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JP5218930B1 - ロータリ内燃機関及びこれにより駆動される車両並びにハイブリッド車両 - Google Patents

ロータリ内燃機関及びこれにより駆動される車両並びにハイブリッド車両 Download PDF

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JP5218930B1 JP2012225477A JP2012225477A JP5218930B1 JP 5218930 B1 JP5218930 B1 JP 5218930B1 JP 2012225477 A JP2012225477 A JP 2012225477A JP 2012225477 A JP2012225477 A JP 2012225477A JP 5218930 B1 JP5218930 B1 JP 5218930B1
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Abstract

【課題】簡単な構造で、部品点数も少なく、しかも、高性能で低コスト生産が可能なロータリ内燃機関及びこれにより駆動される車両並び荷ハイブリッド車両を提供するものである。
【解決手段】 シリンダーハウジング108と同心的にロータリ過給器350を連結し、クラッチ係合部132a,132bを備えた駆動軸132を環状作動室114の中心軸方向に配置し、クラッチ係合部によって第1及び第2ピストンロータ本体150,152を回動可能に支持し、第1及び第2ピストンロータ本体がそれぞれ、第1及び第2ボス部154,156と、第1及び第2ボス部からそれぞれ軸方向に延びる第1及び第2スリーブ部158,160とを備え、第1及び第2ボス部の径方向外側に延びるように第1及び第2ロータピストン150p,152pを設けて環状作動室に回転可能に収納する。第1及び第2スリーブ部とハウジング106の端面壁部102,104との間において端面壁部と同一平面領域に第1及び第2スリーブ部締結用クラッチ170,172をそれぞれ配置して、環状作動室の圧力に応答して端面壁部に対する第1及び第2ピストンロータ本体のロック状態又はアンロック状態を交互に切替える。駆動軸のクラッチ係合部と第1及び第2ボス部との間には第1及び第2ボス部締結用クラッチ186,188をそれぞれ配置して、アンロック状態にされたピストンロータ本体を駆動軸のクラッチ係合部に駆動連結させることで、ロータリ内燃機関及びこれにより駆動される車両並び荷ハイブリッド車両の構造簡略化と小型高性能化を図る。
【選択図】図2B

Description

本発明は熱機関に関し、特に、ロータリ内燃機関及びこれにより駆動される車両並びハイブリッド車両に関する。
近年、地球温暖化対策の有効な解決策として高効率の熱機関が要望されている。その代表的な技術として、オットーサイクルエンジンに代わるロータリピストン又はロータリベーン型のロータリエンジが高効率ロータリ内燃機関として提案されている。
特許文献1には、クランク・遊星歯車機構を備えていて、径方向に対向するラジアルベーンをそれぞれ有する一対のロータをロータハウジングに回転可能に収納したハイパワーのロータリエンジンが提案されている。
特許文献2には、エンジンハウジングの外周部分に形成された燃焼部を備え、燃焼部で発生した爆発燃焼ガスでロータリピストンを回転駆動するようにしたワンケル型ロータリエンジンが提案されている。
米国特許第5622149号 特公昭47−10883号
ところで、特許文献1で開示されたロータリエンジンでは、一対のロータの回転移動をクランク・遊星歯車機構により達成している。クランク・遊星歯車機構は、クランクや複数のコネクティングロッド、多数の遊星歯車および遊星歯車支持円板等から構成される。そのため、クランク・遊星歯車機構の構造が複雑となるだけでなく、ロータリエンジンの部品点数が著しく増大してエンジン構造が複雑となり、しかも、軸方向寸法が極めて大きくなる。その結果、エンジンの全体構造と総重量が大きくなり、生産コストも高いものとなっていた。さらに、ピストン駆動制御機構に採用された多数の歯車やクランク機構には必然的に大きなバックラッシュが存在するため、機械的ロスが大きくなってエンジン効率が悪くなっていた。
特許文献2で開示されたワンケル型ロータリエンジンでは、ロータが偏心運動するため、エンジン振動が大きい。しかも、ロータとエンジンハウジングとの間のシールが効率的ではないため、ガスリークが大きくなり、機械的ロスが大きくなってエンジン効率が悪くなっていた。さらに、ロータ作動室で圧縮した空気を作動室外に別設した専用燃焼室において、空気貯圧室に蓄圧した空気を極めて細い開口の多数の通気孔を介して燃焼室に供給している。このように、細い開口の通気孔から空気を噴出させた場合には、大きな運動エネルギーの空気噴流を形成することができなかった。したがって、小さな運動エネルギーの空気噴流と比較的に大きな燃料液滴との衝突エネルギーが弱くなって、均一混合気を形成することが困難であり、特に、エンジン速度が上昇した場合にはこの傾向が顕著となっていた。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、部品点数が少なく、構造が簡単であり、しかも、低コスト生産が可能な高性能のロータリ内燃機関及びこれにより駆動される車両並びハイブリッド車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された第1発明によれば、ロータリ内燃機関が、給気系から吸入空気を供給する吸気ポートと排気ガスを排出する排気ポートとを備え、軸方向に垂直な平面に延びると共に前記軸方向において間隔を置いて配置されたディスク状端面壁部を有するシリンダーハウジングと、前記シリンダーハウジングに対して同心的に接続されたロータハウジングと、前記ロータハウジングに収納されていて前記吸入空気を圧縮して高圧吸気を前記吸気ポートに供給するチャージロータとを有するロータリ過給器と、前記シリンダーハウジングに形成されていて前記吸気ポートと前記排気ポートとの間で給気室、圧縮室、爆発室及び排気室を形成する環状作動室と、前記圧縮室と前記爆発室との間で前記環状作動室に連通していて、前記圧縮室から供給された圧縮吸気と燃料との混合気を爆発燃焼させる燃焼部と、前記環状作動室の軸心方向に延びていて前記環状作動室の中間部に配置されたクラッチ係合部と、前記クラッチ係合部よりも径小で前記クラッチ係合部の両端から前記ディスク状端面壁部の径方向内側に延びるピストン回転支持部とを有すると共に前記ロータハウジング内に延びていて前記チャージロータに駆動連結された出力軸と、前記出力軸に回動可能に支持されていて爆発燃焼ガスに応答して前記環状作動室で回転移動しながら前記環状作動室を前記吸気室、前記圧縮室、前記爆発室及び前記排気室とに区画する第1及び第2ロータリピストン本体であって、前記クラッチ係合部と径方向に整列する第1及び第2ボス部と、前記第1及び第2ボス部の径方向外側にそれぞれ延びていて前記環状作動室に回転可能に収納された第1及び第2ロータピストンと、前記第1及び第2ボス部からそれぞれ延びていて前記ディスク状端面壁部の径方向内側に延びる第1及び第2スリーブ部とを有する第1及び第2ロータリピストン本体と、前記ディスク状端面壁部の前記径方向内側において前記ディスク状端面壁部と前記第1及び第2スリーブ部との間でそれぞれ配置されていて、前記第1及び第2スリーブ部それぞれを第1及び第2回転方向との間で前記端面壁部に対してロック状態とアンロック状態とに切り替える第1及び第2スリーブ部締結用クラッチと、前記クラッチ係合部と前記第1及び第2ボス部との間にそれぞれ配置されていて、前記第1及び第2ボス部それぞれを前記第2回転方向と前記第1回転方向との間で前記クラッチ係合部に対してロック状態とアンロック状態とに切り替える第1及び第2ボス部締結用クラッチと、前記ディスク状端面壁部の前記径方向内側で前記第1及び第2スリーブ部と前記ピストン回転支持部との間に装着された第1及び第2スリーブサポトベアリングと、前記第1及び第2ロータピストンの外周表面にそれぞれ形成されたシール収納部と、前記シール収納部において互いに対してスライド可能な状態で前記環状作動室の壁部及び前記第1及び第2ボス部に対してそれぞれ摺接する複数の分割シール部材と、前記シール収納部に配置されていて、前記複数の分割シール部材を前記壁部及び前記第1及び第2ボス部の外周に対して押圧する複数のバネ部材と、を備え、前記燃焼部が、前記圧縮室と前記爆発室とに連通するように前記シリンダーハウジングに配置されていて前記圧縮吸気の旋回流を形成する旋回流発生室と、前記爆発燃焼ガスを前記爆発室に噴出させる噴流口と、前記旋回流発生室において前記圧縮吸気の旋回流に対して交差するように前記燃料を噴射して着火させる燃料噴射弁と、を備え、
前記ロータリ過給器が、前記給気系に接続されたインレットと前記吸気ポートに連通するアウトレットと、前記ロータハウジングに形成されていて、前記インレット及び前記アウトレットとが開口するロータ作動室と、前記チャージロータに形成されていて前記ロータ作動室の内周面上を回転移動しながら前記インレットから前記吸気を吸引すると共に吸引後の前記吸気を圧縮しながら前記アウトレットから前記吸気ポートに吐出する少なくとも1つのローブと、前記ローブの径方向内側領域において前記ローブの周方向後縁部に形成された曲面摺動凹部と、前記インレットに隣接して前記チャージロータに対して摺接可能な可動弁と、前記可動弁と前記曲面摺動凹部との間に形成されたチャージチャンバとを備え、前記可動弁が前記ロータハウジングにピボット軸を介して回動するバルブエレメントと、前記ロータハウジングに形成されたバネ収納部に収納されていて前記バルブエレメ ントを前記チャージロータ側に押圧する押圧バネとを備え、前記バルブエレメントが、前記ローブと前記曲面摺動凹部とに接触しながら摺動する曲面シール部と、前記チャージチャンバと前記アウトレットとを連絡する連通開口部とを備えることを要旨とする。
請求項に記載された発明によれば、請求項1に記載の構成に加えて、前記出力軸の軸心方向に沿って形成されたメイン潤滑油供給路と、前記メイン潤滑油供給路から径方向外側に延びていて前記第1及び第2スリーブ部締結用クラッチ及び前記第1及び第2ボス部締結用クラッチとに連通する第1潤滑油供給通路と、前記第1及び第2ロータピストンの内部においてそれぞれ前記シール収納部に延びていて前記メイン潤滑油供給路に連通し、前記複数のシール部材に潤滑油を供給する第2潤滑油供給通路とを備えることを要旨とする。
請求項に記載された第2発明によれば、車両が、推進装置と、前記推進装置に動力を伝達する出力装置と、前記動力を発生させるロータリ内燃機関とを備えた車両であって、
前記ロータリ内燃機関が、給気系から吸入空気を供給する吸気ポートと排気ガスを排出する排気ポートとを備え、軸方向に垂直な平面に延びると共に前記軸方向において間隔を置いて配置されたディスク状端面壁部を有するシリンダーハウジングと、前記シリンダーハウジングに対して同心的に接続されたロータハウジングと、前記ロータハウジングに収納されていて前記吸入空気を圧縮して高圧吸気を前記吸気ポートに供給するチャージロータとを有するロータリ過給器と、前記シリンダーハウジングに形成されていて前記吸気ポートと前記排気ポートとの間で給気室、圧縮室、爆発室及び排気室を形成する環状作動室と、前記圧縮室と前記爆発室との間で前記環状作動室に連通していて、前記圧縮室から供給された圧縮吸気と燃料との混合気を爆発燃焼させる燃焼部と、前記環状作動室の軸心方向に延びていて前記環状作動室の中間部に配置されたクラッチ係合部と、前記クラッチ係合部よりも径小で前記クラッチ係合部の両端から前記ディスク状端面壁部の径方向内側に延びるピストン回転支持部とを有すると共に前記ロータハウジング内に延びていて前記チャージロータに駆動連結された出力軸と、前記出力軸に回動可能に支持されていて爆発燃焼ガスに応答して前記環状作動室で回転移動しながら前記環状作動室を前記吸気室、前記圧縮室、前記爆発室及び前記排気室とに区画する第1及び第2ロータリピストン本体であって、前記クラッチ係合部と径方向に整列する第1及び第2ボス部と、前記第1及び第2ボス部の径方向外側にそれぞれ延びていて前記環状作動室に回転可能に収納された第1及び第2ロータピストンと、前記第1及び第2ボス部からそれぞれ延びていて前記ディスク状端面壁部の径方向内側に延びる第1及び第2スリーブ部とを有する第1及び第2ロータリピストン本体と、前記ディスク状端面壁部の前記径方向内側において前記ディスク状端面壁部と前記第1及び第2スリーブ部との間でそれぞれ配置されていて、前記第1及び第2スリーブ部それぞれを第1及び第2回転方向との間で前記端面壁部に対してロック状態とアンロック状態とに切り替える第1及び第2スリーブ部締結用クラッチと、前記クラッチ係合部と前記第1及び第2ボス部との間にそれぞれ配置されていて、前記第1及び第2ボス部それぞれを前記第2回転方向と前記第1回転方向との間で前記クラッチ係合部に対してロック状態とアンロック状態とに切り替える第1及び第2ボス部締結用クラッチと、
前記ディスク状端面壁部の前記径方向内側で前記第1及び第2スリーブ部と前記ピストン回転支持部との間に装着された第1及び第2スリーブサポトベアリングと、前記第1及び第2ロータピストンの外周表面にそれぞれ形成されたシール収納部と、前記シール収納部において互いに対してスライド可能な状態で前記環状作動室の壁部及び前記第1及び第2ボス部に対してそれぞれ摺接する複数の分割シール部材と、前記シール収納部に配置されていて、前記複数の分割シール部材を前記壁部及び前記第1及び第2ボス部の外周に対して押圧する複数のバネ部材と、を備え、前記燃焼部が、前記圧縮室と前記爆発室とに連通するように前記シリンダーハウジングに配置されていて前記圧縮吸気の旋回流を形成する旋回流発生室と、前記爆発燃焼ガスを前記爆発室に噴出させる噴流口と、前記旋回流発生室において前記圧縮吸気の旋回流に対して交差するように前記燃料を噴射して着火させる燃料噴射弁と、を備え、前記ロータリ過給器が、前記給気系に接続されたインレットと前記吸気ポートに連通するアウトレットと、前記ロータハウジングに形成されていて、前記インレット及び前記アウトレットとが開口するロータ作動室と、前記チャージロータに形成されていて前記ロータ作動室の内周面上を回転移動しながら前記インレットから前記吸気を吸引すると共に吸引後の前記吸気を圧縮しながら前記アウトレットから前記吸気ポートに吐出する少なくとも1つのローブと、前記ローブの径方向内側領域において前記ローブの周方向後縁部に形成された曲面摺動凹部と、前記インレットに隣接して前記チャージロータに対して摺接可能な可動弁と、前記可動弁と前記曲面摺動凹部との間に形成されたチャージチャンバとを備え、前記可動弁が前記ロータハウジングにピボット軸を介して回動するバルブエレメントと、前記ロータハウジングに形成されたバネ収納部に収納されていて前記バルブエレメントを前記チャージロータ側に押圧する押圧バネとを備え、前記バルブエレメントが、前記ローブと前記曲面摺動凹部とに接触しながら摺動する曲面シール部と、前記チャージチャンバと前記アウトレットとを連絡する連通開口部とを備えることを要旨とする。
請求項に記載された第3発明によれば、ハイブリッド車両が、請求項5記載の車両の出力装置に駆動連結されていて前記車両の回生エネルギーにより発電して発電電力を供給するモータ発電機と、蓄電装置と、前記発電電力を直流出力に変換して前記蓄電装置に蓄電するとともに前記車両の加速時に前記蓄電装置の出力電力を交流出力に変換して前記モータ発電機をモータモードで駆動させるパワーコンバータとを備えることを要旨とする。
請求項1記載の構成では、ロータリ内燃機関において、シリンダーハウジングに対して同心的にロータリ過給器を接続して吸入空気を圧縮して高圧吸気を吸気ポートに供給する構成を採用しているため、ロータリ内燃機関の小型高性能化が達成できる。しかも、軸方向に垂直な平面に延びるディスク状端面壁部を設け、ディスク状端面壁部の径方向内側においてディスク状端面壁部と第1及び第2スリーブ部との間にそれぞれ第1及び第2スリーブ部締結用クラッチを配置している。この結果、極めて少ない部品点数の採用を可能とし、ロータリ内燃機関のコンパクト構造を実現可能としている。しかも、軸方向・径方向の寸法を抑制して、生産性、組み立て性、低コスト化を大幅な向上させることが可能となる。さらに、第1及び第2ロータリピストン本体の外周面に複数の分割シール部材を互いに対してスライド可能な状態で前記環状作動室の壁部及び前記第1及び第2ボス部に対してそれぞれ摺接させ、複数のバネ部材によって複数の分割シール部材を前記壁部及び前記第1及び第2ボス部の外周に対して押圧するようにしている。そのため、ロータリ内燃機関のシール効果が飛躍的に改善されて、ガス漏れを抑制してエンジン効率を高めている。また、ピストンロータ本体は環状作動室の真円軌道において回転移動するため、エンジンの振動が著しく低減され、低騒音で信頼性の高いロータリ内燃機関の実現が可能となる。燃焼部が、圧縮室と爆発室とに連通するようにシリンダーハウジングに形成された旋回流発生室において高温高圧の圧縮吸気の旋回流を発生させる。この圧縮空気の旋回流は大きな運動エネルギーを持っているため、圧縮吸気の旋回流に対して燃料を噴射させると、圧縮吸気の旋回流と燃料液滴は大きな衝突エネルギーで衝突する。この時、燃料の液滴は衝突エネルギーによって流径が極めて小さな超微粒子となり、さらに高温高圧の圧縮吸気の大きな熱エネルギーによって燃料の超微粒子は容易に気化(ガス化)されて、効率的に均一混合気が生成される。ロータリ内燃機関の高速運転中においても、この均一混合気は容易に得られ、混合気の完全燃焼が促進されて、排ガス中の有害成分が大幅に抑制され、環境に優しいロータリ内燃機関の実現が可能となる。ロータリ過給器が、チャージロータに形成された少なくとも1つのローブにおいて、その径方向内側領域においてローブの周方向後縁部に形成された曲面摺動凹部によってチャージチャンバを形成し、チャージロータに対して可動弁を摺接させた構成を採用している。そのため、出力軸に発生した動力の一部を利用して、極めて簡単な構造で効率的に高圧吸気を生成することができ、その結果、小型コンパクトで高性能のロータリ内燃機関の実現が可能となる。
請求項記載の構成では、出力軸の軸心方向に沿って形成されたメイン潤滑油供給路から第1及び第2スリーブ部締結用クラッチ及び第1及び第2ボス部締結用クラッチに潤滑油を供給すると共に、第1及び第2ロータピストンの内部においてそれぞれ形成した潤滑油供給通路を介してシール収納部及び複数のシール部材に潤滑油を供給する構造を採用する。この構造によって、第1及び第2スリーブ部締結用クラッチと第1及び第2ボス部締結用クラッチ及びシール部材の円滑な作用を促進することができ、エンジンの円滑で静穏な運転を確保するとともにエンジンの耐久性が著しく向上する。
請求項記載の構成では、ロータリ内燃機関において、シリンダーハウジングに対して同心的にロータリ過給器を接続して吸入空気を圧縮して高圧吸気を吸気ポートに供給する構成を採用した小型高性能のロータリ内燃機関により推進される車両の実現化が可能となる。また、軸方向及び径方向の大幅なサイズダウンと大幅な軽量化を実現すると共に有害ガスの排出を抑制したロータリ内燃機関の採用により、低コスト化と燃費を改善した車両を提供することが可能となる。
請求項記載の構成では、ハイブリッド車両が回生エネルギーを利用して得た発電電力を蓄電装置に蓄電するとともに車両の加速時に蓄電装置の出力電力を交流出力に変換してモータ発電機をモータモードで駆動してトルクアシストを行わせるため、ロータリ内燃機関と相俟って、低生産コストを達成しながらがエネルギー効率の高いハイブリッド車両を提供することができる。
本発明の第1実施例によるロータリ内燃機関の概略図を示す。 図1のロータリ内燃機関のIIA−IIAの断面図を示す。 図1のロータリ内燃機関の断面図を示す。 図2Bに示したロータリ内燃機関の一部を切欠いた斜視図を示す。 図2Bに示したロータリ内燃機関のIIIA−IIIA断面図を示す。 図2Bに示したロータリ内燃機関のIIIB−IIIB断面図を示す。 図2Bに示したロータリ内燃機関のIVA−IVA断面図を示す。 図2Bに示したロータリ内燃機関のIVB−IVB断面図を示す。 図2Bに示した第1スリーブ部締結用クラッチのリテーナの1例を示す。 図2Bに示した第1スリーブ部締結用クラッチのバネ部材の1例を示す。 図2Bに示したロータリ内燃機関の一部拡大断面図を示す。 本発明の第2実施例によるハイブリッド車両のブロック図を示す。
以下、本発明の実施例によるロータリ内燃機関をロータリディーゼルエンジンに適用した実施態様について図面に基づき詳細に説明する。図1、図2A及び図2Bに示すように、ロータリ内燃機関100は、軸方向に垂直な平面において間隔を置いて配置されたディスク状端面壁部(以下、単に「端面壁部」と称する)102,104と、環状作動室106を有するセンタハウジング108とを備えたシリンダーハウジング110と、端面壁部102を介してシリンダーハウジング110に同心的に接続されたロータリ過給器350とを備える。端面壁部102,104はセンタハウジング108に対してボルトその他の固定手段(図示せず)によって所定位置にて固定支持される。
端面壁部102,104とシリンダーハウジング110はそれぞれ薄肉ケースからなるものとして示されるが、実際の生産においては、外周にクーラント通路を形成したシリンダライナをシリンダーハウジング110の内周に圧入その他の手段で嵌着し、さらに、端面壁部102,104の軸方向内側には環状凹部を形成して、スパイラル状又は複数の異なった直径の環状クーラント溝に連通用切欠部を形成して互いに連通させるようにしたクーラント通路を形成した環状サイドライナをそれぞれ環状凹部に嵌着して、これらシリンダライナと環状サイドライナとによって環状作動室106を形成し、クーラント通路にはラジエータを含むエンジン冷却システム(図示せず)の冷却水を循環させる。
図1及び図2Aに示すように、ロータリ過給器350はシリンダーハウジング110の端面壁部102に対して同心的に支持された円筒状ロータハウジング352と、ディスク状エンドプレート354とを備える。ロータハウジング352は、給気系の吸入空気を取り込む一対のインレット356と、高圧吸気を吐出する一対のアウトレット358と、インレット356及びアウトレット358が開口するロータ作動室360と、出力軸132に圧入その他の連結手段で駆動連結されていてロータ作動室360に回転可能に収納されたチャージロータ362とを備える。チャージロータ362は、メイン潤滑油供給通路132Lから径方向外側に延びる潤滑油通路362aと、潤滑油供給ポート362bと、潤滑油供給ポート362bからローブ364の外周端部に微量の潤滑油を供給可能な多孔質プラグ362cとを備える。メイン潤滑油供給通路132Lは外部の潤滑油供給システム(図示せず)から潤滑油が供給される。他の態様としては、同一発明者の特許出願による特願2011−290720号に開示されたものと同様な潤滑油供給システムをロータリ過給器350に隣接して設け、このシステムの潤滑油ポンプをメイン潤滑油供給通路132Lに連通させるようにしても良い。
チャージロータ362は、ロータ作動室360の内周面上を回転移動しながらインレット356から吸気を吸引すると共に吸引後の吸気を圧縮しながらアウトレット358から連通パイプCPを介して吸気ポート126に吐出する、径方向に対照的な位置で形成された一対のローブ364と、ローブ364の径方向内側領域において周方向後縁部に形成された曲面摺動凹部366を備える。インレット356に隣接してチャージロータ362に対して移動可能な可動弁368が配置され、可動弁368と曲面摺動凹部366との間にチャージチャンバ370が形成されている。可動弁368は、ロータハウジング352にピボット軸374を介して回動するバルブエレメント376を備える。バルブエレメント376の先端部にはローブ364と曲面摺動凹部366とに接触しながら摺動する曲面シール部376aと連通開口部376bとを備える。ロータハウジング352に形成されたバネ収納部378には押圧バネ380がバルブエレメント376をチャージロータ362側に押圧している。図示されていないが、連結パイプCPの両端部はそれぞれ二股構造となっていて、2つのインレット376と2つのアウトレット358とそれぞれ連結され、連結パイプCPを介してアウトレット358は吸気ポート126と連通するように配管される。
図1、図2B及び図2C並びに図3A及び図3Bより明らかなように、センタハウジング108は、環状作動室106から燃焼部400に延びる噴流口124と、連結パイプCPを介してロータリ過給器350の一対のインレット356と連通する吸気ポート126と、排気ポート128とを備える。図2Bより明らかなように、出力軸132が環状作動室106の軸心方向に延びていて、端面壁部102,104のフランジ部102a,104aに支持されたローラベアリング134,136により回転可能に支持される。ローラベアリング134,136は、軸方向に垂直な平面領域において端面壁部102,104の径方向内側に装着される。ローラベアリング134は出力軸132の外周に形成された環状溝(図示せず)に装着したC−リングその他の固定手段(図示せず)で所定位置に固定保持され、ローラベアリング136はフランジ部104aにボルトその他の固定手段(図示せず)で支持されていてオイルシール137を保持したベアリング押さえ部材135により所定位置に保持される。
図4Aに示すように、シリンダーハウジング110には噴流口124と連通して、圧縮工程で得られた圧縮吸気と燃料との混合気を着火させて爆発燃焼ガスを生成する燃焼部400が装着される。燃焼部400は、センタハウジング108の外周壁にネジ又はボルト402等の締結手段で装着された燃焼部ケーシング404を備える。燃焼部ケーシング404は、噴流口124から流入した圧縮吸気の旋回流を発生させる旋回流室406と、旋回流室406で生成した爆発燃焼ガスの噴流を爆発室116に導く。噴流口124は、圧縮室122に対して斜向するように開口する。そのため、噴流口124を介して圧縮吸気が旋回流室406に流入すると、圧縮吸気の噴流が旋回流室406内部で旋回流408となる。燃焼部ケーシング404には、旋回流室406の上流側において旋回流408と交差して液体燃料またはガス燃料を噴射して燃料と圧縮吸気と均一混合気を着火させる着火部として機能する燃料噴射弁410が装着される。
燃焼部ケーシング404には、さらに、寒冷時におけるエンジン始動不良を防止するため、旋回流室406内で噴射された燃料が直接触れる位置に補助熱源としてグロープラグ412が装着される。グロープラグ412はエンジン起動時及びエンジン運転時において制御回路(図示せず)から付勢されて所定温度に加熱される。本実施例のディーゼルエンジンをガソリンエンジンとして利用する場合には、グロープラグ412の代わりに点火プラグからなる着火手段を燃焼部ケーシング404に装着される。排気室120の排気ガスは排気ポート128を介して大気に排気される。吸気ポート126は、図12及び図13に示したロータリ過給器350のアウトレットに358に接続されていて、ロータリ過給器350で生成した圧縮吸気が供給される。
図2Bに示すように、出力軸132は環状作動室106の中央部に配置された、比較的に径大のクラッチ係合部132a,132bと、クラッチ係合部132a,132bよりも径小で端面壁部102,104の径方向内側に延びるピストン回転支持部132c,132dとを備える。端面壁部102,104の径方向内側において、出力軸132のピストン回転支持部132c,132dにはニードルベアリング等のスリーブサポートベアリング142,144を介してロータリピストン部200が回動可能に支持される。スリーブサポートベアリング142,144はロータリピストン部200の円滑な回転移動を促進する。ロータリピストン部200の回転移動により、環状作動室106が吸入室118、圧縮室122、爆発室116,排気室120とに区画される。端面壁部102,104の径方向内側で軸方向に垂直な平面領域において、ニードルベアリング142,144はそれぞれ、リテーナ142R,144Rを介して支持されていて、ピストン回転支持部132c,132dの周囲で転動する。
図2B、図2C及び図4A,図4Bより明らかなように、ロータリピストン部200は、径方向で対称的に配置された一対のピストンをそれぞれ有する第1及び第2ロータピストン150p、152pからなる第1及び第2ロータリピストン本体150,152を備える。第1及び第2ロータリピストン本体150,152は、第1及び第2ロータピストン150p、152pをそれぞれ支持する第1及び第2ボス部154、156と、第1及び第2ボス部154、156からそれぞれ軸方向外側に延びていて端面壁部102,104の径方向平面領域に配置された第1及び第2スリーブ部158,160を有する。第1及び第2スリーブ部158,160は、端面壁部102,104の径方向平面領域において、端面壁部102,104の径方向内側に配置されることで、ロータリ内燃機関の軸方向寸法を大幅に短縮し、熱機関の組み立てを容易にして大幅なコストダウンも可能にしている。
端面壁部102,104の径方向内側で軸方向に垂直な平面領域に整列するように、端面壁部102,104と第1及び第2スリーブ部158,160との間にはそれぞれ第1、第2スリーブ部締結用クラッチ170,172が配置される。かくして、端面壁部102,104の径方向内側で軸方向に垂直な平面領域に整列するように、端面壁部102,104と第1及び第2スリーブ部158,160との間にはそれぞれ第1、第2スリーブ部締結用クラッチ170,172が配置される。かくして、第1、第2スリーブ部締結用クラッチ170,172と、第1及び第2スリーブ部158,160と、スリーブサポートベアリング142,144と、ピストン回転支持部132c,132dとは、それぞれ、端面壁部102,104の径方向内側で軸方向に垂直な平面領域に整列するようになり、軸方向寸法の大幅な短縮が可能となり、ロータリ内燃機関のコンパクトな構造が実現可能となる。図3Aに示すように、第1スリーブ部締結用クラッチ170は、端面壁部102と一体的なスリーブ部締結用アウターレース部170aと、第1ロータリピストン本体150の第1スリーブ部158と一体的なスリーブ部締結用インナーレース部170bとを備える。スリーブ部締結用アウターレース部170aは、六角形状のカム面170cを有する。スリーブ部締結用アウターレース部170aとスリーブ部締結用インナーレース部170bとの間には周方向に間隔をおいて複数のスリーブ部締結用楔状カム空間部174が形成され、スリーブ部締結用楔状カム空間部174には複数のカムエレメントとしてのスリーブ部締結用カムローラ176が収納される。
スリーブ部締結用アウターレース部170aとスリーブ部締結用インナーレース部170bとの間には環状リテーナ178が収納される。図6に示すように、環状リテーナ178はスリーブ部締結用カムローラ176を収納するために周方向に間隔をおいて形成された複数の開口部178aを有するリテーナ本体178bを備える。リテーナ本体178bの内周部178cの直径はスリーブ部158の外周よりわずかに大きめに設定されて後述の潤滑油導入空間を形成している。第1、第2スリーブ部締結用クラッチ170,172は、それぞれ、アンチバックラッシュ機構180,182を備える。
図3Aに示されるように、アンチバックランシュ機構180は、端面壁部102の中央部において径方向に対向する位置に形成されたアンチバックラッシュ抑制シール収納部180aと、リテーナ178の外周から径方向外側に突出するように延びていて、アンチバックラッシュ抑制シール収納部180aに収納された作動突起部178dとを備える。S−字状バネ部材184(図6参照)が作動突起部178dをアンチバックラッシュ抑制シール収納部182aにおいてアンチバックラッシュ位置に付勢してスリーブ部締結用カムローラ176のバックラッシュ(遊び)を最小化する。そのため、ピストン150pのスリーブ部158が、図3Aにおいて、反時計方向の作用を受けたときにインナーレース部170aを介して端面壁部102に迅速にロック状態とされ、スリーブ部締結用カムローラ176の遊びが少ない分、機械変換効率が向上する。
一方、図3Bに示すように、第2スリーブ部締結用クラッチ172は、端面壁部104と一体的なスリーブ部締結用アウターレース部172aと、第2ロータリピストン本体152のスリーブ部160と一体的なスリーブ部締結用インターレース部172bとを備える。スリーブ部締結用アウターレース部172aは、六角形状のカム面172cを有する。スリーブ部締結用アウターレース部172aとインターレース部172bとの間には周方向に間隔をおいて複数のスリーブ部締結用楔状カム空間部174Aが形成され、スリーブ部締結用楔状カム空間部174Aには複数のカムエレメントとしてのスリーブ部締結用カムローラ176Aが収納される。
さらに、スリーブ部締結用アウターレース部172aとスリーブ部締結用インターレース部172bとの間には環状リテーナ178Aが収納される。環状リテーナ178Aはスリーブ部締結用カムローラ176Aを収納するために周方向に間隔をおいて形成された複数の開口部178aを有するリテーナ本体178bを備え、リテーナ本体178bの内周部178cの直径はスリーブ部158の外周よりわずかに大きめに設定される。第2スリーブ部締結用クラッチ172はアンチバックラッシュ機構182を備える。
図3Bに示されるように、アンチバックラッシュ機構182は、端面壁部104において、径方向に対向する位置に形成されたアンチバックラッシュ抑制シール収納部182aと、リテーナ178Aの外周から径方向外側に突出するように延びていて、アンチバックラッシュ抑制シール収納部182aに収納された作動突起部178dとを備える。S−字状バネ部材184(図6参照)が作動突起部178dをアンチバックラッシュ抑制シール収納部182aにおいてアンチバックラッシュ位置に付勢し、スリーブ部締結用カムローラ176Aのバックラッシュ(遊び)を最小化する。そのため、ピストン152pのスリーブ部160が、図3Bにおいて、反時計方向の作用を受けたときに端面壁部104に迅速にロック状態とされる。リテーナ178Aはリテーナ178と同様な構造を有するため、図示が省略されている。
図2B〜図2Dに示すように、出力軸132のクラッチ係合部132a、132bと第1、第2ロータリピストン本体150,152との間にはそれぞれ、第1、第2ボス部締結用クラッチ186,188が配置される。第1、第2ボス部締結用クラッチ186,188は、第1及び第2ボス部154、156とそれぞれ一体的なボス部締結用アウタレース部186a,188aと、出力軸132のクラッチ係合部132a、132bとそれぞれ一体的なボス部締結用インナーレース部186b、188bとを備える。
図4Aに示されるように、ボス部締結用アウタレース部186aは六角形状のカム面186cを有する。ボス部締結用アウタレース部186aと出力軸132のクラッチ係合部132bとの間には周方向に間隔をおいてボス部締結用楔状カム空間部186dが形成され、ボス部締結用楔状カム空間部186dには複数のカムエレメントとしてのボス部締結用カムローラ186eが収納される。ボス部154と出力軸132のクラッチ係合部132aとの間には環状リテーナ186fが収納され、環状リテーナ186fの周方向に分離した位置には複数の開口部186gが形成され、これら開口部186gにボス部締結用カムローラ186eがそれぞれ収納されて複数のボス部締結用楔状カム空間部186dにそれぞれ保持される。
図2B及び図4Bにおいて、第2ボス部締結用クラッチ188は、第2ロータリピストン本体152のボス部156と一体的なボス部締結用アウタレース部188aと、出力軸132のクラッチ係合部132bと一体的なボス部締結用インナーレース部188bとを備える。ボス部156と出力軸132のクラッチ係合部132bとの間には周方向に間隔をおいて複数のボス部締結用楔状カム空間部188dが形成され、ボス部締結用楔状カム空間部188dには複数のカムエレメントとしてのボス部締結用カムローラ188eが収納される。ボス部156と出力軸132のクラッチ係合部132bとの間には環状リテーナ188fが収納され、環状リテーナ188fの周方向に分離した位置には複数の開口部188gが形成され、これら開口部188gにボス部締結用カムローラ188eがそれぞれ収納されて複数のボス部締結用楔状カム空間部188dにそれぞれ保持される。
図4A,図4Bに示されるように、ボス部締結用ワンウエイクラッチ186,188は、それぞれ、アンチバックラッシュ機構190,192を備える。図4Aにおいて、アンチバックラッシュ機構190は、ボス部154の環状内壁部154aにおいて径方向に対向するように形成されたアンチバックラッシュ抑制シール収納部190aと、環状リテーナ186fの外周に設けられていてアンチバックラッシュ抑制シール収納部190aに収納された作動部材186hとを備える。環状リテーナ186fは図5のリテーナ178と類似構造を有する。S−字状バネ部材194が作動部材186hをアンチバックラッシュ抑制シール収納部190aにおいてアンチバックラッシュ位置に付勢する。S−字状バネ部材194は図6のものと類似構造を有する。図4Bにおいて、アンチバックラッシュ機構192は、ボス部156の環状内壁部156aにおいて径方向に対向するように形成されたアンチバックラッシュ抑制シール収納部192aと、リテーナ188fの外周に設けられていてアンチバックラッシュ抑制シール収納部192aに収納された作動部材188hとを備える。リテーナ188fは図5のリテーナ178と類似構造を有する。S−字状バネ部材194が作動部材188hをアンチバックラッシュ抑制シール収納部192aにおいてアンチバックラッシュ位置に付勢する。S−字状バネ部材194は図6のものと類似構造を有する。
図2B、図2C及び図7に示すように、第1及び第2ロータリピストン本体150,152は、第1及び第2ロータピストン150p,152pの軸方向に形成された断面C−形状のシール収納部210と、シール収納部210に収納されていて環状作動室106の内周璧106aと側壁106b並びに第1及び第2ボス部154,156に対してそれぞれ移動可能な分割シール部材220と、シール収納部210と分割シール部材220との間に配置されていて、分割シール部材220を内周璧106aと側壁106bと前記第1及び第2ボス部の外周に対して押圧する複数のバネ部材230とを備える。
図7より明らかなように、分割シール部材220は、断面L−形状の第1、第2コーナーシール240,242と、第1、第2サイドシール250,252とを備える。第1、第2コーナーシール240,242は、リーフバネからなるバネ部材230の先端部と係合するバネ収納シール収納部240a,240b、242a,242bを有する。バネ収納シール収納部240a、242aにはバネ部材230が収容され、バネ部材230の径方向外側に作用する押圧力によって、第1、第2コーナーシール240,242は傾斜面244を介して常時、接触状態に保持されるとともに、環状作動室106の内周璧106aと側壁106bに対してそれぞれ密着するように係合する。同様に、第1、第2サイドシール250,252は、第1、第2コーナーシール240,242のバネ収納シール収納部240b、242bと径方向に整列したバネ収納シール収納部250a,252aを有する。バネ収納シール収納部240b,250aとバネ収納シール収納部242b,252aにそれぞれ収納されたバネ部材230の径方向外側に作用する押圧力によって、第1、第2サイドシール250,252は傾斜面254、256を介して常時、接触状態に保持される。このとき、第1サイドシール250は、環状作動室106の側壁106b上を摺動する。第2サイドシール252のラジアル壁部は環状作動室106の側壁106bと第2ボス部156に対して密着するように係合しながら摺動する。第2サイドシール252のアキシャルシール壁部252bはボス部156の外周と密着するように摺動する。このため、第1、第2ロータリピストン本体150,152とシリンダーハウジング110との間の作動流体の漏れが最小となり、その分、エンジンの効率が向上してハイパワー出力が得られる。
図2B及び図7において、出力軸132の中心軸に沿ってメイン潤滑油供給路132Lと、メイン潤滑油供給路132Lから径方向に延びるように複数のラジアル潤滑油供給路132L1、132L2及び132L3が形成され、メイン潤滑油供給路132Lには潤滑油ポンプ及び潤滑油供給ライン(図示せず)を介して潤滑油が供給される。ラジアル潤滑油供給路から第1及び第2ボス部締結用クラッチ186,188及び第1、第2ニードルベアリング142,144並びに第1及び第2スリーブ部締結用クラッチ170,172に潤滑油が供給される。中央のラジアル潤滑油供給路132L1は、さらに、ロータリピストン本体150の内部に形成されたシール潤滑通路300、302,304,306と連通する。シール潤滑通路302,304,306はスリット状溝部210まで延びていて、スリット状溝部210を介して分割シール部材220に潤滑油を供給する。シール潤滑通路302,306の両端部にはそれぞれ多孔質プラグ308,310が装着され、シール潤滑通路304の先端部には多孔質プラグ312が装着され、これら多孔質プラグを介してスリット状溝部210から割シール部材220に潤滑油が徐々に供給され、シール部材220とシリンダーハウジングの内壁及び側壁とボス部156の外周との潤滑が円滑に行われる。熱機関の運転中に爆発室116に作用する爆発燃焼ガスによって、潤滑後の潤滑油は端面壁部のフランジ部104aに形成した環状潤滑油回収チャンバ322で回収される。回収された高温の潤滑油は潤滑油リターンライン(図示せず)を介して潤滑油サンプ(図示せず)内に戻される。
図1において、出力軸132には駆動ギヤ若しくはプーリー及びタイミングベルト等の動力伝達手段を介してスタータモータ(図示せず)が接続される。変形例としては、エンジンシリンダーハウジングにモータ発電機を連結してスタータモータとして利用しても良い。
次に、本実施例によるロータリ内燃機関100の作用について説明する。ロータリ内燃機関100の起動時において、グロープラグ412は制御回路(図示せず)により付勢されて所定温度に加熱される。一方、スタータモータにより出力軸132がクランキングされると、ロータリ過給器350のチャージロータ362が図2Aにおいて時計方向に回転する。すると、チャージロータ362の一対のローブ364が可動弁368の曲面シール部376aから離間するため、チャージチャンバ370にはインレット356から吸気系の空気が吸引され、チャージロータ362の更なる時計方向の回転に連れてチャージチャンバ370の吸気が加圧されて高圧吸気となり、連結パイプCPを介してアウトレット358から吸気ポート126に吐出される。吸気ポート126を介して吸気室118に高圧吸気CAが供給されと、ロータピストン150pには時計方向の圧力が作用し、ロータピストン152pには反時計方向の圧力が作用する。したがって、ロータピストン152pは、シリンダーハウジング110にロックされ、一方、ロータピストン150pが時計方向CWに回転駆動される。ロータピストン150pの時計方向の回転移動に連れて、圧縮室122の高圧吸気がさらに圧縮されて高温高圧の圧縮空気となる。ロータピストン150pがロータピストン152pに突起部(図示せず)を介して当接すると、両ピストンは慣性によりさらに時計方向に回転移動する。このとき、両ピストンの間に存在する高温高圧の圧縮吸気は噴流口124を介して旋回流室406に流入し、高温高圧の圧縮吸気の噴流が旋回流室406内部でグロープラグ412でさらに加熱されながら旋回流408となる。この時、着火部として機能する燃料噴射弁410から燃料が噴射され、燃料と高温高圧の圧縮吸気旋回流408との混合気が着火し、爆発燃焼ガスを生成する。爆発燃焼ガスは噴流口124を介して爆発室116に噴出し、爆発・排気行程を実行する。以後、吸入工程、圧縮工程、爆発行程、排気行程が繰り返され、出力軸132から動力が得られる。
図8は本発明の第2実施例によるハイブリッド車両10のブロック図を示す。以下の説明において、ハイブリッド車両10は自動車に適用したものとして説明するが、本発明は、自動車に限定されず、例えば、トラック、バス、自動2輪車、自動3輪車等の車両、蒸気機関車、ディーゼル機関車、船舶、航空機、宇宙往還機、油圧ショベル及びブルドーザ等の建設機械、トラクター、コンバイン等の農林業機械及び戦車等の特装車両等の車両にも適用可能である。
ハイブリッド車両10は、第1実施例によるロータリ内燃機関100を備えていて、ハイブリッド車両10に推進用動力を供給する動力装置12と、推進用動力をハイブリッド車両10に伝達する出力装置14とを備える。出力装置14はロータリ内燃機関100の動力を選択的に遮断若しくは締結するクラッチCLと、ロータリ内燃機関100の動力を複数の走行速度にシフトするトランスミッションTRと、トランスミッションTRの出力を車両に伝達するためのプロペラーシャフトPSを備える。プロペラーシャフトPSはディファレンシャル17を介してハイブリッド車両10の負荷としての駆動輪等の推進装置18を駆動する。車両が船舶若しくは航空機等の場合は、周知の如く、ハイブリッド車両10の負荷としてプロペラやスクリュー等の推進手段が用いられる。
図8に示したハイブリッド車両10において、動力装置12のロータリ内燃機関100はロータリ過給器350を備えており、ロータリ内燃機関100の排気ポート128にはターボチャージャ50が接続されている。排気ガスの噴流により駆動されたターボチャージャ50によって、エアーフィルタAFを含む吸気系52の吸気は加圧されて、さらに、ロータリ過給器350により加圧されて高圧吸気がロータリ内燃機関100の吸気ポート126に供給される。ロータリ内燃機関100は、着火手段として機能する燃料噴射弁410と、吸入空気と燃料との混合気を加熱するためのグロープラグ412を備える。燃料噴射弁410は、燃料ポンプ56を介して燃料タンク58に接続される。グロープラグ412はグロープラグ制御器54からの供給電力で混合気を所定温度にまで加熱する。グロープラグ制御器54は蓄電装置22から電力が供給される。出力装置14はディファレンシャルに隣接して配置されたモータ発電機(M/G)20を備える。M/G20は車両の減速時又は制動時に回生エネルギーを回収して発電し、発電電力をパワーコンバータ21により交直変換してバッテリ等の蓄電装置22に蓄電する。蓄電装置22の出力電力はグロープラグ制御器54に供給されると共にハイブリッド車両10の加速時にはパワーコンバータ21で直交変換してM/G20をモータとして機能させる。
出力軸132には駆動ギヤ若しくはプーリー及びタイミングベルト等の動力伝達手段を介してスタータモータ(図示せず)が接続される。変形例としては、エンジンハウジングに装着したモータ発電機を出力軸に直結してスタータモータとして利用しても良い。
ハイブリッド車両10のスタート時において、グロープラグ412はグロープラグ制御器54から電力が供給されて所定温度に加熱される。一方、スタータモータにより出力軸132がクランキングされると、ロータリ過給器350のアウトレット358から高圧吸気CAが吸気ポート126を介して吸気室118に供給される(図2A,図4A参照)。このとき、高圧吸気はロータリ内燃機関100の内部でロータリピストン部によって圧縮されて高温高圧圧縮空気となり、燃焼部400で燃料と混合されて爆発燃焼ガスを発生して、ロータリ内燃機関100により出力軸132に動力が発生する。この動力を出力装置14を介して駆動輪18等の推進手段に伝達されてハイブリッド車両10が推進する。ハイブリッド車両10の走行中にブレーキが掛かると、回生エネルギーによってモータ発電機20が作動して発電し、発電電力はパワーコンバータ21で恐竜電力から直流電力に変換されて蓄電装置22に蓄電される。ハイブリッド車両10を加速する際には、蓄電装置22から出力電力がパワーコンバータ21で交流電力に変換されてモータ発電機20をモータとして機能させ、トルクアシストを行う。
以上、本発明の各実施例を図面に基づいて説明したが、これ等はあくまでも一実施形態を示すものであり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することが出来る。例えば、本発明のロータリ内燃機関はロータリディーゼルエンジンに適用したものとして記載したが、本発明はこの実施態様に限定されるものではなく、例えば、グロープラグを点火プラグに代えてガソリンエンジンとして適用しても良い。また、蓄電装置に外部電源接続用のインターフェースを設けて、夜間電力や再生可能エネルギーによる余剰電力をインターフェースを介して蓄電装置に充電してモータ発電機のモータモードの利用比率を高めるようにしても良い。
102,104...ディスク状端面壁部;106...環状作動室;110...シリンダーハウジング;132...出力軸;132a,132b...クラッチ係合部;142,144...ニードルベアリング;150,152...第1、第2ロータリピストン本体;170,172...第1、第2スリーブ部締結用クラッチ;186,188...第1、第2ボス部締結用クラッチ;190,192...アンチバックラッシュ機構;200...ロータリピストン部;220...分割シール部材;264...潤滑油供給ライン;264...潤滑油供給ライン;324...潤滑油リターンライン;350...ロータリ過給器;400...燃焼部;406...旋回流室;410...燃料噴射弁

Claims (4)

  1. 給気系から吸入空気を供給する吸気ポートと排気ガスを排出する排気ポートとを備え、軸方向に垂直な平面に延びると共に前記軸方向において間隔を置いて配置されたディスク状端面壁部を有するシリンダーハウジングと、
    前記シリンダーハウジングに対して同心的に接続されたロータハウジングと、前記ロータハウジングに収納されていて前記吸入空気を圧縮して高圧吸気を前記吸気ポートに供給するチャージロータとを有するロータリ過給器と、
    前記シリンダーハウジングに形成されていて前記吸気ポートと前記排気ポートとの間で給気室、圧縮室、爆発室及び排気室を形成する環状作動室と、
    前記圧縮室と前記爆発室との間で前記環状作動室に連通していて、前記圧縮室から供給された圧縮吸気と燃料との混合気を爆発燃焼させる燃焼部と、
    前記環状作動室の軸心方向に延びていて前記環状作動室の中間部に配置されたクラッチ係合部と、前記クラッチ係合部よりも径小で前記クラッチ係合部の両端から前記ディスク状端面壁部の径方向内側に延びるピストン回転支持部とを有すると共に前記ロータハウジング内に延びていて前記チャージロータに駆動連結された出力軸と、
    前記出力軸に回動可能に支持されていて爆発燃焼ガスに応答して前記環状作動室で回転移動しながら前記環状作動室を前記吸気室、前記圧縮室、前記爆発室及び前記排気室とに区画する第1及び第2ロータリピストン本体であって、前記クラッチ係合部と径方向に整列する第1及び第2ボス部と、前記第1及び第2ボス部の径方向外側にそれぞれ延びていて前記環状作動室に回転可能に収納された第1及び第2ロータピストンと、前記第1及び第2ボス部からそれぞれ延びていて前記ディスク状端面壁部の径方向内側に延びる第1及び第2スリーブ部とを有する第1及び第2ロータリピストン本体と、
    前記ディスク状端面壁部の前記径方向内側において前記ディスク状端面壁部と前記第1及び第2スリーブ部との間でそれぞれ配置されていて、前記第1及び第2スリーブ部それぞれを第1及び第2回転方向との間で前記端面壁部に対してロック状態とアンロック状態とに切り替える第1及び第2スリーブ部締結用クラッチと、
    前記クラッチ係合部と前記第1及び第2ボス部との間にそれぞれ配置されていて、前記第1及び第2ボス部それぞれを前記第2回転方向と前記第1回転方向との間で前記クラッチ係合部に対してロック状態とアンロック状態とに切り替える第1及び第2ボス部締結用クラッチと、
    前記ディスク状端面壁部の前記径方向内側で前記第1及び第2スリーブ部と前記ピストン回転支持部との間に装着された第1及び第2スリーブサポトベアリングと、
    前記第1及び第2ロータピストンの外周表面にそれぞれ形成されたシール収納部と、
    前記シール収納部において互いに対してスライド可能な状態で前記環状作動室の壁部及び前記第1及び第2ボス部に対してそれぞれ摺接する複数の分割シール部材と、
    前記シール収納部に配置されていて、前記複数の分割シール部材を前記壁部及び前記第1及び第2ボス部の外周に対して押圧する複数のバネ部材と、を備え、
    前記燃焼部が、前記圧縮室と前記爆発室とに連通するように前記シリンダーハウジングに配置されていて前記圧縮吸気の旋回流を形成する旋回流発生室と、
    前記爆発燃焼ガスを前記爆発室に噴出させる噴流口と、
    前記旋回流発生室において前記圧縮吸気の旋回流に対して交差するように前記燃料を噴射して着火させる燃料噴射弁と、を備え、
    前記ロータリ過給器が、前記給気系に接続されたインレットと前記吸気ポートに連通するアウトレットと、前記ロータハウジングに形成されていて、前記インレット及び前記アウトレットとが開口するロータ作動室と、前記チャージロータに形成されていて前記ロータ作動室の内周面上を回転移動しながら前記インレットから前記吸気を吸引すると共に吸引後の前記吸気を圧縮しながら前記アウトレットから前記吸気ポートに吐出する少なくとも1つのローブと、前記ローブの径方向内側領域において前記ローブの周方向後縁部に形成された曲面摺動凹部と、前記インレットに隣接して前記チャージロータに対して摺接可能な可動弁と、前記可動弁と前記曲面摺動凹部との間に形成されたチャージチャンバとを備え、
    前記可動弁が前記ロータハウジングにピボット軸を介して回動するバルブエレメントと、前記ロータハウジングに形成されたバネ収納部に収納されていて前記バルブエレメントを前記チャージロータ側に押圧する押圧バネとを備え、
    前記バルブエレメントが、前記ローブと前記曲面摺動凹部とに接触しながら摺動する曲面シール部と、前記チャージチャンバと前記アウトレットとを連絡する連通開口部とを備えることを特徴とするロータリ内燃機関。
  2. 前記出力軸の軸心方向に沿って形成されたメイン潤滑油供給路と、前記メイン潤滑油供給路から径方向外側に延びていて前記第1及び第2スリーブ部締結用クラッチ及び前記第1及び第2ボス部締結用クラッチとに連通する第1潤滑油供給通路と、
    前記第1及び第2ロータピストンの内部においてそれぞれ前記シール収納部に延びていて前記メイン潤滑油供給路に連通し、前記複数のシール部材に潤滑油を供給する第2潤滑油供給通路とを備えることを特徴とする請求項1に記載のロータリ内燃機関。
  3. 推進装置と、
    前記推進装置に動力を伝達する出力装置と、
    前記動力を発生させるロータリ内燃機関とを備えた車両であって、
    前記ロータリ内燃機関が、
    給気系から吸入空気を供給する吸気ポートと排気ガスを排出する排気ポートとを備え、軸方向に垂直な平面に延びると共に前記軸方向において間隔を置いて配置されたディスク状端面壁部を有するシリンダーハウジングと、
    前記シリンダーハウジングに対して同心的に接続されたロータハウジングと、前記ロータハウジングに収納されていて前記吸入空気を圧縮して高圧吸気を前記吸気ポートに供給するチャージロータとを有するロータリ過給器と、
    前記シリンダーハウジングに形成されていて前記吸気ポートと前記排気ポートとの間で給気室、圧縮室、爆発室及び排気室を形成する環状作動室と、
    前記圧縮室と前記爆発室との間で前記環状作動室に連通していて、前記圧縮室から供給された圧縮吸気と燃料との混合気を爆発燃焼させる燃焼部と、
    前記環状作動室の軸心方向に延びていて前記環状作動室の中間部に配置されたクラッチ係合部と、前記クラッチ係合部よりも径小で前記クラッチ係合部の両端から前記ディスク状端面壁部の径方向内側に延びるピストン回転支持部とを有すると共に前記ロータハウジング内に延びていて前記チャージロータに駆動連結された出力軸と、
    前記出力軸に回動可能に支持されていて爆発燃焼ガスに応答して前記環状作動室で回転移動しながら前記環状作動室を前記吸気室、前記圧縮室、前記爆発室及び前記排気室とに区画する第1及び第2ロータリピストン本体であって、前記クラッチ係合部と径方向に整列する第1及び第2ボス部と、前記第1及び第2ボス部の径方向外側にそれぞれ延びていて前記環状作動室に回転可能に収納された第1及び第2ロータピストンと、前記第1及び第2ボス部からそれぞれ延びていて前記ディスク状端面壁部の径方向内側に延びる第1及び第2スリーブ部とを有する第1及び第2ロータリピストン本体と、
    前記ディスク状端面壁部の前記径方向内側において前記ディスク状端面壁部と前記第1及び第2スリーブ部との間でそれぞれ配置されていて、前記第1及び第2スリーブ部それぞれを第1及び第2回転方向との間で前記端面壁部に対してロック状態とアンロック状態とに切り替える第1及び第2スリーブ部締結用クラッチと、
    前記クラッチ係合部と前記第1及び第2ボス部との間にそれぞれ配置されていて、前記第1及び第2ボス部それぞれを前記第2回転方向と前記第1回転方向との間で前記クラッチ係合部に対してロック状態とアンロック状態とに切り替える第1及び第2ボス部締結用クラッチと、
    前記ディスク状端面壁部の前記径方向内側で前記第1及び第2スリーブ部と前記ピストン回転支持部との間に装着された第1及び第2スリーブサポトベアリングと、
    前記第1及び第2ロータピストンの外周表面にそれぞれ形成されたシール収納部と、
    前記シール収納部において互いに対してスライド可能な状態で前記環状作動室の壁部及び前記第1及び第2ボス部に対してそれぞれ摺接する複数の分割シール部材と、
    前記シール収納部に配置されていて、前記複数の分割シール部材を前記壁部及び前記第1及び第2ボス部の外周に対して押圧する複数のバネ部材と、を備え、
    前記燃焼部が、前記圧縮室と前記爆発室とに連通するように前記シリンダーハウジングに配置されていて前記圧縮吸気の旋回流を形成する旋回流発生室と、
    前記爆発燃焼ガスを前記爆発室に噴出させる噴流口と、
    前記旋回流発生室において前記圧縮吸気の旋回流に対して交差するように前記燃料を噴射して着火させる燃料噴射弁と、を備え、
    前記ロータリ過給器が、前記給気系に接続されたインレットと前記吸気ポートに連通するアウトレットと、前記ロータハウジングに形成されていて、前記インレット及び前記アウトレットとが開口するロータ作動室と、前記チャージロータに形成されていて前記ロータ作動室の内周面上を回転移動しながら前記インレットから前記吸気を吸引すると共に吸引後の前記吸気を圧縮しながら前記アウトレットから前記吸気ポートに吐出する少なくとも1つのローブと、前記ローブの径方向内側領域において前記ローブの周方向後縁部に形成された曲面摺動凹部と、前記インレットに隣接して前記チャージロータに対して摺接可能な可動弁と、前記可動弁と前記曲面摺動凹部との間に形成されたチャージチャンバとを備え、
    前記可動弁が前記ロータハウジングにピボット軸を介して回動するバルブエレメントと、前記ロータハウジングに形成されたバネ収納部に収納されていて前記バルブエレメントを前記チャージロータ側に押圧する押圧バネとを備え、
    前記バルブエレメントが、前記ローブと前記曲面摺動凹部とに接触しながら摺動する曲面シール部と、前記チャージチャンバと前記アウトレットとを連絡する連通開口部とを備えることを特徴とする車両。
  4. 請求項記載の車両の出力装置に駆動連結されていて前記車両の回生エネルギーにより発電して発電電力を供給するモータ発電機と、蓄電装置と、前記発電電力を直流出力に変換して前記蓄電装置に蓄電するとともに前記車両の加速時に前記蓄電装置の出力電力を交流出力に変換して前記モータ発電機をモータモードで駆動させるパワーコンバータとを備えたハイブリッド車両。
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