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JP5312304B2 - 温度測定用スパークプラグ - Google Patents

温度測定用スパークプラグ Download PDF

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Description

本発明は、中心電極内にシース熱電対を組み込んで使用時のプラグ先端温度を測定可能にした温度測定用スパークプラグに関する。
新型のエンジンが試作されると、エンジンの性能を充分に引き出せるスパークプラグを選定するためにプラグ適合試験を行う。このプラグ適合試験では、エンジンの各回転域におけるスパークプラグの先端温度を測定する。そして、測定した温度データを解析することにより、そのエンジンに対する適合性の評価を行い、また、評価結果に基づいて、そのエンジンに対してより適合性の高いプラグの仕様等を算定する。
上記プラグ適合試験では、使用時のプラグ先端温度を測定可能なように、中心電極内にシース熱電対を組み込んだ温度測定用スパークプラグが使用される。
温度測定用スパークプラグでは、中心電極として、シース熱電対を組み込む挿入孔が穿設された有底円筒状のものが使用される。また、従来の温度測定用スパークプラグの場合、中心電極内に組み込んだシース熱電対は、その先端の接点部を中心電極の先端電極部に溶接することで、中心電極に固定している(下記特許文献1,2参照)。
特開平9−45459号公報 特開平9−260021号公報
温度測定用スパークプラグは専用の各部品を設計して製造されている。従って、部品製造用の金型も温度測定用スパークプラグ専用のものとなる。この結果、温度測定用スパークプラグの製造コストは、通常のスパークプラグの製造コストよりも高くなる。
すなわち、従来の温度測定用スパークプラグは、通常のスパークプラグとは別に、温度測定用として最初から設計、製造されるので、温度測定用スパークプラグ専用の部品金型が必要であり、通常のスパークプラグ用の部品金型を利用できず、製造コストが高かった。
また、一般に、前記中心電極内のシース熱電対は、使用時間の増加に伴い酸化等による劣化が進む。劣化が一定以上進むと、正常な温度指示ができなくなる動作不良に陥るため、シース熱電対の交換が必要になる。
しかし、従来の温度測定用スパークプラグの場合、シース熱電対は溶接により中心電極に固定しているため、中心電極も一緒に交換しなければならない。
ところが、中心電極は、細い軸構造の中心部に挿入孔を穿設した有底筒状構造で、加工等が簡単ではなく、中心電極を作り直すために時間や加工費が嵩む。その結果、迅速な復旧が難しい、復旧に必要なコストが高額化するという問題が生じた。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消することに係り、シース熱電対が動作不良に陥ったときに、シース熱電対の交換が簡単にできて、再度使用可能な状態に、迅速に、且つ安価に復旧することができる温度測定用スパークプラグを提供することにある。
本発明の前述した目的は、下記の構成により達成される。
(1)筒状の主体金具と、
前記主体金具の先端部に配置された外側電極と、
前記主体金具内に固定され、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁碍子と、
先端電極部が前記絶縁碍子の先端面から突出し、前記外側電極と対向するように、前記絶縁碍子の軸孔に装着された中心電極と、
前記先端電極部の温度を検出するシース熱電対と、を備え、
前記中心電極は、後端部から先端側に向け前記軸線方向に延びる有底の挿入孔を有し、
前記挿入孔に前記シース熱電対が設けられた温度測定用スパークプラグであって、
前記シース熱電対は、前記中心電極に対し着脱可能に連結固定され、且つ、前記挿入孔の底部と前記シース熱電対の先端部とは0.05mm以上1.00mm以下の間隙を有し、
更に、前記先端電極部の先端面に、貴金属チップを設けたことを特徴とする温度測定用スパークプラグ。
(2)前記軸線方向における前記挿入孔の底部面と前記中心電極の先端面との間の距離が、0.1mm以上2.1mm以下であることを特徴とする上記(1)に記載の温度測定用スパークプラグ。
上記(1)の構成によれば、中心電極の挿入孔に設置されるシース熱電対は、中心電極に着脱可能に連結固定されている。そのため、シース熱電対が動作不良に陥ったときには、動作不良のシース熱電対を中心電極から取り外して、正常なシース熱電対を中心電極に取り付けるだけでよく、製造が難しい中心電極を作り直す必要が生じない。
そのため、シース熱電対の交換が簡単にできて、再度使用可能な状態に、迅速に、且つ安価に復旧することができる。
また、上記(1)の構成によれば、中心電極の挿入孔に設置されたシース熱電対は、挿入孔の底部と前記シース熱電対の先端部とは0.05mm以上1.00mm以下の間隙を有する。そのため、シース熱電対の熱膨張等によってシース熱電対の接点(シース先端)が、挿入孔の底部壁と衝突して底部壁の破損等を招くおそれがなく、先端電極部としての底部壁の性能、シース熱電対の性能を安定維持することができる。
また、温度測定用ではない通常のスパークプラグの完成品又は完成途中品の中心電極にシース熱電対用の挿入孔を形成することで、温度測定用スパークプラグ専用の部品を始めから設計、製造する必要がなく、通常のスパークプラグ用の部品を用いることができる。従って、温度測定用スパークプラグの製造コストを抑えることができる。
また、上記(1)の構成によれば、シース熱電対の接点が先端電極部として機能する中心電極の底部壁に溶接されていないため、貴金属チップは、例えばレーザ溶接等で、簡単に先端電極部の先端面に固定することができる。
そして先端電極部の先端面に貴金属チップを設けることで、貴金属プラグとしてのプラグ適合試験を行うことが可能になる。
通常のスパークプラグでは、電極部に白金やイリジウム等の貴金属チップを装備して、これらの貴金属の持つ触媒作用を利用して着火性を改善するようにした貴金属プラグが開発されているが、従来の温度測定用スパークプラグでは、中心電極の先端電極部にシース熱電対の接点が溶接される構造上、中心電極の先端面に貴金属チップを装備した構造にはできなかった。
しかし、上記(1)の構成によれば、先端電極部の先端面に貴金属チップを固定することができるので、貴金属プラグとしてのプラグ適合試験を行うことが可能になる。
上記(2)の構成によれば、軸線方向における前記挿入孔の底部面と前記中心電極の先端面との間の距離が、0.1mm以上2.1mm以下であり、シース熱電対の先端部と中心電極の先端面との距離を、シース熱電対の先端部が挿入孔の底部壁に接触している従来の温度測定用スパークプラグの場合と略同等に維持することができる。
従って、シース熱電対の接点が挿入孔の底部壁に対して非接触になっていても、先端電極部の先端面から接点への熱伝導の低下を抑止することができ、シース熱電対による温度検出精度の低下を防止することができる。
本発明による温度測定用スパークプラグによれば、シース熱電対は、中心電極の挿入孔内に着脱可能に連結固定されている。そのため、シース熱電対が動作不良に陥ったときには、動作不良のシース熱電対を中心電極から取り外して、シース熱電対のみを交換するだけで、再度使用可能な状態になる。
従って、シース熱電対のみの交換によって、再度使用可能な状態に、迅速に、且つ安価に復旧することができる。
また、本発明による温度測定用スパークプラグによれば、挿入孔の底部とシース熱電対の先端部とは0.05mm以上1.00mm以下の間隙を有する。そのため、シース熱電対の熱膨張等によってシース熱電対の接点が、挿入孔の底部壁と衝突して底部壁の破損等を招くおそれがなく、先端電極部としての底部壁の性能、シース熱電対の性能を安定維持することができる。
本発明に係る温度測定用スパークプラグの第1実施形態の一部を破断した側面図である。 図1に示した温度測定用スパークプラグの要部の拡大縦断面図である。 図2に示した中心電極の一部を破断した側面図である。 図2に示したシース熱電対の拡大縦断面図である。 図2に示した中心電極の先端電極部とシース熱電対の接点との間の位置関係を示す拡大図である。 本発明に係る温度測定用スパークプラグにおけるシース熱電対の接点と挿入孔の底部壁との間の離間距離と温度指示値との相関図である。 本発明に係る温度測定用スパークプラグにおけるシース熱電対の接点と挿入孔の底部壁との間の離間距離が過小なために温度指示値が不良となる測定結果を示す表である。 本発明に係る温度測定用スパークプラグにおける挿入孔の底部壁の肉厚と温度指示値との相関図である。 本発明に係る温度測定用スパークプラグの第2実施形態の要部の拡大縦断面図である。
以下、本発明に係る温度測定用スパークプラグの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1および図2は本発明に係る温度測定用スパークプラグの第1実施形態を示したものである。なお、第1実施形態の温度測定用スパークプラグは、始めから温度測定用スパークプラグ専用の部品を設計、製造したものではなく、温度測定用ではない通常のスパークプラグの完成品又は完成途中品を加工して製造したものである。
この第1実施形態の温度測定用スパークプラグ1は、先端面3aに外側電極4を突設した筒状の主体金具3と、主体金具3内に固定される軸孔6a付の絶縁碍子6と、絶縁碍子6の軸孔6aに装着された中心電極8と、この中心電極8内に組み込まれるシース熱電対11と、絶縁碍子6の軸孔6aの後端部に固定された高圧端子13と、高圧端子13に固定される補助金具15とを備えている。
主体金具3は、絶縁碍子6の支持および内燃機関への取り付けの役目をする導電性金属よりなるハウジングである。主体金具3の先端面3aには外側電極4が抵抗溶接等により一体化されている。主体金具3の外周には、内燃機関のシリンダヘッドに取り付けるための取付ねじ部21、および締付け用レンチ等の工具を係合させるための六角部22が形成されている。また、主体金具3は、絶縁碍子6を2個のリング24,24およびセラミック充填粉末25を介して加締める等して、内部に保持固定している。
外側電極4は、先端の放電端面4aが中心電極8の先端面に対向するように、主体金具3の先端面3aに装備されている。外側電極4は、主体金具3を介して、シリンダヘッドに接地される接地電極である。
絶縁碍子6は、酸化アルミニウム(Al23:アルミナ)を主体とするセラミックス焼結体で形成された絶縁体である。この絶縁碍子6は、中心電極8および高圧端子13を、主体金具3から電気的に絶縁している。
絶縁碍子6は、内部に軸方向の軸孔6a(内径がφ3.0mm〜φ4.7mm)を有し、先端側の脚長部31が内燃機関の燃焼室内の雰囲気(高温ガス)に晒される。また、絶縁碍子6の後端側は、主体金具3の後端より突出している。絶縁碍子6の後端外周は、波形構造のコルゲーション部32になっている。絶縁碍子6の内周には、中心電極8を係止する内周段部(係止部)34が形成されている。
脚長部31は、主体金具3の取付ねじ部21の内周との間に燃焼室内の高温ガスが侵入するガスボリューム35を形成している。コルゲーション部32は、内周に高圧端子13を取り付けるための雌ねじ部36が形成されている。
なお、軸孔6aは、内周段部34から脚長部31の先端まで開通した小孔37と、内周段部34からコルゲーション部32の後端まで開通した大孔38とで構成されている。大孔38は、小孔37より大径である。
中心電極8は、図2に示すように、絶縁碍子6の小孔37に挿通される棒状部41と、この棒状部41の後端に連設されて絶縁碍子6の内周段部34に引っかかる鍔状部42とから構成されている。中心電極8は、図3に示すように、全体として有底筒状構造を呈している。棒状部41の外径は、例えば、φ2.5mm程度である。
鍔状部42は、棒状部41より大径である。中心電極8は、鍔状部42が内周段部34に引っかかることで、軸孔6aに位置決めされる。軸孔6aに位置決めされた状態では、図2に示すように、棒状部41の先端部である先端電極部8aが絶縁碍子6の先端面6bから突出して、所定の放電ギャップGで外側電極4に対向する。
中心電極8の中空部は、シース熱電対11を設置するための挿入孔47として機能する。換言すると、中心電極8は、その基端側(後端側)から、軸方向に沿って、挿入孔47が穿設された構造である。挿入孔47は温度測定用ではない通常のスパークプラグの完成品の中心電極8に穿設されたものである。
軸孔6aに位置決めされた中心電極8は、グラスシール51、無機質接着剤層52、シールパイプ54等により、絶縁碍子6に固定される。
グラスシール51は、中心電極8の後端部と、シース熱電対11と、大孔38とで画成されたリング状の空隙に充填される導電性ガラス層である。グラスシール51は、軸孔6aの中心軸上にシース熱電対11を固定すると共に、鍔状部42を内周段部34に封着して、中心電極8を絶縁碍子6に固定する。
無機質接着剤層52は、絶縁碍子6の内周と中心電極8の棒状部41の外周とを接合するものである。無機質接着剤層52は、絶縁碍子6と中心電極8とが内周段部34付近に画成する環状空隙内に無機質接着剤を充填することにより形成されている。
シールパイプ54は、大孔38内でシース熱電対11に外嵌する筒状部材である。このシールパイプ54の外周には、軸孔6aに螺着する雄ねじ部54aが設けられている。シールパイプ54は、雄ねじ部54aの螺合により絶縁碍子6内に固定され、グラスシール51を加圧支持する。
シース熱電対11は、図4に示すように、有底筒状の金属シース61と、熱電対となる2種の金属線62,63とから構成されている。
金属シース61は、図1に示すように、補助金具15、高圧端子13、シールパイプ54、グラスシール51、中心電極8を挿通して、金属線62,63を保護する。また、金属シース61は、中心電極8と高圧端子13とを電気的に接続する導電路としても機能している。
2種の金属線62,63の一方は例えばニッケルとクロムを主体としたニッケルクロム合金製のクロメル線(第1金属線)であり、他方はニッケルを用いたアルメル線(第2金属線)である。これらの金属線62,63相互は、金属シース61の先端部で導通接続されている。従って、金属シース61の先端部が、金属線62,63相互を接続した接点11aである。
高圧端子13は、図1に示すように、絶縁碍子6の後端に嵌合する第1筒部71と、絶縁碍子6の後端に当接する鍔部72と、絶縁碍子6の後方に突出した第2筒部73とを備えている。高圧端子13は、導電性金属(例えば軟鋼)により一体成形されている。高圧端子13には、シース熱電対11を設置するための挿入孔13aが形成されている。この挿入孔13aは、中心電極8の挿入孔47と共に、温度測定用ではない通常のスパークプラグの完成品又は完成途中品の高圧端子13に穿設されたものである。
第1筒部71は、その外周に、コルゲーション部32の内周の雌ねじ部36に螺合する雄ねじ部が形成されている。鍔部72が絶縁碍子6の後端面に当接するまで、第1筒部71を絶縁碍子6の後端にねじ込むことで、高圧端子13は絶縁碍子6の後端に固定される。
第2筒部73には、補助金具15を介して、高圧接続線75が電気的に接続される。
補助金具15は、第2筒部73の外周に着脱可能に連結される端子本体81と、端子本体81の外周に嵌合装着される端子基台82と、端子基台82に係合する接続ピン83とを備えている。端子本体81および端子基台82は、導電性金属により形成されている。
端子本体81は、第2筒部73の外周に螺合する雌ねじ81aが装備された筒部81bを有している。端子本体81は、第2筒部73との螺合によって、高圧端子13に連結固定される。
端子基台82は、端子本体81の外周に略密着状態に嵌合する筒部82aを有していて、筒部82aの内周面に導電性接着剤を塗布して端子本体81に嵌合させることで、端子本体81に固定される。
端子本体81に接着固定される端子基台82には、高圧接続線75とシース熱電対11が固定されている。
本実施形態では、シース熱電対11は、補助金具15に固定装備された形態になっていて、補助金具15を第2筒部73から取り外すことにより、シース熱電対11を中心電極8から抜き出すことが可能になる。
また、本実施形態では、補助金具15を第2筒部73に螺合固定することで、シース熱電対11が中心電極8に挿入された状態に位置決め固定される。
即ち、本実施形態では、シース熱電対11は、高圧端子13に対する補助金具15の着脱によって、中心電極8に着脱可能になっている。
また、本実施形態では、図5に示すように、先端電極部8aとして機能する挿入孔47の底部壁47aとシース熱電対11の先端部である接点11aとが非接触状態となるように、シース熱電対11の固定位置を設定している。具体的には、挿入孔47の底部壁47aとシース熱電対11の接点11aとは0.05mm以上1.00mm以下の間隙を有する。
さらに、本実施形態では、シース熱電対11の接点11aと挿入孔47の底部壁47aとを非接触にしたことで接点11aと底部壁47aとの間に形成された離間距離L相当分だけ、底部壁47aの板厚tを薄肉化している。例えば、挿入孔47の底部壁47aと中心電極8の先端面である先端電極部8aとの間の距離は、0.1mm以上2.1mm以下である。
以上に説明した第1実施形態の温度測定用スパークプラグ1では、中心電極8の挿入孔47に設置されるシース熱電対11は、補助金具15と高圧端子13との間のねじ止め構造を介して、中心電極8に着脱可能に連結固定されている。
そのため、シース熱電対11が動作不良に陥ったときには、補助金具15を高圧端子13から取り外すことによって、動作不良のシース熱電対11を中心電極8から取り外して、正常なシース熱電対11を装着した補助金具15を中心電極8に取り付けるだけでよく、製造が難しい中心電極8を作り直す必要が生じない。
そのため、シース熱電対11の交換が簡単にできて、再度使用可能な状態に、迅速に、且つ安価に復旧することができる。
また、上記第1実施形態の温度測定用スパークプラグ1によれば、中心電極8の挿入孔47に設置されたシース熱電対11は、図5に示したように、先端電極部8aとして機能する挿入孔47の底部壁47aとシース熱電対11の接点11aとが非接触状態となっている。
そのため、シース熱電対11の熱膨張等によってシース熱電対11の接点11a(シース先端)が、挿入孔47の底部壁47aと衝突して底部壁47aの破損等を招くおそれがなく、先端電極部8aとしての底部壁47aの性能、シース熱電対11の性能を安定維持することができる。
また、上記第1実施形態の温度測定用スパークプラグ1では、先端電極部8aの先端面からシース熱電対11の接点11aまでの離間距離は、シース熱電対の接点が挿入孔の底部壁に接触している従来の温度測定用スパークプラグの場合と略同等に維持することができる。
従って、シース熱電対11の接点11aが挿入孔47の底部壁47aに対して非接触になっていても、先端電極部8aの先端面から接点11aへの熱伝導の低下を抑止することができ、シース熱電対11による温度検出精度の低下を防止することができる。
なお、本願発明者等は、上記第1実施形態の温度測定用スパークプラグ1におけるシース熱電対11の接点11aと挿入孔47の底部壁47aとの間の離間距離Lの値を変えて、温度指示値への影響を測定した。
図6は、そのときの測定結果から得た離間距離Lとシース熱電対11による温度指示値との相関図である。
図6では、シース熱電対の先端を挿入孔の底部壁に密着させた(即ち、L=0)従来の温度測定用スパークプラグにおけるシース熱電対の正常な温度指示値(755℃)を基準にして、±15℃の温度指示値を合格範囲とする(図では、斜線を引いた領域が、合格範囲である)。
この合格範囲に収まる離間距離Lは、0.1mm〜1.0mmの範囲であった。
さらに、上記離間距離Lが小さい場合には、例えばエンジンが高速回転域で運転されて、熱膨張が大きくなった場合に、温度指示値への影響を測定した。図7は、そのときの測定結果で、離間距離Lが0.01mm〜0.04mmの範囲であった場合には、熱膨張により接点11aが底部壁47aに干渉することで、シース熱電対11の温度指示値が不良となる場合が発生することが判明した。
従って、温度指示値の不良が熱膨張の影響によって発生することを防止するためには、離間距離Lは、0.05mm以上にすると良い。
以上の図6および図7の測定結果から、本発明に係る温度測定用スパークプラグでは、シース熱電対11の接点11aと挿入孔47の底部壁47aとの間の離間距離Lは、0.05mm〜1.0mmの範囲に設定することが好ましい。
また、本願発明者等は、上記第1実施形態の温度測定用スパークプラグ1における挿入孔47の底部壁47aの板厚tの値を変えて、温度指示値への影響を測定した。
図8は、そのときの測定結果から得た板厚tとシース熱電対11による温度指示値との相関図である。
図8では、シース熱電対の先端を板厚tが1mmの底部壁に密着させた(即ち、t=1)従来の温度測定用スパークプラグにおけるシース熱電対の正常な温度指示値(755℃)を基準にして、±15℃の温度指示値を合格範囲とする(図では、斜線を引いた領域が、合格範囲である)。
この合格範囲に収まる板厚tは、0.1mm〜2.1mmの範囲であった。従って、底部壁47aの板厚tは、0.1mm〜2.1mmの範囲に設定することが好ましい。
[第2実施形態]
図9は、本発明に係る温度測定用スパークプラグの第2実施形態の要部の拡大縦断面図である。
この第2実施形態の温度測定用スパークプラグ1Aは、第1実施形態に示した温度測定用スパークプラグ1の先端電極部8aの先端面に、白金やイリジウム等の貴金属チップ91を設けたことを特徴とする。
貴金属チップ91を設けた点以外の構成は、第1実施形態と共通でよく、共通の構成については同番号を付して説明を省略する。
この第2実施形態の温度測定用スパークプラグ1Aでは、第1実施形態の温度測定用スパークプラグ1の作用・効果に加えて、次の作用・効果を得ることができる。
シース熱電対11の接点11aが先端電極部8aとして機能する中心電極8の底部壁47aに溶接されていない。そのため、貴金属チップ91は、例えばレーザ溶接等で、簡単に先端電極部8aの先端面に固定することができる。
そして先端電極部8aの先端面に貴金属チップ91を設けることで、貴金属プラグとしてのプラグ適合試験を行うことが可能になる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
1 温度測定用スパークプラグ
3 主体金具
4 外側電極
6 絶縁碍子
6a 軸孔
6b 先端面
8 中心電極
8a 先端電極部
11 シース熱電対
11a 接点
13 高圧端子
15 補助金具
47 挿入孔
47a 底部壁
91 貴金属チップ

Claims (2)

  1. 筒状の主体金具と、
    前記主体金具の先端部に配置された外側電極と、
    前記主体金具内に固定され、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁碍子と、
    先端電極部が前記絶縁碍子の先端面から突出し、前記外側電極と対向するように、前記絶縁碍子の軸孔に装着された中心電極と、
    前記先端電極部の温度を検出するシース熱電対と、を備え、
    前記中心電極は、後端部から先端側に向け前記軸線方向に延びる有底の挿入孔を有し、
    前記挿入孔に前記シース熱電対が設けられた温度測定用スパークプラグであって、
    前記シース熱電対は、前記中心電極に対し着脱可能に連結固定され、且つ、前記挿入孔の底部と前記シース熱電対の先端部とは0.05mm以上1.00mm以下の間隙を有し、
    更に、前記先端電極部の先端面に、貴金属チップを設けたことを特徴とする温度測定用スパークプラグ。
  2. 前記軸線方向における前記挿入孔の底部面と前記中心電極の先端面との間の距離が、0.1mm以上2.1mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の温度測定用スパークプラグ。
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