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JP5219531B2 - 合成樹脂製パレット - Google Patents

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JP5219531B2
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Description

本発明は、互いに対向して配置されるデッキボードと、これらデッキボードを連結する複数の桁部と、前記デッキボードの内方を向く面に沿って延びる補強リブと、前記デッキボードの間の側面部に開口し隣り合う前記桁部間に延在して形成される挿入孔と、を備える合成樹脂製パレットに関する。
従来、種々の物品を運搬及び保管する際に使用される合成樹脂製パレットとして、二方差しのパレットや四方差しのパレットが用いられている。これら合成樹脂製パレットとしては、例えば特許文献1〜3に開示されるものが知られている。
この種の合成樹脂製パレットは、扁平した略直方体状に形成されており、上下に平行に対向配置された2つのデッキボードと、これらデッキボードを連結する複数の桁部とから概略構成されている。また、これらデッキボードの間の四辺の領域には各々の側面部が形成されている。また、隣り合う桁部同士の間隙はフォークリフトやパレットトラックのフォークを挿入するための挿入孔とされており、該挿入孔は、対向する側面部同士を貫通するようにして形成されている。また、デッキボードの内方を向く面には、縦横に交差するようにして延びる複数の補強リブが形成されている。
このような合成樹脂製パレットは、耐衝撃性、耐久性、成形性等の優れた特性を多く備えている反面、滑りやすさが難点となる場合がある。従って、デッキボードの物品搭載面(以下「搭載面」と省略する)には、通常、滑り止めテープと称する高分子材料からなるシート状の滑り止め部材が貼着されている。このような滑り止めテープの材質としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂製テープ(例えば、特許文献4に記載のもの)、或いは、メタロセン触媒を用いたエチレン/α−オレフィン共重合ポリマーに、ポリプロピレン樹脂及び相溶化剤を配合して構成されている樹脂製テープ(例えば、特許文献5に記載のもの)などが挙げられる。また、その硬度については、一般に90〜96(ショアA硬度)程度が好ましいとされている。斯かる滑り止めテープは、貼着耐久性を維持するため、搭載面に設けられた直線状の溝内に挿入されて溶着されている。そして、溶着された滑り止めテープが搭載面より上方へ突出し、積載する物品や他のパレットの底面に接触することによって、滑り止め効果が発揮されるようになっている。
特許文献1、2の合成樹脂製パレットでは、この滑り止めテープを、フォークの挿入孔の延在方向に沿って形成される補強リブに平面視重ねるようにして配置している。そして、搭載面から突出する滑り止めテープに物品が載置された際に、該物品の重量によってデッキボードの滑り止めテープ部分が変形するのを抑制するようになっている。
一方、製紙業界では、その自動化された生産ラインにおいてパレットを30段程度にも積層することがあるため、使用されるパレットとしては、荷崩れしないようにある程度の防滑性が求められていた。そして、従来、製紙業界で用いられるパレットとしては、木製のものが主流とされていた。このような木製パレットは、積層時に優れた防滑性を有する反面、耐久性が充分とは言えず、早期に型崩れしたり搬送中に木屑等を生じて生産ラインの機械に影響を与えたりすることがあった。
そこで近年では、このような製紙業界においても、耐久性、経済性に優れる前述のような滑り止めテープを備えた合成樹脂製パレットを用いることが提案されている。
特開平11−100035号公報 特許第2704202号公報 実開昭64−14626号公報 特許第2980159号公報 特開2001−315778号公報
ところで、製紙業界において1枚あたりのパレットに載置される紙製品は、その重量が例えば800kgにも及ぶ。そして、特許文献1、2に開示されるような合成樹脂製パレットを用いた場合、パレットとしての剛性及び防滑性は充分に確保することができるが、この合成樹脂製パレットの搭載面に載置される紙製品の底面には、紙製品自身の重量によって、滑り止めテープの形状に沿うようにして圧痕が形成されるという問題が生じる。
すなわち、滑り止めテープはデッキボードの搭載面から上方に突出して形成されているとともに、補強リブによって強度を充分に確保されているため、紙製品が載置されると、その底面を上方に押し上げるようにして支持することとなる。従って、滑り止めテープによって前記底面に圧痕が形成されてしまうという不具合が発生する。この圧痕の残る底面近傍に積層される数十枚の紙製品は製品として出荷できずに廃棄され、その分の経費が無駄となっていた。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、載置する物品の底面に圧痕を形成することがなく、防滑性に優れ安定して積層させることが可能な合成樹脂製パレットを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。すなわち本発明は、互いに対向して配置されるデッキボードと、これらデッキボードを連結する複数の桁部と、前記デッキボードの内方を向く面に沿って延びる補強リブと、前記デッキボードの間の側面部に開口し隣り合う前記桁部間に互いに平行に延在する一対の挿入孔と、を備える二方差し方式の合成樹脂製パレットであって、前記デッキボードにおける物品搭載面は、前記挿入口の延在方向にて前記合成樹脂製パレットの全体にわたり連続し、少なくとも一方
の前記デッキボードの物品搭載面に突出して設けられ、前記挿入孔の幅方向の中央近傍に配置され、かつ、該挿入孔の延在方向に沿って前記物品搭載面における前記延在方向の全体にわたり延びる滑り止め部材を備え、前記補強リブは、前記挿入孔の延在方向に延びる複数の第1の補強リブと、前記挿入孔の延在方向と直交する方向に延び前記桁部間を繋ぐ複数の第2の補強リブとを含み、前記第1の補強リブと前記第2の補強リブとの交差部位の一部には複数のグロメットが配設され、前記滑り止め部材が、前記複数の第1の補強リブと前記複数のグロメットとから外れ、且つ、前記第2の補強リブのみと重なる位置に配置されており、前記滑り止め部材の前記幅方向の寸法が、前記挿入孔の前記幅方向の寸法に対し5%以上10%以下の範囲とされていることを特徴とする。
この発明における合成樹脂製パレットによれば、少なくとも一方のデッキボードの物品搭載面(以下「搭載面」と省略する)から僅かに突出して設けられる滑り止め部材が、挿入孔の幅方向の中央近傍に配置され、かつ、挿入孔の延在方向に沿って延びている。また、この滑り止め部材が、その延在方向を同じくする補強リブに互いに位置を重ねないように外れた位置に配置されている。従って、デッキボードの搭載面に比較的重量の大きな例えば紙製品等の物品を載置した際に、物品の底面に滑り止め部材の突出する上面部分が押圧され、デッキボードの滑り止め部材を配設する部分が弾性により下方に撓みやすくなる。
すなわち、従来のように、滑り止め部材の上面がその載置する物品の底面を強固に押し上げるようにして支持せずに、物品の重量と自身の有する弾性とにより押し下げられるようにして、滑り止め部材から若干離間したデッキボードの桁部の上方に対応する部分の搭載面と略水平になるようにして下方へと移動するので、物品の底面に圧痕を形成することが防止されている。
また、このようにしてデッキボードの前記搭載面とともに物品を支持するので、滑り止め部材に局部的な荷重がかかりにくく、よって滑り止め部材の剥離や破損が防止され、耐久性が向上する。
また、挿入孔に沿って延びる滑り止め部材の幅方向の寸法が、挿入孔の幅方向の寸法に対し5%以上10%以下の範囲とされているので、滑り止め部材の滑り止め効果を充分に確保できるとともに、滑り止め部材の幅方向の両端部における圧痕が防止される。
すなわち、滑り止め部材の幅方向の寸法が前記挿入孔の幅方向の寸法の5%未満の場合には、滑り止め部材の滑り止め効果を充分に得ることができず、また10%を超える場合には、載置する物品に押され断面略凹状に湾曲する滑り止め部材の幅方向の両側の端部が上方へ突出した状態となり、物品の底面に圧痕を形成してしまう虞があるので、前述の範囲とされることが好ましい。
また、合成樹脂製パレットに物品を搭載していない際には、デッキボードの搭載面は略平坦状とされており、滑り止め部材が搭載面から上方に突出した状態となっている。従って、例えば生産ラインにおいてこれら合成樹脂製パレットを自動的に複数積層させるような場合においても、上下に隣接する合成樹脂製パレット同士が滑り止め部材により互いに安定されて、滑落したり荷崩れしたりせず精度よく積み上げることができるようになっている。
本発明に係る合成樹脂製パレットによれば、デッキボードの物品搭載面に滑り止め部材が配設されているとともに、該デッキボードはその滑り止め部材の配置される部分近傍を弾性変形させ撓ませやすいように形成されている。そして、デッキボードの物品搭載面に物品を載置した際に、該物品の重量によって滑り止め部材の配置される部分が撓むので、該物品の底面に滑り止め部材によって圧痕を形成してしまうようなことがない。また、滑り止め部材により物品搭載面の防滑性が充分に確保されているので、複数の合成樹脂製パレットを積層した際にも滑落したり荷崩れしたりせず、安定性に優れている。
本発明による合成樹脂製パレットは、互いに平行に延在する一対の前記挿入孔を備えることを特徴とする二方差し方式の合成樹脂製パレットとされている。
本発明によれば、互いに平行に延在する一対の挿入孔が設けられており、またこれ以外には挿入孔の対は設けられておらず、所謂二方差し方式の合成樹脂製パレットが形成されている。そして、これら挿入孔は、デッキボード間の対向する2つの側面部同士を貫通させるとともに、その延在方向に直交する幅方向の両端部を該延在方向の略全長に亘って、互いに隣り合う桁部により挟まれて形成されている。従って、該挿入孔は延在方向の略全長に亘り略均一に重量に対する強度(耐荷重)を有して形成されている。
以下、本発明の実施例による合成樹脂製パレットを、図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施例に係る合成樹脂製パレットを示す概略斜視図、図2は本発明の実施例に係る合成樹脂製パレットを示す概略正面図、図3は本発明の実施例に係る合成樹脂製パレットの滑り止めテープ近傍を拡大して示す概略部分正面図、図4は図2のA−A断面の略4分の1の領域を示す概略部分断面図、図5は本実施例に係る合成樹脂製パレットに物品を載置した状態を示す概略正面図、図6は本実施例に係る合成樹脂製パレットに物品を載置した状態の滑り止めテープ近傍を拡大して要部を示す概略部分断面図である。
本実施例の合成樹脂製パレット1は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂を主成分とする材料にて射出成形などによって形成されている。また、このように形成される合成樹脂製パレット1はある程度の弾性を有しており、例えばポリプロピレンを用いた場合には、その曲げ弾性率が0.8×10kg/cm〜1.5×10kg/cmとされ、高密度ポリエチレンを用いた場合には、その曲げ弾性率が0.4×10kg/cm〜1.1×10kg/cmとされている。
図1及び図2に示すように、本実施例の合成樹脂製パレット1は、対向配置される2つの略矩形板状のデッキボード2と、これらデッキボード2を連結する略柱状の3つの桁部3とを有しており、全体として扁平した略直方体状に形成されている。さらにデッキボード2は、その配置により上面デッキボード2a及び下面デッキボード2bとされている。
また、桁部3は、これらデッキボード2の長手方向に直交する方向(以下「短手方向」と省略する)に延在して形成されるとともに互いに平行に離間して配置されている。また、これら桁部3同士に挟まれるようにして短手方向に延びる2つの空間が形成されており、これらが一対の挿入孔4とされている。図2に示すように、これら挿入孔4は、その延在する方向に直交する断面形状が扁平した略矩形孔状とされており、そのデッキボード2の長手方向の寸法D1が、挿入孔4の幅方向の寸法とされている。
また、対向するデッキボード2同士の間の四辺の領域には、側面部5が形成されている。また、デッキボード2の短手方向の両端の側面部5には、桁部3間に配置されるようにして開口部5aが設けられており、これら対向する側面部5の開口部5a同士を繋ぐようにして前記挿入孔4が貫通して形成されている。これら挿入孔4には、この合成樹脂製パレット1を搬送する際に、フォークリフトやパレットトラックのフォークが挿入されるようになっている。
また、上面デッキボード2aの外方を向く面(物品搭載面)には、短手方向に延びる2本の凹状の溝6が設けられており、これら溝6はデッキボード2aの長手方向に互いに平行に離間されて配置されている。また、これら溝6は、図2に示すように、それぞれ挿入孔4の幅方向の中央近傍に配設されている。また、図3においてS1で示す溝6の幅方向の寸法は、例えばS1=22mmとされている。また、溝6の幅方向に直交する深さ寸法S2は、例えばS2=0.5mmとされている。また、これら溝6内に挿入されるようにして、該溝6の幅方向の寸法S1よりも僅かに幅狭の滑り止めテープ(滑り止め部材)7が該溝6に沿って配設されている。
これら滑り止めテープ7は上面デッキボード2aの短手方向に延びており、該溝6内の底面部分に溶着されて固定されている。この滑り止めテープ7としては、例えば、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、熱可塑性ゴム等の軟弾性を有する公知のシート状の滑り止め材を用いることができる。
滑り止めテープ7は、その幅方向の寸法D2が、挿入孔4の幅方向の寸法D1に対して、5%以上10%以下の範囲に設定されている。詳しくは、例えば挿入孔4の幅方向の寸法D1が260mmとされ、滑り止めテープ7の幅方向の寸法D2が20mmとされている。また、滑り止めテープ7の幅方向に直交する厚み寸法T1は、例えばT1=1.0mmとされている。また、この滑り止めテープ7が上面デッキボード2aの搭載面から上方に向け突出する寸法T2が、例えばT2=0.5mmとされている。
また、滑り止めテープ7の上面の幅方向の両端隅部は、端部7aとされている。本実施例では、この端部7aを断面略直角状に形成しているが、該滑り止めテープ7の上面に載置する物品への圧痕をより確実に防止するために端部7aを断面略R形状や断面略C形状に形成しても構わない。
また、図4に示すように、上面デッキボード2aの内方を向く面には、隣り合う桁部3間に縦横に交差する補強リブ8が挿入孔4に配設されている。補強リブ8は、上面デッキボード2aの内方に突出して延在する略板状の形状を有しており、詳しくは上面デッキボード2aの長手方向(図4において左右方向)に延びる補強リブ8aと、短手方向(図4において上下方向)に延びる補強リブ8bと、開口部5a近傍に設けられるエッジ補強リブ8cとから構成されている。
補強リブ8aは、隣り合う桁部3同士を繋ぐようにして複数設けられており、互いの補強リブ8a間が比較的密集して配置されている。また、補強リブ8bは、挿入孔4の延在方向に対し平行に延びるとともに、隣り合う桁部3間を略均等に3等分するようにして、2条形成されている。また、エッジ補強リブ8cは、挿入孔4の開口部5aを補強するようにして補強リブ8bの延在方向と平行に複数が配設されており、これにより、挿入孔4の開口部5aにフォークの先端が差し込まれる際に受ける衝撃に対し強度を高めることができるようになっている。
また、補強リブ8bと、滑り止めテープ7とは、上面デッキボード2aの搭載面に直交する方向から見て(以下「平面視」と省略する)、互いの位置を重ねないようにして外れた位置に配置されている。また、補強リブ8cと、滑り止めテープ7とも、平面視互いの位置を重ねずに外れた位置に配置されている。
また、補強リブ8aと補強リブ8bとが交差する符号9で示す部分は貫通孔であり、この貫通孔9にはフォークの滑り止めのためのグロメット10が挿入されて配設されている。
次に、本実施例の合成樹脂製パレット1に紙製品(物品)Pを載置した際の作用について説明する。
本実施例の合成樹脂製パレット1に、例えば、用紙を複数積層させ包装紙で梱包し、その重量が800kg程度とされる紙製品Pを搭載した場合、図5、図6に示すように、上面デッキボード2aのそれぞれの桁部3の上方に対応する部分は強固に紙製品Pを支持しており殆ど変形しないが、上面デッキボード2aのそれぞれの挿入孔4の上方に対応する部分は、この紙製品Pの重量によって僅かに下方へと撓むようになっている。
すなわち、上面デッキボード2aの搭載面から僅かに上方に突出する滑り止めテープ7の上面部分が紙製品Pの底面PBに当接するとともに、この紙製品Pの重量によって下方へと押圧されて、上面デッキボード2aの滑り止めテープ7近傍の部分が凹部の谷部分を形成するようにして下方へと撓む。この撓み量は、本実施例では例えば最大で0.5mm程度とされている。
またこの際、上面デッキボード2aには曲げ応力が発生するので、紙製品Pの重量に抵抗して原型の状態に戻ろうとする。そのため滑り止めテープ7は紙製品Pの底面PBに密着して当接され、静摩擦力が働く。この滑り止めテープ7の静摩擦係数は、例えば0.5より大きく設定されており、充分な防滑性を発揮する。
以上説明したように、本実施例に係る合成樹脂製パレット1によれば、上面デッキボード2aの搭載面に、挿入孔4の延在方向に沿って延びる滑り止めテープ7が設けられているとともに、この滑り止めテープ7が該挿入孔4の幅方向の中央近傍に配置されているので、前記搭載面に比較的重量の大きな紙製品Pを載置した際に、紙製品Pの底面PBに押圧されるようにして上面デッキボード2aの滑り止めテープ7を配設する部分が弾性により下方に撓みやすくなっている。
すなわち、従来のように、滑り止めテープ7の上面がその載置する紙製品Pの底面PBを強固に押し上げるようにして支持せずに、紙製品Pの重量と自身の有する弾性とにより押し下げられるようにして、該滑り止めテープ7から若干離間した上面デッキボード2aの桁部3の上方に対応する部分の搭載面と略水平になるようにして下方へと移動するので、紙製品Pの底面PBに圧痕を形成することが防止されている。
また、このようにして上面デッキボード2aの前記搭載面とともに紙製品Pを支持するので、滑り止めテープ7に局部的な荷重がかかりにくく、よって滑り止めテープ7の剥離や破損が防止され、耐久性が向上する。
また、この滑り止めテープ7が、平面視その延在方向を同じくする補強リブ8b及び補強リブ8cに対し互いに位置を重ねないようにして外れた位置に配置されているので、上面デッキボード2aの搭載面に紙製品Pが載置された際に、上面デッキボード2aの滑り止めテープ7を配設する部分が弾性により下方に撓みやすくなっている。よって紙製品Pの底面PBへの圧痕を確実に防止することができる。
また、挿入孔4に沿って延びる滑り止めテープ7の幅方向の寸法D2が、該挿入孔4の幅方向の寸法D1に対し5%以上10%以下の範囲に設定されているので、滑り止めテープ7の滑り止め効果を充分に確保できるとともに、滑り止めテープ7の端部7aにおける紙製品Pへの圧痕が良好に防止される。
ここで、滑り止めテープ7の幅方向の寸法D2が挿入孔4の幅方向の寸法D1の5%未満に設定される場合には、滑り止めテープ7の滑り止め効果を充分に得ることができず、また10%を超えて設定される場合には、押されて湾曲する滑り止めテープ7の両側端部7aの部分が上方へ突出した状態となり、載置する紙製品Pに圧痕を形成してしまう虞があるので、前述の範囲とされることが好ましい。
また、本実施例の合成樹脂製パレット1に紙製品P等の物品を搭載していない際には、上面デッキボード2aは原型の略平坦状とされており、その搭載面から滑り止めテープ7を上方に僅かに突出した状態としている。従って、例えば生産ラインにおいてこれら合成樹脂製パレット1を自動的に複数積層させるような場合においても、上下に隣接する合成樹脂製パレット1同士が滑り止めテープ7により互いに安定されて、滑落したり荷崩れしたりせず精度よく積み上げることができる。
また、従来のように木製のパレットを用いて、早期に型崩れしたり搬送中に木屑等を生じて生産ラインの機械に影響を与えたりすることがなく、耐久性、経済性に優れている。
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本実施例では、滑り止めテープ7は上面デッキボード2aの搭載面のみに配設されているものとして説明したが、これに限らず、下面デッキボード2bの外方を向く面にも配設されていても構わない。
また、本実施例では滑り止めテープ7は、上面デッキボード2aの溝6内に挿入されて溶着されていることとして説明したが、充分な防滑性を発揮できるものであればよく、これに限らずに、例えば上面デッキボード2aの平坦な搭載面上に滑り止めテープ7が直接溶着されている構成であっても構わない。
また、本実施例では、滑り止めテープ7の厚み寸法T1=1.0mmとし、また該滑り止めテープ7が上面デッキボード2aの搭載面から上方に向け突出する寸法T2=0.5mmとして説明したが、これに限られるものではない。すなわち、搭載する物品の重量や合成樹脂製パレット1の外形に合わせ前記寸法を種々に設定することができ、例えば前記T1=1.5mm、前記T2=1.0mmとしたり、或いはそれ以外の寸法に設定したりしても構わない。
また、本実施例では合成樹脂製パレット1に紙製品Pを搭載することとして説明したが、これに限られるものではない。すなわち、合成樹脂製パレット1に搭載する物品は圧痕の形成を防止すべきものであれば紙製品以外でもよく、多種多様な物品の搭載に対応可能である。
以下、本発明を具体的な実施例を用いてより詳細に説明する。ただし本発明はこの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1として、挿入孔4の幅方向の寸法D1=260mm、上面デッキボード2aの溝6の深さ寸法S2=0.5mm、滑り止めテープ7(材質:メタロセン触媒を用いたエチレン/α−オレフィン共重合ポリマーに、ポリプロピレン樹脂及び相溶化剤を配合して構成されている樹脂製テープ、ショアA硬度:93)の幅方向の寸法D2=20mm、厚み寸法T1=1.0mm、滑り止めテープ7が搭載面から上方へ突出する寸法T2=0.5mmの合成樹脂製パレット1を用意した。また、上面デッキボード2aの溝6及び滑り止めテープ7を、前述の実施例のようにして挿入孔4の略中央部分かつ平面視補強リブ8b,8cから外れた位置に配置した。そして、この合成樹脂製パレット1の搭載面に1束50枚からなる紙製品Pを載置し、さらに紙製品Pの上方から2500kgの略均等荷重を与えた状態で10日間維持した後、搭載面に当接する紙製品Pの底面PBから何枚目まで圧痕が形成されているかを、計3回確認した。結果を表1として示す。
[実施例2]
実施例2として、実施例1と同仕様の合成樹脂製パレット1を3枚用意した。そして、各合成樹脂製パレット1の搭載面に重量800kgの紙製品Pを各々載置した状態で、これら3組を積層させ、3段積みとした状態で1ヶ月間維持した後、最下段の合成樹脂製パレット1の搭載面に当接する紙製品Pの底面PBから何枚目まで圧痕が形成されているかを、計3回確認した。
[比較例1]
比較例1として、上面デッキボード2aの溝6及び滑り止めテープ7を、平面視桁部3に重なる位置に配置した状態の合成樹脂製パレットを用意した。それ以外は、実施例1と同様の条件として確認を行った。
[比較例2]
比較例2として、上面デッキボード2aの溝6の深さ寸法S2=0.5mm、滑り止めテープ7の厚み寸法T1=1.7mm、滑り止めテープ7が搭載面から上方へ突出する寸法T2=1.2mmの合成樹脂製パレットを用意した。また、上面デッキボード2aの溝6及び滑り止めテープ7を、平面視桁部3に重なる位置に配置した。それ以外は、実施例1と同様の条件として確認を行った。
[比較例3]
比較例3として、上面デッキボード2aの溝6及び滑り止めテープ7を、平面視補強リブ8b,8cに重なる位置に配置した状態の合成樹脂製パレットを用意した。尚、前記補強リブ8b,8cとしては、側面部5に近い側(図4における右側)に配置される補強リブ8b,8cを用いた。それ以外は、実施例1と同様の条件として確認を行った。
[比較例4]
比較例4として、滑り止めテープ7(D2=20mm)を、二列間隔を開けずに並べて配置し、幅方向の寸法D2=40mmとした合成樹脂製パレットを用意した。それ以外は、実施例1と同様の条件として確認を行った。尚、滑り止めテープ7の延在方向の両端部分においては、該滑り止めテープ7と補強リブ8cとが重なって配置された。
Figure 0005219531
表1に示す通り、実施例1、2においては、圧痕が全く見受けられず、製品が全て出荷可能な状態であり良好な結果となった。
一方、比較例1〜4においては、紙製品Pの底面PBから数枚〜数十枚の範囲に圧痕が見受けられ、この圧痕の形成された製品が出荷不可の状態であった。
本発明の実施例に係る合成樹脂製パレットを示す概略斜視図である。 本発明の実施例に係る合成樹脂製パレットを示す概略正面図である。 本発明の実施例に係る合成樹脂製パレットの滑り止めテープ近傍を拡大して示す概略部分正面図である。 図2のA−A断面の略4分の1の領域を示す概略部分断面図である。 本実施例に係る合成樹脂製パレットに物品を載置した状態を示す概略正面図である。 本実施例に係る合成樹脂製パレットに物品を載置した状態の滑り止めテープ近傍を拡大して要部を示す概略部分断面図である。
符号の説明
1 合成樹脂製パレット
2 デッキボード
2a 上面デッキボード
3 桁部
4 挿入孔
5 側面部
7 滑り止めテープ(滑り止め部材)
8 補強リブ
8b 補強リブ
8c エッジ補強リブ(補強リブ)
D1 挿入孔の幅方向の寸法
D2 滑り止めテープの幅方向の寸法

Claims (1)

  1. 互いに対向して配置されるデッキボードと、これらデッキボードを連結する複数の桁部と、前記デッキボードの内方を向く面に沿って延びる補強リブと、前記デッキボードの間の側面部に開口し隣り合う前記桁部間に互いに平行に延在する一対の挿入孔と、を備える二方差し方式の合成樹脂製パレットであって、
    前記デッキボードにおける物品搭載面は、前記挿入孔の延在方向にて前記合成樹脂製パレットの全体にわたり連続し、
    少なくとも一方の前記デッキボードの物品搭載面に突出して設けられ、前記挿入孔の幅方向の中央近傍に配置され、かつ、該挿入孔の延在方向に沿って前記物品搭載面における前記延在方向の全体にわたり延びる滑り止め部材を備え、
    前記補強リブは、前記挿入孔の延在方向に延びる複数の第1の補強リブと、前記挿入孔の延在方向と直交する方向に延び前記桁部間を繋ぐ複数の第2の補強リブとを含み、前記第1の補強リブと前記第2の補強リブとの交差部位の一部には複数のグロメットが配設され、
    前記滑り止め部材が、前記複数の第1の補強リブと前記複数のグロメットとから外れ、且つ、前記第2の補強リブのみと重なる位置に配置されており、
    前記滑り止め部材の前記幅方向の寸法が、前記挿入孔の前記幅方向の寸法に対し5%以上10%以下の範囲とされていることを特徴とする合成樹脂製パレット。
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