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JP5407208B2 - 軟質又は半硬質ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物、及びそれを用いた軟質又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

軟質又は半硬質ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物、及びそれを用いた軟質又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物、及びそれを用いた軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
更に詳しくは、軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム製造の際、揮発性のアミン触媒をほとんど有しない通気性の改良された軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームを製造するための触媒組成物、及びそれを用いることを特徴とする軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関するものである。
軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームは、自動車用のシートクッション、ヘッドレスト等の内装材に使用されるフォームパッドをはじめとして、事務・家具用椅子、ソファー、ベッド、マットレス、カーペットバッキング、遮音材等、様々な用途に利用されている。軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームは、良好なクッション特性、優れた吸音性を得るために、開放気泡構造による高い通気性を有する必要がある。また、軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造において、何らかの手段を用いてポリウレタンフォームの気泡を開放状態にする必要がある。気泡が開放状態でない軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの場合、製造時よりも温度が低い状態では気泡内に閉じ込められた気体が収縮し、ポリウレタンフォームが収縮又は変形してしまう。多くの場合、気泡は、軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームを製造する際に、同時に開放状態とならない。従って、高い通気性を達成するために、ポリウレタンフォーム配合中に気泡開放効果を与える添加剤を使用する手段や、機械的なクラッシングや真空を用いたクラッシング等の手段により、気泡の開放状態を促進することが必要である。
軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームはポリオールと有機ポリイソシアネートとを触媒及び必要に応じて発泡剤、界面活性剤、架橋剤等の存在下に反応させて製造される。従来このポリウレタンフォームの製造に数多くの金属系化合物や第3級アミン化合物を触媒として用いることが知られている。これら触媒は単独もしくは併用することにより工業的にも多用されている。軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームを欠陥なく製造するためには、適正な触媒の選択が非常に重要となってくる。ポリオールとイソシアネートの反応(樹脂化反応)が、水とイソシアネートの反応(泡化反応)より優先しすぎると、独立気泡となり、内部温度の低下とともに気泡内圧力が低下し、骨格が外圧に耐えられなくなってポリウレタンフォームは収縮現象を生じる。軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームを製造するのに使用される触媒として、有機錫化合物と第3級アミン化合物がある。有機錫化合物は樹脂化反応を促進する触媒である。一方、第3級アミン化合物は、分子構造の違いにより、樹脂化反応と泡化反応への影響度が異なる。第3級アミン化合物の代表的な樹脂化触媒としてトリエチレンジアミン、代表的な泡化触媒として1,1,4,7,7−ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル及び2−(2−(2−ジメチルアミノ エトキシ)−エチルメチルアミノ)−エタノールがある。泡化触媒を増量して、樹脂化触媒に対する使用比率を高めると、通気性が増大することが知られている。
軟質ポリウレタンフォームの通気性を改良する方法として、ペンタメチルジエチレントリアミンとビス(ジメチルアミノプロピル)メチルアミンからなる触媒組成物を用いることにより、通気性が改良されたポリウレタンフォームを得る方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、これらの触媒組成物を用いて軟質ポリウレタンフォームの通気性を改良した場合も問題は解決しない。例えば、ペンタメチルジエチレントリアミンとビス(ジメチルアミノプロピル)メチルアミンからなる触媒組成物中のビス(ジメチルアミノプロピル)メチルアミン濃度を約75重量部以上に増加した場合、脱型時の軟質ポリウレタンフォーム硬度が不足する問題が発生する。
連通気泡を有し、寸法安定性に優れたポリウレタンフォームを提供する方法として、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを、触媒、発泡剤、及びオキサゾリン変性オルガノポリシロキサンの存在下で、反応させるポリウレタンフォームの製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、これらの気泡連通化剤を用いてポリウレタンフォームの通気性を改良した場合も問題は解決しない。例えば、該オキサゾリン変性オルガノポリシロキサンは、常温常圧で固体であるため、原料ポリオール成分中に配合する作業が困難となる問題が発生する。
連通気泡を有し、寸法安定性に優れたポリウレタンフォームを提供する方法として、気泡膜を安定化しないシリコーン界面活性剤を使用することは公知の技術である。具体的には、分子量が小さく整泡力の弱いシリコーン界面活性剤の存在下で、反応させるポリウレタンフォームの製造方法が工業的に利用されている(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、これらの界面活性剤を用いてポリウレタンフォームの通気性を改良した場合も問題は解決しない。例えば、通気性を高めるために、上述したシリコーン界面活性剤を多量に用いた場合、気泡膜が不安定となりすぎるために、正常な発泡状態が保持できずポリウレタンフォームが陥没したり、ポリウレタンフォームの気泡が粗くなり、所望の性能を得られない問題が発生する。
連通気泡を有し、寸法安定性に優れた軟質ポリウレタンフォームを提供する方法として、気泡開放剤を使用することは公知の技術である。具体的には、ある種のコポリマーポリオール(特に連続ポリオール相中でエチレン系不飽和モノマーの現場重合により製造されるもの)は有効な気泡開放剤である。他のタイプの気泡開放剤としては、ある種のポリオレフィン(特にポリブテン)やポリブタジエンゴムが知られている。また、酸化ブチレンにより誘導されたオキシエチレンユニットを高率(通常50パーセント以上)含む分子量3500までのポリエーテルも気泡開放剤として知られている。軟質ポリウレタンフォームがポリ(酸化プロピレン)ポリオールをベースとする場合、ポリエーテルタイプが最も一般的に用いられる。
しかしながら、これらの気泡開放剤は、その使用又は効果が制限されるという欠点を有する。例えば、コポリマーポリオールは、比較的多量に用いない場合にはその気泡開放効果が制限される。したがって、軟質ポリウレタンフォームを製造するために用いられる活性水素含有組成物の主要成分は、コポリマーポリオールである必要がある。コポリマーポリオール以外のポリオールを多量用いる場合、コポリマーポリオールの使用量を減らす必要が生じるため、その気泡開放効果は十分なものではなくなる。
また、多くのポリオレフィン及びポリブタジエンはそれほど有効ではなく、軟質ポリウレタンフォームから放出される欠点を有し、ポリウレタンフォームの表面を油状にし、他の物質への塗布又は接着を困難にする。また、ポリオレフィン及びポリブタジエンは、軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられる他の物質と不相溶であり、軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられるポリオール又はポリイソシアネートブレンドへの配合を妨げる。したがって、これらポリオレフィンやポリブタジエンからなる気泡開放剤を、発泡反応と同時に又は直前に軟質ポリウレタンフォーム配合物に別々に加えなければならないため、作業を困難なものにする。
さらに、酸化ブチレンにより誘導されたオキシエチレンユニットを高率(通常50バーセント以上)で含む分子量3500までのポリエーテルも、用いられる活性水素化合物と不相溶であるため、同様に有効でない。
連通気泡を有し、寸法安定性に優れたポリウレタンフォームを提供する方法として、高官能価ポリエーテルポリオールを使用することは公知の技術である。具体的には、分子あたり少なくとも4.0個の活性水素を有する開始剤又は開始剤混合物をベースとする高官能価ポリエーテルポリオールの存在下で、反応させるポリウレタンフォームの製造方法が工業的に利用されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、これらの高官能価ポリエーテルポリオールを用いて、ポリウレタンフォームの通気性を改良した場合も問題は解決しない。例えば、これらの高官能価ポリエーテルポリオールは、高い粘度を有するため、原料ポリオール成分中に配合する作業が困難となる問題が発生する。さらに、通気性を高めるために、上述した高官能価ポリエーテルポリオールを多量に用いた場合、得られたポリウレタンフォームの硬度が低くなり、所望の性能を得られない問題が発生する。
特開平5−117356号公報 特開2000−86739号公報 特開平2−14210号公報 最新ポリウレタン材料と応用技術 第1刷(松永勝治監修、シーエムシー出版株式会社、第104〜109頁)
本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、通気性に優れる軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームを得る製造方法とそれに使用される触媒組成物を提供することである。
本発明者らは上記問題を解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、特定のアミン触媒を併用すると、臭気問題、毒性や環境問題を引き起こすことなく、通気性に優れる軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下に示すとおりの、軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物、及びそれを用いた軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法である。
[1]下記一般式(1)
Figure 0005407208
[上記式(1)中、Rは炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を表し、R、R、R、Rは各々独立して水素原子、メチル基又はエチル基を表す。]
で示されるアミン化合物及び下記一般式(2)
Figure 0005407208
[上記式(2)中、Rはエチレン基、又は炭素数3〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を表す。]
で示されるアミン化合物からなる軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物。
[2]一般式(1)で示されるアミン化合物と一般式(2)で示されるアミン化合物の混合比率が、[一般式(1)で示されるアミン化合物]/[一般式(2)で示されるアミン化合物]=5/95〜95/5(重量比)の範囲であることを特徴とする上記[1]に記載の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物。
[3]一般式(1)で示されるアミン化合物が、1−メチルピペラジン、1−エチルピペラジン、1−プロピルピペラジン、1−イソプロピルピペラジン、1−ブチルピペラジン、1−(1−メチルプロピル)ピペラジン、1−(2−メチルプロピル)ピペラジン、1−ペンチルピペラジン、1−(2−メチルブチル)ピペラジン、1−ヘキシルピペラジン、1,2−ジメチルピペラジン、1,2,5−トリメチルピペラジン、及び1,2,6−トリメチルピペラジンからなる群より選ばれる1種又は2種以上のアミン化合物である上記[1]又は[2]に記載の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物。
[4]一般式(2)で示されるアミン化合物が、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)モルホリン、N−(4−ヒドロキシブチル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシ−1−メチルプロピル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキブチル)モルホリン、N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)モルホリン、及びN−(5−ヒドロキシペンチル)からなる群より選ばれる1種又は2種以上のアミン化合物である上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物。
[5]ポリオールとポリイソシアネートとを、上記[1]乃至[4]のいずれかに記載の触媒組成物の存在下で反応させる軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
[6]上記[1]乃至[4]のいずれかに記載の触媒組成物の使用量が、ポリオール100重量部に対して0.01〜30重量部である上記[5]に記載の製造方法。
本発明の触媒組成物は、軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの気泡を開放状態にする効果が高い。このため、本発明の触媒組成物を用いて製造された軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームは、収縮及び変形が小さく、気泡を機械的に開放する操作が不要か又は低減される。さらに、気泡を開放するための添加剤が不要か又は削減される。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物は、上記一般式(1)で表されるアミン化合物と上記一般式(2)で表されるアミン化合物からなるものである。
本発明において、上記一般式(1)で示されるアミン化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、1−メチルピペラジン、1−エチルピペラジン、1−プロピルピペラジン、1−イソプロピルピペラジン、1−ブチルピペラジン、1−(1−メチルプロピル)ピペラジン、1−(2−メチルプロピル)ピペラジン、1−ペンチルピペラジン、1−(2−メチルブチル)ピペラジン、1−ヘキシルピペラジン、1−(2−メチルペンチル)ピペラジン、1−(3−メチルペンチル)ピペラジン、1,2−ジメチルピペラジン、1−エチル−2−メチルピペラジン、2−メチル−1−プロピルピペラジン、1−イソプロピル−2−メチルピペラジン、1−ブチル−2−メチルピペラジン、2−メチル−1−(1−メチルプロピル)ピペラジン、2−メチル−1−(2−メチルプロピル)ピペラジン、2−メチル−1−ペンチルピペラジン、2−メチル−1−(2−メチルブチル)ピペラジン、1−ヘキシル−2−メチルピペラジン、2−メチル−1−(2−メチルペンチル)ピペラジン、2−メチル−1−(3−メチルペンチル)ピペラジン、1,3−ジメチルピペラジン、1−エチル−3−メチルピペラジン、3−メチル−1−プロピルピペラジン、1−イソプロピル−3−メチルピペラジン、1−ブチル−3−メチルピペラジン、3−メチル−1−(1−メチルプロピル)ピペラジン、3−メチル−1−(2−メチルプロピル)ピペラジン、3−メチル−1−ペンチルピペラジン、3−メチル−1−(2−メチルブチル)ピペラジン、1−ヘキシル−3−メチルピペラジン、3−メチル−1−(2−メチルペンチル)ピペラジン、3−メチル−1−(3−メチルペンチル)ピペラジン、2−エチル−1−メチルピペラジン、1,2−ジエチルピペラジン、2−エチル−1−プロピルピペラジン、1−イソプロピル−2−エチルピペラジン、1−ブチル−2−エチルピペラジン、2−エチル−1−(1−メチルプロピル)ピペラジン、2−エチル−1−(2−メチルプロピル)ピペラジン、2−エチル−1−ペンチルピペラジン、2−エチル−1−(2−メチルブチル)ピペラジン、2−エチル−1−ヘキシルピペラジン、2−エチル−1−(2−メチルペンチル)ピペラジン、2−エチル−1−(3−メチルペンチル)ピペラジン、3−エチル−1−メチルピペラジン、1,3−ジエチルピペラジン、3−エチル−1−プロピルピペラジン、1−イソプロピル−3−エチルピペラジン、1−ブチル−3−エチルピペラジン、3−エチル−1−(1−メチルプロピル)ピペラジン、3−エチル−1−(2−メチルプロピル)ピペラジン、3−エチル−1−ペンチルピペラジン、3−エチル−1−(2−メチルブチル)ピペラジン、3−エチル−1−ヘキシルピペラジン、3−エチル−1−(2−メチルペンチル)ピペラジン、3−エチル−1−(3−メチルペンチル)ピペラジン、1,2,3−トリメチルピペラジン、1−エチル−2,3−ジメチルピペラジン、2,3−ジメチル−1−プロピルピペラジン、1−イソプロピル−2,3−ジメチルピペラジン、1−ブチル−2,3−ジメチルピペラジン、2,3−ジメチル−1−(1−メチルプロピル)ピペラジン、2,3−ジメチル−1−(2−メチルプロピル)ピペラジン、2,3−ジメチル−1−ペンチルピペラジン、2,3−ジメチル−1−(2−メチルブチル)ピペラジン、1−ヘキシル−2,3−ジメチルピペラジン、2,3−ジメチル−1−(2−メチルペンチル)ピペラジン、2,3−ジメチル−1−(3−メチルペンチル)ピペラジン、1,2,5−トリメチルピペラジン、1−エチル−2,5−ジメチルピペラジン、2,5−ジメチル−1−プロピルピペラジン、1−イソプロピル−2,5−ジメチルピペラジン、1−ブチル−2,5−ジメチルピペラジン、2,5−ジメチル−1−(1−メチルプロピル)ピペラジン、2,5−ジメチル−1−(2−メチルプロピル)ピペラジン、2,5−ジメチル−1−ペンチルピペラジン、2,5−ジメチル−1−(2−メチルブチル)ピペラジン、1−ヘキシル−2,5−ジメチルピペラジン、2,5−ジメチル−1−(2−メチルペンチル)ピペラジン、2,5−ジメチル−1−(3−メチルペンチル)ピペラジン、1,2,6−トリメチルピペラジン、1−エチル−2,6−ジメチルピペラジン、2,6−ジメチル−1−プロピルピペラジン、1−イソプロピル−2,6−ジメチルピペラジン、1−ブチル−2,6−ジメチルピペラジン、2,6−ジメチル−1−(1−メチルプロピル)ピペラジン、2,6−ジメチル−1−(2−メチルプロピル)ピペラジン、2,6−ジメチル−1−ペンチルピペラジン、2,6−ジメチル−1−(2−メチルブチル)ピペラジン、1−ヘキシル−2,6−ジメチルピペラジン、2,6−ジメチル−1−(2−メチルペンチル)ピペラジン、2,6−ジメチル−1−(3−メチルペンチル)ピペラジン、1,3,5−トリメチルピペラジン、1−エチル−3,5−ジメチルピペラジン、3,5−ジメチル−1−プロピルピペラジン、1−イソプロピル−3,5−ジメチルピペラジン、1−ブチル−3,5−ジメチルピペラジン、3,5−ジメチル−1−(1−メチルプロピル)ピペラジン、3,5−ジメチル−1−(2−メチルプロピル)ピペラジン、3,5−ジメチル−1−ペンチルピペラジン、3,5−ジメチル−1−(2−メチルブチル)ピペラジン、1−ヘキシル−3,5−ジメチルピペラジン、3,5−ジメチル−1−(2−メチルペンチル)ピペラジン、3,5−ジメチル−1−(3−メチルペンチル)ピペラジン等が挙げられる。これらのうち、1−メチルピペラジン、1−エチルピペラジン、1−プロピルピペラジン、1−イソプロピルピペラジン、1−ブチルピペラジン、1−(1−メチルプロピル)ピペラジン、1−(2−メチルプロピル)ピペラジン、1−ペンチルピペラジン、1−(2−メチルブチル)ピペラジン、1−ヘキシルピペラジン、1,2−ジメチルピペラジン、1,2,5−トリメチルピペラジン、及び1,2,6−トリメチルピペラジンからなる群より選ばれる1種又は2種以上のアミン化合物が、触媒活性が高いため、より好ましい。
本発明において、上記一般式(2)で示されるアミン化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)モルホリン、N−(4−ヒドロキシブチル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシ−1−メチルプロピル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキブチル)モルホリン、N−(3−ヒドロキブチル)モルホリン、N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)モルホリン、N−(5−ヒドロキシペンチル)モルホリン、N−(4−ヒドロキシ−1−メチルブチル)モルホリン、N−(4−ヒドロキシ−2−メチルブチル)モルホリン、N−(4−ヒドロキシ−3−メチルブチル)モルホリン、N−(4−ヒドロキシペンチル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシ−2−メチルブチル)モルホリン、N−(6−ヒドロキシヘキシル)モルホリン、N−(5−ヒドロキシ−1−メチルペンチル)モルホリン、N−(5−ヒドロキシ−2−メチルペンチル)モルホリン、N−(5−ヒドロキシ−3−メチルペンチル)モルホリン、N−(4−ヒドロキシメチルペンチル)モルホリン、N−(2−エチル−4−ヒドロキシブチル)モルホリン等が挙げられる。これらのうち、触媒活性の高さの点から、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)モルホリン、N−(4−ヒドロキシブチル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシ−1−メチルプロピル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキブチル)モルホリン、N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)モルホリン、及びN−(5−ヒドロキシペンチル)モルホリンからなる群より選ばれる1種又は2種以上のアミン化合物がより好ましい。
本発明の触媒組成物において、上記一般式(1)で示されるアミン化合物と上記一般式で示されるアミン化合物の混合比率は、通常、[上記一般式(1)で示されるアミン化合物]/[上記一般式(2)で示されるアミン化合物]=5/95〜95/5(重量比)の範囲であり、より好ましくは10〜90/90〜10(重量比)の範囲である。重量比がこの範囲を超えると両触媒の相乗効果が得られない場合があり、軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの物性や触媒活性の点で満足できる性能を発揮しない場合がある。
すなわち、上記一般式(1)で示されるアミン化合物、又は上記一般式(2)で示されるアミン化合物を単独で軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造に用いても、軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの通気性が低下したり、成形性、生産性が悪化するため、本発明の目的は達成されず、上記一般式(1)で示されるアミン化合物及び上記一般式(2)で示されるアミン化合物の併用によってはじめて本発明の上記した効果は達成される。
本発明の触媒組成物は、軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの気泡膜を連通化して、通気性を改良する効果がある。通気性が改良された軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームは、脱型後の収縮が小さく寸法安定性に優れる。すなわち、本発明の触媒組成物を用いて得られる軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム製品によれば、上記した種々の問題、例えば、気泡の連通化が不十分なために製造後に収縮、変形を起こす等の問題を解決することが可能となる。また、本発明の触媒組成物を用いて得られる軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームは、製造と同時に気泡の連通化が促進されているために、製造後に気泡を機械的に開放する操作が不要又は削減可能となる。
次に本発明の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法について説明する。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、ポリオールとイソシアネートとを、本発明の触媒組成物、及び必要に応じて発泡剤、界面活性剤、架橋剤等の存在下で反応させることをその特徴とする。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、本発明の触媒組成物の使用量は、特に限定するものではないが、使用されるポリオ−ルを100重量部としたとき、通常0.01〜30重量部の範囲であり、好ましくは0.1〜20重量部の範囲である。本発明の触媒組成物を多量に用いるとポリウレタンフォームの生産性は向上するが、反応性が早くなり過ぎて金型の蓋締めが間に合わなくなるほか、ポリウレタンフォームに残存する揮発性アミンの量も多くなるため、過剰に用いるのは好ましくない。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法に使用されるポリオールとしては、従来公知のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、さらには含リンポリオールやハロゲン含有ポリオール等の難燃ポリオール等が使用でき、特に限定するものではない。これらのポリオールは単独で使用することもできるし、適宜混合して併用することもできる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等)、アミン類(例えば、エチレンジアミン等)、アルカノールアミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン等)等の、少なくとも2個以上の活性水素基を有する化合物を出発原料として、これと、エチレンオキシドやプロピレンオキシドに代表されるアルキレンオキサイドとの付加反応により製造したポリオールを使用することができる[例えば、Polyurethane Handbook(Gunter Oertel著 1985年版)第42〜53頁に記載の方法参照]。
ポリエステルポリオールとしては、二塩基酸とグリコールの反応から得られるものや、更にはナイロン製造時の廃物、TMP、ペンタエリストールの廃物、フタル酸系ポリエステルの廃物、廃品を処理し誘導したポリエステルポリオール等が挙げられる[例えば、ポリウレタン樹脂ハンドブック(岩田敬治著1987年 初版)117頁参照]。
ポリマーポリオールとしては、例えば、上記ポリエーテルポリオールとエチレン性不飽和単量体(例えば、ブタジエン、アクリロニトリル、スチレン等)をラジカル重合触媒の存在下に反応させた、重合体ポリオール等が挙げられる。
難燃ポリオールとしては、例えば、リン酸化合物にアルキレンオキシドを付加して得られる含リンポリオール、エピクロルヒドリンやトリクロロブチレンオキシドを開環重合して得られる含ハロゲンポリオール、フェノールポリオール等が挙げられる。
これらポリオールの分子量は通常62〜15000のものが使用される。軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームには、分子量1000〜15000のものが使用されるが、好ましくは分子量3000〜15000のポリエーテルポリオール及びポリマーポリオールである。本発明の製造方法においては、ポリエーテルポリオールとポリマーポリオールを併用して、軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームを製造することが更に好ましい。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法に使用されるイソシアネートとしては、従来公知の有機ポリイソシアネートでよく、特に限定するものではないが、例えば、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフチレンジイシシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート、及びこれらの混合体が挙げられる。
TDIとその誘導体としては、例えば、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物、又はTDIの末端イソシアネートプレポリマー誘導体を挙げることができる。一方、MDIとその誘導体としては、例えば、MDIとその重合体のポリフェニル−ポリメチレンジイソシアネートの混合体、及び/又は末端イソシアネート基をもつジフェニルメタンジイソシアネート誘導体を挙げることができる。これら有機ポリイソシアネートの内、TDIとMDIが好ましく使用される。軟質ポリウレタンフォームには通常TDIとMDI及びその併用系が使用される。
これら有機ポリイソシアネートとポリオールの使用比率としては、特に限定されるものではないがイソシアネートインデックス(イソシアネート基/イソシアネート基と反応しうる活性水素基)で表すと、一般に軟質ポリウレタンフォームや半硬質ポリウレタンフォームの製造では一般に60〜130の範囲である。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法に使用される触媒組成物は、上記した本発明の触媒組成物であるが、それ以外にも本発明を逸脱しない範囲で他の触媒を併用して用いることができる。他の触媒としては、例えば従来公知の有機金属触媒、第3級アミン類や第4級アンモニウム塩類等を挙げることができる。
有機金属触媒としては、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、スタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジオレエート、スタナスジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、ジオクチル錫ジラウレート、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等が挙げられる。
第3級アミン類としては、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルグアニジン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノエチル)ピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ジメチルアミノプロピルイミダゾール、ジメチルエタノールアミン、ジメチルイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルヘキサノールアミン、ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N−ジメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N−ジメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、ビス(ジメチルアミノプロピル)イソプロパノールアミン、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール、1−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、3−キヌクリジノール等の第3級アミン化合物類が挙げられる。
第4級アンモニウム塩類としては、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、テトラメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、水酸化テトラメチルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムギ酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩等のテトラアルキルアンモニウム有機酸塩類が挙げられる。
これらのうち、本発明の触媒組成物と好ましく併用できるのは、第3級アミン化合物と有機金属触媒であり、トリエチレンジアミンが特に好ましい。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、必要であれば、発泡剤を使用することができる。本発明の製造方法において用いられる発泡剤としては、例えば、水、低沸点有機化合物、液化炭酸ガス等が挙げられる。低沸点有機化合物としては、例えば、炭化水素化合物、ハロゲン化炭化水素化合物等が挙げられる。炭化水素化合物としては、具体的には、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等が例示される。ハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、ハロゲン化メタン、ハロゲン化エタン類、フッ素化炭化水素類が挙げられ、具体的には、塩化メチレン、HCFC−141b、HFC−245fa、HFC−356mfc等が挙げられる。
これら発泡剤の使用においては、水と低沸点有機化合物をそれぞれ単独使用してもよいし、これらを併用してもよい。本発明の製造方法において特に好ましい発泡剤は水である。本発明の製造方法において発泡剤の使用量は目的とする製品の密度により変わるため、特に限定するものではないが、ポリオール100重量部に対して通常0.1重量部以上であり、好ましくは0.5〜10重量部の範囲である。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、必要であれば、界面活性剤を用いることができる。本発明の製造方法において使用される界面活性剤としては、従来公知の有機シリコーン系界面活性剤であり、その使用量は、ポリオール100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲である。
本発明において、必要であれば、架橋剤又は鎖延長剤を添加することができる。架橋剤又は鎖延長剤としては、低分子量の多価アルコール(例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン等)、低分子量のアミンポリオール(例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)を挙げることができる。これらのうち、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましい。
本発明の製造方法においては、必要に応じて、着色剤、難燃剤、老化防止剤その他公知の添加剤等を使用することができる。これらの添加剤の種類、添加量は従来公知の形式と手順を逸脱しないならば通常使用される範囲で十分使用することができる。
本発明の製造方法により製造される軟質ポリウレタンフォームの分類としては、例えば、一般的なスラブストックフォーム及び超軟質、高硬度、高弾性等の特徴を有するスラブストックフォーム、ホットキュアタイプ及びコールドキュア(高弾性フォーム)タイプのモールド軟質モールドフォーム等が挙げられる。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法にて製造される製品は種々の用途に使用できる。軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームとしては、例えば、自動車、航空機、特殊車両、建設機械及び鉄道車両用のシートクッション、ヘッドレスト、その他内装材向けのクッション材、バッキング材、吸遮音材、二輪車用のサドル、事務・家具用の椅子、ソファー、マットレス、カーペットバッキング、寝具用のマットレス、ベッド等、その他の緩衝材、防音材、クッション材等が挙げられる。
なお、本発明において、軟質ポリウレタンフォームとは、一般的にオープンセル構造を有し、高い通気性を示す可逆変形可能なフォームをいう[Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publishers社(ドイツ),p.161〜233や、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、p.150〜221の記載参照。]。軟質ウレタンフォームの物性としては、特に限定するものではないが、一般的には、密度が10〜100kg/m、圧縮強度(ILD25%)が200〜8000kPa、伸び率が80〜500%の範囲である。
また、半硬質ポリウレタンフォームとは、フォーム密度及び圧縮強度は軟質ポリウレタンフォームよりも高いものの、軟質ポリウレタンフォームと同様にオープンセル構造を有し、高い通気性を示す可逆変形可能なフォームをいう[Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publishers社(ドイツ),p.223〜233や、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、p.211〜221の記載参照。]。また、使用するポリオール、イソシアネート原料も軟質ポリウレタンフォームと同様であるため、一般に軟質ポリウレタンフォームに分類される。半硬質ウレタンフォームの物性は、特に限定するものではないが、一般的には、密度が40〜800kg/m、圧縮強度(ILD25%)が10〜200kPa、伸び率が40〜200%の範囲である。本発明において、軟質ポリウレタンフォームは、使用する原料及びフォーム物性から、半硬質ポリウレタンフォームを包含する場合がある。
以下、実施例、比較例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例5.
本発明の触媒組成物及び比較例の触媒組成物を用い。軟質高弾性ポリウレタンフォームを製造した例を示す。触媒成分の化合物名、その略号を表1に示す。
Figure 0005407208
ポリオール、セルオープナー、架橋剤、水、整泡剤を表2に示した原料配合比にて配合し、プレミックスAを調合した。
Figure 0005407208
プレミックスA79.5gを300mlポリエチレンカップに取り、更に本発明の触媒組成物及び比較例の触媒組成物を各々反応性が下記のゲルタイムで60秒となる量を添加し20℃に温度調整した。別容器で20℃に温度調整したポリイソシアネート液をNCOインデックス[イソシアネート基/OH基(モル比)×100)]が100となる量だけプレミックスAのカップの中に入れ、素早く攪拌機にて6000rpmで5秒間攪拌した。混合攪拌した混合液を60℃に温度調節した容量2リットルのポリエチレンカップに移し発泡中の反応性を測定した。次に原料スケールをアップさせ同様な操作にて60℃に温度調節したモールド(内寸法、25×25×8cmのアルミ製)内にフォーム全密度が約52kg/mとなるように混合液を入れ、蓋をして発泡成形を行った。混合液を入れた時点から4分15秒後にフォームを脱型した。成型フォームからフォームの全密度、フォームの独泡性、フォームの寸法安定性を測定し比較した。結果を表3に示す。なお、各測定項目の測定方法は以下のとおりである。
(1)反応性の測定項目.
クリームタイム:フォームが上昇開始する時間を目視にて測定した。
ゲルタイム:反応が進行し液状物質より、樹脂状物質に変わる時間を測定した。
ライズタイム:フォームの上昇が停止する時間を赤外線センサーにて測定した。
(2)フォームの独泡性.
混合液を入れた時点から4分15秒後にフォームを脱型した。混合液を入れた時点から5分後に、テンシロンに装着した直径20cmの円盤を用いてフォームの65%圧縮硬度を測定した。その硬度(Force to Crash、頭文字を略してFTCと呼ばれる。)を記録した。フォームのセル連通化が十分であれば、FTCの値が小さい。この場合、フォームは弾力性に富み、脱型後の収縮による寸法変化が小さい。逆にフォームのセル連通化が不十分で独泡性が強いと、FTCの値が大きい。この場合、フォームは弾力性に乏しく、脱型後の収縮により寸法変化が大きい。
(3)フォームの寸法安定性.
モールド成型したフォームを、機械的に圧縮することなく脱型した後、室温にて24時間放置した。その後、フォームの収縮を目視にて観察し寸法安定性として次のように評価した。
○:全く収縮していない、△:収縮が認められる、×:顕著に収縮している。
(4)フォームの臭気.
得られたフォームをセパラブルフラスコ(1L)中に密閉し、50℃のオーブン中で4時間放置した後、官能評価(4段階評価)した。評価結果を以下の記号で示す。
◎:極めて良好、○:良好、△:不快、×:極めて不快。
(5)触媒の臭気.
触媒の臭気を官能評価(4段階評価)した。評価結果を記号で示す。
◎:極めて良好、○:良好、△:不快、×:極めて不快。
Figure 0005407208
実施例1〜実施例5から明らかなように、本発明の触媒組成物を用いたポリウレタンフォームは、FTCの値が50kN/m以下と小さく、セル連通化した独泡性の小さいポリウレタンフォームが得られている。また、得られたポリウレタンフォームの臭気及び触媒自体の臭気もほとんどなかった。
これに対し、比較例1及び比較例2は、TEDA−L33及び/又はBDMAEEからなる触媒組成物の例であるが、FTCの値が60kN/m以上と大きく、セル連通化が不十分な独泡性のフォームが得られる。また、ポリウレタンフォームからアミン触媒の臭気が確認された。
比較例3は、分子内にポリイソシアネートと反応しうるヒドロキシ基を有するアミン化合物を触媒に用いた例であるが、セル連通化に効果はあるものの、ポリウレタンフォームの臭気及び触媒自体の臭気が大きく、ポリウレタンフォーム製造時の作業環境が著しく悪化する。
一方、比較例4及び比較例5は、本発明に記載の上記一般式(1)で示されるアミン化合物あるいは上記一般式(2)で示されるアミン化合物をそれぞれ単独で触媒として使用した例であるが、NMPは触媒臭気が大きく、HEMはセル連通化が不十分であり、所望の性能を持つポリウレタンフォームを得ることができない。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0005407208
    [上記式(1)中、Rは炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を表し、R、R、R、Rは各々独立して水素原子、メチル基又はエチル基を表す。]
    で示されるアミン化合物及び下記一般式(2)
    Figure 0005407208
    [上記式(2)中、Rはエチレン基、又は炭素数3〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を表す。]
    で示されるアミン化合物からなり、
    一般式(1)で示されるアミン化合物が、1−メチルピペラジン、1−エチルピペラジン、1−プロピルピペラジン、1−イソプロピルピペラジン、1−ブチルピペラジン、1−(1−メチルプロピル)ピペラジン、1−(2−メチルプロピル)ピペラジン、1−ペンチルピペラジン、1−(2−メチルブチル)ピペラジン、1−ヘキシルピペラジン、1,2−ジメチルピペラジン、1,2,5−トリメチルピペラジン、及び1,2,6−トリメチルピペラジンからなる群より選ばれる1種又は2種以上のアミン化合物であること、並びに
    一般式(2)で示されるアミン化合物が、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)モルホリン、N−(4−ヒドロキシブチル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシ−1−メチルプロピル)モルホリン、N−(3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキブチル)モルホリン、N−(1−ヒドロキシメチルプロピル)モルホリン、及びN−(5−ヒドロキシペンチル)からなる群より選ばれる1種又は2種以上のアミン化合物であること
    を特徴とする軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物。
  2. 一般式(1)で示されるアミン化合物と一般式(2)で示されるアミン化合物の混合比率が、[一般式(1)で示されるアミン化合物]/[一般式(2)で示されるアミン化合物]=5/95〜95/5(重量比)の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物。
  3. ポリオールとポリイソシアネートとを、請求項1又は請求項2に記載の触媒組成物の存在下で反応させることを特徴とする軟質ポリウレタンフォーム又は半硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の触媒組成物の使用量が、ポリオール100重量部に対して0.01〜30重量部であることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
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