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JP5386379B2 - 橋梁に於けるプレキャスト床版の継手 - Google Patents

橋梁に於けるプレキャスト床版の継手 Download PDF

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JP5386379B2 JP2010004061A JP2010004061A JP5386379B2 JP 5386379 B2 JP5386379 B2 JP 5386379B2 JP 2010004061 A JP2010004061 A JP 2010004061A JP 2010004061 A JP2010004061 A JP 2010004061A JP 5386379 B2 JP5386379 B2 JP 5386379B2
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Description

本発明は、橋梁に設置する主桁に直交して配置・固定した各プレキャスト床版を連結固定するために使用する橋梁に於けるプレキャスト床版の継手に関する。
従来、この種、橋梁に設置するプレキャスト床版の第1の例としては図8に示す構成であった。これについて説明すれば、1は橋梁の一部を構成する主桁であり、複数個を橋脚(図示せず)あるいは橋台(図示せず)の上部に設置されている。2はプレキャスト床版であり該主桁1に直交してその上部に配置・固定する。該プレキャスト床版2はその各個はパネル状であって例えば横長が2(m)、縦長が11(m)程度の略矩形で構成されており、その内部に於いて縦方向に主鉄筋(図示せず)を横方向に前記主鉄筋に接触させて配力鉄筋3を配置してなる。そして図8から分るように該配力鉄筋3の左右端部、つまり、プレキャスト床版2から外部に突出させた端部3a、3bは図8のP2部分を拡大した図9に示すように重合わせて隣接するプレキャスト床版2、2の壁面2aに対向配置するか衝当して設置して設置する。ここでプレキャスト床版2を主桁1の上部にかつその横長方向に隣接・固定する場合、該プレキャスト床版2の隣接相互間S1の幅長は図9に示すように例えば約30ないし40(cm)程度であっていわゆる目地部4を確保し、この目地部4に現場打ちコンクリートを投入、充填する。該目地部4の底面は鋼製の添接板5を高力ボルト(図示せず)等で固定している。
次にプレキャスト床版の継手に於ける第2の例としては図10(a)、(b)に示す特開2000−240205号公開特許公報に開示した技術がある。これについて説明すれば、6はPC床版(プレキャスト床版)であり、内部にループ鉄筋7が埋設されている。このループ鉄筋7は、PC床版6の接合目地部8に張り出す通し部7aがPC床版6の表裏面方向に開口するように、PC床版6の幅方向例えば5箇所に例えば3段ずつ配置されている。PC床版6の継手はPC床版6に埋設するループ鉄筋7を上記したように配置し、PC床版6の幅方向に配置したループ鉄筋7の通し部7aに接合用部材を鉛直方向に挿入する構造である。接合用部材としては、図10(b)に示すように、鉛直筋9を採用したものを示している。先ず、PC床版6をクレーンを用いて主桁10上に降ろす。この時一方のPC床版6と他方のPC床版6は、ループ鉄筋7の間隔だけPC床版6の幅方向(橋軸と直角方向)にずらせておく。次に、一方のPC床版6を他方のPC床版6の方向に接近移動させ、一方のPC床版6と他方のPC床版6を接合させる。次に一方のPC床版6を幅方向に前記間隔だけ移動させる。次に、一方のPC床版6のループ鉄筋7の通し部7aと、他方のPC床版6のループ鉄筋7の通し部7aとで形成された環状内に鉛直筋9を挿入し、この継手部すなわちPC床版6の接合目地部8にコンクリート11を打設すれば、施工が完了する。
特開2000−240205号公開特許公報
従来の技術は叙上した構成であるので次の課題が存在した。すなわち先ず第1の例によればプレキャスト床版2の横方向の隣接相互間S1、いわゆる目地部4の幅長が長く(目地部幅が広く)これに投入・充填するコンクリート量が多量である上に工期完了まで長期に渉るという問題点があった。また、プレキャスト床版2に配設する主鉄筋や配力鉄筋の長さが長くなりプレキャスト床版2の製作工数及び材料費が累むうえに工期が長くなる要因でもあった。
次に第2の例によれば、一方、他方の床版6、6の接合目地部8、8から突出するループ鉄筋7、7が複雑であり、かつ該ループ鉄筋7、7に通し部7aを確保する形状を成形する上にこの通し部7aに別異の鉛直筋9を挿入しなければならない技術であり、PC床版を構成する鉄筋等の部材が成形加工及び配筋作業が複雑かつ増大し工期が長期に渉るという弊害があった。そして接合目地部8、8の相互間の幅長も長く、これに打設するコンクリート11も増大するという問題点も存在した。
本発明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手は、プレキャスト床版の左端又は右端側に矩形状であって所定幅及び垂直断面形状が横溝部と縦溝部で構成される箱抜部又は溝部を形成し、隣接配置する各プレキャスト床版に形成した各々の箱抜部又は溝部を対向配置し、この箱抜部又は溝部内に所定の形状・構造の継手を嵌挿した後にこの箱抜部又は溝部に無収縮モルタル等の充填材を充填する技術を提供することにより、目地部を極めて幅狭にし充填材すなわち無収縮モルタルや樹脂系充填材料等の量を低減すると共に工期を短縮することを目的として発明したものであって次の構成から成立する。
請求項1に記載の発明によれば、予め製作されかつ作業現場に搬送されると共に目地部を介在させて互いに隣接・配置された下鋼板付プレキャスト床版でなり、該プレキャスト床版に高力ボルト用ナットを備え、該プレキャスト床版の左端及び/又は右端から所定長さ及び所定幅を形成してその上面形状が矩形状及び垂直断面形状が略L字状に形成された横溝部と縦溝部とでなる溝部を有し、該横溝部は前記プレキャスト床版の上面から所定深さD1に設定され、該縦溝部は該溝部の最奥部壁面から所定幅長D2を有して設定された構成に於いて、前記溝部に挿置されかつ前記目地部及び前記溝部に充填材を充填して固定・配置された略コ字状継手であって、その両端部が下鋼板に固定用ナットで前記溝部内に略コ字状継手の水平部の下面と該横溝部の底面との間に空間長D3を設定して固定されると共に前記高力ボルト用ナットに締付ける高力ボルトで添接板を前記隣接配置された下鋼板に連結したことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、予め製作されかつ作業現場に搬送されると共に目地部を介在させて互いに隣接・配置された下鋼板付プレキャスト床版でなり、該プレキャスト床版に高力ボルト用ナットを備え、該プレキャスト床版の左端及び/又は右端から所定長さ及び所定幅を形成してその上面形状が矩形状及び垂直断面形状が略L字状に形成された横溝部と縦溝部とでなる溝部を有し、該横溝部は前記プレキャスト床版の上面から所定深さD1に設定され、該縦溝部は該溝部の最奥部壁面から所定幅長D2を有して設定された構成に於いて、前記溝部に挿置されかつ前記目地部及び前記溝部に充填材を充填して固定・配置された略コ字状継手であって、その両端部が前記縦溝部に挿置されて前記溝部内に略コ字状継手の水平部の下面と該横溝部の底面との間に空間長D3が設定されると共に前記高力ボルト用ナットに締付ける高力ボルトで添接板を前記隣接配置された下鋼板に連結したことを特徴とする。
本発明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手は叙上した構成、作用を有するので、次の効果がある。
請求項1に記載の発明によれば、予め製作されかつ作業現場に搬送されると共に目地部を介在させて互いに隣接・配置された下鋼板付プレキャスト床版でなり、該プレキャスト床版に高力ボルト用ナットを備え、該プレキャスト床版の左端及び/又は右端から所定長さ及び所定幅を形成してその上面形状が矩形状及び垂直断面形状が略L字状に形成された横溝部と縦溝部とでなる溝部を有し、該横溝部は前記プレキャスト床版の上面から所定深さD1に設定され、該縦溝部は該溝部の最奥部壁面から所定幅長D2を有して設定された構成に於いて、前記溝部に挿置されかつ前記目地部及び前記溝部に充填材を充填して固定・配置された略コ字状継手であって、その両端部が下鋼板に固定用ナットで前記溝部内に略コ字状継手の水平部の下面と該横溝部の底面との間に空間長D3を設定して固定されると共に前記高力ボルト用ナットに締付ける高力ボルトで添接板を前記隣接配置された下鋼板に連結したことを特徴とする橋梁に於けるプレキャスト床版の継手を提供する。
このような構成としたので、プレキャスト床版を製作する工場等に於いて継手を挿置する溝部を予め形成しておくことができるので天候に左右されず雨天であっても高品質なプレキャスト床版を製作することができ、予め製作したプレキャスト床版はプレキャスト床版同士を固定するための多種の鉄筋が露出していないので降雨等に於いては現場作業であっても該鉄筋が発錆することなく屋外に仮置きしておくことができ、プレキャスト床版の施工現場に於いてはプレキャスト床版を列設する際、添接板の取付けや略コ字状継手を挿置すること及び固定用ナットを略コ字状継手にねじ締めすることが容易にできるうえに、溝部及び目地部へ迅速に充填材すなわち無収縮モルタルや各種充填材を注入・充填して施工を完成することができるので、工期を大幅に短縮することができる。また目地部が幅狭であり高価な無収縮モルタルや各種充填材の使用量を削減できるという効果がある。加えて、略コ字状継手の水平部の下面と該横溝部の底面との間に空間長D3を設定したので略コ字状継手の下面に充填した無収縮モルタルや各種充填材が充分に這込み継手を溝部内に強固に固定することができるという効果がある。
請求項2に記載の発明によれば、予め製作されかつ作業現場に搬送されると共に目地部を介在させて互いに隣接・配置された下鋼板付プレキャスト床版でなり、該プレキャスト床版に高力ボルト用ナットを備え、該プレキャスト床版の左端及び/又は右端から所定長さ及び所定幅を形成してその上面形状が矩形状及び垂直断面形状が略L字状に形成された横溝部と縦溝部とでなる溝部を有し、該横溝部は前記プレキャスト床版の上面から所定深さD1に設定され、該縦溝部は該溝部の最奥部壁面から所定幅長D2を有して設定された構成に於いて、前記溝部に挿置されかつ前記目地部及び前記溝部に充填材を充填して固定・配置された略コ字状継手であって、その両端部が前記縦溝部に挿置されて前記溝部内に略コ字状継手の水平部の下面と該横溝部の底面との間に空間長D3が設定されると共に前記高力ボルト用ナットに締付ける高力ボルトで添接板を前記隣接配置された下鋼板に連結したことを特徴とする橋梁に於けるプレキャスト床版の継手を提供する。
このような構成としたので、請求項1に記載の効果に加えて前記略コ字状継手の両端部が下鋼板に衝当したときは前記空間長D3を設定することができかつ略コ字状継手の両端部を固定用ナットを使用することなく迅速に略L字状溝部に挿置し固定することができるという効果がある。
本発明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手の実施の形態を示す図面であって、橋梁に設置した主桁の上部に配置・固定したプレキャスト床版の要部を示す平面図である。 図1の矢視A−A線方向の断面図であって、溝部に無収縮モルタルを充填した状態を示す図面である。 図1の矢視B−B線方向の断面図である。 本明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手であって、その拡大正面図である。 本発明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手の組立手順を示す概要図である。 図5のP1部分を拡大した斜視図である。 本発明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手の実施例を示す要部拡大断面図である。 従来の技術において橋梁に於けるプレキャスト床版の組立手順の第1の例を示す概要図である。 図8のP2部分を拡大した斜視図である。 従来の技術において橋梁に於けるプレキャスト床版の組立手順の第2の例を示す概要図であって、(a)は全体構成図、(b)はプレキャスト床版の目地部の部分拡大斜視図である。
以下、本発明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手についてその実施の形態を図1ないし図6に基づき説明する。
図1は橋梁に設置した主桁の上部に配置・固定したプレキャスト床版(以下「PC床版」という)の要部を示す平面図である。図2は図1の矢視A−A線方向の断面図である。図3は図1の矢視B−B線方向の断面図である。図4は本明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手であって、その拡大正面図である。図5は本発明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手の組立手順を示す概要図である。図6は図5のP1部分を拡大した斜視図である。
12は橋梁に設置した主桁13aの上部に配置・固定したPC床版である。該PC床版12は予め型枠にコンクリートを打込んで製作した床版であって現場作業が大幅に省力化でき、工期短縮を図れる。そして該PC床版12には図5に示すように連続して橋脚上に配置した主桁13a、13a・・・に直交してその上部に配置・固定する。該PC床版12はその各個はパネル状であって例えば横長が2(m)、縦長が11(m)程度の略矩形で構成されており、その内部に於いて縦方向に主鉄筋(図示せず)を横方向に前記主鉄筋に接触させて配力鉄筋(図示せず)を配置してなる。
前記各PC床版12の左端12a及び/又は右端12bからその上面形状は矩形状であって所定長さS1及び所定幅S2の溝部13を形成する。この溝部13は横溝部13Aと縦溝部13Bからなり、いわゆる箱抜部と称する。そして後述するがこの溝部は工場等に於いて溝部を形成するための型枠材を使用し、各種のコンクリートを打設した後に当該型枠材を脱型して形成する。この各PC床版12は所定幅長W(横長)と所定長L(縦長)を有する略矩形体で構成されている。具体的には図5に示す所定幅長Wは2(m)、所定長Lは11(m)程度である。そして前記溝部13は各PC床版12の所定長L方向に所定間隔L1例えば30(cm)毎に形成される。左・右PC床版12、12(一方、他方のPC床版)間は目地部14であってその寸法は2(cm)程度で極めて幅狭に設計している。
前記PC床版12に形成された各溝部13は垂直断面形状が図2に示すように略L字状に形成され横溝部13Aと縦溝部13Bとでなり、該横溝部13Aは前記PC床版12の上面12cから所定深さD1に設定される。ここで所定深さD1は6(cm)程度である。また該縦溝部13Bは該溝部13の最奥部壁面12dから所定幅長D2を有して設定されている。ここで所定幅長D2は3(cm)程度である。
尚、横溝部13Aと縦溝部13Bとの接合部分に於けるPC床版12の溝部13部分の斜面部12fを形成し略コ字状継手15を挿置し易く設定している。
15は図4に示すように略コ字状継手であって例えばJIS−G3112に規定される鉄筋コンクリート用棒鋼で製作され直径は13(mm)程度の断面形状が略真円形でなる。そして両端部15a、15bはねじ部15cを刻設してあり前記PC床版12の下面に配置した下鋼板16に固定用ナット18でねじ止め固定される。該略コ字状継手15は水平部15Aと垂直部15Bとで構成される。ここで前記水平部15Aは40〜60(cm)、前記垂直部15Bは11〜15(cm)程度に設定する。また、前記水平部15Aと前記垂直部15Bとの交差部位は図示すように円弧状を形成し、この円弧は例えばその半径が3〜4(cm)程度に設定する。
そして該略コ字状継手15を前記溝部13に図2に示すように挿置する。この場合、該略コ字状継手15の水平部15AはPC床版12に形成された横溝部13Aの底面、つまり該PC床版12の横溝部分の上面12eに接触することなく挿置する。そこで該略コ字状継手15の水平部15Aの下方に空間長D3を形成し、この空間D3にも充填材20すなわち無収縮モルタルや樹脂系充填材料が這込むように構成する。この充填材20はセメントモルタル、エポキシ樹脂等の各種充填材も適用できる。このことから略コ字状継手15の下面と充填材20とが充分に接合し該略コ字状継手15を強固に固定することができる。ここで空間長D3は該略コ字状継手15の水平部15A下面と該PC床版12の横溝部分の上面12eとの空間距離である。空間長D3の長さは2〜3(cm)程度に設定する。17は添接板であって、前記下鋼板16の下面に固定するものであって特に目地部14部分に於ける下鋼板16の下面に例えば図3に示す高力ボルト用ナット19A及び径長4〜6(cm)程度の高力ボルト19で固定する。この高力ボルト用ナット19Aは目地部14を介在して左・右に及びPC床版12の縦長L方向に所定間隔に多数個を工場等で予めPC床版12に設けてあり、図1の破線で示すように固定される。
次に、本発明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手の実施の形態に基づいてその組立手順(工法)を説明する。
先ず工場等に於いて前述したPC床版12の各々を製作する。そして具体的にはこのPC床版12、12・・・は下鋼板16の上面であって縦長方向に配置した多数個の主鉄筋とこれに直交しかつ該主鉄筋に接触させて配置された配力鉄筋とでなる骨組構成上にコンクリートを流動させ、所定時間後に固定してなるものでそれぞれがパネル状であって横長が2(m)、縦長が11(m)程度でなる矩形体である。また、前記PC床版12を製作する際、その下側に突起を設けこれを所定間隔に突合せ配力鉄筋の及び内側に補強鉄筋を挿入した後、早強コンクリート又は膨張コンクリートを打設して一体化形成することもできる。そして早強コンクリートを用いたときはその設定基準強度は30〜50N/mm程度に設定される。尚、PC床版12を製作する際、高力ボルト19を挿置するための高力ボルト用ナット19Aも一緒にコンクリートに固定する。
次に、工場等に於いて製作されたPC床版12は工場等にて図1に示すように前記各PC床版12の左端12a及び/又は右端12bからその上面形状は矩形状であって所定長さS1及び所定幅S2の溝部13を形成する。すなわちこの溝部は工場等に於いて溝部を形成するための型枠材を使用し、各種のコンクリートを打設した後に当該型枠材を脱型して形成する。そして前記PC床版12に形成された各溝部13は垂直断面形状が図2に示すように略L字状に形成され横溝部13Aと縦溝部13Bとでなり、該横溝部13Aは前記PC床版12の上面12cから所定深さD1に設定製作される。ここで所定深さD1は6(cm)程度に形成する。また該縦溝部13Bは該溝部13の最奥部壁面12dから所定幅長D2を有して3(cm)程度に形成する。そしてこの溝部13に充填材20すなわち無収縮モルタル等を現場にて充填した際、溝部13内に於ける完全な充填性を保持し略コ字状継手15が溝部13内に納まるように構成する。このときPC床版12の底面に下鋼板16も同時に固定・配置する。そこでPC床版12は鋼板付プレキャスト床版となる。
工場等で予め製作されたPC床版12は輸送車両や運搬機、クレーン等で現場に搬送され図5に示すように橋軸すなわち主桁の長さ方向に順次列設され複数個の主桁13a、13a・・・に直交して載置する。そこで互いに隣接して配置されたPC床版12、12は一方、他方のPC床版であって図1に示すように目地部14を介在させて固定する。次に工場等で製作された添接板17を現場まで搬送し該目地部14部分の下面であってPC床版12、12の底面に存在する下鋼板16の下面に図3に示すように当接する。この際該添接板17は予め工場等で前記高力ボルト19が嵌め込まれる高力ボルト挿入孔(図示せず)がその長さ方向に適宜間隔を有して孔明してある。そこで高力ボルト19を高力ボルト用ナット19Aに締め付け添接板17を下方から相互隣接配置した下鋼板16、16の下面に堅固に固着させる。そこで目地部14を境にして左・右の下鋼板16、16同士を添接板17で固定・連結する。ここで下鋼板付プレキャスト床版が成立する。さらに,添接板17は底面の型枠となる。次に作業者は隣接するPC床版12、12に形成した溝部13の中に図2に示すように空間D3を確保しつつ略コ字状継手15を図2に示すように挿置する。略コ字状継手15に於ける両端部15a、15bのねじ部15cをそれぞれ固定用ナット18で締め付け下鋼板16に固定する。この際、略コ字状継手15の水平部15Aの下方に空間長D3を形成し、この空間D3にも充填材20すなわち無収縮モルタル等が這込むように構成して固定する。そして略コ字状継手15を挿置された状態で溝部13及び目地部14へ充填材20を注入・充填する。このときPC床版12の溝部13に斜面部12fを形成したので充填材20が溝部13の底部まで円滑に流動して充填される。該充填材20は3〜4時間程度で固化し、PC床版12、12の相互間は完全にシールされる。尚、充填材20として使用する無収縮モルタルに替えて、初期強度の発現性に優れる樹脂モルタルを用いてさらに工期短縮を図ることもできる。
次に、本発明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手の実施例を図7に基づいて説明する。図7に示す略コ字状継手15Cはその両端部15a、15bにねじ部15cを形成していない点が前述した図4に示すものと相異しており、ほかの構成部材は略同一である。該実施例に於ける略コ字状継手15Cは、その両端部15a、15bが溝部13の縦溝部13Bの中に挿置する。そして例えば両端部15a、15bが下鋼板16の上面に衝当した構成にすれば該両端部15a、15bが規制され空間D3が確保される。この場合、下鋼板16は略コ字状継手15Cのストッパとしての機能を有する。また両端部15a、15bが下鋼板16に衝当させず離間した構成にしてもよい。本実施例は固定ナット18を不要とするばかりか略コ字状継手15Cの両端部15a、15bの寸法を短く設定でき製作性がよいという作用がある。本発明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手の実施例に於けるほかの構成要素及び組立手順(工法)は前述した実施の形態で述べた場合と同一であり同一番号を付しその説明を省略する。
本発明に係る橋梁に於けるプレキャスト床版の継手は、鋼道路橋や橋梁に於けるプレキャスト床版のほかハーフプレキャスト床版及びプレストレスコンクリート床版等各種の床版にも適用できる。
12 プレキャスト床版(PC床版)
12a プレキャスト床版(PC床版)の左端
12b プレキャスト床版(PC床版)の右端
12c プレキャスト床版(PC床版)の上面
12d 溝部の最奥部壁面
12e プレキャスト床版の溝部分の上面
12f プレキャスト床版の溝部分の斜面部
13 溝部
13A 横溝部
13B 縦溝部
13a 主桁
14 目地部
15 略コ字状継手
15A 略コ字状継手の水平部
15B 略コ字状継手の垂直部
15C 略コ字状継手
15a 略コ字状継手の端部
15b 略コ字状継手の端部
15c ねじ部
16 下鋼板
17 添接板
18 固定用ナット
19 高力ボルト
19A 高力ボルト用ナット
20 各種充填材(無収縮モルタル等)

Claims (2)

  1. 予め製作されかつ作業現場に搬送されると共に目地部を介在させて互いに隣接・配置された下鋼板付プレキャスト床版でなり、該プレキャスト床版に高力ボルト用ナットを備え、該プレキャスト床版の左端及び/又は右端から所定長さ及び所定幅を形成してその上面形状が矩形状及び垂直断面形状が略L字状に形成された横溝部と縦溝部とでなる溝部を有し、該横溝部は前記プレキャスト床版の上面から所定深さD1に設定され、該縦溝部は該溝部の最奥部壁面から所定幅長D2を有して設定された構成に於いて、前記溝部に挿置されかつ前記目地部及び前記溝部に充填材を充填して固定・配置された略コ字状継手であって、その両端部が下鋼板に固定用ナットで前記溝部内に略コ字状継手の水平部の下面と該横溝部の底面との間に空間長D3を設定して固定されると共に前記高力ボルト用ナットに締付ける高力ボルトで添接板を前記隣接配置された下鋼板に連結したことを特徴とする橋梁に於けるプレキャスト床版の継手。
  2. 予め製作されかつ作業現場に搬送されると共に目地部を介在させて互いに隣接・配置された下鋼板付プレキャスト床版でなり、該プレキャスト床版に高力ボルト用ナットを備え、該プレキャスト床版の左端及び/又は右端から所定長さ及び所定幅を形成してその上面形状が矩形状及び垂直断面形状が略L字状に形成された横溝部と縦溝部とでなる溝部を有し、該横溝部は前記プレキャスト床版の上面から所定深さD1に設定され、該縦溝部は該溝部の最奥部壁面から所定幅長D2を有して設定された構成に於いて、前記溝部に挿置されかつ前記目地部及び前記溝部に充填材を充填して固定・配置された略コ字状継手であって、その両端部が前記縦溝部に挿置されて前記溝部内に略コ字状継手の水平部の下面と該横溝部の底面との間に空間長D3が設定されると共に前記高力ボルト用ナットに締付ける高力ボルトで添接板を前記隣接配置された下鋼板に連結したことを特徴とする橋梁に於けるプレキャスト床版の継手。
JP2010004061A 2010-01-12 2010-01-12 橋梁に於けるプレキャスト床版の継手 Active JP5386379B2 (ja)

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