JP5276476B2 - アルミニウム合金クラッド材 - Google Patents
アルミニウム合金クラッド材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5276476B2 JP5276476B2 JP2009048277A JP2009048277A JP5276476B2 JP 5276476 B2 JP5276476 B2 JP 5276476B2 JP 2009048277 A JP2009048277 A JP 2009048277A JP 2009048277 A JP2009048277 A JP 2009048277A JP 5276476 B2 JP5276476 B2 JP 5276476B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- aluminum alloy
- sacrificial anode
- core material
- brazing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Prevention Of Electric Corrosion (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
本発明に係るアルミニウム合金クラッド材においては、アルミニウム合金からなる心材の一方の面に犠牲陽極材がクラッドされ、他方の面にろう材がクラッドされている。アルミニウム合金クラッド材の厚さは特に限定されないが、好ましくは0.1〜0.4mmである。なお、本発明に係る熱交換器用アルミニウム合金クラッド材で熱交換器を作製する際は、犠牲陽極材が腐食環境側となる。以下に、本発明に係るアルミニウム合金クラッド材を構成する各要素について説明する。
本発明に係るアルミニウム合金クラッド材の心材は、Si:0.2〜2.0質量%、Mn:0.2〜2.0質量%、Cu:0.3〜2.0質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなる。
Siはアルミニウム合金の強度を向上させる効果があり、特にMnと共存することでAl−Mn−Si系金属間化合物を形成して、これによりさらに強度を高めることができる。アルミニウム合金クラッド材の強度を十分なものとするため、心材におけるSi含有量は0.2質量%以上とし、0.25質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がさらに好ましい。一方、Siはアルミニウム合金の融点を降下させるため、過剰に添加されるとろう付け時に心材の溶融が生じる。したがって、心材におけるSi含有量は2.0質量%以下とし、1.9質量%以下が好ましく、1.8質量%以下がさらに好ましい。
MnはSiと同様にアルミニウム合金の強度を向上させる効果があり、特にSiと共存することでAl−Mn−Si系金属間化合物を形成して、これによりさらに強度を高めることができる。アルミニウム合金クラッド材の強度を十分なものとするため、心材におけるMn含有量は0.2質量%以上とし、0.25質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がさらに好ましい。一方、Mnが過剰に添加されると粗大な晶出物が析出して、アルミニウム合金クラッド材の加工性が低下する。したがって、心材におけるMn含有量は2.0質量%以下とし、1.9質量%以下が好ましく、1.8質量%以下がさらに好ましい。
Cuはアルミニウム合金の強度を向上させる効果があり、また、アルミニウム合金の電位を貴にする作用があるため、犠牲陽極材に対する電位を貴にして犠牲陽極材の犠牲防食効果を高める。これらの効果を十分なものとするため、心材におけるCu含有量は0.3質量%以上とし、0.35質量%以上が好ましく、0.4質量%以上がさらに好ましい。一方、Cuが過剰に添加されると、粒界にCu化合物が多く析出して、粒界腐食を生じ易くなる。したがって、心材におけるCu含有量は2.0質量%以下とし、1.9質量%以下が好ましく、1.8質量%以下がさらに好ましい。
Mg,Znは、いずれもアルミニウム合金の電位を卑にする作用があるが、腐食生成物として塩化マグネシウム(MgCl2)、塩化亜鉛(ZnCl2)を生成して、これらの塩化物がアルミニウム合金クラッド材表面の酸化皮膜を腐食環境から遮断する保護皮膜として作用するため、耐局部腐食性向上に有効である。また、MgはSiと共存することでMg2Si等の化合物を析出させて、アルミニウム合金の強度をさらに高めることができる。これらの効果を得るために、心材におけるMg,Znの各含有量は0.1質量%以上が好ましく、0.12質量%以上がより好ましく、0.14質量%以上がさらに好ましい。しかし前記したように、Mg,Znはアルミニウム合金の電位を卑にする作用があるため、過剰に添加されると、犠牲陽極材との電位差が不十分となって犠牲防食効果が低下する。さらにMgはろう付け性を低下させる作用があるため、過剰に添加されると、ろう付け時にろう材までMgが拡散してろう付け性が低下する。したがって、心材におけるMg,Znの各含有量は1.0質量%以下とし、0.95質量%以下が好ましく、0.9質量%以下がさらに好ましい。
Ti,Zr,Nbは、いずれもアルミニウム合金クラッド材の腐食環境側表面に堆積したアルミニウム合金の腐食生成物を微細化して、当該腐食生成物による保護性を高めて耐局部腐食性および耐全面腐食性を向上する効果を有する。この効果を得るために、心材におけるTi,Zr,Nbの各含有量は0.01質量%以上が好ましい。一方、Ti,Zr,Nbはアルミニウム合金の加工性を低下させるため、心材におけるTi,Zr,Nbの各含有量は0.5質量%以下とする。
本発明に係るアルミニウム合金クラッド材の犠牲陽極材は、当該アルミニウム合金クラッド材においてクラッド率25%以下でクラッドされ、かつクラッド率が5%以上または厚さが10μm以上の少なくとも一方を満足するようにする。クラッド率が5%未満かつ厚さが10μm未満では、犠牲陽極材に含有されるZnの絶対量が不足するため、心材に対して電位が十分に卑とならずに犠牲防食効果が低下する。また、アルミニウム合金クラッド材の犠牲陽極材側の面をろう付けする場合には、心材から拡散するMgが犠牲陽極材側表面に到達してろう付け性が低下する。一方、犠牲陽極材は心材よりも強度が劣るため、クラッド率が25%を超えると、心材の絶対厚さが薄くなってアルミニウム合金クラッド材の強度が低下する。
Znはアルミニウム合金の電位を卑にする作用があり、心材との電位差を十分なものとして、犠牲防食効果を付与する。この効果を十分なものとするため、犠牲陽極材におけるZn含有量は1.0質量%以上とし、1.2質量%以上が好ましく、1.4質量%以上がさらに好ましい。一方、Znが過剰に添加されると、犠牲陽極材自体の耐食性が劣化して腐食速度が速くなるため犠牲防食効果の持続期間が短くなる。したがって、犠牲陽極材におけるZn含有量は12質量%以下とし、11.5質量%以下が好ましく、11質量%以下がさらに好ましい。
Mo,Wは、水(冷却水、結露水等)に溶解することによって、モリブデン酸塩およびタングステン酸塩を形成する。これらの塩は、アルミニウム合金クラッド材の内部すなわち心材との電位差を拡大して犠牲防食効果を高めて局部腐食をさらに抑制し、また、酸素拡散障壁となって水中の溶存酸素の還元反応を抑制して全面腐食を抑制する。これらの効果を十分なものとするため、犠牲陽極材において、Mo,Wの各含有量は0.01質量%以上として少なくとも1種を含有する。一方、Mo,Wはいずれも過剰に添加されると、アルミニウム合金を脆化させて加工性を劣化させるため、犠牲陽極材において、Mo,Wの各含有量は5.0質量%以下とする。
Si,Mnはいずれもアルミニウム合金の強度を向上させる効果があり、特に両者を共存させた場合、Al−Mn−Si系金属間化合物の形成により、さらに強度を高めることができる。この効果を得るために、犠牲陽極材におけるSi,Mnの各含有量は0.2質量%以上が好ましく、0.25質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上がさらに好ましい。一方、Siはアルミニウム合金の融点を降下させるため、過剰に添加されるとろう付け時に犠牲陽極材の溶融が生じる。また、Mnが過剰に添加されると粗大な晶出物が析出して、アルミニウム合金クラッド材の加工性が低下する。したがって、犠牲陽極材におけるSi,Mnの各含有量は2.0質量%以下とし、1.9質量%以下が好ましく、1.8質量%以下がさらに好ましい。
Ti,Zr,Nbは、いずれもアルミニウム合金クラッド材の表面すなわち犠牲陽極材の表面に堆積したアルミニウム合金の腐食生成物を微細化して、当該腐食生成物による保護性を高めて耐局部腐食性および耐全面腐食性を向上する効果を有する。この効果を得るために、犠牲陽極材におけるTi,Zr,Nbの各含有量は0.01質量%以上が好ましい。一方、Ti,Zr,Nbはアルミニウム合金の加工性を低下させるため、犠牲陽極材におけるTi,Zr,Nbの各含有量は0.5質量%以下とする。
本発明に係るアルミニウム合金クラッド材のろう材は、当該アルミニウム合金クラッド材においてクラッド率10%以上25%以下でクラッドされる。クラッド率が10%未満では、ろうの量が不足してろう付け性が低下する。また、ろう付け時に心材から拡散するMgにより、ろう付け性が低下する。一方、クラッド率が25%を超えると、ろうの流動量が過剰となり、また心材の絶対厚さが薄くなってアルミニウム合金クラッド材の強度が低下する。また、本発明に係るアルミニウム合金クラッド材のろう材は、Si:6〜15質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金であって、アルミニウム合金材のろう付けにおいて通常用いられるAl−Si系合金、例えばJIS4045相当のAl−Si合金等が適用できる。
Siは、アルミニウム合金の融点を降下させる作用があり、さらに含有量を増加させると流動性を高くする。この高い流動性によるろう付け性を十分なものとするため、ろう材におけるSi含有量は6質量%以上とし、8質量%以上が好ましい。一方、Siが過剰に添加されると加工性が低下するため、ろう材におけるSi含有量は15質量%以下とし、12質量%以下が好ましい。
本発明に係るアルミニウム合金クラッド材の中間材は、当該アルミニウム合金クラッド材において厚さが10μm以上かつ当該心材の厚さ以下となるようにクラッドされる。厚さが10μm未満では、ろう付け時に心材から拡散するMgが中間材を経由してさらにろう材に到達して、ろう付け性の低下の抑制効果が不十分となる。一方、心材の厚さを超えると、心材の絶対厚さが薄くなってアルミニウム合金クラッド材の強度が低下する。
Si,Mnはいずれもアルミニウム合金の強度を向上させる効果があり、特に両者を共存させた場合、Al−Mn−Si系金属間化合物の形成により、さらに強度を高めることができる。この効果を十分なものとするため、中間材におけるSi,Mnの各含有量は0.2質量%以上とし、0.25質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がさらに好ましい。一方、Siはアルミニウム合金の融点を降下させるため、過剰に添加されるとろう付け時に中間材の溶融が生じる。また、Mnが過剰に添加されると粗大な晶出物が析出して、アルミニウム合金クラッド材の加工性が低下する。したがって、中間材におけるSi,Mnの各含有量は2.0質量%以下とし、1.9質量%以下が好ましく、1.8質量%以下がさらに好ましい。
Cuは、前記したように、アルミニウム合金の強度を向上させる効果があり、また、アルミニウム合金の電位を貴にする作用がある。中間材にCuを添加することにより、心材のCuがクラッドやろう付けの際にろう材側へ拡散して、心材と犠牲陽極材との電位差が減少することを防止する。これらの効果を十分なものとするため、中間材におけるCu含有量は、0.3質量%以上とし、0.35質量%以上が好ましく、0.4質量%以上がさらに好ましい。一方、Cuが過剰に添加されると、粒界にCu化合物が多く析出して、粒界腐食を生じ易くなる。したがって、中間材におけるCu含有量は2.0質量%以下とし、1.9質量%以下が好ましく、1.8質量%以下がさらに好ましい。
Ti,Zr,Nbは、前記したように、いずれもアルミニウム合金クラッド材の腐食環境側表面に堆積したアルミニウム合金の腐食生成物を微細化して、当該腐食生成物による保護性を高めて耐局部腐食性および耐全面腐食性を向上する効果を有する。中間材にこれらの元素を添加することにより、心材、さらに犠牲陽極材に添加した同元素がクラッドやろう付けの際にろう材側へ拡散して犠牲陽極材側で減少することを防止する。この効果を十分なものとするため、中間材におけるTi,Zr,Nbの各含有量は0.01質量%以上として少なくとも1種を含有する。一方、Ti,Zr,Nbはアルミニウム合金の加工性を低下させるため、中間材におけるTi,Zr,Nbの各含有量は0.5質量%以下とする。
まず、心材、犠牲陽極材、ろう材、そして必要に応じて中間材のそれぞれの成分組成のアルミニウム合金を、溶解、鋳造し、さらに必要に応じて均質化熱処理して、それぞれの鋳塊を得る。鋳塊は、圧延(熱間圧延、冷間圧延)または切断により、それぞれ所定厚さの板材とする。次に、それぞれの板材を、犠牲陽極材/心材/ろう材、または犠牲陽極材/心材/中間材/ろう材の順に、所定のクラッド率になるように重ね合わせ、熱間圧延により圧着して一体の板材とし、さらに所定の最終板厚となるまで冷間圧延を行い、アルミニウム合金クラッド材とする(クラッド圧延)。前記冷間圧延において、必要に応じて中間焼鈍を行ってもよい。
表1に示す組成を有するアルミニウム合金(合金No.C1〜C15)を溶解、鋳造して、それぞれ10〜20kgの鋳塊を作製した。鋳造温度は700℃とした。得られた鋳塊を500〜550℃で1時間の均質化熱処理を施した後、熱間圧延および冷間圧延を行い、厚さ15〜28mmの心材用の板材を得た。また、表2に示す組成を有するアルミニウム合金(合金No.S1〜S29)を溶解・鋳造して、それぞれ10kg程度の鋳塊を作製した。鋳造温度は700〜750℃とした。得られた鋳塊を460〜560℃で1時間の均質化熱処理を施した後、熱間圧延および冷間圧延を行い、厚さ2〜8mmの犠牲陽極材用の板材を得た。また、表3に示す組成を有するアルミニウム合金(合金No.M1,M2)を溶解・鋳造し、それぞれ10kg程度の鋳塊を作製した。鋳造温度は700℃とした。得られた鋳塊を500〜550℃で1時間の均質化熱処理を施した後、熱間圧延および冷間圧延を行い、厚さ4mmの中間材用の板材を得た。また、ろう材として、JIS4045相当のAl−10%Si合金を溶解・鋳造して、得られた10kg程度の鋳塊を500℃で3時間の均質化熱処理を施した後、熱間圧延および冷間圧延を行い、厚さ6〜8mmのろう材用の板材を得た。
ラジエータ内面環境での腐食特性を評価するため、腐食試験として、前記加熱後の供試材(試験片)を冷却水を模擬した試験溶液に浸漬して、1ヶ月間温度サイクルを与えた。加熱後の供試材を60mm×50mmの試験片に切り出し、アセトンで洗浄した後、犠牲陽極材側の表面の中央の50mm×40mmを試験面として、試験面以外の表面、すなわち犠牲陽極材側の表面における端から5mmの領域、ならびにろう材側の表面および端面をシリコンシーラントで被覆した。なお、試験片は供試材の仕様毎に5枚作製した。試験溶液としては、OY水(Cl-:195質量ppm、SO4 2-:60質量ppm、Cu2+:1質量ppm、Fe3+:30質量ppm、pH:3.0)を使用した。温度サイクルは、試験溶液を、室温から1時間で88℃まで加熱し、この88℃で7時間保持した後、室温まで1時間で冷却し、この室温にて15時間保持する1日1サイクルとした。
供試材No.7〜9は、犠牲陽極材のアルミニウム合金に本発明の範囲のMo,Woの1種以上を含有している実施例であるため、Znのみ含有する従来例である供試材No.1に対して局部腐食深さが約半分に低減され、全面腐食量も約80%に低減されて良好な耐食性を示した。これに対して、供試材No.2,3は犠牲陽極材のMo,Wの含有量がいずれも不足している比較例であり、これらの元素の効果が不十分なため、供試材No.1と同程度の腐食を生じた。また、供試材No.4は犠牲陽極材のZn含有量が不足している比較例であるため、犠牲陽極材−心材間の電位差が不十分で局部腐食深さが増大した。同様に、供試材No.6は心材のCu含有量が不足している比較例であるため、犠牲陽極材−心材間の電位差が不十分で局部腐食深さが増大した。また、供試材No.5は犠牲陽極材のクラッド率が少なく、8.8μmと厚さが不足している比較例であるため、全面腐食量は減少したが、局部腐食深さが増大した。
供試材No.10〜18は、本発明の犠牲陽極材のアルミニウム合金に、さらにSi,Mnの1種以上を添加して強度を向上させた実施例であるが、犠牲陽極材にクラックが発生し難くなった結果、耐全面腐食性がさらに向上した。
供試材No.19〜21は、本発明の心材のアルミニウム合金に、さらにMg,Znの1種以上を添加した実施例であり、これらの元素の作用により耐局部腐食性がさらに向上した。また、供試材No.20は、犠牲陽極材のクラッド率が5.2%、厚さにして10.4μmと、本発明の範囲内の下限近傍であるが、供試材No.19,21と同等の耐食性を有し、アルミニウム合金クラッド材の薄肉化に対応できることを示した。さらに供試材No.22〜27は、心材のMg,Zn添加に加え、犠牲陽極材にSi,Mnが添加された実施例であり、耐局部腐食性および耐全面腐食性が共に向上した。
供試材No.28,29は、本発明の犠牲陽極材のアルミニウム合金に、さらにTi,Zr,Nbの1種以上を添加した実施例であり、これらの元素の作用により耐局部腐食性および耐全面腐食性がさらに向上した。供試材No.30〜33は、犠牲陽極材にさらにSi,Mnが添加された実施例であり、耐局部腐食性および耐全面腐食性が共に向上した。また、供試材No.34は本発明の心材のアルミニウム合金にさらにTiを添加した実施例であり、供試材No.35〜37は本発明の心材のアルミニウム合金にさらにTi,Zr,Nbの1種以上およびMg,Znの1種以上を添加した実施例であり、これらの元素の作用により耐局部腐食性および耐全面腐食性が共に向上した。また、供試材No.37は、心材とろう材の間に中間材を備えたアルミニウム合金クラッド材であるが、供試材No.35,36と同等の耐食性を示した。
Claims (8)
- 心材と、この心材の一面側にクラッド率25%以下でクラッドされ、かつ前記クラッド率が5%以上または厚さが10μm以上の少なくとも一方を満足する犠牲陽極材と、前記心材の他面側にクラッド率10%以上25%以下でクラッドされたろう材と、を備えたアルミニウム合金クラッド材であって、
前記心材は、Si:0.2〜2.0質量%、Mn:0.2〜2.0質量%、Cu:0.3〜2.0質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、
前記犠牲陽極材は、Zn:1.0〜12質量%を含有し、さらにMo:0.01〜5.0質量%およびW:0.01〜5.0質量%の1種以上を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、
前記ろう材は、Si:6〜15質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなることを特徴とするアルミニウム合金クラッド材。 - 前記心材は、さらに、Mg:0.1〜1.0質量%およびZn:0.1〜1.0質量%の1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム合金クラッド材。
- 前記心材は、さらに、Ti:0.01〜0.5質量%、Zr:0.01〜0.5質量%、およびNb:0.01〜0.5質量%の1種以上を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアルミニウム合金クラッド材。
- 前記犠牲陽極材は、さらに、Si:0.2〜2.0質量%およびMn:0.2〜2.0質量%の1種以上を含有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のアルミニウム合金クラッド材。
- 前記犠牲陽極材は、さらに、Ti:0.01〜0.5質量%、Zr:0.01〜0.5質量%、およびNb:0.01〜0.5質量%の1種以上を含有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のアルミニウム合金クラッド材。
- 前記心材と前記ろう材の間に、厚さが10μm以上かつ当該心材の厚さ以下の中間材をさらに備え、
前記中間材は、Si:0.2〜2.0質量%、Mn:0.2〜2.0質量%、Cu:0.3〜2.0質量%を含有し、さらにTi:0.01〜0.5質量%、Zr:0.01〜0.5質量%、およびNb:0.01〜0.5質量%の1種以上を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、前記不可避的不純物として、Mg:0.05質量%以下、Zn:0.05質量%以下に制限されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のアルミニウム合金クラッド材。 - 自動車の熱交換器に使用される請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のアルミニウム合金クラッド材。
- 自動車のろう付け型ラジエータチューブ材に使用される請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のアルミニウム合金クラッド材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009048277A JP5276476B2 (ja) | 2009-03-02 | 2009-03-02 | アルミニウム合金クラッド材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009048277A JP5276476B2 (ja) | 2009-03-02 | 2009-03-02 | アルミニウム合金クラッド材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010202919A JP2010202919A (ja) | 2010-09-16 |
JP5276476B2 true JP5276476B2 (ja) | 2013-08-28 |
Family
ID=42964691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009048277A Expired - Fee Related JP5276476B2 (ja) | 2009-03-02 | 2009-03-02 | アルミニウム合金クラッド材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5276476B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8554684B2 (en) | 1994-04-01 | 2013-10-08 | Intarsia Software Llc | Controlling database copyrights |
US8595502B2 (en) | 1995-09-29 | 2013-11-26 | Intarsia Software Llc | Data management system |
US9245260B2 (en) | 1994-10-27 | 2016-01-26 | Xylon Llc | Data copyright management |
CN107099705A (zh) * | 2017-04-28 | 2017-08-29 | 浙江大侠铝业有限公司 | 高强度耐腐蚀铝合金及其制备方法 |
CN109913707A (zh) * | 2019-03-12 | 2019-06-21 | 成都标建铝业有限公司 | 一种高强耐磨铝合金材料及其制备方法 |
CN112111668A (zh) * | 2020-09-27 | 2020-12-22 | 绵阳市优泰精工科技有限公司 | 一种高压输变电专用铝合金材料制造方法 |
EP4083246A4 (en) * | 2020-02-04 | 2023-05-31 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) | ALUMINUM ALLOY BRAZING PLATE |
JP7398673B2 (ja) | 2020-07-14 | 2023-12-15 | 公益財団法人実験動物中央研究所 | 動物実験設備および動物実験方法 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6228500B2 (ja) * | 2014-03-28 | 2017-11-08 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウム合金製ブレージングシート |
JP6286335B2 (ja) * | 2014-09-30 | 2018-02-28 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウム合金製ブレージングシート |
JP2017179548A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウム合金製ブレージングシート |
CN110904365A (zh) * | 2019-11-27 | 2020-03-24 | 亚太轻合金(南通)科技有限公司 | 新型3系铝合金及其制备方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07179969A (ja) * | 1993-12-22 | 1995-07-18 | Mitsubishi Alum Co Ltd | アルミニウム合金製熱交換器用複合ブレージングシート |
JP4058650B2 (ja) * | 1997-11-07 | 2008-03-12 | 三菱アルミニウム株式会社 | 強アルカリ環境下での耐孔食性に優れた熱交換器用クラッド材 |
JP3788737B2 (ja) * | 2000-12-28 | 2006-06-21 | 神鋼アルコア輸送機材株式会社 | 高耐食性ブレージングシート |
JP2004068122A (ja) * | 2002-08-08 | 2004-03-04 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 熱交換器用アルミニウム合金クラッド材及びその製造方法、並びにチューブ |
US7749613B2 (en) * | 2006-04-21 | 2010-07-06 | Alcoa Inc. | Multilayer braze-able sheet |
-
2009
- 2009-03-02 JP JP2009048277A patent/JP5276476B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8554684B2 (en) | 1994-04-01 | 2013-10-08 | Intarsia Software Llc | Controlling database copyrights |
US9245260B2 (en) | 1994-10-27 | 2016-01-26 | Xylon Llc | Data copyright management |
US8595502B2 (en) | 1995-09-29 | 2013-11-26 | Intarsia Software Llc | Data management system |
CN107099705A (zh) * | 2017-04-28 | 2017-08-29 | 浙江大侠铝业有限公司 | 高强度耐腐蚀铝合金及其制备方法 |
CN109913707A (zh) * | 2019-03-12 | 2019-06-21 | 成都标建铝业有限公司 | 一种高强耐磨铝合金材料及其制备方法 |
EP4083246A4 (en) * | 2020-02-04 | 2023-05-31 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) | ALUMINUM ALLOY BRAZING PLATE |
US11969830B2 (en) | 2020-02-04 | 2024-04-30 | Kobe Steel, Ltd. | Aluminum alloy brazing sheet |
JP7398673B2 (ja) | 2020-07-14 | 2023-12-15 | 公益財団法人実験動物中央研究所 | 動物実験設備および動物実験方法 |
CN112111668A (zh) * | 2020-09-27 | 2020-12-22 | 绵阳市优泰精工科技有限公司 | 一种高压输变电专用铝合金材料制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010202919A (ja) | 2010-09-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5276476B2 (ja) | アルミニウム合金クラッド材 | |
JP5336967B2 (ja) | アルミニウム合金クラッド材 | |
JP5576666B2 (ja) | 熱交換器に用いられるアルミニウム合金クラッド材およびそれに用いるアルミニウム合金クラッド材用芯材 | |
JP5049488B2 (ja) | アルミニウム合金ブレージングシートの製造方法 | |
JP4825507B2 (ja) | アルミニウム合金ブレージングシート | |
JP5602747B2 (ja) | 高耐食性アルミニウム合金ブレージングシート及びその製造方法、ならびに、これを用いた高耐食性熱交換器 | |
WO2013086628A1 (en) | Aluminium fin alloy and method of making the same | |
JP5614883B2 (ja) | アルミニウム材のフラックスレスろう付方法、フラックスレスろう付用アルミニウム合金ブレージングシートおよびフラックスレスろう付用アルミニウム合金ろう材 | |
JP2012067385A (ja) | ブレージングシート及びその製造方法 | |
JP2013040367A (ja) | ろう付け後の強度及び耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金フィン材 | |
JP5578702B2 (ja) | 熱交換器用アルミニウム合金フィン材および熱交換器 | |
JP2011068933A (ja) | 熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 | |
JP5743642B2 (ja) | アルミニウム合金ブレージングシート | |
JP6738667B2 (ja) | 大気環境における耐食性に優れるアルミニウム合金製熱交換器及びアルミニウム合金製熱交換器の製造方法 | |
JP4263160B2 (ja) | アルミニウム合金クラッド材並びにそれを用いた熱交換器用チューブ及び熱交換器 | |
JP5576662B2 (ja) | アルミニウム合金ブレージングシート及びアルミニウム合金ブレージングシートの製造方法 | |
JP4596618B2 (ja) | 熱交換器用高耐食性アルミニウム合金複合材及び熱交換器用防食アルミニウム合金 | |
JP5552181B2 (ja) | アルミニウム合金クラッド材 | |
JP6738666B2 (ja) | 大気環境における耐食性に優れるアルミニウム合金製熱交換器及びアルミニウム合金製熱交換器の製造方法 | |
JPH0797651A (ja) | 熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートおよびアルミニウム合金製熱交換器の製造方法 | |
JP3977978B2 (ja) | 耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金 | |
JP6091806B2 (ja) | 電縫溶接チューブ用アルミニウム合金ブレージングシート | |
JP2002012935A (ja) | 犠牲防食アルミニウム合金板及びその複合材 | |
JP7590302B2 (ja) | アルミニウム合金クラッド材 | |
JP5306836B2 (ja) | 強度及び耐食性に優れたアルミニウム合金ブレージングシート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110901 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130415 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130430 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130517 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5276476 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |