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JP5255166B1 - 可変焦点眼鏡 - Google Patents

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JP5255166B1 JP2013027185A JP2013027185A JP5255166B1 JP 5255166 B1 JP5255166 B1 JP 5255166B1 JP 2013027185 A JP2013027185 A JP 2013027185A JP 2013027185 A JP2013027185 A JP 2013027185A JP 5255166 B1 JP5255166 B1 JP 5255166B1
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Abstract

【課題】
左右の視力が異なる使用者、あるいは左右の視力が同じ使用者が、可変焦点レンズの焦点距離を連続的に変化させて、視認対象物を視認しようとした場合に、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できるようにすることができないという課題を有している。
【解決手段】
可変焦点レンズ15R、15L、駆動部23R、23L、タッチセンサ51、57、制御部25を備え、タッチセンサ51、57の操作時間の変化量、操作時間に相関する一定の変化量のうち、いずれかの変化量に応じて変化する、個々の使用者が視認対象物を明瞭に視認できる視認駆動量を、駆動部23R、23L毎に決定する機能を有しており、使用者が、タッチセンサ51、57に対し、所定の操作をした場合に、駆動部23R、23Lの各駆動量が、同時に、視認駆動量となるように、制御部25が駆動部23R、23Lを個別に制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、焦点距離を調整することができる可変焦点眼鏡に関する。
人間の目は、一般的に、加齢によって焦点調節機能が低下し、老視の症状が現れてくる。このため、従来技術では、近用眼鏡(近いものを見る眼鏡、例えば老眼鏡)を掛ける必要が生じる。また、近視である者が加齢して、老視の症状が現れた場合には、近用眼鏡(近いものを見る眼鏡、例えば老眼鏡)と遠用眼鏡(遠くのものを見る眼鏡、近視用眼鏡)を交互に掛け替えねばならなかった。そこで、これらの問題点を解決するために、可変焦点レンズを用いて遠近を見る眼鏡が公開されている。
例えば、内部に空間が形成されたレンズと、レンズの空間およびこの空間に連なるリザーバに液体を封入し、リザーバに設けられたダイアルを回転させることにより、レンズの空間に流入する液体の量を変化させて度数を調整できる可変焦点眼鏡が出願されている。(例えば、特許文献1)
しかしながら、この可変焦点眼鏡は、視認対象物までの距離に応じて、都度、使用者が右のダイアル、左のダイアルを、個別に回転させなければならず、左右の視力が異なる使用者、あるいは左右の視力が同じ使用者が、可変焦点レンズの焦点距離を連続的に変化させて、視認対象物を視認しようとした場合に、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できるようにすること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができないという課題を有している。
また、可変焦点レンズを用いて遠近を見る眼鏡として、ポンプの作動によりレンズ体の内部の透明液体の容量を変えて、焦点を変化させようとする眼鏡が公開されている。(例えば、特許文献2)
ところで、この眼鏡は、ポンプが作動すると、透明液体が、注入口からレンズ体内に流入し、一方で、レンズ体内の透明液体が、排出口から排出される。そして、排出口から排出された透明液体は、チューブおよびポンプを介して再び注入口からレンズ体内に注入される。つまり、透明液体が循環するに過ぎず、そもそも、レンズ体の焦点距離を調整することができないという不具合を有している。
また、この眼鏡は、ポンプの吐出側に接続される1本のチューブが途中で分岐しており、透明液体が各々のレンズ体に注入されるようになっている。そして、各々のレンズ体から排出された透明液体が1本のチューブに合流し、ポンプの吸入側に接続するようになっている。つまり、この眼鏡は、左右のレンズ体毎に焦点距離を調整する仕組みを備えておらず、左右のレンズ体毎に焦点距離を調整することができない。つまり、この眼鏡は、左右の視力が異なる使用者、あるいは左右の視力が同じ使用者が、可変焦点レンズの焦点距離を連続的に変化させて、視認対象物を視認しようとした場合に、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できるようにすること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができないという課題を有している。
また、可変焦点レンズを用いて遠近を見る眼鏡として、フレームに設けられた複数のスイッチを同時に押すと、可変焦点レンズに電圧を印加して、焦点の切り替えをする電子眼鏡が公開されている。(例えば、特許文献3)
しかしながら、この電子眼鏡は、単に遠方視野、近方視野を切り替えるだけであり、視力が異なる使用者が、この電子眼鏡を使用したとしても、使用者が視認対象物を明確に見ることができるとは限らない。この電子眼鏡は、左右の視力が異なる使用者、あるいは左右の視力が同じ使用者が、可変焦点レンズの焦点距離を連続的に変化させて、視認対象物を視認しようとした場合に、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できるようにすること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができないという課題を有している。
また、可変焦点レンズを用いて遠近を見る眼鏡として、遠方を見る固定レンズに、液晶レンズを貼り合わせ、焦点切替スイッチを押して、プランジャをON接点側に切り替えると、液晶レンズに電圧が印加されて、近方視野に切り替えられ、プランジャをOFF接点側に切り替えると、液晶レンズに印加される電圧が停止されて、固体レンズの度数により、遠方視野をみることができる電子眼鏡が公開されている。(例えば、特許文献4)
しかしながら、この電子眼鏡は、単に遠方視野、近方視野を切り替えるだけであり、視力が異なる使用者が、この電子眼鏡を使用したとしても、使用者が視認対象物を明確に見ることができるとは限らない。この電子眼鏡は、左右の視力が異なる使用者、あるいは左右の視力が同じ使用者が、可変焦点レンズの焦点距離を連続的に変化させて、視認対象物を視認しようとした場合に、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できるようにすること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができないという課題を有している。
なお、この電子眼鏡は、遠方用として、使用者固有の固体レンズを用いなければならないので、使用者が代わると、必ずしも視認対象物を明瞭に見られるとは限らないという課題を有している。しかも、この電子眼鏡は、使用者専用として用いた場合でも、使用者の度数が進んでしまうと、固体レンズの部分を作り直す必要があり、引いては、液晶レンズも作り直さなければならないという課題を有している。したがって、この電子眼鏡は、視力の異なる使用者、左右の視力が異なる使用者に対する汎用性がないばかりでなく、使用者専用として用いた場合にも、使用できる条件(例えば、使用者の視力が変わらない)が限定されてしまう課題も有している。
また、可変焦点レンズを用いて遠近を見る眼鏡として、ベローズ内のエレクトロアクティブポリマー部材と対向電極との間に電圧を印加してベローズを変形させることで、可変焦点レンズ部のメンブレンに流動性透明充填液を出し入れさせて、焦点距離を変える可変焦点レンズ装置が公開されている。(例えば、特許文献5)
しかしながら、この可変焦点レンズ装置は、単に、液圧ポンプを駆動させ、流動性透明充填液を出入りさせて、メンブレンを湾曲させ、焦点を切り替えるだけであり、視認する視認対処物が代わると、いちいち、片側ずつ、左右の可変焦点レンズの焦点距離を合わせなければならない。この可変焦点レンズ装置は、左右の視力が異なる使用者、あるいは左右の視力が同じ使用者が、可変焦点レンズの焦点距離を連続的に変化させて、視認対象物を視認しようとした場合に、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できるようにすること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができないという課題を有している。
特表2011−516925号公報 特開平5−303011 特開2009−80242号公報 特開2009−98649号公報 特開2009−251420号公報
本願発明は上記点に鑑み、左右の視力が異なる使用者、あるいは左右の視力が同じ使用者が、可変焦点レンズの焦点距離を連続的に変化させて、視認対象物を視認しようとした場合に、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できるようにすること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができる可変焦点眼鏡を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、焦点距離を変化させることができる左右一対の可変焦点レンズを備え、左右の視力が異なる使用者を含む個々の使用者が使用する可変焦点眼鏡において;
可変焦点レンズ毎に設けられ、可変焦点レンズの焦点距離を変化させる駆動部と、
駆動部を駆動させて連続的に可変焦点レンズの焦点距離を変化させる所定の操作を行うスイッチと、
スイッチの所定の操作を受けて駆動部を制御する制御部と、
を備えており、
スイッチの操作時間の変化量、操作時間に相関する一定の変化量のうち、いずれかの変化量に応じて変化する、個々の使用者が視認対象物を明瞭に視認できる視認駆動量を、駆動部毎に決定する機能を有しており、
使用者が、スイッチに対し、所定の操作をした場合に、駆動部の各駆動量が、同時に、視認駆動量となるように、制御部が駆動部を個別に制御することを特徴とする。
これによれば、スイッチに対し、所定の操作をした場合、駆動部の各駆動量が、同時に、視認駆動量となる状態を維持しながら、焦点距離を変化させることができる。この駆動部は、可変焦点レンズ毎に設けられ、可変焦点レンズの焦点距離を変化させるものである。また、視認駆動量は、可変焦点レンズの焦点距離が連続して変化する毎に、左右の視力が異なる使用者を含む可変焦点眼鏡の使用者が、個々に、視認対象物を明瞭に視認できる駆動量であるから、駆動部の各駆動量を、同時に、視認駆動量となるようにすると、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できるようにすること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができる。
このため、使用者が所定の距離にある視認対象物を視認した状態で、所定の操作をした場合、左右の視力が異なる使用者であっても、左右の可変焦点レンズの個々の焦点距離が、所定の距離にある視認対象物を明瞭に視認できる焦点距離に達したところで、使用者は、左右同時に、所定の距離にある視認対象物を明瞭に視認することができる。
その結果、左右の視力が異なる使用者、あるいは左右の視力が同じ使用者が、可変焦点レンズの焦点距離を連続的に変化させて、視認対象物を視認しようとした場合に、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できるようにすること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができる可変焦点眼鏡を提供することができる。
また、簡単な操作によって、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認させること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができる可変焦点眼鏡を提供することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1において、個々の使用者毎に、事前に記憶された、所定の記憶用対象物を明瞭に視認できる際の駆動部の各駆動量から、前記視認駆動量を設定する所定の関数が導出され、
前記関数に基づいて、前記視認駆動量が設定されることを特徴とする。
これによれば、左右の視力が異なる使用者であっても、個々に、視認対象物を明瞭に視認できる視認駆動量を設定することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2において、駆動部を停止した場合に、視認駆動量が維持されることを特徴とする記載の可変焦点眼鏡。
これによれば、使用者が、視認したい視認対象物を明瞭に視認できるところで、視認対象物を明瞭に視認できる状態を維持することができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1乃至請求項3のいずれか1つにおいて、可変焦点レンズが、液体の出し入れによって焦点距離を変化させることができる可変焦点レンズであり、
駆動部が、液体を出し入れして可変焦点レンズの焦点距離を変化させる駆動部であることを特徴とする。
これによれば、可変焦点レンズが、液体の出し入れによって焦点距離を変化させることができる可変焦点レンズであるため、液晶式の可変焦点眼鏡のような課題、すなわち、誘電体材料を用いているために、一般的に、レンズにおける光の透過率が低くなる課題、レンズにおける光の透過率が低くなると、明度が下がり、使用者の瞳孔径が大きくなって、焦点深度が浅くなり、焦点を合わせ難いという課題、利用者に負担をかけてしまうという課題、大口径にすることが難しく、視野が限定されるという課題を解決することができる。
なお、請求項5に記載の発明のように、請求項4において、駆動部が、駆動源と、駆動源が駆動することにより可動する可動部とを備えており、
可動部の移動量を、駆動量とし、
視認距離にある視認対象物を明瞭に視認できる際の、可動部の移動量を、視認駆動量としてもよい。
請求項6に記載の発明では、請求項1乃至請求項3のいずれか1つにおいて、可変焦点レンズが、印加電圧の増減によって焦点距離を変化させることができる可変焦点レンズであり、
駆動部が、印加電圧を増減して可変焦点レンズの焦点距離を変化させる駆動部であることを特徴とする。
これによれば、装置を小型化、軽量化することができる。その結果、使用者にとって掛け心地のよい可変焦点眼鏡を提供することができる。また、液体式の可変焦点眼鏡のように、液漏れを考慮する必要がない。
請求項7に記載の発明のように、請求項1乃至請求項6に記載の可変焦点眼鏡が、さらに視認対象物までの距離を測定する距離測定手段を備えていてもよい。
(第1の実施形態)
第1の実施形態は、可変焦点眼鏡のうち、液体式可変焦点眼鏡に関する。図1は、可変焦点眼鏡11の平面図で、図2のA−A断面図である。図2は、可変焦点眼鏡の正面図である。図3は、図1のB−B断面図である。図4は、図1のC−C断面図である。図5は、可変焦点レンズおよび駆動部の拡大図である。図1に示すように、可変焦点眼鏡11は、眼鏡フレーム13の前面部分を構成し、左右一対の可変焦点レンズ15を保持するフロント17、フロント17に連なるテンプル19を備えている。第1の実施形態では、テンプル19は、フロント17と一体に形成されるが、一般的に使用される眼鏡と同様に、テンプル19をフロント17と別体にし、所定の連結部材などを介して折り曲げる構造としてもよい。
なお、以下の説明では、必要に応じて、左右一対の可変焦点レンズ15、テンプル19を、次のように使い分けて説明する。すなわち、左右一対の可変焦点レンズ15のうち、使用者が可変焦点眼鏡11をかけた状態で、右側の可変焦点レンズ15を可変焦点レンズ15Rと称し、左側の可変焦点レンズ15を可変焦点レンズ15Lと称するものとする。また、使用者が可変焦点眼鏡11をかけた状態で、右側のテンプル19を、テンプル19Rと称し、左側のテンプル19を、テンプル19Lと称するものとする。また、右側のテンプル19Rに設けられた駆動部23を、駆動部23Rと称し、左側のテンプル19Lに設けられた駆動部23を、駆動部23Lと称するものとする。また、右側のテンプル19Rに設けられたステッピングモータ35を、ステッピングモータ35Rと称し、左側のテンプル19Lに設けられたステッピングモータ35を、ステッピングモータ35Lと称するものとする。ステッピングモータ35は、本願発明の駆動源の一例を構成する。
また、ステッピングモータが駆動すると、結果的に、駆動部が駆動する。また、制御部がステッピングモータを制御することは、結果的に、制御部が駆動部を制御することでもある。このため、適宜、ステッピングモータ(駆動部)を駆動する、制御部がステッピングモータ(駆動部)を制御する、などと記載する。また、制御部は、後述する記憶部を含めた広い概念で用いており、適宜、記憶部(制御部)に記憶する、記憶部(制御部)に記憶される、などと記載する。
本願発明の視認距離、視認駆動量、操作時間について、説明する。本願発明の視認距離とは、可変焦点レンズの焦点距離を変化させた際に、使用者が視認対象物を明瞭に視認できる距離である。視認距離は、可変焦点眼鏡の所定の部位と、視認対象物との距離であってもよく、使用者と、視認対象物との距離としてもよい。また、可変焦点眼鏡の所定の部位、あるいは使用者と、視認対象物との間に設定される所定の位置から視認対象物までの距離としてもよい。因みに、可変焦点眼鏡は、連続的に可変焦点レンズの焦点距離を変化させた場合に、使用者が視認対象物を明瞭に視認できる視認距離が、都度、変更される。本願発明の視認駆動量とは、視認距離にある視認対象物を明瞭に視認できる際の、駆動部の駆動量である。
本願発明の操作時間とは、駆動部を駆動させて連続的に可変焦点レンズの焦点距離を変化させる所定の操作を行うスイッチに対し、押す、触れる、触る、オンするなどして、駆動部を駆動させる時間を言う。なお、本願発明の操作時間を、上述したスイッチ(駆動部を駆動させて連続的に可変焦点レンズの焦点距離を変化させる所定の操作を行うスイッチ)を押す、触れる、触る、オンする際の時間としてもよい。
なお、本願発明における可変焦点眼鏡の使用者は、必ずしも、左右の視力が同じである必要はなく、左右の視力が異なっていてもよい。
可変焦点レンズ15は、図5に示すように、前面側を形成する前面レンズ15a、後面側を形成する後面レンズ15b、前面レンズ15aおよび後面レンズ15bの間に配置される可撓性の可撓膜15cを備えている。前面レンズ15aと可撓膜15cとの間には、空間15dが形成され、可撓膜15cと後面レンズ15bとの間には、空間15eが形成される。上述した後面レンズ15bには、空間15eと連通路13aとを連通する孔部15fが形成されている。連通路13aは、孔部15fと、後述する貯留室37とを連通する。空間15e、孔部15f、連通路13a、貯留室37には透明液体21(例えば、透明度の高いシリコン油)が充填されている。
また、右側のテンプル19Rには、右側の可変焦点レンズ15Rに透明液体21を出し入れして、右側の可変焦点レンズ15Rの厚みを変化させることにより、右側の可変焦点レンズ15Rの焦点距離を変化させる駆動部23Rと、駆動部23R、23L、制御部25に電力を供給する電源供給部27とが設けられている。また、左側のテンプル19Lには、左側の可変焦点レンズ15Lに透明液体21を出し入れして、左側の可変焦点レンズ15Lの厚みを変化させることにより、左側の可変焦点レンズ15Lの焦点距離を変化させる駆動部23Lと、駆動部23R、23Lを制御する制御部25とが設けられている。電源供給部27から供給される電力は、配線29(図2に図示)を経由して、駆動部23、制御部25に送電される。上述した配線29は、エッチング、銅箔の貼り付け等により、フィルム上に形成された配線パターンであってもよい。配線パターンをフィルム上に形成することで、眼鏡フレーム13を小型化することができる。
次に、駆動部23について説明する。説明に際しては、左側のテンプル19Lに設けられる駆動部23Lについて説明する。なお、右側のテンプル19Rに設けられる駆動部23Rについては、左側のテンプル19Lに設けられる駆動部23Lと同様に構成される。
図5に示すように、左側のテンプル19Lには、内径部19aが形成されており、この内径部19aに、ピストン31、送りねじ軸33、左側のステッピングモータ35Lが内蔵されている。内径部19aのうち、少なくとも、ピストン31が摺動する部分は、円筒状に形成されており、ピストン31と内径部19aとで、透明液体21を貯留する貯留室37が形成される。ピストン31には、めねじが形成されており、送りねじ軸33が螺入されている。
送りねじ軸33の内径部33aには、左側のステッピングモータ35Lの軸35aが圧入されており、軸35aが回転すると、送りねじ軸33が一体となって回転する。左側のステッピングモータ35Lの軸35aが、軸35a側の反対側から軸35aの方向に見て反時計方向に回転すると、ピストン31が図5に示すD方向に移動する。この際、貯留室37に貯留された透明液体21が、連通路13a、孔部15fを経由して、空間15e側に移動する。空間15e側に透明液体21が流入すると、左側の可変焦点レンズ15Lが厚さ方向に膨らんで、屈折率を高くすることができる(焦点距離を短くすることができる)。
また、左側のステッピングモータ35Lの軸35aが、軸35a側の反対側から軸35aの方向に見て時計方向に回転すると、ピストン31が、図5に示すE方向に移動する。この際、空間15eに貯留された透明液体21が、孔部15f、連通路13aを経由して、貯留室37側に移動する。貯留室37側に透明液体21が移動すると、左側の可変焦点レンズ15Lが厚さ方向に縮んで、屈折率を低くすることができる(焦点距離を長くすることができる)。なお、ピストン31には、回り止め31aが設けられており、送りねじ軸33が回転した際に、ピストン31が回転しないように構成されている。
ところで、制御部25から所定量のパルス信号を、右側のステッピングモータ35R、左側のステッピングモータ35Lに与えると、軸35aがパルス信号の量(パルス数)に応じた角度分だけ、回転する。上述したパルス数は、駆動部23R、23Lを駆動させる際の駆動量である。なお、上述したパルス数は、軸35aの回転量に換算することができることから、軸35aの回転量を、本願発明の駆動量として扱ってもよい。また、可動部(例えば、ピストン31)の移動量を、本願発明の駆動量として扱ってもよい。上述した可動部(例えば、ピストン31)の移動量は、リニアスケール、センサなどを用いて検出してもよい。可動部とは、駆動源(第1の実施形態では、ステッピングモータ35)が駆動することにより、可動する部分であり、第1の実施形態では、ピストン31、送りねじ軸33が相当する。
なお、上述した右側のステッピングモータ35R、左側のステッピングモータ35Lに、ロータリエンコーダを設けてもよい。ロータリエンコーダは、駆動量検出手段として機能する。図1に示すように、ステッピングモータ35R、35Lにロータリエンコーダ39を設けると、パルス数およびパルス数から換算される軸35aの回転量を極めて正確に検出することができる。また、パルス数を制御部25にフィードバックして、駆動部23R、23Lを制御することができる。
次に、制御部25について、説明する。制御部25には、右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)、左側のステッピングモータ35L、(駆動部23L)を制御する制御プログラムが記憶されている。この制御プログラムは、後述するスイッチ(タッチセンサ51、57)の操作時間の変化量、あるいは操作時間に相関する一定の変化量のうち、いずれかの変化量に応じて変化する、個々の使用者が視認対象物を明瞭に視認できる視認駆動量を、右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)毎に決定する機能を有している。操作時間に相関する一定の変化量については、後述する。
制御部25について、より詳細に説明する。図6に示すように、制御部25は、CPU61、記憶部63、所定のインターフェース65を備えている。CPU61は、記憶部63に記憶された制御プログラムを読み込んで、各種の処理を行う機能を有する。
記憶部63は、RAM67、ROM69を備えている。RAM67は、制御プログラム、実行プログラムの一時記憶領域として、種々のフラグ、変数の値などを記憶する機能を有する。また、ROM69には、ステッピングモータ35を制御する制御プログラム、後述するスイッチの操作により入力される信号を判定して各種制御を実行する実行プログラム、初期データなどが記憶されている。
また、上述した記憶部63は、視認対象物を使用者が個別に視認し、視認した視認対象物を、明瞭に視認できる際の駆動部23の駆動量(ステッピングモータ35のパルス数など)を記憶する機能を有している。上述した駆動量は、使用者が、後述する教示手段によって、教示する。使用者が教示を行うことによって、駆動量が記憶部63(制御部25、あるいは可変焦点眼鏡11)に記憶される。駆動量は、左右の可変焦点レンズ15R、15L毎、あるいは駆動部23R、23L毎に記憶される。
なお、上述した記憶部63とは別に、駆動部23の駆動量を記憶する部分(例えば、図6に示す記憶部71)を設けてもよい。
次に、操作部47について説明する。右側のテンプル19R、左側のテンプル19Lには、操作部47が設けられている。操作部47のうち、右側のテンプル19には、図4に示すように、電源をオン、オフする電源スイッチ49、タッチセンサ51、教示ボタン53が設けられている。また、操作部47のうち、左側のテンプル19Lには、図3に示すように、モード切換ボタン55、タッチセンサ57、登録ボタン59が設けられている。
タッチセンサ51、タッチセンサ57に触れると、制御部25に所定の信号が入力される。タッチセンサ51、タッチセンサ57は、本願発明のスイッチの一例を構成する。スイッチは、上述したタッチセンサの他に、押ボタンスイッチ、近接スイッチなど、他のスイッチであってもよい。
モード切換ボタン55は、モードの切り替えを行う。上述したモード切換ボタン55を押すと、自動制御モード、視点切り替えモード、一定モード、任意モード、教示モードを切り換えることができる。
自動制御モードとは、視認対象物までの距離に応じて、使用者が、視認対象物を明瞭に視認できるように、ステッピングモータ35R、35L(駆動部23R、23L)を制御して、可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離を自動的に変化させるモードである。視点切り替えモードとは、異なる距離にある複数の視認対象物に対し、個別に焦点距離を切り替えるモードであり、使用者が、視認対象物を明瞭に視認できるように、制御部25が、ステッピングモータ35R、35L(駆動部23R、23L)を制御して、可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離を変化させるモードである。一定モードとは、自動車を運転するときのように、焦点距離が変化しては不都合を生じる場合に、焦点距離を一定にするモードである。任意モードとは、手動制御によって、可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離を変化させるモードである。
ところで、使用者毎に、視認対象物を明瞭に視認できるようにするためには、使用者が事前に教示を行う。教示を行うには、モード切換ボタン55を押して、教示モードにする。なお、視認対象物が明瞭に視認できる際には、視認対象物の像が、使用者の網膜に結像している(ピントが合っている)状態となる。
教示モード時に、使用者が指でタッチセンサ51に触れると、制御部25に所定の信号が入力される。そして、使用者がタッチセンサ51から指を離すと、信号の入力が停止される。制御部25は、信号が入力されるごとに、右側のステッピングモータ35Rの軸35aが正転、逆転を交互に繰り返すように、右側のステッピングモータ35Rを制御する。タッチセンサ51に触れている間は、軸35aの正転または逆転が維持され、指を離すと、停止する。
同様に、教示モード時に、使用者が指でタッチセンサ57に触れると、制御部25に所定の信号が入力される。そして、使用者がタッチセンサ57から指を離すと、信号の入力が停止される。制御部25は、信号が入力されるごとに、左側のステッピングモータ35Lの軸35aが正転、逆転を交互に繰り返すように、左側のステッピングモータ35Lを制御する。タッチセンサ57に触れている間は、軸35aの正転または逆転が維持され、指を離すと、停止する。
教示には、遠近2点を教示する2点教示、3点を教示する3点教示、多点を教示する多点教示などがある。
2点教示について、説明する。最初に、右側の可変焦点レンズ15Rにおける教示の手順を説明する。図1において、使用者が、左側の可変焦点レンズ15Lを手で覆い、第1の距離(例えば、眼鏡フレーム13から視認対象物OB1までの距離L1=30cm)にある視認対象物OB1を視認する。次に、使用者が、上述したタッチセンサ51に指で触れて、あるいは指を離して、右側のステッピングモータ35Rを駆動させ、視認対象物OB1が最も明瞭に視認できるように、右側の可変焦点レンズ15Rの焦点距離を変化させる。そして、教示ボタン53を押す。この際、右側のステッピングモータ35Rに対する原点からのパルス数N1が、記憶部63(制御部25)に記憶される(記憶部63は、図6参照)。なお、右側のステッピングモータ35Rに、ロータリエンコーダが設けられている場合には、ロータリエンコーダが検出した原点位置からのパルス数が、記憶部63(制御部25)に記憶される。
次に、使用者が、左側の可変焦点レンズ15Lを手で覆い、第2の距離(例えば、眼鏡フレーム13から視認対象物OB2までの距離L2=100cm)にある視認対象物OB2を視認する。次に、使用者が、上述したタッチセンサ51に指で触れて、あるいは指を離して、右側のステッピングモータ35Rを駆動させ、視認対象物OB2が最も明瞭に視認できるように、右側の可変焦点レンズ15Rの焦点距離を変化させる。そして、教示ボタン53を押す。この際、右側のステッピングモータ35Rに対する原点からのパルス数N2が、記憶部63(制御部25)に記憶される。なお、右側のステッピングモータ35Rに、ロータリエンコーダが設けられている場合には、ロータリエンコーダが検出した原点位置からのパルス数が、記憶部63(制御部25)に記憶される。
左側の可変焦点レンズ15Lにおける教示の手順を説明する。図1において、使用者が、右側の可変焦点レンズ15Rを手で覆い、上述した視認対象物OB1を視認する。次に、使用者が、上述したタッチセンサ57に指で触れて、あるいは指を離して、左側のステッピングモータ35Lを駆動させ、視認対象物OB1が最も明瞭に視認できるように、左側の可変焦点レンズ15Lの焦点距離を変化させる。そして、教示ボタン53を押す。この際、左側のステッピングモータ35Lに対する原点からのパルス数N3が、記憶部63(制御部25)に記憶される。なお、左側のステッピングモータ35Lに、ロータリエンコーダが設けられている場合には、ロータリエンコーダが検出した原点位置からのパルス数が、記憶部63(制御部25)に記憶される。
次に、使用者が、右側の可変焦点レンズ15Rを手で覆い、上述した視認対象物OB2を視認する。次に、使用者が、上述したタッチセンサ57に指で触れて、あるいは指を離して、左側のステッピングモータ35Lを駆動させ、視認対象物OB2が最も明瞭に視認できるように、左側の可変焦点レンズ15Lの焦点距離を変化させる。そして、教示ボタン53を押す。この際、左側のステッピングモータ35Lに対する原点からのパルス数N4が、記憶部63(制御部25)に記憶される。なお、左側のステッピングモータ35Lに、ロータリエンコーダが設けられている場合には、ロータリエンコーダが検出した原点位置からのパルス数が、記憶部63(制御部25)に記憶される。
上述した視認対象物OB1、OB2は、本願発明の記憶用対象物の一例を構成する。また、上述したタッチセンサ51、タッチセンサ57、教示ボタン53、記憶部63(制御部25)は、本願発明の教示手段の一例を構成する。ステッピングモータ35にロータリエンコーダ39を設けた場合には、タッチセンサ51、タッチセンサ57、教示ボタン53、記憶部63(制御部25)、ロータリエンコーダが、本願発明の教示手段の一例を構成する。なお、パルス数N1、パルス数N2、パルス数N3、パルス数N4に代え、パルス数N1から換算される回転量Rev1、パルス数N2から換算される回転量Rev2、パルス数N3から換算される回転量Rev3、パルス数N4から換算される回転量Rev4を記憶してもよい。また、上述した可動部(例えば、ピストン31)の移動量を記憶してもよい。
本願発明の要部について説明する。最初に、概要について、説明する。第1の実施形態における可変焦点眼鏡11は、スイッチ(タッチセンサ51、57)の操作時間の変化量、あるいは操作時間に相関する一定の変化量のうち、いずれかの変化量に応じて変化する、個々の使用者が視認対象物を明瞭に視認できる視認駆動量を、右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)毎に決定することができる。操作時間に相関する一定の変化量とは、操作時間に対して一定の相関関係が成り立つ変化量であり、例えば、操作時間を所定の信号に変換したもの(例えば、後述するカウント数)、操作時間と焦点距離が一定の相関関係が成り立つ場合の焦点距離、上記焦点距離を所定の信号に変換したものなどを例示することができる。
そして、可変焦点眼鏡11の使用者が、スイッチ(タッチセンサ51、57)に対し、右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)を駆動させて、連続的に可変焦点レンズ15R、15L焦点距離を変化させる所定の操作をした場合に、右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)の各駆動量が、同時に、変化量に応じて駆動部毎に決定された視認駆動量となるように、制御部25が右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)を個別に制御する。
スイッチ(センサ51、タッチセンサ57)から手を離すと、右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)が停止され、その時点において、視認駆動量を維持するように、制御部25がステッピングモータ35R、35L(駆動部23R、23L)を個別に制御する。なお、詳細は記載しないが、本願発明の可変焦点眼鏡11は、片方ずつ、所定の距離にある視認対象物の像が、網膜で結像される(ピントが合う)ようにすることもできる。
詳細を説明する。右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)の各駆動量が、同時に、スイッチ(タッチセンサ51、57)の操作時間の変化量、あるいは操作時間に相関する一定の変化量に応じて駆動部毎に決定された視認駆動量となるように、制御部25が右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)を個別に制御するには、事前に、教示を行う。教示は、2点教示、3点教示、多点教示のいずれであってもよいが、ここでは、上述した2点教示を行うものとする。教示する2点として、第1の距離(眼鏡フレーム13から視認対象物OB1までの距離L1=30cm)にある視認対象物OB1、第2の距離(可変焦点眼鏡11から視認対象物OB2までの距離L2=100cm)にある視認対象物OB2を想定する。(図1)
教示を行うと、第1の距離にある視認対象物OB1が明確に見える際の、右側のステッピングモータ35Rのパルス数N1、左側のステッピングモータ35Lのパルス数N3と、第2の距離にある視認対象物OB2が明確に見える際の、右側のステッピングモータ35Rのパルス数N2、左側のステッピングモータ35Lのパルス数N4とが、記憶部63に記憶される。2点教示を行った後、モード切換ボタン55を押して、任意モードにする。
任意モードにおいて、タッチセンサ51に触れると、可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離が、左右同時に、連続的に長くなるように、また、タッチセンサ57に触れると、可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離が、左右同時に、連続的に短くなるように、制御部25が右側のステッピングモータ35Rの駆動量、左側のステッピングモータ35Lの駆動量を制御する。
使用者がタッチセンサ51に触れると、制御部25に所定の信号が入力される。制御部25は、制御部25に入力される信号の入力時間(つまり、タッチセンサ51を操作して駆動部23R、23Lを駆動させる操作時間)を、パルス数でカウントする。使用者がタッチセンサ51から手を離した場合には、制御部25に所定の信号が入力されない。また、タッチセンサ57に触れると、制御部25に所定の信号が入力される。制御部25は、制御部25に入力される信号の入力時間(つまり、タッチセンサ57を操作して駆動部23R、23Lを駆動させる操作時間)を、パルス数でカウントする。使用者がタッチセンサ57から手を離した場合には、制御部25に所定の信号が入力されない。なお、以下の説明では、カウントしたパルス数をカウント数と称するものとする。
ところで、右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)の各駆動量が、同時に、スイッチ(タッチセンサ51、57)の操作時間の変化量、あるいは操作時間に相関する一定の変化量に応じて駆動部毎に決定された視認駆動量となるように、制御部25が右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)を個別に制御するには、教示の後に、一定の関数を用いる。この関数は、教示された駆動量から導出され、駆動部23R、23Lを駆動させた際に、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できる(あるいは、視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させる、あるいは、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせる)ように、駆動部23R、23Lの視認駆動量を設定する関数であり、カウント数から、右側のステッピングモータ35R、左側のステッピングモータ35Lの視認駆動量を決定(設定)する。
関数について、図7を用いて説明する。2点教示の後、制御部25に記憶されたプログラムにより、使用者の視力に応じた一定の関数が導出される。なお、第1の実施形態では、一例として、計算式を用いる方法について、説明する。2点教示の後、制御部25に記憶されたプログラムにより、(式1)、(式2)が導出される。(式1)は、(x1,y1)=(カウント数n1,パルス数N1)、(x2,y2)=(カウント数n2,パルス数N2)を通過する関数である。(式2)は、(x1,y1)=(カウント数n1,パルス数N3)、(x2,y2)=(カウント数n2,パルス数N4)を通過する関数である。
(式1) y=fR(x)=((N2−N1)/(n2−n1))・x+N1
(式2) y=fL(x)=((N4−N3)/(n2−n1))・x+N3
(式1)における(N2−N1)/(n2−n1)は、右側のステッピングモータ35Rに対する単位カウント数当たりのパルス数変化量である。(式2)における(N4−N3)/(n2−n1)は、左側のステッピングモータ35Lに対する単位カウント数当たりのパルス数変化量である。ただし、
N1:第1の距離にある視認対象物OB1を、使用者が明瞭に視認できる際の、右側のステッピングモータ35Rのパルス数(パルス)
N2:第2の距離にある視認対象物OB2を、使用者が明瞭に視認できる際の、右側のステッピングモータ35Rのパルス数(パルス)
N3:第1の距離にある視認対象物OB1を、使用者が明瞭に視認できる際の、左側のステッピングモータ35Lのパルス数(パルス)
N4:第2の距離にある視認対象物OB2を、使用者が明瞭に視認できる際の、左側のステッピングモータ35Lのパルス数(パルス)
n1:第1の距離にある視認対象物OB1を、明瞭に視認できる際のカウント数(パルス)
n2:第2の距離にある視認対象物OB2を、明瞭に視認できる際のカウント数(パルス)
x:第1の距離にある視認対象物OB1を、明瞭に視認できる際の焦点距離を基準としたカウント数増分(パルス)
タッチセンサ51を押した場合について、説明する。タッチセンサ51に触れる前の状態として、例えば、右側のステッピングモータ35Rのパルス数がN5、左側のステッピングモータ35Lのパルス数がN6であり、視認対象物OB3を、明瞭に視認できる状態にあるものとする。また、タッチセンサ51に触れる前のカウント数がn3であるものとする。この場合、(式1)、(式2)におけるカウント数増分xは、x=n3−n1で表される。(図1、図7参照)
ここで、より遠くの視認対象物を視認するために、タッチセンサ51に触れると、タッチセンサ51を押した分だけ、パルス信号がカウントされる。カウントされたパルス数をx1とすると、タッチセンサ51を押した時のカウント数naは、na=n3+x1であり、(式1)、(式2)におけるカウント数増分xは、x=n3+x1−n1となる。したがって、(式1)に、N1、N2、n1、n2、x=n3+x1−n1を代入すると、右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)に対する視認駆動量NRnaが決定(設定)され、(式2)に、N3、N4、n1、n2、x=n3+x1−n1を代入すると、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)に対する視認駆動量NLnaが決定(設定)される。そして、制御部25が右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)に対する駆動量を視認駆動量NRna、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)に対する駆動量を視認駆動量NLnaにすると、駆動量に応じて、使用者は、視認距離にある視認対象物を、左右同時に、明瞭に視認できるようになる。
タッチセンサ57を押した場合について、説明する。タッチセンサ57に触れる前の状態として、例えば、右側のステッピングモータ35Rのパルス数がN5、左側のステッピングモータ35Lのパルス数がN6であり、視認対象物OB3を、明瞭に視認できる状態にあるものとする。また、タッチセンサ57に触れる前のカウント数がn3であるものとする。この場合、(式1)、(式2)におけるカウント数増分xは、x=n3−n1で表される。
ここで、より近くの視認対象物を視認するために、タッチセンサ57に触れると、タッチセンサ57を押した分だけ、パルス信号がカウントされる。カウントされたパルス数をx2とすると、タッチセンサ57を押した時のカウント数naは、na=n3−x2であり、(式1)、(式2)におけるカウント数増分xは、x=n3−x2−n1となる。したがって、(式1)に、N1、N2、n1、n2、x=n3−x2−n1を代入すると、右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)に対する視認駆動量NRnbが決定(設定)され、(式2)に、N3、N4、n1、n2、x=n3−x2−n1を代入すると、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)に対する視認駆動量NLnbが決定(設定)される。そして、制御部25が右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)に対する駆動量を視認駆動量NRnb、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)に対する駆動量を視認駆動量NLnbにすると、駆動量に応じて、使用者は、視認距離にある視認対象物を、左右同時に、明瞭に視認できるようになる。
このように、タッチセンサ51、57に触れると、タッチセンサ51、57に触れる時間に応じて、カウント数が連続的に変化する。そして、カウント数に応じた右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)に対する視認駆動量、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)に対する視認駆動量も連続的に変化する。この視認駆動量は、視認距離にある視認対象物を明瞭に視認できる際の、駆動部の駆動量であり、仮に、変更される視認距離に沿って視認対象物が移動したものとすると、視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像する状態、あるいは、使用者の左右の網膜に、同時にピントが合う状態となり、使用者は、変化する視認距離に沿って移動する視認対象物を、連続して、明瞭に視認することができる。なお、カウント数を(式1)、(式2)のxに代入するタイミング、1パルス毎である必要はなく、一定のまとまったパルス数毎であってもよい。
なお、関数は、上述した関数に限定されるものではなく、右側のステッピングモータ35R(駆動部23R)に対する視認駆動量NRna、NRnb、左側のステッピングモータ35L(駆動部23L)に対する視認駆動量NLna、NLnbが決定できる関数であればよい。したがって、関数は、上述したような、計算式による方法でなくともよく、必ずしも、一定の法則性を持たせる必要もない。また、開発段階において、可変焦点眼鏡の機種毎に、多数の被験者からデータを収集し、そのデータを基にして、関数を導出するようにしてもよい。
また、上述した例では、カウント数から視認駆動量を求めたが、他の制御量を用いてもよい。例えば、カウント数と、操作時間との間に一定の法則が成り立つ(相関する)場合には、操作時間から視認駆動量を求めてもよい。また、操作時間、あるいはカウント数と、焦点距離との間に一定の法則が成り立つ(相関する)場合には、焦点距離から視認駆動量を求めてもよい。
上記構成によれば、この可変焦点眼鏡11は、事前に記憶された、可変焦点眼鏡11の使用者が距離L1にある視認対象物OB1を明瞭に視認できる際の駆動部23Rの駆動量N1、駆動部23Lの駆動量N3、および距離L2にある視認対象物OB2を明瞭に視認できる際の駆動部23Rの駆動量N2、駆動部23Lの駆動量N4から、使用者が視認距離naにある視認対象物を明瞭に視認できる際の、駆動部23Rの視認駆動量NRna、駆動部23Lの視認駆動量NLna、使用者が視認距離nbにある視認対象物を明瞭に視認できる際の、駆動部23Rの視認駆動量NRnb、駆動部23Lの視認駆動量NLnbを、使用者毎に設定することができる。上述した視認駆動量NRna、NLna、NRnb、NLnbは、使用者が視認距離にある視認対象物を明瞭に視認できる際の視認駆動量であり、上述した視認距離na、nbは、使用者が、視認対象物を明瞭に視認できる際の視認距離である。使用者は、左右の視力の同じ使用者、あるいは、左右の視力の異なる使用者である。
そして、左右の視力の同じ使用者、あるいは、左右の視力の異なる使用者が、スイッチ(タッチセンサ51、タッチセンサ57)に対し、連続的に可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離を変化させる所定の操作をした場合、連続的に可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離が変化する。この際、視認距離naまたはnbが、都度、変更される。したがって、仮に、変更される視認距離に沿って視認対象物が移動したものとすると、視認対象物の像が、常に、使用者の網膜に、左右同時に結像する(ピントが合う)状態となる。言い換えると、変更される視認距離にある視認対象物の像が、使用者の網膜に、左右同時に結像する(ピントが合う)状態を維持しながら、連続的に可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離を変化させることができる。
このため、使用者が所定の距離にある視認対象物を視認した状態で、スイッチ(タッチセンサ51、タッチセンサ57)に対し、連続的に可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離を変化させる所定の操作をした場合、上述した視認距離naまたはnbが、視認対象物までの距離と一致する(あるいは到達する)と、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認すること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができる。この時点で、操作を停止すると、視認距離にある視認対象物の像が、使用者の網膜に、左右同時に結像した(ピントが合った)状態が維持される。
その結果、左右の視力が異なる使用者、あるいは左右の視力が同じ使用者が、可変焦点レンズの焦点距離を連続的に変化させて、視認対象物を視認しようとした場合に、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できるようにすること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができる可変焦点眼鏡を提供することができる。
また、個々の使用者毎に、事前に記憶された、所定の記憶用対象物を明瞭に視認できる際の駆動部の各駆動量から、視認駆動量を設定する所定の関数が導出され、関数に基づいて、視認駆動量が設定されるので、左右の視力が異なる使用者であっても、個々に、視認対象物を明瞭に視認できる視認駆動量を設定することができる。
また、使用者が、視認したい視認対象物を明瞭に視認できるところで、視認対象物を明瞭に視認できる状態を維持することができる。
なお、本願発明の可変焦点眼鏡は、可変焦点レンズ15の空間15eに封入された透明液体21を出し入れして焦点距離を可変する液送式の可変焦点レンズを用いているので、液晶式可変焦点眼鏡のように、レンズにおける光の透過率が低くならない。そのため、本願発明の可変焦点眼鏡は、明度が下がり、使用者の瞳孔径が大きくなって、焦点深度が浅くなり、焦点を合わせ難いということ、使用者に負担をかけてしまうということがない。また、口径を大きく構成できるので、視野が限定されるということもない。
(参考:3点教示について)
3点教示は、上述した2点教示と同様の手順に準じて、使用者が教示を行う。右側の可変焦点レンズ15Rでは、視認対象物OB1が最も明瞭に視認できる際の右側のステッピングモータ35Rのパルス数N1(あるいは回転量Rev1)、視認対象物OB2が最も明瞭に視認できる際の、右側のステッピングモータ35Rのパルス数N2(あるいは回転量Rev2)、視認対象物OB3が最も明瞭に視認できる際の右側のステッピングモータ35Rのパルス数N3(あるいは回転量Rev3)を、使用者が教示する。これにより、パルス数N1(あるいは回転量Rev1)、パルス数N2(あるいは回転量Rev2)、パルス数N3(あるいは回転量Rev3)が、記憶部63(制御部25)に記憶される。
また、左側の可変焦点レンズ15Lでは、視認対象物OB1が最も明瞭に視認できる際の左側のステッピングモータ35Lのパルス数N4(あるいは回転量Rev4)、視認対象物OB2が最も明瞭に視認できる際の左側のステッピングモータ35Lのパルス数N5(あるいは回転量Rev5)、視認対象物OB3が最も明瞭に視認できる際の左側のステッピングモータ35Lのパルス数N6(あるいは回転量Rev6)を、使用者が教示する。これにより、パルス数N4(あるいは回転量Rev4)、パルス数N5(あるいは回転量Rev5)、パルス数N6(あるいは回転量Rev6)が、記憶部63(制御部25)に記憶される。なお、ステッピングモータ35に、ロータリエンコーダが設けられている場合には、ロータリエンコーダが、原点位置からのパルス数を検出する。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、可変焦点眼鏡のうち、電圧印加式可変焦点眼鏡に関する。図8は、可変焦点眼鏡11の平面図、図9は、図8のA方向から観た外観図、図10は、図8のB方向から見た側面図、図11は、図8のC方向から見た側面図、図12は、可変焦点眼鏡11のブロック図である。図8に示すように、可変焦点眼鏡11は、眼鏡フレーム13の前面部分を構成し、左右一対の可変焦点レンズ15を保持するフロント17、フロント17に連なるテンプル19を備えている。第2の実施形態では、一般的な折り曲げ可能な眼鏡と同様に、テンプル19と、フロント17とを、所定の連結部材を用いて連結し、折り曲げ可能な構造としたが、テンプル19と、フロント17とを一体に形成してもよい。
なお、以下の説明では、必要に応じて、左右一対の可変焦点レンズ15、テンプル19を、次のように使い分けて説明する。すなわち、左右一対の可変焦点レンズ15のうち、使用者が可変焦点眼鏡11をかけた状態で、右側の可変焦点レンズを可変焦点レンズ15Rと称し、左側の可変焦点レンズを可変焦点レンズ15Lと称するものとする。また、使用者が可変焦点眼鏡11をかけた状態で、右側のテンプルをテンプル19Rと称し、左側のテンプルをテンプル19Lと称するものとする。また、右側のテンプル19Rに設けられた駆動部23を、駆動部23Rと称し、左側のテンプル19Lに設けられた駆動部23を、駆動部23Lと称するものとする。視認距離、視認駆動量、操作時間、操作時間に相関する一定の変化量の概念は、第1の実施形態において説明した通りである。また、使用者は、必ずしも、左右の視力が同じである必要はなく、左右の視力が異なっていてもよい。
上述した可変焦点レンズ15は、例えば、再公表特許WO2009/081542のような構成であり、可変焦点レンズ15に設けられた液晶素子に電圧が印加されると、その電圧に応じて液晶分子の方向が変化することを利用して屈折率を変化させ、焦点距離を変化させる、周知の可変焦点レンズである。
右側のテンプル19Rには、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に所定の印加電圧を印加する駆動部23Rと、制御部25に電力を供給する電源供給部27とが設けられている。また、左側のテンプル19Lには、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に所定の印加電圧を印加する駆動部23Lと、駆動部23R、23Lを制御する制御部25とが設けられている。電源供給部27から供給される電力は、配線29を経由して、制御部25、駆動部23に送電される。上述した配線29は、エッチング、銅箔の貼り付け等により、フィルム上に形成された配線パターンであってもよい。配線パターンをフィルム上に形成することで、眼鏡フレーム13を小型化することができる。
次に、駆動部23について説明する。駆動部23は、図12に示すように、駆動制御回路73、ドライバ75、77、可変抵抗回路79を備えており、可変焦点レンズ15の液晶素子に所定の印加電圧を印加する電圧印加手段、可変焦点レンズ15の液晶素子を駆動する駆動手段として機能する。駆動制御回路73は、可変焦点レンズ15の液晶素子を駆動するための駆動信号を生成する。ドライバ75、77は、駆動制御回路73で生成された駆動信号を制御して、可変焦点レンズ15の液晶素子に所定の印加電圧を印加する。可変焦点レンズ15の液晶素子に印加される印加電圧(印加電圧量)は、駆動部23の駆動量であり、本願発明の駆動量の一例を構成する。なお、駆動量のうち、特に、使用者が視認対象物を明瞭に視認できる際の駆動量を、適宜、視認駆動量と称する。
ドライバ75、77の下流側には、印加電圧を可変する可変抵抗回路79が設けられており、可変焦点レンズ15の液晶素子に印加する印加電圧を連続的に変化させることができる。可変抵抗回路79を制御して、液晶素子に印加する印加電圧を徐々に高くすると、液晶分子の楕円長軸が徐々に可変焦点レンズの光軸と平行になるように配向して、焦点距離が連続的に長くなる(屈折率が低くなる)。また、可変抵抗回路79を制御し、液晶素子に印加する印加電圧を徐々に低くすると、液晶分子の楕円長軸が徐々に元の状態に戻り、焦点距離が連続的に短くなる(屈折率が高くなる)。
次に、制御部25について、説明する。制御部25には、右側の駆動部23R、左側の駆動部23Lを制御する制御プログラムが記憶されている。この制御プログラムは、スイッチ(タッチセンサ51、57)の操作時間の変化量、あるいは操作時間に相関する一定の変化量のうち、いずれかの変化量に応じて変化する、個々の使用者が視認対象物を明瞭に視認できる際の、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧(視認駆動量)、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧(視認駆動量)を、駆動部23R、駆動部23L毎に決定する機能を有している。
制御部25について、より詳細に説明する。図12に示すように、制御部25は、CPU61、記憶部63、所定のインターフェース65を備えている。CPU61は、記憶部63に記憶された制御プログラムを読み込んで、各種の処理を行う機能を有する。
記憶部63は、RAM67、ROM69を備えている。RAM67は、制御プログラム、実行プログラムの一時記憶領域として、種々のフラグ、変数の値などを記憶する機能を有する。また、ROM69には、可変焦点レンズ15の液晶素子に印加する印加電圧を決定し、駆動部23を制御する制御プログラム、後述するスイッチの操作により入力される信号を判定して各種制御を実行する実行プログラム、初期データなどが記憶されている。
また、上述した記憶部63は、視認対象物を使用者が個別に視認し、視認した視認対象物を、明瞭に視認できる際の、可変焦点レンズ15R、15Lの液晶素子に印加する印加電圧を記憶する機能を有している。上述した印加電圧は、使用者が、後述する教示手段によって、教示する。使用者が教示を行うことによって、印加電圧が記憶部63(制御部25、あるいは可変焦点眼鏡11)に記憶される。
なお、上述した記憶部63とは別に、駆動部23の印加電圧を記憶する部分(例えば、図12の記憶部71)を設けてもよい。
次に、操作部47について説明する。右側のテンプル19、左側のテンプル19Lには、操作部47が設けられている。操作部47のうち、右側のテンプル19には、図11に示すように、電源をオン、オフする電源スイッチ49、タッチセンサ51、教示ボタン53が設けられている。また、操作部47のうち、左側のテンプル19Lには、図10に示すように、モード切換ボタン55、タッチセンサ57、登録ボタン59が設けられている。
タッチセンサ51、タッチセンサ57に触れると、制御部25に所定の信号が入力される。タッチセンサ51、タッチセンサ57は、本願発明のスイッチの一例を構成する。スイッチは、上述したタッチセンサの他に、押ボタンスイッチ、近接スイッチなど、他のスイッチであってもよい。
モード切換ボタン55は、モードの切り替えを行う。上述したモード切換ボタン55を押すと、自動制御モード、視点切り替えモード、一定モード、任意モード、教示モードを切り換えることができる。
自動制御モードとは、使用者が視認対象物を明瞭に視認できるように、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に印加する印加電圧を制御して、可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離を自動的に変化させるモードである。視点切り替えモードとは、異なる距離にある複数の視認対象物に対し、個別に焦点距離を切り替えるモードであり、使用者が視認対象物を明瞭に視認できるように、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に印加する印加電圧を制御して、右側の可変焦点レンズ15R、左側の可変焦点レンズ15Lの焦点距離を変化させるモードである。一定モードとは、自動車を運転するときのように、焦点距離が変化しては不都合を生じる場合に、焦点距離を一定にするモードである。任意モードとは、手動制御によって、可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離を変化させるモードである。
ところで、使用者毎に、視認対象物を明瞭に視認できるようにするためには、使用者が事前に教示を行う。教示を行うには、モード切換ボタン55を押して、教示モードにする。なお、視認対象物が明瞭に視認できる際には、視認対象物の像が、使用者の網膜に結像している(ピントが合っている)状態となる。
教示モード時に、使用者が指でタッチセンサ51に触れると、制御部25に所定の信号が入力される。そして、使用者がタッチセンサ51から指を離すと、信号の入力が停止される。制御部25は、信号が入力されるごとに、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に印加する印加電圧(駆動量)について、増加、減少を交互に繰り返すように、右側の駆動部23Rを制御する。タッチセンサ51に触れている間は、印加電圧の増加または減少が維持され、指を離すと、停止する。
同様に、教示モード時に、使用者が指でタッチセンサ57に触れると、制御部25に所定の信号が入力される。そして、使用者がタッチセンサ57から指を離すと、信号の入力が停止される。制御部25は、信号が入力されるごとに、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に印加する印加電圧(駆動量)について、増加、減少を交互に繰り返すように、左側の駆動部23Lを制御する。タッチセンサ57を触れている間は、印加電圧の増加または減少が維持され、指を離すと、停止する。
教示には、遠近2点を教示する2点教示、3点を教示する3点教示、多点を教示する多点教示などがある。
2点教示について、説明する。最初に、右側の可変焦点レンズ15Rにおける教示の手順を説明する。図8において、使用者が、左側の可変焦点レンズ15Lを手で覆い、第1の距離(例えば、眼鏡フレーム13から視認対象物OB1までの距離L1=30cm)にある視認対象物OB1を視認する。次に、使用者が、上述したタッチセンサ51に指で触れて、あるいは指を離して、右側の駆動部23Rを駆動させ、視認対象物OB1が最も明瞭に視認できるように、右側の可変焦点レンズ15Rの焦点距離を変化させる。そして、教示ボタン53を押す。この際、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に印加した印加電圧(駆動量)V1が、記憶部63(制御部25)に記憶される。
次に、使用者が、左側の可変焦点レンズ15Lを手で覆い、第2の距離(例えば、眼鏡フレーム13から視認対象物OB2までの距離L2=100cm)にある視認対象物OB2を視認する。次に、使用者が、上述したタッチセンサ51に指で触れて、あるいは指を離して、右側の駆動部23Rを駆動させ、視認対象物OB2が最も明瞭に視認できるように、右側の可変焦点レンズ15Rの焦点距離を変化させる。そして、教示ボタン53を押す。この際、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に印加した印加電圧(駆動量)V2が、記憶部63(制御部25)に記憶される。
左側の可変焦点レンズ15Lにおける教示の手順を説明する。図8において、使用者が、右側の可変焦点レンズ15Rを手で覆い、上述した視認対象物OB1を視認する。次に、使用者が、上述したタッチセンサ57に指で触れて、あるいは指を離して、左側の駆動部23Lを駆動させ、視認対象物OB1が最も明瞭に視認できるように、左側の可変焦点レンズ15Lの焦点距離を変化させる。そして、教示ボタン53を押す。この際、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に印加した印加電圧(駆動量)V3が、記憶部63(制御部25)に記憶される。
次に、使用者が、右側の可変焦点レンズ15Rを手で覆い、上述した視認対象物OB2を視認する。次に、使用者が、上述したタッチセンサ57に指で触れて、あるいは指を離して、左側の駆動部23Lを駆動させ、視認対象物OB2が最も明瞭に視認できるように、左側の可変焦点レンズ15Lの焦点距離を変化させる。そして、教示ボタン53を押す。この際、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に印加した印加電圧(駆動量)V4が、記憶部63(制御部25)に記憶される。
上述した視認対象物OB1、OB2は、本願発明の記憶用対象物の一例を構成する。また、上述したタッチセンサ51、タッチセンサ57、教示ボタン53、記憶部63(制御部25)は、教示手段の一例を構成する。
本願発明の要部について説明する。最初に、概要について、説明する。第2の実施形態における可変焦点眼鏡11は、スイッチ(タッチセンサ51、57)の操作時間の変化量、あるいは操作時間に相関する一定の変化量のうち、いずれかの変化量に応じて変化する、個々の使用者が視認対象物を明瞭に視認できる視認駆動量を、駆動部23R、駆動部23L毎に決定することができる。
そして、可変焦点眼鏡11の使用者が、スイッチ(タッチセンサ51、57)に対し、駆動部23R、23Lを駆動させて、連続的に可変焦点レンズ15R、15L焦点距離を変化させる所定の操作をした場合に、駆動部23R、23Lの各駆動量が、同時に、変化量に応じて駆動部毎に決定された視認駆動量となるように、制御部25が駆動部23R、23Lを個別に制御する。
スイッチ(センサ51、タッチセンサ57)から手を離すと、その時点において、視認駆動量を維持するように、制御部25が駆動部23R、23Lを個別に制御する。なお、詳細は記載しないが、本願発明の可変焦点眼鏡11は、片方ずつ、所定の距離にある視認対象物の像が、網膜で結像される(ピントが合う)ようにすることもできる。
詳細を説明する。駆動部23R、23Lの各駆動量が、同時に、スイッチ(タッチセンサ51、57)の操作時間の変化量、あるいは操作時間に相関する一定の変化量に応じて駆動部毎に決定された視認駆動量となるように、制御部25が右側の駆動部23R、左側の駆動部23Lを個別に制御するには、事前に、教示を行う。教示は、2点教示、3点教示、多点教示のいずれであってもよいが、ここでは、上述した2点教示を行うものとする。教示する2点として、第1の距離(眼鏡フレーム13から視認対象物OB1までの距離L1=30cm)にある視認対象物OB1、第2の距離(可変焦点眼鏡11から視認対象物OB2までの距離L2=100cm)にある視認対象物OB2を想定する。(図8)
教示を行うと、第1の距離にある視認対象物OB1が明確に見える際の、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧V1、左側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧V3と、第2の距離にある視認対象物OB2が明確に見える際の、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧V2、左側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧V4とが、記憶部63に記憶される。2点教示を行った後、モード切換ボタン55を押して、任意モードにする。
任意モードにおいて、タッチセンサ51に触れると、可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離が、左右同時に、連続的に長くなるように、また、タッチセンサ57に触れると、可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離が、左右同時に、連続的に短くなるように、制御部25が右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧を制御する。
使用者がタッチセンサ51に触れると、制御部25に所定の信号が入力される。制御部25は、制御部25に入力される信号の入力時間(つまり、タッチセンサ51を操作して駆動部23R、23Lを駆動させる操作時間)を、パルス数でカウントする。使用者がタッチセンサ51から手を離した場合には、制御部25に所定の信号が入力されない。また、タッチセンサ57に触れると、制御部25に所定の信号が入力される。制御部25は、制御部25に入力される信号の入力時間(つまり、タッチセンサ57を操作して駆動部23R、23Lを駆動させる操作時間)を、パルス数でカウントする。使用者がタッチセンサ57から手を離した場合には、制御部25に所定の信号が入力されない。なお、以下の説明では、カウントしたパルス数をカウント数と称するものとする。
ところで、右側の駆動部23R、左側の駆動部23Lの各駆動量が、同時に、スイッチ(タッチセンサ51、57)の操作時間の変化量、あるいは操作時間に相関する一定の変化量に応じて駆動部毎に決定された視認駆動量となるように、制御部25が駆動部23R、左側の駆動部23Lを個別に制御するには、教示の後に、一定の関数を用いる。この関数は、教示された駆動量から導出され、駆動部23R、23Lを駆動させた際に、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できる(あるいは、視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させる、あるいは、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせる)ように、駆動部23R、23Lの視認駆動量を設定する関数であり、カウント数から、右側の駆動部23R、左側の駆動部23Lの視認駆動量を決定(設定)する。
関数について、図13を用いて説明する。2点教示の後、制御部25に記憶されたプログラムにより、使用者の視力に応じた一定の関数が導出される。なお、第1の実施形態では、一例として、計算式を用いる方法について、説明する。2点教示の後、制御部25に記憶されたプログラムにより、(式3)、(式4)が導出される。(式3)は、(x1,y1)=(カウント数n1,印加電圧V1)、(x2,y2)=(カウント数n2,印加電圧V2)を通過する関数である。(式4)は、(x1,y1)=(カウント数n1,印加電圧V3)、(x2,y2)=(カウント数n2,印加電圧V4)を通過する関数である。
(式3) y=fR(x)=((V2−V1)/(n2−n1))・x+V1
(式4) y=fL(x)=((V4−V3)/(n2−n1))・×+V3
(式3)における(V2−V1)/(n2−n1)は、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する単位カウント数当たりの印加電圧変化量である。(式4)における(V4−V3)/(n2−n1)は、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する単位カウント数当たりの印加電圧変化量である。ただし、
V1:第1の距離にある視認対象物OB1を、明瞭に視認できる際の、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧(ボルト)
V2:第2の距離にある視認対象物OB2を、明瞭に視認できる際の、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧(ボルト)
V3:第1の距離にある視認対象物OB1を、明瞭に視認できる際の、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧(ボルト)
V4:第2の距離にある視認対象物OB2を、明瞭に視認できる際の、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧(ボルト)
n1:第1の距離にある視認対象物OB1を、明瞭に視認できる際のカウント数(パルス)
n2:第2の距離にある視認対象物OB2を、明瞭に視認できる際のカウント数(パルス)
x:第1の距離にある視認対象物OB1を、明瞭に視認できる際の焦点距離を基準としたカウント数増分(パルス)
タッチセンサ51を押した場合について、説明する。タッチセンサ51に触れる前の状態として、例えば、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧がV5、左側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧がV6であり、視認対象物OB3を、明瞭に視認できる状態にあるものとする。また、タッチセンサ51に触れる前におけるカウント数がn3であるものとする。この場合、(式3)、(式4)におけるカウント数増分xは、x=n3−n1で表される。(図8、図13参照)
ここで、より遠くの視認対象物を視認するために、タッチセンサ51に触れると、タッチセンサ51を押した分だけ、パルス信号がカウントされる。カウントされたパルス数をx1とすると、タッチセンサ51を押した時のカウント数naは、na=n3+x1であり、(式3)、(式4)におけるカウント数増分xは、x=n3+x1−n1となる。したがって、(式3)に、V1、V2、n1、n2、x=n3+x1−n1を代入すると、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧(視認駆動量)VRnaが決定(設定)され、(式4)に、V3、V4、n1、n2、x=n3+x1−n1を代入すると、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧(視認駆動量)VLnaが決定(設定)される。そして、制御部25が右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧を印加電圧(視認駆動量)VRna、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧を印加電圧(視認駆動量)VLnaにすると、駆動量に応じて、使用者は、視認距離にある視認対象物を、左右同時に、明瞭に視認できるようになる。
タッチセンサ57を押した場合について、説明する。タッチセンサ57に触れる前の状態として、例えば、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧がV5、左側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧がV6であり、視認対象物OB3を、明瞭に視認できる状態にあるものとする。また、タッチセンサ57に触れる前のカウント数がn3であるものとする。この場合、(式3)、(式4)におけるカウント数増分xは、x=n3−n1で表される。
ここで、より近くの視認対象物を視認するために、タッチセンサ57に触れると、タッチセンサ57を押した分だけ、パルス信号がカウントされる。カウントされたパルス数をx2とすると、タッチセンサ57を押した時のカウント数naは、na=n3−x2であり、(式3)、(式4)におけるカウント数増分xは、x=n3−x2−n1となる。したがって、(式3)に、V1、V2、n1、n2、x=n3−x2−n1を代入すると、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧(視認駆動量)VRnbが決定(設定)され、(式4)に、V3、V4、n1、n2、x=n3−x2−n1を代入すると、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧(視認駆動量)VLnbが決定(設定)される。そして、制御部25が右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧を視認駆動量VRnb、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧を印加電圧(視認駆動量)VLnbにすると、印加電圧(視認駆動量)に応じて、使用者は、視認距離にある視認対象物を、左右同時に、明瞭に視認できるようになる。
このように、タッチセンサ51、57に触れると、タッチセンサ51、57に触れる時間に応じて、カウント数が連続的に変化する。そして、カウント数に応じた右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧(視認駆動量)、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧(視認駆動量)も連続的に変化する。この印加電圧(視認駆動量)は、視認距離にある視認対象物を明瞭に視認できる際の、駆動部の駆動量であり、仮に、変更される視認距離に沿って視認対象物が移動したものとすると、視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像する状態、あるいは、使用者の左右の網膜に、同時にピントが合う状態となり、使用者は、変化する視認距離に沿って移動する視認対象物を、連続して、明瞭に視認することができる。なお、カウント数を(式3)、(式4)のxに代入するタイミング、1パルス毎である必要はなく、一定のまとまったパルス数毎であってもよい。
なお、関数は、上述した関数に限定されるものではなく、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧(視認駆動量)VRna、VRnb、左側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧(視認駆動量)VLna、VLnbが決定できる関数であればよい。したがって、関数は、上述したような、計算式による方法でなくともよく、必ずしも、一定の法則性を持たせる必要もない。また、開発段階において、可変焦点眼鏡の機種毎に、多数の被験者からデータを収集し、そのデータを基にして、関数を導出するようにしてもよい。
また、上述した例では、カウント数から視認駆動量を求めたが、他の制御量を用いてもよい。例えば、カウント数と、操作時間との間に一定の法則が成り立つ(相関する)場合には、操作時間から視認駆動量を求めてもよい。また、操作時間、あるいはカウント数と、焦点距離との間に一定の法則が成り立つ(相関する)場合には、焦点距離から視認駆動量を求めてもよい。
上記構成によれば、この可変焦点眼鏡11は、事前に記憶された、可変焦点眼鏡11の使用者が距離L1にある視認対象物OB1を明瞭に視認できる際の駆動部23Rの駆動量V1、駆動部23Lの駆動量V3、および距離L2にある視認対象物OB2を明瞭に視認できる際の駆動部23Rの駆動量V2、駆動部23Lの駆動量V4から、使用者が視認距離naにある視認対象物を明瞭に視認できる際の、駆動部23Rの視認駆動量VRna、駆動部23Lの視認駆動量VLna、使用者が視認距離nbにある視認対象物を明瞭に視認できる際の、駆動部23Rの視認駆動量VRnb、駆動部23Lの視認駆動量VLnbを、使用者毎に設定することができる。上述した視認駆動量VRna、VLna、VRnb、VLnbは、使用者が視認距離にある視認対象物を明瞭に視認できる際の駆動量であり、上述した視認距離na、nbは、使用者が、視認対象物を明瞭に視認できる際の距離である。使用者は、左右の視力の同じ使用者、あるいは、左右の視力の異なる使用者である。
そして、左右の視力の同じ使用者、あるいは、左右の視力の異なる使用者が、スイッチ(タッチセンサ51、タッチセンサ57)に対し、連続的に可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離を変化させる所定の操作をした場合、連続的に可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離が変化する。この際、視認距離naまたはnbが、都度、変更される。したがって、仮に、変更される視認距離に沿って視認対象物が移動したものとすると、視認対象物の像が、常に、使用者の網膜に、左右同時に結像する(ピントが合う)状態となる。言い換えると、変更される視認距離に沿って移動する視認対象物の像が、使用者の網膜に、左右同時に結像する(ピントが合う)状態を維持しながら、連続的に可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離を変化させることができる。
このため、使用者が所定の距離にある視認対象物を視認した状態で、スイッチ(タッチセンサ51、タッチセンサ57)に対し、連続的に可変焦点レンズ15R、15Lの焦点距離を変化させる所定の操作をした場合、上述した視認距離naまたはnbが、視認対象物までの距離と一致する(あるいは到達する)と、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認すること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができる。この時点で、操作を停止すると、視認距離にある視認対象物の像が、使用者の網膜に、左右同時に結像した(ピントが合った)状態が維持される。
その結果、左右の視力が異なる使用者、あるいは左右の視力が同じ使用者が、可変焦点レンズの焦点距離を連続的に変化させて、視認対象物を視認しようとした場合に、使用者毎に、左右同時に、視認対象物を明瞭に視認できるようにすること(視認対象物の像を使用者の左右の網膜に、同時に結像させること、使用者の左右の網膜に、同時にピントを合わせること)ができる可変焦点眼鏡を提供することができる。
また、個々の使用者毎に、事前に記憶された、所定の記憶用対象物を明瞭に視認できる際の駆動部の各駆動量から、視認駆動量を設定する所定の関数が導出され、関数に基づいて、視認駆動量が設定されるので、左右の視力が異なる使用者であっても、個々に、視認対象物を明瞭に視認できる視認駆動量を設定することができる。
また、使用者が、視認したい視認対象物を明瞭に視認できるところで、視認対象物を明瞭に視認できる状態を維持することができる。
なお、本願発明の可変焦点眼鏡は、液晶式可変焦点眼鏡を用いているので、液体式可変焦点眼鏡のように、液漏れすることがなく、比較的、小型にすることができる利点がある。
(参考:3点教示について)
3点教示は、上述した2点教示と同様の手順に準じて、使用者が教示を行う。右側の可変焦点レンズ15Rでは、視認対象物OB1が最も明瞭に視認できる際の、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧V1、視認対象物OB2が最も明瞭に視認できる際の、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧V2、視認対象物OB3が最も明瞭に視認できる際の、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧V3を、使用者が教示する。これにより、印加電圧V1、印加電圧V2、印加電圧V3が、記憶部63(制御部25)に記憶される。
また、左側の可変焦点レンズ15Lでは、視認対象物OB1が最も明瞭に視認できる際の、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧V4、視認対象物OB2が最も明瞭に視認できる際の、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧V5、視認対象物OB3が最も明瞭に視認できる際の、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧V6を、使用者が教示する。これにより、印加電圧V4、印加電圧V5、印加電圧V6が、記憶部63(制御部25)に記憶される。
(第3の実施形態)
第1の実施形態では、2点以上の教示を行ったが、1点を教示してもよい。説明にあたり、第1の実施形態で説明した操作部47には、タッチセンサ、各種ボタンの他に、後述する関数を選択するパターン選択ボタンが設けられているものとする。なお、第1の実施形態と同様の部分については、同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。
図1を参照して、1点教示について説明する。最初に、左側の可変焦点レンズ15Lを手で覆い、例えば、距離L3にある視認対象物OB3に、右側の可変焦点レンズ15Rの焦点距離を合わせる。上述したタッチセンサ51に指で触れて、あるいは指を離して、視認対象物OB3が最も明瞭に見える位置にする。そして、教示ボタン53を押す。この際、制御部25には、パルス数N11が教示(記憶)される。なお、ステッピングモータ35に、ロータリエンコーダ35bが設けられている場合には、ロータリエンコーダ35bが検出した原点位置からのパルス数が、制御部25に教示(記憶)される。
次に、右側の可変焦点レンズ15Rを手で覆い、距離L3にある視認対象物OB3に、左側の可変焦点レンズ15Lの焦点距離を合わせる。上述したタッチセンサ57に指で触れて、あるいは指を離して、視認対象物OB3が最も明瞭に見える位置にする。そして、教示ボタン53を押す。この際、制御部25は、パルス数N12が教示(記憶)される。なお、ステッピングモータ35に、ロータリエンコーダ35bが設けられている場合には、ロータリエンコーダ35bが検出した原点位置からのパルス数が、制御部25に教示(記憶)される。
1点教示を行った後、この可変焦点眼鏡11を、任意モードで使用する場合について、説明する。任意モードで使用する場合には、モード切換ボタン55を押して、任意モードにする。なお、視認対象物OB3が最も明瞭に見える際の、右側のステッピングモータ35Rのパルス数N11、視認対象物OB3が最も明瞭に見える際の、左側のステッピングモータ35Lのパルス数N12は、事前に教示されているものとする。
図14を参照して、説明する。1点教示の後、制御部25に記憶されたプログラムにより、右側の可変焦点レンズ15R側では、複数の関数、例えば、単位カウント数当たりのパルス数変化量が異なる関数y=fR1(x)、関数y=fR2(x)、関数y=fR3(x)等の関数が導出される。同様に、左側の可変焦点レンズ15L側では、単位カウント数当たりのパルス数変化量が異なる関数y=fL1(x)、関数y=fL2(x)、関数y=fL3(x)等の関数が導出される。そして、この複数の関数のなかから、使用者が最も明瞭に見えると感じる関数を、右側の可変焦点レンズ15R、左側の可変焦点レンズ15L毎に選択する。関数の選択に際しては、パターン選択ボタンを押して、使用者が、最も明瞭に見える際の関数を選択する。
上記構成によれば、事前教示が1点で済み、教示の手間を簡素化することができる。
(第4の実施形態)
第2の実施形態では、2点以上の教示を行ったが、1点を教示してもよい。説明にあたり、第1の実施形態で説明した操作部47には、タッチセンサ、各種ボタンの他に、後述する関数を選択するパターン選択ボタンが設けられているものとする。なお、第2の実施形態と同様の部分については、同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。
図1を参照して、1点教示について説明する。最初に、左側の可変焦点レンズ15Lを手で覆い、例えば、距離L3にある視認対象物OB3に、右側の可変焦点レンズ15Rの焦点距離を合わせる。上述したタッチセンサ51に指で触れて、あるいは指を離して、視認対象物OB3が最も明瞭に見える位置にする。そして、教示ボタン53を押す。この際、制御部25には、右側の可変焦点レンズ15Rに対する印加電圧V11が教示(記憶)される。
次に、右側の可変焦点レンズ15Rを手で覆い、距離L3にある視認対象物OB3に、左側の可変焦点レンズ15Lの焦点距離を合わせる。上述したタッチセンサ57に指で触れて、あるいは指を離して、視認対象物OB3が最も明瞭に見える位置にする。そして、教示ボタン53を押す。この際、制御部25は、左側の可変焦点レンズ15Lに対する印加電圧V12が教示(記憶)される。
1点教示を行った後、この可変焦点眼鏡11を、任意モードで使用する場合について、説明する。任意モードで使用する場合には、モード切換ボタン55を押して、任意モードにする。なお、視認対象物OB3が最も明瞭に見える際の、右側の可変焦点レンズ15Rの液晶素子に対する印加電圧V11、左側の可変焦点レンズ15Lの液晶素子に対する印加電圧V12は、事前に教示されているものとする。
図15を参照して、説明する。1点教示の後、制御部25に記憶されたプログラムにより、右側の可変焦点レンズ15R側では、複数の関数、例えば、単位カウント数当たりの印加電圧変化量が異なる関数y=fR1(x)、関数y=fR2(x)、関数y=fR3(x)等の関数が導出される。同様に、左側の可変焦点レンズ15L側では、単位カウント数当たりの印加電圧変化量が異なる関数y=fL1(x)、関数y=fL2(x)、関数y=fL32(x)等の関数が導出される。そして、この複数の関数のなかから、使用者が最も明瞭に見えると感じる関数を、右側の可変焦点レンズ15R、左側の可変焦点レンズ15L毎に選択する。関数の選択に際しては、パターン選択ボタンを押して、使用者が、最も明瞭に見える際の関数を選択する。
上記構成によれば、事前教示が1点で済み、教示の手間を簡素化することができる。
(第5の実施形態)
第1の実施形態では、制御部、電源供給部、操作部を、眼鏡フレームに内蔵したが、制御部、電源供給部、操作部を眼鏡フレームと別体に設けてもよい。図16に示すように、リモートコントローラ87を設け、眼鏡フレーム13とリモートコントローラ87とを、信号線を含む電源ケーブル89で接続する構成とした。リモートコントローラ87には、制御部25、電源供給部27、操作部91が設けられる。なお、駆動部、制御部は、第1の実施形態と同様の構成であるものとして、説明する。
電源供給部27は、制御部25に電力を供給し、かつ駆動部23を駆動する。電源ケーブル89は、上述したように、信号先を含む電源ケーブルであり、伸び縮みできるように、らせん状に形成されている。また、操作部91は、液晶画面を用いたタッチパネルとした。操作部91は、第1の実施形態で説明した操作部47に相当し、第1の実施形態で説明した各種事前設定、モード切換等を行うことができる。
上記構成によれば、制御部25、電源供給部27、操作部91を眼鏡フレームと別体に設けたので、制御部、電源供給部、操作部の全てを眼鏡フレームに搭載する場合に比べて、眼鏡フレームの重量を軽くすることができ、掛け心地のよい液体式可変焦点眼鏡を提供することができる。
(第6の実施形態)
第5の実施形態では、眼鏡フレームと操作ユニットとを、信号線を含む電源ケーブルで接続する構成としたが、眼鏡フレームと操作ユニットとの間で発生する制御を無線通信するようにしてもよい。図17に示すように、眼鏡フレーム13には、制御部25、電源供給部27、無線通信部93が設けられている。また、リモートコントローラ87には、操作部91、無線通信部95、電源供給部103が設けられている。無線通信部93、無線通信部95を介して、双方向に通信することができる。
リモートコントローラ87に設けられた操作部91を操作すると、所定の無線信号が、無線通信部93から無線通信部95を経由して、制御部25に送信される。また、制御部25から出力される信号が、無線通信部95から無線通信部93を経由して、リモートコントローラ87に無線送信される。
これによれば、操作部91がリモートコントローラ87に設けられており、しかも眼鏡フレーム13と、リモートコントローラ87との間で行われる通信が、無線通信であるために、リモートコントローラ87を自由に配置して使用することができる。その結果、操作性のよい液体式可変焦点眼鏡、利便性の高い液体式可変焦点眼鏡を提供することができる。なお、リモートコントローラ87を腕、手首に装着できる腕輪型のコントローラにすると、さらに操作性、利便性が向上する。
(第7の実施形態)
第1の実施形態では、ステッピングモータを用いたが、DCモータを用いてもよい。図18に示すように、DCモータ97の回転軸97aには、外周の一部に切り欠き部99aが形成された円板99が固定されており、回転軸97aが回転すると、円板99が一体となって回転する。センサ101は、円板99の切り欠き部99aを検出することができるので、制御部は、所定の距離にある視認対象物が明瞭に視認できる場合の、回転量(駆動量)を得ることができる。そして、DCモータ97を、この回転量(駆動量)分だけ作動させれば、所定の距離にある視認対象物が明瞭に視認できる。センサ101の替わりに、エンコーダを用いてもよい。この他、駆動部の駆動体として、サーボモータ、リニアモータなどであってもよい。
(第8の実施形態)
上述した液体式可変焦点眼鏡が、視認対象物までの距離を測定する距離測定手段(例えば、測距センサ、光電センサなど)を備え、この距離測定手段により測定された距離に応じて、焦点距離を変更する液体式可変焦点眼鏡であってもよい。図19に、距離測定手段45を備えた可変焦点眼鏡11の平面断面図を示す。なお、上述した距離測定手段に代え、所定の視認対象物の有無を検出する視認対象物検出手段(例えば、光電センサなど)が設けられていてもよい。
(第9の実施形態)
上述した電圧印加式可変焦点眼鏡が、第11の実施形態と同様に、視認対象物までの距離を測定する距離測定手段(例えば、測距センサ、光電センサなど)を備え、この距離測定手段により測定された距離に応じて、焦点距離を変更する電圧印加式可変焦点眼鏡であってもよい。なお、上述した距離測定手段に代え、所定の視認対象物の有無を検出する視認対象物検出手段(例えば、光電センサなど)が設けられていてもよい。
(その他の実施形態)
第1の実施形態では、駆動量検出手段として、ロータリエンコーダを用いたが、これに限定されるものではない。例えば、ポテンショメータ、レゾルバを用いてもよい。また、駆動部の特定の位置、例えば第1の実施形態で説明したピストンの移動量をセンサ、リニアエンコーダ等で検出するようにしてもよい。この場合、ピストンの移動量が駆動量であり、センサ、リニアエンコーダ等が、駆動量検出手段となる。
第1の実施形態では、ステッピングモータを用いてピストンを制御したが、ポンプを用いて、ピストンを制御してもよい。この場合、ピストンの可動量(駆動量)を検出する可動量検出手段(例えば、リニアセンサ)を設けると、バルブで制御する方式と比較して、透明液体を精密に制御することができる。また、特許文献1の可変焦点眼鏡に記載されているリザーバに設けられたダイアルを駆動する駆動部を設け、この駆動部を自動制御するようにしてもよい。
また、第5の実施形態では、制御部、電源供給部、操作部を眼鏡フレームと別体に設けたが、制御部、電源供給部、操作部の少なくとも1つを、眼鏡フレームと別体に設けてもよい。
また、第5の実施形態では、制御部、電源供給部、操作部を眼鏡フレーム13と別体に設けたが、さらに駆動部23を、眼鏡フレームと別体に設けてもよい。この場合、例えば、図16に示すリモートコントローラ87に駆動部23R、23Lを内蔵させ、眼鏡フレーム13側へと接続される配管を、電源ケーブル89と、一体に設けるとよい。眼鏡フレーム13の内部には、可変焦点レンズ15に繋がる配管路が形成される。
また、第5の実施形態は、液体式可変焦点レンズの変形例であるが、上述した電圧印加式可変焦点眼鏡に同様の構成を適用して、眼鏡フレームとリモートコントローラとを、信号線を含む電源ケーブルで接続する構成としてもよい。リモートコントローラには、制御部、電源供給部、操作部が設けられる。なお、制御部、電源供給部、操作部の少なくとも1つを、眼鏡フレームと別体に設けてもよい。
また、第6の実施形態では、制御部25を眼鏡フレーム13に設けたが、制御部25を、リモートコントローラ87に設けてもよい。
また、第6の実施形態は、液体式可変焦点レンズの変形例であるが、上述した電圧印加式可変焦点眼鏡に同様の構成を適用して、眼鏡フレームと操作ユニットとの間で発生する制御を無線通信するようにしてもよい。なお、制御部を、リモートコントローラに設けてもよい。
また、上述した電圧印加式可変焦点眼鏡は、電圧を印加することにより焦点距離を可変する可変焦点眼鏡であればよく、上述した液晶式の可変焦点眼鏡に限定されない。例えば、レンズホルダー(容器)内に所定の可撓膜を隔てて、導電性液体と、絶縁性流体とを封入し、導電性液体に印加電圧を印加させて、界面を変化させ、焦点距離を変更する可変焦点眼鏡(オランダ:フィリップス エレクトロニックス社)、電子ウェッティング現象の原理を利用したレンズを用いた電子眼鏡(フランス:バリオプティック社)であってもよい。また、印加電圧をかけることで、レンズに外力を加え、レンズ厚を変化させ、焦点距離を変更する可変焦点眼鏡であってもよい。
また、上述した実施形態において、タッチセンサを操作する順番、タッチセンサを操作することによって、駆動量を変化させる順番は、適宜変更可能である。
また、上述した電圧印加式可変焦点眼鏡には、例えば、特開2009−271095(可変焦点レンズ、オートフォーカス装置、および撮像装置)のように、電圧を印加することによって、柔軟なレンズ体の焦点距離を変化させる眼鏡も含まれる。
なお、本願発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、請求項の範囲に記載された技術的思想の中で、自由に変形が可能である。
第1実施形態による可変焦点眼鏡の平面図で、図2のA−A断面図である。 第1実施形態による可変焦点眼鏡の正面図である。 図1のB−B断面図である。 図1のC−C断面図である。 第1の実施形態による左側の可変焦点レンズおよび駆動部の拡大図である。 第1の実施形態による可変焦点眼鏡のブロック図である。 第1の実施形態による関数の説明図である。 第2の実施形態による可変焦点眼鏡の平面図である。 第2の実施形態による可変焦点眼鏡のA方向から観た外観図である。 図8のB方向から見た側面図である。 図8のC方向から見た側面図である。 第2の実施形態による可変焦点眼鏡のブロック図である。 第2の実施形態による関数の説明図である。 第3の実施形態による関数の説明図である。 第4の実施形態による関数の説明図である。 第5の実施形態による可変焦点眼鏡の左側の可変焦点眼鏡の正面図である。 第6の実施形態による可変焦点眼鏡の左側の可変焦点眼鏡の正面図である。 第7の実施形態による可変焦点眼鏡の駆動部の説明図である。 第8の実施形態による測距センサを備えた可変焦点眼鏡の説明図である。
11…可変焦点眼鏡
13…眼鏡フレーム
15、15R、15L…可変焦点レンズ
17…フロント
19、19R、19L…テンプル
21…透明液体
23、23R、23L…駆動部
25…制御部
27…電源供給部
31…ピストン
33…送りねじ軸
35、35R、35L…ステッピングモータ
37…貯留室
39…ロータリエンコーダ
41…測距センサ
43…(欠番)
45…距離測定手段
47…操作部
49…電源スイッチ
51…タッチセンサ
53…教示ボタン
55…モード切換ボタン
57…タッチセンサ
59…登録ボタン

Claims (7)

  1. 焦点距離を変化させることができる左右一対の可変焦点レンズを備え、左右の視力が異なる使用者を含む個々の使用者が使用する可変焦点眼鏡において;
    前記可変焦点レンズ毎に設けられ、前記可変焦点レンズの焦点距離を変化させる駆動部と、
    前記駆動部を駆動させて連続的に可変焦点レンズの焦点距離を変化させる所定の操作を行うスイッチと、
    前記スイッチの所定の操作を受けて前記駆動部を制御する制御部と、
    を備えており、
    前記スイッチの操作時間の変化量、前記操作時間に相関する一定の変化量のうち、いずれかの変化量に応じて変化する、前記個々の使用者が視認対象物を明瞭に視認できる視認駆動量を、前記駆動部毎に決定する機能を有しており、
    前記使用者が、前記スイッチに対し、前記所定の操作をした場合に、前記駆動部の各駆動量が、同時に、前記視認駆動量となるように、前記制御部が前記駆動部を個別に制御することを特徴とする可変焦点眼鏡。
  2. 個々の使用者毎に、事前に記憶された、所定の記憶用対象物を明瞭に視認できる際の駆動部の各駆動量から、前記視認駆動量を設定する所定の関数が導出され、
    前記関数に基づいて、前記視認駆動量が設定されることを特徴とする請求項1に記載の可変焦点眼鏡。
  3. 前記駆動部を停止した場合に、前記視認駆動量が維持されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の可変焦点眼鏡。
  4. 前記可変焦点レンズが、液体の出し入れによって焦点距離を変化させることができる可変焦点レンズであり、
    前記駆動部が、前記液体を出し入れして前記可変焦点レンズの焦点距離を変化させる駆動部であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の可変焦点眼鏡。
  5. 前記駆動部が、駆動源と、前記駆動源が駆動することにより可動する可動部とを備えており、
    前記可動部の移動量を、前記駆動量とし、
    前記視認距離にある前記視認対象物を明瞭に視認できる際の、前記可動部の移動量を、視認駆動量とすることを特徴とする請求項4に記載の可変焦点眼鏡。
  6. 前記可変焦点レンズが、印加電圧の増減によって焦点距離を変化させることができる可変焦点レンズであり、
    前記駆動部が、前記印加電圧を増減して前記可変焦点レンズの焦点距離を変化させる駆動部であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の可変焦点眼鏡。
  7. 請求項1乃至請求項6に記載の可変焦点眼鏡が、さらに前記視認対象物までの距離を測定する距離測定手段を備えていることを特徴とする可変焦点眼鏡。
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