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JP5381256B2 - ハウリング防止装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ハウリングを防止するハウリング防止装置に関する。
従来、講演やコンサート等の拡声システムにおいて、ハウリングを防止するための技術が種々提案されている。一般的なハウリング抑制手法は、ハウリングの発生を検出したときに、ハウリングの原因となる周波数帯域をフィルタで減衰するものである。
例えば、特許文献1には、入力信号の周波数特性からハウリング発生の有無を検出し、ハウリング抑制のためのフィルタ特性を算出する手法が記載されている。
特開平6−327088号公報
しかし、特許文献1の装置のような従来のハウリング抑制手法は、ハウリング発生原因となる周波数帯域を抑制する手法に過ぎず、ループゲインを推定するものではなく、ハウリング発生を未然に防ぐことができるものではない。
そこで、この発明は、ループゲインを推定してハウリング発生を的確に防止するハウリング防止装置を提供することを目的とする。
この発明のハウリング防止装置は、音声信号を入力する入力部、疑似ノイズを生成するノイズ生成部、音声信号に疑似ノイズを重畳する重畳部、相関計算器、およびループゲイン推定部を備えている。相関計算器は、入力された音声信号と前記ノイズ生成部が生成する疑似ノイズの相関を求める。ループゲイン推定部は、前記相関計算器が算出した相関のピークから、閉ループのゲインを推定する。例えば、各ピーク成分の相関値の和をループゲインと推定する。ここで、ハウリング防止装置は、推定したループゲインに基づいて(例えば推定したループゲインが所定のしきい値に近づいた場合)、音声信号を抑制する第1の抑制部を備えている。さらに、本発明のハウリング防止装置は、ハウリングを検出するハウリング検出部を備え、ハウリング発生を検出したときに、音声信号を抑制する第2の抑制部を備えている。抑制手法は、単にゲインを下げる態様であってもよいし、ノッチフィルタ等でハウリングが発生した周波数を抑制する態様であってもよい。ハウリング検出部がハウリング発生を検出しなくなった場合には、前記ゲインを元に戻すように構成してもよい。
この発明によれば、ループゲインを推定してハウリング発生を未然に防ぎながら、万が一ハウリングが発生した場合であってもこれを抑制することができる。
ハウリング防止装置の構成を示す図である。 疑似ノイズの重畳処理について説明する図である。 相関演算部の構成、機能について説明する図である。 相関の時間軸特性を模式的に表した図である。 相関の時間軸特性を模式的に表した図である。 相関の時間軸特性を示した図である。
図1(A)は、本発明のハウリング防止装置の構成を示すブロック図である。なお、本実施形態の説明において、特に記載がない限り音声信号は全てデジタル信号とし、A/D変換、D/A変換の構成は省略する。
ハウリング防止装置1は、マイク11(収音部)が収音した音声信号に疑似ノイズを重畳して後段の増幅系統(不図示)を経てスピーカ3に出力する処理を行う。スピーカ3から放音された音声は、マイク11に帰還し、閉ループが形成される。ハウリング防止装置1は、重畳した疑似ノイズと帰還した音声信号との相関を求めることで、閉ループのゲインを推定する。ハウリング防止装置は、推定したループゲインが所定のしきい値に近づいた場合、音声信号のゲインを抑制したり、警告を行ったりすることで、ハウリングを未然に防止することができるものである。さらに、本実施形態のハウリング防止装置1は、ハウリング検出部を備え、ハウリングの発生を検出した場合に、音声信号のゲインをさらに抑制し、ハウリングを抑制するものである。
図1(A)に示すように、ハウリング防止装置1は、LPF12、前段ボリューム13、後段ボリューム14、重畳部15、M系列発生器16、N倍オーバーサンプリング部17、HPF18、疑似ノイズ用ボリューム19、相関演算部20、ゲイン制御部21、ハウリング検出部22、および後段ゲイン制御部23を備えている。
相関演算部20は、同図(B)に示すように、HPF51、相関計算器52、タイマ53、およびループゲイン推定部54により構成される。
マイク11が収音した音声信号は、LPF12および相関演算部20のHPF51に入力される。図2を参照して、疑似ノイズの重畳処理について説明する。各構成部の下欄には、各構成部が出力する信号の波形を示している。
LPF12には、マイク11が収音した音声信号が入力される。なお、マイク11の下欄に示す信号の波形は一例であり、実際には種々の波形を有した信号がLPF12に入力される。LPF12は、この収音した音声信号から高域をカットし、前段ボリューム13に出力する(同図LPF12の下欄波形を参照)。
前段ボリューム13は、ゲイン制御部21により設定されたゲインで、入力された信号を後段ボリューム14に出力する。後段ボリューム14は、後段ゲイン制御部23により設定されたゲインで入力された信号を重畳部15に出力する。
M系列発生器16は、本発明のノイズ生成部に相当し、疑似ノイズとしてPN符号(M系列)のような自己相関性の高い信号を定期的に生成し、N倍オーバーサンプリング部17に出力する(同図M系列発生器16の下欄波形を参照、ただし、最下欄の波形は時間軸を表す)。なお、M系列に限らず、Gold系列など、他の乱数を用いてもよい。
なお、疑似ノイズの出力周期は、後述のループゲイン推定部54においてループゲイン推定処理ができるように、反射波(間接波)の成分が所定レベル以上に低下するまでの時間(音響伝達系におけるインパルス応答の収束時間)よりも長く設定されている。
N倍オーバーサンプリング部17は、疑似ノイズをオーバーサンプリングする。例えば、16倍オーバーサンプリングを行い、PN符号の各ビットの符号周期を拡大し、疑似ノイズ長を16倍とする(同図N倍オーバーサンプリング部17の下欄波形を参照、ただし、最下欄の波形は時間軸を表す)。N倍オーバーサンプリング部17は、このオーバーサンプリングした信号をHPF18に出力する。
HPF18は、N倍オーバーサンプリング部17から入力された信号の低域をカットする(同図HPF18の下欄波形を参照、ただし、最下欄の波形は時間軸を表す)。カットオフ周波数は、例えば10kHzに設定される。
なお、LPF12およびHPF18は、本発明において必須ではない。ただし、HPF18により、疑似ノイズの高域以外の音がカットされるため、スピーカ3から放音されたとしても聴感上違和感がなくなる(ノイズが聞えにくくなる)。また、LPF12により、一度マイクに入力された高域の疑似ノイズが再び増幅系統に出力されることがなくなり、疑似ノイズのループ現象を抑えることもできる。なお、LPF12およびHPF18を省く場合、マイク11が収音した音声信号から、疑似ノイズ成分を減算してから増幅系統に出力することで、疑似ノイズのループ現象を抑えるようにしてもよい。
なお、N倍オーバーサンプリング部17によるオーバーサンプリングも本発明において必須ではない。ただし、オーバーサンプリングを行うことで疑似ノイズの時間的冗長性が増し、相関算出の精度を向上させることができる。実際には、必要となる精度と疑似ノイズの符号長に応じてオーバーサンプリングの有無を設定すればよい。
HPF18から出力された信号は、疑似ノイズ用ボリューム19に入力される。疑似ノイズ用ボリューム19は、ゲイン制御部21により設定されたゲインで、HPF18の出力信号を重畳部15に出力する。疑似ノイズのレベルは、聴感上違和感のない微弱なレベルとすればよいが、疑似ノイズ相関のピーク値を検出できる程度のレベルを確保する。
重畳部15は、後段ボリューム14から出力された音声信号にHPF18から出力された信号(疑似ノイズ)を重畳し、増幅系統に出力する。
次に、図3を参照して、相関演算部の構成、機能について説明する。各構成部の下欄には、各構成部が出力する信号の波形を示している。M系列発生器16は、N倍オーバーサンプリング部17に出力したものと同じ疑似ノイズを相関計算器52に出力する(同図M系列発生器16の下欄波形を参照、ただし、当該波形は時間軸を表す)。また、この疑似ノイズを出力した後、出力タイミングを示す信号(タイミング信号)をタイマ53に送信する。タイマ53は、タイミング信号を受信すると、タイムカウントを開始し、ループゲイン推定部54に、カウント時間を示すタイマ信号を送信する。なお、タイマ53は、本発明において必須ではない。
マイク11には、疑似ノイズが含まれた音声が収音される。相関演算部20のHPF51には、マイク11が収音した音声信号が入力される。HPF51は、マイク11が収音した音声信号から低域をカットし、相関計算器52に出力する(同図HPF51の下欄波形を参照、ただし、当該波形は周波数軸を表す)。カットオフ周波数は、上記HPF18に対応して決定される(例えば10kHz)。
相関計算器52は、M系列発生器16から入力された疑似ノイズと、HPF51の出力信号の相関を求める。M系列の符号は非常に高い自己相関性を有しているため、HPF51の出力信号に同じM系列の疑似ノイズが含まれていると、同図の波形に示すように、相関値のレベルが高くなる。相関計算器52は、高レベルの相関値を算出したタイミング(受信タイミング)およびそのときの相関値をループゲイン推定部54に出力する。
ループゲイン推定部54は、受信タイミングを入力すると、タイマ53からのタイマ信号を参照し、疑似ノイズを出力したタイミングから受信タイミングまでの時間差を求める。この時間差が、閉ループの遅延時間に相当する。なお、閉ループの遅延時間を測定しない(タイマ53がない)場合、相関計算器52の受信タイミングの出力は必須ではない。
ループゲイン推定部54は、ループゲインを推定する処理を行う。ループゲインの推定手法は、種々の態様が考えられるが、例えば以下のような態様で行われる。
まず、第1の推定手法について、図4を用いて説明する。図4は、相関の時間軸特性を模式的に表した図である。
ループゲイン推定部54は、疑似ノイズを出力したタイミングから最初に所定レベル以上の相関値を算出した場合、当該最初に算出した時間帯における相関値を直接波とみなし、直接波のピーク成分を求める。すなわち、ループゲイン推定部54は、所定レベル以上の相関値を算出した場合、その後所定時間帯t1の相関値をメモリ(不図示)に一時記憶し、所定時間帯t1の中で最も高レベルの相関値を抽出し、ピーク値a0とする。なお、所定レベルは、定常ノイズのレベルに応じて設定する。ピーク値を抽出する所定時間帯t1は、相関値算出の精度(疑似ノイズの符号長等)やHPF51の有無、およびカットオフ周波数等に応じて設定する。
そして、ループゲイン推定部54は、最初に所定レベル以上の相関値を算出してから上記所定時間帯t1が経過した後に再び所定レベル以上の相関値を算出した場合、当該相関値を反射波とみなし、反射波のピーク成分を求める。上記と同様、ループゲイン推定部54は、所定レベル以上の相関値を算出した場合、その後所定時間帯t1の相関値をメモリに一時記憶し、最も高レベルの相関値を抽出し、ピーク値a1とする。以下、同様にして反射波のピーク値(a1,a2,・・・)を所定時間長t2だけ抽出する。なお、ここで言う所定時間長t2は、疑似ノイズの出力周期に相当する。なお、室内の残響時間がある程度判明している場合、時間t2は予め設定しておいてもよいし、ユーザが手動で入力するようにしてもよい。
そして、ループゲイン推定部54は、抽出した直接波および反射波のピーク値の絶対値(|a1|,|a2|,・・・)を求め、各絶対値の総和からループゲインを推定する。このように、ループゲイン推定部54は、ハウリングに影響する直接波の帰還成分および反射波の帰還成分からループゲインを推定する処理を行うため、高精度にループゲインを推定することができる。第1の推定手法は、ハウリング発生に影響するのはピーク成分である場合が多いとみなし、直接波および反射波の各ピーク成分の相関値の和に基づいてループゲイン推定を行うものである。
次に、第2の手法について図5を用いて説明する。図5は、相関の時間軸特性を模式的に表した図である。
ループゲイン推定部54は、疑似ノイズを出力したタイミングから所定時間長t2が経過するまで、所定レベル以上の相関値を全て抽出し、これらの絶対値の総和を求める(積分値を求める)。なお、この場合の所定レベルも、定常ノイズのレベルに応じて設定する。所定時間長t2についても、疑似ノイズの出力周期に相当する。
このように、第2の手法は、直接波および間接波の全ての成分を総和することで高精度にループゲイン推定を行うものである。
次に、第3の手法について図6を用いて説明する。図6(A)は、相関の時間軸特性(絶対値)を示した図であり、同図(B)は、当該時間軸特性を模式化したものである。
ループゲイン推定部54は、まず上記第1の手法で示したように、直接波のピーク値を抽出し、その絶対値|a0|を取得する。そして、ループゲイン推定部54は、当該ピークからさらに時間t3が経過したときの相関の絶対値|b0|を取得する。時間t3は、疑似ノイズを出力したタイミングから最初に相関のピークを算出するタイミングまでの時間(閉ループの遅延時間)で求められる。(この手法においては、タイマ53は必須である。)
なお、絶対値|b0|は、最初のピークから時間t3が経過したタイミングの値に限らず、時間t3経過後で、かつその付近(例えば数十μsec前後)で最も相関の絶対値が大きいときの値としてもよい。そして、ループゲイン推定部22は、絶対値|a0|と絶対値|b0|の比(|b0|/|a0|)をループゲインと推定する。
第3の手法は、最初に直接波のピーク成分を抽出してから、さらに時間t3が経過したタイミング周辺の波形を、スピーカ3から出力された疑似ノイズが再度ループした直接波と判断し、ループゲインを推定するものである。
なお、第3の手法の変形例として、単に最初に抽出した直接波のピーク成分をループゲインとして推定してもよい。ハウリング発生に影響するのは直接波の成分が大きいため、簡易的にループゲインを推定することができる。
なお、上記第1の手法、第2の手法、第3の手法ともに、疑似ノイズの出力周期が音響伝達系におけるインパルス応答の収束時間よりも長く設定されているため、疑似ノイズを出力した後、次に疑似ノイズを出力するまで、ダミーノイズを出力し、無音区間を無くすようにしてもよい。常にノイズ音を出力することで、疑似ノイズが目立たなくなり、聴感上の違和感がなくなる。
以上のようにしてループゲイン推定部54が推定したループゲインは、ゲイン制御部21に出力される。ゲイン制御部21は、推定したループゲインが所定のしきい値thに近づいた場合、ハウリング発生の可能性が高いとして、前段ボリューム13のゲインを抑制するよう指示する。また、ゲイン制御部21は、ループゲインがしきい値に近づいた場合に警告(LEDを点灯させる、ディスプレイに警告を表示する等)を行ってもよい。警告を行った場合は、ユーザが手動でゲインやイコライザを調整する。
なお、ゲイン抑制の処理および警告の処理は、いずれか一方のみ行ってもよく、音声信号のゲインを抑制しつつ、さらに警告を行うようにしてもよい。また、最初に警告を行い、その後ゲイン抑制処理を行う、という態様であってもよい。
ここで、所定のしきい値thは、ループゲインの推定手法により異なる。所定のしきい値thは、どのような値であってもよいが、ある程度のマージンを設定しておく。例えば、実際に使用時より前に、ユーザがゲインを上げ下げする動作を行う。このとき、ハウリング検出部22においてハウリング発生を検出すると、ゲイン制御部54は、入力されているループゲインの推定値をしきい値の最大値thmaxとし、ある係数α(0<α≦1)を用いてth=α×thmaxとする。
なお、ゲイン制御部21は、疑似ノイズ用ボリューム19のゲインも抑制するように指示する。ただし、疑似ノイズ相関の最初のピークを検出できるように、所定値以上のゲインを保持するものとする。この所定値については、予め実験室等で測定した値を用いてもよいし、設置環境において実際の使用時より前にテストを行い、相関のピークを算出できる限界のゲインを求め、ある程度のマージンを見た値を設定してもよい。
なお、M系列発生器16が生成する疑似ノイズのパターンを複数用意しておき、これらのパターンを切り替えるようにしてもよい。例えば、マイク毎(入力チャンネル毎)に疑似ノイズのパターンを切り替えることで、複数のマイクを同時に使用する場合であっても、互いの疑似ノイズが干渉することなく、高精度に相関を算出することができる。マイク毎に個別に閉ループのループゲインを推定することができるため、複数のマイクを同時に使用した場合であっても好適にハウリングを防止することができる。
特に、疑似ノイズとしてGold系列を用いる場合、符号生成回路(シフトレジスタ)のタップ位置を切り替えることにより、多種類の符号系列を生成することが可能であるため、大規模なPAシステムにも対応することができる。
以上のようにして、相関演算部20は、閉ループのゲインを推定し、推定したループゲインが所定のしきい値に近づいた場合に、音声信号のゲインを抑制する処理や警告を行う処理をし、ハウリング発生を未然に防止することができるものである。
次に、ハウリング検出部22および後段ボリューム14のゲイン制御について説明する。ハウリング検出部22のハウリング検出手法は、どのようなものであってもよいが、例えば以下の手法で行う。
ハウリング検出部22は、音声信号の周波数を分析し、ハウリング発生の有無を検出する。すなわち、ハウリング検出部22は、マイク11から入力した信号を周波数領域の信号に変換(FFT)し、FFT後の信号を複数フレーム分保持する。そして、各周波数成分の信号が所定レベル以上で、かつ所定時間以上継続した状態となった場合に、その周波数においてハウリングが発生していると判断する。なお、ハウリング検出部22は、楽器や声の定常的な音声(バイオリンの音等)とハウリングとを区別すべく、所定レベル以上で、かつ所定時間以上継続する周波数成分を検出した場合、その周波数に対して倍音成分の有無を判断し、倍音成分が無い場合にのみハウリングが発生していると判断する。
ハウリングの発生、およびその周波数を示す情報(ハウリング発生情報とする。)は、後段ゲイン制御部23に入力される。後段ゲイン制御部23は、ハウリング検出部22からハウリング発生情報が入力されると、後段ボリューム14のゲインを抑制するように設定する。ハウリング検出部22がハウリング発生を検出しなくなった場合には、ゲインを元に戻す(0dBとする)。なお、後段ゲイン制御部23は、ハウリング発生情報が入力された時、段階的に(例えば1秒毎に−3dBずつ)ゲインを抑制し、ハウリング発生を検出しなくなるまでゲインを抑制する。ゲインを元に戻す場合、抑制時と同じ変化量で(例えば1秒ごとに3dBずつ)ゲインを戻してもよいし、抑制時よりも緩やかに(例えば1秒毎に1dBずつ)戻してもよい。ゲインを戻す途中で再びハウリング発生情報を入力した場合、再びハウリング発生を検出しなくなるまでゲインを抑制する。
本実施形態のハウリング防止装置は、相関演算部20によりループゲインを推定し、ハウリング発生を未然に防止することができるものであるが、外乱ノイズが大きくなった場合、相関演算部20が相関のピークを算出することができない可能性もある。また、音声信号の相関を求める態様であるため、マイクが移動した場合等において、ドップラーシフトが発生し、疑似ノイズの周波数が変化することにより、相関のピークを算出することができない場合もある。そこで、ハウリング検出部22がハウリングを検出した場合に後段ボリューム14でゲインを抑制することで、万が一にハウリングが発生した場合であっても即座にこれを抑制する態様としている。
なお、本実施形態では、後段ボリューム14により、音声信号のゲインを抑制する例を示しているが、ハウリング検出部22で検出した周波数を抑制するノッチフィルタ等でハウリングを抑制するようにしてもよい。この場合、後段ボリューム14をノッチフィルタに置き換え、後段ゲイン制御部23は、ノッチフィルタの周波数およびゲインを設定する。
なお、ハウリング防止装置は、ミキサやマイクに内蔵されていてもよいし、アダプタに内蔵されていてもよい。いずれにしてもアンプ装置等の増幅系統の前段に備えていればよい。
1−ハウリング防止装置
3−スピーカ
11−マイク
15−重畳部
20−相関演算部
22−ハウリング検出部
23−後段ゲイン制御部

Claims (2)

  1. 収音部が収音した音声信号を入力する入力部と、
    疑似ノイズを生成するノイズ生成部と、
    前記入力部が入力した音声信号に前記疑似ノイズを重畳して増幅系統に出力する重畳部と、
    前記入力部が入力した音声信号と前記ノイズ生成部が生成する疑似ノイズの相関を求める相関計算器と、
    前記相関計算器が算出した相関値から、閉ループのゲインを推定するループゲイン推定部と、
    ハウリング発生の有無を検出するハウリング検出部と、
    前記ループゲイン推定部の推定した閉ループのゲインに基づいて前記入力部が入力した音声信号を抑制する第1の抑制部と、
    前記ハウリング検出部がハウリング発生を検出すると、前記入力部が入力した音声信号を抑制する第2の抑制部と、
    を備えたハウリング防止装置。
  2. 前記第2の抑制部は、ゲインを抑制することで、前記音声信号を抑制し、
    前記ハウリング検出部がハウリング発生を検出しなくなった場合に前記ゲインを元に戻す請求項1に記載のハウリング防止装置。
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