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JP5301753B2 - 二次電池負極用バインダーおよび二次電池電極用組成物 - Google Patents

二次電池負極用バインダーおよび二次電池電極用組成物 Download PDF

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Description

本発明は導電性炭素質材料を負極活物質とする二次電池負極用バインダーおよび該二次電池負極用バインダーを含有する二次電池電極用組成物に関する。
リチウムイオンを吸蔵放出する導電性炭素質材料を電極に用いたリチウムイオン二次電池は軽量でエネルギー密度が大きいというその特徴から、小型電子機器の電源として重要性が増している。このリチウムイオンを吸蔵放出する導電性炭素質材料を主とした電極は、結着剤として通常、ポリマーバインダーが利用されている。このポリマーバインダーには、活物質との接着性、電解液として使用される極性溶媒に対する耐性、電気化学的な環境下での安定性が求められる。従来から、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系のポリマーがこの分野に利用されているが、電極膜を形成した際に導電性を阻害し、集電体と電極膜間の接着強度が不足するなどの問題点がある。また、フッ素系のポリマーを還元条件となる負極に用いた場合は安定性が十分でなく、二次電池のサイクル性が低下するなど問題点もあり、これらの問題点の改良が望まれている。このため、非フッ素系ポリマーの開発が行われている。たとえば特開昭63−121257号公報ではアクリロニトリル系のポリマーが、特開平1 −186557 号公報にはポリエステル系のポリマーが記載されているが、上記の問題点の解決には十分でなく、更には電解液への溶出や膨潤などの問題も派生し、サイクル性などの電池性能や製造適性上の問題が大きかった。
発明が解決しようとする課題
本発明の課題は、集電体への付着が良好でかつ耐電解液性に優れ、特に導電性炭素質材料を負極活物質とするリチウムイオン二次電池に用いた際にサイクル効率に優れた電池を得ることの可能な二次電池負極用バインダーを提供することである。
課題を解決するための手段
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決すべく鋭意検討した結果、導電性炭素質材料を負極活物質とする二次電池負極用バインダーとして、特定の共重合体ラテックスを使用するにより上記課題が解決されることを見出し本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、導電性炭素質材料を負極活物質とする二次電池負極用バインダーであって、該バインダーは、脂肪族共役ジエン系単量体20〜60重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体30〜79重量%からなる単量体合計100重量部に対し、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンの含有量が80重量%以上であるα−メチルスチレンダイマー0.6〜1.5重量部の存在下で乳化重合して得られた共重合体ラテックスであり、かつ該共重合体ラテックス中に残留する、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンの量が該共重合体ラテックスの固形分に対して400〜2000ppmであることを特徴とする二次電池負極用バインダーを提供するものである。
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明における共重合体ラテックスは、脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン性不飽和カルボン酸単量体およびこれらと共重合可能な他の単量体を乳化重合して得られるものである。
脂肪族共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン類、置換および側鎖共役ヘキサジエン類などが挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特に1,3−ブタジエンが好ましい。
エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などのモノまたはジカルボン酸(無水物)等が挙げられ、1種または2種以上用いることができる。
これらと共重合可能な他の単量体としては、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体、ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単量体、不飽和カルボン酸アミド単量体等が挙げられ、これらは、1種または2種以上用いることができる。
芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびジビニルベンゼン等が挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特にスチレンが好ましい。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エチルアクリロニトリルなどが挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特にアクリロニトリル、メタクリロニトリルが好ましい。
不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、ジメチルマレエート、ジエチルマレエート、ジメチルイタコネート、モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特にメチルメタクリレートが好ましい。
ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロキシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレートなどが挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特にβ−ヒドロキシエチルアクリレートが好ましい。
不飽和カルボン酸アミド単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特にアクリルアミドが好ましい。
さらに、上記単量体の他に、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等、通常の乳化重合において使用される単量体は何れも使用可能である。
上記重合性単量体組成は、脂肪族共役ジエン系単量体20〜60重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体30〜79重量%からなる。
脂肪族共役ジエン系単量体が20重量%未満では本発明のバインダーを含む電極組成物を集電体に塗布した際に導電性炭質材料との十分な接着性が得られず、また60重量%を超えると電極組成物を集電体に塗布して電池負極を製造した際に耐電解液性が低下する問題が見られるので好ましくない。好ましくは30〜55重量%である。
エチレン系不飽和カルボン酸単量体が1重量%未満では共重合体ラテックス自身および電極組成物の安定性が劣る可能性があり、また10重量%を超えるとラテックスの粘度が高くなり、共重合体ラテックス自身の取り扱い上の問題を生じる可能性があるため好ましくない。好ましくは1〜7重量%である。
共重合可能な他の単量体が30重量%未満では本発明のバインダーを含む電極組成物を集電体に塗布して電池負極を製造した際に耐電解液性が低下し、また79重量%を超えると電極組成物を集電体に塗布した際に導電性炭質材料との接着性が劣り好ましくない。好ましくは38〜69重量%である。
本発明で使用されるα−メチルスチレンダイマーには、異性体として2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、2,4−ジフェニル−4−メチル−2−ペンテンおよび1,1,3−トリメチル−3−フェニルインダンがあるが、本発明にて使用されるα−メチルスチレンダイマーとしては、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンの含有量が60重量%以上、特に80重量%以上であることが好ましい。
また、上記単量体の乳化重合に際して存在させるα−メチルスチレンダイマーは全使用単量体100重量部に対して0.6〜3.0重量部である。0.6重量部未満では、導電性炭質材料との十分な接着性が得られず、また3.0重量部を超えると本発明の電極用組成物を集電体に塗布して電池負極を製造した際に耐電解液性が低下する問題が見られるため好ましくない。
また、本発明の共重合体ラテックス中に残留するα−メチルスチレンダイマーの量は、該ラテックスの固形分に対して400〜3000ppmであることが必要である。好ましくは500〜2500ppmであり、さらに好ましくは600〜2000ppmである。α−メチルスチレンダイマーの残留量が400ppm以下では、導電性炭質材料との十分な接着性が得られず、残留量が3000ppm以上では本発明の電極用組成物を集電体に塗布して電池負極を製造した際に耐電解液性が低下する問題が見られる。
なお、残留α−メチルスチレンダイマーについては、共重合体ラテックスの重合時に使用する量およびその添加方法、共重合体ラテックスの単量体組成およびその添加方法、重合温度、さらには重合後の熟成温度および熟成時間等により適宜調整することができる。
また、本発明においてはα−メチルスチレンダイマーと共に以下の連鎖移動剤を使用することも可能である。
それらの連鎖移動剤としては、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ステアリルメルカプタン等のアルキルメルカプタン、ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイド等のキサントゲン化合物、ターピノレンや、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラム系化合物、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のフェノール系化合物、アリルアルコール等のアリル化合物、ジクロルメタン、ジブロモメタン、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素化合物、α−ベンジルオキシスチレン、α−ベンジルオキシアクリロニトリル、α−ベンジルオキシアクリルアミド等のビニルエーテル、トリフェニルエタン、ペンタフェニルエタン、アクロレイン、メタアクロレイン、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、2−エチルヘキシルチオグリコレート等が挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。
これらの連鎖移動剤の量は特に限定されないが、通常、単量体100重量部に対して0〜5重量部にて使用される。
本発明において、共重合体ラテックスを乳化重合して得る際に、通常の乳化剤が用いられる。乳化剤としては高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、脂肪族カルボン酸塩、非イオン性界面活性剤の硫酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤あるいはポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルフェニルエーテル型、アルキルエーテル型等のノニオン性界面活性剤が1種又は2種以上で用いられる。
また、本発明においては開始剤として、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の水溶性開始剤、レドックス系開始剤あるいは、過酸化ベンゾイル等の油溶性開始剤が使用できる。
共重合体ラテックスの重合にあたっては、単量体ならびにその他の成分の添加方法については特に制限するものではなく、一括添加方法、分割添加方法、連続添加方法の何れでも採用することができ、また、本発明においては、一段重合、二段重合又は多段階重合等何れも採用することができる。
また、上記共重合体ラテックスの数平均粒子径には特に制限はないが、好ましくは50〜250nm、さらに好ましくは70〜200nmである。
本発明で用いられる導電性炭素質材料とはリチウムイオン二次電池の負極活物質として用いるものであり、特に限定されないが、例としては、黒鉛、炭素繊維、樹脂焼成炭素、リニア・グラファイト・ハイブリット、コークス、熱分解気層成長炭素、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン系有機半導体、メソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ系炭素、黒鉛ウィスカー、擬似等方 性炭素、天然素材の焼成体、およびこれらの粉砕物などがあげられ、1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における上記の共重合体ラテックスは、導電性炭素質材料を負極活物質とする二次電池負極用バインダーとして使用されるものであり、負極活物質である導電性炭素材料の粒子どうし、および導電性炭素質材料と集電体とのバインダーとして作用するものである。その際、該共重合体ラテックスは、導電性炭素質材料100重量部に対して固形分で0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の割合で含有することにより電極用組成物として調製することができる。本発明の共重合体ラテックスの配合量が0.1重量部未満では、集電体などに対する良好な接着力が得られず、10重量部を超えると電池として組み立てた際に過電圧が著しく上昇し電池特性に悪影響をおよぼす傾向がある。
本発明の二次電池負極用バインダーを含有する電極用組成物には、必要に応じて、水溶性増粘剤などの各種添加剤が添加されていてもよい。例としてはカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼインなどの水溶性増粘剤、ヘキサメタリン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダ、ピロリン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダなどの分散剤、ラテックスの安定化剤としてのノニオン性、アニオン性界面活性剤などが挙げられる。
本発明の電極用組成物は、集電体に塗布、乾燥してリチウムイオン二次電池の負極として用いるものである。また、本発明の電極用組成物を集電体に塗布する方法としてはリバースロール法、コンマバー法、グラビヤ法、エアーナイフ法など任意のコーターヘッドを用いることができ、乾燥方法としては放置乾燥、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機などが使用できる。乾燥温度は、通常100℃以上で行う。
本発明の電極用組成物を用いて作った負極を用いてリチウムイオン二次電池を製造する際に使用される正極活物質、正極用バインダー、集電体、セパレーター、非水系電解液、端子、絶縁体、電池容器等については既存のものが特に制限無く使用可能である。また、本発明の共重合体ラテックスを正極用バインダーとして使用することも可能である。
以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を変更しない限り、これらの実施例に限定されるものではない。なお実施例中、割合を示す部および%は重量基準によるものである。また実施例における諸物性の評価は次の方法に拠った。
数平均粒子径:共重合体ラテックスの数平均粒子径は動的光散乱法により測定した。尚、測定に際しては、LPA−3000/3100(大塚電子製)を使用した。
共重合体ラテックスの残留α−メチルスチレンダイマーの測定
共重合体ラテックス中の残留α−メチルスチレンダイマーは、島津製作所社製ガスクロマトグラフGC−14Aを用いて以下の方法で行った。
(1)サンプルの作成
共重合体ラテックス1gを精秤し、N,N−ジメチルホルムアミド25mlに溶解し24時間放置後、これを測定試料とした。
(2)ガスクロマトグラフ測定条件
サンプル量 :5μl
検出器 :FID
Inj/Det温度 :190℃
カラム温度 :180℃
カラム :ガラスカラム1.6m×2.6mmφ
担体 :ChromosorbWAW DMCS
(粒度80/100)
液相 :SiliconeOV−17
キャリアーガス :窒素、25ml/min.
水素 :0.7kg/cm2
エアー :0.9kg/cm2
(3)定量方法
既知濃度の2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンを用いて作成した検量線を用いて、得られたガスクロマトグラフより共重合体ラテックス固形分に対する2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンの定量値を残留α−メチルスチレンダイマーとして求めた。同一試料について3回測定し、平均値をppmの単位で表1に示した。
以下に共重合体ラテックスの作製方法を述べるが、共重合体ラテックスの作製時に使用したα−メチルスチレンダイマーは五井化成(株)製のAMSD−GRH(2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンを97.0〜98.0%含有)を使用した。
共重合体ラテックスの作成
耐圧性の重合反応機に、純水125部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8部、過硫酸カリウム1.2部を仕込み、十分攪拌した後、表1に示す1段目の各単量体およびα−メチルスチレンダイマー1.4部、t−ドデシルメルカプタン0.2部を加えて75℃で重合を開始した。1.5時間後に重合温度を73℃に下げて保ち、表1に示す2段目の各単量体および過硫酸カリウム0.5部、純水10部を2時間にわたって連続的に添加した後、表1に示す3段目の各単量体及び純水5部を4時間にわたって連続的に添加した。さらに温度を75℃に上げて5時間保った後、重合を終了した。
次いで、共重合体ラテックスを苛性ソーダ水溶液でpHを約7に調整した後、水蒸気蒸留により未反応単量体および他の低沸点化合物を除去し、共重合体ラテックス(a)を得た。
また、表1に示す条件を変更する以外は共重合体ラテックス(a)と同様な方法にて、共重合体ラテックス(b)〜(g)を得た。尚、共重合体ラテックス(a)、(b)及び(g)は3段重合にて、共重合体ラテックス(c)、(d)、(e)および(f)は2段重合により作成した。
電池電極用組成物の作成
導電性炭素質材料としては粒子径が1〜35nmの人造黒鉛を使用し、人造黒鉛を100重量部にスラリー増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを2重量部、共重合体ラテックス(a)5部とを全固形分が50%となるように適量の水を加えて混練し表1記載の実施例1の電池電極用組成物を調製した。同様にして、表1記載された共重合体ラテックス(b)〜(c)を用いて実施例2〜3の電池電極用組成物を、また共重合体ラテックス(d)〜(g)を用いて比較例1〜4の電池電極用組成物を作成した。
[実施例1〜3、比較例1〜4]
各々の電池電極用組成物を集電体となる厚さ20μmの銅箔の両面に塗布し、120℃で5時間乾燥し、熱プレスで圧縮成型して実施例1〜3および、比較例1〜4の負極をそれぞれ作成した。これらの評価内容については以下のとおりである。また、評価結果については表1に示した。
結着性
上記負極の表面にナイフを用いて、活物質層から集電体に達する深さまでの切り込みを2mm間隔で縦横それぞれ6本入れて碁盤目の切り込みを作った。この切り込みに粘着テープを貼り付けて直ちに引き剥がし、活物質の脱落の程度を目視判定で5点(脱落なし)から1点(完全に脱落)として評価した。
耐電解液性
上記と同様にして碁盤目の切り込みを入れた負極を、容量比が1:1であるエチレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンの混合溶媒にヘキサフルオロリン酸リチウムを1mol/lとなるように溶解し調整した40℃の電解液中に12時間浸けて取り出し、負極表面の状態を目視判定で5点(変化なし)から1点(完全に脱落)として評価した。
正極の作成
正極活物質としてLiCoO 2 を100 部、導電剤としてアセチレンブラックを5 部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン6部を2−メチルピロリドン中で混練して正極活物質スラリーを調整した。得られたスラリーを集電体として厚さ20 μm のアルニミウム箔の両面に塗布し、室温で乾燥し、熱プレスで圧縮成型して正極を作成した。
電池の製法
正極、負極のそれぞれの端部にリード版を溶接した後、正極、厚さ30μmの多孔質ポリプロピレンセパレーター、負極、セパレーターの順で積層して渦巻状に巻いて巻回体とした。この巻回体を負極端子を兼ねた円筒型電池缶に収納し、電池缶と負極、正極端子と正極をリード端子により接続し、電池缶内に容量比が1:1であるエチレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンの混合溶媒にヘキサフルオロリン酸リチウムを1mol/lとなるように溶解し調整した電解液を満たした後、正極端子を備えた電池蓋をガスケットを介してかしめて円筒型電池を作成した。
サイクル性
作成した円筒型電池を用いて、充放電条件、4 .1 から2 .7V ,1mA /cm2 とし、第2 回目放電容量の90 %容量になったときのサイクル数を計測した。
Figure 0005301753
発明の効果
本発明における二次電池負極用バインダーを使用することにより、集電体への付着が良好でかつ耐電解液性に優れ、またサイクル効率に優れたリチウムイオン二次電池等の二次電池を得ることができるものである。

Claims (2)

  1. 導電性炭素質材料を負極活物質とする二次電池負極用バインダーであって、該バインダーは、脂肪族共役ジエン系単量体20〜60重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体30〜79重量%からなる単量体合計100重量部に対し、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンの含有量が80重量%以上であるα−メチルスチレンダイマー0.6〜1.5重量部の存在下で乳化重合して得られた共重合体ラテックスであり、かつ該共重合体ラテックス中に残留する、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンの量が該共重合体ラテックスの固形分に対して400〜2000ppmであることを特徴とする二次電池負極用バインダー。
  2. 導電性炭素質材料100重量部に対して請求項1記載の二次電池負極用バインダー0.1〜10重量部含有してなる二次電池電極用組成物。
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