JP5371690B2 - 断片化抗体固定化担体及びその製造方法 - Google Patents
断片化抗体固定化担体及びその製造方法 Download PDFInfo
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Description
更に上記の補助物質は、それ自身が対象物質と相互作用しないものだけでなく、対象物質と相互作用するものも含まれる。そのため、補助物質が対象物質間で相互作用する場合、正確な対象物質と検体物質間の相互作用を検出しにくくなるという問題もある。
しかし、この方法では、組換え技術によってリセプターにコイルドコイルの反応を起こさせるタグを導入しなければならず、目的とする融合物質の発現量が低くなるという問題がある。またコイルドコイルの反応場がリセプターと検体物質との結合活性阻害を起こすなどの問題があり、汎用性が低い。
しかしながら、モレキュラーインプリンティングは、重合を用いて抗体を担体へ固定しているため、抗原が抗体に辿り着くためには、架橋されたゲルマトリックス構造中に入り込まなければならない。このため、抗原が抗体と反応を起こすのには時間がかかり、物質が確実に認識されるのに非常に高濃度の抗原が必要となる。更に、抗原の洗浄除去性や、除去後に再度抗原を付与させたときの応答性が悪くなる傾向がある。
<1> 担体と、少なくとも1セットの断片化抗体とを含み、各セットの断片化抗体が、1種の抗原を認識し、前記同じ抗原に結合可能な位置関係でそれぞれ独立に固定化されている少なくとも2種の独立した断片化抗体であって、前記少なくとも2種の独立した断片化抗体が、抗体分子のVH領域ポリペプチドと、抗体分子のVL領域ポリペプチドである断片化抗体固定化担体。
<2> 前記断片化抗体が、前記担体と結合するための官能基を表面に有する<1>に記載の断片化抗体固定化担体。
<3> 前記担体がポリマー層を有し、前記少なくとも2種の断片化抗体が該ポリマー層に固定化されている<1>又は<2>記載の断片化抗体固定化担体。
<4> 該ポリマー層の膜厚が1nm以上0.5mm以下である<3>に記載の断片化抗体固定化担体。
<5> 該ポリマー層が自己組織化膜を介して担体上に結合している<3>又は<4>に記載の断片化抗体固定化担体。
<6> 該自己組織化膜の膜厚が0.2nm以上10μm以下である<5>に記載の断片化抗体固定化担体。
<7> 前記ポリマー層が、前記断片化抗体を固定するための官能基を表面に有する<1>〜<6>のいずれかに記載の断片化抗体固定化担体。
<8> 前記断片化抗体と前記抗原との結合反応に基づくバイオリアクター又はバイオセンサーに用いられる固定化担体である<1>〜<7>のいずれかに記載の断片化抗体固定化担体。
<9> 表面プラズモン共鳴分析用の固定化担体である<1>〜<8>のいずれかに記載の断片化抗体固定化担体。
<10> 1種の抗原を認識する独立した断片化抗体である抗体分子のVH領域ポリペプチド及び抗体分子のVL領域ポリペプチドと、当該抗原とを、抗原の個数とVH領域ポリペプチド及びVL領域ポリペプチドで構成される分子の結合価の比として0.1:1〜10:1となるように接触させて、前記VH領域ポリペプチドとVL領域ポリペプチドと前記抗原とが結合した複合体を形成する形成工程と、前記VH領域ポリペプチド及びVL領域ポリペプチドを固定するための官能基を表面に有する担体に、前記複合体を接触させて、前記VH領域ポリペプチド及びVL領域ポリペプチドを介して固定化された前記複合体を表面に有する担体を得る固定化工程と、前記担体に固定化された前記複合体から前記抗原を除去して、前記抗原に結合可能な位置関係で前記担体上に前記VH領域ポリペプチド及びVL領域ポリペプチドがそれぞれ固定化されている固定化担体を得る除去工程と、を含む断片化抗体固定化担体の製造方法。
<11> 前記VH領域ポリペプチド:VL領域ポリペプチド:抗原の混合比が、10:10:1から10:10:9である<10>に記載の断片化抗体固定化担体の製造方法。
<12> 前記担体が、前記断片化抗体を固定するための官能基を表面に有するポリマー層を有する<10>又は<11>記載の断片化抗体固定化担体の製造方法。
<13> 前記除去工程が、複合体中の各断片化抗体と抗原との結合力を低下させる条件下で行われる<10>〜<12>のいずれかに記載の断片化抗体固定化担体の製造方法。
すなわち、本発明の断片化抗体固定化担体は、担体と、1つの抗原を認識し、前記抗原に結合可能な位置関係で担体上に固定化されている少なくとも2つの異なった独立した断片化抗体とを含む、断片化抗体固定化担体である。例えば、本発明の断片化抗体固定化担体は、担体上に、1種の抗原を認識する少なくとも2種の独立した断片化抗体が、前記抗原に共に結合可能な位置関係でそれぞれ固定化されている断片化抗体固定化担体である。
より具体的には、例えば、断片化抗体固定化担体は、担体と、1つの抗原を認識し、1つの抗原物質(antigen-bearing entity)を形成する同じ抗原分子などに結合可能な位置関係で担体上に固定化されている2以上の異なった独立した断片化抗体からなる少なくとも1つ(例えば、2以上の)の断片化抗体セットとを含んでいてもよい。したがって、本発明の断片化抗体固定化担体は、同じ抗原物質もしくはそれぞれが異なった抗原物質に結合してもよい2以上の断片化抗体セットを含んでいてもよい。
ここで、独立した断片化抗体とは、お互いが、(例えばジスルフィド結合等により)結合していない断片化抗体を意味する。
以下、本発明について更に説明する。
(1)担体
本発明の担体はガラス、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、インジウムスズ酸化物(ITO)等の金属酸化物、窒化ケイ素、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、窒化インジウム等の金属窒化物、あるいは合成樹脂、具体的にはセファロース、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリメチル(メタ)クリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマーなどの材料に、官能基が付与されたものが望ましい。官能基は例えば、アミノ基、カルボキシル基、マレイミド基、アルデヒド基、スクシンイミド基、チオール基、ヒドラジン基、イソシアネ−ト基、エポキシ基、ビニルスルホン基、ビニル基、シアン基などを挙げることができる。
シランカップリング剤を使用する方法では、上述した担体に、以下に記すシランカップリング剤を付与することで、シランカップリング剤による自己組織化膜が形成され、担体上に官能基を付与することができる。
アルカンチオールを使用する方法では、上述した担体表面上に、金属膜が配置され、その後、アルカンチオールが付与される。ここで、「担体表面上に配置される」とは、金属膜が担体表面上に直接接触するように配置されている場合のほか、金属膜が担体表面に直接接触することなく、他の層を介して配置されている場合をも含む意味である。金属膜を構成する金属としては、例えば、表面プラズモン共鳴バイオセンサー用として考えた場合、表面プラズモン共鳴が生じ得るようなものであれば特に限定されない。好ましくは金、銀、銅、アルミニウム、白金等の自由電子金属が挙げられ、特に金が好ましい。それらの金属は単独又は組み合わせて使用することができる。また、上記担体への付着性を考慮して、担体と金属からなる層との間にはクロム等からなる介在層を設けてもよい。
また、好ましくは下記に示される含窒素化合物(Ic)(Id)(Ie)を用いることもできる。
一般式(III)の具体的化合物としては、下記の化合物(III−1)〜(III−6)等が好ましく挙げられる。
本発明では、上述した担体上に、1種の抗原を認識する少なくとも2種の断片化抗体が固定化されている。
ここで担体には、1種の抗原を認識できる2種以上の断片化抗体が固定化されていればよく、このような断片化抗体のセットが複数固定化されていてもよい。これにより一つの固定化担体で複数の抗原を認識することができる。
なお、抗原の種類には、抗体と相互作用可能なものであれば特に制限はなく、目的とする検出物質に応じて適宜選択することができる。また断片化抗体も、このような抗原と相互作用可能なものとして適宜選択される。
抗体遺伝子からVH/VLコード配列を得るためには、所望の配列領域を制限酵素で切り出し、これをクローニングベクターで増幅させてもよく、あるいは所望の配列をPCR法で増幅してもよい。VHおよび/またはVLを宿主細胞で発現させる場合には、任意のレポーター分子をコードする遺伝子をも発現ベクターにクローニングし、VHおよび/またはVLをレポーター分子との融合蛋白またはキメラ蛋白として発現させることができる。
VH領域ポリペプチド及びVL領域ポリペプチドと融合可能な生体分子としては、特に制限がなく、アルカリフォスフォターゼ、protein G、eGFP、eYFP、βガラクトシダーゼ、GST、chitin binding protein(CBP)、NusA、Thioredoxin、DsbA、DsbC、マルトース結合蛋白質(MBP)等をあげることができる。中でも安定性を高めたい場合には、MBP等を用いることが好ましい。
これらの融合体は、常法により作製することができ、例えば、上述した遺伝子クローニングの際に同時発現可能に生体分子の遺伝子をベクターに組み込むことにより得てもよく、VH領域ポリペプチド又はVL領域ポリペプチドにリンカーを設けて生体分子と結合してもよい。融合体の作製方法は、融合しようとする生体分子の種類やサイズに応じて、適宜選択することができる。
本発明における断片化抗体固定化担体の製造方法は、1種の抗原を認識する少なくとも2種の独立した断片化抗体と、当該抗原とを接触させて、前記断片化抗体と前記抗原とが結合した複合体を形成する形成工程と、前記複合体を、当該複合体中の断片化抗体を介して担体に固定化する固定化工程と、前記複合体から前記抗原を除去して、前記抗原に結合可能な位置関係で前記担体上に前記断片化抗体がそれぞれ独立に固定化されている断片化抗体固定化担体を得る除去工程と、を含む。
この製造方法によれば、少なくとも2種の独立した断片化抗体と抗原とで構成された複合体を担体上に固定化した後に抗原を除去するので、抗原が存在する際には抗原に結合可能な位置で断片化抗体がそれぞれ担体上に独立に固定化された本発明の断片化抗体固定化担体を容易に作製することができる。
本発明の製造方法によれば、担体と、少なくとも1セット(例えば、2以上のセット)の断片化抗体を含み、それぞれのセットの断片化抗体は上記のように担体上に固定された少なくとも2種の独立した断片化抗体を含む断片化抗体固定化担体を得ることができる。
2種以上の断片化抗体と抗原との混合比は、抗原に対する結合形態に応じて適宜設定することができる。効率性と過剰な抗原が固定化されることを防ぐ観点から好ましくは、抗原の個数と、当該断片化抗体の組み合わせで構成される分子の結合価との比は、0.1:1〜10:1である。
抗原の除去は、適当な洗浄液を用いることにより容易に行うことができる。ここで用いられる洗浄液は、複合体中の抗原と各断片化抗体との結合力を低下させるものであればよい。このような結合力の低下の条件としては、pHを酸性側又はアルカリ側へ変更することや、塩濃度を高くすることなどを上げることができる。断片化抗体及び抗原の種類等によって異なるが、例えば、pHを2以下又は10以上にするための酸性グリシンバッファーやアルカリ性のNaOH溶液や、0.5M以上の塩濃度とするためのホウ酸塩バッファーを挙げることができる。
他にもアルギニン含有酸性バッファーや、グアニジン、尿素含有バッファー等を適宜用いることが可能である。
このとき、抗原Agが固定化担体10に接近すると、断片化抗体18A、18Bは、抗原Agを認識して結合する。結合時には、断片化抗体18A、18Bは抗原Agを中心にして互いに接近し、結合するため、それぞれ独立して結合するよりも高いアフィニティーで結合することができる(図1(B)参照)。
また、抗原が低分子の場合など、抗体に対するエピトープが少ない場合でも、担体上では、断片化抗体が抗原に協働して結合可能な近接位置に固定されているので、本発明における固定化担体は高い抗原結合率の担体となる。ここで「高い抗原結合率」とは、担体上に固定化された2種以上の断片化抗体の量や用いられる抗原の種類によって異なるが、例えば、固定化された断片化抗体の量が0.025pmol/mm2の場合、固定量に対して計算される理想的抗原結合量に対して、1%以上の抗原結合率を備えていることが好ましく、6%以上の抗原結合率を備えていることがより好ましく、10%以上の抗原結合率を備えていることがより好ましい。ここでの「理想的抗原結合量」とは、それぞれの断片化抗体が等モル量固定化され、100%の活性を持っていると仮定して計算された結合量をいう。「抗原結合率」とは、抗原の結合量を理論的に結合可能な抗原量で除したものをいう。本発明において、抗原結合率は、具体的には、SPRにより断片化抗体の固定量と、抗原を添加した際の結合量を測定して、上記仮定を基として求めたものとする。
本発明の断片化抗体固定化担体は、断片化抗体と抗原との結合反応性に基づくバイオセンサーやバイオリアクター(例えば「バイオリアクター技術」、1988年、(株)シーエムシー、「バイオチップとバイオセンサー」、2006年、共立出版(株))に適用することができる。バイオリアクターとは、酵素、菌体、細胞、オルガネラなどの生体触媒による生化学的反応を利用して、有用物質の生産、エネルギーの発生、環境汚染物質の分解などに応用する反応器であり、バイオセンサーとは最も広義に解釈され、生体分子間の相互作用を電気的信号等の信号に変換して、対象となる物質を測定・検出するセンサーを意味する。以下、それぞれについての適用について説明する。
酵素を固定化した不溶性担体を用いて有用物質の生成、反応等を行うことが可能なバイオリアクター(例えば実公平4−18398号、実公平4−18399号等)においては、上記不溶性担体として、本発明の担体、例えば担体(例えばセラミックやポリスルホン等の多孔質体)と、この担体表面上に結合された高分子膜と、この高分子膜に結合された酵素と酵素活性補助物質とを備えた担体に適用することができる。
通常のバイオセンサーは、検出対象とする化学物質を認識するレセプター部位と、そこに発生する物理的変化又は化学的変化を電気信号に変換するトランスデューサー部位とから構成される。生体内には、互いに親和性のある物質の組み合わせとして、酵素/基質、酵素/補酵素、抗原/抗体、ホルモン/レセプターなどがある。バイオセンサーでは、これら互いに親和性のある物質の一方を担体に固定化して分子認識物質として用いることによって、対応させるもう一方の物質を選択的に計測するという原理を利用している。本発明の担体、例えば担体(例えばセラミックやポリスルホン等の多孔質体)と、この担体表面上に結合された高分子膜と、この高分子膜に結合された2種類の断片化抗体を備えた担体に適用することで従来のバイオセンサーよりも特異性をさらに向上させることができる。
られる(例えば特開平6-167443号公報参照)。上記の系を用いる表面プラズモン測定装置は基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの一面に形成されて試料液などの被測定物質に接触させられる金属膜と、光ビームを発生させる光源と、上記光ビームを誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定して表面プラズモン共鳴の状態、つまり全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなるものである。
以下に本発明の断片化抗体固定化担体についての実施例を示す。なお、特に断わらない限り、「部」、「%」は、それぞれ「質量部」、「質量%」を表す。
(1)抗リゾチームVH領域ポリペプチド、抗リゾチームVL領域ポリペプチドの作製
以下の実施例で使われる略語は以下の通りである。
LB:1%バクト(登録商標、以下同じ)トリプトン、0.5%イーストエクストラクト、0.5%NaClを含む培地
LBA:100μg/mlアンピシリンを含むLB
LBAG:100μg/mlアンピシリン及び0.1%グルコースを含むLB
LBAGプレート:100μg/mlアンピシリン及び0.1%グルコースを含むLB寒天培地
SOC:2%バクトトリプトン、0.5%イーストエクストラクト、0.05% NaCl、2.5mM KCl、20mMグルコース、10mM MgCl2を含む培地
TAEバッファー:1mM EDTAを含む40mMTris−acetate(pH8.3)
TALONバッファー:300mM NaClを含む50mMリン酸ナトリウム(pH7.0)
TALON溶出液:500mMイミダゾールを含むTALONバッファー(pH7.0)IPTG:イソプロピル−β−チオガラクトピラノシド
HBS−Nバッファー(10mM HEPES,150mM NaCl、pH7.4)
(a)実験に使用したベクター
pET-MBPp-His6: ヒスチジン6残基のHis-Tag(His6)が付加されたマルトース結合蛋白質(MBP)の遺伝子が挿入されたpET15bベクター(Merck Chemicals Ltd., Darmstadt, Germany)。(配列番号7)
pIT2-LxE16: 東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻蛋白質工学研究室で単離された抗ニワトリ卵白リゾチーム(HEL)抗体LxE16の一本鎖抗体(scFv)遺伝子(配列番号8、アミノ酸:配列番号9)が挿入されたpIT2ベクター(MRC Cambridge, UK より提供)。
抗リゾチーム抗体LxE16の重鎖及び軽鎖の可変領域ドメインであるVH(HEL)とVL(HEL)のN末端側及びC末端側に、それぞれMBPとヒスチジン10残基のHis-tag(His10)が融合した蛋白質MBP-VH(HEL)-His10及びMBP-VL(HEL)-His10をコードする発現ベクター(pET-MBPp-VH(HEL)-His10、pET-MBPp-VL(HEL)-His10)は、図2のスキームに示す通り、pET-MBPp-His6を元に作成された。まずpET-MBPp-His6のHis6を含むDNA断片(1)を切り出し、そこにHis10をコードするDNA断片(2)を挿入してpET-MBPp-His10を作成した。さらにpET-MBPp-His10に、VH(HEL)遺伝子(配列番号10、表3)もしくはVL(HEL)遺伝子(配列番号11、表4)を挿入することで、pET-MBPp-VH(HEL)-His10及びpET-MBPp-VL(HEL)-His10を完成させた。
約10μgのpET-MBPp-His6を含む74μlの水溶液に、3μl Sca I (Roche Applied Science, Basel, Switzerland, 10 U)、3μl Not I (Roche Applied Science 10 U)、10μl 10x BSA溶液、10μl 10x Hバッファー(Roche Applied Science)を添加し、37℃で約3時間静置した。その後、1%アガロースゲル(TAEバッファー)で電気泳動した後、4100bp付近のバンドを切り出して、Wizard SV Gel and PCR Clean-Up System (Promega Co., Madison, WI)を用いて抽出し、50μlのmilliQ水に溶解した。
pET-MBPp-His6を鋳型として、プライマー(1)(配列番号1)とプライマー(2)(配列番号2)を用いてPCRを行った。プライマー(1)は、His6をコードする領域の下流側にアニールサイトを持ち、ヒスチジン10残基に対応する塩基配列と、NotIサイトを有するリバースプライマーである。またプライマー(2)は、pETベクター上に存在するScaIサイトの約500塩基下流にアニールサイトを持つフォワードプライマーである。
PCRの条件は、以下の通りである。
pET-MBPp-His6 (約100μg/ml) 0.5μl
プライマー(1)(50μM) 0.5μl
プライマー(2)(50μM) 0.5μl
10x Pfu buffer (Mg2+20 mM) (Agilent Technologies, Inc. Santa Clara, CA)
5μl
dNTP Mixture (2.5mM each) 4μl
2.5 U/μl Pfu DNA polymerase (Agilent Technologies, Inc.)
0.5μl
milliQ 水 39μl
1. 94℃ 1 min
2. 94℃ 30 sec
3. 58℃ 30 sec
4. 72℃ 30 sec
(2から4を25回)
5. 72℃ 10 min
6. 16℃ ∞
DNA断片(1)を切除したpET-MBPp-His6を含む溶液とDNA断片(2)溶液は、それぞれ0.5μlと5μlずつ混合し、さらに5.5μlのDNA Ligation high ver2溶液(TOYOBO CO., LTD, 大阪)を加えて、16℃30分間ライゲーション反応を行った。約1μlのライゲーション反応液を、約50μlの大腸菌XL10-Goldケミカルコンピテントセルに加えて形質転換した。形質転換株をLBAG寒天培地にて37℃一晩培養し、シングルコロニーをLBAG 50mlにてさらに一晩培養した菌体よりWizard PlusMinipreps DNA Purification kit (Promega Co.)にてプラスミドDNAを抽出し、pET-MBPp-His10を得た。His10をコードするDNA配列は、Beckman Coulter社のプロトコールに従って確認した。
約7μgのpET-MBPp-His10を含む46μlの水溶液に、2μl Sfi I (Roche Applied Science 10 U/μl)、6μl 10x BSA溶液、6μl 10x Mバッファー(Roche Applied Science)を添加し、50℃で約3時間静置した。Wizard SV Gel and PCR Clean-Up Systemを用いて精製後、50μlの水溶液に溶解し、2μl Not I (Roche Applied Science 10 U)、7μl 10x BSA溶液、7μl 10x Hバッファー(Roche Applied Science)、4μl milliQ水を添加し、37℃で約3時間静置した。その後、1%アガロースゲル(TAEバッファー)で電気泳動した後、4800bp付近のバンドを切り出して、Wizard SV Gel and PCR Clean-Up Systemを用いて抽出し、50μlのmilliQ水に溶解した。
pIT2-LxE16を鋳型として、プライマー(3)及び(4)を用いてPCRを行い、VH(HEL)遺伝子断片を増幅した。プライマー(3)は、VH(HEL)遺伝子断片の5’側にアニールサイトを持ち、SfiIサイトを有するリバースプライマーである。またプライマー(4)は、VH(HEL)遺伝子断片の3’側にアニールサイトを持ち、NotIサイトを有するフォワードプライマーである。
PCRの条件は、以下の通りである。
pIT2-LxE16 (約100 μg/ml) 0.5μl
プライマー(3)(50 μM) 0.5μl
プライマー(4)(50 μM) 0.5μl
10x Pfu buffer (Mg2+20 mM) (Agilent Technologies, Inc.) 5μl
dNTP Mixture (2.5 mM each) 4μl
2.5 U/μl Pfu DNA polymerase (Agilent Technologies, Inc.) 0.5μl
milliQ 水 39μl
1. 94℃ 1 min
2. 94℃ 30 sec
3. 58℃ 30 sec
4. 72℃ 30 sec
(2から4を25回)
5. 72℃ 10 min
6. 16℃ ∞
し、50℃で約3時間静置した。Wizard SV Gel and PCR Clean-Up Systemを用いて精製後、50μlの水溶液に溶解し、2μl Not I (Roche Applied Science 10 U)、7μl 10x BSA溶液、7μl 10x Hバッファー(Roche Applied Science)、4μl milliQ水を添加し、37℃で約3時間静置した。その後、Wizard SV Gel and PCR Clean-Up Systemを用いて精製し、50μlのmilliQ水に溶解して、VH(LxE16)遺伝子断片を含む溶液(VH(LxE16)溶液)を得た。
pIT2-LxE16を鋳型として、プライマー(5)及び(6)を用いてPCRを行い、VL(HEL)遺伝子断片を増幅した。プライマー(5)は、VL(HEL)遺伝子断片の5’側にアニールサイトを持ち、SfiIサイトを有するリバースプライマーである。またプライマー(6)は、VL(HEL)遺伝子断片の3’側にアニールサイトを持ち、NotIサイトを有するフォワードプライマーである。PCRや制限酵素処理、精製を、VH(LxE16)遺伝子断片の場合と同様に行い、VL(LxE16)遺伝子断片を含む溶液(VL(LxE16)溶液)を得た。
制限酵素処理pET-MBPp-His10を含む溶液とVH(LxE16)溶液もしくはVL(LxE16)溶液は、それぞれ0.5μlと5μlずつ混合し、さらに5.5μlのDNA Ligation high ver2(TOYOBO CO.)を加えて、16℃30分間ライゲーション反応を行った。約1μlのライゲーション反応液を、約50μlの大腸菌XL10-Goldケミカルコンピテントセルに加えて形質転換し、形質転換株をLBAG寒天培地にて37℃一晩培養し、さらにシングルコロニーをLBAG 50mlにてさらに一晩培養した菌体よりWizard Plus Midipreps DNA Purification kit (Promega Co.)にてプラスミドDNAを抽出した。pET-MBPp-VH(HEL)-His10及びpET-MBPp-VL(HEL)-His10のDNA配列は、Beckman Coulter社のプロトコールに従って確認した。
プラスミドpET-MBPp-VH(HEL)-His10及びpET-MBPp-VL(HEL)-His10を大腸菌OverExpress C41(DE3)にヒートショック法で形質転換し、発現させた。プラスミド1μl(約100ng)とOverExpress C41(DE3)コンピテントセル100μlを混合し氷上30min静置した後、42℃45秒ヒートショックしすぐに2分氷上静置した。その後、SOC培地200μlを加え30分キュアリングし、LBAプレートに塗布して37℃で一晩培養した。
精製した1mlのMBP-VL(HEL)-His10溶液(HBS-N、約1000μg/ml)に対して、20μlのGenenase溶液(New England BioLabs, Inc., Ipswich, MA)を加えて、室温にて約5時間反応を行った。反応後、上記と同様にTALON affinity resinを用いて精製し、HBS−Nにバッファー交換した。
センサーチップ上に金膜のみが形成されているGEヘルスケア社センサーチップAuを12分間、UVオゾン処理を行った後、9.5mlのエタノールに9.5μmolのCarboxy−ED6−undecanethiol(同仁化学製)を溶解させた溶液と9mlのエタノールに9μmolのHydroxy−ED3−undecanethiol(同仁化学製)を溶解させた溶液を1:9で混合し、金膜をその溶液に40℃で12時間反応させて、金膜上にポリマーを形成し、エタノールで2回洗浄し、担体試料を作製した。
上記で作製したMBP-VH(HEL)-His10、VL(HEL)-His10及びリゾチームを1:1:1の個数比で混合し、3.18μMのHEPESバッファー溶液を作製し、室温に3時間静置して、複合体試料液を作製した。
(4)複合体の固定
作製した担体試料をBiacore社製の表面プラズモン共鳴装置であるBiacore3000にセットし、SPR用HEPES緩衝液(20mM HEPES−HCl,150mM NaCl,pH7.4)を10μl/minの流速で担体表面を安定させ、0.2mMのEDCと0.04mMのNHS混合水溶液を70μl添加した。その後、上記複合体試料液をpH4.5アセテートバッファーで半分に希釈した希釈後の複合体試料液50μlを担体試料に供給し、その後、エタノールアミン溶液によってブロッキング処理を施して、複合体の固定化を行った。
複合体を固定化後、pH1.5 グリシンバッファーと10mM NaOHにより1分間の洗浄を5回交互に繰り返して、抗原を除去し、本実施例の固定化担体Aを得た。洗浄後の試料の屈折率と複合体固定前の試料の屈折率から断片化抗体固定量を算出した。
(6)抗原との結合反応評価
上記で得られた固体化担体Aに、100nMのリゾチームを10分間添加し、結合量を評価した。
センサーチップAuを使用する代わりに、市販のセンサーチップCM5(カルボキシメチルデキストラン導入タイプ、GEヘルスケア社製)を用いた以外は実施例1と同様にして、固定化担体Bを得た。実施例1と同様にして固定化担体Bにおけるリゾチーム結合量を評価した。
実施例2の複合体の作製において、MBP-VH(HEL)-His10、VL(HEL)-His10及びリゾチームの混合比を10:10:1にした以外は実施例1と同様にして、固定化担体Cを得た。実施例1と同様にして固定化担体Cにおけるリゾチーム結合量を評価した。
実施例1の(2)で得られた担体試料に、MBP-VH(HEL)-His10及びVL(HEL)-His10を、実施例1の(4)と同様にしてこの順番に固定し、実施例1の(5)と同様に洗浄を行って、比較例となる固定化担体Dを得た。その後、実施例1の(6)と同様にして固定化担体Dにおけるリゾチーム結合量を評価した。
市販のセンサーチップCM5(GEヘルスケア社製)に、実施例1の(4)と同様にしてMBP-VH(HEL)-His10及びVL(HEL)-His10を順番に固定し、実施例1の(5)と同様に洗浄を行って、比較例となる固定化担体Eを得た。その後、実施例1の(6)と同様にして固定化担体Eにおけるリゾチーム結合量を評価した。
比較例2の複合体の固定において、MBP-VH(HEL)-His10、VL(HEL)-His10及びリゾチームを混合して固定し、実施例1の(5)と同様に洗浄を行った以外は同様にして、比較例となる固定化担体Fを得た。その後、実施例1の(6)と同様にして固定化担体Fにおけるリゾチーム結合量を評価した。
リゾチーム結合率の測定
実施例1〜3及び比較例1〜3の結果について、リゾチーム結合率を算出して、比較した。リゾチーム結合率は、リゾチーム添加開始後10分間の結合の経時変化をBiacore3000で測定し、この10分間のリゾチームの結合量を断片化抗体固定量で除して得た。比較例2のリゾチーム結合率を1としたときのリゾチーム結合率を算出した。
結果を表7に示す。
実施例3及び比較例3で得られた固定化担体C及びFについて、MBP-VH(HEL)-His10及びVL(HEL)-His10の固定量を0.025pmol/mm2とした場合の理想的抗原結合量を286RUとし、100nMのリゾチームを10分間添加した際の結合量から、抗原結合率を求めた。結果を表7に示す。
また、実施例3より抗リゾチームVH領域ポリペプチド、抗リゾチームVL領域ポリペプチド、リゾチームの混合比が10:10:1で結合量は高くなっており、混合比が等量でなくとも結合率は高いことが分かる。
(1)VH(HEL)-His6の作製
プラスミドpIT2-LxE16を大腸菌HB2151にヒートショック法で形質転換し、発現させた。プラスミド1μl(約100ng)とHB2151コンピテントセル100μlを混合し氷上30min静置した後、42℃45秒ヒートショックしすぐに2分氷上静置した。その後、SOC培地200μlを加え30分キュアリングし、LBAプレートに塗布して37℃で一晩培養した。
複合体の作製において、上記にて得られたVH(HEL)-His6、VL(HEL)-His10及びリゾチームの混合比を10:10:3にした以外は実施例1と同様にして、固定化担体Gを得た。実施例1と同様にして固定化担体Gにおけるリゾチーム結合量を評価した。
複合体の固定において、上記にて得られたVH(HEL)-His6、VL(HEL)-His10を順番に固定した以外は実施例4と同様にして、固定化担体Hを得た。実施例1と同様にして固定化担体Hにおけるリゾチーム結合量を評価した。
リゾチーム結合率の測定
実施例4及び比較例4の結果について、リゾチーム結合率を算出して、比較した。リゾチーム結合率は、リゾチーム添加開始後10分間の結合の経時変化をBiacore3000で測定し、この10分間のリゾチームの結合量を断片化抗体固定量で除して得た。比較例2のリゾチーム結合率を1としたときのリゾチーム結合率を算出した。
また、実施例4と、単鎖ペプチドの一方をMBP融合体とした実施例3とについて、単位時間あたりの結合量に基づいて結合速度を比較したところ、実施例3よりも実施例4の方がリゾチームの結合速度が速いという結果が得られた。従って、より低分子量となる実施例4のVH領域ポリペプチドとVL領域ポリペプチドの方が、協働してリゾチームに結合する際に、リゾチームとの結合最適位置へ、より短い時間で移動していると考えられる。このことから、断片化抗体同士間距離が常に、0(即ち、断片化抗体同士が結合した状態)ではないと考えられる。
これらのことにより、本実施例の固定化担体は、物質のフレキシビリティーが重要となる触媒反応や、連続反応等への適用できると考えられる。このような触媒反応や連続反応等への適用は、VH領域ポリペプチドとVL領域ポリペプチドのアフィニティーが強い場合よりも弱い方が有利であることが多い。
抗オステオカルシン(BGP)VH領域ポリペプチド(VH(BGP))、およびVH(BGP)とMBPとの融合蛋白質(MBP-VH(BGP))、抗BGP VL領域ポリペプチドとMBPとの融合蛋白質(MBP-VL(BGP))の作製
以下の実施例で使われる略語は以下の通りである。
LB:実施例1で用いたものと同一
LBA:実施例1で用いたものと同一
LBAG:実施例1で用いたものと同一
LBAプレート:実施例1と同一
SOC:実施例1で用いたものと同一
PBS:137mM NaClと2.7mM KClを含む10mM phosphate buffer(pH7.2)
5% IBPBS:5%(v/v)イムノブロック(大日本住友製薬,大阪)を含むPBS
20% IBPBS:20%(v/v)イムノブロックを含むPBS
PBST:0.1% Triton−X100を含むPBS
TAEバッファー:実施例1で用いたものと同一
TALONバッファー:実施例1で用いたものと同一
TALON溶出液:実施例1で用いたものと同一
IPTG:実施例1で用いたものと同一
HBS−Nバッファー:実施例1で用いたものと同一
(a)実験に使用したベクター
pET-MBPp-His6: ヒスチジン6残基のHis-Tag(His6)が付加されたマルトース結合蛋白質(MBP)の遺伝子が挿入されたpET15bベクター(Merck Chemicals Ltd., Darmstadt, Germany)。(前述、配列番号7)
pIT2-VH(BGP): 抗BGP抗体のVH領域ポリペプチド(VH(BGP))遺伝子(配列番号15、表11、アミノ酸:配列番号16)が挿入されたpIT2ベクター。
pMAL-VL(BGP): 抗BGP抗体KTM219のVL領域のポリペプチドとMBPとの融合蛋白質(MBP-VL(BGP))の発現用ベクター (文献Lim et al. Anal.Chem. 79, 6193 (2007))
約10μgのpET-MBPp-His6を含む77μlの水溶液に、3μl Not I (Roche Applied Science, Basel, Switzerland, 10 U)、10μl 10x BSA溶液、10μl 10x Hバッファー(Roche Applied Science)を添加し、37℃で約3時間静置した。その後、Wizard SV Gel and PCR Clean-Up System (Promega Co., Madison, WI)を用いて抽出し、50μlのmilliQ水に溶解し、3μl Sfi I (Roche Applied Science, 10 U)、7μl 10x BSA溶液、7μl 10x Mバッファー(Roche Applied Science)を添加し、50℃で約3時間静置した。その後、1%アガロースゲル(TAEバッファー)で電気泳動した後、約4100bp付近のバンドを切り出して、Wizard SV Gel and PCR Clean-Up System (Promega Co.)を用いて抽出し、50μlのmilliQ水に溶解した。
約10μgのpIT2-VH(BGP)を含む77μlの水溶液に、3μl Not I (Roche Applied Science, 10 U)、10μl 10x BSA溶液、10μl 10x Hバッファー(Roche Applied Science)を添加し、37℃で約3時間静置した。その後、Wizard SV Gel and PCR Clean-Up System (Promega Co.)を用いて抽出し、50μlのmilliQ水に溶解し、3μl Sfi I (Roche Applied Science, 10 U)、7μl 10x BSA溶液、7μl 10x Mバッファー(Roche Applied Science)を添加し、50℃で約3時間静置した。その後、1%アガロースゲル(TAEバッファー)で電気泳動した後、約450bp付近のバンドを切り出して、Wizard SV Gel and PCR Clean-Up System (Promega Co.)を用いて抽出し、50μlのmilliQ水に溶解した。
上記で精製した制限酵素処理済pET-MBPp-His6とVH(BGP)遺伝子断片の溶液は、それぞれ0.5μlと5μlずつ混合し、さらに5.5μlのDNA Ligation high ver2溶液(TOYOBO CO., LTD, 大阪)を加えて、16℃30分間ライゲーション反応を行った。約1μlのライゲーション反応液を、約50μlの大腸菌XL10-Goldケミカルコンピテントセルに加えて形質転換した。形質転換株をLBAG寒天培地にて37℃一晩培養し、シングルコロニーをLBAG 50mlにてさらに一晩培養した菌体よりWizard Plus Minipreps DNA Purification kit (Promega Co.)にてプラスミドDNAを抽出し、pET-MBPp-VH(BGP)を得た。DNA配列は、Beckman Coulter社のプロトコールに従って確認した。
プラスミドpET-MBPp-VH(BGP)及びpMAL-VL(BGP)を大腸菌OverExpress C41(DE3)にヒートショック法で形質転換し、発現させた。プラスミド1μl(約100ng)とOverExpress C41(DE3)コンピテントセル100μlを混合し氷上30min静置した後、42℃45秒ヒートショックしすぐに2分氷上静置した。その後、SOC培地200μlを加え30分キュアリングし、LBAプレートに塗布して37℃で一晩培養した。
上記で作製したMBP-VH(BGP)、MBP-VL(BGP)及びBGPのC末端アミノ酸断片(RRFYGPY:配列番号19)を1:1:1の個数比で混合し、1.1μMのHEPESバッファー溶液を作製し、室温に3時間静置して、複合体試料液を作製した。
(D)複合体の固定
市販のセンサーチップCM5(GEヘルスケア)社製)をBiacore社製の表面プラズモン共鳴装置であるBiacore3000にセットし、SPR用HEPES緩衝液(20mM HEPES−HCl,150mM NaCl,pH7.4)を10μl/minの流速で担体表面を安定させ、0.2mMのEDCと0.04mMのNHS混合水溶液を70μl添加した。その後、上記複合体試料液をpH4.5アセテートバッファーで半分に希釈した希釈後の複合体試料液50μlを担体試料に供給し、その後、エタノールアミン溶液によってブロッキング処理を施して、固定化を行った。
(E)抗原の洗浄
複合体の固定化後、pH1.5 グリシンバッファーと10mM NaOHにより1分間の洗浄を5回交互に繰り返して、抗原を除去し、本実施例の固定化担体Iを得た。洗浄後の試料の屈折率と複合体固定前の試料の屈折率から断片化抗体固定量を算出した。
(F)抗原との結合反応評価
上記で得られた固体化担体Iに、1000nMのBGPのC末端アミノ酸断片(RRFYGPY:配列番号19、以下、断片化BGP)を10分間添加し、結合量を評価した。
複合体の固定において、MBP-VH(BGP)、MBP-VL(BGP)を順番に固定した以外は実施例5と同様にして、固定化担体Jを得た。実施例5と同様にして固定化担体Jにおける断片化BGP結合量を評価した。
断片化BGP結合率の測定
実施例5及び比較例5の結果について、断片化BGP結合率を算出して、比較した。断片化BGP結合率は、断片化BGP添加開始後10分間の結合の経時変化をBiacore3000で測定し、この10分間の断片化BGP結合量を断片化抗体固定量で除して得た。比較例5の断片化BGP結合率を1としたときの断片化BGP結合率を算出した。
結果を表14に示す。
12 担体
14 自己組織化膜
16 ポリマー層
18A 断片化抗体
18B 断片化抗体
Claims (13)
- 担体と、少なくとも1セットの断片化抗体とを含み、各セットの断片化抗体が、1種の抗原を認識し、前記同じ抗原に結合可能な位置関係でそれぞれ独立に固定化されている少なくとも2種の独立した断片化抗体であって、前記少なくとも2種の独立した断片化抗体が、抗体分子のVH領域ポリペプチドと、抗体分子のVL領域ポリペプチドである断片化抗体固定化担体。
- 前記断片化抗体が、前記担体と結合するための官能基を表面に有する請求項1に記載の断片化抗体固定化担体。
- 前記担体がポリマー層を有し、前記少なくとも2種の断片化抗体が該ポリマー層に固定化されている請求項1又は請求項2に記載の断片化抗体固定化担体。
- 該ポリマー層の膜厚が1nm以上0.5mm以下である請求項3記載の断片化抗体固定化担体。
- 該ポリマー層が自己組織化膜を介して担体上に結合している請求項3又は請求項4記載の断片化抗体固定化担体。
- 該自己組織化膜の膜厚が0.2nm以上10μm以下である請求項5記載の断片化抗体固定化担体。
- 前記ポリマー層が、前記断片化抗体を固定するための官能基を表面に有する請求項3ないし請求項6のいずれか1項記載の断片化抗体固定化担体。
- 前記断片化抗体と前記抗原との結合反応に基づくバイオリアクター又はバイオセンサーに用いられる固定化担体である請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載の断片化抗体固定化担体。
- 表面プラズモン共鳴分析用の固定化担体である請求項1ないし請求項8のいずれか1項記載の断片化抗体固定化担体。
- 1種の抗原を認識する独立した断片化抗体である抗体分子のVH領域ポリペプチド及び抗体分子のVL領域ポリペプチドと、当該抗原とを、抗原の個数とVH領域ポリペプチド及びVL領域ポリペプチドで構成される分子の結合価の比として0.1:1〜10:1となるように接触させて、前記VH領域ポリペプチドとVL領域ポリペプチドと前記抗原とが結合した複合体を形成する形成工程と、
前記VH領域ポリペプチド及びVL領域ポリペプチドを固定するための官能基を表面に有する担体に、前記複合体を接触させて、前記VH領域ポリペプチド及びVL領域ポリペプチドを介して固定化された前記複合体を表面に有する担体を得る固定化工程と、
前記担体に固定化された前記複合体から前記抗原を除去して、前記抗原に結合可能な位置関係で前記担体上に前記VH領域ポリペプチド及びVL領域ポリペプチドがそれぞれ固定化されている固定化担体を得る除去工程と、
を含む断片化抗体固定化担体の製造方法。 - 前記VH領域ポリペプチド:VL領域ポリペプチド:抗原の混合比が、10:10:1から10:10:9である請求項10記載の断片化抗体固定化担体の製造方法。
- 前記担体が、前記断片化抗体を固定するための官能基を表面に有するポリマー層を有する請求項10又は請求項11記載の断片化抗体固定化担体の製造方法。
- 前記除去工程が、複合体中の各断片化抗体と抗原との結合力を低下させる条件下で行われる請求項10ないし請求項12のいずれか1項記載の断片化抗体固定化担体の製造方法。
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