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JP5327700B2 - 誘導電動機の制御装置及びその制御方法 - Google Patents

誘導電動機の制御装置及びその制御方法 Download PDF

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JP5327700B2
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Description

本発明は、速度センサを用いずに誘導電動機を制御する制御装置及びその制御方法に関する。
一般的なすべり周波数形の速度センサレス制御は、推定されたモータ速度にすべり周波数を加算して1次周波数を演算し、1次周波数を積分して磁束位相を演算する。すべり周波数は設定された2次抵抗を元に演算される。2次抵抗の設定値は、運転前にオートチューニングを行うか、組み合わせ試験で求めた値、あるいは設計値を用いて決められる。d軸電流に高周波成分を印加し、速度誤差と2次抵抗誤差とを分離し2次抵抗値を得ることもある(例えば非特許文献1)。
また、モータにサーミスタを内蔵し1次抵抗を直接測定し、1次抵抗と2次抵抗の温度変化率は等しいとして、1次抵抗の変化率を同定しその変化率から2次抵抗の変化量を得る方法も考えられている。
1次抵抗の同定に関しては、直接測定する以外に電流制御の出力値である指令電圧値から実際の電流および推定した磁束/速度をモータ電圧方程式に代入し導出した電圧値を減算し、その値をPI制御することで導出される1次誤差抵抗値と初期1次抵抗値を加算したものを温度上昇後の推定1次抵抗値とする方法がある(例えば特許文献1)。また、dq座標系よりある角度だけずれたvh座標系上で考慮されるv座標上(d座標に相当)の誘起電圧Evを指令電圧から導出したものと指令周波数から導出したものの差分を比例・積分(PI)して推定1次抵抗とする方法(例えば特許文献2)がある。
このように、従来のすべり周波数形の速度センサレス制御では、d軸電流に高周波成分を印加したり、1次抵抗の変化率を測定あるいは同定して2次抵抗の変化量を得たりするのである。
久保田寿夫、吉原大助、松瀬貢規著、「速度センサレスベクトル制御誘導電動機の二次抵抗同定」、電気学会論文誌D、No.8、1997年、p940−p945 特開2002−125400号公報 特開2002−253000号公報
非特許文献1の2次抵抗の同定法では、d軸に高周波電流を注入するため、注入した信号が振動要因となってしまうという問題があった。また、特許文献1および2の方法では、同定した1次抵抗の変化率には、温度要因でない分、例えば速度センサレスベクトル制御における軸ずれの影響を受けるので、温度による1次抵抗の変化率を正確には同定することはできていないという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、抵抗値の同定のために高周波の信号を注入することなしで、2次抵抗の温度による変化量を得るとともに、モータ温度の変化によって速度制御精度が劣化することのない、速度センサレスの速度制御装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、誘導電動機の2次抵抗値又は2次抵抗相当値を用いてすべり周波数を演算するすべり周波数演算器と、速度指令と前記すべり周波数から1次周波数を演算する1次周波数演算部と、前記誘導電動機に流れる電動機電流を検出する電流検出器と、前記1次周波数を用いてV/fパターンで規定された誘起電圧指令を生成する電圧指令生成部と、前記誘導電動機の一次抵抗の設定誤差が原因で生じる前記誘導電動機の入力電圧の実際値と設定値との電圧誤差を推定するように、電動機定数に関する行列と、電圧誤差オブザーバゲインに関する行列とを備え、前記誘起電圧指令と前記電動機電流を用いて、前記電動機電流の推定値と、前記誘導電動機の電動機磁束の推定値と、前記電圧誤差の推定値を求める電圧誤差オブザーバで構成された電圧誤差オブザーバ部と、前記電圧誤差に応じて前記誘起電圧指令補正し、電圧指令を出力する電圧誤差補正部と、前記電圧指令に基づき前記誘導電動機を駆動するインバータ部と、前記誘導電動機の速度及び負荷の変化が一定になった際に、前記電圧誤差オブザーバ部が出力する電圧誤差を記憶しておき、記憶後の運転中は所定時間毎に前記電圧誤差オブザーバ部が出力する電圧誤差と前記記憶した値を比較し、比較結果を用いて演算した速度誤差を、前記すべり周波数に加算して補正する温度補正部と、を備えるものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記電動機電流を制御する電流制御部と、前記一次抵抗、前記漏れインピーダンス、前記1次周波数、前記電動機電流又は電動機電流指令を用いて前記誘導電動機の一次インピーダンス電圧降下量をフィードフォワード制御で指令するF/F電圧指令演算部のいずれか一方、あるいは両方をさらに備えるものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記記憶する電圧誤差は、前記誘導電動機の磁束軸の電圧誤差である。
また、請求項に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記温度補正部は、前記電圧誤差がプラス方向に変化している場合は、前記すべり周波数をプラス方向に補正し、マイナス方向に変化している場合は、前記すべり周波数をマイナス方向に補正するものである。
また、請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の発明において、前記温度補正部は、前記すべり周波数を補正する量を前記誘導電動機の定格時のすべり周波数の大きさに基づきリミット処理して出力するものである。
また、請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の発明において、前記電圧誤差オブザーバは、電動機電流を推定し、前記電流検出器により検出した電動機電流と前記推定した電動機電流の誤差が収束するように構成され、前記電圧誤差を外乱電圧として推定するオブザーバである。
上記問題を解決するため、本発明は、次のようにしたのである。
請求項に記載の発明は、誘導電動機の2次抵抗値又は2次抵抗相当値を用いてすべり周波数を演算するステップと、速度指令と前記すべり周波数から1次周波数を演算するステップと、前記誘導電動機に流れる電動機電流を検出するステップと、前記1次周波数を用いてV/fパターンで規定された誘起電圧指令を生成するステップと、前記誘導電動機の一次抵抗の設定誤差が原因で生じる前記誘導電動機の入力電圧の実際値と設定値との電圧誤差を推定するように、電動機定数に関する行列と、電圧誤差オブザーバゲインに関する行列とを備え、前記誘起電圧指令と前記電動機電流を用いて、前記電動機電流の推定値と、前記誘導電動機の電動機磁束の推定値と、前記電圧誤差の推定値を求める電圧誤差オブザーバに従うステップと、前記電圧誤差に応じて前記誘起電圧指令補正し、電圧指令を出力するステップと、前記電圧指令に基づき前記誘導電動機を駆動するステップと、前記誘導電動機の速度及び負荷の変化が一定になった際に、前記オブザーバに従って出力する電圧誤差を記憶しておき、記憶後の運転中は所定時間毎に前記オブザーバに従って出力する電圧誤差と前記記憶した値を比較し、比較結果を用いて演算した速度誤差を、前記すべり周波数に加算して補正するステップと、を備えるのである。
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記電圧誤差を推定するステップでは、前記誘導電動機の電気定数変更、あるいは相当する制御定数が設定変更され、前記誘導電動機の速度及び負荷の変化が所定時間一定値以下となると前記電圧誤差として記憶し、前記速度誤差を演算するステップでは、前記電圧誤差と前記記憶した電圧誤差との差を用いて前記速度誤差を演算する、のである
請求項に記載の発明によると、速度センサを用いずに、電圧誤差オブザーバより導出される電圧指令誤差を用い、出力電圧指令を補正し、すべり周波数指令を補正して、安定でモータ温度変化で速度制御精度が劣化しない速度制御を実現することができる。
次に、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
図1は、本発明の誘導電動機の制御装置の全体構成を示すブロック図である。図において、PWMインバータ3は、3相交流電源4からの交流電圧を直流電圧に変換し、後述の電圧指令Vu、Vv、Vwに従い発生した電圧を誘導電動機1に印加し駆動する。座標変換部5は、後述の電気角θを用いて電流検出器2で検出した相電流Iu、Iv、Iwを回転座標系のd軸電流Id、q軸電流Iqに変換し、座標変換部5’は、電気角θを入力し、後述のVdref、Vqrefを静止座標系の電圧指令Vu、Vv、Vwに変換する。積分器6は、後述の1次周波数指令ω1を積分し電気角θを算出する。誘起電圧指令演算部11は、1次周波数指令ω1を入力とし、誘起電圧指令Erefを演算し、電圧誤差オブザーバ部7、電圧誤差補正部16、磁束演算部18へ出力する。電圧誤差補正部16は、誘起電圧指令Erefに後述する電圧誤差オブザーバ部7の出力であるΔVd、ΔVqを補正して、d軸電圧指令Vdref、q軸電圧指令Vqrefを算出する。
すべり周波数演算部13は、設定された2次抵抗Rr、与えられた磁束指令φref及びq軸電流Iqを用いてすべり周波数を演算し、温度補正部15はそのすべり周波数を補正し、1次指令周波数演算部14は、与えられた速度指令と補正されたすべり周波数を加算し、1次周波数指令ω1を演算する。なお、磁束演算部18は、誘起電圧指令Erefと1次周波数指令ω1を用いて磁束指令φrefを演算する。
また、電圧誤差オブザーバ部7、温度補正部15での演算処理は後述する。
本発明が従来技術と異なる部分は、電圧誤差オブザーバ部7を備え、電圧誤差オブザーバ部7の出力により誘導電動機への電圧指令を補正するとともに、d軸電圧補正値から温度補正量を演算してすべり周波数指令に補正を加えるようにした部分である。
本発明の動作説明の前に動作原理について説明する。
固定子基準の静止座標系における誘導電動機の電圧/電流方程式は、(1)、(2)式のように表すことができる。
なお、isはモータ電流、Vsはモータ電圧、φrはモータ磁束であり、Rsは1次抵抗(Ω)、Rrは2次抵抗(Ω)、σLsは漏れインダクタンス(H)、Lrは2次自己インダクタンス(H)、Mは相互インダクタンス(H)、Trは2次時定数(s)、Rr’は1次換算の2次抵抗でRr(M/Lr)(Ω)、ωrは回転子角速度(rad/s)である。
次に(1)、(2)式を回転座標系(dq座標系)に変換すると(3)式で表される。
ここで、誘導電動機の電圧方程式に対して電圧指令を(4)式のように与える。なお、Erは誘導電動機の誘起電圧に相当する。
(4)式の右辺第1項目が1次インピーダンス降下量に相当するもので、第2項が指令周波数に対して電圧を生成するV/fパターン生成部より出力される指令電圧値に相当するものである。なお、(4)式における添え字0は設定値を表している。
しかし、実際において設定値と実際値はRs0≠Rs、σLs0≠σLsであるので、(4)式を(3)式に代入すると(5)式を得る。
次に、誤差電圧ΔVを導出するために(6)式の電圧誤差オブザーバを構成する。
なお、Veは入力電圧、Erefは誘起電圧に相当する電圧指令、A、Bは電動機パラメータ行列、Lは電圧誤差オブザーバゲイン(行列)であり、(6)式における^は、その変数が推定値であることを示している。また、入力電圧Veと誘起電圧に相当する電圧指令Erefの間にはVe=jEref(j:虚部を示す虚数単位)の関係がある。
また、誤差電圧ΔVは(7)式により推定演算される。なお、(7)式では誤差電圧ΔV、モータ電流isをd、q成分に分解して示している。
なお、L1、L2は電圧誤差オブザーバゲイン(行列)の各要素である。
次に、漏れインダクタンスσLsを正確に設定出来ていれば、σLs0=σLsの関係が成立し、Rsの設定誤差としてΔRsを用いれば、(5)式の誤差電圧ΔVは(8)式のように表すことができる。なお、Rsは温度で変化するので、設定誤差がΔRsのときの誤差電圧をΔV1として示している。
次にモータ温度変化により設定誤差がΔRs+ΔRsdになると(9)式が成立し、さらにモータ温度の変化の影響がRsとRrに対して同じであるとして、RsとRrは同じ温度で正確に設定できているとの条件を代入すると(10)式が導出される。なお、2次抵抗Rrの設定誤差ΔRr、温度変化分による設定誤差をΔRrdとしている。
上記から、任意温度における誤差電圧ΔV1を測定しておき、運転中の電圧誤差ΔV2を演算し、ΔV2-ΔV1を求めれば、2次抵抗の温度変化ΔRrdを得ることが可能である。
厳密に言えば、モータ電流isの大きさによってΔRrdの値は影響を受けるが、ΔV2-ΔV1のd軸電圧成分を使用し、モータ電流isのd軸分電流はベクトル制御では一定値に制御するので、この影響は無視できる。
次に、本発明の動作説明を行う。
電圧誤差オブザーバ部7は、上記(6)式を構成した電圧誤差オブザーバである。電圧誤差オブザーバ部7では推定dq軸電流、推定dq軸磁束、推定dq軸誤差電圧を導出する。ここで、推定dq軸誤差電圧ΔVd、ΔVqは、電圧誤差オブザーバに設定されたモータ定数の設定誤差が原因の誤差電圧を表している。
PWMインバータ3へ出力されるd軸電圧指令VdrefはΔVd、q軸電圧指令Vqrefは、誘起電圧指令ErefからΔVqを減算して求めている。
温度補正部15は、推定d軸誤差電圧ΔVdを入力としΔωsを出力する。温度補正部15の具体的動作は、図2を用いて説明する。
図2は、温度補正部15において速度誤差を補正する処理手順を示すフローチャートである。この処理は、処理フラグの値で処理を進めるようになっていて、例えば、モータの電気定数のチューニング時、あるいはRr、Rsの電気定数又はRr、Rsに相当する制御定数が設定変更された際に処理フラグはリセットされる。ここでの制御定数は、直接Rr、Rsを用いるのではなく、Rr、Rsの設定値に基づき誘導電動機制御の処理に都合のよいようにゲインに加工しているものという意味で使用している。
処理フラグが0であれば、STEP1を実行する。
STEP1では、動作原理のところで説明した誤差電圧ΔV1の演算を行う。
誤差電圧ΔV1の演算精度を確保するために、モータの速度変動、負荷変動がない条件で求めるようになっていて、処理フラグが0の間は、上記の速度変動、負荷変動がない条件が成立しているかをチェックし、成立したと判断されたタイミングで、電圧誤差オブザーバ部7から出力される推定d軸誤差電圧ΔVdの値をΔV1として格納し、処理フラグを1にする。
なお、速度変動がない条件は、1次周波数指令ω1の変化量が所定値以下、あるいは速度指令が一定値となった状態、負荷変動がない条件は、q軸電流Iqの変化量が所定値以下となった状態が、所定時間継続したときとし、変化量を求める際にはフィルタ処理された値を用いてもよい。
処理フラグが1であれば、STEP2を実行する。
STEP2では、電圧誤差オブザーバ部7から逐次演算される推定d軸誤差電圧ΔVd
とSTEP1で格納されているΔV1を比較する。
ΔVd>ΔV1であれば補正量をx、ΔVd<ΔV1であれば補正量を−x、また、等しい場合は補正量0をkに設定して、STEP3へ進む。なお、xは正数である。
(9)式におけるΔV2は、モータ温度が上昇してΔRsd分がプラスになると大きくなり、モータ温度が低下してΔRsdがマイナスになると小さくなるので、ΔVd>ΔV1はモータ温度上昇、ΔVd<ΔV1は温度低下の方向となる。
なお、上記比較処理で所定値以上の電圧差が生じないと、モータ温度変化がないと判断して速度誤差の補正をしないようにしてもよい。
STEP3では、(11)式に示すように、STEP2で求めたkを用い、前回の速度誤差補正値ΔωS(n)に加算して今回の速度誤差補正値ΔωS(n+1)を演算して出力する。
なお、ωs0は、定格負荷・定格磁束時のすべり周波数(rad/s)(以下、定格すべり周波数と称す)である。
速度誤差補正値ΔωS(n+1)を出力する際、何らかの原因で過補償にならないようにするために、例えば、定格すべり周波数ωs0の±50%の値でリミットするなどの処理を行ってもよい。
このようにV/f一定制御をベースにしたすべり周波数制御に本発明を適用しているので、速度センサレスベクトル制御における軸ずれの影響を受けずに温度による1次抵抗の変化率を正確に同定することができるので、正確な速度誤差の補正ができる。
図3は第2実施例の構成を示すブロック図である。図において、図1から変更している点は、電流制御部8A、8B、F/F電圧指令演算部9及びその周辺回路を追加した部分であり、図1と同じ動作をするものは同じ符号としその説明は省略する。
図において、電流制御部8Aは後述のd軸電流指令Idrefとd軸電流Id、電流制御部8Bでは後述のq軸電流指令Iqrefとq軸電流Iqの偏差が0になるように電流制御される。電流制御部8A,8Bの出力は、誘起電圧指令Erefと加算してV’dref、V’qrefを演算し、さらに、電圧誤差補正部16’は、後述する電圧誤差オブザーバ部7の出力ΔVd、ΔVqでV’dref、V’qrefを補正して、d軸電圧指令Vdref、q軸電圧指令Vqrefを算出する。
d軸電流指令Idref、q軸電流指令Iqrefは、与えられた磁束指令φref、トルク指令Trefを元に、それぞれ励磁電流指令演算部17、トルク電流指令演算部12で演算され、FF指令電圧は、上記(4)式に基づき、1次周波数指令ω1、誘導電動機1のモータ定数と、d軸電流Id、q軸電流Iq又はd軸電流指令Idref、q軸電流指令Iqrefを用いてF/F電圧指令演算部9で演算される。
第2実施例が第1実施例と異なる部分は、電圧誤差補正部16’(図1では16が該当)に入力する電圧指令V’dref、V’qrefの算出を変更した部分である。なお、磁束指令φrefの算出方法の差異は変形例として示したものである。
図3のように実施しても、速度センサレスベクトル制御における軸ずれの影響を小さくして、本件発明を実施することができる。
なお、図3では、図1に電流制御部8A、8BとF/F電圧指令演算部9を共に搭載するようにしたが、そのどちらか一方だけ搭載するようにしてもよい。
以上のように構成された誘導電動機の制御装置において、例えば特開2002−34265号公報のデッドタイム補正あるいは特開2007−159317号公報のオン電圧補正に関する処理を行って出力電圧精度を向上させ、電圧誤差オブザーバ部7における電圧誤差の推定精度を向上させても、本発明は容易に実施できるのは言うまでもない。
さらに、PWMインバータ3が変換した直流電圧以上には電圧を出力できない(出力電圧の飽和)ことは周知であるが、このような状況になるようなときには、速度誤差を補正することを停止するようにするか、電圧誤差オブザーバ部7に出力電圧の飽和処理を組み込むようにすれば、本発明は実施できる。
以上のように、dq軸誤差電圧ΔVd、ΔVqを演算して、誘導電動機への電圧指令を補正するとともに、d軸誤差電圧ΔVdを用いて速度誤差を補正することができるので、温度が上昇した場合においても、速度誤差を生じさせない安定で高精度な速度制御を実現することができる。
本発明の第1実施例を示す誘導電動機の制御装置のブロック図 本発明の温度補正部15の処理手順を示すフローチャート 第2実施例を示す誘導電動機の制御装置のブロック図
符号の説明
1 誘導電動機
2 電流検出器
3 PWMインバータ
4 3相交流電源
5、5’ 座標変換部
6 積分器
7 電圧誤差オブザーバ部
8A,8B 電流制御部
9 F/F電圧指令演算部
11 誘起電圧指令演算部
12 トルク電流指令演算部
13 すべり周波数演算部
14 1次指令周波数演算部
15 温度補正部
16、16’ 電圧誤差補正部
17 励磁電流指令演算部
18 磁束指令演算部

Claims (8)

  1. 誘導電動機の2次抵抗値又は2次抵抗相当値を用いてすべり周波数を演算するすべり周波数演算器と、
    速度指令と前記すべり周波数から1次周波数を演算する1次周波数演算部と、
    前記誘導電動機に流れる電動機電流を検出する電流検出器と、
    前記1次周波数を用いてV/fパターンで規定された誘起電圧指令を生成する電圧指令生成部と
    前記誘導電動機の一次抵抗の設定誤差が原因で生じる前記誘導電動機の入力電圧の実際値と設定値との電圧誤差を推定するように、電動機定数に関する行列と、電圧誤差オブザーバゲインに関する行列とを備え、前記誘起電圧指令と前記電動機電流を用いて、前記電動機電流の推定値と、前記誘導電動機の電動機磁束の推定値と、前記電圧誤差の推定値を求める電圧誤差オブザーバで構成された電圧誤差オブザーバ部と、
    前記電圧誤差に応じて前記誘起電圧指令補正し、電圧指令を出力する電圧誤差補正部と、
    前記電圧指令に基づき前記誘導電動機を駆動するインバータ部と、
    前記誘導電動機の速度及び負荷の変化が一定になった際に、前記電圧誤差オブザーバ部が出力する電圧誤差を記憶しておき、記憶後の運転中は所定時間毎に前記電圧誤差オブザーバ部が出力する電圧誤差と前記記憶した値を比較し、比較結果を用いて演算した速度誤差を、前記すべり周波数に加算して補正する温度補正部と、を備えることを特徴とする誘導電動機の制御装置。
  2. 前記電動機電流を制御する電流制御部と、前記一次抵抗、前記漏れインピーダンス、前記1次周波数、前記電動機電流又は電動機電流指令を用いて前記誘導電動機の一次インピーダンス電圧降下量をフィードフォワード制御で指令するF/F電圧指令演算部のいずれか一方、あるいは両方をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の誘導電動機の制御装置。
  3. 前記記憶する電圧誤差は、前記誘導電動機の磁束軸の電圧誤差であることを特徴とする請求項1又は2記載の誘導電動機の制御装置。
  4. 前記温度補正部は、前記電圧誤差がプラス方向に変化している場合は、前記すべり周波数をプラス方向に補正し、マイナス方向に変化している場合は、前記すべり周波数をマイナス方向に補正することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の誘導電動機の制御装置。
  5. 前記温度補正部は、前記すべり周波数を補正する量を前記誘導電動機の定格時のすべり周波数の大きさに基づきリミット処理して出力することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の誘導電動機の制御装置。
  6. 前記電圧誤差オブザーバは、電動機電流を推定し、前記電流検出器により検出した電動機電流と前記推定した電動機電流の誤差が収束するように構成され、前記電圧誤差を外乱電圧として推定するオブザーバであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の誘導電動機の制御装置。
  7. 誘導電動機の2次抵抗値又は2次抵抗相当値を用いてすべり周波数を演算するステップと、
    速度指令と前記すべり周波数から1次周波数を演算するステップと、
    前記誘導電動機に流れる電動機電流を検出するステップと、
    前記1次周波数を用いてV/fパターンで規定された誘起電圧指令を生成するステップと、
    前記誘導電動機の一次抵抗の設定誤差が原因で生じる前記誘導電動機の入力電圧の実際値と設定値との電圧誤差を推定するように、電動機定数に関する行列と、電圧誤差オブザーバゲインに関する行列とを備え、前記誘起電圧指令と前記電動機電流を用いて、前記電動機電流の推定値と、前記誘導電動機の電動機磁束の推定値と、前記電圧誤差の推定値を求める電圧誤差オブザーバに従うステップと、
    前記電圧誤差に応じて前記誘起電圧指令補正し、電圧指令を出力するステップと、
    前記電圧指令に基づき前記誘導電動機を駆動するステップと、
    前記誘導電動機の速度及び負荷の変化が一定になった際に、前記オブザーバに従って出力する電圧誤差を記憶しておき、記憶後の運転中は所定時間毎に前記オブザーバに従って出力する電圧誤差と前記記憶した値を比較し、比較結果を用いて演算した速度誤差を、前記すべり周波数に加算して補正するステップと、
    を備えることを特徴とする誘導電動機制御装置の制御方法。
  8. 前記電圧誤差を推定するステップでは、前記誘導電動機の電気定数変更、あるいは相当する制御定数が設定変更され、前記誘導電動機の速度及び負荷の変化が所定時間一定値以下となると前記電圧誤差として記憶し、
    前記速度誤差を演算するステップでは、前記電圧誤差と前記記憶した電圧誤差との差を用いて前記速度誤差を演算する、
    ことを特徴とする請求項に記載の誘導電動機制御装置の制御方法。
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