JP5387894B2 - 導電性転写フィルム及びそれを用いた導電性パターンの形成方法 - Google Patents
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Description
本発明は、所望の被転写体(支持体)へ転写によりパターン像状の導電性パターンを附与することができる導電性転写フィルム及びそれを用いた導電性パターンの形成方法に関する。
近年、表示デバイス、センサー、太陽発電素子等に導電性膜が多用されている。この導電性膜の製造法としては、真空成膜法やめっき法、印刷法などの方法により、所望の支持体基板上に導電性膜を形成する(例えば、特許文献1、2、3参照)。
例えば、ガラス基板上にスパッタリング装置を用いて、透明な導電性の酸化インジウム薄膜を成膜し、ついで、感光性レジストを積層し、フォトリソグラフィー技術を用いて、所望のパターン像にする方法が採られていた。
例えば、ガラス基板上にスパッタリング装置を用いて、透明な導電性の酸化インジウム薄膜を成膜し、ついで、感光性レジストを積層し、フォトリソグラフィー技術を用いて、所望のパターン像にする方法が採られていた。
しかし、この方法で得られる導電性膜は、製造に時間を要したり、製造費用が高い、さらに、面内の膜厚の均一性が難しいという問題があった。また、近年、支持体基板の大型化に伴い、導電性膜は大型の成膜装置やこれらを設置するクリーンルームが必要で、設備投資も巨額なものになっている。
一方、導電性微粒子やホイスカーを樹脂とともに塗布したり、塗布した膜を転写フィルムにして転写する方法が、試みられているが、抵抗が高く、必要な導電性が得られなかったり、200℃を超える焼成加熱で導電性微粒子や導電性ホイスカー同士を接続させる工程が必要で、耐熱性が乏しい樹脂膜上への導電性膜形成や低温化による安価な導電性膜の形成が困難であるという問題があった(例えば、特許文献4参照)。
本発明の目的は、上記のような状況から、簡便な転写法により、低温成膜と十分な導電性を得る手段に用いる部材を提供するものである。すなわち、フィルムの転写により期待した導電性を容易に安価に得ることのできる導電性転写フィルム及びそれを用いた導電性パターンの形成方法を提供するものである。
本発明者らは上記のような課題を解決するために、導電性膜を、接着機能を付与する主として樹脂からなる接着層と、導電性膜とを分けて複数の層を積層したタイプの転写フィルムにして形成し、所望支持体基板に導電性膜を接着層とともに転写することで、導電性を真空成膜法並に得られ、成膜温度を抑制できると考察の上、鋭意検討した結果、積層タイプの導電性転写フィルムを発明し、導電性試験結果が、考察に合致することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の導電性転写フィルムを提供する。
本発明は、[1]仮支持体上に、導電性層、及びネガ型感光性樹脂層を順次積層してなる導電性転写フィルムに関する。
また、本発明は、[2]仮支持体上に、ポジ型感光性樹脂層、導電性層、及びネガ型感光性樹脂層を順次積層してなる導電性転写フィルムに関する。
また、本発明は、[3]導電性層が、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化すず、金、銀、銅、アルミニウムのいずれかを主成分とする導電性膜である上記[1]又は上記[2]に記載の導電性転写フィルムに関する。
また、本発明は、[4]上記[1]〜[3]のいずれかに記載の導電性転写フィルムにおいて、ネガ型感光性樹脂層を支持体に貼りつける工程、所定部を露光する工程と、を含む導電性パターンの形成方法に関する。
本発明は、[1]仮支持体上に、導電性層、及びネガ型感光性樹脂層を順次積層してなる導電性転写フィルムに関する。
また、本発明は、[2]仮支持体上に、ポジ型感光性樹脂層、導電性層、及びネガ型感光性樹脂層を順次積層してなる導電性転写フィルムに関する。
また、本発明は、[3]導電性層が、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化すず、金、銀、銅、アルミニウムのいずれかを主成分とする導電性膜である上記[1]又は上記[2]に記載の導電性転写フィルムに関する。
また、本発明は、[4]上記[1]〜[3]のいずれかに記載の導電性転写フィルムにおいて、ネガ型感光性樹脂層を支持体に貼りつける工程、所定部を露光する工程と、を含む導電性パターンの形成方法に関する。
本発明の導電性転写フィルムを用いることで、導電性に優れ、煩雑な工程を必要とすることなくフィルムの転写により導電性パターンを容易に、安価に得ることができる。
以下、本発明について詳述する。
本発明の導電性転写フィルムは、ラミネータ装置やフィルム貼付機などを用いて、ガラスやシリコン、金属板などの被転写体となる支持体にネガ型感光性樹脂層を接着層とするとともに、この接着層上に導電性パターンとなる導電性層を形成したものである。
本発明の導電性転写フィルムは、仮支持体の離型が容易な面に、図2に示したようにポジ型感光性樹脂層、導電性層、接着機能を提供するネガ型感光性樹脂層である接着層とを積層した構造を有する導電性転写フィルム、又は図1に示したように仮支持体の離型が容易な面に、導電性層、ネガ型感光性樹脂層である接着層とを積層した構造を有する導電性転写フィルムである。必要に応じ、ネガ型感光性樹脂層である接着層上に、カバーフィルムを積層してもよい。転写フィルムは、使用時の量産性を考慮し、樹脂などの筒型のコアを軸として、巻物状の形態である場合が多くの場合想定される。また、シート状に裁断してある形態であってもよい。形態については、特に制限されない。
本発明の導電性転写フィルムは、ラミネータ装置やフィルム貼付機などを用いて、ガラスやシリコン、金属板などの被転写体となる支持体にネガ型感光性樹脂層を接着層とするとともに、この接着層上に導電性パターンとなる導電性層を形成したものである。
本発明の導電性転写フィルムは、仮支持体の離型が容易な面に、図2に示したようにポジ型感光性樹脂層、導電性層、接着機能を提供するネガ型感光性樹脂層である接着層とを積層した構造を有する導電性転写フィルム、又は図1に示したように仮支持体の離型が容易な面に、導電性層、ネガ型感光性樹脂層である接着層とを積層した構造を有する導電性転写フィルムである。必要に応じ、ネガ型感光性樹脂層である接着層上に、カバーフィルムを積層してもよい。転写フィルムは、使用時の量産性を考慮し、樹脂などの筒型のコアを軸として、巻物状の形態である場合が多くの場合想定される。また、シート状に裁断してある形態であってもよい。形態については、特に制限されない。
本発明の導電性転写フィルムに用いる仮支持体としては、化学的、熱的に安定であり、フィルム、シートまたは板状に成形できるものを用いることができる。また、剥離性を付与するために表面に離型処理をしたものも含まれる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のポリハロゲン化ビニル類、セルロースアセテート、ニトロセルロース、セロハン等のセルロース誘導体、ポリアミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエステルである。これらの中で特に好ましいのは寸法安定性に優れ、感光性樹脂層を感光させる光線の透過が可能な2軸延伸ポリエチレンテレフタレートである。
本発明の導電性転写フィルムに用いるネガ型感光性樹脂層としては、光の照射された箇所が硬化し、現像後に残るもので、硬化後に接着性を発揮できるものである。
また、ポジ型感光性樹脂層としては、光の照射された箇所が後の現像で除去されるものである。
ネガ型感光性樹脂層及びポジ型感光性樹脂層の膜厚は、0.1〜50μmであることが好ましく、0.5〜30μmであることがより好ましく、2〜20μmであることが特に好ましい。膜厚が厚過ぎると高精細パターン形成が難しくなる。薄いと、エッチング耐性が下がり、導電性層である導電膜のパターニング時間中にレジストが溶解、分解等でなくなってしまい、パターニング不良を生じる傾向がある。
また、ポジ型感光性樹脂層としては、光の照射された箇所が後の現像で除去されるものである。
ネガ型感光性樹脂層及びポジ型感光性樹脂層の膜厚は、0.1〜50μmであることが好ましく、0.5〜30μmであることがより好ましく、2〜20μmであることが特に好ましい。膜厚が厚過ぎると高精細パターン形成が難しくなる。薄いと、エッチング耐性が下がり、導電性層である導電膜のパターニング時間中にレジストが溶解、分解等でなくなってしまい、パターニング不良を生じる傾向がある。
ネガ型感光性樹脂層としては、(a)バインダーポリマー、(b)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物及び(c)光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物から形成されるものが挙げられる。
(a)バインダーポリマーとしては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、アミドエポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、エステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応で得られるエポキシアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂と酸無水物の反応で得られる酸変性エポキシアクリレート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。アルカリ現像性及びフィルム形成性に優れる観点から、アクリル樹脂を用いることが好ましく、そのアクリル樹脂が(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来するモノマー単位を構成単位として有するとより好ましい。ここで、「アクリル樹脂」とは、(メタ)アクリル基を有する重合性単量体に由来するモノマー単位を主に有する重合体のことを意味する。また、本明細書における「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル酸」及びそれに対応する「メタクリル酸」を意味し、「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」とは「アクリル酸アルキルエステル」及びそれに対応する「メタクリル酸アルキルエステル」を意味する。
(a)バインダーポリマーとしては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、アミドエポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、エステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応で得られるエポキシアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂と酸無水物の反応で得られる酸変性エポキシアクリレート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。アルカリ現像性及びフィルム形成性に優れる観点から、アクリル樹脂を用いることが好ましく、そのアクリル樹脂が(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来するモノマー単位を構成単位として有するとより好ましい。ここで、「アクリル樹脂」とは、(メタ)アクリル基を有する重合性単量体に由来するモノマー単位を主に有する重合体のことを意味する。また、本明細書における「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル酸」及びそれに対応する「メタクリル酸」を意味し、「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」とは「アクリル酸アルキルエステル」及びそれに対応する「メタクリル酸アルキルエステル」を意味する。
上記アクリル樹脂は、(メタ)アクリル基を有する重合性単量体をラジカル重合して製造されるものが使用できる。このアクリル樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記(メタ)アクリル基を有する重合性単量体としては、例えば、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル基を有する重合性単量体としては、例えば、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
また、上記アクリル樹脂は、上記のような(メタ)アクリル基を有する重合性単量体の他に、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のα−位若しくは芳香族環において置換されている重合可能なスチレン誘導体、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸等の1種又は2種以上の重合性単量体が共重合されていてもよい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、下記一般式(1)で表される化合物、これらの化合物のアルキル基に水酸基、エポキシ基、ハロゲン基等が置換した化合物が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、(a)バインダーポリマーは、アルカリ現像性をより良好にする観点から、カルボキシル基を有することが好ましい。カルボキシル基を有する重合性単量体としては、上述したような(メタ)アクリル酸が挙げられる。
バインダーポリマーが有するカルボキシル基の比率は、使用する全重合性単量体に対するカルボキシル基を有する重合性単量体の割合として、アルカリ現像性とアルカリ耐性のバランスを図る観点から、12〜50質量%であることが好ましく、12〜40質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることが特に好ましく、15〜25質量%であることが極めて好ましい。このカルボキシル基を有する重合性単量体の割合が12質量%未満ではアルカリ現像性が劣る傾向があり、50質量%を超えるとアルカリ耐性が劣る傾向がある。
バインダーポリマーが有するカルボキシル基の比率は、使用する全重合性単量体に対するカルボキシル基を有する重合性単量体の割合として、アルカリ現像性とアルカリ耐性のバランスを図る観点から、12〜50質量%であることが好ましく、12〜40質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることが特に好ましく、15〜25質量%であることが極めて好ましい。このカルボキシル基を有する重合性単量体の割合が12質量%未満ではアルカリ現像性が劣る傾向があり、50質量%を超えるとアルカリ耐性が劣る傾向がある。
バインダーポリマーの重量平均分子量は、機械強度及びアルカリ現像性のバランスを図る観点から、5,000〜300,000であることが好ましく、20,000〜150,000であることがより好ましく、30,000〜100,000であることが特に好ましい。重量平均分子量が、5,000未満では耐現像液性が低下する傾向があり、300,000を超えると現像時間が長くなる傾向がある。なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により測定され、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線により換算された値である。
これらのバインダーポリマーは、1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。2種類以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーとしては、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上のバインダーポリマーが挙げられる。
これらのバインダーポリマーは、1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。2種類以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーとしては、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上のバインダーポリマーが挙げられる。
次に、(b)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物について説明する。
エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物としては、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物が好ましい。エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させで得られる化合物、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物としては、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物が好ましい。エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させで得られる化合物、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパンが挙げられる。これらの中で、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、「BPE−500」(新中村化学工業(株)製、商品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、「BPE−1300」(新中村化学工業(株)製、商品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜14であり、プロピレン基の数が2〜14であるポリエチレンポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス[(メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート]ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、「EO」はエチレンオキサイドを示し、EO変性された化合物はエチレンオキサイド基のブロック構造を有する。また、「PO」はプロピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物はプロピレンオキサイド基のブロック構造を有する。EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、「UA−11」(新中村化学工業(株)製、商品名)が挙げられる。また、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、「UA−13」(新中村化学工業(株)製、商品名)が挙げられる。
(b)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物の含有割合は、(a)バインダーポリマー及び(b)光重合性化合物の総量100質量部に対して、30〜80質量部であることが好ましく、40〜70質量部であることがより好ましい。この含有割合が30質量部未満では接着性が不十分となる傾向があり、80質量部を超えるとフィルムとして巻き取った場合、保管が困難となる傾向がある。
次に(c)光重合開始剤について説明する。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナンタラキノン、2−メチル1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(O−ベンゾイルオキシム)、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物、オキサゾール系化合物が挙げられる。また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。これらの中でも、透明性の見地からは、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1等の芳香族ケトン化合物や1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(O−ベンゾイルオキシム)等のオキシムエステル化合物がより好ましい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナンタラキノン、2−メチル1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(O−ベンゾイルオキシム)、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物、オキサゾール系化合物が挙げられる。また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。これらの中でも、透明性の見地からは、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1等の芳香族ケトン化合物や1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(O−ベンゾイルオキシム)等のオキシムエステル化合物がより好ましい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(c)光重合開始剤の含有割合は、(a)バインダーポリマー及び(b)光重合性化合物の総量100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましく、1〜5質量部であることが特に好ましい。この含有割合が0.1質量部未満では光感度が不十分となる傾向があり、20質量部を超えると露光の際に感光性樹脂層の表面での吸収が増大して内部の光硬化が不十分となる傾向がある。
感光性樹脂層には、必要に応じて、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤等の添加剤を、単独で又は2種類以上を組み合わせて含有させることができる。これらの添加剤の添加量は、バインダーポリマー及び光重合性化合物の総量100質量部に対して各々0.01〜20質量部であることが好ましい。
感光性樹脂層には、必要に応じて、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤等の添加剤を、単独で又は2種類以上を組み合わせて含有させることができる。これらの添加剤の添加量は、バインダーポリマー及び光重合性化合物の総量100質量部に対して各々0.01〜20質量部であることが好ましい。
ポジ型感光性樹脂層は、紫外光などの放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させパターンを基板上に形成させるパターン形成材料である。アルカリ可溶性樹脂、放射線露光によって酸を発生する化合物(光酸発生剤)、及び酸分解性基を有しアルカリ可溶性樹脂に対する溶解阻止化合物から成る3成分系と、酸との反応により分解しアルカリ可溶となる基を有する樹脂と光酸発生剤からなる2成分系に大別できる。これら2成分系あるいは3成分系のポジ型感光性樹脂は、露光により光酸発生剤からの酸を介在させて、熱処理後現像してレジストパターンを得るものである。
(a)活性化学線照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤)、(b)酸触媒反応によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増加される酸分解性基を有する化合物、(c)溶剤などからなり、(a)成分である活性化学線照射により酸を発生する化合物は、露光により酸を発生させ、(b)成分の分解反応を誘起することにより、露光部のアルカリ水溶液への可溶性を増大させる機能を有するものである。
(a)成分としては、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、キノンジアジド化合物、スルホン酸エステル化合物等が用いられる。
(a)成分としては、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、キノンジアジド化合物、スルホン酸エステル化合物等が用いられる。
オニウム塩としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、アンモニウム塩、ジアゾニウム塩等が挙げられ、好ましくは、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアルキルスルホニウム塩(アルキル基の炭素数は1〜8)がある。該オニウム塩の対アニオンとしては、例えば、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等が好ましい。
ハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素系化合物、ハロアルキル基含有ヘテロ環状化合物等が挙げられ、好ましくは、トリクロロメチルトリアジン、ブロモアセチルベンゼン等が好ましい。
キノンジアジド化合物としては、例えば、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができる。
スルホン酸エステル化合物としては、フェノール性水酸基を有する芳香族化合物とアルキルスルホン酸あるいは芳香族スルホン酸とのエステルが挙げられる。例えば、フェノール性水酸基を有する芳香族化合物としては、フェノール、レゾルシノール、ピロガロール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン等がある。アルキルスルホン酸としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブチルスルホン酸、カンファースルホン酸等がある。芳香族スルホン酸としては、ベンゼンスルホン酸、ナフチルスルホン酸等がある。
(b)成分である酸触媒反応によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増加される酸分解性基を有する化合物は、活性化学線照射により(a)成分より発生した酸を触媒とし分解反応を起こし、露光部のアルカリ水溶液への可溶性を増大させる機能を有するものである。上記(b)成分としては、フェノール性水酸基またはカルボキシル基を有する化合物においてフェノール性水酸基またはカルボキシル基の水素原子の一部または全てを酸分解性基で置換された化合物が好ましい。
フェノール性水酸基またはカルボキシル基を有する化合物としては、1〜15個のベンゼン環を有し、フェノール性水酸基またはカルボキシル基を分子内に1〜20個有する化合物が好ましい。また、これらの化合物は、フェノールノボラック樹脂やポリビニルフェノールのような樹脂状化合物を用いても良い。フェノール性水酸基またはカルボキシル基を有するポリヒドロキシアミドを用いても良い。これらの化合物のフェノール性水酸基またはカルボキシル基の水素原子の一部または全てが酸分解性基により置換されて用いられる。
フェノール性水酸基またはカルボキシル基の水素原子に置換される酸分解性基としては、アセタール、ケタール、シリル基、シリルエーテル基等の酸により分解される置換基が用いられる。
酸分解性基としては、例えば、t−ブトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、エトキシエチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、トリメチルシリル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、エチルビニルエーテル基、メチルビニルエーテル基、トリメチルシリルエーテル基等が挙げられる。
これらの置換基は、例えば、フェノール性水酸基またはカルボキシル基を有する化合物に酸触媒下でビニルエーテル化合物を反応させることにより容易に導入することができる。また、導入したい置換基の塩化物をアミン等のアルカリ触媒下で反応させることによっても容易に導入することができる。
フェノール性水酸基またはカルボキシル基を有する化合物としては、1〜15個のベンゼン環を有し、フェノール性水酸基またはカルボキシル基を分子内に1〜20個有する化合物が好ましい。また、これらの化合物は、フェノールノボラック樹脂やポリビニルフェノールのような樹脂状化合物を用いても良い。フェノール性水酸基またはカルボキシル基を有するポリヒドロキシアミドを用いても良い。これらの化合物のフェノール性水酸基またはカルボキシル基の水素原子の一部または全てが酸分解性基により置換されて用いられる。
フェノール性水酸基またはカルボキシル基の水素原子に置換される酸分解性基としては、アセタール、ケタール、シリル基、シリルエーテル基等の酸により分解される置換基が用いられる。
酸分解性基としては、例えば、t−ブトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、エトキシエチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、トリメチルシリル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、エチルビニルエーテル基、メチルビニルエーテル基、トリメチルシリルエーテル基等が挙げられる。
これらの置換基は、例えば、フェノール性水酸基またはカルボキシル基を有する化合物に酸触媒下でビニルエーテル化合物を反応させることにより容易に導入することができる。また、導入したい置換基の塩化物をアミン等のアルカリ触媒下で反応させることによっても容易に導入することができる。
(c)成分の溶剤としては、(a)〜(b)成分を良く相溶させ均一に溶解させることのできる溶剤であれば、特に制限はなく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチレンスルホン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート等の非プロトン性極性溶剤が単独で又は2種以上併用して用いられる。
ポジ型フォトレジスト感光性組成物は、米国特許第4,491,628号明細書、欧州特許第249,139号明細書、特開昭48−89003号公報、特開昭51−120714号公報、特開昭53−133429号公報、特開昭55−12995号公報、特開昭55−126236号公報、特開昭56−17345号公報、特開昭60−3625号公報、特開昭60−10247号公報、特開昭60−37549号公報、特開昭60−121446号公報、特開昭59−45439号公報、特開昭60−3625号公報、特開昭62−229242号公報、特開昭63−27829号公報、特開昭63−36240号公報、特開昭63−250642号公報等に記載されている。
本発明の導電性転写フィルムに用いる導電性層(導電性膜)としては、導電性を示す無機膜や金属膜であればよく、特に制限されない。この中でも、銀、銅、アルミニウムを主成分とする金属膜は、導電性の観点で、優れ、好ましい。金属膜は、複数種の金属膜が積層されていても構わない。また、合金であっても構わない。合金とする理由は、感光性樹脂層の現像液や剥離液への耐性を考慮する場合やヒロック防止がある。一方、透明導電性が求められる用途においては、高い透過率と高い導電性が必要であるので、酸化インジウムや酸化亜鉛、酸化すず、金が好ましい。酸化物の透明導電膜には、亜鉛、インジウム、すず、アルミニウム、ゲルマニウム、フッ素などを導電性や透過率などの特性を上げる目的で入れてもよい。膜厚は、特に限定されないが、実用性の観点で、0.02μm〜5μmの範囲が好ましい。導電性膜の成膜法は限定されるものではなく、真空成膜法や電析法、無電解めっき法、ゾルゲル法などの方法で成膜される。
本発明の導電性転写フィルムに用いるネガ型感光性樹脂層としては、接着性を備えられれば、特に制限されない。導電膜が透明の場合、接着性のほかに、可視光線透過性が必要になる場合がある。この場合、必要な可視光線透過性を備える樹脂を用いればよい。樹脂のほかに、導電膜との接着性やクラック防止などフィルムの信頼性向上のために、ネガ型感光性樹脂層にはフィラーや着色顔料、体質顔料を含んでいても構わない。光硬化する材料であれば、工程が簡略になり、本発明の目的に沿い好ましい。さらに信頼性を上げるため光硬化後、熱で硬化する材料であってもよい。硬化する過程でガスの放出が少ない材料であることが好ましい。ガスの放出が多いと、導電膜にピンホールができやすい。
本発明の導電性転写フィルムに用いるカバーフィルムは、必要に応じ使用される。カバーフィルムとしては、化学的および熱的に安定で、接着層との剥離が容易であるものが望ましい。具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール等の薄いシート状のもので表面の平滑性が高いものが好ましい。剥離性を付与するために表面に離型処理をしたものも含まれる。
本発明の導電性転写フィルムは、例えば以下の方法で支持基板に転写される。
図3には、本発明の転写フィルムを用いたパターン形成の一例を示す模式図を示した。図3に示したように、導電性転写フィルムのカバーフィルムを剥がし、ネガ型感光性樹脂層を露出させ、次いで、被転写基板にネガ型感光性樹脂層の面が触れるように加熱圧着し、被転写基板上に、ネガ型感光性樹脂層、導電性層、ポジ型感光性樹脂層、仮支持体が積層された状態にする。仮支持体だけを剥離し、ネガ型感光性樹脂層を被転写基板側からの露光により光硬化し、ポジ型感光性樹脂層の上面から所定部分に露光し、ポジ型感光性樹脂層を現像し、除去されたポジ型感光性樹脂層で覆われていた導電性層部分をエッチングし、更に、ポジ型感光性樹脂層を剥離するフォトリソグラフィーによりポジ型感光性樹脂層と導電膜層を像状にパターニングし、ポジ型感光性樹脂層を除去する。なお、仮支持体の剥離は、各感光性樹脂層の露光後に行っても構わない。以上により、被転写基板上に、所望の導電性膜パターンが得られる。
図3には、本発明の転写フィルムを用いたパターン形成の一例を示す模式図を示した。図3に示したように、導電性転写フィルムのカバーフィルムを剥がし、ネガ型感光性樹脂層を露出させ、次いで、被転写基板にネガ型感光性樹脂層の面が触れるように加熱圧着し、被転写基板上に、ネガ型感光性樹脂層、導電性層、ポジ型感光性樹脂層、仮支持体が積層された状態にする。仮支持体だけを剥離し、ネガ型感光性樹脂層を被転写基板側からの露光により光硬化し、ポジ型感光性樹脂層の上面から所定部分に露光し、ポジ型感光性樹脂層を現像し、除去されたポジ型感光性樹脂層で覆われていた導電性層部分をエッチングし、更に、ポジ型感光性樹脂層を剥離するフォトリソグラフィーによりポジ型感光性樹脂層と導電膜層を像状にパターニングし、ポジ型感光性樹脂層を除去する。なお、仮支持体の剥離は、各感光性樹脂層の露光後に行っても構わない。以上により、被転写基板上に、所望の導電性膜パターンが得られる。
図4は、本発明の導電性転写フィルムを用いたパターン形成の他の例を示す模式図である。図4に示したように、導電性転写フィルムのカバーフィルムを剥がし、被転写基板にネガ型感光性樹脂層の面が触れるように加熱圧着し、被転写基板上に、ネガ型感光性樹脂層、導電性層、仮支持体の順で積層された状態にする。
仮支持体を剥離し、ネガ型感光性樹脂層を被転写基板側からの露光により光硬化する。
さらに、導電膜層を像状にパターニングするには、この場合、導電性層の上面にポジ型感光性樹脂層をラミネート、スピンコーター等で設け、上記と同様にポジ型感光性樹脂層の上面から所定部分に露光し、ポジ型感光性樹脂層を現像し、除去されたポジ型感光性樹脂層で覆われていた導電性層部分をエッチングし、更に、ポジ型感光性樹脂層を剥離するフォトリソグラフィーによりポジ型感光性樹脂層と導電膜層を像状にパターニングし、ポジ型感光性樹脂層を除去する。
この場合、ネガ型感光性樹脂層を用いても良い。被転写基板上のネガ型感光性樹脂層は、被転写基板側から活性エネルギー線を照射し硬化させても良く、パターン形成時に活性エネルギー線を照射し硬化させても良い。また、熱を併用させることもできる。
以上により、被転写基板上に、所望の導電性膜パターンが得られる。また、図4に示したパターン形成方法において、光硬化性及び透明電極への適用の観点から、導電性層及びネガ型感光性樹脂層の積層体は、両層の合計膜厚を1〜10μmとしたときに450〜650nmの波長域における最小光透過率が50%以上であることが好ましいく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることが特に好ましい。
仮支持体を剥離し、ネガ型感光性樹脂層を被転写基板側からの露光により光硬化する。
さらに、導電膜層を像状にパターニングするには、この場合、導電性層の上面にポジ型感光性樹脂層をラミネート、スピンコーター等で設け、上記と同様にポジ型感光性樹脂層の上面から所定部分に露光し、ポジ型感光性樹脂層を現像し、除去されたポジ型感光性樹脂層で覆われていた導電性層部分をエッチングし、更に、ポジ型感光性樹脂層を剥離するフォトリソグラフィーによりポジ型感光性樹脂層と導電膜層を像状にパターニングし、ポジ型感光性樹脂層を除去する。
この場合、ネガ型感光性樹脂層を用いても良い。被転写基板上のネガ型感光性樹脂層は、被転写基板側から活性エネルギー線を照射し硬化させても良く、パターン形成時に活性エネルギー線を照射し硬化させても良い。また、熱を併用させることもできる。
以上により、被転写基板上に、所望の導電性膜パターンが得られる。また、図4に示したパターン形成方法において、光硬化性及び透明電極への適用の観点から、導電性層及びネガ型感光性樹脂層の積層体は、両層の合計膜厚を1〜10μmとしたときに450〜650nmの波長域における最小光透過率が50%以上であることが好ましいく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることが特に好ましい。
以上説明したように、本発明の導電性転写フィルムは、フィルムの転写により期待した導電性を容易に安価に得て、フォトリソグラフィーにより、期待した導電性膜のパターン像を得ることができる。
(実施例1)
仮支持体として、PETフィルム(東洋紡績株式会社製、コスモシャインA4100)に感光性樹脂層としてAZエレクトロニックマテリアルズ社製AZ−TFP210Kポジレジスト(ポジ型感光性樹脂)をスピンコートした。PETフィルムの厚さは50μmである。スピンコート条件は、350rpmで15秒間保持した後、直ちに1000rpmで2秒間スピンコートした。次いで、仮支持体上のポジレジストを90℃のホットプレートで2分間乾燥した。そして、ポジ型感光性樹脂層の表面にアルミニウムを電子ビーム真空蒸着した。アルミニウムの膜厚は、0.3μmである。次に、仮支持体のアルミニウム薄膜側の面に、接着層として、ネガ型感光性樹脂をスピンコートし、ネガ型感光性樹脂層を設けた。ネガ型感光性樹脂の組成は、下記に示したものを用いた。スピンコート条件は、1000rpmで10秒間である。次いで、仮支持体上のポジ型感光性樹脂層/導電性層/ネガ型感光性樹脂層を90℃のホットプレートで3分間乾燥した。そして、ネガ型感光性樹脂層の表面にカバーフィルムとして、ポリエチレンフィルムを載せ、導電性転写フィルムを得た。
仮支持体として、PETフィルム(東洋紡績株式会社製、コスモシャインA4100)に感光性樹脂層としてAZエレクトロニックマテリアルズ社製AZ−TFP210Kポジレジスト(ポジ型感光性樹脂)をスピンコートした。PETフィルムの厚さは50μmである。スピンコート条件は、350rpmで15秒間保持した後、直ちに1000rpmで2秒間スピンコートした。次いで、仮支持体上のポジレジストを90℃のホットプレートで2分間乾燥した。そして、ポジ型感光性樹脂層の表面にアルミニウムを電子ビーム真空蒸着した。アルミニウムの膜厚は、0.3μmである。次に、仮支持体のアルミニウム薄膜側の面に、接着層として、ネガ型感光性樹脂をスピンコートし、ネガ型感光性樹脂層を設けた。ネガ型感光性樹脂の組成は、下記に示したものを用いた。スピンコート条件は、1000rpmで10秒間である。次いで、仮支持体上のポジ型感光性樹脂層/導電性層/ネガ型感光性樹脂層を90℃のホットプレートで3分間乾燥した。そして、ネガ型感光性樹脂層の表面にカバーフィルムとして、ポリエチレンフィルムを載せ、導電性転写フィルムを得た。
(ネガ型感光性樹脂層の塗液):
ポリマーとしてスチレン、メタクリル酸、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート共重合樹脂(ポリマーA)を用いた。分子量は約70,000、酸価は約75mgKOH/gである。
ポリマーA 823質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(モノマー) 175質量部
2−(o-クロロフェニル)−4,5−
ジフェニルイミダゾール二量体(開始剤) 10.0質量部
N,N′−テトラエチル−4,4′−
ジアミノベンゾフェノン(開始剤) 1.5質量部
2−メルカプトベンズイミダゾール(開始剤) 1.0質量部
シリコーン(添加剤) 0.35質量部
2−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート(添加剤) 41.6質量部
マロン酸(添加剤) 5.0質量部
水(添加剤) 8.9質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤) 750質量部
ポリマーとしてスチレン、メタクリル酸、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート共重合樹脂(ポリマーA)を用いた。分子量は約70,000、酸価は約75mgKOH/gである。
ポリマーA 823質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(モノマー) 175質量部
2−(o-クロロフェニル)−4,5−
ジフェニルイミダゾール二量体(開始剤) 10.0質量部
N,N′−テトラエチル−4,4′−
ジアミノベンゾフェノン(開始剤) 1.5質量部
2−メルカプトベンズイミダゾール(開始剤) 1.0質量部
シリコーン(添加剤) 0.35質量部
2−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート(添加剤) 41.6質量部
マロン酸(添加剤) 5.0質量部
水(添加剤) 8.9質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤) 750質量部
(導電性転写フィルムを用いた導電性パターンの形成方法)
導電性転写フィルムのカバーフィルムを剥離し、コーニング社製1737ガラス基板を用い、ガラス基板側にネガ型感光性樹脂層の面が触れるようにラミネーターで加熱圧着し、ガラス基板上に、ネガ型感光性樹脂層(接着層)、導電性膜、ポジ型感光性樹脂層、仮支持体(PETフィルム)が積層された状態にした。ラミネート条件は、90℃で速度0.2m/分である。仮支持体をそっと剥がし、ポジ型感光性樹脂層を露出させ、超高圧水銀灯を光源とする平行露光機で、フォトマスクを介して100mJ/cm2で露光した。次いで、ガラス基板側のネガ型感光性樹脂層である接着層に、超高圧水銀灯を光源とする平行露光機で、50mJ/cm2仮露光を施した。次いで、0.6質量%の水酸化カリウム水溶液に、20℃で約2分間および、リン酸を主成分とする公知のエッチャントに2分間浸し、現像とアルミニウムのエッチングを続けて行った。次いで、ガラス基板側のネガ型感光性樹脂層である接着層とポジ型の感光性樹脂層のそれぞれに、超高圧水銀灯を光源とする平行露光機で、500mJ/cm2露光を施した。次いで、0.6質量%の水酸化カリウム水溶液に20℃で約5分間浸し、ポジ型感光性樹脂層を剥離した。次いで、窒素雰囲気200℃の熱風循環オーブンで60分間加熱し、ガラス基板上に所望のアルミニウム膜のパターン像を得た。
導電性転写フィルムのカバーフィルムを剥離し、コーニング社製1737ガラス基板を用い、ガラス基板側にネガ型感光性樹脂層の面が触れるようにラミネーターで加熱圧着し、ガラス基板上に、ネガ型感光性樹脂層(接着層)、導電性膜、ポジ型感光性樹脂層、仮支持体(PETフィルム)が積層された状態にした。ラミネート条件は、90℃で速度0.2m/分である。仮支持体をそっと剥がし、ポジ型感光性樹脂層を露出させ、超高圧水銀灯を光源とする平行露光機で、フォトマスクを介して100mJ/cm2で露光した。次いで、ガラス基板側のネガ型感光性樹脂層である接着層に、超高圧水銀灯を光源とする平行露光機で、50mJ/cm2仮露光を施した。次いで、0.6質量%の水酸化カリウム水溶液に、20℃で約2分間および、リン酸を主成分とする公知のエッチャントに2分間浸し、現像とアルミニウムのエッチングを続けて行った。次いで、ガラス基板側のネガ型感光性樹脂層である接着層とポジ型の感光性樹脂層のそれぞれに、超高圧水銀灯を光源とする平行露光機で、500mJ/cm2露光を施した。次いで、0.6質量%の水酸化カリウム水溶液に20℃で約5分間浸し、ポジ型感光性樹脂層を剥離した。次いで、窒素雰囲気200℃の熱風循環オーブンで60分間加熱し、ガラス基板上に所望のアルミニウム膜のパターン像を得た。
(実施例2)
実施例1の、アルミニウムの替わりに銅を真空スパッタ成膜した点を除いて、実施例1と同様な方法で、導電性転写フィルムを作製し、また、実施例1の、エッチャントとしてペルオキソ2硫酸アンモニウム水溶液に5分間浸すことにより銅のエッチングを行なった点以外は、実施例1と同様に行いガラス基板上に所望の銅膜のパターン像を得た。
実施例1の、アルミニウムの替わりに銅を真空スパッタ成膜した点を除いて、実施例1と同様な方法で、導電性転写フィルムを作製し、また、実施例1の、エッチャントとしてペルオキソ2硫酸アンモニウム水溶液に5分間浸すことにより銅のエッチングを行なった点以外は、実施例1と同様に行いガラス基板上に所望の銅膜のパターン像を得た。
(実施例3)
実施例1の、アルミニウムの替わりに透明導電性膜としてITO(酸化インジウムすず)を真空スパッタ成膜した点を除いて、実施例1と同様な方法で、導電性転写フィルムを作製し、また、実施例1の、仮露光を省いた点とエッチャントに臭化水素に10分間浸すことよるエッチングを行なった点以外は、実施例1と同様に行いガラス基板上に所望のITO膜のパターン像を得た。
実施例1の、アルミニウムの替わりに透明導電性膜としてITO(酸化インジウムすず)を真空スパッタ成膜した点を除いて、実施例1と同様な方法で、導電性転写フィルムを作製し、また、実施例1の、仮露光を省いた点とエッチャントに臭化水素に10分間浸すことよるエッチングを行なった点以外は、実施例1と同様に行いガラス基板上に所望のITO膜のパターン像を得た。
(実施例4)
仮支持体として、シリコン系離型PETフィルム(東洋紡績株式会社製、東洋紡エステルフィルムE7006)の離型面にアルミニウムを電子ビーム真空蒸着した仮支持体上の導電性膜を用意した。アルミニウムの膜厚は、0.3μmである。次に、仮支持体のアルミニウム薄膜側の面に、接着層として、実施例1と同じネガ型感光性樹脂層をスピンコートした。スピンコート条件は、1000rpmで10秒間である。次いで、仮支持体上のネガ型感光性樹脂層(接着層)を90℃のホットプレートで3分間乾燥した。カバーフィルムとして、ポリエチレンフィルムを載せ、導電性転写フィルムとした。
導電性転写フィルムのカバーフィルムを剥離し、コーニング社製1737ガラス基板を用い、このガラス基板にネガ型感光性樹脂層の面が触れるようにラミネーターで加熱圧着し、ガラス基板上に、ネガ型感光性樹脂層(接着層)、導電性層、仮支持体が積層された状態にした。ラミネート条件は、90℃で速度0.2m/分である。仮支持体を剥がし、アルミニウムを露出させた。次いで、ガラス基板側のネガ型感光性の接着層に、超高圧水銀灯を光源とした平行露光機で、200mJ/cm2露光を施し、ガラス基板上に所望のアルミニウム膜を得た。
仮支持体として、シリコン系離型PETフィルム(東洋紡績株式会社製、東洋紡エステルフィルムE7006)の離型面にアルミニウムを電子ビーム真空蒸着した仮支持体上の導電性膜を用意した。アルミニウムの膜厚は、0.3μmである。次に、仮支持体のアルミニウム薄膜側の面に、接着層として、実施例1と同じネガ型感光性樹脂層をスピンコートした。スピンコート条件は、1000rpmで10秒間である。次いで、仮支持体上のネガ型感光性樹脂層(接着層)を90℃のホットプレートで3分間乾燥した。カバーフィルムとして、ポリエチレンフィルムを載せ、導電性転写フィルムとした。
導電性転写フィルムのカバーフィルムを剥離し、コーニング社製1737ガラス基板を用い、このガラス基板にネガ型感光性樹脂層の面が触れるようにラミネーターで加熱圧着し、ガラス基板上に、ネガ型感光性樹脂層(接着層)、導電性層、仮支持体が積層された状態にした。ラミネート条件は、90℃で速度0.2m/分である。仮支持体を剥がし、アルミニウムを露出させた。次いで、ガラス基板側のネガ型感光性の接着層に、超高圧水銀灯を光源とした平行露光機で、200mJ/cm2露光を施し、ガラス基板上に所望のアルミニウム膜を得た。
(実施例5)
仮支持体として、非シリコン系離型PETフィルム(東洋紡績株式会社製、オフライン加工のTN100)の離型面にアルミニウムを電子ビーム真空蒸着した仮支持体上の導電性膜を用意した。アルミニウムの膜厚は、0.3μmである。次に、仮支持体のアルミニウム薄膜側の面に、接着層として、日立化成工業株式会社製ネガ型(光硬化)感光性樹脂フィルムPH−1038EAの支持体であるPETフィルムを剥がし、ラミネーターで加熱圧着した。ラミネート条件は、50℃で速度0.2m/分である。カバーフィルムは、日立化成工業株式会社製感光性フィルムの支持体としていたものとし、導電性転写フィルムとした。
導電性転写フィルムのカバーフィルムを剥離し、コーニング社製1737ガラス基板を用い、ガラス基板にネガ型感光性樹脂フィルム(接着層)の面が触れるようにラミネーターで加熱圧着し、ガラス基板上に、ネガ型感光性樹脂層(接着層)、導電性層、仮支持体が積層された状態にした。ラミネート条件は、100℃で速度0.2m/分である。仮支持体を剥がし、アルミニウムを露出させた。次いで、ガラス基板側のネガ型感光性樹脂層である接着層に、超高圧水銀灯を光源とする平行露光機で、500mJ/cm2露光を施し、ガラス基板上に所望のアルミニウム膜を得た。
仮支持体として、非シリコン系離型PETフィルム(東洋紡績株式会社製、オフライン加工のTN100)の離型面にアルミニウムを電子ビーム真空蒸着した仮支持体上の導電性膜を用意した。アルミニウムの膜厚は、0.3μmである。次に、仮支持体のアルミニウム薄膜側の面に、接着層として、日立化成工業株式会社製ネガ型(光硬化)感光性樹脂フィルムPH−1038EAの支持体であるPETフィルムを剥がし、ラミネーターで加熱圧着した。ラミネート条件は、50℃で速度0.2m/分である。カバーフィルムは、日立化成工業株式会社製感光性フィルムの支持体としていたものとし、導電性転写フィルムとした。
導電性転写フィルムのカバーフィルムを剥離し、コーニング社製1737ガラス基板を用い、ガラス基板にネガ型感光性樹脂フィルム(接着層)の面が触れるようにラミネーターで加熱圧着し、ガラス基板上に、ネガ型感光性樹脂層(接着層)、導電性層、仮支持体が積層された状態にした。ラミネート条件は、100℃で速度0.2m/分である。仮支持体を剥がし、アルミニウムを露出させた。次いで、ガラス基板側のネガ型感光性樹脂層である接着層に、超高圧水銀灯を光源とする平行露光機で、500mJ/cm2露光を施し、ガラス基板上に所望のアルミニウム膜を得た。
本発明は、フィルムの転写により期待した導電性を容易に安価に得ることが可能な、導電性転写フィルムを提供するものである。さらに、本発明による導電性転写フィルムを用いてフォトリソグラフィーにより、期待した導電性膜のパターン像を得ることができる。本発明の導電性転写フィルムを用いることで、たとえば、液晶表示装置のTFT素子の作製や太陽電池の作製に、基板を真空装置などに投入して導電膜を得る必要が無くなり、大型の成膜装置やこれらを設置するクリーンルームを省くことができ、設備投資を抑制することが可能になる。
Claims (4)
- 仮支持体上に、導電性層、及びネガ型感光性樹脂層を順次積層してなる導電性転写フィルム。
- 仮支持体上に、ポジ型感光性樹脂層、導電性層、及びネガ型感光性樹脂層を順次積層してなる導電性転写フィルム。
- 導電性層が、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化すず、金、銀、銅、アルミニウムのいずれかを主成分とする導電性膜である請求項1又は2に記載の導電性転写フィルム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の導電性転写フィルムにおいて、ネガ型感光性樹脂層を支持体に貼りつける工程、所定部を露光する工程と、を含む導電性パターンの形成方法。
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