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JP5277709B2 - 帯電部材、その帯電部材を有する帯電装置、その帯電装置を有するプロセスカートリッジ、及び、そのプロセスカートリッジを有する画像形成装置 - Google Patents

帯電部材、その帯電部材を有する帯電装置、その帯電装置を有するプロセスカートリッジ、及び、そのプロセスカートリッジを有する画像形成装置 Download PDF

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JP5277709B2 JP2008119038A JP2008119038A JP5277709B2 JP 5277709 B2 JP5277709 B2 JP 5277709B2 JP 2008119038 A JP2008119038 A JP 2008119038A JP 2008119038 A JP2008119038 A JP 2008119038A JP 5277709 B2 JP5277709 B2 JP 5277709B2
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Description

本発明は、複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において用いられる帯電部材、その帯電部材を有する帯電装置、及び、その帯電装置を有するプロセスカートリッジ、並びに、その画像形成装置に関する。
従来の電子写真複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体(感光体ドラム)に対して帯電処理を行う帯電装置が用いられている。図6は、従来の帯電ローラを有する電子写真方式の画像形成装置の説明図である。
図6において、130は、従来の電子写真方式の画像形成装置である。従来の電子写真方式の画像形成装置130は、静電潜像が形成される感光体ドラム111、感光体ドラム111に接触して帯電処理を行う帯電部材(帯電ローラ)112、レーザ光等の露光手段113、感光体ドラム111の静電潜像にトナー115を付着させるトナー担持体(現像ローラ)114、感光体ドラム111上のトナー像を記録紙117に転写処理する転写部材(転写ローラ)116、及び、転写処理後の感光体ドラム111をクリーニングするためのクリーニング部材(クリーニングブレード)118を有している。図6おいて、119は、感光体ドラム111の表面に残留したトナー115ーがクリーニング部材118により除去された排トナーであり、120は、現像装置であり、そして、121は、クリーニング装置である。なお、図6では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、本件では必要としないので、省略してある。
次に、従来の電子写真方式の画像形成装置130の基本的な作像動作について説明する。
感光体ドラム111に接触された帯電ローラ112に対してDC電圧をパワーパック(図示せず)から給電すると、感光体ドラム111の表面は、一様に高電位に帯電する。その直後に、画像光が感光体ドラム111の表面に露光手段113により照射されると、感光体ドラム111の照射された部分は、その電位が低下する。このような帯電ローラ112による感光体ドラム111の表面への帯電メカニズムは、帯電ローラ112と感光体ドラム111との間の微少空間におけるパッシェンの法則に従った放電であることが知られている。
画像光は、画像の白/黒に応じた光量の分布であるので、かかる画像光が照射されると、画像光の照射によって感光体ドラム111の面に記録画像に対応する電位分布、即ち、静電潜像が形成される。このように静電潜像が形成された感光体ドラム111の部分が現像ローラ114を通過すると、その電位の高低に応じてトナーが付着し、静電画像を可視像化したトナー像が形成される。かかるトナー像が形成された感光体ドラム111の部分に、記録紙117が所定のタイミングでレジストローラ(図示せず)により搬送され、前記トナー像に重なる。そして、このトナー像が転写ローラ116によって記録紙に転写された後、該記録紙117は、感光体ドラム111から分離される。分離された記録紙117は、搬送経路を通って搬送され、定着ユニット(図示せず)によって、加熱定着された後、機外へ排出される。このようにして転写が終了すると、感光体ドラム111は、その表面がクリーニング部材118によりクリーニング処理され、さらに、クエンチングランプ(図示せず)により、残留電荷が除去されて、次回の作像処理に備えられる。
このような画像形成装置で用いられる帯電部材としては、像担持体の表面に帯電部材が接触して帯電させる接触帯電方式のものが広く用いられているが、使用中に、像担持体の表面に残留したトナー、帯電部材の放電により発生する酸化性ガスにより劣化したトナー、トナー構成物質等の付着物質が帯電部材の表面に付着し、帯電部材が汚染されるという問題があったので、これらの付着物質を除去するために、クリーニング部材が帯電部材の表面に設置されている。しかしながら、経時では、クリーニング部材が帯電部材から除去した付着物質で汚染されるので、クリーニング部材のクリーニング能力が低下してゆき、そのために、帯電部材の表面に付着した付着物質による放電ムラが発生し、そのために、異常画像が発生するという問題があった。
そこで、像担持体に近接配置して帯電部材と像像担持体との間の一定間隙(微少間隙)を保ちながら、像担持体表面を帯電させる非接触帯電方式による帯電部材が採用されつつある。非接触帯電方式による帯電部材が用いられる場合には、帯電部材が像担持体に直接接触しないので、帯電部材の表面が汚染されにくくなり、そのために、非接触帯電方式による帯電部材は、接触方式による帯電部材に比べて、長寿命化が可能となる。しかしながら、非接触帯電方式による帯電部材を用いる場合には、微少間隙の変動による帯電ムラを防止するために、帯電部材には、直流電圧に高圧の交流電圧が重畳して印加されるので、像担持体の付着物が、像担持体と帯電部材との間で飛翔し、経時では、帯電部材の表面に除々に蓄積し、そのために、最終的には帯電部材の表面に付着した付着物に起因する電気抵抗のムラによる放電ムラが発生し、異常画像が発生するという問題があった。
ところで、像担持体と帯電部材と間の微少間隙をできるだけ広く取ることができれば、汚染物質の付着を低減できるが、微少間隙を広く取りすぎると、交流電圧の電圧を高くする必要があるので、リークによる異常放電が発生し易くなり、画像上に白ポチ(異常画像)が発生し易くなる。それ故、像担持体と帯電部材との間の微少間隙を広くすることができない。
また、画像形成装置に用いられる帯電部材には、導電性のものが必要であるが、導電性の帯電部材とするために、カーボンブラックのような電子導電系の導電剤を用いると、交流の高電圧を印加した際に局所的なリークによる異常放電が発生しやすくなるので、像担持体と帯電部材との間の微少間隙を広くすることができない。したがって、帯電部材を導電性にする導電剤としては、イオン導電系の導電剤が好ましいが、従来のイオン導電系の導電剤でコーティング材料を低電気抵抗化することは、困難であったので、帯電部材として使用可能な材料を見出すことが難しかった。したがって、従来においては、帯電部材を構成する電気抵抗調整層をイオン導電系のものを用いて形成し、帯電部材を構成する表面層を電子導電系のものを用いて形成することによって、帯電部材のリークの軽減を図っていた(特許文献1を参照。)が十分ではなかった。
特開平7−77859号公報
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は、像担持体と帯電部材との間の微少間隙を広く取っても異常放電しにくい帯電部材、その帯電部材を有する帯電装置、その帯電装置を有するプロセスカートリッジ、及び、そのプロセスカートリッジを有する画像形成装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、導電性支持体と、前記導電性支持体の上に設けられた電気抵抗調整層と、前記電気抵抗調整層の上に設けられた表面層と、を有する帯電部材において、
前記表面層が、少なくとも、(a)フッ素又はシリコンがグラフトされたポリオール樹脂、(b)ポリエーテルポリオール樹脂、(c)アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む含フッ素有機アニオン塩類、及び、(d)ポリイソシアネート、を含有していることを特徴とする帯電部材である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記ポリエーテルポリオール樹脂が、前記表面層を構成する全樹脂に対して、30〜60wt%の比率で含有されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記ポリエーテルポリオール樹脂におけるエチレンオキサイド換算でのポリエーテルの含有量が、10〜40wt%であることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載された発明において、前記表面層が、それに含有されているジアザビシクロウンデセン又はジアザビシクロノネンの有機酸塩類からなる触媒の存在下において硬化されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載された発明において、像担持体に当接して一定の微少間隙を形成するリング状の空隙保持部材が、前記帯電部材の両端部に設けられていることを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の帯電部材を有していることを特徴とする帯電装置である。
請求項7に記載された発明は、像担持体と帯電装置とが、一体に支持されて、画像形成装置の本体に着脱自在に固定されたプロセスカートリッジにおいて、
前記帯電装置が、請求項6に記載の帯電装置で構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジである。
請求項8に記載された発明は、プロセスカートリッジと、像担持体の表面に露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体の表面の静電潜像にトナーを供給して可視化する現像手段と、前記像担持体の表面の可視化像を転写媒体に転写する転写手段と、を少なくとも備えた画像形成装置において、
前記プロセスカートリッジが、請求項7に記載のプロセスカートリッジで構成されていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、導電性支持体と、前記導電性支持体の上に設けられた電気抵抗調整層と、前記電気抵抗調整層の上に設けられた表面層と、を有する帯電部材において、前記表面層が、少なくとも、(a)フッ素又はシリコンがグラフトされたポリオール樹脂、(b)ポリエーテルポリオール樹脂、(c)アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む含フッ素有機アニオン塩類、及び、(d)ポリイソシアネート、を含有しているので、帯電部材の低電気抵抗化を図ることができ、そのために、担持体と帯電部材との間の微少間隙を広く取っても異常放電しにくい帯電部材を提供することができる。
請求項2に記載された発明によれば、前記ポリエーテルポリオール樹脂が、前記表面層を構成する全樹脂に対して、30〜60wt%の比率で含有されているので、帯電部材の低電気抵抗化をいっそう図ることができ、そのために、担持体と帯電部材との間の微少間隙を広く取ってもいっそう異常放電しにくい帯電部材を提供することができる。
請求項3に記載された発明によれば、前記ポリエーテルポリオール樹脂におけるエチレンオキサイド換算でのポリエーテルの含有量が、10〜40wt%であるので、帯電部材の低電気抵抗化をいっそう図ることができ、そのために、像担持体と帯電部材との間の微少間隙を広く取ってもいっそう異常放電しにくい帯電部材を提供することができる。また、ポリエーテル含有量が多い樹脂の場合は、全樹脂中のポリエーテル樹脂比率を下げることが可能となるので、表面層の塗膜強度を高くすることができる。
請求項4に記載された発明によれば、前記表面層が、それに含有されているジアザビシクロウンデセン又はジアザビシクロノネンの有機酸塩類からなる触媒の存在下において硬化されているので、ポリエーテル比率が高くなっても、硬化反応が高くなり、そのために低電気抵抗化を図った表面層を容易に得ることができ、よって、いっそう異常放電しにくい帯電部材を提供することができる。
請求項5に記載された発明によれば、像担持体に当接して一定の微少間隙を形成するリング状の空隙保持部材が、前記帯電部材の両端部に設けられているので、像担持体の表面に残存したトナー等の残存物質が帯電手段にいっそう付着しにくくなる。
請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜5のいずれか1項に記載の帯電部材を有している帯電装置とするので、帯電部材の低電気抵抗化を図ることができ、そのために、担持体と帯電部材との間の微少間隙を広く取っても異常放電しにくい帯電装置を提供することができる。
請求項7に記載された発明によれば、像担持体と帯電装置とが、一体に支持されて、画像形成装置の本体に着脱自在に固定されたプロセスカートリッジにおいて、前記帯電装置が請求項6に記載の帯電装置で構成されているので、長期にわたって安定した画質を得ることができ、且つ、交換もユーザーメンテナンスが可能であり簡素化される。
請求項8に記載された発明によれば、プロセスカートリッジと、像担持体の表面に露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体の表面の静電潜像にトナーを供給して可視化する現像手段と、前記像担持体の表面の可視化像を転写媒体に転写する転写手段と、を少なくとも備えた画像形成装置において、前記プロセスカートリッジが請求項7に記載のプロセスカートリッジで構成されているので、高画質を得ることができると共に、長期にわたって安定した画像を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す帯電部材(帯電ローラ)を像担持体上に配置した状態を示す模式図である。図2は、図1におけるA−A線断面図である。図3は、本発明の一実施の形態を示す画像形成装置の概略説明図である。図4は、本発明の一実施の形態を示す画像形成装置における画像形成部の構成を示す概略説明図である。図5は、実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた帯電ローラにおけるポリエーテル樹脂率とローラ電気抵抗との関係を示すグラフである。
図1,2において、9は、帯電部材である。帯電部材9は、導電性支持体903と、前記導電性支持体903の上に設けられた電気抵抗調整層902と、前記電気抵抗調整層902の上に設けられた表面層901と、を有している。そして、前記表面層901は、少なくとも、(a)フッ素又はシリコンがグラフトされたポリオール樹脂、(b)ポリエーテルポリオール樹脂、(c)アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む含フッ素有機アニオン塩類、及び、(d)ポリイソシアネート、を含有している。図1において、90は、帯電装置であり、904は、空隙保持部材であり、905は、軸受であり、そして、907は、空隙保持部材904を像担持体2Yに加圧当接させる圧力付与手段(圧縮バネ)である。
このように、導電性支持体903と、前記導電性支持体903の上に設けられた電気抵抗調整層902と、前記電気抵抗調整層902の上に設けられた表面層901と、を有する帯電部材9において、前記表面層901が、少なくとも、(a)フッ素又はシリコンがグラフトされたポリオール樹脂、(b)ポリエーテルポリオール樹脂、(c)アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む含フッ素有機アニオン塩類、及び、(d)ポリイソシアネート、を含有していると、帯電部材9の低電気抵抗化を図ることができ、そのために、担持体2Yと帯電部材9との間の微少間隙Gを広く取っても異常放電しにくい帯電部材9を提供することができる。
本発明においては、前記ポリエーテルポリオール樹脂は、前記表面層901を構成する全樹脂に対して、好ましくは、30〜60wt%の比率で含有されている。このように、前記ポリエーテルポリオール樹脂が、前記表面層901を構成する全樹脂に対して、30〜60wt%の比率で含有されていると、帯電部材9の低電気抵抗化をいっそう図ることができ、そのために、像担持体2Yと帯電部材9との間の微少間隙Gを広く取ってもいっそう異常放電しにくい帯電部材9を提供することができる。
また、本発明においては、前記ポリエーテルポリオール樹脂におけるエチレンオキサイド換算でのポリエーテルの含有量は、好ましくは、10〜40wt%である。このように、前記ポリエーテルポリオール樹脂におけるエチレンオキサイド換算でのポリエーテルの含有量が10〜40wt%であると、帯電部材9の低電気抵抗化をいっそう図ることができ、そのために、像担持体2Yと帯電部材9との間の微少間隙Gを広く取ってもいっそう異常放電しにくい帯電部材を提供することができる。また、ポリエーテル含有量が多い樹脂の場合は、全樹脂中のポリエーテル樹脂比率を下げることが可能となるので、表面層901の塗膜強度を高くすることができる。
前記表面層901は、それに含有されているジアザビシクロウンデセン又はジアザビシクロノネンの有機酸塩類からなる触媒の存在下において硬化されている。このように、前記表面層901が、それに含有されているジアザビシクロウンデセン又はジアザビシクロノネンの有機酸塩類からなる触媒の存在下において硬化されていると、ポリエーテル比率が高くなっても、硬化反応が高くなり、そのために低電気抵抗化を図った表面層901を容易に得ることができ、よって、いっそう異常放電しにくい帯電部材9を提供することができる。
本発明においては、像担持体2Yに当接して一定の微少間隙Gを形成するリング状の空隙保持部材904が前記帯電部材9の両端部に設けられている。このように、像担持体2Yに当接して一定の微少間隙Gを形成するリング状の空隙保持部材904が前記帯電部材9の両端部に設けられていると、像担持体2Yの表面に残存したトナー等の残存物質が帯電部材9にいっそう付着しにくくなる。
次に、帯電部材(帯電ローラ)9を構成する空隙保持部材904,電気抵抗調整層902、及び、表面層901について詳細に説明する。
<空隙保持部材904について>
空隙保持部材904の必要な特性としては、導電部材9と感光体2Yとの間の微少間隙Gを環境及び長期(経時)に渡って安定して形成することであり、そのためには、吸湿性、耐摩耗性が小さい材料が望ましい。また、トナー及び、トナー添加剤が付着しにくいことや、感光体2Yと当接し、摺動するために、感光体2Yを摩耗させないということも重要であり、種々の条件に応じて、適宜選択されるものである。空隙保持部材904を構成する材料としては、具体的には、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアセタール(POM)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)、及び、それらの共重合体(AS,ABS)等の汎用樹脂、ポリカーボネート(PC)、ウレタン、フッ素(PTFE)等があげられる。特に、空隙保持部材904を確実に固定するためには、接着剤を塗布して接着することができる。また、空隙保持部材904は、絶縁性材料が好ましく、体積固有抵抗で10-13 Ωcm以上であることが好ましい。絶縁性が必要である理由は、感光体2Yとのリーク電流の発生を無くすためである。空隙保持部材904は、成型加工により成形されたものである。
空隙保持部材904は、その一部が電気抵抗調整層902と高低差を有している。微少間隙Gを形成する方法としては、電気抵抗調整層902と空隙保持部材904を切削、研削等の除去加工により同時加工することにより形成することができる。空隙保持部材904と電気抵抗調整層902を同時加工することにより、微少間隙Gを高精度に形成することが可能となる。空隙保持部材904の電気抵抗調整層902と隣接する部分の高さを、電気抵抗調整層902の高さと同一、又は、低く形成することで、空隙保持部材904と感光体2Yとの接触幅が低減され、帯電部材9と感光体2Yとの微少間隙Gを高精度にすることができる。このようにすると、空隙保持部材904の電気抵抗調整層902側端部の外表面が像担持体2Yに当接することを防止することができるので、この端部を介して隣接する電気抵抗調整層902が像担持体2Yに接触してリーク電流が発生してしまうことを防止することが可能となる。また、空隙保持部904の電気抵抗調整層902側の端部を低く加工することによって、この部分を、除去加工を行う際の切削刃等の逃げ代(逃げ加工)とすることができる。なお、逃げ代(逃げ加工)の形状は、空隙保持部材904の端部の外表面が像担持体2Yに当接しないような形状であるならばどのような形状であっても良い。更に、表面層901をコーティングする際のマスキングを電気抵抗調整層902と空隙保持部材904との境界で行うことは、ばらつきを考慮すると制御が難しいので、段差を形成する際に、電気抵抗調整層902と同一又は低く形成された空隙保持部材904まで表面層901を形成することにより、電気抵抗調整層902上に確実に表面層901を形成することができる。
<電気抵抗調整層902について>
電気抵抗調整層902は、高分子型イオン導電材料が分散された熱可塑性樹脂組成物により形成されている。電気抵抗調整層902の体積固有抵抗は、好ましくは、10-6〜10-9Ωcmである。10-9Ωcmを越えると、帯電能力や転写能力が不足してしまい、また、10-6Ωcmよりも体積固有抵抗が低いと、感光体2Y全体への電流集中によるリークが生じてしまう。電気抵抗抵抗調整層902は、好ましくは、ポリプロピレン(PP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)、及び、それらの共重合体(AS,ABS)、ポリアミド、ポリカーボーネート(PC)等の熱可塑性樹脂で構成される。これらの熱可塑性樹脂に分散させる高分子型イオン導電材料としては、ポリエーテルエステルアミド成分を含有する高分子化合物が好ましい。ポリエーテルエステルアミドはイオン導電性の高分子材料であり、マトリックスポリマー中に分子レベルで均一に分散、固定化される。したがって、金属酸化物、カーボンブラック等の電子伝導系導電剤を分散した組成物に見られるような分散不良に伴う抵抗値のばらつきが生じない。また、帯電部材(帯電ローラ)9として、高い印加電圧を掛ける際には、電子伝導系導電剤の場合、局所的に電気の流れやすい経路が形成さるので、像担持体2Yへのリーク電流が発生し、帯電部材9の場合、異常画像である白・黒ポチ画像が発生する。ポリエーテルエステルアミドは、高分子材料であるため、ブリードアウトが生じ難い。配合量については、抵抗値を所望の値にする必要があることから、熱可塑性樹脂が20〜70重量%、高分子型イオン導電剤が80〜20重量%とする必要がある。
さらに、抵抗値を調整するために、電解質(塩類)を添加することも可能である。塩類としては、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム等のアルカリ金属塩、リチウムビスイミド、リチウムトリスメチド等のリチウムイミド塩、エチルトリフェニルホスホニウム・テトラフルオロボレート、テトラフェニルホスホニウム・ブロマイド等の四級ホスホニウム塩が挙げられる。導電剤は物性を損なわない範囲で、単独若しくは、複数をブレンドして用いても構わない。導電材料をマトリックスポリマー中に分子レベルで均一に分散させるためには、相溶化剤を添加することにより、帯電材料におけるミクロ分散が可能になるので、相溶化剤を適宜使用しても構わない。相溶化剤としては、反応基であるグリシジルメタクリレート基を有するものが挙げられる。その他、物性を損なわない範囲において、酸化防止剤等の添加剤を使用しても構わない。樹脂組成物の製造方法に関しては特に制限はなく、各材料を混合し二軸混練機、ニーダー等で溶融混練することによって、容易に製造できる。また、電気抵抗調整層902としての導電性支持体(芯金)903上への形成は、押出成形や射出成形等の手段で導電性支持体903に前記樹脂組成物を被覆することによって、容易に行うことができる。
導電性支持体903上に電気抵抗調整層902のみを形成して帯電部材9を構成すると、電気抵抗調整層902にトナー及び、トナーの添加剤等が固着して性能低下する場合がある。このような不具合は、電気抵抗調整層902に表面層901を形成することで、防止すことができる。また、接触方式とする場合は、帯電部材9は、弾性体にする必要があるが、その場合、シリコーン、NBR、エピクロルヒドリン、EPDM等のゴム材料に種々の導電剤を添加することで弾性のある電気抵抗調整層902を形成することができる。ゴム材料の加工方法は、従来より用いられている工法を使用することができる。
<表面層901について>
表面層901を形成する材料としては、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂が非粘着性に優れているので、これらの樹脂がトナー固着防止の面で好ましい。また、表面層901の電気抵抗調整層902上への形成は、上記表面層901を構成する樹脂を有機溶媒に溶解して塗料を調整し、その塗料をスプレー塗装、ディッピング、ロールコート等の種々塗布手段で電気抵抗調整層902に塗布することにより行う。表面層901の膜厚は、好ましくは、10〜50μmである。
表面層901を構成する材料は、1液性塗料及び2液性塗料のどちらの塗料も使用可能であるが、硬化剤を併用する2液性塗料にすると、耐環境性、非粘着性、及び、離型性を高めることができる。2液性塗料の場合には、塗膜を加熱することにより、樹脂を架橋・硬化させる方法が一般的である。しかしながら、電気抵抗調整層902は、熱可塑性樹脂で構成されているので、高い温度で加熱することができない。2液性塗料としては、分子中に水酸基を有する主剤、及び、水酸基と架橋反応を起こす、イソシアネート系樹脂を用いることことが有効である。イソシアネート系樹脂としては、ポリイソシアネート樹脂が挙げられ、具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネート、これらの三量体、これらのアダクト体やビュウレット体、これらの重合体で2個以上のイソシアネート基を有するもの、さらにブロック化されたイソシアネート類などがあげられるが、これらに限定されるものではない。イソシアネート系樹脂を用いることにより、100℃以下の比較的低温で架橋・硬化反応が起こる。硬化剤の配合量は、官能基(−OH基)1当量に対して0.1〜5当量、好ましくは、0.5〜1.5当量である。その他、メラミン、グアナミン樹脂などのアミノ樹脂の硬化剤も基材の耐熱性に応じて適宜使用することができる。トナーの非粘着性から、表面層の樹脂は、分子中にシリコーンあるいは、フッ素がグラフトした樹脂が加工し易い。
導電性付与剤(電解質塩)として、イオン導電性にするためには、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム等の過塩素酸のアルカリ金属塩、又は、アルカリ土類金属塩、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタン、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、リチウムトリスメチド、エチルトリフェニルホスホニウム・テトラフルオロボレート、テトラフェニルホスホニウム・ブロマイド等のフッ素有機アニオン塩類、変性脂肪酸ジメチルアンモニウムエトサルファート、ステアリン酸アンモニウムアセテート、ラウリルアンモニウムアセテート等の有機イオン性導電性物質が挙げられる。本発明者らは、それらの中でも、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタン、トリフルオロメタンスルホン酸リチウムを用いることで、塗膜(表面層)を低電気抵抗化できることを見出した。
また、イオン導電性を発現して低電気抵抗化するためには、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、及び、ポリエチレン−ポリエチレングリコールグラフト共重合体からなるポリエーテルポリオール類を添加する必要がある。これらポリエーテルポリオール樹脂の含有量は、好ましくは、表面層(塗膜)を形成する全樹脂に対して、20〜70wt%であり、さらに好ましくは、30〜60wt%である。そして、ポリエーテルポリオール中のポリエーテル量は、好ましくは、(エチレンオキサイド換算で)5〜55wt%であり、さらに好ましくは、10〜50wt%である。
また、電解質塩の添加量は、好ましくは、塗膜(表面層)を形成する全樹脂に対して、1〜15wt%であり、さらに好ましくは、1.5〜10wt%である。導電剤は、物性を損なわない範囲で、単独若しくは、複数をブレンドして用いても構わない。
本発明においては、請求項1〜5のいずれか1項に記載の帯電部材9を有している帯電装置90とする。このように、請求項1〜5のいずれか1項に記載の帯電部材9を有している帯電装置90とすると、帯電部材9の低電気抵抗化を図ることができ、そのために、担持体2Yと帯電部材9との間の微少間隙Gを広く取っても異常放電しにくい帯電装置90を提供することができる。
次に、本発明の帯電装置90について詳細に説明する。
本発明の帯電装置90は、図4の点線で囲んだ部分である。この帯電装置90には、帯電部材9表面へのトナー、又は、固体潤滑剤が放電により分解した分解生成物を除去するためのクリーニング部材91が設けられている。この帯電装置90においては、連続気泡発泡体であるメラミン発泡体で構成されたクリーニング部材91が帯電部材9の表面に当接されて帯電部材9と連れ回りされる。クリーニング部材91は、ギア等を介して直接駆動させても構わないが、帯電部材9と等速にすることが、クリーニング性の点では望ましい。
帯電装置90は、帯電部材9に電圧を印加する電源を備える(図示しない)。電圧としては、直流電圧だけでも良いが、直流電圧と交流電圧を重畳することが好ましい。特に、非接触方式の場合、像担持体(感光体)2Yと帯電部材(帯電ローラ)9との間の微少間隙(ギャップ)Gの変動により帯電ムラが生じやすく、直流電圧のみを印加すると像担持体2Yの表面電位が不均一になることがある。交流電圧を重畳した電圧では、帯電ローラ9表面が等電位となり、放電が安定して像担持体2Yを均一に帯電させることができる。重畳する電圧における交流電圧は、ピ−ク間電圧を像担持体2Yの帯電開始電圧の2倍以上にすることが好ましい。帯電開始電圧とは、帯電ローラ9に直流のみを印加した場合に像担持体2Yが帯電され始めるときの電圧の絶対値である。これにより、像担持体2Yから帯電ローラ9への逆放電が生じ、そのならし効果で像担持体2Yをより安定した状態で均一に帯電させることができる。また、交流電圧の周波数は像担持体2Yの周速度(プロセススピード)の7倍以上であることが望ましい。7倍以上の周波数にすることにより、モアレ画像が(目視)認識できなくなる。
本発明の帯電装置90は、感光体ドラム2Yに対向配置される円筒形状の帯電部材9と、帯電部材が感光体ドラム2Yと対向する面と反対側の面に当接するように配置される円筒形状の帯電クリーニング部材91とからなる。また、帯電部材9は、その両端部を圧力付与手段である圧縮ばね907によって、それぞれ感光体ドラム2Yの側に付勢している。帯電部材9は、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。その電圧は、直流(DC)電圧のみでもよいが、DC電圧に交流(AC)電圧を重畳させた電圧であることが好ましい。AC電圧を印加することにより、感光体ドラム2Yの表面をより均一に帯電することができる。帯電部材9は、感光体ドラム2Yに接触させて設けてもよいが、本実施の形態においては、感光体ドラム2Yに対して微小間隙Gをもって配設される。この微小間隙Gは、帯電部材9の両端部の非画像形成領域に一定の厚みを有する空隙保持部材904を付与するなどして、空隙保持部材904の表面を感光体ドラム2Yの表面に当接させることで、設定することができる。
帯電部材9と感光体ドラム2Yとの微小間隙Gは、空隙保持部材より100μm以下、好ましくは、5〜70μm程度の範囲にする。これにより、帯電装置90の作動時における異常画像の形成を抑えることができる。微小間隙Gが、100μm以上では、感光体ドラム2Yに到達するまでの距離も長くなることで、パッシェンの法則の放電開始電圧が大きくなり、さらに、感光体ドラム2Yまでの放電空間が大きくなると、感光体ドラム2Yを所定の帯電をさせるためには、放電による放電生成物が多量に必要となり、これが画像形成後も放電空間に多量に残留し、感光体ドラム2Yに付着して、感光体ドラム2Yの経時劣化を促進する原因になる。また、この微小間隙Gが小さいと、感光体ドラム2Yまでの到達距離も短くなるので、放電エネルギーが小さくても感光体ドラム2Yを帯電させることができる。しかし、帯電部材9と感光体ドラム2Yにより形成される微小間隙Gが狭くなり、空気の流が悪くなってしまう。そのために、放電空間で形成された放電生成物は、この空間内に滞留するので、微小間隙Gが大きい場合と同様に、画像形成後も放電空間に多量に残留し、感光体ドラム2Yに付着して、感光体ドラム2Yの経時劣化を促進する原因になる。従って、放電エネルギーを小さくして放電生成物の生成を少なくし、かつ、空気が滞留しない程度の空間を形成することが好ましい。そのために、微小間隙Gは、100μm以下であって、5〜70μmの範囲にすることが好ましい。これにより、ストリーマ放電の発生を防止し、放電生成物の生成を少なくして感光体ドラム2Yに堆積する量を少なくして、斑点状の画像斑・像流れを防止することができる。
ここで、感光体ドラム2Y上に現像後に残留するトナーは、感光体ドラム2Yに対向して設けられるクリーニング装置64によりクリーニングされるが、完全に除去するのは困難であり、極わずかのトナーがクリーニング装置64を通過し、帯電装置90へと搬送されてくる。このときに、トナーの粒径が微小間隙Gより大きいと、トナーは感光体ドラム2Yや帯電部材9により摺擦されて熱を帯び、帯電部材9に融着することがある。このトナーが融着した部分は、感光体ドラム2Yに近くなるために優先的に放電が生ずる異常放電を起こす。従って、微小間隙Gは、画像形成装置1に用いられるトナーの最大粒径よりも大きいことが好ましい。
また、帯電部材9は、図示しないハウジングの側板に設けられる軸受に嵌合され、軸受には従動しない摩擦係数の低い樹脂による軸受905に設ける圧縮バネ907により感光体ドラム表面方向に押圧されている。これにより、機械的振動、芯金903の偏位があっても一定の微小間隙Gを形成することができる。押圧する荷重は、好ましくは、4〜25N、さらに好ましくは、6〜15Nである。帯電部材9は、軸受905で固定されていても、稼動時の振動、帯電部材の表面の凹凸により微小間隙Gの大きさが変動し、微小間隙Gが適正な範囲からはずれる場合があり、このために、経時的には感光体ドラム2Yの劣化を促進することになる。ここで、荷重とは、空隙保持部材904を通して感光体ドラム2Yに加わるすべての荷重を意味する。これは、帯電部材9の両端に設けられる圧縮バネ907の力、帯電部材9とクリーニング部材91の自重等により調整できる。荷重が小さいと、帯電部材9の回転時による変動、駆動するギア等の衝撃力による跳ね上がりを抑えることができない。荷重が大きいと、帯電部材9と嵌合する軸受905との摩擦が大きくなり、経時的な摩耗量を大きくして変動を促進することになる。従って、荷重を、好ましくは、4〜25N、さらに好ましくは、6〜15Nの範囲にすることにより、微小間隙Gを適正な範囲にして、放電生成物の生成を少なくして感光体ドラム2Yに堆積する量を少なくして感光体ドラム2Yの寿命を延ばし、かつ、斑点状の異常画像・画像流を防止することができる。
前記帯電部材9の形状は、円筒形状とし、両端をギア又は軸受905で回転可能に支持されている。このように、帯電部材9が、像担持体2Yへの最近接部から、感光体ドラム(像担持体)2Yの移動方向の上下流に漸次離間する曲面で形成されていると、像担持体2Yをより均一に帯電させることができる。像担持体2Yに対向する帯電部材9が、先鋭な部分があると、その部分の電位が高くなるために優先的に放電が開始され、像担持体2Yの均一な帯電が困難になる。従って、円筒状の形状で、曲面を有することで均一な像担持体2Yの帯電が可能になる。また、帯電部材9の放電している表面は強いストレスを受ける。放電が常に同じ面で発生するので、その劣化が促進され、さらに、削り落ちることがある。そのために、帯電部材9の全面を放電する面として使用できるのであれば、回転させることで、早期の劣化を防止することで、長期にわたって使用することができる。
図3,4に示されているように、本発明のプロセスカートリッジ7Yは、像担持体2Yと帯電装置90とが、一体に支持されて、画像形成装置100の本体に着脱自在に固定されている。そして、かかるプロセスカートリッジにおいて、前記帯電装置90が請求項6に記載の帯電装置で構成されている。このように、像担持体2Yと帯電装置90とが、一体に支持されて、画像形成装置100の本体に着脱自在に固定されているプロセスカートリッジ7Yにおいて、前記帯電装置90が請求項6に記載の帯電装置で構成されていると、長期にわたって安定した画質を得ることができ、且つ、交換もユーザーメンテナンスが可能であり簡素化される。
また、図3,4に示されているように、本発明の画像形成装置1は、プロセスカートリッジ7Yと、像担持体2Yの表面に露光して静電潜像を形成する露光手段Lと、像担持体2Yの表面の静電潜像にトナーを供給して可視化する現像手段11と、像担持体2Yの表面の可視化像を転写媒体(中間転写ベルト3)に転写する転写手段(転写ローラ25)と、を少なくとも備えている。そして、本発明の画像形成装置1においては、前記プロセスカートリッジ7Yは、請求項7に記載のプロセスカートリッジで構成されている。このように、前記プロセスカートリッジ7Yが請求項10に記載のプロセスカートリッジで構成されていると、高画質を得ることができると共に、長期にわたって安定した画像を得ることができる。
次に、画像形成装置1について詳細に説明する。図3,4に示されているように、本発明の画像形成装置1は、複数の支持ローラ4,5,6に巻き掛けられて矢印A方向に回転駆動される無端状の中間転写ベルト3と、その中間転写ベルト3に対向配置された第1〜4のプロセスカートリッジ7Y,7C,7M,7BKを有している。各プロセスカートリッジ7Y〜7BKは、それぞれ異なった色のトナー像が形成されるドラム状の感光体として構成された像担持体2Y,2C,2M,2BKを有し、その各像担持体上に異なった色のトナー像がそれぞれ形成され、その各トナー像が中間転写ベルト3上に重ねて転写される。中間転写ベルト3は、像担持体2Y,2C,2M,2BKに形成されたトナー像が転写される転写材の一例を構成するものである。第1〜4のプロセスカートリッジ7Y〜7BKの各像担持体2Y〜2BK上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト3に転写する構成は、トナー像の色が異なるだけで、実質的に全て同一であるため、第1のプロセスカートリッジ7Yの像担持体2Yにトナー像を形成し、これを中間転写ベルト3に転写する構成だけを説明する。
図4は、第1のプロセスカートリッジ7Yの拡大断面図である。ここに示したプロセスカートリッジ7Yの像担持体2Yは、ユニットケース8に回転自在に支持されていて、図示していない駆動装置によって時計方向に回転駆動される。このとき、ユニットケース8に回転自在に支持された帯電ローラ9に帯電電圧が印加され、これによって像担持体2Yの表面が所定の極性に帯電される。帯電後の像担持体2Yには、プロセスカートリッジ7Yとは別体の図3に示した光書き込み装置10から出射する光変調されたレーザ光Lが照射され、これによって像担持体2Yに静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置11によってイエロートナー像として可視像化される。
現像装置11は、ユニットケース8の一部によって構成された現像ケース12を有し、この現像ケース12には、トナーとキャリアを有する二成分系の乾式現像剤Dが収容されている。また、この現像ケース12には、現像剤Dを撹拌する2本のスクリュー14,14と、図4における反時計方向に回転駆動される現像ローラ23とが配置され、その現像ローラ23の周面に汲み上げられた現像剤は、該現像ローラ23の周面に担持されて、当該現像ローラ23の回転方向に搬送され、ドクターブレード24を通過した現像剤が現像ローラ23と像担持体2Yの間の現像領域に運ばれる。このとき、その現像剤中のトナーが像担持体2Yに形成された静電潜像に静電的に移行して、その潜像がトナー像として可視像化される。現像領域を通過した現像剤は、現像ローラ23から分離され、スクリュー14,14によって撹拌される。このようにして、像担持体2Yにトナー像が形成されるのである。キャリアを有さない一成分系現像剤を用いる現像装置を採用することもできる。
一方、中間転写ベルト3を挟んでプロセスカートリッジ7Yと反対側には一次転写ローラ25が配置され、この一次転写ローラ25に転写電圧が印加されることによって、像担持体2Y上のトナー像が、矢印A方向に回転駆動される中間転写ベルト3上に一次転写される。トナー像転写後の像担持体2Y上に付着する転写残トナーは、クリーニング装置26によって除去される。本例のクリーニング装置26は、ユニットケース8の一部によって構成されたクリーニングケース27と、先端エッジ部が像担持体2Yの表面に圧接したクリーニングブレード28と、そのクリーニングブレード28を保持するブレードホルダ29と、クリーニングケース27内に配置されたトナー搬送スクリュー30とを有している。クリーニングブレード28は、像担持体2Yの表面移動方向に対してカウンタ向きに配置されている。前記クリーニングブレード28は、ゴムなどの弾性体により構成され、そのクリーニングブレード28の基端側は、例えば接着剤によってブレードホルダ29に固定されている。かかるクリーニングブレード28の先端エッジ部が像担持体2Yの表面に圧接することによって、像担持体2Y上の転写残トナーが掻き取り除去される。除去されたトナーは、回転駆動されるトナー搬送スクリュー30によってクリーニングケース外に搬送される。このようにして、クリーニングブレード28は、トナー像が転写材(図2の例では中間転写ベルト3)に転写された後の像担持体2Yを清掃する用をなす。
また、プロセスカートリッジ7Yには、像担持体2Yに潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置31と、像担持体2Yに塗布された潤滑剤を均す作用を有するブレード32が設けられているが、これらについては後に詳しく説明する。
前記したものと全く同様にして、図3に示した第2〜4の像担持体2C,2M,2BK上にシアントナー像、マゼンタトナー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成され、これらのトナー像がイエロートナー像の転写された中間転写ベルト3上に順次重ねて一次転写され、中間転写ベルト3上に合成トナー像が形成される。トナー像転写後の各像担持体2C,2M,2BK上の転写残トナーがクリーニング装置により除去されることも第1の像担持体2Yの場合と変わりはない。
一方、図3に示すように、画像形成装置本体1内の下部には、例えば転写紙より成る記録媒体Pを収容した給紙カセット14と、給紙ローラ15を有する給紙装置16が配置され、給紙ローラ15の回転によって最上位の記録媒体Pが矢印B方向に送り出される。送り出された記録媒体は、レジストローラ対17によって、所定のタイミングで支持ローラ4に巻き掛けられた中間転写ベルト3の部分と、これに対置された二次転写ローラ18との間に給送される。このとき、二次転写ローラ18には所定の転写電圧が印加され、これによって中間転写ベルト3上の合成トナー像が記録媒体Pに二次転写される。合成トナー像を二次転写された記録媒体Pは、さらに上方に搬送されて定着装置19を通り、このとき記録媒体P上のトナー像が熱と圧力の作用により定着される。定着装置19を通過した記録媒体Pは、画像形成装置1の上部の排紙部22に排出される。また、トナー像転写後の中間転写ベルト3上に付着する転写残トナーはクリーニング装置20によって除去される。
図4に示したクリーニングブレード28及び像担持体2Yの摩耗を抑え、しかも、小粒径の球形トナーを用いたときも、クリーニングブレード28による高いクリーニング性能が維持されるように、本例の画像形成装置には、前述の潤滑剤塗布装置31が設けられている。かかる潤滑剤塗布装置31は、第2〜4のプロセスカートリッジ7C,7M,7BKにも設けられているが、その構成と作用は全て同一であるので、ここでも図4に示したプロセスカートリッジ7Yの潤滑剤塗布装置31だけを説明する。
図4に示した潤滑剤塗布装置31は、像担持体2Yの表面に当接するブラシローラ33と、このブラシローラ33に対置された固形潤滑剤34と、その固形潤滑剤34を固定支持する潤滑剤ホルダ35と、その潤滑剤ホルダ35を介して固形潤滑剤34を案内するガイド36と、加圧手段の一例である圧縮コイルばね37とを有している。ブラシローラ33は、芯軸38と、その芯軸38に基端部が固定された多数のブラシ繊維39とを有している。かかるブラシローラ33は、像担持体2Yに対してほぼ平行に、しかもその像担持体2Yに沿って長く延びていて、ブラシローラ33の芯軸38の長手方向各端部が図示していない軸受を介して、ユニットケース8に対して回転自在に支持されている。画像形成動作時には、ブラシローラ33は図3における反時計方向に回転駆動される。また、固形潤滑剤34は、ブラシローラ33に対して平行に長く延びた直方体状に形成され、そのブラシローラ33を向いた側の先端面がブラシローラ33のブラシ繊維39に当接し、これとは反対の基端側の面が潤滑剤ホルダ35に固定されている。本例のガイド36は、互いに平行に間隔をあけて対向配置された一対のガイド板40,41を有し、これらのガイド板40,41は連結板42によって一体化されている。一対のガイド板40,41と連結板42は、ユニットケース8の一部によって構成されている。潤滑剤ホルダ35は、一対のガイド板40,41の間に配置され、その各ガイド板40,41の互いに対向した面に潤滑剤ホルダ35が摺動可能に当接する。潤滑剤をブラシローラへ押圧する方法は、バネ等の手段によって達成でき、潤滑剤ホルダ35を介して、固形潤滑剤34をブラシローラ33に対して加圧する。図3には、この加圧方向を矢印Cで示してある。圧縮コイルばねに代えて、ねじりコイルばねや板ばねなどから成る加圧手段を用いることもできる。
前述したようにして、固形潤滑剤34がブラシローラ33のブラシ繊維39に圧接すると共に、そのブラシ繊維39が像担持体2Yの表面に圧接し、その際、ブラシローラ33が回転するので、固形潤滑剤34の潤滑剤がブラシ繊維39によって削り取られ、その削り取られた粉体状の潤滑剤が像担持体2Yの表面に塗布される。このように、ブラシローラ33は、固形潤滑剤34から削り取られた粉体状の潤滑剤を像担持体表面に供給する潤滑剤供給部材の一例を構成している。固形潤滑剤34はブラシローラ33によって削り取られて消費され、経時的にその厚みが減少するが、固形潤滑剤34は圧縮コイルばね37によって加圧されているので、その固形潤滑剤34は常時ブラシローラ33のブラシ繊維39に当接することができる。
前記像担持体2Yの表面には、潤滑剤が塗布されるので、像担持体表面の摩擦係数を低く抑えることができ、これによって像担持体2Yとクリーニングブレード28の摩耗を抑え、その寿命を伸ばすことができる。しかも、小粒径で球形のトナーを用いたときも、クリーニングブレード28による像担持体2Yのクリーニング性能が大きく低下することを阻止できる。また、前記潤滑剤塗布装置31には、ガイド36が設けられ、そのガイド36によって、潤滑剤ホルダ35と固形潤滑剤34が、実質的に、ブラシローラ33に対して接近又は離間する方向、すなわち圧縮コイルばね37による加圧方向Cと、その逆の方向にだけ移動できるように、その潤滑剤ホルダ35と固形潤滑剤34が案内される。このため、固形潤滑剤34が、この方向と直交する方向Eに大きく振れ動くことはない。これによって、固形潤滑剤34は常にほぼ同じ面積でブラシローラ33に当接することができ、常にほぼ一定量の潤滑剤が、ブラシローラ33を介して、像担持体表面に供給され、像担持体表面への潤滑剤の塗布むらを防止できる。
前記画像形成装置1においては、図4に示されているように、潤滑剤ホルダ35が一対のガイド板40、41に当接し、その潤滑剤ホルダ35を介して、固形潤滑剤34がガイド36によって案内されるように構成されているが、固形潤滑剤34をガイド36によって直に案内するように構成することもできる。また、固形潤滑剤34が、実質的に、ブラシローラ33に対して接近又は離間する方向Cにだけ移動できるように、固形潤滑剤34がガイド36により案内されるとは、固形潤滑剤34が、この方向Cに対して直交する方向Eに、多少の遊び分だけ遊動してもよいことを示している。
以上のように、前記潤滑剤塗布装置31は、回転しながら像担持体2Yに当接するブラシローラ33より成る潤滑剤供給部材と、その潤滑剤供給部材に対置された固形潤滑剤34と、該固形潤滑剤34が、実質的に、潤滑剤供給部材に対して接近又は離間する方向にだけ移動できるように、該固形潤滑剤34を案内するガイド36と、該固形潤滑剤34を潤滑剤供給部材に対して加圧する加圧手段とを有している。また、図4に示した画像形成装置は、均しブレード32として構成された潤滑剤均し手段を有しており、この均しブレード32は、ゴムなどの弾性体より成り、その先端エッジ部が像担持体2Yの表面に当接し、その基端側がホルダ45に固定されている。均しブレード32は像担持体表面の移動方向に対してトレーリング向きに配置されている。一方、前述のブラシローラ33より成る潤滑剤供給部材は、図4から明らかなように、クリーニングブレード28よりも像担持体表面移動方向下流側に配置されている。
前記した画像形成装置1によれば、トナー像転写後の像担持体表面に付着する転写残トナーはクリーニングブレード28により除去され、これによってクリーンな状態となった像担持体2Yの表面に、ブラシローラ33によって潤滑剤が塗布される。次いでその塗布された潤滑剤は、像担持体表面に当接した均しブレード32を通過するとき、像担持体2Yの表面に一様に押し広げられて均一に均される。これにより、像担持体上に厚みの均一な潤滑剤層が形成される。このように、像担持体2Yを清掃した直後に、潤滑剤を塗布し、その潤滑剤を均すことによって、像担持体表面への潤滑剤塗布量の偏りやその表面の摩擦係数の偏りが生じることを防止でき、記録媒体上に形成された画像の画質を高めることができる。しかも、均しブレード32は、像担持体表面の移動方向に対してトレーリング向きに配置されているので、像担持体2Yの駆動トルクが過度に大きくなることを阻止できる。
(実施例1)
ABS樹脂(GR−3000、電気化学工業社製)40重量%、及び、ポリエーテルエステルアミド(IRGASTAT P18、チバスペシャリティケミカルズ社製)60重量%を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物100部にポリカーボネート−グリシジルメタクリレート−スチレン−アクリロニトリル共重合体(モディパーCL440−G、日本油脂製)4部を添加して、溶融混練することにより、樹脂溶融組成物とした。そして、この樹脂溶融組成物を、SUM22(Niメッキ処理)からなる支持体(外径10mm)上に射出成形して電気抵抗調整層を形成し、この電気抵抗調整層のゲートカット、及び、長さ調整を行った後、その両端部に高密度ポリエチレン樹脂(ノバテックPP HY540、日本ポリプロ社製)で構成されるリング状の空隙保持部材を圧入し、前記空隙保持部材の外径を12.54mm、前記電気抵抗調整部の外径を12.40mmに同時切削加工してローラを得た。次ぎに、前記ローラにおける電気抵抗調整層の表面に、アクリルシリコーン樹脂(3000VH−P、川上塗料社製)、ポリエーテルポリオール樹脂(エクセノールE540、エチレンオキサイド量40重量%、旭硝子社製)、イソシアネート樹脂(T4硬化剤、川上塗料社製)、ビス(トリフルオロメタン)スルホニルイミド酸リチウム酢酸ブチル溶解液(三光化学工業社製)、及び、有機塩触媒(U−CAT SA1、サンアプロ社製)からなる樹脂組成物で構成されるからなる塗料を酢酸ブチル、及び、トルエン、MEKからなる希釈溶剤で希釈した後、スプレー塗装により、膜厚約10μmの表面層を形成し、続いて、この表面層を熱風炉で105℃で90分間加熱硬化させることにより、空隙保持部材と表面層の間に約70μmの段差が形成されたローラ状の帯電部材を得た。
(実施例2)
アクリルシリコーン樹脂(3000VH−P、川上塗料社製)、ポリエーテルポリオール樹脂(エクセノールE230、エチレンオキサイド量40重量%、旭硝子社製)、イソシアネート樹脂(T4硬化剤、川上塗料社製)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム溶解液(三光化学工業社製)、及び、有機塩触媒(U−CAT SA1、サンアプロ社製)からなる樹脂組成物で構成されるからなる塗料とした以外は、実施例1と同様にして、帯電部材を得た。
(実施例3)
フッ素系樹脂(サーフキュアーDSC−201、大同塗料社製)、ポリエーテルポリオール樹脂(エクセノールE540、エチレンオキサイド量40重量%、旭硝子社製)、イソシアネート樹脂(T4硬化剤、川上塗料社製)、ビス(トリフルオロメタン)スルホニルイミド酸リチウム酢酸ブチル溶解液(三光化学工業社製)、及び、有機塩触媒(U−CAT SA1、サンアプロ社製)、及び、有機塩触媒(U−CAT SA102、サンアプロ社製)からなる樹脂組成物で構成されるからなる塗料とした以外は、実施例1と同様にして、帯電部材を得た。
(実施例4)
アクリルシリコーン樹脂(3000VH−P、川上塗料社製)、ポリエーテルポリオール樹脂(エクセノール540、エチレンオキサイド量40重量%、旭硝子社製)、イソシアネート樹脂(T4硬化剤、川上塗料社製)、ビス(トリフルオロメタン)スルホニルイミド酸リチウム酢酸ブチル溶解液(三光化学工業社製)、及び、有機塩触媒(U−CAT SA1、サンアプロ社製)からなる樹脂組成物で構成されるからなる塗料とした以外は、実施例1と同様にして、帯電部材を得た。
(比較例1)
アクリルシリコーン樹脂(3000VH−P、川上塗料社製)、イソシアネート樹脂(T4硬化剤、川上塗料社製)、及び、カーボンブラックからなる樹脂組成物で構成されるからなる塗料とした以外は、実施例1と同様にして、帯電部材を得た。
(比較例2)
アクリルシリコーン樹脂(3000VH−P、川上塗料社製)、過塩素酸リチウム含有ポリオール樹脂(PEL20A、日本カーリット社製)、イソシアネート樹脂(T4硬化剤、川上塗料社製)、及び、過酸化リチウム、からなる樹脂組成物で構成されるからなる塗料とした以外は、実施例1と同様にして、帯電部材を得た。
以上、実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた帯電部材(帯電ローラ)に関して、それらの電解質塩比率(wt%)、ポリエーテル樹脂比率及びEO(エチレンオキサイド)含有率を測定した。そして、実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた帯電部材(帯電ローラ)を図4に示すような帯電装置にセットし、図3に示した画像形成装置(1magioMP C450)を用いて、A3で600dpi、1×1のハーフトーン画像を出力した。その際、帯電ローラへの印加電圧として、交流電圧(Vpp)を2.7kVから0.1kVずつ2.2kVまで下げながら画像出力を行い、異常放電(白ポチ)が発生する電圧を評価し、異常放電余裕度とした。その他の条件として、直流の印加電圧(Vdc)は、−690Vとし、そして、交流周波数は、1.5kHzとした。また、評価環境は、10℃、15%RHとし、その評価環境において、帯電部材及び画像形成装置を24時間調湿した後、それらの帯電部材及び画像形成装置の評価を行った。
前記EO(エチレンオキサイド)含有率については、次に示すエチレンオキサイド定量方法に基づいておこなった。即ち、NMR(核磁気共鳴分光法)により、ポリエーテルポリオールのIH−スペクトルを測定し、プロピレンオキシドのCH3 (1.14ppm付近)、CH2 −(3.41ppm付近)、メチン水素、CH2 −(3.5ppm付近)、及び、エチレンオキシドのCH2 (3.66ppm付近)にピークが存在していることにより、プロピレンオキシドとエチレンオキシドのポリエーテルポリエーテルであることが判る。そして、NMRスペクトルの1.14、3.54、3.66ppm付近のピーク面積比より、エチレンオキシドの含有率を求めた。ピーク面積は、ピークを垂直に分割して計算したものである。前記核磁気共鳴装置は、JEOL JNM−A400FT NMR SYSTEM(日本電子社製)を用いて測定した。また、総合評価基準は、○:実用上問題のないもの、及び、×:実用できないもの、とした。
測定結果は、次の表1に示される。
Figure 0005277709
本発明の一実施の形態を示す帯電部材(帯電ローラ)を像担持体上に配置した状態を示す模式図である。 図1におけるA−A線断面図である。 本発明の一実施の形態を示す画像形成装置の概略説明図である。 本発明の一実施の形態を示す画像形成装置における画像形成部の構成を示す概略説明図である。 実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた帯電ローラにおけるポリエーテル樹脂率とローラ電気抵抗との関係を示すグラフである。 従来の画像形成装置の概略説明図である。
符号の説明
2Y 像担持体(感光体、感光体ドラム)
9 帯電部材(帯電ローラ)
90 帯電装置
91 クリーニング部材(クリーニングローラ)
901 表面層
902 電気抵抗調整層
903 導電性支持体(芯金)
904 空隙保持部材
905 軸受
907 圧力付与手段(圧縮バネ)
908 圧力付与手段(圧縮バネ)
909 樹脂発泡体
910 連れ回り補助部材
G 微少間隙

Claims (8)

  1. 導電性支持体と、前記導電性支持体の上に設けられた電気抵抗調整層と、前記電気抵抗調整層の上に設けられた表面層と、を有する帯電部材において、
    前記表面層が、少なくとも、(a)フッ素又はシリコンがグラフトされたポリオール樹脂、(b)ポリエーテルポリオール樹脂、(c)アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む含フッ素有機アニオン塩類、及び、(d)ポリイソシアネート、を含有していることを特徴とする帯電部材。
  2. 前記ポリエーテルポリオール樹脂が、前記表面層を構成する全樹脂に対して、30〜60wt%の比率で含有されていることを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記ポリエーテルポリオール樹脂におけるエチレンオキサイド換算でのポリエーテルの含有量が、10〜40wt%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯電部材。
  4. 前記表面層が、それに含有されているジアザビシクロウンデセン又はジアザビシクロノネンの有機酸塩類からなる触媒の存在下において硬化されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の帯電部材。
  5. 像担持体に当接して一定の微少間隙を形成するリング状の空隙保持部材が、前記帯電部材の両端部に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の帯電部材。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の帯電部材を有していることを特徴とする帯電装置。
  7. 像担持体と帯電装置とが、一体に支持されて、画像形成装置の本体に着脱自在に固定されたプロセスカートリッジにおいて、
    前記帯電装置が、請求項6に記載の帯電装置で構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. プロセスカートリッジと、像担持体の表面に露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体の表面の静電潜像にトナーを供給して可視化する現像手段と、前記像担持体の表面の可視化像を転写媒体に転写する転写手段と、を少なくとも備えた画像形成装置において、
    前記プロセスカートリッジが、請求項7に記載のプロセスカートリッジで構成されていることを特徴とする画像形成装置。
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