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JP5329937B2 - 面粗さに優れた表面疵の少ない低炭素硫黄快削鋼 - Google Patents

面粗さに優れた表面疵の少ない低炭素硫黄快削鋼 Download PDF

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Description

本発明は、被削性向上元素である硫黄を含有した硫黄快削鋼に関し、面粗さに優れ、なおかつ、表面疵の少ないものに関する。
硫黄快削鋼は、被削性に有効な硫化物の形態制御、すなわち、紡錘状化を行うために大量の酸素を含有している。しかしながら,全ての酸素が硫化物に固溶しないため、同時に巨大酸化物を生成することを回避できず、地疵を生成し、それが原因となり熱間圧延時の表面疵を発生させていた。
このような現象を解決するため、酸素量を低減したり、脱酸剤であるSi量を少なくすることで酸化物量を低減したり(特許文献1,2,3)、硫化物量を多くして固溶する酸素を多くすること(特許文献4)が提案されている。
特許文献1は、巨大酸化物系介在物を低減した快削鋼に関し、酸素量を0.008%以下とし、低酸素化による被削性の低下は硫化物(サルファイド)形態改善元素や被削性向上元素の添加あるいは圧延温度のコントロールによって防止し、硫化物(サルファイド)の形態をより一層改善し、巨大酸化物系介在物による内部欠陥や疵等の発生を防止することが記載されている。
特許文献2は、OA機器のシャフト用Pb添加系快削鋼に関し、鋼塊の清浄度を低下させるSiの含有量を0.1%以下として酸化物量を低減する成分組成が開示されている。
11.0%のCrで主に耐食性を確保し、耐食性および熱間加工性を低下させるSの含有量を0.01%以下としている。
特許文献3は、被削性の優れた低炭硫黄系快削鋼に関し、Siが0.1mass%を超えると被削性に有害な硬質な酸化物であるSiOが顕著に増加するため、含有量を0.1mass%以下とする化学成分が開示されている。
特許文献4は、Pb非添加系の廉価な快削鋼に関し、低Si−高P系のPb非添加系で切削性を大きく向上させるため硫化物の総体積を大きくする目的でSを多量に添加する化学成分が開示されている。熱間加工性の低下を防止するため、Mn/Sを一定値以上とする。
特開平1−309946号公報 特開平9−176799号公報 特開平7−173574号公報 特開2000−160284号公報
しかしながら、特許文献1記載の快削鋼は、酸素量を0.008mass%以下に限定しているが、酸素量を単に低減するにとどまり、硫化物の形態制御が十分でなく伸長した硫化物が存在する。
特許文献2、3記載の快削鋼は、Si量を0.1mass%以下に限定しているが、脱酸剤としての利用であり、被削性向上に特段の配慮がなされた成分組成ではない。
また、特許文献4記載の快削鋼は、Sを大量に添加するものの、硫化物の形態制御がなされておらず、特許文献1〜4記載の快削鋼は更に被削性を向上させることが可能である。
そこで、本発明は低酸素化することにより圧延時の表面疵発生を抑制し、低酸素化により劣化した被削性、特に、面粗さをSi添加により、低酸素化以前と同等、もしくは、同等以上の面粗さとする、面粗さに優れた表面疵の少ない快削鋼を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題達成のため鋭意研究を重ねた結果、下記の知見を得た。
(1)成分組成において酸素量を減じると、Siは巨大酸化物の生成に消費されず母相組織の大部分を占有するフェライト組織に固溶し、硬さを上昇させ、そのことによる脆化で、仕上面粗さ並びに切屑処理性を向上させる。
仕上面粗さの要求水準がきびしい場合、この効果はかなり大きく、酸素量の減量により硫化物(サルファイド)が伸長して低下する被削性を同等以上に補填する。
(2)被削性と、酸化物による表面疵発生の関係から、Si量は、Si%+2×P%−(5×Al%+10×O%+3×N%)のインデックスで適量が限定される。なお、Siと同様に脱酸剤として利用されるAl量も同時に限定される。また、被削性と表面疵発生の関係から、歪時効、ならびに、AlN析出物生成に関与するN量も同時に限定される。更にまた、被削性に対してSiと類似の作用を及ぼすP量も同時に限定される。
(3)成分組成におけるS量を([Mn%])/15<S%<([Mn%])/2 のインデックスで限定すると、硫化物による被削性向上効果が格段と向上する。
本発明は得られた知見を基に更に検討を加えてなされたもので、すなわち、本発明は以下のとおりである。
1.質量%で、C:0.04〜0.15%、Si:0.10越え0.70%以下、Mn:0.85〜1.50%、P:0.040〜0.120%、S:0.250〜0.400%未満、Al:0.005%未満、ならびに、O:0.0020越え0.0120%以下、N:0.0070越え0.0150%以下、残部不可避的不純物とFeからなり、下記(1)式と下記(2)式を満足することを特徴とする面粗さに優れた表面疵の少ない低炭素硫黄快削鋼。
0.15≦Si%+2×P%−(5×Al%+10×O%+3×N%)≦0.75・・(1)
([Mn%])/15<S%<([Mn%])/2・・・・・(2)
本発明によれば、表面粗さを含めた被削性に優れ、表面疵の少ない低炭素硫黄快削鋼を得ることが可能となり、産業上きわめて有用である。
以下に本発明鋼の成分限定理由について説明する。説明において%は質量%とする。
C: 0.04〜0.15%
Cは鋼の強度および被削性に大きな影響を及ぼすので重要な元素である。その含有量が0.04%未満では充分な強度が得られないとともに延性が高いため被削性の中でも仕上げ面粗さが劣化する。
また、含有量が0.15%を超えるとパーライト量が多くなりすぎて、仕上げ面粗さが劣化するため、C含有量は0.04〜0.15%にする。
なお、0.15%前後では鋳造凝固時にオーステナイト粒が粗大化し、鋳片表面の熱間加工性が低下するため、鋳片表面疵が発生し、以後の圧延工程終了後も残存し表面疵を悪化させる。そのため、好ましくは、0.10%未満とする。
Si:0.10越え〜0.70%
Siは母相組織の大部分を占有するフェライト組織に固溶し、硬さを上昇させると同時にそのことにより脆化するため、仕上げ面粗さ、ならびに、切屑処理性の向上に寄与する。
その含有率が0.10%以下では、充分な効果が得られず、また、0.70%を超えるとその効果が飽和するとともに鋳造時に巨大Si酸化物を生成させるようになるため0.10%越え〜0.70%以下、好ましくは0.50%未満とする。巨大Si酸化物は、以後の圧延工程でそれを起点とした表面疵を発生させる。
Mn:0.85〜1.50%
Mnは被削性に重要な硫化物形成元素である。その含有量が0.85%未満では、硫化物量が少ないため、充分な被削性が得られない。また、含有量が1.50%を超えると硫化物が長く伸長してしまうため、被削性が低下してしまう。従って、Mn含有量は0.85〜1.50%とする。
P:0.040〜0.120%
Pは、切削加工時に構成刃先の生成を抑制することにより、また、フェライト組織を脆化することにより、仕上げ面粗さを低減させるのに有効な元素である。その含有率が0.040%未満では、充分な効果が得られない。
また、0.120%を超えるとその効果が飽和するとともに熱間加工性の低下が著しいため表面疵を悪化させるため、0.040〜0.120%、好ましくは、0.100%以下とする。
S: 0.250〜0.400%未満
Sは、被削性に有効な硫化物形成元素である。その含有量が0.250%未満では、硫化物量が少ないため被削性に対する効果が小さく、また、0.400%以上とすると熱間加工性の低下により圧延時に大量に表面疵が発生するため、0.250〜0.400%未満とする。
Al :0.005%未満
Alは脱酸剤として利用されるように、酸化しやすい元素のため鋳造時に巨大Al酸化物を生成させる。巨大Al酸化物は、以後の圧延工程でそれを起点とした表面疵を発生させる。また、Nと結合し、AlNとなり、オーステナイト粒界に析出し、熱間加工性を低下させ、圧延時に表面疵を発生させる。巨大Al酸化物、あるいは、AlN析出物に起因した圧延時の表面疵の発生を抑制するため、0.005%未満とする。
O:0.0020越え〜0.0120%未満
Oは圧延などの熱間加工時における硫化物の伸長を抑制させるのに有効で、この作用により被削性を向上させることができる重要な元素である。0.0020%以下では硫化物の伸長を抑制させる効果が充分でなく、伸長した硫化物が残存してしまうため、硫化物による被削性向上の充分な効果が期待出来ない。
一方で、Oは 鋳造時に巨大酸化物を生成させ、以後の圧延工程でそれを起点とした表面疵を発生させるため、含有量が多すぎると有害である。O含有量が0.0120%以上になると前述した鋳造時の巨大酸化物に起因した圧延時の表面疵が発生するため、O含有量は、O:0.0020越え〜0.0120%未満、好ましくは、0.0090%未満、更に好ましくは0.0050 mass%未満である。
N:0.0070越え〜0.0150%以下
Nは切削加工時において鋼材を歪時効させるのに有効な元素であり、この作用により被削性の中で、特に仕上げ面粗さと切屑処理性を向上させることができる重要な元素である。その含有量が0.0070%以下では鋼材を歪時効させる作用が充分でないため、被削性向上について充分な効果が期待出来ない。
一方で、Nは AlN析出物として、オーステナイト粒界に析出し、熱間延性を低下させ、圧延時に表面疵を発生させるため、0.0150 %を超えて含有量が多すぎると有害である。したがって、N含有量は、0.0070越え〜0.0150%以下とする。
Si%+2×P%−(5×Al%+10×O%+3×N%):0.15〜0.75%
Si%+2×P%−(5×Al%+10×O%+3×N%)のインデックスは、本発明の目的である被削性、特に面粗さに優れ、かつ、表面疵が少ないことを達成するために成分組成においてSi量,P量,Al量,O量とN量のバランスを限定する本発明の根幹に関わる重要なインデックスである。
すなわち、本インデックスの技術的意義は1.被削性という観点からのSi量,P量,O量,N量と、2.酸化物、AlN析出物を生成し、表面疵に悪影響を与えるという面からのSi量、Al量、O量とN量のバランスを考慮し、適正化を図ることにある。
本インデックスが0.15%未満では、充分な効果が得られない。一方、0.75%を超えるとその効果が飽和するとともに鋳造時に発生する巨大酸化物に起因する圧延時の表面疵発生が抑制できなくなる。したがって、Si%+2×P%−(5×Al%+10×O%+3×N%)は0.15〜0.75%とする。尚、各元素は含有量とする。
([Mn%])/15<S%<([Mn%])/2
本発明では、更に、Mn量とS量のバランスを([Mn%])/15<S%<([Mn%])/2のインデックスで限定することにより、表面疵の発生を抑制し、被削性を向上させる。S%≧([Mn%])/2であるとMnS以外の硫化物、例えばFeSが生成して表面疵が劣化する。一方、S%≦([Mn%])/15であるとMnSを形成した残りのMnにより鋼材の硬さが徒に上昇するために特に工具寿命が劣化する。したがって、([Mn%])/15<S%<([Mn%])/2とする。S%の上限値は、好ましくは、S%< ([Mn%])/3.5である。尚、各元素は含有量とする。
本発明に係る低炭素硫黄快削鋼は、常法に従い溶鋼から製造した本発明範囲内の成分組成の鋳片を常法の熱間圧延により所望する寸法の丸鋼、角鋼、形鋼にすることが可能である。以下に本発明を実施例に従って詳細に説明する。
表1に示す、本発明の範囲内の化学成分組成を有する鋼(以下、本発明鋼という)No.1〜21、および本発明の範囲外の化学成分組成を有する鋼(以下、比較鋼という)No.22〜40、ならびに参考例として、No.41のSUM23Lを溶製し、鋳造断面400×300mm鋼塊に鋳造後、それぞれ直径85mmの棒鋼と直径11.5mmの線材に熱間圧延した。上記のようにして製造された本発明鋼および比較鋼ならびに参考例の鋼からなる棒鋼ならびに線材の各々を用いて以下のような試験を実施した。
<その1>棒鋼を用いた試験
被削性試験は表2に示す条件で実施し評価した。
表面疵試験は300mm長さに切断した丸棒を酸洗し、目視にて表面疵個数を測定した。
表3に試験結果を示す。No.1〜21の本発明例はいずれもNo.41の参考例にあるSUM23Lに比較して、表面疵個数が少なく表面疵が良好であり、切屑処理性、仕上げ面粗さを含めた被削性が良好である。
No.22〜40は比較例でNo.22はC量が本発明の請求範囲を外れており、C量が下限値未満のため充分な強度が得られず、延性が高いことにより被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.23はC量が本発明の請求範囲を外れており、C量が上限値超えのためパーライト量が多く、そのため被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.24はSi量が本発明の請求範囲を外れており、Si量が下限値未満のためフェライト組織の延性が高く、そのため、被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.25はSi量が本発明の請求範囲を外れており、Si量が上限値超えのため巨大Si酸化物が地疵を形成し、そのため表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.26はMn量が本発明の請求範囲を外れており、Mn量が下限値未満のため硫化物の量が少なく、そのため被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.27はMn量が本発明の請求範囲を外れており、Mn量が上限値超えのため硫化物が長く伸長しており、そのため被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.28はP量が本発明の請求範囲を外れており、P量が下限値未満のため構成刃先の生成を抑制できなかったこととフェライト組織の脆化できなかったことにより被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.29はP量が本発明の請求範囲を外れており、P量が上限値超えのため熱間加工性の低下が著しく、そのため表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.30はS量が本発明の請求範囲を外れており、S量が下限値未満のため硫化物の量が少なく、そのため被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.31はS量が本発明の請求範囲を外れており、S量が上限値超えのため熱間加工性の低下が著しく、そのため表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.32はAl量が本発明の請求範囲を外れており、Al量が上限値超えのため巨大Al酸化物が地疵を形成するとともにAlNがオーステナイト粒界に析出するため熱間加工性が低下することにより、表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.33はO量が本発明の請求範囲を外れており、O量が下限値未満のため硫化物が著しく伸長してしまい、そのため被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.34はO量が本発明の請求範囲を外れており、O量が上限値超えのため巨大酸化物が地疵を形成し、そのため、表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.35はN量が本発明の請求範囲を外れており、N量が下限値未満のため歪時効を起こさないために被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.36はN量が本発明の請求範囲を外れており、N量が上限値超えのためAlNがオーステナイト粒界に多量に析出するため、熱間加工性が低下することにより、表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.37はインデックスSi%+2×P%−(5×Al%+10×O%+3×N%)が本発明の請求範囲を外れており、下限値未満のため、被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.38はインデックスSi%+2×P%−(5×Al%+10×O%+3×N%)が本発明の請求範囲を外れており、上限値超えのため、表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.39はインデックス([Mn%])/15<S%<([Mn%])/2が本発明の請求範囲を外れており、S量がインデックスの下限値未満のため、徒に硬さが上昇したことにより被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.40はインデックス([Mn%])/15<S%<([Mn%])/2が本発明の請求範囲を外れており、S量がインデックスの上限値超えのため、FeSが生成してしまい熱間加工性が低下することにより、表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
<その2>線材を用いた試験
直径11.5mmの線材を直径10mmに引抜き後に被削性試験、表面疵試験を実施した。
被削性試験は表4に示す条件で実施し評価した。
表面疵試験は300mm長さに切断した引抜き材10本について目視にて表面疵総個数を測定した。表5に試験結果を示す。
No.42〜62の本発明例はいずれもNo.82の参考例にあるSUM23Lに比較して、表面疵個数が少なく表面疵が良好であり、切屑処理性、仕上げ面粗さを含めた被削性が良好である。
No.63〜81は比較例でNo.63はC量が本発明の請求範囲を外れており、C量が下限値未満のため充分な強度が得られず、延性が高いことにより被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.64はC量が本発明の請求範囲を外れており、C量が上限値超えのためパーライト量が多く、そのため被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.65はSi量が本発明の請求範囲を外れており、Si量が下限値未満のためフェライト組織の延性が高く、被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.66はSi量が本発明の請求範囲を外れており、Si量が上限値超えのため巨大Si酸化物が地疵を形成し、そのため表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.67はMn量が本発明の請求範囲を外れており、Mn量が下限値未満のため硫化物の量が少なく、そのため被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.68はMn量が本発明の請求範囲を外れており、Mn量が上限値超えのため硫化物が長く伸長しており、そのため被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.69はP量が本発明の請求範囲を外れており、P量が下限値未満のため構成刃先の生成を抑制できなかったこととフェライト組織の脆化できなかったことにより被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.70はP量が本発明の請求範囲を外れており、P量が上限値超えのため熱間加工性の低下が著しく、そのため表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.71はS量が本発明の請求範囲を外れており、S量が下限値未満のため硫化物の量が少なく、そのため被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.72はS量が本発明の請求範囲を外れており、S量が上限値超えのため熱間加工性の低下が著しく、そのため表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.73はAl量が本発明の請求範囲を外れており、Al量が上限値超えのため巨大Al酸化物が地疵を形成するとともにAlNがオーステナイト粒界に析出するため熱間加工性が低下することにより、表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.74はO量が本発明の請求範囲を外れており、O量が下限値未満のため硫化物が著しく伸長してしまい、そのため被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.75はO量が本発明の請求範囲を外れており、O量が上限値超えのため巨大酸化物が地疵を形成し、そのため、表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.76はN量が本発明の請求範囲を外れており、N量が下限値未満のため歪時効を起こさないために被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.77はN量が本発明の請求範囲を外れており、N量が上限値超えのためAlNがオーステナイト粒界に多量に析出するため、熱間加工性が低下することにより、表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.78はインデックスSi%+2×P%−(5×Al%+10×O%+3×N%)が本発明の請求範囲を外れており、下限値未満のため、被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.79はインデックスSi%+2×P%−(5×Al%+10×O%+3×N%)が本発明の請求範囲を外れており、上限値超えのため、表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
No.80はインデックス([Mn%])/15<S%<([Mn%])/2が本発明の請求範囲を外れており、S量がインデックスの下限値未満のため、徒に硬さが上昇したことにより被削性が本発明鋼よりも劣っている。
No.81はインデックス([Mn%])/15<S%<([Mn%])/2が本発明の請求範囲を外れており、S量がインデックスの上限値超えのため、FeSが生成してしまい熱間加工性が低下することにより、表面疵個数が多く、表面疵が本発明鋼よりも劣っている。
Figure 0005329937
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Claims (1)

  1. 質量%で、C:0.04〜0.15%、Si:0.10越え0.70%以下、Mn:0.85〜1.50%、P:0.040〜0.120%、S:0.250〜0.400%未満、Al:0.005%未満、ならびに、O:0.0020越え0.0120%以下、N:0.0070越え0.0150%以下、残部不可避的不純物とFeからなり、下記(1)式と下記(2)式を満足することを特徴とする面粗さに優れた表面疵の少ない低炭素硫黄快削鋼。
    0.15≦Si%+2×P%−(5×Al%+10×O%+3×N%)≦0.75・・(1)
    ([Mn%])/15<S%<([Mn%])/2・・・・・(2)
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