JP5374840B2 - カルシウム結合発光蛋白質、それをコードする遺伝子およびその用途 - Google Patents
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Description
カルシウム結合発光蛋白質としては、イクオリン、オべリン、クライチィン、マイトロコミン、ミネオプシンおよびベルボインなどが知られている。なかでもイクオリンはカルシウム結合発光蛋白質の代表的なものであり、その高次構造および発光メカニズムなどが詳細に報告されている(例えば、非特許文献1、非特許文献2など参照)。イクオリンのカルシウムイオンに対する感受性は非常に高いので、微量カルシウムイオンの検出・定量や細胞内カルシウムイオンの濃度変化の測定などに利用されている。
クライチィンは、発光クラゲClytia gregariumから得られたカルシウム結合発光蛋白質である(非特許文献3など参照)。クライチィンは、アポクライチィンと、発光基質セレンテラジンのペルオキシドとが複合体を形成した状態で存在している。クライチィンにカルシウムイオンが結合すると、瞬間的な発光を示し、セレンテラジンの酸化物であるセレンテラミドと二酸化炭素を生成する。
Inouye et al. (1985) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82, 3154-3158 Head et al. (2000) Nature 405, 372-376 Inouye, S. and Tsuji, F.I. (1993) FEBS Lett. 315, 343-346
(1) 以下の(a)〜(h)のいずれかに記載の蛋白質:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列からなる蛋白質;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1〜複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列からなり、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(c)配列番号:1のアミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(d)配列番号:2の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列からなり、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(e)配列番号:1に記載のアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合して、カルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(f)配列番号:1に記載のアミノ酸配列において1〜複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(g)配列番号:1のアミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(h)配列番号:2の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質、
(2) 以下の(a)〜(h)のいずれかである上記(1)記載の蛋白質:
(a)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列からなる蛋白質;
(b)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列において1〜16個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列からなり、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(c)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(d)配列番号:2、4、6、8、10または12の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列からなり、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(e)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合して、カルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(f)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列において1〜16個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(g)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(h)配列番号:2、4、6、8、10または12の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質、
(3) 以下の(a)〜(h)のいずれかである上記(1)記載の蛋白質:
(a)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列からなる蛋白質;
(b)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列において1〜6個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列からなり、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(c)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列に対して95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(d)配列番号:2、4、6、8、10または12の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列からなり、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(e)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合して、カルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(f)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列において1〜6個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(g)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列に対して95%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質;
(h)配列番号:2、4、6、8、10または12の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質、
(4) 以下の(a)または(b)である上記(1)記載の蛋白質:
(a)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列からなる蛋白質;
(b)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合して、カルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質、
(5) さらに精製のためのペプチド配列および/または分泌シグナルペプチド配列を含有する、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の蛋白質、
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかに記載の蛋白質とセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドとからなるホロ蛋白質、
(7) 上記(1)〜(5)のいずれかに記載の蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド、
(8) 以下の(a)〜(f)のいずれかである上記(7)記載のポリヌクレオチド:
(a)配列番号:2、4、6、8、10または12の塩基配列からなるポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号:2、4、6、8、10または12の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(c)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(d)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列において1〜複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列からなり、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(e)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列を含有する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(f)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列において1〜複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド、
(9) 以下の(a)〜(f)のいずれかである上記(7)記載のポリヌクレオチド:
(a)配列番号:2、4、6、8、10または12の塩基配列からなるポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号:2、4、6、8、10または12の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(c)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(d)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列において1〜16個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列からなり、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(e)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列を含有する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(f)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列において1〜16個の個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合してカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド、
(10) 以下の(a)〜(c)のいずれかである上記(7)記載のポリヌクレオチド:
(a)配列番号:2、4、6、8、10または12の塩基配列からなるポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(c)配列番号:1、3、5、7、9または11のアミノ酸配列を含有する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド、
(11) 上記(7)〜(10)のいずれかに記載のポリヌクレオチドを含有する組換えベクター、
(12) 上記(11)記載の組換えベクターが導入された形質転換体、
(13) 上記(12)記載の形質転換体を培養し、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の蛋白質を生成させる工程を含む、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の蛋白質の製造方法、
(14) 上記(1)〜(5)のいずれかに記載の蛋白質または上記(6)記載のホロ蛋白質を含むキット、
(15) 上記(7)〜(10)のいずれかに記載のポリヌクレオチド、上記(11)記載の組換えベクターまたは上記(12)記載の形質転換体を含むキット、
(16) 上記(1)〜(5)のいずれかに記載の蛋白質または上記(6)記載のホロ蛋白質を使用してカルシウムイオンを検出または定量する方法、
(17) 上記(7)〜(10)のいずれかに記載のポリヌクレオチドをレポーター遺伝子として、プロモーター制御に関与する配列の活性を測定する方法
(18)上記(7)〜(10)のいずれかに記載のポリヌクレオチドを細胞内で発現させ、発光蛋白質を形成させるステップを含む、細胞内カルシウム濃度の変化を測定する方法などを提供する。
本発明のポリヌクレオチドは、上述した本発明の蛋白質をコードしているので、レポーター遺伝子として利用することができる。
また、本発明のポリヌクレオチド、本発明のベクター、本発明の形質転換体などは、本発明の蛋白質の製造に利用することができる。
1.本発明の蛋白質
本発明の蛋白質とは、配列番号:1のアミノ酸配列からなる蛋白質および配列番号:1のアミノ酸配列からなる蛋白質と実質的に同質の活性もしくは機能を有する蛋白質を意味する。本明細書中、配列番号:1のアミノ酸配列からなる蛋白質および配列番号:1のアミノ酸配列からなる蛋白質と実質的に同質の活性もしくは機能を有する蛋白質を「アポCL−II」と称することがある。
本発明は、前述した本発明の蛋白質をコードするポリヌクレオチドも提供する。本発明のポリヌクレオチドとしては、本発明の蛋白質をコードする塩基配列を含有するものであればいかなるものであってもよいが、好ましくはDNAである。DNAとしては、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、細胞・組織由来のcDNA、細胞・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAなどが挙げられる。ライブラリーに使用するベクターは、特に制限はなく、バクテリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなどいずれであってもよい。また、前記した細胞・組織からtotalRNAまたはmRNA画分を調製したものを用いて直接 Reverse Transcription Polymerase Chain Reaction(以下、RT-PCR法と略称する)によって増幅することもできる。
また目的の変異(欠失、付加、置換および/または挿入)を導入した配列をそれぞれの5’端に持つ1組のプライマーを用いたPCR(例えば、Ho S. N. et al., Gene 77, 51 (1989)、など参照)によっても、ポリヌクレオチドに変異を導入することができる。
さらに、本発明は、上述した本発明のポリヌクレオチドを含有する組換えベクターおよび形質転換体を提供する。
(1)組換えベクターの作製
本発明の組換えベクターは、適当なベクターに本発明のポリヌクレオチド(DNA)を連結(挿入)することにより得ることができる。より具体的には、精製されたポリヌクレオチド(DNA)を適当な制限酵素で切断し、適当なベクターの制限酵素部位またはマルチクローニングサイトに挿入して、ベクターに連結することにより得ることができる。本発明のポリヌクレオチドを挿入するためのベクターは、宿主中で複製可能なものであれば特に限定されず、例えば、プラスミド、バクテリオファージ、動物ウイルス等が挙げられる。プラスミドとしては、例えば、大腸菌由来のプラスミド(例えばpBR322, pBR325, pUC118, pUC119等)、枯草菌由来のプラスミド(例えばpUB110, pTP5等)、酵母由来のプラスミド(例えばYEp13, YEp24, YCp50等)などがあげられる。バクテリオファージとしては、例えば、λファージなどがあげられる。動物ウイルスとしては、例えば、レトロウイルス、ワクシニアウイルス、昆虫ウイルス(例えば、バキュロウイルスなど)などがあげられる。
このようにして得られた、本発明のポリヌクレオチド(すなわち、本発明の蛋白質をコードするポリヌクレオチド)を含有する組換えベクターを、適当な宿主中に導入することによって、形質転換体を作成することができる。宿主としては、本発明のポリヌクレオチド(DNA)を発現できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、エシェリヒア属菌、バチルス属菌、シュードモナス属菌、リゾビウム属菌、酵母、動物細胞または昆虫細胞などがあげられる。エシェリヒア属菌としては、例えば、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)などがあげられる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)などがあげられる。シュードモナス属菌としては、例えば、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)などがあげられる。リゾビウム属菌としては、例えば、リゾビウム・メリロティ(Rhizobium meliloti)などがあげられる。酵母としては、例えば、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)などがあげられる。動物細胞としては、例えば、COS細胞、CHO細胞などがあげられる。昆虫細胞としては、例えば、Sf9、Sf21などがあげられる。
また、本発明は、前記形質転換体を培養し、本発明の蛋白質を生成させる工程を含む、本発明の蛋白質の製造方法を提供する。本発明の蛋白質は、前記形質転換体を本発明の蛋白質をコードするポリヌクレオチド(DNA)が発現可能な条件下で培養し、本発明の蛋白質を生成・蓄積させ、分離・精製することによって製造することができる。
本発明の形質転換体の培養は、宿主の培養に用いられる通常の方法に従って行うことができる。該培養によって、形質転換体によって本発明の蛋白質が生成され、形質転換体内または培養液中などに本発明の蛋白質が蓄積される。
上記培養物から、本発明の蛋白質を分離・精製することによって、本発明の蛋白質を得ることができる。ここで、培養物とは、培養液、培養菌体もしくは培養細胞、または培養菌体もしくは培養細胞の破砕物のいずれをも意味する。本発明の蛋白質の分離・精製は、通常の方法に従って行うことができる。
(カルシウムイオンの検出または定量)
上述したように、本発明の蛋白質(アポ蛋白質)は、セレンテラジンもしくはその誘導体と分子状酸素より生成するセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと非共有的な結合を形成することによって生成可能な蛋白質であって、且つカルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質(発光蛋白質)を形成することができる。よって、本発明の蛋白質および本発明のホロ蛋白質は、カルシウムイオンの検出または定量に使用することができる。
本発明の蛋白質は、レポーター蛋白質としてプロモーターなどの転写活性の測定に利用することもできる。本発明の蛋白質をコードするポリヌクレオチド(すなわち、本発明のポリヌクレオチド)を、目的のプロモーターまたは他の発現制御配列(例えば、エンハンサーなど)に融合したベクターを構築する。前記ベクターを宿主細胞に導入し、本発明の蛋白質に由来する発光(すなわち、本発明のホロ蛋白質の発光)を検出することにより、目的のプロモーターまたは他の発現制御配列の活性を測定することができる。
本発明のポリヌクレオチドは、上述のようにして、レポーター遺伝子として利用することができる。
本発明の蛋白質は、発光による検出マーカーとして利用することができる。本発明の検出マーカーは、例えば、イムノアッセイまたはハイブリダイゼーションアッセイなどにおける目的物質の検出に利用することができる。本発明のホロ蛋白質を化学修飾法など通常用いられる方法により目的蛋白質あるいは目的核酸と結合させて使用することができる。このような検出マーカーを用いた検出方法は、通常の方法によって行うことができる。また、本発明の検出マーカーは、例えば、目的蛋白質との融合蛋白質として発現させ、マイクロインジェクション法などの手法により細胞内に導入することによって、前記目的蛋白質の分布を測定するために利用することもできる。このような目的タンパク質などの分布の測定は、発光イメージング等の検出法などを利用して行うこともできる。なお、本発明の蛋白質は、マイクロインジェクション法などの手法により細胞内に導入する以外に、細胞内で発現させて用いることもできる。
本発明の蛋白質とセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドとからなる複合体(本発明のホロ蛋白質)は、微量のカルシウムイオンと結合するだけで発光する。前記複合体(本発明のホロ蛋白質)の発光は既知の発光蛋白質の5倍以上の発光強度を示す。よって、本発明の蛋白質、本発明のホロ蛋白質などは、アミューズメント用品の材料の発光基材として好適に使用することができる。アミューズメント用品としては、たとえば、発光シャボン玉、発光アイス、発光飴、発光絵の具等があげられる。本発明のアミューズメント用品は、通常の方法によって製造することができる。
本発明は、本発明の蛋白質、本発明のホロ蛋白質、本発明のポリヌクレオチド、本発明の組換えベクターおよび本発明の形質転換体から選択されるいずれかを含むキットも提供する。本発明のキットには、さらにセレンテラジンもしくはその誘導体を含んでいてもよい。本発明のキットは、通常用いられる材料および方法で製造することができる。本発明のキットは、例えば、サンプルチューブ、プレート、キット使用者に対する指示書、溶液、バッファー、試薬、標準化のために好適なサンプルまたは対照サンプルを含んでもよい。
[配列番号:1]実施例5で作製したアポCL-II蛋白質発現ベクターpiP-H-CLIIに挿入された、アポCL-IIをコードするDNAにコードされているアポCL-II蛋白質のアミノ酸配列を示す。このアミノ酸配列は、配列番号:3の4-189番目のアミノ酸配列、または配列番号:5の38-223番目のアミノ酸配列に相当する。
[配列番号:2]実施例5で作製したアポCL-II蛋白質発現ベクターpiP-H-CLIIに挿入された、アポCL-IIをコードするDNAの塩基配列を示す。この塩基配列は、配列番号:4の10-567番目の塩基配列、または配列番号:6の112-669番目の塩基配列に相当する。
[配列番号:3]実施例3で決定したCL-IIのグループのcDNAクローンpCL31の塩基配列から推定されるアミノ酸配列の35-223番目のアミノ酸配列を示す。このアミノ酸配列は、配列番号:5の35-223番目のアミノ酸配列に相当する。
[配列番号:4]配列番号:3で表される蛋白質をコードするDNAの塩基配列を示す。この塩基配列は、配列番号:6の103-669番目の塩基配列に相当する。
[配列番号:5]実施例3で決定したCL-IIのグループのcDNAクローンpCL31の塩基配列から推定されるアミノ酸配列を示す。
[配列番号:6]実施例3で決定したCL-IIのグループのcDNAクローンpCL31の塩基配列を示す。
[配列番号:7]実施例3で決定したCL-IIのグループのcDNAクローンpCL61Rの塩基配列から推定されるアミノ酸配列を示す。
[配列番号:8]実施例3で決定したCL-IIのグループのcDNAクローンpCL61Rの塩基配列を示す。
[配列番号:9]配列番号:7の47-235番目のアミノ酸配列を示す。
[配列番号:10]配列番号:8の139-705番目の塩基配列を示す。
[配列番号:11]配列番号:7の50-235番目のアミノ酸配列を示す。
[配列番号:12]配列番号:8の148-705番目の塩基配列を示す。
[配列番号:13]実施例3で決定したCL-IIのグループのcDNAクローンpCL21の塩基配列から推定されるアミノ酸配列を示す。
[配列番号:14]実施例3で決定したCL-IIのグループのcDNAクローンpCL21の塩基配列を示す。
[配列番号:15]実施例3で決定したCL-IのグループのcDNAクローンpCL11の塩基配列から推定されるアミノ酸配列を示す。
[配列番号:16]実施例3で決定したCL-IのグループのcDNAクローンpCL11の塩基配列を示す。
[配列番号:17]実施例3で決定したCL-IのグループのcDNAクローンpCL41の塩基配列から推定されるアミノ酸配列を示す。
[配列番号:18]実施例3で決定したCL-IのグループのcDNAクローンpCL41の塩基配列を示す。
[配列番号:19]実施例3で決定したCL-IのグループのcDNAクローンpCL51Rの塩基配列から推定されるアミノ酸配列を示す。
[配列番号:20]実施例3で決定したCL-IのグループのcDNAクローンpCL51Rの塩基配列を示す。
[配列番号:21]実施例3で決定したCL-IのグループのcDNAクローンpCL81の塩基配列から推定されるアミノ酸配列を示す。
[配列番号:22]実施例3で決定したCL-IのグループのcDNAクローンpCL81の塩基配列を示す。
[配列番号:23]実施例5で作製したアポCL-II蛋白質発現ベクターpiP-H-CLIIにコードされている蛋白質のアミノ酸配列を示す。この配列は、配列番号:1のアミノ酸配列を有する蛋白質のN末端に、OmpAシグナルペプチド、ヒスチジンタグおよび発現ベクターpiP-H-CLIIのマルチクローニングサイトの塩基配列に由来するペプチドが結合した蛋白質のアミノ酸配列に相当する。
[配列番号:24]実施例5で作製したアポCL-II蛋白質発現ベクターpiP-H-CLIIにおける蛋白質をコードする塩基配列を示す。
[配列番号:25]参考例1で作製したアポCL-I蛋白質発現ベクターpiP-H-CLIに挿入された、アポCL-IをコードするDNAにコードされているアポCL-I蛋白質のアミノ酸配列を示す。このアミノ酸配列は、配列番号:17の26-214番目のアミノ酸配列に相当する。
[配列番号:26]参考例1で作製したアポCL-I蛋白質発現ベクターpiP-H-CLIに挿入された、アポCL-IをコードするDNAの塩基配列を示す。
[配列番号:27]参考例1で作製したアポCL-I蛋白質発現ベクターpiP-H-CLIにコードされている蛋白質のアミノ酸配列を示す。この配列は、配列番号:25のアミノ酸配列を有する蛋白質のN末端に、OmpAシグナルペプチド、ヒスチジンタグおよび発現ベクターpiP-H-CLIのマルチクローニングサイトの塩基配列に由来するペプチドが結合した蛋白質のアミノ酸配列に相当する。
[配列番号:28]参考例1で作製したアポCL-I蛋白質発現ベクターpiP-H-CLIにおける蛋白質をコードする塩基配列を示す。
[配列番号:29]配列番号:5の1-34番目のアミノ酸配列を示す。
[配列番号:30]配列番号:6の1-102番目の塩基配列を示す。
[配列番号:31]配列番号:7の1-46番目のアミノ酸配列を示す。
[配列番号:32]配列番号:8の1-138番目の塩基配列を示す。
[配列番号:33]実施例4で用いた6個のヒスチジン配列をコードするオリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。
[配列番号:34]実施例4で用いた6個のヒスチジン配列をコードするオリゴヌクレオチドの塩基配列を示す。
[配列番号:35]実施例5で用いたプライマーの塩基配列を示す。
[配列番号:36]実施例5で用いたプライマーの塩基配列を示す。
[配列番号:37]参考例1で用いたプライマーの塩基配列を示す。
[配列番号:38]参考例1で用いたプライマーの塩基配列を示す。
発光クラゲClytia gregariumのcDNAの単離は、発明者らの報告文献(Inouye, S. and Tsuji, F.I. (1993) FEBS Lett. 315, 343-346)に従い行った。すなわち、発光クラゲClytia gregariumよりグアニジンイソチアネート法により全RNAを抽出し、オリゴdTゲルによるポリA+の精製を行い、逆転写酵素によりcDNAを作成した。得られたcDNAをファージベクターに挿入した後、インビトロパッケージング法によりcDNAライブラリーを作成した。cDNAライブラリーからのクライチィンcDNAの単離は、イクオリンのcDNAクローン pAQ440(Inouye et al. (1985) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82:3154-3158)のHIndIII-BamHIフラグメントをプローブとして、上記記載の報告文献に従い、プラークハイブリダイゼーション法を用いたスクリーニングによって行った。
実施例1に従い、cDNAライブラリーより、7個のポジティブクローンを得た。EcoRI(E)、BamHI(B)、HindIII(H)、StyI(S)を用いて制限酵素地図を作成した。その結果、図1に示すように、2つのグループに分類できることが明らかとなった。それぞれのグループについてクライチィン−I (以下、CL-Iと称することもある)とクライチィン−II (以下、CL-IIと称することもある)と名称を付けた。CL-Iは、既にInouye, S. and Tsuji, F.I. (1993) FEBS Lett. 315, 343-346に報告されているグループに相当するものであった。
実施例1および2に従って得られたCL-I のグループのcDNAクローンpCL11、pCL41、pCL51R、pCL81および CL-II のグループのcDNAクローンpCL21、pCL31、pCL61Rの塩基配列を決定した。塩基配列より推定されるアミノ酸配列の比較の結果、図2に示すように、CL-IおよびCL-IIのアミノ酸配列は高い相同性を示したが、制限酵素地図に示されたように、2つのグループに分けることは妥当であることが明らかとなった。
CL-II(pCL31)のアミノ酸配列と、既に報告されているカルシウム結合発光蛋白質、クライチィン(CL-I, Clytin-I)、イクオリン(Aequorin)、マイトロコミン(Mitrocomin)、オベリン(Obelin)のアミノ酸配列との相同性を調べた。相同性の比較は、以下の表1に示す全てのカルシウム結合発光蛋白質について、NCBIのデーターベースより取得し、詳細に解析されている発光蛋白質イクオリンの活性領域である1−189残基のアミノ酸配列をもとに行った。
大腸菌を宿主として目的蛋白質を発現させた場合に、大腸菌のペリプラズムへの分泌が可能であり、かつアミノ末端に6個のヒスチジンを有する蛋白質を発現することのできる基本ベクター、piP-H6-M(11)、は以下の手順で構築した。
出発となるベクターは、特許公開平1-132397号記載のアポイクオリン分泌発現ベクターpiP-HEを用いた。piP-HEは、具体的には、以下のようにして作製した。
高コピーのクローニングベクターpUC8のEcoRI-HindIII部分を、それぞれの制限酵素で消化後、その部分に特開昭61−135586号公報に記載の方法に従って得たcDNAクローンpAQ440より得られたイクオリンcDNAのEcoRI-HindIIIフラグメントを、サブクローニングを行うことによりpiQ8-HEを作製した。
piQ8-HEをScaI-HindIIIで消化後、その部分にpIN-III 113 ompA-1から切り出したリポプロテインのプロモーター(lpp)、lacオペレーターおよびompA遺伝子を含むScaI-HindIIIフラグメントを挿入し、piP-HEを作製した。
piP-HEより、カルボキシ末端側のEcoRI削除したpiP-HEΔ2Eを使用した。piP-HEΔ2EのHindIII-EcoRI サイトに、6個のヒスチジン配列をコードするオリゴヌクレオチド(Eco-His6-Hind Linker: 5' AAT-TCC-CAC-CAT-CAC-CAT-CAC-CAT-GGT 3'(配列番号:33)、および Eco-His6-Hind Linker: 5'-AG-CTT-ACC-ATG-GTG-ATG-GTG-GG 3'(配列番号:34))を挿入して、piP(His6)HE を作製した。
さらに、piP(His6)HEベクターのHindIII-BamHI サイトに、化学合成したマルチクローニングサイト(NcoI/ HindIII/ NdeI/ SacI/ KpnI/ XhoI/ BamHI/ EcoRI/ SalI/ PstI/ XbaI)をもつリンカー(オペロン社)を挿入し、piP-H6-M(11) を構築した。基本ベクターpiP-H6-M(11)は、大腸菌のリポプロテインのプロモーター、ラクトースのオペレーターに制御され、分泌のためのOmpA配列、キレートゲルによる精製のための6個のヒスチジン配列、種々のマルチクローニングサイト(EcoRI/ NcoI/ HindIII/ NdeI/ SacI/ KpnI/ XhoI/ BamHI/ EcoRI/SalI/ PstI/ XbaI/ BamHI)を有する(図3(a))。
実施例2で得たcDNAクローンpCL31よりCL-IIをコードする遺伝子DNA断片を、PCR法を用いて調製した。このDNA断片を、実施例4で得た発現ベクターpiP-H-M(11)の制限酵素SacI/XhoI部位に挿入することによって、CL-II蛋白質発現ベクターを作製した。具体的には、pCL31を鋳型としてPCRプライマーペア:CLII-N-EL-SacI(5' ggcGAGCTCGATCCTGATTTTGCAAAT 3')(配列番号:35)及びCLI-C-XhoI(5' cggCTCGAGTTAACCAACAAAATTGCCGTA 3')(配列番号:36)を用いて、PCRキット(日本ジーン社製)にてPCR(サイクル条件:25サイクル;1分/94℃、1分/50℃、1分/72℃)を行った。得られた断片をPCR精製キット(キアゲン社製)で精製し、制限酵素SacI/XhoIで消化した後、piP-H-M(11)の制限酵素SacI/XhoI部位に挿入することによって、発現ベクターpiP-H-CLIIを構築した(図3(b))。なお、DNA シークエンサー(ABI社製)により塩基配列を決定することにより、インサートDNAの確認を行った。
(1)組換えアポCL-IIの大腸菌での発現
大腸菌において組換えCL-IIを発現させるために、実施例5で得たCL-II遺伝子発現ベクター piP-H-CL-IIを用いた。常法により大腸菌WA802株に導入し、得られた形質転換株を25℃で一晩培養後、アンピシリン(50μg/ml)を含有する10mlのLB液体培地(水1リットルあたり、バクトトリプトン10g、イーストイクストラクト5g、塩化ナトリウム5g、pH7.2)に植菌し、さらに37℃で18時間培養を行った。次いで、その培養物を新たなLB液体培地400ml×5本(総量2リットル)に添加して、37℃で18時間)培養を行った。培養後、菌体を遠心回収(5,000rpm、5分)し、CL-IIの抽出出発材料とした。
集菌した培養菌体を200mlの50mM Tris-HCl (pH7.6)で懸濁し、氷冷下で超音波破砕処理(ブランソン社製、Sonifier model cycle 250)を2分間、3回行い、その菌体破砕液を10,000rpm(12,300×g)で4 ℃、20分間遠心した。得られた可溶性画分を、ニッケルキレートカラム(アマシャムバイオサイエンス社、カラムサイズ:直径1.5×5cm)に供し、アポCL-IIを吸着させた。50mlの50mM Tris-HCl (pH7.6)で洗浄後、0.3Mイミダゾール(和光純薬工業社製)によりアポCL-IIを溶出した。
ニッケルキレートカラムから得られたアポCL-IIを、還元剤であるジチオスレイトール(DTT、和光純薬社製)100mgを含む200mlの50mM Tris-HCl、10mM EDTA、pH7.6の緩衝液中に懸濁し、化学合成したセレンテラジンを少量のメタノールに溶解し、(2)で溶出したアポCL-IIの1.2倍のモル濃度になるように添加した。4℃で5時間以上放置することによりCL-II発光蛋白質を形成させた。
このCL-IIおよびアポCL-IIを含む溶液を直に、20mM Tris-HCl、10mM EDTA、pH7.6の緩衝液で平衡化したQ-セファロースカラム(アマシャムバイオサイエンス社、カラムサイズ:直径2.5×6cm)に添加してCL-IIを吸着させ、カラムから流出する洗浄液の280nmでの吸光度が0.05以下になるまで20mM Tris-HCl(pH7.6)、10mM EDTAでカラムを洗浄した。そして、カラムに吸着したCL-IIとアポCL-II画分を0.15M NaClで溶出させた。
セレンテラジンと複合体を形成したCL-IIと複合体を形成しなかったapo
CL-IIの分離は、疎水性クロマトグラフィーであるブチルセファロース4ファーストフローゲルを用いて行った。すなわち、Q-セファロースカラムからの溶出した活性画分を、硫酸アンモニウムの最終濃度が2Mになるように調整した。次いで、不溶画分を遠心分離によって除去し、上澄み液を回収した。その上澄み液を、2M-硫酸アンモニウムを含有する20mM Tris-HCl、10mM EDTA、pH7.6で平衡したブチルセファロース4ファーストフローカラム(ファルマシア社、カラムサイズ:直径2cm×8cm)に通し、硫酸アンモニウム濃度1Mで溶出し、発光活性を有するオレンジ色のCL-II画分を回収した。一方、アポCL-IIは、20mM Tris-HCl、10mM EDTA、pH7.6でのみ溶出した。蛋白量は、Bradford法にもとづく市販のキット(バイオラッド社製)を用い、ウシ血清アルブミン(ピアス社製)を標準物質として求めた蛋白質濃度を用いて決定した。
それぞれの精製過程画分について、還元状態で12%(w/v)ポリアクリルアミドゲルを用いたSDS-PAGEによる分析を行った。図4に示すように、12%(w/v) SDS-PAGEの結果から、最終精製画分は分子量25kDa、純度95%以上であることが明らかとなった。表3に示すように、2リットルの培養菌体から、活性回収率21.5%、収量13mgで精製CL-IIを取得した。
なお、CL-IIの精製の過程での発光測定は、以下のようにして行った。測定に用いる反応溶液1ml に、50mM Tris-HCl(pH7.6)、2-メルカプトエタノール(1μl)、エタノールに溶解した発光基質セレンテラジン(1μg/μl)を混合した後、アポCL-IIを添加し、氷上(4℃)で2時間反応を行った。再生したCL-II発光蛋白質溶液1μlへ、50mMカルシウム溶液を100μl加えることにより発光反応を開始させた。発光測定装置TD-4000 (ラボサイエンス社製)を用いて発光活性を測定し、最大値(Imax)により評価した。
実施例2で得たcDNAクローンpCL41よりCL-Iをコードする遺伝子DNA断片を、PCR法を用いて調製した。このDNA断片を、実施例4で得た発現ベクターpiP-H-M(11)の制限酵素SacI/XhoI部位に挿入することによって、CL-I蛋白質発現ベクターを作製した。具体的には、pCL41(Inouye,S, and Tsuji,F.I.(1993)FEBS Lett.315:343-346)を鋳型としてPCRプライマーペア:CLI-N-EL-SacI(5' ggcGAGCTCAGACCCAACTTCGACAAC 3')(配列番号:37)及びCLI-C-XhoI(5' cggCTCGAGTTAACCAACAAAATTGCCGTA 3')(配列番号:38)を用いて、PCRキット(日本ジーン社製)にてPCR(サイクル条件:25サイクル;1分/94℃、1分/50℃、1分/72℃)を行った。得られた断片をPCR精製キット(キアゲン社製)で精製し、制限酵素SacI/XhoIで消化した後、piP-H-M(11)の制限酵素SacI/XhoI部位に挿入することによって、発現ベクターpiP-H-CLIを構築した(図3(b))。なお、DNA シークエンサー(ABI社製)により塩基配列を決定することにより、インサートDNAの確認を行った。
(1)組換えアポCL-Iの大腸菌での発現
大腸菌において組換えCL-Iを発現させるために、参考例1で得たCL-I遺伝子発現ベクター piP-H-CL-Iを用いた。常法により大腸菌WA802株に導入し、得られた形質転換株を25℃で一晩培養後、アンピシリン(50μg/ml)を含有する10mlのLB液体培地(水1リットルあたり、バクトトリプトン10g、イーストイクストラクト5g、塩化ナトリウム5g、pH7.2)に植菌し、さらに37℃で18時間培養を行った。次いで、その培養物を新たなLB液体培地400ml×5本(総量2リットル)に添加して、37℃で18時間)培養を行った。培養後、菌体を遠心回収(5,000rpm、5分)し、CL-Iの抽出出発材料とした。
集菌した培養菌体を200mlの50mM Tris-HCl (pH7.6)で懸濁し、氷冷下で超音波破砕処理(ブランソン社製、Sonifier model cycle 250)を2分間、3回行い、その菌体破砕液を10,000rpm(12,300×g)で4 ℃、20分間遠心した。得られた可溶性画分を、ニッケルキレートカラム(アマシャムバイオサイエンス社、カラムサイズ:直径1.5×5cm)に供しアポCL-Iを吸着させた。 50mlの50mM Tris-HCl (pH7.6)で洗浄後、0.3Mイミダゾール(和光純薬工業社製)によりアポCL-Iを溶出した。
ニッケルキレートカラムから得られたアポCL-Iを、還元剤であるジチオスレイトール(DTT、和光純薬社製)100mgを含む200mlの50mM Tris-HCl、10mM EDTA、pH7.6の緩衝液中に懸濁し、化学合成したセレンテラジンを少量のメタノールに溶解し、(2)で溶出したアポCL-Iの1.2倍のモル濃度になるように添加した。4℃で5時間以上放置することによりCL-I発光蛋白質を形成させた。
このCL-IおよびアポCL-Iを含む溶液を直に、20mM Tris-HCl、10mM EDTA、pH7.6の緩衝液で平衡化したQ-セファロースカラム(アマシャムバイオサイエンス社、カラムサイズ:直径2.5×6cm)に添加してCL-Iを吸着させ、カラムから流出する洗浄液の280nmでの吸光度が0.05以下になるまで20mM Tris-HCl(pH7.6)、10mM EDTAでカラムを洗浄した。そして、カラムに吸着したCL-IとアポCL-I画分を0.15M NaClで溶出させた。
セレンテラジンと複合体を形成したCL-Iと複合体を形成しなかったアポCL-Iの分離は、疎水性クロマトグラフィーであるブチルセファロース4ファーストフローゲルを用いて行った。すなわち、Q-セファロースカラムからの溶出した活性画分を、硫酸アンモニウムの最終濃度が2Mになるように調整した。次いで、不溶画分を遠心分離によって除去し、上澄み液を回収した。その上澄み液を、2M-硫酸アンモニウムを含有する20mM Tris-HCl、10mM EDTA、pH7.6で平衡したブチルセファロース4ファーストフローカラム(ファルマシア社、カラムサイズ:直径2cm×8cm)に通し、硫酸アンモニウム濃度1Mで溶出し、発光活性を有するオレンジ色のCL-I画分を回収した。一方、アポCL-Iは、20mM Tris-HCl、10mM EDTA、pH7.6でのみ溶出した。蛋白量は、Bradford法にもとづく市販のキット(バイオラッド社製)を用い、ウシ血清アルブミン(ピアス社製)を標準物質として求めた蛋白質濃度を用いて決定した
それぞれの精製過程画分について、還元状態で12%(w/v)ポリアクリルアミドゲルを用いたSDS-PAGEによる分析を行った。図5に示すように、最終精製画分は分子量25kDa蛋白質に相当する単一バンドが検出され,純度95%以上であると明らかとなった。表4に示すように、2リットルの培養菌体から、活性回収率32.1%、収量20mgで精製CL-Iを取得した。
組換えイクオリンは、特開平1−132397号公報に記載される大腸菌にて組換えアポイクオリン遺伝子を発現させ、セレンテラジンと結合させて組換えイクオリンへと再生した後、特開2001−270899号公報に記載されるように精製して取得した。得られた組換えアポイクオリンのN−末端は、Ala-Asn-Ser-より始まる191個のアミノ酸より構成されている。
アポオベリン発現ベクターpOPHO(Lux Biotechnology社製)を用いて、仕様書に従いアポオベリン発現後、他の発光蛋白質の再生と同様に、0.1%(v/v)還元剤2−メルカプトエタノー ル存在下、セレンテラジンと4℃でインキュベーションすることにより、オベリンを再生した。
実施例6および参考例2で調製したカルシウム結合発光蛋白質CL-II及びCL-Iを、Matrix assisted laser desorption time-of-flight mass spectrometory (MALDI-TOF-MS)法で、AutoFLEX (Buruker Daktonics社)により行った。分子量のスタンダードとして、アンジオテンシンI (m/z 1296.69)、インシュリン(m/z 5734.59)、アポミオグロビン(m/z 16952.60)、アポイクオリン(m/z 2163.20)を用いた。マトリックスはシナピン酸(インビトロジェン社製)を用いた。測定の結果、CL-IIについては23188±5、CL-Iについては23166±4 の測定値を得た。以上より、分泌の為のOmpAのシグナルペプチド配列は正確に切断されていることが明らかとなった。
精製したカルシウム結合発光蛋白質の吸収スペクトルは、光路長10mmの石英セルにて、スペクトロフォトメーター(日本分光社製;V-560型)を用いて測定を行った。測定条件は、バンドパス1.0nm、レスポンス medium、スキャンスピード200nm/min、22〜25℃である。 発光スペクトルは、光路長10mmの石英セルにて、蛍光測定装置(日本分光社製、FP-6500)の励起光源をオフにして測定した。測定条件は、バンドパス:1.5nm、レスポンス:0.5sec、スキャンスピード:60nm/min、22〜25℃である。イクオリン(AQ)を対照とし、その結果を、表5に示した。
発光パターン比較のための発光測定は、発光測定装置Centro LB 960 (ベルトールド社製)を用いて行った。発光蛋白質溶液1μlへ、50mMカルシウム溶液を100μl加えることにより発光反応を開始し、0.1秒間隔で発光を5秒間測定し、発光活性をプロットした。
イクオリン、CL-I、CL-IIの発光パターンを図6に示した。イクオリン、CL-I、CL-IIにおいて、CL-IIはS/N比において、明らかにイクオリン、CL-Iより優れていることが明らかとなった。さらに、460nmで、発光蛋白質量をノーマライズを行い、発光蛋白質量と最大発光強度(Imax)との相関関係を示したのが図7である。明らかに、同一蛋白量において、CL-IIの最大発光強度は、イクオリン、CL-Iより高い値を示した。また、蛋白質濃度依存的な直線性を示すことから、定量のプローブとして使用可能であることも確認した。
試験例3で測定したイクオリン、CL-I、CL-IIの5秒間の全発光量を、0.1秒毎の発光値を積算することにより求めた結果を、図8に示した。同一の蛋白量においては、カルシウム添加による発光蛋白質の全発光量は、ほぼ同一であった。この結果及び試験例3の結果から、CL-IIはイクオリンより、同一蛋白量において明らかに感度良く検出できることが明らかとなった。
CL-I、CL-II、イクオリン、オベリンの発光における発光パターンにおいて、ノーマライズした発光パターン図を作成し(図9)、減衰時間の比較を行った。その半減期(Imaxの半分になる時間)および発光の上昇時間を表6に示した。発光の半減期が短いことは、反応がより瞬間におこり、S/N比が優れていることを示しており、CL-IIが最も優れていることが明らかとなった。
本発明のポリヌクレオチドは、上述した本発明の蛋白質をコードしているので、レポーター遺伝子として利用することができる。
また、本発明のポリヌクレオチド、本発明のベクター、本発明の形質転換体などは、本発明の蛋白質の製造に利用することができる。
Claims (14)
- 以下の(a)または(b)である蛋白質:
(a)配列番号:1、3または5のアミノ酸配列からなる蛋白質;
(b)配列番号:1、3または5のアミノ酸配列を含有し、かつセレンテラジンのペルオキシドもしくはセレンテラジン誘導体のペルオキシドと結合して、カルシウムイオンの作用によって発光するホロ蛋白質を形成することができる機能を有する蛋白質。 - さらに精製のためのペプチド配列および/または分泌シグナルペプチド配列を含有する、請求項1記載の蛋白質。
- 精製のためのペプチド配列がヒスチジンタグ配列である、請求項2に記載の蛋白質。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の蛋白質とセレンテラジンのペルオキシドまたはセレンテラジン誘導体のペルオキシドとからなるホロ蛋白質。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド。
- 以下の(a)〜(c)のいずれかである請求項5記載のポリヌクレオチド:
(a)配列番号:2、4または6の塩基配列からなるポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号:1、3または5のアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(c)配列番号:1、3、または5のアミノ酸配列を含有する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド。 - 請求項5または6に記載のポリヌクレオチドを含有する組換えベクター。
- 請求項7記載の組換えベクターが導入された形質転換体。
- 請求項8記載の形質転換体を培養し、請求項1〜3のいずれかに記載の蛋白質を生成させる工程を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の蛋白質の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の蛋白質または請求項4記載のホロ蛋白質を含む、カルシウムイオンの検出または定量のためのキット。
- 請求項5または6に記載のポリヌクレオチド、請求項7記載の組換えベクターまたは請求項8記載の形質転換体を含む、カルシウムイオンの検出もしくは定量、またはレポーター蛋白質もしくはレポーター遺伝子を用いた測定のためのキット。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の蛋白質または請求項4記載のホロ蛋白質を使用してカルシウムイオンを検出または定量する方法。
- 請求項5または6に記載のポリヌクレオチドをレポーター遺伝子として、プロモーター制御に関与する配列の活性を測定する方法。
- 請求項5または6に記載のポリヌクレオチドを細胞内で発現させ、発光蛋白質を形成させるステップを含む、細胞内カルシウム濃度の変化を測定する方法。
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