JP5249503B2 - 重合体粉末の製造方法およびレジスト組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
(i)脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル、ラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル等を含む単量体成分を溶液重合法にて重合する工程。
(ii)溶液重合法にて得られた重合体溶液を貧溶媒に注いで重合体を析出させ、重合体の分散液を得る工程。
(iii)重合体の分散液を、フィルターを用いてろ過して重合体湿粉を製造する工程。
(iv)製造された重合体湿粉を良溶媒に溶解させて重合体溶液とし、該重合体溶液を貧溶媒に注いで重合体を析出させ、重合体の分散液を得る工程。
(v)重合体の分散液を、フィルターを用いてろ過して重合体湿粉を製造する工程。
(vi)必要に応じて(iv)〜(v)工程を繰り返した後、製造された重合体湿粉を乾燥させる工程。
さらに、構成単位の組成の異なる複数の重合体を、同じ製造設備を用いて連続して製造した場合、乾燥させる工程で用いる容器に付着している前ロットの重合体が不純物として混入し、以下の問題を生じることがある。
・得られる重合体を含むレジスト組成物からなるレジスト膜が、設計通りの性能(現像液への溶解性、感度、解像度等。)を発揮できず、該レジスト膜を現像して得られるレジストパターンを用いて形成される回路の精度、歩留まり等が低下する。
・レジスト膜の現像の際に、ディフェクトと呼ばれる現像欠陥が生じ、該ディフェクトがレジストパターンの抜け等の原因となり、該レジストパターンを用いて形成される回路に断線、欠陥等が発生する。
フィルター浸漬後の水の電気伝導度(X)とフィルター浸漬前の水の電気伝導度(Y)との差(X−Y)が、1.8μS/cm以下である。ただし、フィルター浸漬前の水としては、電気伝導度が0.5μS/cm以下である純水を用い、フィルター浸漬後の水の電気伝導度(X)は、フィルターの面積1m2あたり20Lの純水にフィルターを浸漬し、浸漬開始から15分後にフィルターを浸漬した状態で測定した水の電気伝導度とする。
前記フィルターを、前記ろ過に用いる前に、フィルターの面積1m 2 あたり20Lの純水にフィルターを浸漬し、浸漬開始から15分後にフィルターを浸漬した状態で水の電気伝導度を測定して、フィルター浸漬後の水の電気伝導度(X)とフィルター浸漬前の水の電気伝導度(Y)との差(X−Y)を求める工程を有する、請求項1または2に記載の重合体粉末の製造方法。
本発明のレジスト組成物の製造方法は、本発明の重合体粉末の製造方法によりレジスト用重合体粉末を製造する工程と、得られたレジスト用重合体粉末、及び光酸発生剤を溶媒に溶解する工程を有することを特徴とする。
本発明の重合体粉末は、含まれる不純物が少ない。
本発明のレジスト組成物は、含まれる不純物が少ない。
また、式(1−1)で表される単量体を単量体(1−1)と記す。他の式で表される単量体も同様に記す。また、(メタ)アクリル酸は、メタクリル酸またはアクリル酸を意味し、(メタ)アクリル酸エステルは、メタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルを意味する。
本発明の重合体粉末の製造方法は、重合体が分散媒に分散した分散液を、フィルターを用いてろ過して重合体湿粉を製造する工程と、得られた重合体湿粉をフィルター上に載せたまま乾燥させる工程とを有する。
重合体としては、用途別では、レジスト用重合体、反射防止用重合体、塗料用重合体、トナー用重合体、成形用重合体等が挙げられる。
本発明の重合体粉末の製造方法は、不純物の混入(コンタミネーション)をできるだけ抑えることが要求されるレジスト用重合体の製造に好適である。
例えば、「ポリマーハンドブック(Polymer Handbook)」、第4版、VII−497頁〜VII−545頁には、各種の重合体(Polymer)に対応する貧溶媒(Nonsolvents)が記載されている。
また、重合体がレジスト用アクリル系重合体の場合には、溶解度パラメーター(以下、単に「SP値」とも記す。)の値が、7.0(cal/cm3)1/2 〜9.0(cal/cm3)1/2[14.3MPa1/2 〜18.5MPa1/2]、または11.5(cal/cm3)1/2 〜23.4(cal/cm3)1/2[23.5MPa1/2 〜47.9MPa1/2]の範囲である溶媒が、貧溶媒として好ましい。
溶媒のSP値は、例えば、「ポリマーハンドブック(Polymer Handbook)」、第4版、VII−675頁〜VII−711頁に記載の方法により求めることができ、具体的には、表1(VII−683頁)、表7〜8(VII−688頁〜VII−711頁)に記載されている。
貧溶媒が複数の溶媒の混合溶媒である場合のSP値は、公知の方法により求めることができる。例えば、混合溶媒のSP値は、加成性が成立するとして、各溶媒のSP値と体積分率との積の総和として求めることができる。
前記レジスト用アクリル系重合体の貧溶媒としては、例えば、メタノール、イソプロパノール、メチル−t−ブチルエーテル、水、n−ヘキサン、n−ヘプタン等が挙げられる。貧溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(α)溶液重合法によって得られた重合体溶液を貧溶媒に注いで重合体を析出させて得られた重合体の分散液。
(β)乳化重合法によって得られたラテックス中の重合体を凝固させて得られた重合体スラリー。
(γ)懸濁重合法によって得られた重合体の懸濁液。
(δ)塊状重合によって得られた重合体を粉砕した後、分散媒に分散させた分散液。
(ε)(α)〜(δ)から回収された重合体を分散媒に再度、分散させた分散液。
フィルターは、前ロットで用いたフィルターを洗浄したものであってもよく、一度もろ過に用いられていない新品のフィルターであってもよい。
フィルター浸漬後の水の電気伝導度(X)とフィルター浸漬前の水の電気伝導度(Y)との差(X−Y)が、1.8μS/cm以下である。該差(X−Y)は、1.5以下が好ましく、1.2以下がより好ましく、1.0以下がさらに好ましい。
ただし、フィルター浸漬前の水としては、電気伝導度が0.5μS/cm以下である純水を用いる。フィルター浸漬前の水として純水以外の水を用いると、その水に含まれる金属、半金属、イオン、有機物等の不純物によってフィルターの洗浄終点の見極めを精確にできず、レジストパターンにおけるディフェクト発生の原因となる。また、フィルター浸漬後の水の電気伝導度(X)は、フィルターの面積1m2 あたり20Lの純水にフィルターを浸漬し、浸漬開始から15分後にフィルターを浸漬した状態で測定した水の電気伝導度とする。また、水の電気伝導度は、(株)堀場製作所製カスタニーACT導電率メーターES−14(商品名)を用い、温度換算係数を2%/℃に設定して水温が5〜40℃の間で測定する。また、フィルターの面積とは、分散液を供給する側(すなわち、重合体が堆積する側)の表面積である。
すなわち、フィルターに付着している金属成分、前ロットの重合体等の不純物の量と、フィルターを水に浸漬した後の水の電気伝導度との間には相関関係があり、前記差(X−Y)が1.2μS/cm以下であれば、フィルターから重合体への不純物の混入がほとんどない。
重合体湿粉をフィルター上に載せたまま乾燥させるとは、上述した分散液を、フィルターを用いてろ過した後、フィルター上に堆積した重合体湿粉をフィルターごと乾燥機内へ移動させ、重合体湿粉をフィルター上に堆積したままの状態で乾燥させることである。なお、重合体湿粉をフィルター上で乾燥させる際には、重合体湿粉をフィルターで包み、フィルターの周縁部を一ヶ所にまとめて紐等で縛った状態にしてもよい。
乾燥温度は20〜100℃が好ましい。
乾燥時間は2〜200時間が好ましい。
以下、レジスト用重合体の製造方法について、具体的に説明する。
レジスト用重合体は、例えば、以下の工程を経て製造される。
(a)単量体成分を重合する工程。
(b)重合体の分散液を得る工程。
(c)重合体の分散液を、フィルターを用いてろ過して重合体湿粉を製造する工程。
(d)得られた重合体湿粉を貧溶媒に分散させ、重合体の分散液を得る工程。
(e)重合体の分散液を、フィルターを用いてろ過して重合体湿粉を製造する工程。
(f)得られた重合体湿粉を乾燥させて粉体品を得る工程。
重合法としては、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法等の公知の重合方法が挙げられ、光線透過率を低下させないために、重合反応終了後に残存する単量体を除去する必要がある点、重合体の分子量を比較的低くする必要がある点から、溶液重合法が好ましい。溶液重合法のうち、製造ロットの違いによる平均分子量、分子量分布等のばらつきが小さく、再現性のある重合体が簡便に得られる点から、単量体成分を、所定の重合温度に加熱された重合容器中に滴下する滴下重合法と呼ばれる重合方法が好ましい。
有機溶媒(以下、「仕込み溶媒」とも記す。)をあらかじめ重合容器に仕込んでもよく、仕込み溶媒をあらかじめ重合容器に仕込まなくてもよい。この場合、単量体成分または重合開始剤は、仕込み溶媒がない状態で重合容器中に滴下される。
重合開始剤は、単量体成分に溶解させてもよく、滴下溶媒に溶解させてもよい。
単量体成分および重合開始剤は、同じ貯槽内で混合した後、重合容器中に滴下してもよく;それぞれ独立した貯槽から重合容器中に滴下してもよく;それぞれ独立した貯槽から重合容器に供給する直前で混合し、重合容器中に滴下してもよい。
単量体成分および重合開始剤は、一方を先に滴下した後、遅れて他方を滴下してもよく、両方を同じタイミングで滴下してもよい。
滴下速度は、滴下終了まで一定であってもよく、単量体または重合開始剤の消費速度に応じて、多段階に変化させてもよい。
滴下は、連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよい。
図1に示す攪拌機12およびジャケットを有する調合槽10に原料(単量体成分、重合開始剤、溶媒等。)を注入し、攪拌機12で撹拌して単量体溶液を調製する。
攪拌機22、ジャケットおよびコンデンサ24を有する重合槽20に溶媒を注入し、一定温度に保持する。調合槽10の単量体溶液を重合槽20に供給し、一定温度に保持された溶媒中に滴下し、単量体成分を重合させ、重合体溶液を得る。
ラクトン骨格を有する単量体(1)は、環内にカルボニルオキシ基(−C(O)O−)を含む環状の飽和炭化水素基を有する単量体である。
ラクトン骨格を有する単量体としては、単量体(1−1)〜(1−29)が好ましい。ただし、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
分岐3級アルキル基、下記式で表されるアルキル置換炭化水素基(式中、R11は、炭素数1〜6の直鎖状または分岐状アルキル基を表し、R12は、これが結合する炭素原子とともに炭化水素基を形成する基を表す。)、アルコキシアルキル基、−R13−O−R14−R15で表される基(式中、R13は、炭素数1〜6の直鎖状または分岐状アルキレン基を表し、R14は、単結合、または炭素数1〜6の直鎖状または分岐状アルキレン基を表し、R15は、炭化水素基を表す。)、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等。
アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、1−メトキシエチル基、エトキシメチル基、1−エトキシエチル基、イソプロポキシメチル基、1−イソプロポキシエチル基、シクロヘキソキシメチル基、1−シクロヘキソキシエチル基、シクロペントキシメチル基、1−シクロペントキシエチル基等が挙げられる。
単環性脂環式炭化水素基として、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられ、レジスト用重合体とした際に感度、解像度に優れる点から、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましい。
多環性脂環式炭化水素基としては、例えば、架橋環式炭化水素基、スピラン系炭化水素基、環集合型炭化水素基等が挙げられる。具体例としては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5 ]ドデシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基等が挙げられる。
酸脱離性基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、単量体(2−1)〜(2−28)が好ましい。ただし、RおよびR’は、水素原子またはメチル基を表す。
親水性基は、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種である。
親水性基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、単量体(3−1)〜(3−15)が好ましい。ただし、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
非極性脂環式骨格を有する単量体(4)の量は、特に制限されないが、単量体成分(100モル%)中、20モル%以下が好ましい。非極性脂環式骨格を有する単量体(4)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
非極性脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジエニルが挙げられる。該非極性脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルは、脂環式骨格上に炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を有していてもよい。
非極性脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、単量体(4−1)〜(4−5)が好ましい。ただし、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
2−メチル−2,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(1−(メタ)アクリロイルオキシ)エチルエーテル、1,4−ブタンジオールジ(1−(メタ)アクリロイルオキシ)メチルエーテル、(メタ)アクリロイルオキシエチレングリコールダイマー(1−(メタ)アクリロイルオキシ)エチルエーテル、(メタ)アクリロイルオキシエチレングリコールダイマー(1−(メタ)アクリロイルオキシ)メチルエーテル等の酸分解性基を有する多官能(メタ)アクリル酸エステル;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン、p−tert−ブトキシカルボニルヒドロキシスチレン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシスチレン、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシスチレン、p−tert−ぺルフルオロブチルスチレン、p−(2−ヒドロキシ−iso−プロピル)スチレン等の芳香族アルケニル化合物;
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸およびカルボン酸無水物;
エチレン、プロピレン、ノルボルネン、テトラフルオロエチレン、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、塩化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ビニルピロリドン;
単量体(5−1)〜(5−15)等が挙げられる。ただし、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
本発明の製造方法で得られた重合体をArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー用途に用いる場合には、光線透過率(波長193nmの光に対する透過率)をできるだけ低下させない点から、重合開始剤としては、分子構造中に芳香環を有しないものが好ましい。また、重合時の安全性等を考慮すると、重合開始剤としては、10時間半減期温度が60℃以上のものが好ましい。
重合開始剤の量は、特に限定されないが、重合体の収率を高くさせる点から、単量体成分100モル部に対して0.3モル部以上が好ましく、1モル部以上がより好ましい。また、重合体の分子量分布を狭くさせる点から、単量体成分100モル部に対して30モル部以下が好ましい。
溶媒の量は、滴下溶媒および仕込み溶媒の合計量で、単量体成分(100質量部)に対して30〜700質量部が好ましい。
滴下重合法において溶媒を2種以上用いる場合、滴下溶媒および仕込み溶媒における溶媒の混合比は、任意の割合で設定できる。
調合槽20における単量体溶液の単量体濃度は、特に限定されないが、5〜50質量%が好ましい。
仕込み溶媒の量は、特に限定されず、適宜決めればよい。通常は、単量体成分の全量100質量部に対して30〜700質量部である。
連鎖移動剤の量は、単量体成分(100モル部)に対して1〜20モル部が好ましい。
また、重合時間は、1時間以上が好ましく、24時間以下が好ましい。
重合体の分散液を得る方法は、(a)工程の重合法により異なる。
溶液重合法(滴下重合法)の場合、得られた重合体溶液を貧溶媒に注いで重合体を析出させることによって前記(α)の分散液が得られる。
乳化重合法の場合、得られたラテックス中の重合体を酸析または塩析によって凝固させることによって前記(β)の重合体スラリーが得られる。
懸濁重合法の場合、得られた重合体の懸濁液がそのまま前記(γ)の懸濁液となる。
塊状重合法の場合、得られた重合体を粉砕した後、分散媒に分散させることによって前記(δ)の分散液が得られる。
図1に示す重合槽20の重合体溶液を、必要に応じて、良溶媒で適当な溶液粘度に希釈する。
攪拌機32およびジャケットを有する精製槽30に貧溶媒を注入する。重合槽20の重合体溶液を精製槽30に供給し、攪拌機32で撹拌しながら貧溶媒中に滴下し、重合体を析出させ、重合体の分散液を得る。
前記貧溶媒としては、前記レジスト重合体用の貧溶媒が挙げられる。
また、貧溶媒の量は、重合体溶液100質量部に対して300〜3000質量部が好ましい。
図1に示す精製槽30の重合体の分散液を、フィルター42を有する真空式ろ過器40に供給し、重合体の分散液を、フィルター42を用いてろ過して重合体の湿粉を回収する。
フィルター42としては、ろ過に用いる前の前記差(X−Y)が1.8μS/cm以下のフィルターを用いるのが好ましい。
真空式ろ過の代わりに、加圧式ろ過器、重力式ろ過、圧搾式ろ過器、遠心分離機等を用いてもよい。また、2種以上を併用してもよい。
図1に示す精製槽30に貧溶媒を注入する。(c)工程の真空式ろ過器40にて回収された重合体湿粉を精製槽30に投入し、攪拌機32で撹拌して貧溶媒に分散させ、重合体の分散液を得る。
貧溶媒としては、(b)工程にて用いた貧溶媒が挙げられる。
貧溶媒の量は、重合体湿粉100質量部に対して300〜3000質量部が好ましい。
(c)工程と同様にして、重合体の分散液を、フィルター42を用いてろ過して重合体湿粉を製造する。
フィルター42としては、(c)工程で用いたフィルターをそのまま用いてもよく、(c)工程で用いたフィルターに代えて、前記差(X−Y)が1.8μS/cm以下のフィルターを新たに用意し、これを用いてもよい。
(e)工程にて製造された重合体湿粉を、フィルター42ごと乾燥機50に移動させる。ついで、重合体湿粉をフィルター上に載せたまま乾燥機50内で乾燥させて、最終製品である重合体粉末を得る。重合体湿粉をフィルター上で乾燥させる際には、重合体湿粉をフィルター42で包み、フィルター42の周縁部を一ヶ所にまとめて紐等で縛った状態にしてもよい。
乾燥機50としては、減圧乾燥機、間接加熱方式箱型乾燥装置(真空)、間接加熱方式箱型乾燥装置(凍結真空)、間接加熱方式撹拌乾燥装置(皿形、丸形、みぞ形)、間接加熱方式回転乾燥装置、間接過熱方式ドラム型乾燥装置、直接過熱方式箱型乾燥装置(並行、通気、流動層)、直接加熱方式トンネル型乾燥装置、直接加熱方式バンド型乾燥装置(並行、通気)、直接加熱方式シート乾燥装置、直接過熱方式多段円板乾燥装置、直接過熱方式縦型ターボ乾燥装置、直接過熱方式縦型通気乾燥装置、直接過熱方式回転乾燥装置(直接、通気)、直接加熱方式振動乾燥装置、直接加熱方式流動乾燥装置、直接加熱方式気流乾燥装置、直接加熱方式噴霧乾燥装置、直接加熱方式泡沫層乾燥装置、赤外線乾燥装置、高周波乾燥装置、超音波乾燥装置等が挙げられる。乾燥機としては、レジスト組成物として用いた際の感度、解像度が優れる点から、間接加熱方式箱型乾燥装置が好ましい。
乾燥温度は、20〜100℃が好ましい。
乾燥時間は、2〜200時間が好ましい。
本発明の製造方法で得られる重合体粉末に含まれる金属および半金属含有量は、Na、K、Mg、Al、Ca、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Sn、Pb、Co、Liについては、重合体粉末中、300ppb以下が好ましく、100ppb以下がより好ましく、50ppb以下がさらに好ましく、20ppb以下が特に好ましい。また、Siについては、重合体粉末中、500ppb以下が好ましく、300ppb以下がより好ましく、100ppb以下がさらに好ましく、50ppb以下が特に好ましい。
ここで、本発明における「金属」および「半金属」とは、一般的に用いられる「金属」および「半金属」(岩波「理化学辞典」第3版増補版、(株)岩波書店)を意味するものである。
金属および半金属含有量の測定は、以下のようにして行う。
水と無限に混和する有機溶媒を非沸騰蒸留して精製し、これに固体ポリマーを溶かしてポリマー溶液とした後、該ポリマー溶液を誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)装置に直接導入して、含有量を測定する。
なお、非沸騰蒸留とは、蒸留対象物である有機溶媒を沸騰させることなく、沸点以下の温度で蒸発させ、冷却―凝集させて蒸留することであり、非沸騰蒸留することにより、金属および半金属元素濃度が20ppt以下に精製された超高純度の有機溶媒を得ることが可能となる。
(1)CID(Collision induced dissociation):cell gasとの衝突エネルギーで多原子イオンを分解。
(2)ED(energy discrimination):測定元素と干渉多原子イオンのcell gasに対する衝突断面積の違いを利用。
(3)Reaction:測定元素と干渉多原子イオンのcell gasに対する反応速度の違いを利用。
cell gasとしては、(1)および(2)の場合、ヘリウム(He)等の不活性ガスを用い、(3)の場合、水素(H2)等の反応性の高いガスを用いるのが好適である。
なお、CID、ED、Reactionの起こりやすさは、各元素の反応エンタルピー、反応速度定数、イオン化ポテンシャル、イオンおよび気体分子の質量と半径、イオンの持つ運動エネルギーによる。
本発明の製造方法で得られた重合体粉末の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、レジスト用重合体として用いる場合には、レジスト溶液に対する溶解性および解像度の点から、2.5以下が好ましく、2.3以下がより好ましく、2.0以下が特に好ましい。
溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン等の直鎖もしくは分岐鎖ケトン類;シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のジエチレングリコールアルキルエーテル類;酢酸エチル、乳酸エチル等のエステル類;n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、1−オクタノール等のアルコール類;1,4−ジオキサン、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン;ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジブチルブタン、2,3−ジブチルブタン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン等の炭素数5〜11の脂肪族炭化水素系溶媒などが挙げられる。溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
溶媒としては、安全性が高く、汎用的に用いられている点から、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンが好ましい。
光酸発生剤は、化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤として用いることができるものの中から任意に選択することができる。光酸発生剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。これらのうち、含窒素化合物としては、トリエタノールアミン等の第3級アルカノールアミンがより好ましい。
含窒素化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸等が好ましい。
リンのオキソ酸、または、その誘導体としては、例えば、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステル等のリン酸およびそれらのエステルのような誘導体;ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステル等のホスホン酸およびそれらのエステルのような誘導体;ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸等のホスフィン酸およびそれらのエステルのような誘導体等が挙げられる。これらのうち、ホスホン酸が好ましい。
これらの化合物(有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
さらに、レジスト組成物には、必要に応じて、界面活性剤、前記含窒素化合物以外のクエンチャー、増感剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤等の各種添加剤を配合してもよい。これらの添加剤は、当該分野で公知のものであればいずれも用いることができる。また、これらの添加剤の添加量は、特に限定されず、適宜決めればよい。
まず、パターンを形成するシリコンウエハー等の被加工基板の表面に、レジスト組成物をスピンコート等により塗布する。そして、このレジスト組成物が塗布された被加工基板をベーキング処理(プリベーク)等で乾燥し、基板上にレジスト膜を形成する。
また、本発明のレジスト組成物は、本発明の製造方法によって得られた重合体粉末を溶解して得られるため、含まれる不純物が少ない。
(レジスト用重合体の製造)
(a)工程:
攪拌機およびジャケットを有する調合槽に、単量体(1−1)(ただし、Rはメチル基。)23.1質量部、単量体(2−10)(ただし、Rはメチル基。)26.7質量部、単量体(3−4)(ただし、Rはメチル基。)16.1質量部、乳酸エチル98.7質量部、および重合開始剤であるジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(和光純薬工業(株)製、V601)1.96質量部を注入し、撹拌して単量体溶液を調製した。
攪拌機およびジャケットを有する精製槽にメタノール1078質量部および水340質量部を注入した。重合槽の重合体溶液220質量部を精製槽に供給し、メタノールおよび水の混合溶液中に撹拌しながら滴下し、重合体を析出させ、重合体の分散液を得た。
純水を用意した。該純水の電気伝導度を、電気伝導度計((株)堀場製作所製、カスタニーACT導電率メーターES−14)を用いて18.2℃で測定したところ、0.39μS/cmであった。
前ロットの製造(単量体(1−1)35.1質量%(40モル%)、単量体(2−10)40.5質量%(40モル%)、単量体(3−4)24.4質量%(20モル%)(ただし、Rはすべてメチル基。)からなる重合体の製造)で用いたポリエステル製フィルター(東レ(株)製、ミラクル濾布)を純水でよく洗浄し、さらに純水でよくすすいだ。洗浄後のフィルターを、フィルターの面積1m2 あたり20Lの純水(電気伝導度0.39μS/cm)に浸漬し、浸漬開始から15分後にフィルターを浸漬した状態で水の電気伝導度(X)を、電気伝導度計((株)堀場製作所製、カスタニーACT導電率メーターES−14)を用いて16.2℃で測定したところ、0.86μS/cmであった。したがって、フィルター浸漬後の水の電気伝導度(X)とフィルター浸漬前の水の電気伝導度(Y)との差(X−Y)は、0.47μS/cmであった。
精製槽の重合体の分散液を、前記差(X−Y)が0.47μS/cmのフィルターを有する真空式ろ過器に供給し、重合体の分散液を、該フィルターを用いてろ過して重合体湿粉を製造した。
精製槽にメタノール1445質量部および水255質量部を注入した。真空式ろ過器にて製造された重合体湿粉140質量部を精製槽に投入し、攪拌機で撹拌してメタノールおよび水の混合溶液に分散させ、重合体の分散液を得た。
精製槽の重合体の分散液を、フィルターを有する真空式ろ過器に供給し、重合体の分散液を、該フィルターを用いてろ過して重合体湿粉を製造した。フィルターとしては、(c)工程で用いたフィルターを洗浄することなくそのまま用いた。
製造した重合体湿粉を、(e)工程で用いたフィルターで包み、フィルターの周縁部を一ヶ所にまとめて紐で縛った状態にし、フィルターごと乾燥機(清水理化学機器製作所製、防爆真空乾燥機VOW4−6B型)に移動させる。ついで、重合体湿粉をフィルターに包んだ状態で、乾燥機内を減圧にし、乾燥温度60℃、乾燥時間36時間の条件下で乾燥させて、最終製品である重合体粉末を得た。
実施例1で得られた重合体粉末20mgを、5mLのテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、孔径0.5μmメンブランフィルターでろ過して試料溶液を調製した。この試料溶液を、東ソー(株)製ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)に導入し、質量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を測定した。また、質量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)から分子量分布(Mw/Mn)を求めた。結果を表1に示す。
分離カラムとしては、昭和電工(株)製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列にしたものを用い、溶媒としては、THF(流量1.0mL/min)を用い、検出器としては示差屈折計を用いた。測定条件は、測定温度40℃、注入量0.1mLであった。標準ポリマーとして東ソー製標準ポリスチレンF−80(Mw=706000)、F−20(Mw=190000)、F−4(Mw=37900)、F−1(Mw=10200)、A−2500(Mw=2630)、A−500(Mw=682、578、474、370、260の混合物)を用いた。
まず、粗体である電子工業グレードのN−メチルピロドン(以下、「NMP」と記す。)を、非沸騰バッチ式透明石英製酸蒸留装置(藤原製作所製、SHF−special型)へ導入し、蒸留速度が約1滴/10秒になるようにヒーター出力を調整し、非沸騰蒸留NMPを得た。該非沸騰蒸留NMPは、すべての元素について金属および半金属レベルが10ppt以下であり、充分に低いレベルであった。
次いで、得られた重合体を非沸騰蒸留NMPに溶解させ、5質量%の重合体溶液を調製した。ネブライザーとしてGlass Expansion製、Micromist AR80−1−FM04を装備したAgilent製7500CS型ICP−MSを用いて、前記重合体溶液中の金属および半金属の測定を行い、後述する検量線に基いて金属および半金属を定量した。
なお、測定前には、非沸騰蒸留NMP(ブランク)と、非沸騰蒸留NMPの金属濃度を1ppbに調整したチューニング液とで、金属イオンのカウント数の差が数十倍以上になるように、また、ブランクにおいては積分時間0.1秒で全ての金属が1桁カウント以下になるようにチューニングを実施した。
また、測定はすべて標準添加法で行った。金属スタンダードとしては、SPEX製XSTC−622を用い、各元素の濃度が100ppbになるように、XSTC−622を非沸騰蒸留NMPで希釈して添加に使用した。検量線はブランク、200ppt、500ppt、および1000pptの4点で、ブランク値を通る線形回帰直線にて作成した。さらに、非沸騰蒸留NMPの測定においては、各元素の濃度が10ppbになるように、XSTC−622を非沸騰蒸留NMPで希釈して添加に使用した。検量線はブランク、20ppt、50ppt、および100pptの4点でブランク値を通る線形回帰直線にて作成した。
また、非沸騰蒸留、サンプル調製、スタンダードの調製、ICP−MS測定などの操作は、全てクラス1000のクリーンルーム内で実施した。
金属および半金属含有量の測定結果を表1に示す。
実施例1で得られた重合体粉末100質量部と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート400質量部と、光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレート2質量部とを混合して均一溶液とした後、孔径0.1μmのメンブランフィルターでろ過し、レジスト組成物を調製した。
レジスト組成物をシリコンウエハー上にスピンコートし、ホットプレートを用いて120℃、60秒間プリベークを行い、膜厚0.4μmのレジスト膜を形成した。ついで、ArFエキシマレーザー露光機(波長:193nm)を用いて露光した後、ホットプレートを用いて120℃、60秒間露光後ベークを行った。ついで、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて室温で現像し、純水で洗浄し、乾燥してレジストパターンを形成した。
ライン・アンド・スペース(L/S=1/1)を1/1の線幅に形成する露光量(mJ/cm2 )を測定し、これを感度とした。結果を表1に示す。
前記露光量で露光したときに解像されるレジストパターンの最小寸法(μm)を解像度とした。結果を表1に示す。
日本電子製、JSM−6340F型電界放射形走査型電子顕微鏡によりレジストパターンを観察し、ディフェクトが発生していないものを良好、ディフェクトが発生しているものを不良として評価した。結果を表1に示す。
フィルターとして、前記差(X−Y)が表1に示す数値のフィルターを用いた以外は、実施例1と同様にして重合体粉末を製造し、レジスト組成物を調製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
(a)工程で用いる単量体成分を、単量体(1−12)(ただし、Rは水素原子。)33.7質量部、単量体(2−2)(ただし、Rはメチル基。)37.7質量部、および単量体(3−7)(ただし、Rはメチル基。)19.7質量部に変更し;滴下溶媒をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート136.7質量部に変更し;仕込み溶媒をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート33.41質量部およびγ−ブチロラクトン42.5質量部の混合溶媒に変更し;重合開始剤であるジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(和光純薬工業(株)製、V601(商品名))の量を3.50質量部に変更し;(b)工程で用いる貧溶媒をメタノール1824質量部に変更し;(c)工程で用いるフィルターを、前ロットの製造(単量体(1−12)(ただし、Rは水素原子。)37.0質量%(40モル%)、単量体(2−2)(ただし、Rはメチル基。)41.4質量%(40モル%)、単量体(3−7)(ただし、Rはメチル基。)21.6質量%(20モル%)からなる重合体の製造)で用いたフィルターであり、かつ前記差(X−Y)が表1に示す数値のフィルターに変更し;(d)工程で用いる貧溶媒をメタノール1824質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして重合体を製造し、レジスト組成物を調製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
(a)工程で用いる単量体成分を、単量体(1−1)(ただし、Rはメチル基。)28.6質量部、単量体(2−8)(ただし、Rはメチル基。)30.6質量部、および単量体(3−4)(ただし、Rはメチル基。)19.8質量部に変更し;滴下溶媒である乳酸エチルの量を118.4質量部に変更し;仕込み溶媒である乳酸エチルの量を65.8質量部に変更し;重合開始剤であるジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(和光純薬工業(株)製、V601(商品名))の量を2.32質量部に変更し;(b)工程で用いる貧溶媒をメタノール1190質量部および水500質量に変更し;(c)工程で用いるフィルターを前ロットの製造(単量体(1−1)(ただし、Rはメチル基。)36.2質量%(40モル%)、単量体(2−8)(ただし、Rはメチル基。)38.7質量%(40モル%)、単量体(3−4)(ただし、Rはメチル基。)25.1質量%(20モル%)からなる重合体の製造)で用いたフィルターであり、かつ前記差(X−Y)が表1に示す数値のフィルターに変更し;(d)工程で用いる貧溶媒をメタノール1269質量部および水400質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして重合体を製造し、レジスト組成物を調製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
重合体湿粉をフィルターから容器に移し変えて乾燥した以外は、実施例1と同様にして重合体粉末を製造し、レジスト組成物を調製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
フィルターとして、前記差(X−Y)が表1に示す数値のフィルターを用い、重合体湿粉をフィルターから容器に移し変えて乾燥した以外は、実施例1と同様にして重合体粉末を製造し、レジスト組成物を調製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
フィルターとして、前記差(X−Y)が表1に示す数値のフィルターを用い、重合体湿粉をフィルターから容器に移し変えて乾燥した以外は、実施例4と同様にして重合体粉末を製造し、レジスト組成物を調製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
フィルターとして、前記差(X−Y)が表1に示す数値のフィルターを用い、重合体湿粉をフィルターから容器に移し変えて乾燥した以外は、実施例6と同様にして重合体粉末を製造し、レジスト組成物を調製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
一方、比較例1の重合体粉末には、多くの金属成分が含まれていた。また、レジスト組成物は、レジスト膜の性能が実施例1〜3から大きくはずれ、設計通りの性能を発揮できなかった。これは、重合体の乾燥工程において、重合体湿粉を容器に移し替えて乾燥したため、容器に付着していた不純物が重合体に混入したことによる。比較例2の重合体粉末にも、多くの金属成分が含まれており、レジスト組成物は、レジスト膜の性能が実施例1〜3から大きくはずれ、設計通りの性能を発揮できなかった。比較例3の重合体粉末にも、多くの金属成分が含まれており、レジスト組成物は、レジスト膜の性能が実施例4、5から大きくはずれ、設計通りの性能を発揮できなかった。また、比較例4の重合体粉末にも、多くの金属成分が含まれており、レジスト組成物は、レジスト膜の性能が実施例6、7から大きくはずれ、設計通りの性能を発揮できなかった。
Claims (4)
- 重合体が分散媒に分散した分散液をフィルターを用いてろ過して重合体湿粉を製造する工程と、得られた重合体湿粉をフィルター上に載せたまま乾燥させる工程とを有する重合体粉末の製造方法であり、
前記フィルターとして、ろ過に用いる前に下記条件を満足するものを用いる、重合体粉末の製造方法。
フィルター浸漬後の水の電気伝導度(X)とフィルター浸漬前の水の電気伝導度(Y)との差(X−Y)が、1.8μS/cm以下である。
ただし、フィルター浸漬前の水としては、電気伝導度が0.5μS/cm以下である純水を用い、フィルター浸漬後の水の電気伝導度(X)は、フィルターの面積1m 2 あたり20Lの純水にフィルターを浸漬し、浸漬開始から15分後にフィルターを浸漬した状態で測定した水の電気伝導度とする。 - 前記フィルターを、前記ろ過に用いる前に、前記条件を満足するように洗浄する工程を有する、請求項1記載の重合体粉末の製造方法。
- 前記フィルターを、前記ろ過に用いる前に、該フィルターの面積1m 2 あたり20Lの純水に該フィルターを浸漬し、浸漬開始から15分後に該フィルターを浸漬した状態で水の電気伝導度を測定して、該フィルター浸漬後の水の電気伝導度(X)とフィルター浸漬前の水の電気伝導度(Y)との差(X−Y)を求める工程を有する、請求項1または2に記載の重合体粉末の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の重合体粉末の製造方法によりレジスト用重合体粉末を製造する工程と、得られたレジスト用重合体粉末、及び光酸発生剤を溶媒に溶解する工程を有する、レジスト組成物の製造方法。
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