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JP5280088B2 - 導電性材料 - Google Patents

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Description

本発明は、外部からの不要輻射電磁波を遮蔽したり、内部より漏洩する電磁波を遮蔽したりするために用いるに適した導電性材料に関する。
近年パソコン、テレビゲーム、携帯電話等の、所謂、エレクトロニクス機器が広く利用されるようになり、一般の家庭生活の中にも普及してきた。そしてこのような機器が工業用から一般の用途に拡大するにつれて、これらの機器から漏れる電磁波が他のエレクトロニクス機器に誤動作を起こさせたり、通信機器に電波障害を起こさせる等の問題が多発しマスコミにも大きく取り上げられるようになってきた。
このような社会環境の中でエレクトロニクス工業関連分野においては、該機器から漏洩する電磁波による種々の障害を防止すべく卓越した遮蔽効果を発揮する電磁波シールド材料が求められるようになってきている。
一般にエレクトロニクスを利用した機器から発生する電磁波で特に問題とされているのは、機器のハウジングを構成する各パーツの継ぎ目や該ハウジングに取り付けられている開閉用扉などの隙間から漏洩する電磁波であり、このような漏洩する電磁波を遮蔽する目的で種々形態を有する電磁波シールド性の導電性ガスケットが提案されている。
このような導電性ガスケットの中で、電磁波遮蔽の目的を満足させる構造の遮蔽材料として、クッション性があり、金属並みの導電性を具備した製品が実際に用いられ、一応の効果が得られている。該製品には(1)特許文献1に示すような角柱形状からなる金属メッキされていない合成樹脂発泡体に、金属メッキした合成繊維布帛(以下、導電性繊維布帛)を回捲した構造の物(以下、布巻き導電性ガスケット)や、(2)特許文献2に示される、有機繊維構造シートと合成樹脂多孔体シートとの積層一体化複合体シートが金属化されたもの(以下、導電性発泡体シート)、(3)特許文献3に示される、有機繊維からなる不織布が金属化されたもの(以下、導電性不織布)などがある。
USP4,857,668 特許第3306665号公報 特開平7−166467号公報
上述した導電性ガスケットのうち、前記布巻き導電性ガスケットは、ガスケット形状に制約があり、つまり、断面形状が四角形やL字型の柱状であり、ドーナツ型や花弁型といった所謂、異形タイプのガスケットを作ることが困難であり、更に、切断面からの繊維ホツレを皆無にすることは困難である。また、この繊維ホツレを回避する手段として、導電繊維布帛の代わりにアルミ箔を用いたアルミ箔ガスケットが上市されているが、金属箔故に硬くなり、また繰り返し圧縮されるとアルミ箔が破れてしまう不具合があり、用途が制限される。
前記導電性発泡体シートは、内部の合成樹脂多孔体シートまで金属化されている為、単に任意形状に打ち抜くだけで、異形タイプのガスケットを容易に製造できるメリットがある。しかし、打ち抜き成型時に金属化された有機繊維屑や多孔体シート屑等の脱落が発生し、電子機器内部で浮遊し、電気ショートによる機器の損傷、火災発生の危険があるという問題点が残る。
また、前記導電性不織布は、前述の導電性発泡体シートと同様の問題点が残る上に、不織布を構成する繊維間の接着力に乏しく、実使用上、材料表面に毛羽が発生し、これも前述の電気ショートの原因になる。
特許文献1〜3の部品および材料は、デスクトップパソコンやプラズマディスプレイといった大型電気製品では、繊維ホツレや屑脱落や毛羽の懸念点はあるが、実使用上の問題は報告されていない。しかし、携帯電話に代表されるモバイル電子機器では、前記大型電気製品に比べて、落としたり、ぶつけたりといった物理的負荷が大きくかかるため、繊維ホツレや屑の脱落、毛羽が致命的になる虞がある。そのため、前記材料の採用を見送る場合が少なくない。
また、導電性ガスケットは、エレクトロニクスを利用した機器の隙間を埋めるために、柔軟で容易に潰れる特性が必要である。一般的に、30〜50%程度圧縮して使用することが多く、容易に50%以上潰れることが求められている。
本発明の目的は、上述の諸課題を解決することにある。
すなわち、本発明は、表面に金属層を有した不織布からなる導電性材料であって、該不織布は、連続した有機繊維が自己接着してなり、前記有機繊維の繊維径が22〜70μmであり、金属層形成後の定荷重圧縮率が50%以上である導電性材料に関する。
前記有機繊維が合成繊維であることが好ましい。
前記合成繊維が、ウレタン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維およびポリエステル繊維から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
前記金属層が、金、銀、銅、ニッケル、錫およびコバルトから選ばれる少なくとも1種の金属からなることが好ましい。
さらに、樹脂層を有することが好ましい。
さらに、表面に金属層を有した有機繊維構造シートが積層されてなることが好ましい。
前記有機繊維構造シートが、膜弾性率39.37N/cm(100N/in以上の不織布、織物または編物であることが好ましい。
前記有機繊維構造シートが、合成繊維からなることが好ましい。
前記合成繊維が、ウレタン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維およびポリエステル繊維から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明は、前記導電性材料を、打ち抜いてなる導電性ガスケット部品に関する。
本発明の導電性材料を用いることにより、従来の電磁波シールド材料と比較して、定荷重圧縮率が高いためこれから得られる導電性ガスケット部品は、その使用の際に容易に潰れて機器の隙間を埋めることができる。さらに、その打ち抜き加工時のカット屑を大幅に低減させることができ、また、ホツレや毛羽の発生を大幅に低減させることができる。
本発明の導電性材料の典型例は図2および図3に示すような断面構造を有する。図2に関して、1は導電性材料全体であり、2は連続した繊維が自己接着した不織布である。前記不織布2は、その内部の繊維表面にまで金属層が形成されている。
図3に関して、3は導電性材料全体であり、2は連続した繊維が自己接着した不織布であり、4は有機繊維構造シートである。2の不織布、4の有機繊維構造シートは、その内部の繊維表面にまで金属層が形成されている。
また、本発明の導電性材料に、難燃剤を含有させることにより、電磁波シールドガスケットとして適する、難燃性を有する導電性材料を実現することができる。
本発明で使用される不織布が自己接着しているため、樹脂加工による繊維同士の接着とは異なり、後述するメッキ法による金属層の形成を妨げることもない。さらには、打ち抜き加工時の切り屑を大幅に低減させることができ、また、使用時のホツレや毛羽の発生を大幅に低減させることができる。
前記不織布は、有機繊維からなっている。具体的には、合成繊維、半合成繊維、再生繊維などの化学繊維や植物繊維および動物繊維などの天然繊維などを用いることができる。なかでも、ウレタン繊維、ポリオレフィン繊維、ナイロン6やナイロン66などのポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維、および、アクリロニトリル系ポリマーなどのアクリル繊維などの合成繊維が好ましい。とくには、生産性、取り扱い性、耐熱性の点で、ポリカーボネート系ポリウレタン繊維やポリエステルエラストマー繊維が好ましい。
前記不織布は、前記繊維の原料となる繊維形成性樹脂をウェブ化して得られる。ウェブ化の方法としては、自己接着させるような方法であれば特に限定されない。なかでも、スパンボンド紡糸法またはメルトブロー紡糸法が好ましく、とくにはメルトブロー紡糸法が好ましい。
メルトブロー紡糸の一般的な方法を説明すると以下のようになる。
繊維形成性樹脂を押出機で溶融し、ギアポンプで溶融ポリマーを計量した後、一列に配した紡糸ノズル孔から吐出する。ノズル孔の両側に配したスリットから高温加熱気体を高速で噴射し、その高速気体流によりノズル孔から押し出されたポリマーを細化、冷却して連続したフィラメントを形成させる。細化されたフィラメントは実質的に集束されることなく、移動するコンベアネットの捕集装置上で気体流と分離され、該ネット上に積層される。積層されたフィラメントは自己の有する熱により積層された状態でその接触点が融着により接合される。捕集装置上に積層後冷却固化する前または後にローラー等を用い加熱加圧して接合せしめてもよい。フィラメント相互間の接触点の接合を強固にするためには紡糸ノズルから捕集装置上に積層する位置までの間隔は余り長くない方がよく、10〜100cmに設定するのがよい。好ましくは20〜50cmである。ノズルと捕集装置の間に気体流の誘導通路を設けることもできるが、なくても差支えない。
本発明で使用される不織布は、フィラメントが実質的に繊維長手方向に亘って集束することなく開繊し、積層されていることが好ましい。単糸が開繊されずに集束された状態で融着されていると、不織布の均一性が低下しまた柔軟性が著しく損われる。
本発明で使用される不織布は、繊維径が22〜70μmであることが好ましく、より好ましくは22〜40μmである。繊維径が22μmより小さいと、糸密度が大きくなり定荷重圧縮率が低くなる傾向にあり、70μmをこえると、表面の凹凸が大きくなる傾向にある。目付は、約20〜1200g/mであることが好ましく、50〜800g/mであることがより好ましい。目付が20g/mより小さいと、強度が低くなる傾向にあり、1200g/mをこえると、メッキ液の浸透性が悪くなる傾向にある。
また、伸度は、通常100%以上であることが好ましく、より好ましくは300%以上である。強度(25mm幅、1g/mあたり)は、厚さにより異なるが、通常単位目付あたり20cN以上、好ましくは25cN以上である。引裂強度(25mm幅、1g/mあたり)は、単位目付あたり5cN以上であることが好ましく、より好ましくは7.5cN以上である。
また、50%伸長時の回復率は、通常70%以上、好ましくは80%以上であり、伸縮回復性に優れた不織布である。さらに、優れた通気性と柔軟な風合を有することが好ましく、通気度としては、50〜300cc/cm/sであることが好ましく、より好ましくは70〜250cc/cm/sである。通気度が50cc/cm/sより小さいと、メッキ液の浸透性が悪くなる傾向にある。さらに、不織布の定荷重圧縮率は70%以上あることが好ましい。不織布自体の定荷重圧縮率が70%より小さいと、メッキ後定荷重圧縮率が50%を超えない傾向にある。
本発明で使用される不織布には、メッキの加工工程での寸法安定性を付与するために、有機繊維構造シートを積層一体化することが好ましい。有機繊維構造シートが積層されていることにより、メッキの加工工程で、張力がかかることで、進行方向に伸びてしまい、結果として、所望の厚さのコントロールが難しくなることを避けることができる。
前記不織布と有機繊維構造シートとを積層一体化して、複合体シートを得る方法としては、不織布または有機繊維構造シートのいずれかの表面に接着剤を塗布し、他方を積層して接着させる方法や、不織布が熱溶融性の場合には、不織布の表面の少なくとも一部を熱溶融させた後、直ちに有機繊維構造シートを積層して接着させる、所謂、溶着法等の方法が挙げられる。
前記有機繊維構造シートとしては、有機繊維を用いて成る織物、編物、不織布などの繊維布帛が挙げられる。なかでも、不織布であることが好ましい。その他、繊維種は、前記不織布の説明で挙げたものが使用できる。なお、繊維布帛の目付けは10〜100g/mであることが好ましい。
前記有機繊維構造シートの形成に使用される繊維は、たとえばポリエステル繊維の場合、単糸繊度が0.11〜5.6デシテックスであるマルチフィラメント糸が好ましい。単糸繊度が0.11デシテックスより小さいと十分な強度が得られず、また、5.6デシテックスより大きいと、布帛が硬くなり、柔軟性が損なわれる虞がある。
さらに、寸法安定性を考慮すると、前記有機繊維構造シートは、膜弾性率が39.37N/cm(100N/in以上であることが好ましい。
本発明で使用する不織布、または、不織布と有機繊維構造シートとの積層体表面に金属層を形成する方法としては、スパッタリング、真空蒸着メッキ、無電解メッキ法または電気メッキ法など公知の方法を用いることができる。なかでも、金属層の均一化、導電・遮蔽性を考慮すると、無電解メッキ法または電気メッキ法にて形成されることが好ましい。
具体的には、通常の無電解メッキ処理に当たって行われる触媒の付与や活性化などの前処理を行った後、金、銀、銅、ニッケル、錫、コバルト、銅+ニッケル、銅+銀、ニッケル+コバルト等の所望の金属を、無電解メッキ処理、または、無電解メッキ処理後、更に、電気メッキ処理を施すことにより行われる。
金属付与量は、不織布または積層体の重量に対して10〜50重量%であることが好ましく、20〜40重量%であることがより好ましい。金属が10重量%より少ないと、十分なシールド性が得られない虞があり、50重量%をこえると、シールド性の更なる向上は望めないばかりか、定荷重圧縮率が低下する傾向にある。
金属層付与後の不織布のみからなる導電性材料の定荷重圧縮率は、50%以上である。定荷重圧縮率が50%より小さいと、実使用時の圧縮性が悪くなる。また、不織布と有機繊維構造シートとの積層体からなる導電性材料の定荷重圧縮率も、50%以上である。
さらに、不織布または積層体に形成された金属層の剥離を低減するために、金属層形成後、切断加工前に樹脂を付与して、金属層表面を被覆することが好ましい。用いられる樹脂は、熱可塑性樹脂など特に限定されるものではない。なかでも、加工性、柔軟性を考慮するとアクリル樹脂が好ましい。また、樹脂の付与方法は、含浸、コーティングなど従来公知の方法を用いることができる。
さらに、本発明の導電性材料を打ち抜いて、所望の形状の導電性ガスケット部品を得ることができる。打ち抜く形状は特に限定されない。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこの実施例に限定されない。実施例の不織布の評価は下記に示す方法により測定を実施した。
樹脂のMFR測定:メルトフローレイト(MFR)の測定JIS K 7210に準拠し、230℃、荷重21.18Nで測定した。
不織布の平均繊維径:走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、不織布表面の500倍拡大写真を撮影し、50本の繊維の直径を測定し平均値を平均繊維径とした。
不織布目付:JIS L1906 「一般長繊維不織布 試験方法」に準拠して測定した。目付は100×100mmの試験片を採取し、重量を測定して1mあたりに換算した。
不織布強度および伸度:JIS L1906 「一般長繊維不織布 試験方法」に準拠して測定した。幅25mm、長さ200mmの試験片を採取し、引張試験機(オリエンテック製)を用いて、チャック間を100mmに設定して試験片を固定した。引張速度300mm/minで伸長させ、試験片が破断した時の強度(25mm幅、1g/mあたり、単位目付あたりに換算)および伸度を測定した。
不織布引裂強度:JIS L1906 「一般長繊維不織布 試験方法」に準拠して測定した。幅50mm、長さ250mmの試験片を採取し、試験片の短辺の中央に短辺と直角に100mmの切れ目を入れて、引張試験機(オリエンテック製)を用いて、チャック間を100mmに設定して試験片を固定した。引張速度200mm/minで伸長させ、試験片が破断した時の引裂強度(25mm幅、1g/mあたり、単位目付あたりに換算)を測定した。
不織布通気度:JIS L1906 「一般長繊維不織布 試験方法」のフラジール形法に準拠して測定した。約200×200mmの試験片を採取し、通気性試験機(TEXTEST製)を用いて測定した。
不織布伸張回復率:JIS L1096 「一般織物試験方法」に準拠して測定した。ただし、本発明における評価は伸度50%での回復率とし、幅25mm、長さ200mmの試験片を採取し、引張試験機(オリエンテック製)を用いて、チャック間を100mmに設定して試験片を固定した。引張速度300mm/minで50%まで伸長させ後、クロスヘッドを伸長時と同じ速度で元の位置に戻し、不織布にかかる応力を0とした。再び同じ速度で50%まで伸長させ、応力負荷が再び始まる時の不織布の伸びた長さをLmmとした。伸長回復率は下記の式に従って求めた。
伸長回復率(%)=((50−L)/50)×100
伸長回復率(%)=((50−L)/50)×100
膜弾性率:JIS L1906 「一般長繊維不織布 試験方法」に準拠して測定した。幅25mm、長さ200mmの試験片を採取し、引張試験機(島津製作所製)を用いて、チャック間を100mmに設定して試験片を固定した。引張速度300mm/minで伸長させ、S−S曲線の傾きから、下記の式で、膜弾性率を算出した。
E=Fm÷(εm÷100)
E・・・・膜弾性率[N/in]
F・・・・引張力[N/in]
ε・・・・歪み[%]
m・・・・引張力Fと歪みεの関係が、直線関係を維持している点
Fm・・・m点での引張力
εm・・・m点での歪み
厚み: JIS L−1098に準じて測定した。
測定器…定圧厚さ測定器 TYPE PF−11(ラフロック社製)
定荷重圧縮率: 10mm四方の大きさにカットしたサンプルを受圧板にのせ0.01mm/secの速度にて圧縮し、1000gfの荷重時の厚みから下記の式により定荷重圧縮率を算出した。
C=100−(B/A)×100
C・・・・定荷重圧縮率[%]
A・・・・試験前の厚み[mm]
B・・・・1000gf荷重時の厚み[mm]
表面抵抗:幅120mm、長さ120mmの試験片の両端を巾100mmの電極で挟み100mm間の抵抗値を測定した。
体積抵抗:幅120mm、長さ120mmの試験片を、幅100mm、長さ100mm、重量3kgの銅板で挟み、銅板間の抵抗値を測定した。
切り屑: 各試料をハサミで切断したときの切り屑の発生状況を目視にて判断した。
○ 切り屑の発生がほとんど無い
△ 切り屑の発生がある
× 切り屑の発生が激しい
ほつれ・毛羽: 各試料をハサミで切断したときの繊維のほつれ・毛羽の状況を目視にて判断した。
○ 繊維のほつれ・毛羽がない
△ 繊維のほつれ・毛羽が少しある
× 繊維のほつれ・毛羽がある
[実施例1]
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂(ディーアイシーバイエルポリマー(株)製、T−9290N、MFR=20)を230℃の押出機で溶融混練し、ギアポンプで計量し、直径0.5mmの孔を2mmピッチで一列に配したメルトブローノズルから吐出させ、ノズルの1ホール当たり0.96g/分の吐出条件でポリマーを押し出し、ノズルの両側から吹き出す加熱エア(236℃、9Nl/cm/分)にて細化・固化することによって、フィラメントを形成し、このフィラメントをノズルから20cm離れた位置にある移動コンベアネット上に吹き付けると共に、コンベアネットの直下に設けられた吸引装置によって加熱エアの3倍の吸引量(吸引速度=6m/s)で吸引することで、平均繊維径が22μm、目付が100g/m、伸度344%、強度28N/2.5cm、引裂強度7N/2.5cm、50%伸長回復率90%、通気度98cc/cm/s、定荷重圧縮率78%のポリウレタン弾性繊維不織布を得た。
次いで、得られた不織布を、塩化パラジウム0.3g/L、塩化第一錫30g/L、36%塩酸300ml/Lを含む40℃の水溶液に2分間浸漬後、水洗した。続いて、酸濃度0.1Nのホウ沸化水素酸に30℃で5分間浸漬後、水洗した。次に硫酸銅7.5g/L、37%ホルマリン30ml/L、ロッシェル塩85g/Lから成る無電解銅メッキ液に30℃で5分間浸漬後、水洗した。続いて、硫酸ニッケル30g/L、次亜燐酸ソーダ20g/L、クエン酸アンモニウム50g/Lから成る無電解ニッケルメッキ液に35℃、5分間浸漬しニッケルを積層させた後水洗し、本発明の導電性材料を得た。金属付与量は34.3g/mであった。その性能は表1に示すように、切り屑の発生がほとんどなく、定荷重圧縮率も満足できるものであった。
[実施例2]
実施例1と同様にポリカーボネート系ポリウレタン樹脂(ディーアイシーバイエルポリマー(株)製、T−9290N、MFR=20)を使用してポリウレタン不織布を作製した。平均繊維径が23μm、目付が75g/m、伸度330%、強度21N/2.5cm、引裂強度6.2N/2.5cm、50%伸長回復率90%、通気度128cc/cm/s、定荷重圧縮率81%のポリウレタン弾性繊維不織布を得た。
次いで、得られた不織布を、塩化パラジウム0.3g/L、塩化第一錫30g/L、36%塩酸300ml/Lを含む40℃の水溶液に2分間浸漬後、水洗した。続いて、酸濃度0.1Nのホウ沸化水素酸に30℃で5分間浸漬後、水洗した。次に硫酸銅7.5g/L、37%ホルマリン30ml/L、ロッシェル塩85g/Lから成る無電解銅メッキ液に30℃で5分間浸漬後、水洗した。続いて、硫酸ニッケル30g/L、次亜燐酸ソーダ20g/L、クエン酸アンモニウム50g/Lから成る無電解ニッケルメッキ液に35℃、5分間浸漬しニッケルを積層させた後水洗し、本発明の導電性材料を得た。金属付与量は26.0g/mであった。その性能は表1に示すように、切り屑の発生がほとんどなかった。特に繊維由来の大きい屑は見られず、定荷重圧縮率も満足できるものであった。
[実施例3]
ポリエステルエラストマー樹脂(東洋紡績製P−40B、MFR=10)を260℃の押出機で溶融混練し、以下は、実施例1と同様にして不織布を作製し、平均繊維径が22μm、目付が75g/m、伸度600%、強度16N/2.5cm、引裂強度4.2N/2.5cm、50%伸長回復率88%、通気度120cc/cm/s、定荷重圧縮率79%の不織布を作製した。
次いで、得られた不織布を、塩化パラジウム0.3g/L、塩化第一錫30g/L、36%塩酸300ml/Lを含む40℃の水溶液に2分間浸漬後、水洗した。続いて、酸濃度0.1Nのホウ沸化水素酸に30℃で5分間浸漬後、水洗した。次に硫酸銅7.5g/L、37%ホルマリン30ml/L、ロッシェル塩85g/Lから成る無電解銅メッキ液に30℃で5分間浸漬後、水洗した。続いて、硫酸ニッケル30g/L、次亜燐酸ソーダ20g/L、クエン酸アンモニウム50g/Lから成る無電解ニッケルメッキ液に35℃、5分間浸漬しニッケルを積層させた後水洗し、本発明の導電性材料を得た。金属付与量は26.8g/mであった。その性能は表1に示すように、切り屑の発生がほとんどなかった。特に繊維由来の大きい屑はなく、定荷重圧縮率も満足できるものであった。
[比較例1]
厚み1.2mm、密度30個/インチのポリウレタンフォームを実施例1と同様に金属を付与し、導電性材料を得た。この導電性材料の斜視図を図4に示す。その性能は表1に示すように、切り屑が発生していた。特にウレタンフォーム由来の大きい屑があり、性能は満足できるものではなかった。
[比較例2]
厚み1.2mm、密度30個/インチのポリウレタンフォームとポリエステル長繊維(単糸デニール2.0d)からなるスパンボンド不織布(目付け40g/m、膜弾性率3000N/in)を接着し、厚み1.3mmの複合体を得た。これに実施例1と同様に金属を付与し、導電性材料を得た。この導電性材料の斜視図を図5に示す。その性能は表1に示すように、切り屑が発生していた。特にポリウレタンフォーム由来の大きい屑があり、性能は満足できるものではなかった。
[比較例3]
ポリエステル短繊維(単糸デニール2.0d)からなるスパンレース不織布(目付け50g/m)を実施例1と同様に金属を付与し、導電性材料を得た。この導電性材料の斜視図を図6に示す。その性能は表1に示すように、切り屑が発生していた。特にポリエステル繊維由来の大きい屑があり、性能は満足できるものではなかった。
[比較例4]
実施例1と同様にポリカーボネート系ポリウレタン樹脂(ディーアイシーバイエルポリマー(株)製、T−9290N、MFR=20)を使用してポリウレタン不織布を作製した。平均繊維径が17μm、目付が140g/m、伸度450%、強度40N/2.5cm、引裂強度8.9N/2.5cm、50%伸長回復率90%、通気度82cc/cm/s、定荷重圧縮率56%のポリウレタン弾性繊維不織布を得た。
次いで、得られた不織布を、塩化パラジウム0.3g/L、塩化第一錫30g/L、36%塩酸300ml/Lを含む40℃の水溶液に2分間浸漬後、水洗した。続いて、酸濃度0.1Nのホウ沸化水素酸に30℃で5分間浸漬後、水洗した。次に硫酸銅7.5g/L、37%ホルマリン30ml/L、ロッシェル塩85g/Lから成る無電解銅メッキ液に30℃で5分間浸漬後、水洗した。続いて、硫酸ニッケル30g/L、次亜燐酸ソーダ20g/L、クエン酸アンモニウム50g/Lから成る無電解ニッケルメッキ液に35℃、5分間浸漬しニッケルを積層させた後水洗し、導電性材料を得た。金属付与量は53.3g/mであった。その性能は表1に示すように、切り屑はほとんど発生していなかったが、定荷重圧縮率が低く、性能は満足できる物ではなかった。
Figure 0005280088
有機繊維構造シートの引張力−歪曲線 本発明の導電性材料の斜視図である。 本発明の他の例の導電性材料の斜視図である。 比較例1に記載の導電性材料の斜視図である。 比較例2に記載の導電性材料の斜視図である。 比較例3に記載の導電性材料の斜視図である。
符号の説明
1 導電性材料
2 金属層を有する不織布
3 導電性材料
4 金属層を有する有機繊維構造シート
5 導電性材料
6 金属層を有するポリウレタンフォーム
7 導電性材料
8 導電性材料
9 金属層を有するスパンレース不織布

Claims (10)

  1. 表面に金属層を有した不織布からなる導電性材料であって、該不織布は、連続した有機繊維が自己接着してなり、前記有機繊維の繊維径が22〜70μmであり、金属層形成後の定荷重圧縮率が50%以上である導電性材料。
  2. 前記有機繊維が合成繊維である請求項1記載の導電性材料。
  3. 前記合成繊維が、ウレタン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維およびポリエステル繊維から選ばれる少なくとも1種である請求項2記載の導電性材料。
  4. 前記金属層が、金、銀、銅、ニッケル、錫およびコバルトから選ばれる少なくとも1種の金属からなる請求項1〜3のいずれか1項記載の導電性材料。
  5. さらに、樹脂層を有する請求項1〜4のいずれか1項記載の導電性材料。
  6. さらに、表面に金属層を有した有機繊維構造シートが積層されてなる請求項1〜5のいずれか1項記載の導電性材料。
  7. 前記有機繊維構造シートが、膜弾性率39.37N/cm(100N/in以上の不織布、織物または編物である請求項6記載の導電性材料。
  8. 前記有機繊維構造シートが、合成繊維からなる請求項6または7記載の導電性材料。
  9. 前記合成繊維が、ウレタン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維およびポリエステル繊維から選ばれる少なくとも1種である請求項8記載の導電性材料。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項記載の導電性材料を、打ち抜いてなる導電性ガスケット部品。
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