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JP5276255B2 - 光学活性を誘発する7−ピロリジン置換体を持った光学活性のキノリンカルボン酸誘導体及びその製造方法 - Google Patents

光学活性を誘発する7−ピロリジン置換体を持った光学活性のキノリンカルボン酸誘導体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、下記式1で表示される光学活性のキノリンカルボン酸誘導体、その薬学的に許容される塩、その溶媒化合物及びその製造方法に関するものである。具体的には、本発明は、キノロン母核の7-位置に光学活性を誘発する4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-アルコキシイミノピロリジン置換体を持った、光学活性のキノリンカルボン酸誘導体に関するものである。
Figure 0005276255
式1
式中、QはC-H、C-F、C-ClまたはNであり、RはC1-C4の直鎖もしくは側鎖アルキル基、アルキル基、またはベンジル基であり、YはHまたはNH2であり、*は光学的に純粋なキラル炭素原子を意味する。
キノロン(quinolone)系抗菌剤は、経口用として高い治療的抗力を示し、また非経口投与形態でも使用可能である。現在、キノロン系抗菌剤は細菌性感染による疾病治療に広く使用されている。キノロン系抗菌剤は、構造、活性及び薬動力学(薬物の体内吸収、分布の特性)的特性によって一般的に3世代に分類される(非特許文献1)。第1世代キノロン系抗菌剤は、通常、尿路感染症治療に使用され、適用範囲はグラム陰性菌が引き起こす病気の治療に制限された。第2世代キノロン系抗菌剤は、グラム陰性菌だけではなくグラム陽性菌に対する抗菌活性もある程度進展され、体内吸収及び分布に対する薬動力学においても相当に向上した。第3世代キノロン系抗菌剤は、比較的最近に開発された薬物で、ロメフロキサシン(lomefloxacin)とフレロキサシン(fleroxacin)は、半減期が長く、1日1回の投与形態で投薬でき、かつスパルフロキサシン(sparfloxacin)、トロバフロキサシン(trovafloxacin)、モクシフロキサシン(moxifloxacin)及びガチフロキサシン(gatifloxacin)等は、薬動力学が良いだけではなく、グラム陽性菌に対する活性がさらに向上した。しかし、これら既存のキノロン系抗菌剤は、相変わらず連鎖球菌、腸球菌及び漸増するキノロン耐性菌株に対しては、活性が不足である。
既存のキノロン系抗菌剤の大部分は、母核の7-位置にピペラジン誘導体が置換されているが、グラム陽性菌に対する抗菌活性を高めるために7-位置にピロリジン誘導体を導入したものが報告されている(非特許文献2)。7-位置にピロリジン誘導体を含むキノロン系抗菌剤は、グラム陽性菌に対する活性が確かに改善したが、しかし、水に対する溶解度及び薬動力学的プロフィールが乏しいため、インビボ抗菌活性がインビトロ抗菌活性に相当しては反映されないという問題点を持っている。
キノロン母核の8-位置にハロゲンを導入すると抗菌活性は増加するが、光毒性が発生することが知られている(非特許文献3)。
一方、特許文献1には、本発明の化合物に相応するラセミ体が開示されている。しかしながら、これらの光学的な異性体、つまり純粋な(+)または(-)の光学活性を示す異性体に対しては記載されていない。光学的異性体の製造方法または分離方法はどこにも言及されていない。各々の異性体の薬学的効果に対して考慮されておらず、ラセミ体とその光学的異性体との関係を提供した記載もない。
一般的に、鏡像関係にある光学的に純粋な二つの物質は、一つの光学的活性の違いを除いて、一方がもつ物理的性質と同じ性質をもつ。詳細には、二つの鏡像異性体は、例えば融点、沸点、溶解度、密度及び屈折率がほとんどまたは完全に一致する。ただ、旋光度だけは完全に反対である。二つの鏡像異性体は直線偏光は等しいが方向が異なるので、混合された場合、正味の旋光度は観測されない。言い換えると、ラセミ体の場合、旋光度は理論的にゼロで、実際的にほとんどゼロに近い値を持っている。
このような旋光度は、つまり、キラル炭素原子に結合する4つの基の空間配列、すなわち配置が、ある鏡像異性体とそのラセミ体との間に生理的活性と毒性において重要な差異をしばしば引き起こす。しかしながら、配置的違いとその影響との間に一貫した関係があるのではなく、このような現象を先行技術から予測するのは不可能である。一例として、オフロキサシン(ofloxacin)はラセミ体で、レボフロキサシン(levofloxacin)は、その(-)光学異性体であるが、レボフロキサシンが、オフロキサシンに比べて2倍高い抗菌活性を示し、レボフロキサシンの他の鏡像異性体の(+)オフロキサシンに比べて8〜128倍高い活性を示すことが知られている(非特許文献4)。配置と毒性との関係の一例としては、シサプリドを引用してもよい(非特許文献5)。ステファン C. スティンソンはラセミ体である(±)シサプリド(cisapride)は、他の薬物との併用時、毒性が誘発される可能性があるのに反して、シサプリドの光学異性体の(+)ノルシサプリド(norcisapride)は、そのような問題点が無く、結論として、(-)シサプリドが毒性を誘発する原因になるということを明らかにした。特許文献2によると、1-(5-ヒドロキシヘキシル)-3-メチル-7-プロピルキサンチンの場合、R(-)体はS(+)体に比べて脳血流刺激活性が少なくとも3倍以上効力があり、活性の持続時間もまた3倍以上長いことが明らかにされた。しかしながら、テマフロキサシン(temafloxacin)の場合は、ラセミ体とその鏡像異性体とでは抗菌活性と薬動力学の差が無いことが報告された(非特許文献6)。
前述のように、ラセミ体と光学的に純粋な鏡像異性体の間には、予測できない生理学的特性の差異があるため(すなわち、活性、P.K.値、毒性など)、ラセミ体は必ず対応する鏡像異性体に分離して調査することが必要である。先に述べた例から分かるように種々のラセミ体をそのまま使用する場合には、たとえ一方の鏡像異性体が優れた薬学的効果を示し、毒性が無くても、その反対の鏡像異性体が毒性を持つのであれば、相変わらず問題点となりうる。このような現象は、多くの薬学的に効果のある化合物に頻繁に見いだされうる。加えて、薬学的に効果のあるラセミ体をそのまま使用すると、二つの鏡像異性体が同時に投与されることとなり、もし一方の鏡像異性体が薬学的に不活性である場合、結果として身体にに大きな負担を与えることになる。したがって、より良い薬学的効果と低い毒性のためには、光学的に純粋な化合物に分離することが重要である。
前述の先行技術に基づき、本発明者らは、キノロン系抗菌剤の徹底的で綿密な研究を重ねた結果、キノロン母核の7-位置に光学活性を誘発する4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-アルコキシイミノピロリジン置換体をもった、光学活性のキノリンカルボン酸誘導体に、効力の高い抗菌活性と優れた薬学的特性とを与えることを見いだした。
したがって、光学活性のキノリンカルボン酸誘導体は、そのラセミ体、相応する鏡像異性体及び既存のキノロン系抗菌剤と比較してみる時、グラム陽性菌、特にメチシルリン(methicillin)耐性ブドウ球菌及び漸増するキノロン耐性菌株に対する抗菌活性が大きく改善した。また、本発明ではこの化合物は薬動力学的プロフィールにおいても優れており、キノロン母核の8-位置にハロゲン原子が導入された場合であっても光毒性をほとんど引き起こさない。
大韓民国特許第174,373号 大韓民国特許第179,654号 David C. Hooper 及び John S. Wolfson. Quinolone Antimicrobial Agents; American Society for Microbiology: Washington D. C., 1993: pp 1〜2 Sanchez, J. P.ら、J. Med. Chem., 31, 983 (1988) Sanchez, J.ら、J. Med. Chem., 35, 361-367 (1992) Drugs of the future, 17(7): 559-563 (1992) Stephen C. Stinson, Chemical & Engineering News, 76(3), 3 (1998) Daniel T. W. Chuら, J. Med. Chem., 34, 168-174(1991)
本発明は、下記式1で表示される、4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-アルコキシイミノピロリジン置換体をキノロン母核の7-位置にもった、光学活性のキノリンカルボン酸誘導体、その薬学的に許容される塩及びその溶媒化合物を提供する。
Figure 0005276255
式1
式中、QはC-H、C-F、C-ClまたはNであり、YはHまたはNH2であり、RはC1-C4の直鎖もしくは側鎖アルキル基、アリル基、またはベンジル基であり、*は光学的に純粋なキラル炭素原子を意味する。
式1の光学活性のキノリンカルボン酸誘導体は、広範囲にわたる細菌、特にキノロン耐性菌株に対して効力の高い抗菌活性をもち、かつ毒性の著しい低減を伴った優れた薬動力学的挙動を示した。キノリンカルボン酸誘導体の7-位置にある置換体がそのピロリジン部分の4-位置にキラル炭素原子を含み、したがって置換体導入キノロンは光学活性となる。
加えて、本発明は、光学活性のキノリンカルボン酸を得るための製造方法を提供する。
また、本発明は、光学的に純粋な光学活性のキノリンカルボン酸誘導体を製造するための出発物質として、式2で表示される光学活性のケタール誘導体を提供する。
Figure 0005276255
式2
式中、R1とR2は水素またはメチルであるが、R1及びR2は同じであり、Pは水素またはアミン保護基をであり、mは0または1であり、*は光学的に純粋なキラル炭素原子を意味する。
以下、本発明を詳細に説明する。
式1で表示される本発明の化合物中、より好ましい化合物は、RがC1-C2のアルキル基またはアリル基であり、QがC-H、C-FまたはNであり、YがHまたはNH2の化合物である。これらの化合物は既存の代表的キノロン系抗菌剤のシプロフロキサシン(ciprofloxacin)及びスパルフロキサシン(sparfloxacin)よりも抗菌活性、薬動力学的特性及び毒性においてはるかに優れている。それだけではなくこれらの化合物は、そのラセミ体及びその他の鏡像異性体と比較した場合、特にグラム陽性菌及びキノロン耐性菌株に対して効果のある抗菌活性を示し、かつ安全であることが判明した。
結局、本発明の光学活性化合物は、グラム陰性菌同様、グラム陽性菌に対する効果のある抗菌活性、及び薬動力学的プロフィールが優れているという利点によって、既存の抗生剤及びキノロン系抗菌剤が治療できない疾病をより少ない投与量で治療することが可能である。また、前述したように、本発明の化合物は、相応するラセミ体や鏡像異性体と比較した場合、特にグラム陽性菌とキノロン耐性菌株に対して抗菌活性が大きく改善し、その結果、有効投与量が、少なくとも従来の半分にまで有意に削減されうる。結論として、本発明の光学活性化合物は、より改善されたインビボ抗菌効果が示される一方で、身体に与える生理学的負担の軽減を期待できる。
一方、キノロン母核の8-位置にハロゲン原子が導入された場合、甚だしい光毒性が副作用として現れることが知られている。本発明の化合物も、同様に8-位置にハロゲン原子が導入されている。8-位置にハロゲン原子を導入したラセミ体をマウスに投与し、48時間UVA光源を照射した時、マウス耳の厚さが照射前に比べて39%増加するといった中程度の浮腫と紅斑が見られた。一方、同じ照射条件下で本発明の化合物の鏡像異性体、及びスパルフロキサシンを投与したマウスの耳の厚みは、照射前と比べて150%以上も増加する等、深刻な浮腫及び紅斑を誘発した。 反面、本発明の光学活性化合物を投与した場合、浮腫及び紅斑はほとんど観察されなかった。結局、本発明の化合物の中で母核の8番位置にハロゲン原子を含んでいる化合物の場合でも、光毒性をほとんど示さないため、副作用を大幅に低減した、効果的な抗菌剤として使用できる。
本発明の化合物の他の鏡像異性体、相応するラセミ体、及び既存の抗菌剤に対し、本発明の式1で表示される光学活性のキノリンカルボン酸誘導体は、抗菌活性及びインビボ薬動力学的特性において優れており、かつ光毒性が無いという利点をもつ。したがって少ない投与量で優れた抗菌活性を発揮することができる。さらに本発明の式1で表示される光学活性のキノリンカルボン酸誘導体は、グラム陽性菌に対する抗菌活性がさらに向上し、特にメチシルリン耐性ブドウ球菌及び漸増するキノロン耐性菌株に対しても充分な抗菌活性を発揮する。
一方、本発明の式1の化合物は、薬学的に許容可能な塩の形態で使用できる。好ましくは、薬学的に許容可能な遊離酸(free acid)によって形成される酸付加塩である。遊離酸としては、無機酸または有機酸が使用でき、無機酸としては塩酸、リン酸、硫酸等を使用でき、有機酸としてはメタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、クエン酸、マレイン酸、コハク酸、シュウ酸、安息香酸、フマル酸、マンデル酸(フェニルグリコール酸)、酒石酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、ガラクツロン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等を使用できる。また、式1の化合物は、薬学的に許容可能な金属塩でありうる。その塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。本発明による上記式1の光学活性のキノリンカルボン酸誘導体は、当該技術分野で通常的な方法によって薬剤学的に許容可能な塩で製造できる。
また、本発明では、式1で表示される光学活性のキノリンカルボン酸誘導体を製造するための方法を提供する。
まず、本発明は、下記反応式1で表示される、式1の光学活性のキノリンカルボン酸誘導体の製造方法を提供する。
Figure 0005276255
反応式1
式中、Q、Y、R、R1、R2、m及び*は各々前述の定義通りであり; Xはハロゲン原子であるが、好ましくはフッ素または塩素原子である。
反応式1に示されるように、本発明の式1で表示される光学活性のキノリンカルボン酸誘導体の一番目の製造方法は、以下の1)〜3の段階を含む:
1) 式3の化合物と式2aのケタール化合物とを酸受容体存在下で縮合反応させ、下記式4で表示される光学活性のキノリンカルボン酸誘導体を製造する段階;
2) 式4の化合物に脱ケタール化反応を行い、式5のピロリジノン(pyrolidinone)化合物5を製造する段階;及び
3) 式5のピロリジノン化合物を塩基存在下でアルコキシルアミンと反応させ、式1の目的化合物を得る段階。
この時、出発物質に使用される式3の化合物は、米国特許第4,382,892号に開示された方法にしたがって製造できる。式2aの化合物は、自由塩基、または酸塩の状態で使用されうるが、この時の塩は、塩酸、酢酸及びトリフルオロ酢酸等の酸で製造される。
縮合反応段階(上記式1の第1段階)では、式3の反応開始物質である化合物と式2aの光学活性があるピロリジン誘導体とを溶媒存在下で適当な塩基(酸受容体)を添加して1〜24時間反応させると、式4で表示される光学活性のキノリンカルボン酸誘導体が得られる。したがって、後の化合物である式5及び式1の化合物は、全て光学活性化合物になる。縮合反応の反応温度は、0〜150℃の範囲で、さらに望ましくは、室温〜90℃範囲である。この時使用される有機溶媒としてはメタノール、エタノール及びイソプロピルアルコール、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びピリジン等のアルコール類が望ましく、塩基(酸受容体)としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム等の無機塩基とトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジメチルアミノピリジン、1,8-ジアザビサイクロ[5,4,0]ウンデ-7-エン(1,8-diazabicyclo[5,4,0]undec-7-en;DBU)、1,5-ジアザビサイクロ[4,3,0]ノネン-5-エン(1,5-diazabi-cyclo[4,3,0]none-5-en;DBN)、及び1,4-ジアザビサイクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)等の有機塩基を使用するのが望ましい。また、式2aの化合物を過量(2〜5モル当量)使用することによって、反応物質と酸受容体との役割を同時に提供し、反応効率を高められる。
脱ケタール化反応段階(上記反応式1の第2段階)では、式4のケタール化合物は適切な酸を加えて、式5のピロリジノン化合物に転換される。反応温度は、室温〜100℃が望ましい。この時使用される酸は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。
上記反応式1の第3段階では、式5のピロリジノン化合物を0〜90℃で適切な塩基存在下、アルコキシルアミンと反応させ、目的化合物である式1で表示される光学活性のキノリンカルボン酸誘導体を得る。この時ピリジンは溶媒兼塩基として使用でき、その他に水、テトラヒドロフランまたはアルコール(メタノール、エタノール)を溶媒に使用する場合には、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム等の無機塩基を共に使用できる。
また本発明は、下記反応式2で表示される、式1の光学活性のキノリンカルボン酸誘導体の製造方法を提供する。
Figure 0005276255
反応式2
式中、Q、X、Y、R、R1、R2、m及び*は各々前述の定義通りである。この時P″はアミン保護基で、その例としてホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンゾイル、アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボニルならびにトリクロロエトキシカルボニル)、ベンジル、p-メトキシベンジル及びトリチル等が含まれる。
反応式2に示されるように、本発明の式1で表示される光学活性のキノリンカルボン酸誘導体の別の製造方法は、以下の1)〜4)の段階を含む:
1) 式3の化合物と保護されたアミン基を持つ式2bのケタール化合物とを酸受容体存在下で縮合反応させ、式6の中間体を製造する段階;
2) 式6の中間体からアミン保護基(P″)を適切な脱保護反応を経て脱保護し、式4の化合物を製造する段階;
3) 式4の化合物を脱ケタール化反応させ、式5のピロリジノン化合物を製造する段階;及び
4) 式5のピロリジン化合物とアルコキシルアミンとを反応させ、式1の目的化合物を得る段階。
縮合反応段階(上記反応式2の第1段階)では、反応式1の縮合反応段階と同じ反応条件を適用し、式3の化合物と式2bの化合物から式6のケタール化合物を製造する。
脱保護反応段階(上記反応式2の第2段階)では、式6のケタール化合物内のアミン保護基P″を適当な方法、例えば酸もしくはアルカリで加水分解するか、または他の脱保護反応過程による方法で、保護基を除き、アミン基が露出した式4の化合物を得る。
アミン保護基の脱保護反応は、式6の化合物を酸または塩基の存在下、溶媒中で室温〜120℃で反応させることで達成されてもよい。脱保護反応で使用される酸には、塩酸、臭化水素酸、硫酸等の無機酸と酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、p-トルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられる。また保護基P″のアルカリ加水分解に使用される塩基には、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、酢酸ナトリウム等が挙げられる。その他にも保護基(P″)がベンジル、p-メトキシベンジル、ベンジルオキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボニルまたはトリクロロエトキシカルボニル基の場合には、5〜100℃、水素圧力下で、パラジウム、ラネーニッケルまたは白金等の触媒を使用した還元反応を通じて脱保護できる。
一方、酸で式6内のアミン保護基 P″を脱保護する時には、場合によってケタール基も一緒に除去することができる。この脱保護反応及び脱ケタール化反応には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸またはメタンスルホン酸等の酸を使用できる。
式4の化合物から式5のピロリジノン化合物を経て目的化合物である式1の化合物を製造する上記第3段階及び第4段階を、各々反応式1の対応する段階と同一条件で行った。
また、本発明では、式1で表示される光学活性のキノリンカルボン酸誘導体を製造するために、出発物質の式2で表示される光学活性のケタール誘導体を提供する。対象となる化学活性のケタール誘導体は、式2aまたは2bの化合物によって代表される。
本発明のケタール誘導体は、下記反応式3を通して製造される。
Figure 0005276255
Figure 0005276255
反応式 3
式中、R1 、R2 、m及び*は先に定義した通りであり、Lはメタンスルホニルオキシまたはパラトルエンスルホニルオキシであり、Zは塩素原子(Cl)またはO-CO-R3 (この時、R3はエチル、イソプロピルもしくはイソブチル)であり、P′及びP″は、アミン保護基で、お互いに同じかまたは異なる。
反応式3で示されるように、本発明の式2で表示される光学活性のケタール誘導体の製造方法は、以下の1)〜10)の段階を含む:
1) 式7の化合物とヨウ化メタンとを適切な塩基下で反応させ、式8のピロリジン環にメチル基が導入された化合物を製造する段階(第1段階);
2) 式8の化合物と式9の化合物とを酸触媒下で反応させ、式10のケタール化合物を製造する段階(第2段階);
3) 式10のケタール化合物のエステル基を還元させ、式11のヒドロキシメチル化合物を製造する段階(第3段階);
4) 式11の化合物内のヒドロキシ基(-OH)を適切な離脱基Lで転換させ、式12の化合物を製造する段階(第4段階);
5) 式12の化合物内の離脱基Lとアジ化ナトリウムとを反応させ、式13のアジドメチルピロリジン化合物を製造する段階(第5段階);
6) 式13の化合物を還元させ、式14の化合物を製造する段階(第6段階);
7) 式14の化合物と式15のプロルリン誘導体の化合物とを反応させ、式16のジアステレオマー混合物を製造する段階(第7段階);
8) 式16のジアステレオマー混合物を分離して、各々のジアステレオマーである式17及び式18の化合物を得る段階(第8段階);
9) 式17の所望のジアステレオマー内のプロリル基を脱離して、光学的に純粋な式19の化合物を得る段階(第9段階);及び
10) 式19の化合物のアミン保護基P′を脱保護して式2aの目的化合物を得るか、または式19の化合物にアミン保護基P″を導入して式20の化合物を得、次にアミン保護基P′を脱保護して式2bの目的化合物を得る段階(第10段階)。
上記第1段階では、式7のβ-ケトエステル(ketoester)化合物とヨウ化メタン(CH3I)とを適切な塩基下で温度範囲30〜70℃で反応させ、式8のピロリジン環にメチル基が導入された化合物を得る。この時、塩基は炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を使用するのが望ましい。
第2段階では、式8の化合物と式9のグリコール化合物とをパラトルエンスルホン酸等の酸触媒下で反応させ、式10のケタール化合物を得る。
第3段階では、水素化アルミニウムリチウムまたはホウ水素化ナトリウムを利用して式10のケタール化合物のエステル基を還元させ、式11のヒドロキシメチル化合物を得る。ホウ水素化ナトリウムを使用する場合、リチウム塩(塩化リチウムまたは臭化リチウム)を共に使用すると反応性が高くなり効果的である。
第4段階では、式11の化合物内のヒドロキシ(-OH)基を適切な離脱基L(メタンスルホニルオキシ(-OMs) またはパラトルエンスルホニルオキシ(-OTs))で転換する。そのために式11の化合物をトリエチルアミンまたはピリジン等の有機塩基の存在下でメタンスルホニルクロライドまたはパラトルエンスルホニルクロライドと共に 0〜50℃で反応させる。
第5段階では、式12の化合物内の離脱基Lとアジ化ナトリウムを反応させ、式13のアジドメチルピロリジン化合物を得る。この時、溶媒にはN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)またはジメチルスルホキシド(DMSO)を使用するのが望ましい。
上記第6段階では、式13の化合物内のアジド基は白金、パラジウム付着木炭 (Pd/C; palladium on carbon)、またはラネーニッケル等の金属触媒を利用して還元させるか、またはトリフェニルホスフィンまたはトリフェニルリン酸塩(triphenylphosphite)等を使用して、テトラヒドロフラン等の不活性溶媒中で還元させ、式14のアミノメチルピロリジン化合物を高い収率で得る。
上記第7段階では、式14の化合物と光学的に純粋な式15のプロリン誘導体とを縮合反応させて、アミド結合の形成を誘導する。この時、使用されるプロリン誘導体は、N-トシル-L-プロリルクロライド(N-tosyl-L-prolyl-chloride)またはN-トシル-L-プロリンの形態で使用できる。式14の化合物とN-トシル-L-プロリルクロライドとを縮合反応させる場合、塩基下で反応を実施する。具体的に塩基には、トリエチルアミン、1,8-ジアザビサイクロ[5,4,0]ウンデ-7-エン (DBU)もしくは1,5-ジアザビサイクロ[4,3,0]ノン-5-エン(DBN)のような有機塩基、または炭酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウムのような無機塩基を使用する。溶媒には、ジクロロメタン、クロロフォルム、アセトニトリルまたはジメチルホルムアミド等を使用し、反応温度は、-25〜30℃ですることが望ましい。式14の化合物とN-トシル-L-プロリンとを縮合反応させる場合は、N-トシル-L-プロリンをクロロギ酸エチルのようなクロロギ酸アルキルと反応させ、混合無水物に活性化させた後、式14の化合物と反応させる。この時の反応条件は、上記 N-トシル-L-プロリルクロライドを使用する場合と同じである。
上記第8段階では、ジアステレオマー(diastereomers)混合物状態の式16の化合物をカラムクロマトグラフィーで分離して、式17及び式18で表される各々のジアステレオマー化合物を得る。
上記第9段階では、本発明で所望のジアステレオマー異性体である式17の化合物を水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等の塩基で加水分解して、プロリル基が除去された光学的に純粋な式19の化合物を得る。
上記第10段階では、式19の化合物からアミン保護基P′を脱保護して式2aの化合物を得る。式2bの化合物の場合は、式19の化合物へのアミン保護基P″の導入が先行する。つまり、式19の化合物にアミン保護基P″を導入して式20の化合物を得、アミン保護基P′を脱保護して得る。この時アミノ保護基の脱保護化反応は上記反応式2で式6の化合物からアミン保護基P″を脱保護して式4の化合物を製造する条件と同じである。
発明の実施のための最良の形態
以下、本発明の実際的及び現在の好ましい様態を実施例によってさらに詳細に説明する。
但、下記実施例は、本発明の開示を考慮し、本発明の精神及び範囲内で修正及び改善がなされうることは当業者に認識されるであろう。
<製造例1>1-ベンジルオキシカルボニル-4-エトキシカルボニル-4-メチルピロリジン-3-オンの製造
N-ベンジルオキシカルボニル-4-エトキシカルボニルピロリジン-3-オン291gをアセトン1.5lに溶かして、炭酸カリウム200gとヨウ化メタン300mLを順番に加えて、3時間、還流した。反応混合物を室温で冷却後、濾過して減圧濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(エチルアセテート:ノルマルヘキサン=1:6)で精製して目的化合物237.7g (収率:80.7%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 1.16(3H, t, J=7.1Hz), 1.36(3H, s), 3.49(1H, d, J=12.0Hz), 3.83(1H, d, J=19.3Hz), 4.00-4.17(3H, m), 4.35(1H, d, J=11.7Hz), 5.16(2H, s), 7.19-7.33(5H, m)。
<製造例2>2-ベンジル4-エチル4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジカルボキシレートの製造
製造例1で得た化合物214gをノルマルヘプタン1lに加えて、ネオペンチルグリコール219gとパラトルエンスルホン酸35gを順番に加えた後、6時間、還流した。反応混合物を減圧濃縮させた後、ジクロロメタン1lで稀釈して、飽和した炭酸水素ナトリウム水溶液及び水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧濃縮して得た残溜液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(エチルアセテート:ノルマルヘキサン=1:6)で精製して目的化合物235g(収率:85.7%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.72(3H, s), 1.19(3H, s), 1.25〜1.28(3H, m), 1.34(3H, s), 3.34-3.60(6H, m), 3.96(1H, d, J=10.8Hz), 4.08(1H, d, J=11.4Hz), 4.11-4.16(1H, m), 4.23-4.25(1H, m), 5.14(2H, d, J=4.6Hz), 7.30-7.38(5H, m)
<製造例3>エチル4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デカン-4-カルボキシレ-トの製造
製造例2で得た化合物230gをメタノール2lに溶かした後、10%Pd-C11.5gを加えて水素圧力下で1.5時間撹拌した。反応混合液を濾過した後、減圧濃縮して目的化合物131g(収率:86.8%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.30(3H, s), 0.75(3H, s), 0.82-0.86(6H, m), 2.10(1H, s), 2.26(1H, d, J=12.0Hz), 2.44(1H, d, J=12.2Hz), 2.97-3.11(4H, m), 3.26(1H, d, J=11.7Hz), 3.70-3.79(2H, m)
<製造例4>エチル2-ベンジル-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デカン-4-カルボキシレ-トの製造
製造例3で得た化合物128.3gをアセトニトリル1lに溶かした後、炭酸カリウム103gとベンジルクロライド69mlを順番に加えて16時間、還流した。室温で冷却して濾過後、減圧濃縮して得た残溜液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ジクロロメタン100%)で精製して目的化合物204.2g(収率:93.1%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.66(3H, s), 1.16(3H, s), 1.22〜1.28(3H, m), 1.39(3H, s), 2.65(1H, d, J=9.0Hz), 2.83(1H, d, J=10.0Hz), 3.10(1H, d, J=9.8Hz), 3.19(1H, d, J=9.3Hz), 3.34-3.39(2H, m), 3.45-3.51(2H, m), 3.61(1H, d, J=13.4Hz), 3.74(1H, d, J=13.2Hz), 4.12-4.20(2H, m), 7.21-7.35(5H, m)
<製造例5>2-ベンジル-4-ヒドロキシメチル-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-
アザスピロ[4.5]デカンの製造
製造例4で得た化合物188gをテトラヒドロフラン2lに溶かして0〜5℃で水素化アルミニウムリチウム30.8gを30分にわたって加えた後、0.5時間撹拌した。0〜5℃を維持しながら、反応混合液に水400mlと10%水酸化ナトリウム水溶液200mlを順番にゆっくりと加えて濾過後、濾液を蒸発させた。残った水溶液は、ジエチルエーテルで抽出してエーテル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧濃縮して目的化合物152.9g(収率:92.5%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.18(3H, s), 0.52(3H, s), 0.66(3H, s), 1.97(1H, d, J=9.0Hz), 2.30(2H, d, J=9.8Hz), 2.60(1H, d, J=10.0Hz), 2.90-2.97(4H, m), 3.11-3.16(4H, m), 6.71-6.80(5H, m)
<製造例6>2-ベンジル-4-メタンスルホニルオキシメチル-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デカンの製造
製造例5で得た化合物145.1gをジクロロメタン1.5lに溶かして、トリエチルアミン79.5mlを加えた後、0〜5℃でメタンスルホニルクロライド36.8mlを滴下して反応温度を徐々に室温まで上げた後、2時間撹拌した。反応混合液を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過して減圧濃縮して目的化合物 177.1g(収率:97.2%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.62(3H, s), 1.08(3H, s), 1.09(3H, s), 2.33(1H, d, J=9.0Hz), 2.70-2.77(2H, m), 2.84(3H, s), 3.07(1H, d, J=10.2Hz), 3.27(2H, s), 3.32(2H, s), 4.10(1H, d, J=9.5Hz), 4.35(1H, d, J=9.3Hz), 7.17-7.26(5H, m)
<製造例7>2-ベンジル-4-アジドメチル-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-
アザスピロ[4.5]デカンの製造
製造例6で得た化合物160gをジメチルホルムアミド1lに溶かしてアジ化ナトリウム68gを添加した後、110〜120℃で6時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、ジエチルエーテル1lで希釈し、水で洗浄した。エーテル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、濾過して減圧濃縮し、得た残溜液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(エチルアセテート:ノルマルヘキサン=1:20)で精製して目的化合物127g(収率:83.1%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.17(3H, s), 0.60(3H, s), 0.65(3H, s), 1.92(1H, d, J=9.0Hz), 2.24(1H, d, J=9.0Hz), 2.34(1H, d, J=10.0Hz), 2.53(1H, d, J=10.2Hz), 2.87-2.95(5H, m), 3.03(1H, d, J=12.0Hz), 3.10-3.19(2H, m), 6.72-6.82(5H, m)
<製造例8>(-)-2-ベンジル-4-(N-トシル-L-プロリル)アミノメチル-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デカンの製造
製造例7で得た化合物125gをエチルアセテート1lに溶かして50%ラネーニッケルスラリー72mlを加えた後、水素圧力下で3時間撹拌した。反応混合液を濾過及び濃縮減圧して、2-ベンジル-4-アミノメチル-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デカン 107.5gを得た。この化合物をそれ以上精製せずに、継続して次の反応を進行させた。
N-トシル-L-プロリン104.6gをジクロロメタン1.5lに溶かして、この溶液にトリエチルアミン123mlを加えた後、クロロギ酸エチル38mlを0〜5℃でゆっくりと滴下して0.5時間撹拌した。先で得た2-ベンジル-4-アジドメチル-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デカン107.5gを加えてゆっくり温度を上げ、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水1lで洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過及び減圧濃縮した。残溜液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(エチルアセテート:ノルマルヘキサン=2:3)で精製して目的化合物を68.7g(収率:32.7%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.72(3H, s), 1.05(3H, s), 1.26(3H, s), 1.45〜1.55(1H, m), 1.60〜1.65(1H, m), 1.70〜1.75(1H, m), 2.20〜2.25(1H, m), 2.44(3H, s), 2.52(1H, d, J=8.8Hz), 2.67(1H, d, J=8.8Hz), 2.89(1H, d, J=10.2Hz), 3.11〜3.15(2H, m), 3.43〜3.60(6H, m), 3.65〜3.67(3H, m), 4.08〜4.11(1H, m), 7.23〜7.35(6H, m), 7.71(2H, d, J=8.3Hz), 7.87〜7.90(1H, m)
[α]D = -167.86(c=0.32, CHCL3, 25.0℃)
<製造例9>(+)-2-ベンジル-4-(N-t-ブトキシカルボニル)アミノメチル-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デカンの製造
イソプロピルアルコール250mlに製造例8で得た化合物17.5gと水酸化カリウム 30gとを加えた後、7時間還流撹拌した。反応終了後、溶媒を蒸発させ、水250mlを加えて希釈し、ジエチルエーテルで2回抽出した。合わせたエーテルを無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過及び減圧濃縮して(+)-2-ベンジル-4-アミノメチル-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デカン9.5gを得た。 この化合物をそれ以上精製せずに、継続して次の反応を進行した。
ジクロロメタン150mlに、上記で得た(+)-2-ベンジル-4-アミノメチル-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デカン9.5gとジ-t-ブチルジカルボネート8.2gとを入れ、室温で30分間撹拌した。反応混合液を減圧濃縮して残溜液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(エチルアセテート:ノルマルヘキサン=1:3)で精製して目的化合物 12.4g(収率:97.2%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.60(3H, s), 0.93(3H, s), 1.09(3H, s), 1.36(9H, s), 2.36(1H, d, J=9.0Hz), 2.58(1H, d, J=9.0Hz), 2.71(1H, d, J=10.3Hz), 2.94(1H, d, J=10.3Hz), 3.17(2H, d, J=7.6Hz), 3.33(2H, s), 3.40(2H, s), 3.54(2H, s), 5.33(1H, bs), 7.14〜7.24(5H, m)
[α]D = +0.65(c=5.07, CHCl3, 25.0℃)
<製造例10>(+)-4-(N-t-ブトキシカルボニル)アミノメチル-4,8,8-トリメチル-
6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デカンの製造
製造例9で得た化合物12.4gをメタノール150mlに溶かして、10%Pd-C7.0gを加えた後、水素圧力下で2時間撹拌した。反応混合液を濾過して減圧濃縮し、目的化合物 8.1g(収率:84.0%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.70(3H, s), 1.00(3H, s), 1.15(3H, s), 1.40(9H, s), 2.46(1H, bs), 2.67(1H, d, J=11.0Hz), 2.89(1H, d, J=12.0Hz), 3.04(1H, d, J=12.0Hz) 3.15〜3.28(3H, m), 3.43〜3.52(3H, m), 5.12(1H, bs)
[α]D = +129.54(c=0.48, CHCl3, 25.0℃)
<実施例1>(+)-7-(4-{[(N-t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デク-2-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ[1,8]ナフチリディン-3-カルボン酸の製造
アセトニトリル 50mlに製造例10で得た化合物4.44g, 1-サイクロプロピル-6-フルオロ-7-クロロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ[1,8]ナフチリディン(naphthyridine)-3-カルボン酸3.45 g及びトリエチルアミン2.6mlを順番に加えた後、45〜50℃で4時間撹拌した。沈澱した固体を濾過し、乾燥して目的化合物5.31g(収率:77.6%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.80(3H, s), 1.07(2H, bs), 1.17(3H, s), 1.24(5H, bs), 1.26(2H, bs), 1.41(9H, s), 3.40(2H, bs), 3.55〜3.60(5H, m), 4.05〜4.32(4H, m), 5.07(1H, bs), 8.03(1H, d, J=12.4Hz), 8.71(1H, s)
[α]D = +9.77(c=1.19, CHCl3, 25.0℃)
<実施例2>(+)-5-アミノ-7-(4-{[(N-t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デク-2-イル)-1-サイクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸の製造
アセトニトリル24mlに製造例10で得た化合物5.5g、5-アミノ-1-サイクロプロピル-6,7,8-トリフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸2.48gを加えて6時間還流させた後、反応混合液を減圧濃縮して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール = 9:1)で精製して目的化合物3.5g(収率:70%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.74(3H, s), 1.03(2H, bs), 1.15(5H, bs), 1.25(3H, s), 1.41(9H, s), 3.30〜3.37(2H, m), 3.39〜3.57(5H, m), 3.74(1H, d, J=9.5Hz), 3.84(1H, m), 3.95(1H, d, J=11.0Hz), 4.03(1H, d, J=10.7Hz), 5.14(1H, bs), 6.36(1H, bs), 8.51(1H, s)
[α]D = +175.42(c=0.52, CHCl3, 25.0℃)
<実施例3>(-)-7-(4-{[(N-t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デク-2-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸の製造
アセトニトリル50mlに製造例10で得た化合物4.0g、1-サイクロプロピル-6,7-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸2.9gとトリエチルアミン 4.61mlを順番に加えた後、6時間還流させ、沈澱した固体を濾過して乾燥し、目的化合物5.6g(収率:92.9%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.80(3H, s), 1.15-1.18(2H, m), 1.20(3H, s), 1.23(3H, s), 1.33(2H, d, J=6.3Hz) 1.43(9H, s), 3.24(1H, d, J=9.5Hz), 3.42(2H, d, J=6.1Hz), 3.49-3.63(6H, m), 3.97-4.01(1H, m), 4.10-4.15(1H, m), 5.17(1H, bs), 6.84(1H, d, J=7.3Hz), 7.90(1H, d, J=14.2Hz), 8.63(1H, s)
[α]D = -0.53(c=1, CHCl3, 27.2℃)
<実施例4>(+)-7-(4-{[(N-t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}-4,8,8-トリメチル-6,10-ジオキサ-2-アザスピロ[4.5]デク-2-イル)-1-サイクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸の製造
アセトニトリル24mlに製造例10で得た化合物1.5g、1-サイクロプロピル-6,7,8-トリフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸1.2gとトリエチルアミン0.9mlを順番に加えた後、6時間還流させた後、沈澱した固体を濾過して乾燥して目的化合物2.1g(収率:87.6%)を得た。
1H-NMR(CDCl3, ppm) 0.78(3H, s), 1.17(5H, s), 1.23(3H, s), 1.26(2H, d, J=7.1Hz), 1.44(9H, s), 3.39(2H, d, J=5.6Hz), 3.51〜3.61(5H, m), 3.82(1H, bs), 3.96(1H, bs), 4.01(1H, d, J=11.2Hz), 4.08(1H, d, J=11.2Hz), 5.13(1H, bs), 7.78-7.85(1H, m), 8.70(1H, bs)
[α]D = +35.6(c=1, CHCl3, 25.0℃)
<実施例5>(+)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-オキソピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ[1,8]ナフチリディン-3-カルボン酸塩酸塩の製造
濃塩酸25mlに実施例1で得た化合物5.31gを加えて常温で7時間撹拌後、イソプロパノール125mlを加えて1時間撹拌した。生成した固体を濾過してイソプロパノールで洗浄後、乾燥して目的化合物3.78g(収率:97.3%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 0.99(2H, bs), 1.18(2H, d, J=8.0Hz), 1.23(3H, s), 3.05(1H, d, J=13.2Hz), 3.11(1H, d, J=13.4Hz) 3.62(1H, m), 4.11(2H, bs), 4.26(1H, d, J=19.0Hz), 4.46(1H, d, J=22.5Hz), 7.96(1H, d, J=12.4Hz), 8.55(1H, s)
[α]D = +12.93(c=1.13, H2O, 25.0℃)
<実施例6>(-)-5-アミノ-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-オキソピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
濃塩酸15mlに実施例2で得た化合物3.05gを加えて室温で7時間撹拌後、イソプロパノールを75mlを加えて1時間撹拌した。生成した固体を濾過してイソプロパノールで洗浄後、乾燥して目的化合物2.13g(収率:81.1%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.04〜1.11(4H, m), 1.24(3H, s), 3.02(1H, d, J=13.4Hz), 3.09(1H, d, J=13.4Hz) 3.84(1H, d, J=10.7Hz), 3.91(1H, bs), 4.02(1H, d, J=11.0Hz), 4.10(1H, d, J=18.5Hz), 4.17(1H, d, J=18.3Hz) 8.42(1H, s)
[α]D = -23.64(c=1.41, DMSO, 25.0℃)
<実施例7>(-)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-オキソピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
濃塩酸25mlに実施例3で得た化合物5.4gを加えて室温で7時間撹拌後、イソプロパノールを125mlを加えて1時間撹拌した。生成した固体を濾過してイソプロパノールで洗浄後、乾燥して目的化合物3.7g(収率:89.8%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.08(2H, s), 1.25(3H, s), 1.28(2H, s) 3.03〜3.12(2H, m), 3.63(1H, bs), 3.75〜3.92(2H, m), 4.07(1H, d, J=19.8Hz), 4.27(1H, d, J=19.8Hz), 7.21(1H, d, J=6.8Hz), 7.84(1H, d, J=14.2Hz) 8.59(1H, s)
[α]D = -23.64(c=1.41, DMSO, 25.0℃)
<実施例8>(+)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-オキソピロリジン-1-イル)-1-
サイクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
濃塩酸10mlに実施例4で得た化合物1.9gを加えて室温で7時間撹拌後、イソプロパノール50mlを加えて1時間撹拌した。生成した固体を濾過してイソプロパノールで洗浄後、乾燥して目的化合物1.4g(収率:93.7%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.15(4H, d, J=5.6Hz), 1.24(3H, s), 3.02(1H, d, J=13.4Hz), 3.10(1H, d, J=13.4Hz), 3.83(1H, d, J=10.7Hz), 4.12(1H, d, J=18.3Hz), 4.20(1H, d, J=18.3Hz), 7.78(1H, d, J=13.2Hz) 8.64(1H, s)
[α]D = +13.85 (c=1, CH3OH, 25.5℃)
<実施例9>(-)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-メチルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ[1,8]ナフチリディン-3-カルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン40mlに実施例5で得た化合物3.78gとメトキシルアミン塩酸塩1.62gとを入れ、4時間撹拌し、反応混合液を減圧濃縮した後、エチルアルコール40mlを加えて、1時間撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物3.62g(収率:97.5%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.05(2H, bs), 1.20(2H, d, J=7.3Hz), 1.34(3H, s), 3.08(1H, d, J=13.2Hz) 3.14(1H, d, J=13.2Hz) 3.15(2H, m), 3.66(1H, bs), 3.86(4H, bs), 4.08(1H, d, J=12.7Hz), 4.61(2H, s), 8.99(1H, d, J=12.4Hz), 8.56(1H, s)
[α]D = -1.5 (c=1.2, CH3OH, 27.6℃)
<実施例10>(+)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-エチルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ[1,8]ナフチリディン-3-カルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例5で得た化合物300mgとエチルハイドロキシルアミン塩酸塩142mgとを入れ、60℃で7時間撹拌して、反応混合液を減圧濃縮した後、ジエチルエーテル10mlを加えて、1時間撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物258mg(収率:50.3%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.07(2H, bs), 1.20-1.23(5H, m), 1.35(3H, s), 3.10-3.13(2H, m), 3.69(1H, bs), 3.88(1H, bs), 4.10-4.14(3H, m), 4.62(2H, bs), 8.01(1H, d, J=12.7Hz), 8.57(1H, s)
[α]D = +3.98 (c=1, CH3OH, 23.2℃)
<実施例11>(+)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-t-ブチルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ[1,8]ナフチリディン-3-カルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例5で得た化合物300mgとt-ブチルハイドロキシルアミン塩酸塩183mgとを入れ、60℃で7時間撹拌して、反応混合液を減圧濃縮した後、ジエチルエーテル 10mlを加えて1時間撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで 順番に洗浄後、乾燥して目的化合物200mg(収率:52.9%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.07-1.12(2H, m), 1.21-1.22(2H, m), 1.26(9H, s), 1.35(3H, s), 3.06(1H, d, J=13.2Hz), 3.15(1H, d, J=13.2Hz), 3.68(1H, bs), 3.89(1H, d, J=13.2Hz), 4.07(1H, d, J=11.9Hz), 4.59(2H, s), 8.03(1H, d, J=8.8Hz), 8.56(1H, s)
[α]D = +9.71 (c=1, CH3OH, 20.7℃)
<実施例12>(+)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-ベンジルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ[1,8]ナフチリディン-3-カルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例5で得た化合物300mgとベンジルハイドロキシルアミン塩酸塩198mgとを入れ、60℃で7時間撹拌して、反応混合液を減圧濃縮した後、ジエチルエーテル 10mlを加えて1時間撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物150mg(収率:40.0%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.05-1.10(2H, m), 1.19(2H, d, J=7.1Hz), 1.34(3H, s), 3.08(1H, d, J=13.2Hz), 3.14(1H, d, J=13.2Hz), 3.68(1H, bs), 3.89(1H, d, J=12.43Hz), 4.09(1H, d, J=11.47Hz), 4.68(2H, s), 5.16(2H, s), 7.27-7.38(5H, m), 8.02(1H, d, J=12.4Hz), 8.57(1H, s)
[α]D = +14.75 (c=1, CH3OH, 23.8℃)
<実施例13>(+)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-アリルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ[1,8]ナフチリディン-3-カルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例5で得た化合物300mgとアリルハイドロキシルアミン塩酸塩134mgとを入れ、60℃で7時間撹拌して、反応混合液を減圧濃縮した後、アセトニトリル10mlを加えて1時間撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物290mg (収率:79.4%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.05(2H, bs), 1.20(2H, d, J=7.1Hz), 1.35(3H, s), 3.07(1H, d, J=13.2Hz), 3.14(1H, d, J=13.2Hz), 3.67(1H, bs), 3.88(1H, d, J=12.0Hz) 4.08(1H, bs), 4.60-4.64(4H, m), 5.17(1H, d, J=10.5Hz), 5.28(1H, d, J=17.3Hz), 5.92-6.01(1H, m), 7.97(1H, d, J=12.5Hz), 8.54(1H, s)
[α]D = +7.98 (c=1, CH3OH, 25.6℃)
<実施例14>(-)-5-アミノ-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-メチルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン20mlに実施例6で得た化合物2.13gとメトキシルアミン塩酸塩1.20gとを入れ、70℃で4時間撹拌後、室温で冷却してイソプロピルアルコール20mlを加え、1時間 さらに撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物1.98g(収率:94.5%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 0.98(2H, bs), 1.03(2H, d, J=6.8Hz), 1.28(3H, s), 3.00(1H, d, J=13.2Hz), 3.05(1H, d, J=13.2Hz), 3.59(1H, d, J=10.8Hz), 3.79(4H, bs), 3.91(1H, bs), 4.25(1H, d, J=17.3Hz), 4.41(1H, d, J=17.3Hz), 8.45(1H, s)
[α]D = -1.2 (c=1.0, CH3OH, 27.7℃)
<実施例15>(-)-5-アミノ-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-エチルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例6で得た化合物200mgとエチルハイドロキシルアミン塩酸塩66mgとを入れ、60℃で7時間撹拌後、反応混合液を減圧濃縮してアセトニトリル10mlを加えて1時間さらに撹拌した。生成した固体を濾過し、アセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物165mg(収率:75.2%)を得た。
1H-NMR(CD3OD, ppm) 1.12-1.20(4H, m), 1.28(3H, t, J=7.1Hz), 1.30(3H, s), 3.02(1H, d, J=13.2Hz), 3.08(1H, d, J=13.2Hz), 3.64(1H, d, J=10.7Hz), 3.84(1H, d, J=10.5Hz), 3.96(1H, bs), 4.03-4.09(2H, m), 4.30(1H, d, J=17.3Hz), 4.43(1H, d, J=17.3Hz), 8.48(1H, s)
[α]D = -24.69 (c=1, CH3OH, 23.1℃)
<実施例16>(-)-5-アミノ-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-t-ブチルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例6で得た化合物300mgとt-ブチルハイドロキシルアミン塩酸塩170mgとを入れ、70℃で7時間撹拌後、室温で冷却しジエチルエーテル10mlを加えて1時間撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物181mg (収率:49.5%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.05-1.09(4H, m), 1.23(9H, s), 1.31(3H, s), 3.00(1H, d, J=13.2Hz), 3.08(1H, d, J=13.2Hz), 3.64(1H, d, J=10.5Hz), 3.84(1H, d, J=10.5Hz), 3.96(1H, bs), 4.26(1H, d, J=17.3Hz), 4.39(1H, d, J=17.3Hz), 8.46(1H, s)
[α]D = -22.23 (c=1, CH3OH, 20.4℃)
<実施例17>(-)-5-アミノ-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-ベンジルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例6で得た化合物300mgとベンジルハイドロキシルアミン塩酸塩162mgとを入れ、70℃で7時間撹拌後、室温で冷却し、アセトニトリル10mlを加えて1時間さらに撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物280mg (収率:75.4%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.04-1.07(4H, m), 1.30(3H, s), 3.01(1H, d, J=13.2Hz), 3.09(1H, d, J=13.2Hz), 3.65(1H, d, J=10.5Hz), 3.85(1H, d, J=10.5Hz), 3.93(1H, bs), 4.34(1H, d, J=17.32Hz), 4.47(1H, d, J=17.3Hz), 5.12(2H, s), 7.28-7.36(5H, m), 8.47(1H, s)
[α]D = -4.25 (c=1, CH3OH, 28.2℃)
<実施例18>(-)-5-アミノ-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-アリルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例6で得た化合物500mgとアリルハイドロキシルアミン塩酸塩186mgとを入れ、70℃で4時間撹拌後、室温で冷却しアセトニトリル10mlを加えて1時間さらに撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物445mg (収率:79.2%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.02-1.09(4H, m), 1.30(3H, s), 3.01(1H, d, J=13.2Hz), 3.09(1H, d, J=13.2Hz), 3.64(1H, d, J=10.5Hz), 3.84(1H, d, J=10.5Hz), 3.95(1H, bs), 4.33(1H, d, J=17.3Hz), 4.46(1H, d, J=17.3Hz), 4.57(2H, d, J=5.40Hz), 5.16(1H, d, J=10.5Hz), 5.25(1H, d, J=19.04Hz,), 5.91-6.00(1H, m), 8.47(1H, s)
[α]D = -24.54 (c=1, CH3OH, 22.1℃)
<実施例19>(-)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-メチルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例7で得た化合物300mgとメトキシルアミン塩酸塩92mgとを入れ、50℃で7時間撹拌後、反応混合液を減圧濃縮し、アセトニトリル10mlを加えて1時間さらに撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物265mg (収率:80.4%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.14(2H, bs), 1.31(2H, bs), 1.36(3H, s), 3.09-3.15(2H, m), 3.61(1H, bs), 3.74(1H, bs), 3.86(4H, s), 4.44(2H, s), 7.21(1H, s), 7.84(1H, d, J=14.15Hz), 8.59(1H, s)
[α]D = -16.5 (c=1, CH3OH, 22.8℃)
<実施例20>(+)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-エチルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例7で得た化合物300mgとエチルハイドロキシルアミン塩酸塩107mgとを入れ、50℃で4時間撹拌後、反応混合液を減圧濃縮しアセトニトリル10mlを加えて1時間さらに撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物235mg (収率:71.3%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.13-1.15(2H, m), 1.21(3H, t, J=6.95Hz), 1.28-1.39(5H, m), 3.07(1H, d, J=13.0Hz), 3.14(1H, d, J=13.0Hz), 3.58(1H, d, J=10.5Hz), 3.72(1H, bs), 3.86(1H, d, J=10.6Hz), 4.12(2H, q, J=7.1Hz), 4.44(2H, s), 7.19(1H, d, J=7.55Hz), 7.79(1H, d, J=13.9Hz), 8.53(1H, s)
[α]D = +23.68 (c=1, CH3OH, 23.3℃)
<実施例21>(-)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-t-ブチルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例7で得た化合物300mgとt-ブチルハイドロキシルアミン塩酸塩183mgとを入れ、60℃で7時間撹拌後、室温で冷却しジエチルエーテル10mlを加えて1時間さらに撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物245mg (収率:69.7%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.08-1.14(2H, m), 1.24(9H, s), 1.28-1.34(2H, m), 1.36(3H, s), 3.05(1H, d, J=13.2Hz), 3.14(1H, d, J=13.2Hz), 3.56(1H, d, J=10.8Hz), 3.69(1H, bs), 3.84(1H, d, J=13.2Hz), 4.35-4.45(2H, m), 7.17(1H, d, J=7.6Hz), 7.80(1H, d, J=10.0Hz), 8.52(1H, s)
[α]D = -7.05 (c=1, CH3OH, 21.6℃)
<実施例22>(+)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-ベンジルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6-フルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例7で得た化合物300mgとベンジルハイドロキシルアミン塩酸塩197mgとを入れ、50℃で7時間撹拌後、反応混合液を減圧濃縮し、アセトニトリル10mlを加えて1時間さらに撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物237mg (収率:64.7%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.12(2H, bs), 1.33(2H, bs), 1.36(3H, s), 3.07(1H, d, J=13.2Hz), 3.15(1H, d, J=13.2Hz), 3.58(1H, d, J=10.5Hz), 3.70(1H, bs), 3.87(1H, d, J=10.8Hz), 4.50(2H, bs), 5.15(2H, s), 7.19(1H, d, J=7.5Hz), 7.26-7.38(5H, m), 7.78(1H, d, J=13.9Hz), 8.52(1H, s)
[α]D = +7.47 (c=1, CH3OH, 23.7℃)
<実施例23>(-)-7-(4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-メチルオキシイミノピロリジン-1-イル)-1-サイクロプロピル-6,8-ジフルオロ-4-オキソ-1,4-ジハイドロ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩の製造
ピリジン10mlに実施例8で得た化合物300mgとメトキシルアミン塩酸塩117mgとを入れ、60℃で8時間撹拌後、反応混合液を減圧濃縮し、アセトニトリル10mlを加えて1時間さらに撹拌した。生成した固体を濾過してアセトニトリルとジエチルエーテルで順番に洗浄後、乾燥して目的化合物210mg (収率:65.1%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6+CF3COOD, ppm) 1.23(4H, bs), 1.30(3H, s), 3.02(1H, d, J=13.1Hz), 3.07(1H, d, J=13.1Hz), 3.64(1H, d, J=10.5Hz), 3.80-3.86(4H, m), 4.00(1H, bs), 4.30(1H, d, J=17.3Hz), 4.64(1H, d, J=17.3Hz), 7.70(1H, d, J=13.2Hz), 8.59(1H, s)
[α]D = -20.98 (c=1, CH3OH, 21.7℃)
<実験例1>インビトロ抗菌活性試験
本発明の光学活性のキノリンカルボン酸誘導体の抗菌化合物としての有用性を評価するために、2倍希釈したミューラーヒントン寒天(Muller-Hinton agar)を使用し、寒天培地希釈法(Hoechst345)に基づいて試験薬物の最少成長阻害濃度 (MIC: Minimum Inhibitory Concentration, μg/ml)を測定した。比較のため、シプロフロキサシンとスパルフロキサシンをコントロールとして使用した。また、対象化合物の鏡像異性体とラセミ体を比較薬物に使用した。菌の接種は約107cfu/mlを含むようにした。菌の成長は、37℃で約18時間経過した後に観察した。メチシルリン耐性菌株においては、30℃で 約48時間経過後に観察した。 試験菌株は、ヘキスト(Hoechst) 標準菌株を使用した。その結果を、表1 及び 表2に示した。
インビトロ抗菌活性 (μg/ml)
Figure 0005276255
Figure 0005276255
表1のデータにより、実施例9、実施例14、及び実施例19の化合物の抗菌活性が既存の代表的キノロン系抗菌剤のシプロフロキサシンとスパルフロキサシンよりはるかに優れていることが示されている。
定量的分析では、実施例9の化合物はグラム陽性菌に対して、シプロフロキサシンに比べて4〜112倍、スパルフロキサシンに比べて4〜30倍高い抗菌活性を示し、グラム陰性菌に対しては代表的な菌株のエシェリキアコリ(Escherichia coli)において、シプロフロキサシン及びスパルフロキサシンと対等な抗菌活性を示した。特に、耐性菌株のスタフィロコッカスアウレウス(Staphylococcus aureus)及びスタフィロコッカスエピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)に対する抗菌活性は、シプロフロキサシンに比べて128〜390倍、スパルフロキサシンに比べて24〜64倍の効力であった。
また、実施例14の化合物はグラム陽性菌に対し、シプロフロキサシンに比べて30〜781倍、スパルフロキサシンに比べて24〜195倍高い抗菌活性を示し、グラム陰性菌に対しては、代表的な菌株のエシェリキアコリにおいてシプロフロキサシンに比べて49倍、スパルフロキサシンに比べて12〜49倍効果のある抗菌効果を示した。特に、耐性菌株のスタフィロコッカスアウレウス及びスタフィロコッカスエピデルミディスに対しては、シプロフロキサシンに比べて129〜962倍、スパルフロキサシンに比べて24〜481倍の効力であった。実施例19の化合物も、グラム陽性菌、グラム陰性菌、耐性菌株のスタフィロコッカスアウレウス及びスタフィロコッカスエピデルミディス両方において、実施例9及び14の化合物の傾向と類似し、特にグラム陽性菌及び耐性菌株において、抗菌活性を示した。また、実施例19の化合物はシプロフロキサシン及びスパルフロキサシンよりグラム陰性菌に対して優れた抗菌活性を示した。
インビトロ抗菌活性 (μg/ml)
Figure 0005276255
Figure 0005276255
表2は、実施例9、実施例14及び実施例19の化合物が、それらの各々のラセミ体及び鏡像異性体よりも耐性菌株に対し、はるかに効力のある抗菌活性を有することを示している。
定量的には、実施例9の化合物は、耐性菌株のスタフィロコッカスアウレウス及びスタフィロコッカスエピデルミディスに対して、そのラセミ体に比べて4倍以上、かつその鏡像異性体に比べて8〜32倍の効力がある抗菌活性をもつ。
実施例14の化合物は、そのラセミ体に比べて4倍以上、かつその鏡像異性体に比べて2〜63倍の効力がある抗菌活性であった。実施例19の化合物は、そのラセミ体に比べて2倍、かつその鏡像異性体に比べて12〜32倍の高い効力が測定された。
このように、上記表1と表2で得られたデータより、本発明の化合物が、既存のキノロン系抗菌剤はもちろん、それらの各々のラセミ体と鏡像異性体より優れた抗菌活性を有することが分かった。
<実験例2>薬動力学試験
本発明の光学活性の化合物が有用薬物として身体へ適用可能であるかを評価するために、シプロフロキサシンをコントロールにして、体内での薬動力学的プロフィールを試験した。
SDラット(rat)を16時間絶食させた後、実施例の化合物は40mg/5ml/kgの用量とし、コントロールの場合は、50mg/5ml/kgとして薬物を経口投与した。決められた採血時間に眼球採血を行い、血液は採血後即時に血漿とその他の成分とに分離して、高速液体クロマトグラフィー (HPLC)で薬動力学変数を定量分析した。
薬動力学的試験
Figure 0005276255
上記表3は、実施例9の化合物と実施例14の化合物全て公知の代表的なキノロン系抗菌剤のシプロフロキサシンより最高血中濃度[Cmax(μg/ml)]、半減期[t1/2(hr)] 及び血中分布面積[AUC; Area Under Curve(μg・hr/ml)]において、全て優れていることを示している。
以上の結果から、本発明の式1で表示される光学活性のキノリンカルボン酸誘導体のインビボ薬動力学的特性が、既存の抗菌剤に比べて大幅に改善したことが分かった。
<実験例3>光毒性試験
キノロン母核の8-位置にハロゲン原子がある時には、よく光毒性が現れることが知られている。したがって、本発明の実施例14の化合物でも光毒性が問題になるかどうか調査した。 この時、コントロールとして、スパルフロキサシン及び実施例14の化合物の鏡像異性体の(+)体化合物及びそのラセミ体を使用した。陰性コントロール群としては薬物を投与しないマウスを使用した。
CD-1雄マウスを16時間絶食させた後、薬物を各々50mg/kgずつマウスに経口投与して、即時にUVA光源下に放置して4.5時間照射した。この時マウスと光源との距離は、15cmを維持した。24時間及び48時間のUV照射後に、光毒性評価の主な因子であるマウスの耳の損傷を測定した。マウスの耳の厚みは、電子式カリパスを使用して測定し、その平均値を計算して浮腫を評価した。また、マウスの耳の紅斑の程度を観察した。
UVA 照射後マウスの耳の厚み
Figure 0005276255
48時間、UVA光源を照射した時、実施例14の化合物のラセミ体を投与したマウスの耳の厚みは、照射前に比べて39%増加する等、中間程度の浮腫と紅斑を見せた。同じ時間、UVA照射した時、実施例14化合物の鏡像異性体の化合物とスパルフロキサシンを投与したマウスの耳の厚みは、照射前に比べて150%以上も増加する等、 深刻な浮腫と甚だしい紅斑を誘発した。 反面、実施例14の化合物を試験薬物に投与したマウスの場合、紅斑は全く観察されず、耳の厚みは、照射前に比べて16.8%増加した。その標準偏差を考慮するとこれは、薬物を投与しない陰性コントロール群の13.2%の範囲内の値である。
結局、本発明の実施例14の光学活性のキノリンカルボン酸誘導体は、キノロン母核の8番位置にハロゲンを含んでいるにもかかわらず、既存の化合物とは異なり、光毒性をほとんど示さないということが分かった。
産業上の利用可能性
本発明の式1で表示される光学活性のキノリンカルボン酸誘導体、具体的に光学活性を誘発する4-アミノメチル-4-メチル-3-(Z)-アルコキシイミノピロリジン置換体をキノロン母核の7-位置に持つ、光学活性のキノリンカルボン酸誘導体は、既存のキノロン系抗菌剤の問題点になっていたグラム陽性菌に顕著に向上された抗菌活性を示しながら、グラム陰性菌にも変わらず優れた抗菌活性を示した。特に、本発明の光学活性のキノリンカルボン酸誘導体は、メチシルリン耐性菌及び既存のキノロン耐性菌株に対しても卓越した活性を示している。さらに、本発明の式1で表示される上記化合物は、そのラセミ体及びその鏡像異性体より抗菌活性が優れているため、ずっと少ない投与量でも既存のものと同等またはそれ以上の抗菌効果を示すことができ、身体への負担を減らせる長所がある。
本発明の式1で表示される上記化合物は、既存のキノロン系抗菌剤に比べて薬動力学的特性も向上し、最高血中濃度、半減期及び血中分布面積等、全ての部門で非常に優れている。優れた抗菌活性及び薬動力学的プロフィールによって本発明の化合物は、既存のキノロン系抗生剤または本発明の化合物のラセミ体やその他の鏡像異性体に比べて投与量を2〜4倍以上減少させられる長所を持っている。
さらに、本発明の光学活性のキノリンカルボン酸誘導体は、キノロン母核の8-位置にハロゲン原子(例、フルオロ原子)が導入されているのにもかかわらず、光毒性がほとんど現れない。
したがって、本発明の式1で表示される上記光学活性のキノリンカルボン酸誘導体は、優れた抗菌活性を示し、毒性が顕著に少ないため、上記キノリンカルボン酸誘導体のラセミ体及びその他の鏡像異性体に代替して人及び動物の細菌性感染の予防または治療の目的のために非常に有用に使用できる。

Claims (1)

  1. (−)−7−(4−アミノメチル−4−メチル−3−(Z)−メチルオキシイミノピロリジン−1−イル)−1−サイクロプロピル−6−フルオロ−4−オキソ−1,4−ジハイドロ[1,8]ナフチリディン−3−カルボン酸、その薬学的に許容可能な塩またはその溶媒化合物を有効成分として含有する、抗菌剤。
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