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JP5363965B2 - ねじ部品締緩装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ねじ部品の締結又は緩めを行うねじ部品締緩装置に関する。
ねじ部品をワークに締め付ける上で、ねじ締めサイクルタイムの短縮、すなわちねじ締め作業の高速化は重要な課題であり、その解決に向けて特許文献1乃至5に示す各種のねじ部品締結機が提案されている。
特許文献1乃至4に開示されたねじ部品締結機は、ねじ締め工具を高速・低トルクで回転駆動するための第1駆動手段と、低速・高トルクで回転駆動するための第2駆動手段の2個の回転駆動源を有するものである。特許文献1におけるねじ部品締結機は、第1駆動手段の駆動時には、一方向クラッチの空転作用を利用して第2駆動手段の減速抵抗を受けないようにしたものである。また、特許文献2乃至4におけるねじ部品締結機においては、第1駆動手段の駆動をベルトで出力軸乃至ねじ締め工具に伝達し、第2駆動手段の駆動は、減速機で減速・増力した上、電磁クラッチが結合した時のみ、出力軸乃至ねじ締め工具に伝達できるようにしたものである。これら特許文献1乃至4のねじ部品締結機によれば、ねじ部品を着座するまでは高速・低トルクで仮締めし、その後、最終的な目標締付トルクまで低速・高トルクで締め付けることができるが、回転駆動源が2個必要なことから、装置の大型化や重量アップ、消費電力量の増大などが問題となっていた。
そこで特許文献5のような、1個の回転駆動源で前述の高速・低トルク締め付け、低速・高トルク締め付けを切り替えられるねじ部品締結機が提案されている。この特許文献5のねじ部品締結機は、駆動モータからの入力を減速機を経由した出力と、減速機を経由しない出力の2系統に出力する構成とし、回転伝達経路上に複数の一方向クラッチを組み合わせることにより、モータ正転時には減速機を経由しない高速・低トルクの出力をドライブ軸へ伝達し、モータ逆転時には減速機を経由した低速・高トルクの出力をドライブ軸へ伝達するようにしたものである。
特開2004−283948号公報 特開2008−6560号公報 特開2009−160709号公報 特開2009−178823号公報 特開2008−114303号公報
特許文献5のねじ部品締結機によれば、ねじ部品を着座するまで高速・低トルクでねじ込み、その後、目標締付トルクまで低速・高トルクで締め付ける作業を一つの回転駆動源で実現できるようになった。しかし、このねじ部品締結機においては、回転駆動源の正逆転駆動をねじ部品の締め付けに利用しているため、ドライブ軸を逆転させることができない。このため、ねじ部品を目標締付トルクまで締め付けた時に生じるねじ部品頭部とねじ締め工具との固着(喰い付き)を解除する場合等、ねじ締め工具を逆転させることができない等の問題があった。また、ねじ部品の緩め作業に対応するためには、一方向クラッチを反転した構成にするなど、締結機の組み換えが必要になるばかりか、ねじ部品の締め付け作業と緩め作業が混在する現場には適応できない等の問題もあった。
本発明は、上記課題に鑑みて創成されたものであり、一つの回転駆動源で高速かつトルク精度の高いねじ部品の締結、緩めの双方の動作を実現し得るねじ部品締緩装置の提供を目的とするものである。この目的を達成するために本発明は、回転駆動源の駆動を受けて回転する第1入力軸と、回転可能に設けられた第2入力軸と、前記回転駆動源の駆動を第1入力軸及び第2入力軸双方に伝達可能な状態と第2入力軸には伝達不可能な状態とに切り替わる第1クラッチ手段と、前記第1入力軸に連結され、第1入力軸の回転を所定減速比で減速して出力可能な減速機と、ねじ部品の頭部に係合可能なねじ締め工具が連結されるとともに、前記第2入力軸の回転を受けて回転可能に構成された出力軸と、前記減速機の出力回転を出力軸に伝達可能な状態と伝達不可能な状態とに切り替わる第2クラッチ手段と、前記第1クラッチ手段及び第2クラッチ手段による回転伝達状態がねじ部品の締め付け中又は緩め中の工程毎に所定の回転伝達状態となるよう第1クラッチ手段及び第2クラッチ手段を制御する制御ユニットとを設けて成ることを特徴とする。
なお、前記制御ユニットは、ねじ部品を高速で締め付ける工程又は高速で緩める工程にあっては、第2入力軸に回転駆動源の駆動を伝達可能な状態に第1クラッチを制御するとともに、減速機の出力回転を出力軸に伝達不可能な状態に第2クラッチを制御することが望ましい。また、制御ユニットは、ねじ部品を高トルクで締め付ける工程又は高トルクで緩める工程にあっては、第2入力軸に回転駆動源の駆動を伝達不可能な状態に第1クラッチを制御するとともに、減速機の出力回転を出力軸に伝達可能な状態に第2クラッチ手段を制御することが望ましい。さらに、前記減速機は、波動歯車装置であり、第1入力軸はウェーブジェネレータに連結され、第2クラッチ手段はフレクスプラインによる出力が伝達されるよう設けられていることが望ましい。また、前記第1クラッチ手段及び第2クラッチ手段は、それぞれ電磁力により結合・分離可能な入力部と出力部とを備えた電磁クラッチであることが望ましい。
一つの回転駆動源でねじ部品を着座までは高速・低トルクで回転させて高速にねじ込み、着座後は低速・高トルクで回転させて所定の締付トルクまで締め付けることができ、ねじ部品の高速・高精度な締め付けが可能になる。また、既に締め付けられたねじ部品を低速・高トルクでトルク監視しながら確実に緩め、緩めトルクが低減した後は、高速・低トルクで高速に緩めて取り外すことができ、ねじ部品の高速・高精度な緩めが可能になる。このように、出力軸をねじを締め付ける方向及びねじを緩める方向の双方に所望の角度、低速・高トルク、高速・低トルクで自由に回転させることが可能なことから、従来困難であったねじ部品の締め付けによってねじ部品頭部と固着したねじ締め工具を僅かに逆転させて固着を解除する作業等も可能になる。さらに、ねじ部品が着座した時の衝撃トルクで仮締めトルクを発生させられる程度の定格出力の小さいモータで上述の効果を得ることができるため、消費電力の少ないねじ部品締緩装置を実現し、省エネに貢献することができる等の利点もある。
本発明に係るねじ部品締結装置の断面図である。 本発明に係るねじ部品締結装置の概略構成を示した動作説明図である。 本発明に係るねじ部品締結装置の概略構成を示した動作説明図である。
図1において、1は小ねじ、ボルト、ナットなどのねじ部品を締結又は緩めるためのねじ部品締緩装置であり、ケース2に取り付けられた回転駆動源の一例であるACサーボモータ3(以下、単にモータ3という)を有している。このモータ3の駆動軸3aには主動歯付きプーリ4(以下、単に主動プーリ4という)が一体に回転可能に連結されている。このモータ3の横位置には、駆動軸3aと軸線平行に延びて中空円筒状の第1入力軸5が回転可能に支持して設けられており、この第1入力軸5には、その上部に従動歯付きプーリ6(以下、単に従動プーリ6という)が一体に連結されている。この従動プーリ6と前記主動プーリ4とには、無端の歯付きベルト7が巻回されて噛合しており、モータ3の駆動を第1入力軸5に伝達できるよう構成されている。また、従動プーリ6の上部には、第1クラッチ手段の一例として電磁クラッチ8が設けられており、この電磁クラッチ8には前記第1入力軸5を挿通し、かつ第1入力軸5に対して回転可能に設けられた中実の第2入力軸9が連結されている。
前記電磁クラッチ8は、従動プーリ6に一体に回転可能に連結された入力部81と、第2入力軸9に一体に回転可能に連結された出力部82と、コイル部83とを有して成る。コイル部83は通電により電磁石となり、これにより出力部82に入力部81を磁力結合させることが可能に構成されている。常時は、コイル部83には通電がなされず、入力部81と出力部82とが分離して第2入力軸9にモータ3の駆動を伝達できない状態にあるが、コイル部83に通電されて入力部81と出力部82とが結合すると、第2入力軸9にモータ3の駆動を伝達可能な状態となる。
前記第2入力軸9は、第1入力軸5内を挿通して延び、その先端には出力軸11が連結されている。この出力軸11は、第2入力軸9に連結された伝達軸部111と、この伝達軸部111先端のスプライン穴部111aにスプライン軸部112aを挿入・噛合させることによって伝達軸部111と一体に回転可能に連結された本体軸部112とから構成されている。この出力軸11の本体軸部112先端には、ねじの頭部に係合してこれに回転伝達を行うためのドライバビット、ソケット等のねじ締め工具(図示せず)が直接又は各種継ぎ手を介して連結される。
また、前記第1入力軸5の先端は、減速機12に連結されている。この減速機12は、一般にハーモニックドライブ(登録商標)として知られる波動歯車装置であり、第1入力軸5は、これのウェーブジェネレータ121に連結されている。この減速機12は、サーキュラスプライン122を本ねじ部品締緩装置1のケース2に固定し、ウェーブジェネレータ121によって入力された回転をフレクスプライン123により減速・逆転させて出力する、いわゆるハーモニックドライブ(登録商標)減速機としての一般的な使用構造を採用している。減速比は1/30である。
前記減速機12のフレクスプライン123は、ケース2内に回転可能に配置された中空円筒状のカップリング13に連結されている。このカップリング13は、第2クラッチ手段の一例であるツースクラッチ14に連結されている。このツースクラッチ14は、前記カップリング13に一体に回転可能に連結された入力部141と、前記出力軸11の伝達軸部111に一体に回転可能に連結された出力部142と、この出力部142と入力部141とを常時分離するように付勢する付勢手段(図示せず)と、ケース2に固定されたコイル部143とを有して成る電磁クラッチである。入力部141と出力部142とは、互いの対向面を環状の円盤面に成し、その周縁部に歯部141a,142aが形成された構成であり、前記コイル部143への通電で発生する電磁力により歯部141a,142aを噛合させて結合するよう構成されている。このツースクラッチ14は、常時、コイル部143に通電がなされずに入力部141と出力部142とが分離しており、出力軸11に減速機12の出力回転を伝達不可能な状態となっているが、コイル部143に通電されて入力部141と出力部142とが結合すると、出力軸11に減速機12の出力回転を伝達可能な状態となる。
また、ケース2の下部には中空円筒状の起歪体15が一体に連結されている。この起歪体15には、歪みゲージ16が貼付されており、起歪体15の歪み量に応じた電気信号を出力するように構成されている。また、起歪体15の下部には、ねじ締めロボットのアーム(図示せず)や機台(図示せず)等に固定可能な取付フランジ17が一体に固定されている。
18は制御ユニットであり、モータ3への通電制御により正転駆動、逆転駆動を制御するとともに、電磁クラッチ8、ツースクラッチ14の各コイル部83,143への通電制御を行い、これらの回転伝達状態、すなわち後述する各クラッチのON/OFFの状態を切り替えるように構成されている。
次に、図2及び図3を用いて本ねじ部品締緩装置1の動作を説明する。ここで、図2及び図3において薄墨で塗った部位は、それぞれの状態で回転伝達を受けて回転する部位を示し、その中でも濃い薄墨を施した部位は、減速機12の出力(減速・増力された回転)を受けて回転する部位を示す。また、図中の各矢印は各部の回転方向を示す。
本ねじ部品締緩装置1は、ねじ部品をねじ込み開始から仮締めトルクまで高速・低トルクで締め付けるための「高速締付け」、ねじ部品を仮締めトルクから最終的な目標締付トルクまで低速・高トルクで締め付けるための「高トルク締付け」、既に締め付けられたねじ部品を所定の緩めトルクまで低速・高トルクで緩める「高トルク緩め」、及び高トルク緩め後、ねじ部品を高速・低トルクで緩めて解く「高速緩め」の各工程を行えるものである。そして、表1は、各工程におけるモータ3の駆動状態、電磁クラッチ8とツースクラッチ14の回転伝達状態を示すものである。この表1における「ON」なる語は、各クラッチのコイル部に通電がなされて入力部と出力部が結合した状態を指し、また「OFF」なる語は、各クラッチのコイル部に通電がなされず入力部と出力部とが分離した状態を指す。
ねじ部品の「高速締付け」工程においては、表1に示すように、モータ3は正転駆動、電磁クラッチ8はON、ツースクラッチ14はOFFで作業を行う。図2(a)に示すように、モータ3が正転駆動すると、この駆動は主動プーリ4及び歯付きベルト7により従動プーリ6に伝達され、これによって第1入力軸5、電磁クラッチ8に回転が伝達される。この時、電磁クラッチ8はONであるため、その入力部81と出力部82とは一体に回転可能であり、これにより第2入力軸9にも回転伝達がなされ、第1入力軸5とともに第2入力軸9も正回転する。
第1入力軸5の回転によりウェーブジェネレータ121も正回転し、これとは逆方向にフレクスプライン123が減速・増力回転する。この時、ツースクラッチ14はOFFであるため、減速機12による減速・増力・逆転出力は、それ以上先には伝達されない。また、第2入力軸9の回転は、出力軸11乃至ねじ締め工具に伝達される。このように高速締付け工程におけるモータ3から出力軸11への回転伝達系路は、モータ3→主動プーリ4→従動プーリ6→電磁クラッチ8→第2入力軸9→出力軸11となる。ねじ締め工具に伝達された正回転は、減速機12を介さない高速・低トルクの回転であるため、ワークにねじ部品を高速でねじ込むことができる。ちなみに、この回転伝達系路での減速比は、主動プーリ5及び従動プーリ6の直径差(歯数差)で規定される1/2.4である。
ねじ部品が締め付けられる間の締付トルクは、制御ユニット18により、起歪体15の歪み量に基づいて演算され、監視される。すなわち、ねじ部品の締付トルクの反力は、出力軸11から第1入力軸5又は第2入力軸9、モータ3を経由してケース2に伝達される。この時、取付フランジ17はロボットのアーム等に固定されているため、反力の作用によって起歪体15が歪み、これに応じた電気信号が歪みゲージ16から制御ユニット18に送られる。制御ユニット18は、この歪みゲージ16の電気信号から締付トルクを演算し、監視する。
ねじ部品がワークに着座すると、ねじ部品には慣性により目標締付トルクを上回るような過大な締付トルク(以下、これを衝撃トルクと称する)が瞬間的に作用する場合がある。このような場合、電磁クラッチ8の伝達可能トルクを仮締めトルクより大きく、最終締付トルクより小さい範囲のトルクに設定しておくことにより、衝撃トルクの作用で入力部81と出力部82との間に滑りを生じさせることができる。また、高速締付け工程において生じる衝撃トルクが目標締付トルクよりも小さくなるよう、予め出力トルクの小さいモータ3を選定しておいてもよい。これらにより、衝撃トルクを吸収し、ねじ部品が過剰に締め付けられるのを防止できる。
着座後に締付トルクが増大し、これが仮締めトルクに達すると、続いて「高トルク締付け」工程に移る。高トルク締付け工程では、表1に示すように、モータ3は逆転駆動、電磁クラッチ8はOFF、ツースクラッチ14はONで作業を行う。すなわち、制御ユニット18により仮締めトルクに到達したことが検知されると、モータ3の駆動が逆転駆動に切り替えられるとともに、電磁クラッチがOFFになり、ツースクラッチ14がONになる。
モータ3の逆転駆動により、図2(b)に示すように、減速機12から出力される回転は正回転となり、この回転はツースクラッチ14を介して出力軸11乃至ねじ締め工具に伝達される。この時、電磁クラッチ8はOFFであるため、ここを通じてモータ3の駆動は第2入力軸9には伝達されない。よって、出力軸11への回転伝達系路は、モータ3→主動プーリ4→従動プーリ6→第1入力軸5→減速機12→ツースクラッチ14→出力軸11となる。これにより出力軸11乃至ねじ締め工具は、減速機12から出力された低速・高トルクで正回転する。このため、ねじ部品を目標締付トルクまで確実に締め付けることができるとともに、制御ユニット18により目標締付トルクが検出されてモータ3の駆動が停止するまでの間のオーバーランニング(過剰締付け)も防止できる。
締付トルクが目標締付トルクに達したことが制御ユニット18によって検知されると、続いて、ねじの締め付けにより固着したねじ締め工具とねじ部品の頭部とを分離させるための動作を行う。これは「高トルク緩め」工程を僅かな時間だけ行うものであり、この場合、表1に示すようにモータ3の駆動は正転駆動に切り換えられるが、電磁クラッチ8はOFF、ツースクラッチ14はONのまま作業が行われる。
モータ3が正転駆動、ツースクラッチ14がONであるため、減速機12によって逆回転に変換された低速・高トルクの回転は、図3(a)に示すように、出力軸11乃至ねじ締め工具へ伝達される。この時、電磁クラッチ8はOFFなので、ここを通じてモータ3の駆動は第2入力軸9には伝達されない。よって、ねじ締め工具は低速・高トルクで逆回転し、ねじの締め付けによって固着したねじ部品の頭部から確実に分離する。なお、この時のモータ3の正転駆動時間は、ねじ締め工具を固着解除に必要な僅かな角度だけ逆回転させ得る程度に設定されており、ねじ部品が緩められることはない。
一方、既にワークに締め付けられたねじ部品を緩める場合には、まずねじ部品の頭部にねじ締め工具を係合させた状態で、「高トルク緩め」工程を行う。モータ3、電磁クラッチ8、ツースクラッチ14の状態は、前述のねじ部品とねじ締め工具との固着解除時と同じであり、これにより、ねじ締め工具を低速・高トルクで逆回転させてねじ部品を緩めることができる(図3(a)参照)。この時、緩めトルクは、制御ユニット18において、締付トルク同様、歪みゲージ16の信号から演算されて監視される。
緩めトルクが所定のトルク、例えば電磁クラッチ8の入力部81と出力部82とに滑りを生じさせないトルクまで低減すると、続いて「高速緩め」工程を行う。この高速緩め工程では、表1に示すようにモータ3は逆転駆動、電磁クラッチ8はON、ツースクラッチ14はOFFで作業を行う。これにより、図3(b)に示すように、高速締付け工程とは逆にねじ締め工具を高速・低トルクで逆回転させることができ、前述の高トルク緩め工程によって所定の緩めトルクまで緩められたねじ部品を高速で緩め解くことができる。
上述のように、本ねじ部品締緩装置1は、ねじ部品をワークに締め付ける場合は、仮締めトルクに達するまではねじ部品を高速・低トルクでねじ込み、そこから目標締付トルクまではねじ部品を低速・高トルクで締め付けることができるものである。また、ねじ部品を緩める場合は、所定の緩めトルクまではねじ部品を低速・高トルクで緩め、そこからはねじ部品を高速・低トルクで緩め解くことができるものである。このため、ねじ部品の締付け又は緩めに要するサイクルタイムの短縮と、高精度な締付トルク・緩めトルクの管理を両立させることが可能となる。さらに、本ねじ部品締緩装置1においては、モータ3の定格出力が小さくとも、衝撃トルクを利用することで締付時の仮締めトルクを発生させることが可能となり、かつ減速機12を利用することで目標締付トルクやねじ部品を緩めるために必要なトルクを発生させることができる。よって、モータ3の消費電力を抑え、省エネに貢献することが可能となる。
なお、減速機12は、遊星歯車機構等の他の減速機構を採用してもよく、また入力される回転に対して出力される回転が同じ方向の回転となる減速機を採用してもよい。例えば、上記の構成で第1入力軸5から伝達された回転と同じ方向の回転を出力する減速機を用いた場合を想定してみる。その場合のモータ3の駆動状態、電磁クラッチ8及びツースクラッチ14の回転伝達状態を工程毎に表したのが表2である。
この表2に示すように、ねじ部品の高速締付け、高速緩めの両工程においては、上述同様の動作となる。また、ねじ部品の高トルク締付け、高トルク緩めにおいては、それぞれモータ3を上記説明とは逆に駆動するだけでよい。すなわち、高トルク締付け工程においてはモータ3を正転駆動し、高トルク緩め工程においてはモータ3を逆転駆動すればよい。このような減速機を用いる場合であっても、得られる効果は同様である。
1 ねじ部品締緩装置
2 ケース
3 ACサーボモータ
4 主動歯付きプーリ
5 第1入力軸
6 従動歯付きプーリ
7 歯付きベルト
8 電磁クラッチ
9 第2入力軸
11 出力軸
12 減速機
13 カップリング
14 ツースクラッチ
15 起歪体
16 歪みゲージ
17 取付フランジ
18 制御ユニット

Claims (5)

  1. 回転駆動源の駆動を受けて回転する第1入力軸と、
    回転可能に設けられた第2入力軸と、
    前記回転駆動源の駆動を第1入力軸及び第2入力軸双方に伝達可能な状態と第2入力軸には伝達不可能な状態とに切り替わる第1クラッチ手段と、
    前記第1入力軸に連結され、第1入力軸の回転を所定減速比で減速して出力可能な減速機と、
    ねじ部品の頭部に係合可能なねじ締め工具が連結されるとともに、前記第2入力軸の回転を受けて回転可能に構成された出力軸と、
    前記減速機の出力回転を出力軸に伝達可能な状態と伝達不可能な状態とに切り替わる第2クラッチ手段と、
    前記第1クラッチ手段及び第2クラッチ手段による回転伝達状態がねじ部品の締め付け中又は緩め中の工程毎に所定の回転伝達状態となるよう第1クラッチ手段及び第2クラッチ手段を制御する制御ユニットと
    を設けて成ることを特徴とするねじ部品締緩装置。
  2. 制御ユニットは、ねじ部品を高速で締め付ける工程又は高速で緩める工程にあっては、第2入力軸に回転駆動源の駆動を伝達可能な状態に第1クラッチを制御するとともに、減速機の出力回転を出力軸に伝達不可能な状態に第2クラッチを制御することを特徴とする請求項1に記載のねじ部品締緩装置。
  3. 制御ユニットは、ねじ部品を高トルクで締め付ける工程又は高トルクで緩める工程にあっては、第2入力軸に回転駆動源の駆動を伝達不可能な状態に第1クラッチを制御するとともに、減速機の出力回転を出力軸に伝達可能な状態に第2クラッチ手段を制御することを特徴する請求項1又は請求項2に記載のねじ部品締緩装置。
  4. 減速機は、波動歯車装置であり、第1入力軸はウェーブジェネレータに連結され、第2クラッチ手段はフレクスプラインによる出力が伝達されるよう設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のねじ部品締緩装置。
  5. 第1クラッチ手段及び第2クラッチ手段は、それぞれ電磁力により結合・分離可能な入力部と出力部とを備えた電磁クラッチであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のねじ部品締緩装置。
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