)に始まる。このように、骨髄中には障害組織の再生を誘導する多能性幹細胞や前駆細胞が含まれていることが報告されている。従って、自己の多能性幹細胞や前駆細胞を骨髄から血液や障害組織に動員したり、あるいは必要な組織に分化誘導することができれば、ES細胞移植による再生医療がかかえる問題を払拭できる可能性があり、その実用化が期待されている。
現在、白血病や重症再生不良性貧血、転移の見られる全身性の癌、あるいは固形癌に対する化学療法の副作用として起こる造血障害の治療として、骨髄移植や臍帯血移植が広く実施されている。この場合、移植された後に産生される血球細胞は、骨髄や臍帯血に含まれる造血系幹細胞に由来する。このように造血系に関しては、幹細胞移植による細胞再生医療が従来から行なわれ、一定の成果が得られている。
骨髄に多能性幹細胞や様々な組織の前駆細胞が存在することが明かになって以来、この療法が造血系だけでなく、その他の臓器や組織の再生医療への応用が試みられるようになった。例えばViaCell社(米国)では、骨髄由来多能性幹細胞の移植による急性心筋梗塞治療の臨床試験を試みており、また、Aastrom Biosciences社(米国)では、頸骨非癒合骨折治療にこの骨髄由来多能性幹細胞を利用した臨床試験が行われている。
このような多能性幹細胞やさまざまな組織の前駆細胞を利用するためには、まず、有用な特性を有する幹細胞や前駆細胞そのもの、これらを分離する技術、細胞の純度を高める精製技術、生体内で幹細胞の密度を高める富化技術、細胞の培養および増殖技術、さらに機能を損なうことなく保存する技術が必要になる。
しかし自家骨髄移植において、骨髄細胞中に1%以下と考えられている多能性幹細胞や前駆細胞を十分数移植するためには、患者から多くの骨髄を採取する必要があり、場合によっては500〜600ミリリットルにも及ぶため、患者に対して苦痛や痛み、場合によっては感染症等の有害事象を引き起こす懸念があり、今なお問題となっている。このため、少量の骨髄から多能性幹細胞を分化誘導して生産する技術、あるいは患者体内で多能性幹細胞を動員する技術が検討されているが、幹細胞の分化誘導因子や動員の仕組みについては未だに不明な点が多く、根本的な解決策は見いだされていない。
さらに、アンギオテンシン受容体アゴニストが、造血幹細胞を含む幹細胞の分化増殖を促進すること(例えば、特許文献1および特許文献2)、G−CSF、M−CSF、GM−CSFなどの白血球増殖因子や、炎症性サイトカインであるIL−8、造血因子のSCF(stem cell factor)等によって、多能性幹細胞を末梢血へ動員する方法が報告されている(特許文献3)。しかしながら、アンジオテンは強力な昇圧物質であるため、実際の患者への応用には限界があり、白血球増殖因子による方法では、多くの患者で骨の痛みや発熱などの副作用が出現することが知られている。また、白血球増殖因子は末梢血の白血球数を増加させることが知られており、実際にG−CSFは癌化学療法による好中球減少症の治療を目的として、臨床応用されている。末梢血の白血球数の増加は、血液が凝固しやすい状態になり、心筋梗塞や、脳梗塞のリスクが高まることが指摘されている。さらに組織障害を伴う疾患では、多くの場合炎症性の反応を伴っているため、G−CSFなどの白血球系の造血因子やIL−8の全身性投与による、マクロファージ、好中球等の炎症性細胞数の増加は、炎症反応の増悪や全身状態の悪化などの副作用につながる。
これまでに幹細胞の動員および増殖を促進する低分子化合物についても報告されているが(特許文献4)、本願化合物とは、その構造や従来知られている薬理作用も全く異なっている。このように、自己の多能性幹細胞や前駆細胞を動員し、生体内で富化することによる非侵襲的な再生医療技術の実用化については鋭意検討が行われているものの、なお有効で安全な方法の模索が続いているのが現状である。
一方、プロスタグランジンIは主に血管内皮細胞で産生され、血管拡張および血小板凝集抑制により微小循環を調節しているオータコイドである。プロスタグランジンIは極めて不安定であり、臨床への応用は、持続静脈注射剤に限られていた。この不安定性を克服するために、誘導体化の研究が行われ、いくつかの有望な誘導体が合成され実用化、あるいは実用化に向けた検討がなされている。なかでも、ベラプロストナトリウムは経口投与可能な安定誘導体として、慢性動脈閉塞症(非特許文献3)、あるいは原発性肺高血圧症の治療薬として、広く臨床応用されている(非特許文献5)。ベラプロストナトリウムは、血管拡張作用、血小板凝集抑制作用(非特許文献3)、平滑筋増殖抑制、血管内皮保護、抗炎症性サイトカイン抑制作用を有することが知られている(非特許文献3および非特許文献4)。また、ベラプロストナトリウムは血小板凝集抑制作用を有するため、抗血栓剤としての応用として、体外循環、末梢循環障害、心筋梗塞、狭心病、脳梗塞、TIA、糖尿病性血栓症、動脈硬化症への応用の可能性が指摘されている(特許文献5)。また、ベラプロストは、神経細胞やグリア細胞などの神経系構成細胞の直接の保護作用をもつこと(特許文献6)、肝細胞増殖因子(HGF)の誘因を介した神経系構成細胞の保護作用をもつこと(特許文献7)が報告されている。他方ベラプロストナトリウムは、ラットおよびイヌを用いた安全性評価において、末梢血の白血球数の増加は認められておらず、間歇性破行患者の大規模臨床試験でも、副作用として白血球増加は報告されていない(非特許文献6および非特許文献7)。
しかしながら、ベラプロストナトリウムをはじめ、プロスタグランジンIおよびその誘導体が、幹細胞や前駆細胞を含む骨髄細胞を動員することは知られていない。
Pittenger, M.F. et al., Science, 284, 143-147, 1999 Horwitz, E.M. et al., Nature Med., 5, 309-313, 1999 Melian, E.B. et al., Drugs, 62, 107-133, 2002 Miyata, M. et al., J. Cardiovasc. Pharmacol., 27, 20-26, 1996 Okano, Y., Cardioangiology, 43, 169-183, 1998 M Lievre M. et al., Circulation, 102, 426-431, 2000 Mohler III E.R. et al., J. Am. Coll. Cardiol., 41, 1679-86, 2003 特開2005−160472号公報 特表2002−500624号公報 国際公開03/043651号パンフレット 特表2005−515232号公報 特公平1−053672号公報 国際公開98/41209号パンフレット 特開平11−322612号公報
本発明は、幹細胞および/または前駆細胞を含む骨髄細胞を、骨髄から血中あるいは障害組織に安全に動員するための動員剤および動員方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、発明者らは、プロスタグランジンI誘導体、特に一般式(I)で示される化合物が、骨髄内の幹細胞や前駆細胞を末梢血中に動員することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
一般式(I)
Figure 0005424291
(式中Rは薬理学的に許容される陽イオン、水素または炭素数1〜12の直鎖アルキル基を表し、Rは水素または炭素数2〜10のアシル基を表し、Rは水素または炭素数2〜10のアシル基を表し、Rは水素、メチル基またはエチル基を表し、Rは炭素数1〜5の直鎖アルキル基を表し、Aは
i) ―CH―CH―または
ii) トランス―CH=CH―
を表し、Xは
トランス―CH=CH―
を表す。)
で表される化合物を有効成分として含有する、骨髄細胞の血液中または組織への動員剤を提供する。
本発明の動員剤によって動員される骨髄細胞としては、幹細胞および/または前駆細胞が挙げられ、前記幹細胞としては多能性幹細胞、成体多能性幹細胞、間葉系幹細胞、血管内皮幹細胞、造血幹細胞、肝幹細胞、上皮幹細胞、あるいは神経幹細胞が、また前記前駆細胞としては成体多能性前駆細胞、間葉系前駆細胞、血管内皮前駆細胞あるいは神経前駆細胞を挙げることができる。
本発明はまた、一般式(I)の化合物を投与することを特徴とする、骨髄細胞の血液中または組織への動員方法も提供する。骨髄細胞の動員はin vivoに限定されず、生体から単離された血液や組織へのin vitroでの動員であってもよい。
本発明の骨髄細胞動員剤を患者に投与することにより、または本発明の動員方法により本人の骨髄から幹細胞や前駆細胞を含む骨髄細胞を動員することによって、血液中または組織中の本細胞密度を高めることができるため、骨髄細胞を血液中または骨髄以外の組織より安全かつ簡便に分離することができる。さらに、障害組織にも有効に骨髄由来細胞を動員できるため、障害組織の修復を期待できる。また、患者への侵襲が少ないことから、臓器移植や骨髄細胞移植の対象とはならない軽症の組織、臓器障害患者、従来法では副作用が懸念される患者に対しても、長期間、繰り返して施行するこができる。
本発明にかかる骨髄細胞動員剤は、その有効成分として「プロスタグランジンI誘導体」を含有する。また、本発明の骨髄細胞動員方法は前記プロスタグランジンI誘導体を投与することを要件とする。前記プロスタグランジンI誘導体は、天然に存在するものであっても、化学的あるいは生化学的に合成されたものであってもよい。
プロスタグランジンI誘導体の具体例としては、イロプロスロト(iloprost)、エポプロステノールナトリウム(epoprostenol sodium)、カルバサイクリン(carbacycin)、シカプロスト(cicaprost)、エプタプロスト(eptaprost)、アタプロスト(ataprost)、シプロステン(ciprostene)、タプロステン(taprostene)、クリンプロスト(clinprost)、ニレプロスト(nileprost)、ナクサプロステン(naxaprostene)、トレプロスチニル(treprostinil、別名UT-15、Remodulin)、ピミルプロスト(pimilprost)、CS−570(明日の新薬2003年4月24日)、TY−11223(明日の新薬2003年4月24日)、TTC909(明日の新薬2003年4月24日)、OP−2507(明日の新薬2003年4月24日)を挙げることができる。
また、KP−10614、CH−5084、SC−43350、RS−93427、U−68215、RO−23−6416、CH−169、TEI−9063、AFP−07、サイロプロスト、CS570、M−19791、Hoe892、R−59274、CG4203、(16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1、9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1メチルエステル、17(S),20―ジメチル―9(O)―メタノ―Δ6(9α)―プロスタグランジンI1メチルエステル、特開平8-245498号公報に記載の15R−イソカルバサイクリン誘導体、特願平9-160320号に記載の15R−16−m−トリル−17,18,19,20−テトラノルイソカルバサイクリンまたはそのメチルエステルもプロスタグランジンI誘導体として使用することができる。
さらに、プロスタグランジンIと同じプロスタグランジンI受容体(IP)に作用して、同様の薬理作用である血小板凝集抑制作用や血管拡張作用を示す、サミキソグレル(samixogrel:明日の新薬2003年4月24日)、BMY−42239(明日の新薬2003年4月24日)、リマプロスト(Limaprost)およびそのαデキストリン包接化合物、BMY−45778(明日の新薬2003年4月24日)、ONO−1301(明日の新薬2003年4月24日)、NS-304(MRE−304、MRE−269:ニューカレント、16(1)、2005年)、ならびに、EP0542203、EP0548959、EP0578847、EP0558062、EP0581187、WO9813356、特開2000−191523、WO02/088084、特許第3245864号記載の化合物も、プロスタグランジンI誘導体として使用することができる。
本発明では、これらのプロスタグランジンI誘導体うち、特に下記一般式(I)
Figure 0005424291
(式中Rは薬理学的に許容される陽イオン、水素または炭素数1〜12の直鎖アルキル基を表し、Rは水素または炭素数2〜10のアシル基を表し、Rは水素または炭素数2〜10のアシル基を表し、Rは水素、メチル基またはエチル基を表し、Rは炭素数1〜5の直鎖アルキル基を表し、Aは
i) ―CH―CH―または
ii) トランス―CH=CH―
を表し、Xは
トランス―CH=CH―
を表す。)
で表される化合物が骨髄細胞動員剤または骨髄細胞動員方法に、好適に用いることができる。
上記一般式(I)にかかる「薬理学的に許容される陽イオン」の例としては、金属陽イオン、アンモニウム陽イオン、アミン陽イオンまたは第4級アンモニウム陽イオンがある。好ましくは、金属陽イオン、アミン陽イオンが挙げられる。好ましい金属陽イオンは、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム)またはアルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウム)から誘導されるものである。勿論、その他の金属、例えば、アルミニウム、亜鉛、鉄などから誘導される陽イオンも本発明に包含されるが、特に限定されるものではない。前記アミン陽イオンは、第1級、第2級または第3級アミンから誘導されるものである。適当なアミンの例としては:18個までの炭素原子を含有する脂肪族、脂環式および芳香族アミン類並びに複素環式アミン類、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン、ジブチルアミン、トリイソプロピルアミン、N−メチルヘキシルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、アリルアミン、クロチルアミン、シクロペンチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、α−フェニルエチルアミン、β−フェニルエチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、1−メチルピペリジン、4―エチルモルホリン、1−イソプロピルピロリジン、2−メチルピロリジン、1,4−ジメチルピペラジン、2−メチルピペリジン;さらに水溶性アミン類および親水性基を含有するアミン類、例えば、モノ−、ジ−およびトリエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、2−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N−フェニルエタノールアミン、N−(p−tert−アミルフェニル)ジエタノールアミン、ガラクラミン、N−メチルグルタミン、N−メチルグルコサミン、エフェドリン、フェニルエフリン、エピネフリン、プロカイン等;塩基性アミノ酸、例えば、リジン、アルギニン等であるが、これらに限定されるものではない。
一般式(I)で表される化合物として、Rは薬理学的に許容される陽イオンまたは水素であり、RとRはともに水素であり、RとRはともにメチル基であり、Aは―CH―CH―である化合物を挙げることができる。
なかでも、下記式(II)
Figure 0005424291
で表されるベラプロストナトリウムが最も好ましい。
前記一般式(I)で表される化合物は、物理化学的に長期間安定であり、経口投与でのバイオアベイラビリティが高く、さらには骨髄細胞の動員を効果的に実現できる。特に式(II)で表されるベラプロストナトリウムについては、多数の臨床経験があり、ヒトにおける長期間の有効性と安全性が確立されていることから、特に好ましく用いられる。
前記一般式(I)で表される化合物は、例えば、特公平1−53672号公報に記載されている方法にしたがって製造することができる。
本発明においては、前記一般式(I)表される化合物を2種以上含んでいてもよいし、上述したような他のプロスタグランジンI誘導体や既存の幹細胞動員剤と組み合わせて含んでいてもよい。
既存の幹細胞動員剤としては、アンジオテンシン、G−CSF、M−CSF、GM−CSFなどの白血球増殖因子、IL−8などの炎症性サイトカイン、SCF(stem cell factor)、特許文献4に記載された化合物等を挙げることができる。これら既存の幹細胞動員剤は、本発明にかかる一般式(I)表される化合物と組み合わせて用いることにより、その投与量を減らすことが可能となり、これらの薬剤で問題となることが多い副作用の軽減が期待できる。
本発明において、血液中あるいは組織に動員することができる「骨髄細胞」には、幹細胞や前駆細胞が含まれる。本発明で動員されうる幹細胞や前駆細胞の具体例としては、より未分化でほとんど全ての種類の細胞に分化する能力を有する多能性幹細胞、成体多能性幹細胞、成体多能性前駆細胞、さらには、間葉系幹細胞、血管内皮幹細胞、造血幹細胞、肝幹細胞、上皮幹細胞、間葉系前駆細胞、血管内皮前駆細胞、神経幹細胞、神経前駆細胞が挙げられる。なかでも、幹細胞においては多能性幹細胞、前駆細胞においては障害組織で血管などに分化する血管内皮前駆細胞や、心筋などの筋肉組織分化しうる間葉系前駆細胞を好適に動員することができる。
細胞表面に発現するタンパク質であるCD34あるいはc-kit(CD−117)は、幹細胞や前駆細胞を同定するためのマーカーとして知られている。上記した幹細胞や前駆細胞では、通常その一方あるいは両方が発現されているため、本発明の骨髄細胞動員剤により血液中または組織に幹細胞あるいは前駆細胞が動員されたことは、前記マーカーを利用して検出することができる。ただし、本発明によって動員される幹細胞や前駆細胞は、必ずしも本マーカーが陽性であるものに限定されず、他の細胞表面マーカーや形態学的な特徴等によって幹細胞や前駆細胞として同定されるものであればよい。また、実際に形成された組織あるいは臓器の細胞が、骨髄由来であることを示す特徴的なマーカー物質を有していると判断される場合も、本発明にかかる「骨髄細胞の血液中または組織への動員」に含まれる。幹細胞や前駆細胞が動員された組織において、組織構成細胞に分化し、上記の幹細胞マーカーを失う場合には、あらかじめ骨髄細胞にマーカー遺伝子やタンパク質等を導入しておくことによって、骨髄細胞の動員を確実に示すことができる。
本発明は、骨髄に存在するプロスタグランジンI受容体陽性の細胞を、血液中あるいは組織に有効に動員し得ることも特徴のひとつとする。
さらに、本発明における骨髄細胞の血液中または組織への動員とは、生体内での現象に限定されず、in vivoやin vitroの評価系における、実験的な動員も包含される。in vivoでの動員は前記一般式(I)表される化合物を投与することで達成される。in vitroでの動員は、骨髄の培養系において、培養上清中や、共培養している他の組織に動員することが挙げられる。
本発明によって骨髄細胞が動員される組織あるいは器官としては、脳、肺、心臓、肝臓、膵臓、腎臓、消化管、骨格筋、皮膚、骨、軟骨、血管、粘膜上皮などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に、心筋梗塞、脳梗塞、腎障害、骨折、糖尿病合併症などの、障害を受けた組織、器官に好ましく動員される。なお、「組織への動員」には、上記した器官を構成する組織などあらゆる組織への導入を包含する。本発明による骨髄細胞の動員は、患者の負担が従来法に比べて少ないことから、必要な時に、また長期にわたって安全に利用することができる。
本発明によって血液中または組織に骨髄中の骨髄細胞、好ましくは幹細胞および/または前駆細胞が動員されるため、幹細胞および/または前駆細胞を骨髄以外の組織より安全かつ容易に分離することができ、好ましくは末梢血中より分離される。分離された幹細胞および/または前駆細胞は、それ自体が実験・研究に使用されるだけでなく、これを本人あるいは他者に移植し、組織再生を促す等の目的で用いることも可能である。この際、分離された幹細胞および/または前駆細胞は、既存の方法を用いて、in vitroあるいはex vivoでさらに増殖させたり、必要な組織や臓器に分化させてから移植してもよい。
本発明は、哺乳動物に特に有効に用いられる。ヒトに用いることができるほか、ヒト以外の哺乳動物、好ましくはイヌ、ネコ、ウサギ、ラット、モルモットなどのペットの治療に用いることももちろん可能である。
本発明の骨髄細胞動員剤をヒトに使用する場合の好適な投与量は、有効成分である式(I)で示される化合物の量として、成人1回あたり、1から1000μg/人、好ましくは5から500μg/人であり、これを1日1回〜4回程度、1日以上、好ましくは3日以上に亘って投与する。本発明の骨髄細胞動員剤または骨髄細胞動員方法をヒト以外の哺乳動物に適用する場合の好適な投与量は、有効成分である式(I)で示される化合物の量として、0.1μg/kgから100mg/kg、好ましくは1μg/kgから50mg/kgであり、これを1日1回〜4回程度、1日以上、好ましくは3日以上投与する。投与方法としては、経口投与、皮下投与、静脈内ないしは血管内投与、筋肉内投与、経肺投与、十二指腸内投与、腹腔内投与などの、いずれの投与法であってもよく、特に限定されない。さらに、薬剤を直接あるいは適当な基材に含有した状態で、障害の特に顕著な組織や臓器の障害部位に直接注入する方法も好ましく用いられる。なお、本発明の骨髄細胞動員剤が、他のプロスタグランジンI誘導体や既存の幹細胞動員剤を追加成分として含む場合、前記投与量は、それら追加成分の作用効果を考慮して減じることができる。
本発明の骨髄細胞動員剤または骨髄細胞動員方法においては、前記一般式(I)の化合物は製剤化に必要な薬学的に許容しうる添加物で適宜製剤化されうる。具体的には:賦形剤として、乳糖、マンニトール、キシリトール、デキストリン等の糖類、コーンスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、部分アルファー化デンプン等のデンプン類、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、あるいはこれら2種以上からなる混合物;結合剤として、ヒロドキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMCNa)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、デンプン、あるいはこれら2種以上からなる混合物等を含んでいてもよい。
前記一般式(I)の化合物を製剤化する場合の製造装置としては、たとえば、攪拌造粒機、破砕造粒機、流動層造粒機、流動層乾燥機、棚式乾燥機、真空乾燥機、マイクロウエーブ乾燥機、ロータリー打錠機、コーテイング装置等が使用できる。製造に当たっては、安定化剤、可溶化剤等の製剤機能を維持するために有効な添加剤を必要に応じて使用してもよい。
前記一般式(I)の化合物の製剤は、経口的に投与しても非経口的に投与してもよい。経口投与する場合、本発明の骨髄細胞動員剤や組織再生剤は、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、液剤、シロップ剤、カプセル剤、丸剤、スプレー剤として製剤化することができる。この場合、成型品をフィルムコーティングしたり、糖衣掛けしたり、カプセル充填してもよい。特に、錠剤、細粒、顆粒、散剤あるいは液剤として製剤化されることが好ましい。あるいは前記一般式(I)の化合物を製剤化する場合、その有効成分を食物に含有させた処方食の形態をとってもよい。こうした処方食は固形物であっても半流動体状であっても溶液状態であっても良い。
非経口的投与する場合、前記一般式(I)の化合物は、各種注射剤、坐剤として製剤化することができる。この場合、他の溶質、例えば液を等張にするに十分な塩化ナトリウムまたはグルコース等を用いることもできるし、含水ゲルを用いるなどの既存の方法によって徐放化させてもよい。プロスタグランジンI誘導体は血中半減期が短いものが多いことから、徐放化、放出遅延化等の放出制御を試みることも重要である。この場合、体内埋込み型の徐放性ポンプ(例えば、アルザミニポンプ)を用いる方法や、徐々に分解する生分解性のポリマ中に含有させる方法など、経口的にも非経口的にも幅広い投与法をとることが可能である。
以下実施例に基づき、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1: ベラプロストナトリウム(BPS)によるラット骨髄細胞の末梢血への動員
ベラプロストナトリウムによる骨髄細胞動員能を検討するために、ラットにベラプロストナトリウム(200μg/kg/day、n=6)または生理食塩水(n=6)を徐放性ミニポンプを用いて皮下投与し、投与3日目に各ラットから血液4mlを採血した。単核球を分離後、計数した単核球をFITC標識した抗ラットCD34抗体(clone ICO-115、Santa Cruz)、およびFITC標識ウサギ抗ラットc-kitポリクローナル抗体(C-19、Santa Cruz)存在下に4℃で30分間インキュベートした。免疫標識された細胞はFACSCaliburTMflow cytometer (ベクトンデキンソン バイオサイエンス社)を用いて解析した。
骨髄細胞のプロスタグランジンI受容体(IP受容体)発現の有無を確認するため、IP受容体 mRNAの発現の有無をRT-PCR (reverse transcription-polymerase chain reaction) 法により検討した。骨髄細胞からのトータルRNAはguanidine isothiocyanate (RNeasy Mini Kit、Qiagen社)を用いて抽出した。逆転写されたcDNAと以下に示したIP受容体またはG3PDH(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)を検出するプライマーを用いて、PCR反応によりIP受容体またはG3PDH cDNAを増幅した。
IP受容体プライマー(Hokkaido System Science社)
forward:5’-GGCACGAGAGGATGAAGTTTACC-3’(配列番号1)
reverse:5’-GTCAGAGGCACAGCAGTCAATGG-3’(配列番号2)
G3PDHプライマー(Clontech Laboratories社)
forward:5’-TGAAGGTCGGTGTCAACGGATTTGGC-3’(配列番号3)
reverse:5’-CATGTAGGCCATGAGGTCCACCAC-3’(配列番号4)
RT-PCRによりIP受容体mRNAが骨髄細胞に発現していることが確認できた(図1A)。ベラプロストナトリウムを3日間投与することにより、末梢血の単核球数が対照群に比較して有意に増加した(図1B)。また、ベラプロストナトリウム投与は、幹細胞のマーカーであるCD34陽性細胞やc-kit陽性細胞の循環血中の細胞数を顕著に増加させた(図1C, D)。
実施例2:ベラプロストナトリウム(BPS)によるヒト骨髄細胞の末梢血への動員
ベラプロストナトリウムによる骨髄細胞動員能を検討するために、健常人にベラプロストナトリウムを投与し、末梢血液における骨髄細胞数を測定した。ベラプロストナトリウム40 μgを1日3回3日間投与した後、投与3日目の1時間後に採血を行った。血液を溶血した後、単核球を比重遠心法で分離し、ヒトIgGを加えて室温で15分反応させ、その後FITC標識した抗ヒトCD34抗体(BD)、およびPE標識抗ヒトKDR抗体(R&D)存在下で4℃ 30分間反応させた。免疫標識された細胞はFACSCaliburTM flow cytometer (ベクトンデキンソン バイオサイエンス社)を用いて解析した。リンパ球分画にゲートをかけ、CD34陽性細胞およびCD34、KDR陽性細胞の割合を、投与前に採取した末梢静脈血液に含まれる割合と比較した。その結果、投与後の末梢静脈血液に含まれるCD34陽性細胞およびCD34、KDR陽性細胞の割合は、投与前に比べて増加した。
Figure 0005424291
Figure 0005424291
本発明により、一般式(I)で示されるプロスタグランジンI誘導体は、幹細胞および/または前駆細胞を含む骨髄細胞の末梢への動員作用を有することが確認された。したがって、前記化合物を有効成分とする本発明の骨髄細胞動員剤および骨髄細胞動員方法によって、幹細胞および/または前駆細胞を含む骨髄細胞を安全かつ簡便に分離することができる。また、障害組織への骨髄細胞の動員により障害組織の修復が期待できる。
図1は、ベラプロストナトリウム(BPS)によって誘発されるラット骨髄細胞動員を示す。A:骨髄細胞でのプロスタグランジンI受容体(IP receptor)発現、B-D:ベラプロストナトリウムによって誘導される単核球動員のFACSによる解析。結果は平均±SEMで示した。* p<0.05、** p<0.01 vs 対照群(Student's t-test)。
配列番号1−人工配列の説明:フォワードプライマー(IP受容体)
配列番号2−人工配列の説明:リバースプライマー(IP受容体)
配列番号3−人工配列の説明:フォワードプライマー(G3PDH)
配列番号4−人工配列の説明:リバースプライマー(G3PDH)

Claims (5)

  1. 一般式(I):
    Figure 0005424291

    (式中R1は薬理学的に許容される陽イオン、水素または炭素数1〜12の直鎖アルキル基を表し、R2は水素または炭素数2〜10のアシル基を表し、R3は水素または炭素数2〜10のアシル基を表し、R4は水素、メチル基またはエチル基を表し、R5は炭素数1〜5の直鎖アルキル基を表し、Aは
    i) ―CH2―CH2―または
    ii) トランス―CH=CH―
    を表し、Xは
    トランス―CH=CH―
    を表す。)
    で表される化合物を有効成分として含有する、CD34およびKDR、CD34、またはc-kitのマーカー陽性の骨髄細胞の血液中への動員剤。
  2. 一般式(I)において、R1は薬理学的に許容される陽イオンまたは水素であり、R2とR3はともに水素であり、R4とR5はともにメチル基であり、Aは―CH2―CH2―である、請求項1に記載の動員剤。
  3. 記マーカー陽性の骨髄細胞が、造血幹細胞および/または血管内皮前駆細胞である、請求項1または2に記載の動員剤。
  4. 一般式(I):
    Figure 0005424291

    (式中R1は薬理学的に許容される陽イオン、水素または炭素数1〜12の直鎖アルキル基を表し、R2は水素または炭素数2〜10のアシル基を表し、R3は水素または炭素数2〜10のアシル基を表し、R4は水素、メチル基またはエチル基を表し、R5は炭素数1〜5の直鎖アルキル基を表し、Aは
    i) ―CH2―CH2―または
    ii) トランス―CH=CH―
    を表し、Xは
    トランス―CH=CH―
    を表す。)
    で表される化合物を投与することを特徴とする、in vitroにおける造血幹細胞および/または血管内皮前駆細胞の組織への動員方法。
  5. 一般式(I):
    Figure 0005424291

    (式中R1は薬理学的に許容される陽イオン、水素または炭素数1〜12の直鎖アルキル基を表し、R2は水素または炭素数2〜10のアシル基を表し、R3は水素または炭素数2〜10のアシル基を表し、R4は水素、メチル基またはエチル基を表し、R5は炭素数1〜5の直鎖アルキル基を表し、Aは
    i) ―CH2―CH2―または
    ii) トランス―CH=CH―
    を表し、Xは
    トランス―CH=CH―
    を表す。)
    で表される化合物を投与することを特徴とする、非ヒト動物における造血幹細胞および/または血管内皮前駆細胞の血液中への動員方法。
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