JP5359752B2 - 重合トナーの製造方法 - Google Patents
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R2及びR3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の直鎖または分岐アルキル基であって、該置換基はフェニル基、アルキル基の炭素数が1〜6のジアルキルホスホノ基及びアルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルシリル基から成る群より選ばれる一つである。)
R5〜R8は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜12の直鎖もしくは分岐アルキル基、または直鎖もしくは分岐アルキレン基であって、該置換基は、フェニル基、アルキル基の炭素数が1〜6のジアルキルホスホノ基、及びアルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルシリル基から成る群より選ばれる一つであり、R5とR6、または、R7とR8はスピロ環を形成していてもよく、
Xは、CR9R10、C=O、NR11、O及びSから成る群より選ばれる一つであって、該R9〜R11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖アルキル基、炭素数が1〜6の分岐アルキル基及びフェニル基から成る群より選ばれる一つであり、
Yは、CH2、またはC=Oである。)
R2及びR3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の直鎖または分岐アルキル基であって、該置換基はフェニル基、アルキル基の炭素数が1〜6のジアルキルホスホノ基及びアルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルシリル基から成る群より選ばれる一つである。)
R5〜R8は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜12の直鎖もしくは分岐アルキル基、または直鎖もしくは分岐アルキレン基であって、該置換基は、フェニル基、アルキル基の炭素数が1〜6のジアルキルホスホノ基、及びアルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルシリル基から成る群より選ばれる一つであり、R5とR6、または、R7とR8はスピロ環を形成していてもよく、
Xは、CR9R10、C=O、NR11、O及びSから成る群より選ばれる一つであって、該R9〜R11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖アルキル基、炭素数1〜6の分岐アルキル基及びフェニル基から成る群より選ばれる一つであり、
Yは、CH2またはC=Oである。)
重合性単量体組成物は、以下の成分を含むものである。
重合性単量体としては、ラジカル重合可能な重合性単量体であれば特に限定されないが、モノビニル系単量体が好ましい。具体的には、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸、メタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアクリル酸またはメタクリル酸の誘導体(これらを合わせて、「(メタ)アクリル酸の誘導体」と表記する。);エチレン、プロピレン、ブチレン等のエチレン性不飽和モノオレフィン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン等の含窒素ビニル化合物;などが挙げられる。モノビニル系単量体は、それぞれ単独で、あるいは複数の単量体を組み合わせて用いることができる。好ましくは、重合性単量体が、スチレン系単量体50質量%以上を含むものである。より好ましくは、重合性単量体が、スチレン系単量体60〜95質量%と(メタ)アクリル酸の誘導体40〜5質量%とを含むものであり、特に好ましくは、重合性単量体が、スチレン系単量体60〜80質量%と(メタ)アクリル酸の誘導体40〜20質量%とを含むものである。
本発明は、ラジカル重合可能な重合性単量体と式(1)または式(2)で示される化合物を含有する重合性単量体組成物を、重合して重合体粒子を形成する重合工程を含むことを特徴とする。
R2及びR3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の直鎖または分岐アルキル基であって、該置換基はフェニル基、アルキル基の炭素数が1〜6のジアルキルホスホノ基及びアルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルシリル基から成る群より選ばれる一つである。)
R5〜R8は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜12の直鎖もしくは分岐アルキル基、または直鎖もしくは分岐アルキレン基であって、該置換基は、フェニル基、アルキル基の炭素数が1〜6のジアルキルホスホノ基、及びアルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルシリル基から成る群より選ばれる一つであり、R5とR6、または、R7とR8はスピロ環を形成していてもよく、
Xは、CR9R10、C=O、NR11、O及びSから成る群より選ばれる一つであって、該R9〜R11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖アルキル基、炭素数1〜6の分岐アルキル基及びフェニル基から成る群より選ばれる一つであり、
Yは、CH2またはC=Oである。)
本発明の重合トナーの製造方法においては、重合性単量体と式(1)または式(2)で示される化合物とを含有する重合性単量体組成物に対し、重合促進剤を添加することができる。具体的には、カンファースルホン酸、無水酢酸、アセチルアセトン、トリフルオロ酢酸無水物、アセチル酢酸エチル、マロン酸ジエチル、ビスシアノメタン、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、トリニトロフェノール、N-安息香酸サクシミド、などが挙げられる。これらの重合促進剤を用いることにより、重合速度を向上することができる。用いる重合促進剤は、式(1)または式(2)で示される化合物との静電的な相互作用により、炭素酸素結合のホモ開裂を促進するものと解される。その添加量は特に制限されるものではないが、式(1)または式(2)で示される化合物に対して、モル比で0.05〜10当量が好ましく、0.1〜5当量がより好ましい。添加量が少なすぎると重合促進効果が得られず、多すぎると重合を阻害する場合がある。
本発明の重合トナーの製造方法においては、重合性単量体組成物中に着色剤を含有することが好ましい。
本発明の重合トナーの製造方法においては、重合性単量体組成物中に離型剤を含有することが好ましい。
本発明の重合トナーの製造方法においては、重合性単量体組成物中に分子量調整剤を含有することができる。
本発明の重合トナーの製造方法においては、トナーの帯電性を向上させるために、各種の正帯電性または負帯電性の帯電制御剤を使用することが好ましい。
重合性単量体組成物には、重合トナーの製造方法において、通常配合されるその他の添加剤を含有させることができる。
1.分散安定化剤または乳化剤
本発明の重合トナーの製造方法は、分散安定化剤または乳化剤を含有する水系媒体中で、ラジカル重合可能な重合性単量体と式(1)または式(2)で示される化合物を含有する重合性単量体組成物を、重合して重合体粒子を形成する重合工程を含む。
本発明の重合トナーの製造方法の重合工程においては、分散安定化剤または乳化剤を含有する水系媒体中で、ラジカル重合可能な重合性単量体と式(1)で示される化合物を含有する重合性単量体組成物を、重合して重合体粒子を形成する。
1.重合反応
本発明の重合トナーの製造方法は、分散安定化剤または乳化剤を含有する水系媒体中で、ラジカル重合可能な重合性単量体と式(1)または式(2)で示される化合物を含有する重合性単量体組成物を、重合して重合体粒子を形成する重合工程を含む。重合の方法としては、通常、懸濁重合法または乳化重合法が採用される。
重合により生成した重合体粒子を含有する水分散液は、分散安定化剤または乳化剤を含んでいる。特に、分散安定化剤を用いる場合には、重合体粒子は、多数の分散安定化剤の微粒子を含んでいる。分散安定化剤として、酸で可溶な無機水酸化物等の無機化合物を使用した場合には、生成した重合体粒子を含有する水分散液に酸を添加し、分散安定化剤を水に溶解させて除去する。分散安定化剤がアルカリで可溶な無機化合物である場合には、生成した重合体粒子を含有する水分散液にアルカリを添加して、分散安定化剤を水に溶解させて除去する。
本発明の重合トナーの製造方法によれば、重合工程において、ミクロンオーダーの重合体粒子を、比較的小さい粒径分布で直接得ることができる。しかし、本発明の重合トナーを得るための重合体粒子は、コア粒子の表面に、更に樹脂被覆層(重合体層)を形成したコア−シェル構造を有する重合体粒子であってもよく、コア−シェル構造を有する重合体粒子を用いると、コア−シェル型トナー(カプセルトナー)を得ることができる。
1)重合体粒子の分子量
本発明の重合トナーの製造法においては、重合工程で得られる重合体粒子の重量平均分子量Mwが5,000〜30,000であることが好ましく、より好ましくは8,000〜20,000、特に好ましくは10,000〜16,000であり、また、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnで示される重合体粒子の分子量分布が1.60以下であることが好ましく、より好ましくは1.50以下、特に好ましくは1.40以下である。重合体粒子の重量平均分子量Mwが30,000を超えると、低温定着性に劣り、他方、Mwが5,000未満であると得られる重合トナーの耐熱性や耐久性が低下する。また、重合体粒子の分子量分布が、1.60を超えると、得られる重合トナーの耐熱性が低下し、また、変色が生じやすくなる。
本発明における重合工程で得られる重合体粒子(コア−シェル構造を有する重合体粒子を含む)の体積平均粒径(Dv)は、通常3〜12μm、好ましくは5〜11μm、より好ましくは6〜10μmである。本発明における重合体粒子の体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)で表される粒径分布は、通常1.5以下、好ましくは1.4以下、より好ましくは1.3以下である。重合体粒子の体積平均粒径が大きすぎると、得られる重合トナーの解像度が低下しやすくなる。重合体粒子の粒径分布が大きいと、大粒径の粒子の割合が多くなり、得られる重合トナーの解像度が低下しやすくなる。
本発明の重合トナーは、重合体粒子に外添剤を添加させる外添剤添加工程を経て得られるものである。本発明の重合トナーは、一成分現像剤として使用することができる。
重合体粒子の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、及び分子量分布(Mw/Mn)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で求めた。具体的には以下の方法を用いて行った。
重合体粒子約10mgを5mlのテトラヒドロフラン溶媒に溶解し、25℃、16時間放置後、0.45μmメンブランフィルターを通して試料とした。
温度:35℃、溶媒:テトラヒドロフラン、流速:1.0ml/min、濃度:0.2wt%、試料注入量:100μl。
東ソー(株)製、GPC TSKgel MultiporeHXL−M(30cm×2本)を用いた。分子量Mw1,000〜300,000間のLog(Mw)−溶出時間の一次相関式が0.98以上の条件で測定した。
測定試料(重合体粒子)を約0.1g秤量し、ビーカーに取り、分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸水溶液(富士フィルム社製、商品名:ドライウエル)0.1mlを加えた。そのビーカーへ、更にアイソトンIIを10〜30mL加え、20Wの超音波分散機で3分間分散させた後、粒径測定機(ベックマン・コールター社製、商品名:マルチサイザー)を用いて、アパーチャー径;100μm、媒体;アイソトンII、測定粒子個数;100,000個の条件下で、重合体粒子の体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)を測定し、粒径分布(Dv/Dn)を算出した。
市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(24枚機(印刷スピード:A4サイズ24枚/分))を、定着ロール部の温度を変化できるように改造して、定着ロールの温度を変化させて、5℃刻みで、それぞれの温度でのトナーの定着率を測定し、温度と定着率の関係を求める定着試験を行った。
定着率(%)=(ID(後)/ID(前))×100
耐久印字試験には、市販の非磁性一成分現像方式のプリンター〔負帯電有機感光体現像ドラム、24枚機(印字速度=24枚/分)〕を用い、現像装置のトナーカートリッジに、トナーを充填した後、印字用紙をセットした。
変色試験には、前述と同様のプリンターを定着ロール部の温度を変えられるように改造したものを用い、M/A(印字用紙上のトナー乗り量)0.3〜0.45mg/cm2の範囲になるよう調整し、ベタ(印字濃度100%)を印字して180℃で定着を行った。
ΔE*=√((ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2)
スチレン77部、n−ブチルアクリレート23部、C.I.ピグメントイエロー(PY74)74を5部、及び帯電制御剤として帯電制御樹脂(藤倉化成製、商品名「FCA626N(スルホン酸基含有単量体量7%品);重量平均分子量26,800、ガラス転移温度58℃」)1部、ジペンタエリスリトールヘキサミリステート10部を室温下、ビーズミルで分散させ、均一混合液を得た。その後、1−tert−ブチル−3,3−ジプロピル−5,5−ジエチル−4−(1−フェニルエトキシ)ピペラジン−2−オン4.2部、アセチルアセトン1.0部を添加し、コア用重合性単量体組成物とした。
実施例1において、1−tert−ブチル−3,3−ジプロピル−5,5−ジエチル−4−(1−フェニルエトキシ)ピペラジン−2−オン4.2部を、トランス−2,6−ジエチル−2,6−ビス(1−トリメチルシラノキシエチル)−1−(1−フェニルエトキシ)ピペリジン4.9部に変えた以外は、実施例1と同様に重合体粒子の製造を行った。得られた重合体粒子の分子量測定を行ったところ、数平均分子量は12,000、重量平均分子量は14,400、分子量分布(Mw/Mn)は1.20であった。トナーの体積平均粒径(dv)は7.0μmであり、体積平均粒径(dv)/個数平均粒径(dn)は1.25であった。
実施例1において、1−tert−ブチル−3,3−ジプロピル−5,5−ジエチル−4−(1−フェニルエトキシ)ピペラジン−2−オン4.2部を、N−(1−フェニルエトキシ)−7−アザ−15−オキソジスピロ[5.1.5.3]ヘキサデカン3.6部に変えた以外は、実施例1と同様に重合体粒子の製造を行った。得られた重合体粒子の分子量測定を行ったところ、数平均分子量は11,500、重量平均分子量は13,700、分子量分布(Mw/Mn)は1.19であった。トナーの体積平均粒径(dv)は7.6μmであり、体積平均粒径(dv)/個数平均粒径(dn)は1.20であった。
実施例1において、1−tert−ブチル−3,3−ジプロピル−5,5−ジエチル−4−(1−フェニルエトキシ)ピペラジン−2−オン4.2部を、1−{1−[(1,1−ジエチルプロピル)(1−フェニルエトキシ)アミノ]−2−メチルプロピル}ベンゼン3.7部に変え、反応時間を30時間に変更した以外は、実施例1と同様に重合体粒子の製造を行った。得られた重合体粒子の分子量測定を行ったところ、数平均分子量は12,200、重量平均分子量は15,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.23であった。
実施例1において、1−tert−ブチル−3,3−ジプロピル−5,5−ジエチル−4−(1−フェニルエトキシ)ピペラジン−2−オン4.2部を、2,2,5,5−テトラメチル−3−(1−フェニルエトキシ)−4−ジエチルホスホノ−3−アザヘキサン3.8部に変え、反応時間を30時間に変更した以外は、実施例1と同様に重合体粒子の製造を行った。得られた重合体粒子の分子量測定を行ったところ、数平均分子量は11,900、重量平均分子量は14,900、分子量分布(Mw/Mn)は1.25であった。
実施例1において、1−tert−ブチル−3,3−ジプロピル−5,5−ジエチル−4−(1−フェニルエトキシ)ピペラジン−2−オン4.2部を、2,2,5−トリメチル−3−(1−フェニルエトキシ)−4−フェニル−3−アザヘキサン2.4部に変え、反応時間を96時間に変更した以外は、実施例1と同様に重合体粒子の製造を行った。得られた重合体粒子の分子量測定を行ったところ、数平均分子量は13,400、重量平均分子量は15,700、分子量分布(Mw/Mn)は1.17であった。
実施例1において、1−tert−ブチル−3,3−ジプロピル−5,5−ジエチル−4−(1−フェニルエトキシ)ピペラジン−2−オン4.2部を、2,2,6,6−テトラメチル−1−(1−フェニルエトキシ)ピペリジン2.6部に変え、反応時間を96時間に変更した以外は、実施例1と同様に重合体粒子の製造を行った。得られた重合体粒子の分子量測定を行ったところ、数平均分子量は8,500、重量平均分子量は11,500、分子量分布(Mw/Mn)は1.35であった。重合転化率は60%であった。トナーの体積平均粒径(dv)は8.5μmであり、体積平均粒径(dv)/個数平均粒径(dn)は1.35であった。
実施例1において、アセチルアセトン1.0部を、ビスシアノメタン0.7部に、重合時間を15時間を8時間に変えた以外は、実施例1と同様に重合体粒子の製造を行った。得られた重合体粒子の分子量測定を行ったところ、数平均分子量は12,000、重量平均分子量は15,300、分子量分布(Mw/Mn)は1.28であった。トナーの体積平均粒径(dv)は7.0μmであり、体積平均粒径(dv)/個数平均粒径(dn)は1.22であった。
コア用樹脂粒子分散液と、シェル層となる帯電制御樹脂微粒子の分散液とを各々調製した後、両分散液を混合し、コア粒子となる着色樹脂粒子の表面に、シェル層用樹脂粒子を凝集し融着させて、正帯電性重合体粒子を作製した。
(1)コアを構成する樹脂微粒子の製造
フラスコ内で、重合性単量体として、スチレン48.9部、n−ブチルアクリレート15.2部、及びメタクリル酸6.4部を混合し、80℃に加温した後、離型剤としてジペンタエリスリトールヘキサミリステート26.8部を添加し、溶解させて、単量体組成物を調製した。
アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム21部をイオン交換水570部に攪拌溶解した。この溶液を攪拌しながら、マゼンタ着色剤としてC.I.ピグメンイエロー74 100部を徐々に添加し、次いで、乳化分散機(エムテクニック社製、商品名クレアミックス)を用いて分散処理することにより、着色剤分散液を調製した。
該コア用樹脂微粒子分散液150部(固形分換算)、イオン交換水645部、及び該着色剤分散液137部をフラスコに入れて、攪拌した。分散液の温度を30℃に調整した後、pHが10になるまで、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加えた。
(1)シェル層となる帯電制御樹脂微粒子の分散液の製造工程
酢酸エチル100部を80℃に昇温して攪拌しながら帯電制御樹脂(藤倉化成製、商品名「FCA626N(スルホン酸基含有単量体量7%品);重量平均分子量26,800、ガラス転移温度58℃」)100部を添加し、溶解させて、酢酸エチル溶液を調製した。
該シェル用樹脂微粒子の分散液50.5部(固形分換算)に、pH8になるまで、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加えた後、該コア用樹脂粒子分散液へ添加した。次いで、コア用樹脂粒子表面にシェル用樹脂微粒子を凝集融着させて、シェル層を形成した。
重合体粒子の分散液を脱水し、イオン交換水にて水洗浄した後、真空乾燥機を用いて、圧力30torr、温度50℃で1日間、乾燥して、重合体粒子を得た。重合体粒子の体積平均粒径(Dv)は、6.1μmであり、Dv/Dnは、1.19であった。得られた重合体粒子の分子量測定を行ったところ、数平均分子量11,500、重量平均分子量14,400、分子量分布(Mw/Mn)は1.25であった。
このようにして得られた重合体粒子100部に、疎水化処理されたヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、商品名「RX−300」)0.6部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて混合して重合トナーを製造した。
実施例1において、着色剤のC.I.ピグメントイエロー74を、C.I.ピグメントレッド122(PR122)に変えた以外は、実施例1と同様に重合体粒子の製造を行った。得られた重合体粒子の分子量測定を行ったところ、数平均分子量は12,300、重量平均分子量は14,800、分子量分布(Mw/Mn)は1.20であった。
実施例1において、1−tert−ブチル−3,3−ジプロピル−5,5−ジエチル−4−(1−フェニルエトキシ)ピペラジン−2−オン4.2部を、t−ブチルパーオキシ−2−エチルブタノエート5部に変え、更に2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール1部、テトラエチルチウラムジスルフィド1部を添加した以外は、実施例1と同様に重合体粒子の製造を行った。得られた重合体粒子の分子量測定を行ったところ、数平均分子量7,500、重量平均分子量14,500、分子量分布(Mw/Mn)は1.93であった。トナーの体積平均粒子径は6.9μmであり、体積平均粒径(dv)/個数平均粒径(dn)は1.27であった。
実施例1において、1−tert−ブチル−3,3−ジプロピル−5,5−ジエチル−4−(1−フェニルエトキシ)ピペラジン−2−オン4.2部を、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル(TEMPO)2.6部に変え、反応時間を95℃で96時間に変更した以外は、実施例1と同様に重合体粒子の製造を行った。得られた重合体粒子の分子量測定を行ったところ、数平均分子量は1,500、重量平均分子量は1,950、分子量分布(Mw/Mn)は1.3であったが重合転化率は20%であった。この重合体粒子をトナーとして評価しようとしたが、トナーを得ることができなかった。
Claims (9)
- 分散安定化剤または乳化剤を含有する水系媒体中で、ラジカル重合可能な重合性単量体と式(1)または式(2)で示される化合物を含有する重合性単量体組成物を、重合して重合体粒子を形成する重合工程、及び、得られた重合体粒子に外添剤を添加させる外添剤添加工程を含む重合トナーの製造方法。
R2及びR3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の直鎖または分岐アルキル基であって、該置換基はフェニル基、アルキル基の炭素数が1〜6のジアルキルホスホノ基及びアルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルシリル基から成る群より選ばれる一つである。)
R5〜R8は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜12の直鎖もしくは分岐アルキル基、または直鎖もしくは分岐アルキレン基であって、該置換基は、フェニル基、アルキル基の炭素数が1〜6のジアルキルホスホノ基、及びアルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルシリル基から成る群より選ばれる一つであり、R5とR6、または、R7とR8はスピロ環を形成していてもよく、
Xは、CR9R10、C=O、NR11、O及びSから成る群より選ばれる一つであって、該R9〜R11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖アルキル基、炭素数1〜6の分岐アルキル基及びフェニル基から成る群より選ばれる一つであり、
Yは、CH2またはC=Oである。) - 式(1)において、
R1が、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、
R2及びR3が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数4〜7の分岐アルキル基であって、該置換基はフェニル基、アルキル基の炭素数が1〜6のジアルキルホスホノ基及びアルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルシリル基から成る群より選ばれる一つである、
請求項1に記載の重合トナーの製造方法。 - 式(2)において、
R4が、水素原子であり、
R5〜R8が、炭素数2〜4の直鎖もしくは分岐アルキル基、または、直鎖もしくは分岐アルキレン基であって、R5とR6、またはR7とR8はスピロ環を形成していてもよく、
Xが、C=O、NR11、及びOから成る群より選ばれる一つであって、R11が炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基である、
請求項1に記載の重合トナーの製造方法。 - ラジカル重合可能な重合性単量体が、スチレン系単量体50質量%以上を含有するものである、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。 - ラジカル重合可能な重合性単量体が、スチレン系単量体60〜95質量%及び(メタ)アクリル酸の誘導体5〜40質量%を含有するものである、
請求項4に記載の重合トナーの製造方法。 - 重合体粒子が、コア−シェル構造を有する、
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。 - 重合体粒子の、重量平均分子量Mwが5,000〜30,000であり、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnで示される重合体粒子の分子量分布が1.60以下である、
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。 - 重合性単量体組成物中に着色剤を含有する請求項1ないし7のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。
- 重合性単量体組成物中に離型剤を含有する請求項1ないし8のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。
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