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JP5238509B2 - フォトニックバンドギャップファイバ - Google Patents

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JP5238509B2
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Description

本発明は、フォトニックバンドギャップファイバに関し、光ファイバ中で発生する誘導ラマン散乱と増幅された自然放出光を抑制する性能を向上させたフォトニックバンドギャップファイバに関する。 本願は、2006年11月1日に出願された特願2006−297522号ならびに2007年4月20日に出願された特願2007−111552号に対し優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、希土類添加光ファイバを用いた高出力の光増幅器(ファイバレーザ、ファイバアンプ)が脚光を浴びている。中でも、高出力ファイバレーザは、固体レーザと比較して冷却が容易、ビーム品質が良いといった特徴を有するため、特にレーザ加工の分野で非常に注目を集めている。高出力ファイバレーザは、励起光と信号光とがファイバ中を伝搬し、励起光により励起された希土類イオンの反転分布による誘導放出過程により信号光を増幅する。この高出力ファイバレーザは、信号光を増幅する増幅用ファイバと、増幅された信号光を所定の箇所まで導光する導光用ファイバとを有する。しかし、ファイバレーザの高出力化が進むにつれて、2つの問題が顕在化してきた。
そのうちの1つは、誘導ラマン散乱である。誘導ラマン散乱が発生すると、信号光の出力の一部がより長波長側の光(ストークス光)へと変換されてしまい、信号光の出力が低下する。これは、増幅用ファイバ、導光用ファイバの両者で問題となる。
もう1つの問題は、増幅された自然放出光である。増幅用ファイバでは、信号光を増幅する誘導放出光のほかに、希土類イオンからの自然放出光が発生する。この自然放出光が信号光とともにファイバ中を伝搬すると、その自然放出光が励起光により増幅されて、励起光が信号光の増幅に用いられる割合が低下し、結果的に信号光の出力が低下する。これは、増幅用ファイバにおいて問題となる。
これらの問題を解決するために、これまでに2つの方策が提案されている。その1つの解決策は、基本モードのカットオフ波長が信号光波長より長波長に存在するファイバを利用することである。これにより、信号光より長波長側の光の伝搬を抑圧し、ラマン散乱光及び、長波長側の光の伝搬を抑制し、誘導ラマン散乱光及び長波長における増幅された自然放出光を低減することができる(非特許文献1参照。)。もう1つの解決策は、コアの周囲にリングを配置することで、コアを導波するラマン散乱光や自然放出光を、リングを導波するモードと結合させ、放出させる方法である(非特許文献2参照。)。
"Suppression of Raman gain in single-transverse-mode dual-hole assisted fiber," Optics Express, 13, pp. 8921, 2005 "Suppression of stimulated Raman scattering in a cladding pumped amplifier with an Yb-doped fiber," CLEO2006
しかしながら、従来の技術には、以下のような欠点があった。
非特許文献1に記載されたファイバは、基本モードのカットオフが信号光波長より長波長に存在するため、信号光波長より短波長側の自然放出光を抑圧することができない。
非特許文献2に記載されたファイバは、リングを導波するモードとの結合がいくつもの波長で存在するため、製造ばらつきによって信号光まで抑圧されてしまう場合があり、作製が困難であり、若しくは製造ばらつきに対する許容度が低い。また、リングを導波するモードとの結合は10nm〜30nm程度の比較的狭い帯域で存在するので、抑圧したい波長を正確に合わせるのが作製上困難であるとともに、ラマン散乱の帯域をすべてカバーできず、また、自然放出光の抑圧も、限られた帯域のみでしか行うことができない。
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、信号光以外の短波長、長波長のいずれの波長の伝搬も効果的に抑制することができるとともに、伝搬帯域内では急激に損失が増加するような波長が存在せず、信号光の波長までが抑制されないように作製することが容易な光ファイバの提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、コア部と、このコア部を取り囲むクラッド部と、を備え、前記クラッド部には、このクラッド部の媒質より屈折率が高い複数の高屈折率部が、格子定数Λの三角格子構造をなすように配置され、ある波長λにおいて前記コア部を伝搬する、ある特定のモードを、前記波長λにおいて同じ伝搬定数βを持つ高屈折率部を伝搬する別のモードと結合させることにより除去するフォトニックバンドギャップファイバであって、前記コア部の屈折率は、前記クラッド部の媒質の屈折率より大きく、かつ、前記高屈折率部の屈折率よりも小さく、前記波長λにおいて、同じ伝搬定数βを持つ、前記コア部を伝搬するモードと、該コアに最も近い高屈折率部を伝搬するモードとの結合距離が、隣接する高屈折率部を伝搬するモード同士の結合距離よりも長いフォトニックバンドギャップファイバを提供する。
また、本発明は、コア部と、このコア部を取り囲むクラッド部と、を備え、前記クラッド部には、このクラッド部の媒質より屈折率が高い高屈折率部が、格子定数Λの三角格子構造をなすように配置され、前記コア部の屈折率は、前記クラッド部の媒質の屈折率より大きく、かつ、前記高屈折率部の屈折率よりも小さく、高屈折率部による周期構造が、前記コア周囲全周にわたっては存在しないフォトニックバンドギャップファイバを提供する。
上記フォトニックバンドギャップファイバにおいて、前記ファイバに、曲げ、ねじり等の外乱を加えてあってもよい。
上記フォトニックバンドギャップファイバにおいて、線引き時に溶融した状態で前記ねじれを加え、恒久的ねじりが導入されていてもよい。
上記フォトニックバンドギャップファイバにおいて、前記コアが光増幅機能を有していてもよい。
上記フォトニックバンドギャップファイバにおいて、前記クラッドが、該クラッドよりも屈折率の低い媒質で覆われたダブルクラッド構造を有していてもよい。
上記フォトニックバンドギャップファイバにおいて、前記高屈折率部もしくはその周囲のクラッド部の一部もしくは全体が、光吸収特性を持っていてもよい。
上記フォトニックバンドギャップファイバは、光増幅器中で使用され、少なくとも励起光と信号光とが伝搬し、高屈折率部もしくはその周囲のクラッド部の一部もしくは全体が、励起光に対しては吸収特性を持たなくてもよい。
また、本発明は、上記フォトニックバンドギャップファイバを有する光増幅器を提供する。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、高屈折率部が周期構造をなしているため、フォトニックバンドギャップの効果により、波長フィルタ効果が、ある特定の波長だけでなく、ある波長帯域に渡って発生する。したがって、誘導ラマン散乱、自然放出光の抑制など、ある一定の広がりを持った波長帯域の光の伝搬を抑制するのに効果的なファイバを提供する。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、高屈折率部が周期構造をなしているため、フォトニックバンドギャップの効果により、ある特定の波長だけでなく、ある一定の波長帯域において波長フィルタとしての効果を発現することができる。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、コアと、コアに最も近い高屈折率部との結合距離よりも、隣接する高屈折率部同士の結合距離のほうが短いため、コア部から、コアに最も近い高屈折率部へと結合した光は、さらに周囲の高屈折率部へと結合しやすく、結果として、高屈折率部からコアへの再結合を減少させることができ、波長フィルタの効果を高めることができる。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、高屈折率部による周期構造が、コア周囲全周にわたっては存在しないため、不要な高次モードは、周期構造がない部位を通じてクラッドへと漏れ出し、カットオフ波長を短くすることができる。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、ファイバに曲げ、ねじり等の外乱が加えることで、フィルタ波長を変更したり、波長フィルタ効果を高めたりすることができる。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、線引き時に溶融した状態でねじれを加え、恒久的なねじりを導入してあるため、クラッドの高屈折率部へともれ出た光は、ねじれに起因した、マクロベンド損失、マイクロベンド損失といった損失を受けることになり、波長フィルタ効果をさらに高めることができる。また、溶融時に導入したねじれは応力の発生を伴わないため、固化後にねじりを加えるよりも、はるかに多くのねじりを加えることができる。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、コアが光増幅機能を有しているため、光増幅用ファイバ中で、不要な光が増幅されることを防ぐことができる。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、クラッドが、クラッドよりも屈折率の低い媒質で覆われたダブルクラッド構造となっているため、光増幅器中で用いたときに、より多くの励起光を取り込むことができ、光増幅器の出力を高めることができる。
低屈折率の媒質としては、フッ素系ポリマ、空孔、励起光の波長オーダの微小な泡を多数導入して透過屈折率を低下させたガラス等が挙げられる。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、高屈折率部もしくはその周囲のクラッド部が、光吸収特性を持つため、クラッドに漏れ出した光をより効果的に除去することができる。
また、高屈折率もしくはその周囲のクラッド部の全域が吸収を持つ必要は無く、吸収を与える位置を最適化することで、不要な波長に対しては十分大きな吸収を与えるとともに、信号光に対する吸収は少なくすることもできる。たとえば、高屈折率の最外周部だけが吸収特性を持つようにすることで、信号光が吸収媒質により吸収される影響を最小限に抑えつつ、高屈折率部を導波する不要な波長を効果的に吸収させることができる。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバは、少なくとも励起光と信号光とが伝搬するダブルクラッド構造の光増幅器中で使用されたとき、高屈折率部もしくはその周囲のクラッド部が、励起光に対しては光吸収特性を持たないため、励起光の損失を低く抑えることができる。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバは、信号光のラマン散乱光の波長に非常に大きな損失を与えることができるため、自然ラマン散乱が起きてもファイバ中を伝搬せず、また、信号光とラマン散乱光の波長で電界分布が大きく異なるため、たとえ自然ラマン散乱光がファイバ中を伝搬しても、信号光との相互作用が非常に小さく、したがって誘導ラマン散乱の発生を抑制することができる。
また本発明のフォトニックバンドギャップファイバは、信号光の波長とファイバの波長特性を適宜組み合わせることにより、1次の誘導ラマン散乱は抑制されないが、2次のラマン散乱は抑制されるようにすることもできる。
また本発明のフォトニックバンドギャップファイバは、周期構造の中にコアが設けられているため、信号光の波長においては、通常の光ファイバと同等の接続特性を得ることができる。
また本発明のフォトニックバンドギャップファイバは、ファイバ中を信号光とともに伝搬して増幅される自然放出光の透過帯域が狭くなるため、自然放出光に起因する光出力を抑制することができる。
また、本発明のフォトニックバンドギャップファイバにおいて、ガラス部分を全て石英ガラス系の材料とすることで、伝搬損失を小さくすることができる。
本発明に係る実施例1の導光用ファイバの断面図である。 実施例1の導光用ファイバの透過特性を示すグラフである。 実施例1の導光用ファイバからの出力光のスペクトルを示すグラフである。 本発明に係る実施例2の増幅用ファイバの断面図である。 実施例2の増幅用ファイバ(希土類添加なし)の透過特性を示すグラフである。 実施例2の増幅用ファイバからの出力光のスペクトルを示すグラフである。 本発明に係る実施例3のファイバの断面図である。 実施例3のファイバの透過スペクトルを示すグラフである。 実施例3の導光用ファイバからの出力光のスペクトルを示すグラフである。 本発明に係る実施例4のファイバの斜視図である。 実施例4のファイバの透過スペクトルを示すグラフである。 本発明に係る実施例5のファイバの断面図である。 実施例5のファイバの透過スペクトルを示すグラフである。 本発明に係る実施例5の別のファイバの断面図である。 本発明に係る実施例6のファイバの断面図である。 本発明に係る実施例7のファイバの断面図である。 実施例7のファイバを用いた光増幅器を模式図である。 ツリウムの吸収スペクトルを示すグラフである。 サマリウムの吸収スペクトルを示すグラフである。 コバルトの吸収スペクトルを示すグラフである。 高屈折率部が周期構造を有さないファイバのコアと、高屈折率部を導波するモードとの伝搬定数の一致を示すグラフである。 高屈折率部が周期構造を有するファイバのコアと、高屈折率部を導波するモードとの伝搬定数の一致を示すグラフである。
符号の説明
1…導光用ファイバ(フォトニックバンドギャップファイバ)、2…増幅用ファイバ(フォトニックバンドギャップファイバ)、3…ファイバ(フォトニックバンドギャップファイバ)、11、21、31…クラッド(第1クラッド)、12、22、32…高屈折率部、13、23、33…コア(第1コア)、14、24…フッ素系紫外線硬化型樹脂層。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。後述する各実施例は、本発明の例示であり、本発明はこれらの実施例の記載にのみ限定されるものではない。
図1は、本発明に係る実施例1の導光用ファイバの構造を示す断面図である。本実施例の導光用ファイバ1は、純粋石英ガラスからなる第1クラッド11の中に、二酸化ゲルマニウムをドープして、純粋石英ガラスとの比屈折率差を2.8%とした高屈折率部12が三角格子構造をなして存在し、フォトニックバンドを形成している。なお、この三角格子構造において、中心から2層、すなわち、第一層を構成する中心の1つの格子と、この中心の格子を囲む第二層を構成する6つの格子には、高屈折率部12を配置せず、中心に純粋石英ガラスとの比屈折率差を0.3%としたコア(以下、第1コア13と記す)が設けられている。
高屈折率部12の間隔Λは5.5μmであり、高屈折率部12の直径dは0.5Λ、第1コア13の直径は1Λである。また、高屈折率部12の周期構造は3層である。
実施例1の導光用ファイバにおいて、コアと、コアに最も近い高屈折率部との結合距離Lc1よりも、隣接する高屈折率部同士の結合距離Lc2のほうが短い。このため、コア部から、コアに最も近い高屈折率部へと結合した光は、さらに周囲の高屈折率部へと結合しやすく、結果として、高屈折率部からコアへの再結合が抑制され、波長フィルタの効果を高めることができる。
ここで結合距離とは、ある2つの導波路が隣接して配置され、図21のように、ある波長λにおいて2つの導波路のある特定のモードの伝搬定数がβで一致し、モード結合により2つの導波路の間でパワー交換が起こるような場合に、一方の導波路からもう一方の導波路へパワーが移行するのに必要な距離と定義する。
この定義に基づいて、コアと、コアに最も近い高屈折率部との結合距離Lc1は、以下のように表すことができる。コアと、コアに最も近い高屈折率部1つをそれぞれ独立した導波路と考え、ある波長λにおいて2つの個別の導波路のある特定のモードの伝搬定数がいずれもある値βとなり一致した場合に、その波長λにおける、2つの導波路をあわせた屈折率分布をn(x、y)、また、コアのみを考えた場合の屈折率分布をncore(x、y)、コアを導波し、伝搬定数がβであるモードの電界分布をEcore(x、y)、高屈折率部のみを考えた場合の屈折率分布をnhigh(x、y)、高屈折率部を導波し、伝搬定数がβであるモードの電界分布をEhigh(x、y)とする。そのとき、結合距離Lc1は、
Figure 0005238509
であらわすことができる。なお、k0は真空中での光の波数であり、k0=2π/λである。
隣接する高屈折率部同士の結合距離Lc2は、以下のように表すことができる。ある一つの高屈折率部と、それに隣接したもう一つの高屈折率部をそれぞれ独立した導波路と考えると、2つの導波路は同じ構造であるため、あらゆる波長で同じ次数のモードの伝搬定数は一致し、ある波長λにおいても、伝搬定数がβで一致しているモードが存在する。この波長λにおける、2つの導波路をあわせた屈折率分布をn‘(x、y)、また、一つ目の高屈折率部のみを考えた場合の屈折率分布をnhigh1(x、y)、一つ目の高屈折率部を導波し、伝搬定数がβであるモードの電界分布をEhigh1(x、y)、隣接するもう一つの高屈折率部のみを考えた場合の屈折率分布をnhigh2(x、y)、隣接するもう一つの高屈折率部を導波し、伝搬定数がβであるモードの電界分布をEhigh2(x、y)とする。そのとき、結合距離Lc2は、
Figure 0005238509
となる。
ここで、Lc1>Lc2となっていれば、コア部から、コアに最も近い高屈折率部へと結合した光は、コア部へと再結合するよりも早く、周囲の高屈折率部へと結合する。結果として、高屈折率部からコアへの再結合が抑制され、波長フィルタの効果を高めることができる。
また、本発明のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、高屈折率部が周期構造となっているため、高屈折率部間の相互作用により、伝搬定数の近接した多数のモードが高屈折率部を伝搬し、伝搬定数はある程度の幅を持つ。そのために、コアと、高屈折率部を導波するモードとの伝搬定数の一致は、図22に示すようにある波長帯域に渡って発生する。高屈折率部が一つの場合は、コアを伝搬するモードと高屈折率部を導波するモードの伝搬定数が一致する波長は一点のみであるため、コアを伝搬する光が高屈折率部へと結合して波長フィルタ効果が発現する波長は図21のように非常に狭いが、高屈折率部が周期構造をなしている場合は、ある一定の波長幅にわたって伝搬定数が一致するため、波長フィルタ効果がある波長帯域にわたって発現する。周期構造の層数としては、おおよそ3層以上程度あれば、波長帯域フィルタとしての特性を得ることができる。
本発明のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、伝搬定数の近接した多数のモードが高屈折率部を伝搬するが、これら伝搬定数の近接したそれぞれのモードは非常に似た特性を持つため、結合距離については、Lc1の値を用いて問題ない。
純粋石英ガラスからなる第1クラッド11の直径は300μmであり、その周囲には、純粋石英ガラスとの比屈折率差が−4%のフッ素系紫外線硬化型樹脂層14が配置されており、純粋石英ガラスからなる第1クラッド11を第2のコア、フッ素系紫外線硬化型樹脂層14を第2のクラッドとしてマルチモード導波する、いわゆるダブルクラッド構造になっている。
また、フッ素系紫外線硬化型樹脂層14には、イッテルビウムを添加し、第2コア部をマルチモード導波する波長915nm付近の光の伝搬損失は5dB/mとなるように作製した。添加したイッテルビウムの濃度は1000〜100000ppm程度とした。
この導光用ファイバ1の第1コア13、第1クラッド11による導波構造の透過損失を図2に示す。イッテルビウムドープファイバレーザからの出力光である波長1.06μmの光に対しては、20dB/kmと低い損失を示しているが、信号光のラマン散乱光にあたる波長1.1μm〜1.2μmの光に対しては、50dB/km以上と非常に損失が大きくなっている。
この導光用ファイバ1を10m取り出し、ファイバ径が同じく300μmのファイバレーザ用増幅用ファイバ(コアにYbを10000ppm添加したYb添加ダブルクラッドファイバ)と融着接続を行った。導光用ファイバ1は、増幅用のファイバと同じく、すべて石英系のガラスからなっているため、容易に融着接続を行うことができた。導光用ファイバ1に信号光源(波長1.06μm)を接続すると共に、増幅用ファイバに波長0.915μmの励起光源を4台、ビームコンバイナを介して接続し、ファイバレーザを構成し、導光用ファイバ1からの信号光の出力が−18dBm/nmになるようにファイバレーザのパルス出力を調節し、出力光のスペクトルを観察した。出力光のスペクトルを図3に示す。
図3から、誘導ラマン散乱による波長1.1μm〜1.2μm帯の出力は観察されず、この導光用ファイバ1が誘導ラマン散乱を効果的に抑制していることがわかる。
また、増幅用ファイバからは、信号光に変換されなかった励起光も導光用ファイバ1へ入射するが、両者のファイバ径が同じである上に、導光用ファイバ1はダブルクラッド構造となっているために、融着接続点で励起光が急激に放射されることがなく、融着接続点での過熱は起こらなかった。また、導光用ファイバ1における励起光の伝搬損失は5dB/mであるため、10m伝搬後に励起光は50dB減衰され、導光用ファイバから多量の励起光が出射されることはなかった。
図4は、本発明に係る実施例2の増幅用ファイバ2の構造を示す断面図である。
本実施例の増幅用ファイバ2は、純粋石英ガラスからなる第1クラッド21の中に、酸化ゲルマニウムをドープして、純粋石英ガラスとの比屈折率差を2.5%とした高屈折率部22が三角格子の周期構造をなして、フォトニックバンドを形成している。なお、実施例1と同様に、この三角格子構造において、中心から2層には、高屈折率部22を配置せず、中心には、純粋石英ガラスに酸化イッテルビウムをドープすることで増幅媒体として機能し、また酸化アルミニウムを添加することで純粋石英ガラスとの比屈折率差を0.3%としたコア(以下、第1コア23と記す)が配置されている。
高屈折率部22の間隔Λは6μmであり、高屈折率部22の直径dは0.8Λ、第1コア23の直径は1Λである。
また、純粋石英ガラス製の第1クラッド21の直径は300μmであり、その周囲には純粋石英ガラスとの比屈折率差が−4%のフッ素系紫外線硬化型樹脂層24が配置されており、純粋石英ガラス製の第1クラッド21を第2のコア、フッ素系紫外線硬化型樹脂層24を第2のクラッドとしてマルチモード導波する、ダブルクラッド構造になっている。
まず、第1コア23にイッテルビウムを添加せず、その他は前記と全く同様に作製したファイバの、第1コア23の透過スペクトルを図5に示す。
図5に示すように、信号光である1.06μmの波長に対しては損失が20dB/kmと低い損失となっている。一方、1.1μm以上の波長に対しては、50dB/km以上の損失となっており、誘導ラマン散乱を抑制できることを示している。さらに、励起光の波長である915nmでの損失も50dB/km以上と非常に大きいため、915nmの光は第1コア23には閉じ込められず、第2コアと第2クラッドによってマルチモード動作する。そのため、ダブルクラッド構造の増幅用ファイバとして使用できることを示唆している。
続いて、第1コア23にイッテルビウムを添加して作製した増幅用ファイバ2を20m取り出し、第1コア23に1.06μmのパルス光を入射し、第1クラッドを波長915nmの半導体レーザで励起して得られた出力のスペクトルを調べた。測定された出力光のスペクトルを図6に示す。
図6に示すスペクトルから、信号光のラマン散乱光にあたる波長1.1μm〜1.2μmの出力は抑制されていることがわかる。また、出力の帯域は50nm程度であり、増幅された自然放出光も抑制されていることがわかる。従って、本実施例の増幅用ファイバ2によれば、信号光以外の短波長、長波長のいずれの波長の伝搬も効果的に抑制することができる。
図7は、本発明に係る実施例3のファイバ3の構造を示す断面図である。
本実施例のファイバ3は、純粋石英ガラスからなる第1クラッド31の中に、酸化ゲルマニウムをドープして、純粋石英ガラスとの比屈折率差を2.0%とした高屈折率部32が三角格子の周期構造をなして、フォトニックバンドを形成している。なお、実施例1と同様に、この三角格子構造において、中心から2層には、高屈折率部32を配置せず、純粋石英ガラスとの比屈折率差を0.7%としたコア(以下、第1コア33と記す)が中心に配置されている。
高屈折率部32の間隔Λは7.8μmであり、高屈折率部32の直径dは0.5Λ、第1コア33の直径は0.5Λである。また、高屈折率部32の周期構造は3層である。純粋石英ガラスからなる第1クラッド31の直径は125μmである。また比較のため、高屈折率部32による三角格子の周期構造がなく、その他のパラメータは全て同一のファイバも作製した。
このファイバ3と、比較のために作製したファイバをそれぞれ4m取り出し、直径280mmの筒に巻きつけたあと、別の光ファイバとそれぞれ融着接続を行って第1コア33のみを白色光源で励振し、透過スペクトルをそれぞれ測定した結果を図8に示す。この透過スペクトルから、周期構造がある場合にのみ、波長1090〜1220nmの間で、透過光の強度が小さくなることがわかる。また、他の波長においては透過光の強度は変わっておらず、周期構造によって接続特性は変化していないことがわかる。
また、図8に、このファイバ3を直径60mmの筒に巻きつけて同様に透過スペクトルを測定した結果もあわせて示す。ファイバに曲げを大きく加えることにより、モード結合が誘起され、透過スペクトルが変化していることがわかる。また、曲げだけでなく、ねじり等によりモード結合を誘起することによっても、透過スペクトルを変化させることができる。
次に、このファイバ3を200m取り出し、直径200mmの筒に巻きつけたあと、波長1.06μmのパルスレーザを入射し、出射光のスペクトルを測定したものが図9である。図9より、波長1.1μm〜1.2μm帯における誘導ラマン散乱は観測されなかった。一方、比較のために測定したファイバも、200m取り出し、同様にパルスレーザを入射した場合には、波長1120nm付近に誘導ラマン散乱が観測され、実施例3のファイバ3が、効率的に誘導ラマン散乱を抑圧していることがわかった。
図10は、本発明に係る実施例4のファイバ4の構造を示す断面図である。本実施例のファイバ4は、断面構造は実施例3のファイバと同等であるが、ファイバ線引き時に、溶融された状態でねじりが加えられており、高屈折率部は、らせん状となって、実質的に長手方向に曲げが加えられた状態となっており、マクロベンド、マイクロベンドといった損失が発生する。一方、ファイバ4は回転対称であるため、信号光が伝搬する中心のコアには長手方向の曲げは発生しない。したがって、実施例4のファイバは、コアを導波する信号光の損失を増やすことなく、周囲の高屈折率部を伝搬する不要な波長の遮断効果をさらに高めることができる。
また、ダブルクラッド構造の増幅器用ファイバに使用したときに,励起光が高屈折率部を導波し,信号光の増幅に使われなくなる現象を防ぐことができ,増幅器の励起光利用効率を上げることもできる。
実施例4のファイバには、ねじりの周期Pが1cmで、ねじりの最大角度Aが20πラジアンである、おおよそ正弦波型のねじりが加えられている。このファイバを4m取り出し、実施例3と同様の方法で透過スペクトルを測定したものが図11である。実施例3と比べさらに波長フィルタ効果が高まっていることがわかる。
正弦波型のねじれとは、ファイバの長手方向の距離zにおけるファイバのねじれの角度Θ(z)が、ファイバのねじりの周期Pと、最大ねじれの角度Aの関数として以下のように表されることをいう。
Θ(z)=A×sin(2π×z/P)
実施例4においては、0.25cmの間にファイバに約3回転のねじれが加えられており、これは、ファイバが固化した後に加えるのは非常に困難なねじれの量である。
非特許文献(J.D.Love,et al.,“Radiation from single−mode helical fibres,”Electronics letters,Vol.23,No.21,pp.1109−1110,1987)には、コアが長手方向にらせん状になったファイバの損失について記述があり、実施例4のフォトニックバンドギャップファイバにおいて、高屈折率部へともれだした光が損失を受けるためにはどの程度のねじれが必要かを知る指針とすることができる。実際には、コアの形状、モードの次数、らせんの半径等によって損失は異なるが、非特許文献においては、一般的な石英系光ファイバで実現可能な屈折率分布の範囲において1dB/m以上の損失を得るためには、おおよそ5mmに1回転程度のねじれが必要であることが示されている。また、非特許文献はファイバに一方向のねじれを加えているが、正弦波型のねじりや、その他のねじり方であっても、平均しておおよそ5mmに最低1回転のねじりが入っていれば、高屈折率部へと漏れでた光は損失を受けるといえる。また、ねじりは多ければ多いほど、高屈折率部へと漏れでた光の損失を大きくすることができる。
図12は、本発明に係る実施例5のファイバ5の構造を示す断面図である。純粋石英ガラスからなる第1クラッド51の中に、酸化ゲルマニウムをドープして、純粋石英ガラスとの比屈折率差を2.0%とした高屈折率部52が三角格子の周期構造をなして、フォトニックバンドを形成している。なお、実施例1と同様に、この三角格子構造において、中心から2層には、高屈折率部52を配置せず、純粋石英ガラスとの比屈折率差を0.7%としたコア(以下、第1コア53と記す)が中心に配置されている。さらに、実施例5のファイバ5において特徴的な構造は、第1コア53から外に向かって直線状の領域には、高屈折率部52が配置されていないということである。
高屈折率部の層数を増やすと、高屈折率部を通る光の割合が高くなり、波長フィルタ効果を高めることができるが、一方、フォトニックバンドギャップの効果による閉じ込めが強くなり、高次モードも閉じこめられるようになってカットオフ波長が長くなるという問題がある。しかし、実施例5のファイバ5においては、高屈折率部が第1コア53から外に向かって直線上に存在しないため、高次モードは、高屈折率部が存在しない部位を通じてクラッドへと漏れ出す。そのため、実施例5のファイバは、カットオフ波長を短く保ったまま、波長フィルタ効果を高めることができる。実施例3と同様に、4mのファイバを280mmの筒に巻きつけて透過スペクトルを測定した結果が図13である。実施例3と比較して、波長フィルタ効果が向上していることがわかる。そのため、波長1.06μmのパルスレーザを入射した際、さらに効率的に誘導ラマン散乱を抑圧することができる。また、カットオフ波長は0.8μm以下であり、実施例3のファイバよりもカットオフ波長が短く、イッテルビウムファイバレーザの一般的な信号光波長である1.06μmで単一モードであった。
実施例5のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、高屈折率部52が取り除かれた(存在しない)部位は三角格子構造の第1コアから外に向かう格子1列のみであるが、取り除き方は本例に限らず、適宜変更することができる。特に、ファイバをコイル状に巻いて使用する際に、曲げる方向によってカットオフ波長が変化する影響を低減したい場合には、たとえば図14のように、第1コア53から外に向かって、高屈折率部52が存在しない列を複数配置することが好ましい。また、実施例5のフォトニックバンドギャップファイバにおいては、高屈折率部52が取り除かれた(存在しない)領域は三角直線状であるが、高屈折率部52を取り除く(存在しない)領域は、高屈折率部による周期構造が、第1コアから外に向かって連続的にコア周囲全周にわたって存在しないようにすれば、直線状に限らず、曲線を含むものであってもよい。
比較のため、図15に示すように、実施例5のファイバと類似の構造で、第1コア63の周囲全てに高屈折率部62が配置された構造のファイバ6も作製した。ファイバ6は、基本モードに対しては実施例5のファイバとほぼ同様の透過特性を示した。しかし、第1コア63が全て高屈折率部62で囲まれているため、高次モードもフォトニックバンドギャップ効果により閉じこめられ、カットオフ波長が1.1μm以上となり、1.06μmで単一モードファイバとして使用することができなかった。
図16は、本発明に係る第7のファイバ7の構造を示す断面図である。ファイバ7は、断面構造は実施例3のファイバと同等であるが、第1コア73にイッテルビウム、高屈折率部72にツリウムが添加されており、第1クラッド71の周囲には純粋石英ガラスとの比屈折率差が−4%のフッ素系紫外線硬化型樹脂層74が配置されており、純粋石英ガラス製の第1クラッド71を第2のコア、フッ素系紫外線硬化型樹脂層74を第2のクラッドとしてマルチモード導波する、ダブルクラッド構造になっている。第1クラッドの直径は150μmであり、波長915nmの光を第1クラッド全域に入射した際のイッテルビウムのクラッド吸収量は1dB/mである。また、高屈折率部を通る波長1.1μmの光に対するツリウムの吸収量は約5dB/mである。
このファイバ7を10m使用し、図17に示す光増幅器を作製した。パルス光源171から出射した、パルス幅50ns、ピークパワー60W、繰り返し周波数20kHz、波長1.06μmのパルスを、ポンプコンバイナ172を通して、ファイバ7のコアに入射した。また、ポンプコンバイナには、波長915nmの半導体レーザ173が4台接続されており、合計6Wの励起光をファイバ7の第1クラッド全体に入射し、パルス光の増幅を行った。すると、ファイバ7中で自然ラマン散乱により発生した1.1〜1.2μm帯の光に対しては、コアから直ちにクラッド部へと広がりその後ツリウムによって吸収されるという両者の効果が発生し、誘導ラマン散乱の発生を効果的に抑制することができた。一方、図18に吸収スペクトルを示すように、ツリウムは波長915nmに対してはほとんど吸収が発生しないため、ファイバ7中における励起光の不要な吸収も避けることができた。ファイバ7より出力されたパルスのパルス幅は50ns、ピークパワーは6kW、繰り返し周波数20kHzであった。
また、本実施例においてはツリウムを用いたが、他にも、図19、図20に吸収スペクトルを示すように、サマリウム、コバルトといったドーパントを用いても類似の効果を得ることができ、また、励起光と信号光の波長に応じて適宜ドーパントを定めることができる。

Claims (16)

  1. コア部と、
    このコア部を取り囲むクラッド部と、
    を備え、
    前記クラッド部には、このクラッド部の媒質より屈折率が高い複数の高屈折率部が、格子定数Λの三角格子構造をなすように配置され、ある波長λにおいて前記コア部を伝搬する、ある特定のモードを、前記波長λにおいて同じ伝搬定数βを持つ高屈折率部を伝搬する別のモードと結合させることにより除去するフォトニックバンドギャップファイバであって、
    前記コア部の屈折率は、前記クラッド部の媒質の屈折率より大きく、かつ、前記高屈折率部の屈折率よりも小さく、前記波長λにおいて、同じ伝搬定数βを持つ、前記コア部を伝搬するモードと、該コアに最も近い高屈折率部を伝搬するモードとの結合距離が、隣接する高屈折率部を伝搬するモード同士の結合距離よりも長いフォトニックバンドギャップファイバ。
  2. 前記ファイバに、曲げ、ねじり等の外乱を加えてある、請求項1に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  3. 線引き時に溶融した状態で前記ねじれを加え、恒久的なねじりが導入されている、請求項1に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  4. 前記コアが光増幅機能を有している、請求項1に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  5. 前記クラッドが、該クラッドよりも屈折率の低い媒質で覆われたダブルクラッド構造を有する、請求項1に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  6. 前記高屈折率部もしくはその周囲のクラッド部の一部もしくは全体が、光吸収特性を持つ、請求項1に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  7. 光増幅器中で使用され、少なくとも励起光と信号光とが伝搬し、高屈折率部もしくはその周囲のクラッド部の一部もしくは全体が、励起光に対しては吸収特性を持たない、請求項6に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  8. コア部と、
    このコア部を取り囲むクラッド部と、
    を備え、
    前記クラッド部には、このクラッド部の媒質より屈折率が高い高屈折率部が、格子定数Λの三角格子構造をなすように配置され、
    前記コア部の屈折率は、前記クラッド部の媒質の屈折率より大きく、かつ、前記高屈折率部の屈折率よりも小さく、高屈折率部による周期構造が、前記コア周囲全周にわたっては存在しないフォトニックバンドギャップファイバ。
  9. 前記ファイバに、曲げ、ねじり等の外乱を加えてある、請求項8に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  10. 線引き時に溶融した状態で前記ねじれを加え、恒久的なねじりが導入されておいる、請求項8に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  11. 前記コアが光増幅機能を有している、請求項8に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  12. 前記クラッドが、該クラッドよりも屈折率の低い媒質で覆われたダブルクラッド構造を有する、請求項8に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  13. 前記高屈折率部もしくはその周囲のクラッド部の一部もしくは全体が、光吸収特性を持つ、請求項8に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  14. 光増幅器中で使用され、少なくとも励起光と信号光とが伝搬し、高屈折率部もしくはその周囲のクラッド部の一部もしくは全体が、励起光に対しては吸収特性を持たない、請求項13に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
  15. 請求項1に記載のフォトニックバンドギャップファイバを有する光増幅器。
  16. 請求項8に記載のフォトニックバンドギャップファイバを有する光増幅器。
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