[go: up one dir, main page]

JP5230014B2 - 合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法およびこの方法で形成された雨樋 - Google Patents

合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法およびこの方法で形成された雨樋 Download PDF

Info

Publication number
JP5230014B2
JP5230014B2 JP2009174320A JP2009174320A JP5230014B2 JP 5230014 B2 JP5230014 B2 JP 5230014B2 JP 2009174320 A JP2009174320 A JP 2009174320A JP 2009174320 A JP2009174320 A JP 2009174320A JP 5230014 B2 JP5230014 B2 JP 5230014B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
synthetic resin
soft
resin material
hard
detour
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009174320A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011025553A (ja
Inventor
晴次 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otis Inc
Original Assignee
Otis Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otis Inc filed Critical Otis Inc
Priority to JP2009174320A priority Critical patent/JP5230014B2/ja
Publication of JP2011025553A publication Critical patent/JP2011025553A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5230014B2 publication Critical patent/JP5230014B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、硬質合成樹脂材料と軟質合成樹脂材料とを成形ダイ内で接合させて押出成形して雨樋を製造する合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法、および、この方法で形成された雨樋の改良発明に関する。
従来、硬軟同時押出成形方法によって形成された硬軟同時成形品として、長尺状の合成樹脂成形品、例えば角形または円筒形の竪樋や軒樋等の雨樋が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。これらの雨樋は、主材料を硬質合成樹脂材料とし、一部を軟質合成樹脂材料で形成してあるので、その軟質合成樹脂部分で折り曲げて畳み込んだり、扁平にしたりして、嵩を小さくした状態で輸送、保管ができる。
特公昭48−42887号公報
ところで、この種の雨樋は、軟質合成樹脂部分が硬質合成樹脂部分間に長手方向に帯状に形成されており、その切断面には硬質合成樹脂部分と軟質合成樹脂部分とが交互に表れる。すなわち、硬質合成樹脂部分と軟質合成樹脂部分とは、薄板状の各合成樹脂部分を横に並べて側端面同士を突き合わせるように接合されており、その接合境界面は、成形された硬軟同時成形品の表裏面に対してほぼ垂直で、高さを硬軟同時成形品の厚み寸法とした帯状の面となっている。
このように、硬質合成樹脂部分と軟質合成樹脂部分とは、それらの帯状の側端面同士を結合して接合されるものであるから接合面積はきわめて小さく、従来では接合力の弱さが指摘されていた。特に近年、材料の軽減を目的として、あるいは押出成形技術の進展にともなって、薄肉化が進んでいるが、薄肉になればなるほど接合力が弱くなることはいうまでもない。
本発明は、このような事情を考慮して提案されたもので、その目的は、硬質合成樹脂部分と軟質合成樹脂部分との接合強度を高められる硬軟同時押出成形方法、および、この方法で形成された雨樋を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法は、硬質合成樹脂材料と軟質合成樹脂材料とを、材料ごとに、成形ダイの対応したレーンに供給してから一体的に接合させて、硬質合成樹脂部分と軟質合成樹脂部分との接合境界面を有した長尺状の雨樋を製造する、合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法において、硬質合成樹脂材料、軟質合成樹脂材料のうちで一方の合成樹脂材料を、迂回接合境界面を形成するための迂回接合境界面形成部を有した対応したレーンを通過させてレーンの供給部に溶融状態で供給し、レーンの供給部では、他方の合成樹脂材料を溶融状態で供給するも、一方の合成樹脂材料には合流させずに、その供給部の下流側において、他方の合成樹脂材料を、迂回接合境界面形成主部に連設され、迂回接合境界面を形成するための形状が両面に形成された、仕切り壁形状の迂回接合境界面形成補助部を通過させてから、一方の合成樹脂材料と合流させることによって、硬軟同時成形品に、該硬軟同時成形品の厚さ分よりも接合面積の大きい迂回接合境界面を形成することを特徴とする。
請求項2に記載の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法は、迂回接合境界面が斜面とされる。
請求項3に記載の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法は、迂回接合境界面が曲面とされる。
請求項4に記載の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法は、迂回接合境界面が雌雄実構造面とされる。
請求項5に記載の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法は、迂回接合境界面が折れ面とされる。
請求項6に記載の雨樋は、請求項1〜5のいずれかに記載された、合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法によって形成されている。
請求項1に記載の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法によれば、成形ダイに硬質合成樹脂部分と軟質合成樹脂部分との接合境界面を形成するための迂回接合境界面形成主部と迂回接合境界面形成補助部とより構成された迂回接合境界面形成部を設けて、硬軟同時成形品に硬軟同時成形品の厚さ分よりも接合面積の大きい迂回接合境界面を形成するようにしているので、硬質合成樹脂部分と軟質合成樹脂部分との接合面積を増大させ、接合強度を高くできる。
請求項2に記載の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法によれば、迂回接合境界面を斜面としているため、迂回接合境界面形成主部と迂回接合境界面形成補助部とより構成された迂回接合境界面形成部を簡易な形状とすることができる。
請求項3に記載の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法によれば、迂回接合境界面を曲面としているため、簡易な形状の迂回接合境界面形成主部と迂回接合境界面形成補助部とより構成された迂回接合境界面形成部でもって、接合面積を大きくできる。
請求項4に記載の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法によれば、迂回接合境界面を雌雄実構造面としているため、実構造により接合力を増強できる。
請求項5に記載の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法によれば、迂回接合境界面を折れ面としているため、硬質合成樹脂部分と軟質合成樹脂部分との噛合によって接合強度を高められる。
請求項6に記載の雨樋によれば、高い接合強度が得られるため、出荷前には扁平状態で保管し、現場で立体状態に形成する雨樋等の長尺状の製品に利用できる。
本発明の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法の原理説明図の参考例で、(a)は成形ダイの概略横断面図、(b)は成形ダイの成形品出口側の概略正面図である。 図1に示した成形ダイによって成形された硬軟同時成形品の部分斜視図である。 本発明の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法の原理説明図の一例で、(a)は成形ダイの概略横断面図、(b)は成形ダイの成形品出口側の概略正面図である。 (a)〜(g)は、硬軟同時成形品の軟質合成樹脂部分の断面形状の種々の例を示した概略縦断面図であり、(a)は軟質合成樹脂部分と硬質合成樹脂樹脂部分との接合境界面の対比説明図である。 (a)は同硬軟同時押出成形方法によって形成された硬軟同時成形品の一例である角形竪樋の成形時の縦断面図、(b)は同硬軟同時成形品の部分拡大図、(c)は(b)に示した部分を変形させた状態を示す部分拡大図である。 (a)は同角形竪樋の施工時の縦断面図、(b)は同斜視図である。 同硬軟同時押出成形方法によって形成された硬軟同時成形品の他例である軒樋の縦断面図である。
以下に、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法の原理説明図の参考例であり、図1(a)は同方法を実施するための成形ダイの概略横断面図、図1(b)は成形ダイの成形品出口側の概略正面図である。図2は、図1に示した成形ダイによって成形された硬軟同時成形品の部分斜視図である。
図1に示した成形ダイ10は、硬質合成樹脂材料1と軟質合成樹脂材料2をそれぞれ加熱溶融させた状態で同時に通過させて、断面が一様で、長尺状の硬軟同時成形品20(図2参照)を製造するための押出成形型である。成形ダイ10には、硬質合成樹脂材料1および軟質合成樹脂材料2のそれぞれに対応したレーン(本流レーン11および支流レーン12)が設けられている。なお、合成樹脂材料を押し出す押出機については、汎用の装置であるため図示を省略している。
この成形ダイ10によって成形される硬軟同時成形品20は、図2に示すように、断面に硬質合成樹脂部分21と軟質合成樹脂部分22とが交互に表れるものである。原理図(図1)では、L字形の硬質合成樹脂部分21と平板形の硬質合成樹脂部分21との間に軟質合成樹脂部分22が表れる硬軟同時成形品20(図2参照)を例示している。すなわち、成形ダイ10内には、L字形の硬質合成樹脂部分21と平板形の硬質合成樹脂部分21のそれぞれに対応した2つの本流レーン11と、軟質合成樹脂部分22に対応した支流レーン12とが形成されている。
なお、原理説明図の例では、硬質合成樹脂材料1が主材料で、その主材料間に副材料である軟質合成樹脂材料2を介在させて、成形された軟質合成樹脂部分22で折り曲げ自在とした硬軟同時成形品20を製造するものを示しているが、逆の配列でもよい。また、本流レーン11に軟質合成樹脂材料を、支流レーン12に硬質合成樹脂材料を通過させる構成でもよい。
また、合成樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート等が使用できる。なお、硬質合成樹脂材料1、軟質合成樹脂材料2の接合強度を考慮すれば、主原料である合成樹脂材料を共通とし、添加物を異ならせることで、硬質合成樹脂材料1および軟質合成樹脂材料2を製することが望ましい。
図2に示すように、硬軟同時成形品20の断面には、硬質合成樹脂部分21と軟質合成樹脂部分22との曲線状の接合境界部(以下、接合境界線23という)が表れており、押出成形であるから、硬軟同時成形品の長手方向には、この接合境界線23が連なってできた迂回接合境界面24(図中には、接合境界線23とともに符号を付記)が形成されている。
本発明方法は、この接合境界線23が硬軟同時成形品20の成形品の厚さ方向の最短直線ではなく、図例のように、実のごとく曲面状に迂回した迂回接合境界面24でもって両合成樹脂材料が仕切られていることを特徴としている。
原理図の例では、平板形の硬質合成樹脂部分21と軟質合成樹脂部分22との間、およびL字形の硬質合成樹脂部分21と軟質合成樹脂部分22との間のそれぞれに長手方向に沿って接合境界面が形成されるが、それらの接合境界面はともに迂回接合境界面24となっている。
以下、このような迂回接合境界面24が形成された硬軟同時成形品20の製造方法について具体的に説明する。
まず、加熱溶融させた主材料である硬質合成樹脂材料1を、成形ダイ10の主材料に対応した本流レーン11の供給口(不図示。図1(a)の上部側に位置される。)より供給し、成形ダイ10内を通過させる。成形ダイ10内の、供給口から図中A部までの部分には、硬軟同時成形品20に迂回接合境界面24を形成させるための迂回接合境界面形成部14が設けられており、流れてきた硬質合成樹脂材料1は、その迂回接合境界面形成部14の終端部14aを通過し、その終端部14aに隣接する合流部13(図中のA部)に到達したときには、迂回接合境界面24の形状が保持できる程度の溶融状態となっているようにコントロールされている。
その一方で、加熱溶融させた副材料である軟質合成樹脂材料2を、本流レーン11の側方にある支流レーン12の供給口12aより供給し、溶融状態で、硬質合成樹脂材料1と並流を開始するA部に到達させ、溶融状態で合流部13に供給された硬質合成樹脂材料1の端部に形成された迂回接合境界面24に接するように合流させ、硬質合成樹脂材料1とともに下流側へと通過させるようにしている。
こうして、硬質合成樹脂材料1と軟質合成樹脂材料2とが、一定の形状を保持した迂回接合境界面24を境界として溶融状態で接合し、接合した状態で成形ダイ10の成形品出口より押し出されて、サイジングで冷却固化された後、硬軟同時成形品20が形成される。
このように、成形ダイ10内で迂回接合境界面24でもって両合成樹脂材料を接合、固化させるようにしているが、そのように制御するためには、その制御要素となる、供給時の合成樹脂材料の溶融温度、レーンの長さ、迂回接合境界面形成部14の終端位置、合流部13の位置、通過速度等を調整しなければならない。A部で合流できるように調整がなされず、例えば、A部において、硬質合成樹脂材料1に迂回接合境界面24が形成されないような場合には、図3の原理説明図に示した方法で調整することができる。
図3の原理説明図に示した成形ダイ10では、図1の成形ダイ10と同様、本流レーン11の供給口(不図示)から、図中A部(供給部)までには、硬軟同時成形品20に迂回接合境界面24を形成させるための迂回接合境界面形成主部14Aが設けられ、支流レーン12も同様の位置に設けられているが、A部(供給部)より下流側には、さらに迂回接合境界面形成補助部14Bが設けられている。
すなわち、支流レーン12の供給口12aから供給された軟質合成樹脂材料2は、A部(供給部)では硬質合成樹脂材料1に迂回接合境界面24が保持できる程度にコントロールされていないため、硬質合成樹脂材料1に合流はさせず、迂回接合境界面形成主部14Aに連設された迂回接合境界面形成補助部14Bを介して並流させるようにしている。つまり、本原理説明図においては、迂回接合境界面形成部14は迂回接合境界面形成主部14Aと、迂回接合境界面形成補助部14Bとによって構成されている。なお、図3においては、連続波形形状の迂回接合境界面24を図示している。
この迂回接合境界面形成補助部14Bは、その両側に硬質合成樹脂材料1と軟質合成樹脂材料2とが溶融状態で並流できるように、迂回接合境界面24を形成するための形状が両面に形成された仕切り壁形状となっている。
そして、この迂回接合境界面形成部14の終端部14aつまり迂回接合境界面形成補助部14Bの終端部では、硬質合成樹脂材料1に迂回接合境界面24が形成され、その終端部14aを過ぎたところで、両合成樹脂材料が溶融状態で合流する。その合流部13では、溶融状態の硬質合成樹脂材料1に形成された迂回接合境界面24に対して軟質合成樹脂材料2が密着し、その後、溶融状態で接合し、接合した状態で成形ダイ10の成形品出口より押し出されて、サイジングで冷却固化された後、硬軟同時成形品20が形成される。
このように、図3に示した成形ダイ10は、迂回接合境界面形成補助部14Bを迂回接合境界面形成主部14Aに継ぎ足し形成することで、合流部13の位置が調整されたものである。また、このように両側に形成面を有した迂回接合境界面形成補助部14Bを設けた成形ダイ10によれば、溶融状態の軟質合成樹脂材料2に迂回接合境界面24を形成させて、その迂回接合境界面24に硬質合成樹脂材料1を接合させることもできる。なお、図3の原理説明図の例において、迂回接合境界面形成主部14Aについても仕切り壁形状としてもよい。
ついで、上記のように形成した硬軟同時成形品20の迂回接合境界面24について、図4を参照しながら説明する。
図4(a)には、迂回接合境界面24を有した硬軟同時成形品20の断面斜視図を示している。この迂回接合境界面24は斜面状に形成されており、その接合面積は、図4(a)の右側に示した、硬軟同時成形品20の厚さL分に対応した接合境界面Sの面積よりも大きく、そのため硬質合成樹脂部分21と軟質合成樹脂部分22との接合強度も高くなっている。
図4(a)に示した例では、軟質合成樹脂部分22が左右対称となるように斜面の迂回接合境界面24が形成されているが、図4(b)の例では、軟質合成樹脂部分22の両側の迂回接合境界面24が平行に形成されている。これらによれば、成形ダイ内の迂回接合境界面形成部を簡易な形状とすることができる。
また、図4(c)の例には、図3の原理説明図の例と同様の、連続した曲面による迂回接合境界面24を示している。
また、図4(d)、(e)、(f)では、硬質合成樹脂部分21と軟質合成樹脂部分22とが雌雄実構造により接合されており、図4(d)の硬軟同時成形品20は軟質合成樹脂部分22が2つの雄実部を有し、図4(e)の硬軟同時成形品20は軟質合成樹脂部分22が2つの雌実部を有し、図4(f)の硬軟同時成形品20は軟質合成樹脂部分22が雄実部、雌実部をともに備えている。これらによれば、実接合なので接合力を強化できる。
さらに、図4(g)の硬軟同時成形品20は、迂回接合境界面24が連続した折れ面で形成されている。
図4に示した例はいずれも、迂回接合境界面24が形成されているため、接合面積を硬軟同時成形品20の厚さL分の接合境界面Sの面積(図4(a)参照)よりも大きくでき、確実に接合力を強化できる。図4(a)〜(c)の例では、迂回接合境界面24の接合面積を、図4(a)に示した接合境界面Sの面積の約1.4倍に大きくでき、また図4(d)〜(g)の例では約2倍に大きくできる。もちろん、さらに大きくすることもできる。
このように種々の形状の迂回接合境界面24が想定できるが、例えば、一方を折れ面、他方を実構造とする等、異なる形状の迂回接合境界面24を有したものでもよい。
以上のような迂回接合境界面24を有した硬軟同時成形品20として、長尺状の製品に形成するための硬軟同時成形品が挙げられる。このような成形方法で製された硬軟同時成形品20は、軟質合成樹脂部分22を断面の適所に配置するように製すれば、成形後に、その軟質合成樹脂部分22を変形させることで、所望の形状の製品に形成することができる。
図5(a)は、上記の硬軟同時押出成形方法によって成形された硬軟同時成形品の一例である角形竪樋の成形時の縦断面図である。
この角形竪樋5は、成形ダイ10(例えば図1参照)から押し出された状態では、硬質合成樹脂材料を主材料として形成された2枚の略平板状の成形部分が重合した形状となっており、それぞれの成形部分の両端同士が軟質合成樹脂部分22でつながっており、それぞれの略平板状の成形部分の中央部にも軟質合成樹脂部分22が形成されている。つまり、硬質合成樹脂部分21と軟質合成樹脂部分22の組み合わせが4組連続して、扁平リング状に形成されている。なお、図中の5aは補強リブである。
図5(b)、(c)には、4組のうちの一部の軟質合成樹脂部分22の拡大図を示している。この軟質合成樹脂部分22が折り曲げ自在であるため、成形時の図5(b)の形状から図5(c)の形状に変形させ、あるいは図5(c)の形状から図5(a)の形状に変形させることができる。なお、本図例における硬質合成樹脂部分21と軟質合成樹脂部分22との迂回接合境界面24は、両方の端部に突起と凹所が形成されている簡易実構造面となっている。
このように、他の軟質合成樹脂部分22も同様に自在に変形でき、そうすることで扁平状態から立体状態にして、図6(a)、(b)に示すような角形竪樋5に成形することができる。なお、この軟質合成樹脂部分22は、変形させて所定の製品を形成する場合に、その変形後の形状が保持できるように弾性復帰力の小さいものが望ましいが、図例で示した角形竪樋5の場合、樋支持具(不図示)によって形状を保持できるので、弾性復帰力の大きいものであってもよい。
図7は、上記の硬軟同時押出成形方法によって成形された硬軟同時成形品の他例である軒樋の成形時の縦断面図である。
この軒樋6は、樋支持具(不図示)と係止するための前端係止部6dを備えた前部6aと、底部6bと、樋支持具と係止するための後端係止部6eを備えた後部6cとが硬質合成樹脂材料で形成され、それら硬質合成樹脂材料で形成された硬質合成樹脂部分21の間には軟質合成樹脂部分22が形成されている。本図例における硬質合成樹脂部分21と軟質合成樹脂部分22との迂回接合境界面24は、両方の端部に突起と凹所が形成されている簡易実構造面となっている。
この軒樋6の成形時の状態は、想像線で示すように、前部6a、底部6b、後部6cが平板(扁平)状態に連なっており、前部6aと後部6cをそれぞれ矢印方向に折り曲げることで、立体状態の軒樋6が形成される。
以上のように、角形竪樋5や軒樋6を、上記硬軟同時押出成形方法によって形成した硬軟同時成形品によって形成すれば、倉庫に保管しておくときやトラックで運搬するときは、かさばらないように扁平状態に保持しておくことができ、それによって省スペース化が図れるし、梱包材も少なくできる。
また、1回の運搬における個数が増え運搬回数が減るので、二酸化炭素の排出量の低減化にも寄与できる。排出量は角形竪樋の場合、1/3程度に、軒樋の場合、2/3程度に軽減できることが、実験によって証明されている。
また、このような硬軟同時押出成形方法による硬軟同時成形品20は、迂回接合境界面24が形成されることで、従来のものより接合強度が高くなっているので、立体化と扁平化を何度も繰り返す必要のある製品に、特に適している。例えば、寒冷地で使用する雨樋は、積雪時期に積雪による損傷を避けて取り外して保管し、積雪時期を過ぎれば再取り付けすることがあるが、保管時には扁平化できるので多くの保管スペースを必要としないし、硬質合成樹脂部分と軟質合成樹脂部分との間に迂回接合境界面が形成されて接合強度がいちだんと高くなっているので、シーズンごとに立体化と扁平化を繰り返しても損傷せず、長寿命化を期待できる。
1 硬質合成樹脂材料
2 軟質合成樹脂材料
10 成形ダイ
11 本流レーン
12 支流レーン
A 供給部
13 合流部
14 迂回接合境界面形成部
14A 迂回接合境界面形成主部
14B 迂回接合境界面形成補助部
20 硬軟同時成形品
21 硬質合成樹脂部分
22 軟質合成樹脂部分
23 接合境界線
24 迂回接合境界面
5 角形竪樋
6 軒樋

Claims (6)

  1. 硬質合成樹脂材料と軟質合成樹脂材料とを、材料ごとに、成形ダイの対応したレーンに供給してから一体的に接合させて、硬質合成樹脂部分と軟質合成樹脂部分との接合境界面を有した長尺状の雨樋を製造する、合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法において、
    上記硬質合成樹脂材料、軟質合成樹脂材料のうちで一方の合成樹脂材料を、迂回接合境界面を形成するための迂回接合境界面形成部を有した上記対応したレーンを通過させてレーンの供給部に溶融状態で供給し、
    上記レーンの供給部では、他方の合成樹脂材料を溶融状態で供給するも、上記一方の合成樹脂材料には合流させずに、その供給部の下流側において、上記他方の合成樹脂材料を、上記迂回接合境界面形成主部に連設され、迂回接合境界面を形成するための形状が両面に形成された、仕切り壁形状の迂回接合境界面形成補助部を通過させてから、上記一方の合成樹脂材料と合流させることによって、硬軟同時成形品に、該硬軟同時成形品の厚さ分よりも接合面積の大きい迂回接合境界面を形成することを特徴とする、合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法。
  2. 請求項1において、
    上記迂回接合境界面は斜面である、合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法。
  3. 請求項1において、
    上記迂回接合境界面は曲面である、合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法。
  4. 請求項1において、
    上記迂回接合境界面は折れ面である、合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法。
  5. 請求項1において、
    上記迂回接合境界面は雌雄実構造面である、合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載された、合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法によって形成された雨樋
JP2009174320A 2009-07-27 2009-07-27 合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法およびこの方法で形成された雨樋 Expired - Fee Related JP5230014B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009174320A JP5230014B2 (ja) 2009-07-27 2009-07-27 合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法およびこの方法で形成された雨樋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009174320A JP5230014B2 (ja) 2009-07-27 2009-07-27 合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法およびこの方法で形成された雨樋

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011025553A JP2011025553A (ja) 2011-02-10
JP5230014B2 true JP5230014B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=43634876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009174320A Expired - Fee Related JP5230014B2 (ja) 2009-07-27 2009-07-27 合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法およびこの方法で形成された雨樋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5230014B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5663686B1 (ja) * 2013-10-21 2015-02-04 キョーセー株式会社 押出成形用金型の接続装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5393573U (ja) * 1976-12-28 1978-07-31
JP2634440B2 (ja) * 1988-07-27 1997-07-23 トミー機械工業株式会社 Tダイへの複数の溶融樹脂の送給方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011025553A (ja) 2011-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1287718C (en) Method and apparatus for applying extruded profile and adjacent ribs to a traveling film web
RU2565572C9 (ru) Упрочненная тонкая пленка для гибкой упаковки
CN1218433A (zh) 用于拼接热塑性塑料制品的方法和设备
CN104279379A (zh) 连续缠绕增强波纹管材及其制造方法
JP5230014B2 (ja) 合成樹脂材料の硬軟同時押出成形方法およびこの方法で形成された雨樋
EP2633975A1 (en) Method of producing co-extruded elements and the produced elements
US4860797A (en) Reinforced strip and flexible hoses produced therewith
JP2566609B2 (ja) 面フアスナー部材の製造方法
CN101213064B (zh) 平模及层叠树脂膜或片材的制造方法
CA2642890C (en) Thermoplastic siding insulation
EP1426164A2 (en) Method and apparatus for forming resin film
CN214466765U (zh) 一种支撑式立筋缠绕增强型波纹管
JP3552119B2 (ja) 合成樹脂製中空パネルおよび合成樹脂製中空パネル押出し成形用金型
KR100725447B1 (ko) 강성을 보강한 합성수지 다중벽관
CN104736319A (zh) 管制造方法以及能够通过这种方法获得的管
CN201715120U (zh) 聚乙烯缠绕新型结构壁管材
TW201318815A (zh) 中空捲繞管結構及其製造方法
US4928735A (en) Reinforced strip and flexible hoses produced therewith
CN217295602U (zh) 一种多层多条块衔接区域段槽腔局部增宽共挤模头及多层多条块衔接区域段局部增厚膜袋
KR100554536B1 (ko) 토목 및 도로공사용 피이 구조용 고강도 나선관 제조방법
JP2584419B2 (ja) 食品搬送用桟付きベルト
WO2024138496A1 (zh) 一种spc复合板及其挤出装置
KR200206329Y1 (ko) 합성수지제 파이프
KR101425146B1 (ko) 압출하는 프로파일의 양쪽 측부면을 요철 가공하고 접합 코팅층을 형성하여 보강 연결부재와의 결합력을 향상시키는 하수관과 그 제조방법
JP2008521639A (ja) 二次元構造及び三次元構造並びに二次元構造及び三次元構造を製造する方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120313

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130318

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160329

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees