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JP5203681B2 - 角度依存性再帰反射材 - Google Patents

角度依存性再帰反射材 Download PDF

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Description

本発明は再帰反射材、特に透明微小球を用いた再帰反射材において、見る角度によって再帰反射光が現出・消失する角度依存性を付与した再帰反射材に関する。
再帰反射材は、自動車のヘッドライト等のビーム状の光が照射されると、ほぼその入射方向に帰還光を送出することができる特性から、例えば、夜間標識用の交通標識や衣類などに用いられている。
再帰反射材は、直角三角形の鏡面からなる三面体(キューブコーナー)などをエンボス加工したプリズムシートを用いたプリズムタイプ、あるいは、ガラスビーズなどの比較的高屈折の微小球を金属膜などの光反射層上に設けたビーズタイプのものが一般的に使用されている(例えば特許文献1〜2)。
また、再帰反射光を有色化する方法として、金属酸化物被覆鱗片状粉体を反射層とすることにより、入射光とは異なる着色光を再帰させる方法もある(例えば、特許文献3)。
また、再帰反射材は、真正品に貼付するなどして真正品と偽造品・模造品との判別などにも使用されている(例えば特許文献4)。再帰反射材は模倣が比較的困難であるため、高いセキュリティー性が得られる。
また、最近では、再帰反射材は、ファッション性を高める目的でも使用されるようになってきている。
特開昭63−38902号公報 特開平8−60627号公報 特開平11−167010号公報 特開2000−272300号公報
プリズムタイプの再帰反射材は、その製造において精密なエンボス加工を要するのに対し、ビーズタイプの再帰反射材は印刷技術を用いて容易に製造でき、また二次加工もしやすいという利点がある。
また、再帰反射材は、意匠性の付与や視認性の向上を図るという観点からは、どこから見ても再帰反射光が視認できるという広角性が望まれることが多い。このような点において、ビーズタイプの再帰反射材はプリズムタイプのものに比べて広角性に優れ、再帰反射材への光の照射角度(すなわち観察角度)を変えても再帰反射光が視認できるという利点がある。
しかしながら、見る角度によって再帰反射光が現出したり消失したりするような角度依存性のある再帰反射材は、セキュリティー性や意匠性の点で有利なことがある。また、複数の道路が交差する交差点などに設置される道路標識などにおいても、特定の方向でのみしか標識が視認できないようにした方が、標識の誤認を防ぐのに有利である。
前記プリズムタイプの再帰反射材の場合、再帰反射性が付与されるのは理論上入射角45°までであり、また、再帰反射領域においては入射角による再帰反射性にほとんど変化がない。このため、見る角度によって再帰反射光が現出したり消失したりする角度依存性の点では有利であるが、製造や二次加工がビーズタイプのものよりもしにくい。
一方、ビーズタイプの再帰反射材の場合には、比較的再帰反射可能な入射角領域が広く、また再帰反射領域においては入射角が大きくなるにつれて徐々に再帰反射性が低下する傾向にあり、見る角度によって再帰反射光が現出したり消失したりする角度依存性がほとんどない。
このため、ビーズタイプの再帰反射材は、製造や各種の加工が容易ではあるものの、セキュリティーや道路標識等への使用が制限されることがあった。
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、その目的は、見る角度によって再帰反射光が現出したり消失したりする角度依存性を有するビーズタイプの再帰反射材を提供することにある。
前記課題を達成するために本発明者等が鋭意検討を行った結果、ビーズタイプの再帰反射材において、反射材としてコレステリック液晶顔料を用いることにより、再帰反射光に角度依存性を付与できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる角度依存性再帰反射材は、反射層と、整列配置された透明微小球とを備える再帰反射材において、反射層の反射材料としてコレステリック液晶、および光透過性でかつ有色の干渉色を生起する金属酸化物被覆鱗片状粉体顔料を用い、その反射層中のコレステリック液晶は透明微小球に対向する面に露出するよう、パターン化して、かつ層状に設け、コレステリック液晶層の周囲を取り囲むよう、反射層中のコレステリック液晶層以外の残部に金属酸化物被覆鱗片粉体顔料の層を形成することを特徴とする。
本発明の再帰反射材において、コレステリック液晶中のコレステリック液晶顔料の濃度は1〜20質量%であり、コレステリック液晶顔料の粒径は10〜100μmであることが好適である。
また、再帰反射材において、反射層の厚さは10〜100μmであることが好適である。
また、本発明の再帰反射材において、さらに、透明微小球が配列する面とは逆側の反射層面上にバックアップ層が積層され、バックアップ層は暗色もしくは黒色であることが好適である。
また、本発明の再帰反射材において、反射層中の金属酸化物被覆鱗片状粉体顔料としてパール顔料を用いることが好適である。
反射層の反射材としてコレステリック液晶顔料を用いることにより、再帰反射材を見る角度によってコレステリック液晶による再帰反射光が観察されたりされなかったりするという角度依存性を有するビーズタイプの再帰反射材が得られる。
以下、本発明の一実施形態を参照して本発明を説明する。なお、本願明細書において「通常光」とは、例えば太陽光、あるいは蛍光灯等の照明の光のように存在する波長にばらつきがあり、また光の進行方向にもばらつきがあるような光を指す。これに対して、「直線光」とは、波長はばらばらであってもよいが進行方向が揃えられた光を指す。
図1は、本発明の再帰反射材の一実施形態の概略断面図である。
同図において、再帰反射材10は、下から順に、接着層12、バックアップ層14、再帰反射部16、及び保護層18が積層して構成され、接着層12を介して基体28に貼付されている。
再帰反射部16は、反射層20と、該反射層20上に多数整列配置された透明微小球22によって構成される。
透明微小球22は、反射層20上の焦点合わせのための焦点樹脂層24にその下方が埋め込まれた形で一重に整列配置されている。従来の再帰反射材と同様に、透明微小球22が球面レンズのような働きをすることで、反射層20で反射された光を入射してきた方向に帰還させる。この透明微小球22の上方に微小球固定層26を設け、さらにその上に保護層18が積層されている。保護層18は、透明性の高い材質から構成される。
そして、反射層20はコレステリック液晶層30を備えている。なお、図1に示すように、コレステリック液晶層30は、必ずしも反射層20の全体を構成している必要はない。
コレステリック液晶は、棒状の分子が幾重にも重なる層状の構造を有し、一つの層内では各分子が一定方向に配列しており、互いの層は分子の配列方向が螺旋状になるように集積している。その螺旋構造は一定の周期を持ち、螺旋の向きには右巻きと左巻きが存在する。
コレステリック液晶の螺旋軸方向に光が入射した場合、螺旋の巻きと同じ向きの円偏光で且つ液晶の螺旋ピッチや液屈折率などに依存した特定波長の光を反射する(選択反射)。Braggの法則に従えば、螺旋ピッチが長くなると、選択反射波長は長波長側にシフトする。また、入射角(螺旋軸方向に対する入射角度)が大きくなるにつれて、選択反射波長は短波長側にシフトする。螺旋軸に垂直な方向から入射した光は巻きが同じ円偏光でも層間を透過し反射されない。
本発明においては、コレステリック液晶層30を反射層20の反射材として用いることを特徴とし、再帰反射材に対して垂直(入射角0°)に近い方向から直線光を照射した場合にはコレステリック液晶により入射光を選択反射させ、これを再帰反射光として帰還させる。選択反射波長が可視光領域にあるコレステリック液晶であれば、照射光の波長によらず、選択反射波長に相当する着色光が再帰反射光として観察される。一方、観察角度(入射角)がある一定以上大きくなると、コレステリック液晶による選択反射光は観察されなくなる。その理由としては、入射角が一定以上に大きくなることにより、光がコレステリック液晶の螺旋状分子の層間を透過して選択反射光量が急激に低下するためと推察される。
このようにして、コレステリック液晶、特に有色の選択反射光を持つコレステリック液晶を反射材として用いることにより、見る角度によってコレステリック液晶顔料による再帰反射光が消失するという再帰反射材を得ることができる。
例えば、図1のように、コレステリック液晶層30が文字や模様等のパターンに形成されている場合、直線光の下で目視観察すると、入射角0°(再帰反射材に対して垂直方向)で観察した場合には、図2(a)に示すように、コレステリック液晶層のパターン40が観察される。このパターン40は、入射角が一定の範囲であれば観察されるが、入射角がある角度以上では図2(b)に示すように急激に消失する。
このような角度依存性が十分に発揮されるためには、入射角による再帰反射光の明度変化が大きく且つ急激であることが好ましい。例えば、入射角を0°から大きくした場合に、入射角が15°変化する間に明度が50%以下、さらには30%以下となることが望ましく、このような明度低下が入射角のより小さな変化、例えば10°の変化のうちに生じればより変化が急激となる。
なお、このような現象は直線光下で認められるものであり、通常光下では光が様々な方向から入射してくるため、再帰反射光そのものはほとんど認識できない。
コレステリック液晶層30は、本発明の目的を達成可能である限りどのような方法で形成したものであってもよいが、簡便に形成する方法としては、コレステリック液晶顔料を塗料ベースやインキベースに混合し、これを印刷若しくは塗布する方法が好適に採用できる。塗料ベースやインキベースとしては、透明性の高いものが好ましい。
コレステリック液晶顔料としては、印刷や塗布などによってコレステリック液晶特性を発揮できるものであれば何れも使用可能である。コレステリック液晶顔料の製造方法は公知であり、例えば、特開平7−304983号公報には、三次元に架橋可能な液晶ポリシロキサンなどの液晶材料を、ナイフ塗布による方法や2つのシート間で剪断したりする方法など公知の方法によりシート基材上に塗布配向させた後、熱的、光化学的あるいはその他公知の方法により架橋し、基材から剥離、粉砕することにより、コレステリック液晶顔料が得られることが記載されている。なお、コレステリック液晶顔料の市販品も入手可能であり、これを用いてもよい。市販品としては、例えば「ヘリコーンHC」(旭化成ワッカーシリコーン(株)より入手可能)がコレステリック液晶顔料として好適に使用できる。「ヘリコーンHC」は厚みに対して平均粒径が非常に大きい扁平な粉体で、コレステリック液晶の螺旋軸が厚み方向に向いており、配向性よく対象物上に配置できる。
再帰反射材の反射層の厚さは、通常10〜100μm程度であり、コレステリック液晶層30中のコレステリック液晶顔料の粒径が小さすぎたり、濃度が低すぎると、このような層厚では選択反射による再帰反射光が十分に視認できないことがある。従って、コレステリック液晶層中のコレステリック液晶顔料の粒径や濃度は、選択反射による再帰反射光が十分視認できる程度に大きくする。種類等により一概には言えないが、コレステリック液晶顔料の粒径としては10〜1000μm、濃度としては1〜20質量%の範囲とすることができる。
また、コレステリック液晶層30は、コレステリック液晶ポリマーを含むフィルムやシートを積層することにより形成することもできる。
図1のようにコレステリック液晶層30をパターン化して形成した場合、反射層20の残部には、目的に応じて他の反射材を用いてよい。例えば、反射層20において、コレステリック液晶層30以外の残部を、干渉色を持つ金属酸化物被覆鱗片状粉体(パール顔料)を反射材とする層で形成した場合、直線光下で観察すると、再帰反射材に対して垂直方向(入射角0°)付近からは干渉色を背景としたコレステリック液晶のパターンが観察され、ある角度以上からはパターンが急激に消失して干渉色の背景のみが観察される。他の反射材としては、パール顔料以外にも、アルミニウムなどの金属、金属酸化物、着色顔料など、公知のものを適宜選択して用いることができる。これら反射材を含む層は、印刷、塗布、蒸着等公知の方法により形成することでき、コレステリック液晶層形成後に形成することが好ましく、必要であればコレステリック液晶層を被覆するように形成することができる。
また、図1においては、反射層20の下方には、再帰反射光を鮮明にするために暗色もしくは黒色のバックアップ層14を設けているが、反射層20による反射光との混色を目的として、バックアップ層14を種々の色調とすることもできる。あるいは二酸化チタン粉末等を混入させて基体28の色を隠蔽することもできる。また、バックアップ層14は必ずしも必要ではなく、例えば基体28にある情報を視認可能としたい場合など、バックアップ層が問題となる場合には省略してもよい。
また、本発明においては、再帰反射材の表面あるいは各層の間の少なくとも一部に、文字や絵柄等の情報を印刷してもよい。あるいは、ホログラム層や回折パターン記録層などを組み合わせることもできる。
保護層18は、積層される他の層を支持し、再帰反射材表面を保護するためのもので、製造工程耐性、品質安定性、塗工適性、作業性などが要求される。また、透明性が高い材質を用いることが必要である。これら目的を達し得る強度、耐熱性、熱伝導性を有する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどが選ばれる。また、ホログラム、光回折パターンを有するフィルムであってもよい。
微小球固定層26に用いられる樹脂は、透明微小球との接着性が良く、また透明性が高いものが選ばれる。例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン粘着剤、シリコーン系粘着剤などが挙げられる。また、被膜強度及び透明微小球との接着強度を上げるために、架橋剤を加えても良い。
なお、図1の再帰反射材10は透明微小球22が樹脂層中に埋没して固定されたいわゆるクローズタイプの再帰反射材であるが、図3に示すように、保護層18及び微小球固定層26を持たず透明微小球22の上方が露出したいわゆるオープンタイプの再帰反射材とすることもできる。
透明微小球22は、従来公知のものを用いればよい。例えば、粒子径が30〜80μmのBaO−SiO−TiO系ガラス、BaO−ZnO−TiO系ガラス等を用いればよく、その屈折率は1.9〜2.2程度である。
焦点樹脂層24には、従来公知のものを用いればよく、透明性の高いものが好適である。例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。また、被膜強度を上げるために架橋剤を加えても良い。
なお、図1においては焦点樹脂層24を設け、その下方に反射層20を設けているが、焦点樹脂層24を省略して透明微小球22の下半球表面上に反射層20を直接設けることもできる。
接着層12は、公知のものを用いることができ、例えば、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤などが挙げられるが、これらに制限されるものではなく、目的に応じて適宜選択すればよい。また、接着の形態としては粘着剤による接着や、加熱によるホットメルト接着などが挙げられる。もちろん、再帰反射材の貼付不要の場合には接着層12を省略することができる。
以下、具体例を挙げて本発明を説明するが、これは本発明を限定するものではない。まず初めに、基礎となる再帰反射用ビーズフィルムを次のようにして製造した。
製造例1 再帰反射用ビーズフィルムの製造
100μmのPETフィルムの上面に、コンマーター(登録商標)によりポリエチレン樹脂を厚さ約25μmに塗工した。ポリエチレン樹脂が完全に固化する前に、該樹脂上にガラスビーズ球(屈折率1.92、粒径38〜53μm)を一重に散布した後、加熱乾燥して、ガラスビーズ球の下半球をポリエチレン樹脂中に埋没させて冷却して固定した。
さらに、その上(すなわち、埋没していないガラスビーズ上半球面)に、再帰反射光の焦点調節のためのポリエチレン樹脂を塗工し、加熱乾燥して、ガラスビーズ球全体をポリエチレン樹脂中に封入固定した。
以下の製造例においては、このようにして得られたビーズフィルムを用いて再帰反射材を各種再帰反射フィルムを製造したが、市販再帰反射用ビーズフィルムを用いることもできる。
製造例2 再帰反射フィルムの製造
次のようにして再帰反射フィルムを製造した。すなわち、1gの反射材と、15gのニトロセルロースラッカーLC−21[玄々化学工業(株)]とを混合攪拌して反射材を分散させ、これを、製造例1の再帰反射用ビーズフィルムのガラスビーズ固定側表面(ポリエチレン樹脂層表面)に、ドクターブレードを用いて101μmのマージンでドローダウンし、乾燥させて、再帰反射フィルムを得た。
反射材として、コレステリック液晶顔料[旭化成ワッカーシリコーン(株)のヘリコーンHCスカラベXL、外観色:淡黄白色、選択反射色:緑色、平均粒径約500μm、厚み約5μm]を用いて、実施例1の再帰反射フィルムを得た。
また、比較のために、反射材として雲母チタンパール顔料[商品名:Iriodin215、メルク(株)、外観色:白色〜薄緑色、干渉色:赤紫色、粒径約10〜60μm]を用いて、比較例1の再帰反射フィルムを得た。
試験例1 角度依存性
上記実施例1及び比較例1の再帰反射フィルムの角度依存性を調べるために、フィルムに対する照射角度を変えて色調測定を行った。また、比較例2として、市販の再帰反射フィルム[(株)丸仁製再帰反射フィルムLF−1200(Silver)、反射層:アルミ蒸着膜]についても測定を行った。
色調測定装置の概略構成を図4に示す。同図において、色調測定装置50は、白色直線光源52(ハロゲン光源からグラスファイバーで直線光を導出)と、ハーフミラー54(可視光反射率90%)と、非接触画像測色計56(ICA−2000H、浅枝設計事務所製)とを備えている。白色直線光源52から照射された光は、ハーフミラー54でその一部が透過されて、再帰反射材フィルム58に照射される。再帰反射フィルム58からの再帰反射光は再びハーフミラー54へ進み、その一部がハーフミラー54で反射して、非接触画像測色計56によって測色される。
再帰反射フィルム58は透明なガラスプレート上に固定して、試験に供した。照射光がフィルム面に対して垂直な場合を入射角0°、照射光がフィルム面に対して平行な場合を入射角90°として、入射角0°から75°まで再帰反射フィルム58の角度を変化させて再帰反射光を測定した。測定は、外部光の影響を受けないようにするために、暗室で行い、L*a*b表色系で記録した。
図5は、入射角による明度(L値)の変化を示している。図5のように、入射角(すなわち再帰反射観察角度)を0°から徐々に大きくしていくと、従来のようにパール顔料やアルミニウムなどの金属膜を反射材とする再帰反射フィルム(比較例1〜2)では、入射角が大きくなっても、明度(すなわち再帰反射光の光量)はほとんど変化せず、入射角75°でも高い明度を有している。このため、直線光下での目視でも、入射角0°から75°まで赤紫色の干渉色(比較例1)、銀色の金属色(比較例2)がそれぞれ消失することなく観察された。
これに対して、コレステリック液晶を反射材とする再帰反射フィルム(製造例1)では、入射角が30°より大きくなると明度が急激に低下し、入射角45°の明度は30°の明度の約1/4であった。
そして、実際に直線光下において目視により再帰反射光を観察すると、製造例1の再帰反射材フィルムは、入射角0°〜30°では緑色を呈したが、照射角度45°では緑色が消失し、ほぼ無彩色となった。
このように、コレステリック液晶を反射材とすることにより、見る角度によって再帰反射光が現出・消失する角度依存性を有したビーズタイプの再帰反射材を得ることができる。
また、図6は、入射角を0°から15°、30°、45°、55°、65°、75°と変化させた場合の色相の変化(L**b*)を示している。図6ように、パール顔料やアルミニウムなどの金属膜を反射材とする場合(比較例1〜2)では色相が徐々に変化するもののその変化率は非常に小さい。これに対し、コレステリック液晶を反射材とする場合(製造例1)には、照射角度30°から45°の間で色相も大幅に変化していることがわかる。
本発明の再帰反射材の一実施形態の断面図である。 本発明の再帰反射材の一実施形態の、観察角度による再帰反射光の現出・消失を示す図である。 本発明の再帰反射材の他の実施形態の断面図である。 再帰反射光の色調測定装置の概略図である。 再帰反射フィルムに対する入射角を0°から75°まで変化させた場合の、再帰反射光の明度変化を示す図である。 再帰反射フィルムに対する入射角を0°から75°まで変化させた場合の、再帰反射光の色相変化を示す図である。
符号の説明
10 再帰反射材
12 接着層
14 バックアップ層
16 再帰反射部
18 保護層
20 反射層
22 透明微小球
24 焦点樹脂層
26 微小球固定層
30 コレステリック液晶層

Claims (5)

  1. 反射層と、整列配置された透明微小球とを備える再帰反射材において、
    反射層の反射材料としてコレステリック液晶、および光透過性でかつ有色の干渉色を生起する金属酸化物被覆鱗片状粉体顔料を用い、
    反射層中のコレステリック液晶は透明微小球に対向する面に露出するよう、パターン化して、かつ層状に設け、
    コレステリック液晶層の周囲を取り囲むよう、反射層中のコレステリック液晶層以外の残部に金属酸化物被覆鱗片粉体顔料の層を形成することを特徴とする角度依存性再帰反射材。
  2. 請求項1記載の再帰反射材において、コレステリック液晶中のコレステリック液晶顔料の濃度は1〜20質量%であり、
    コレステリック液晶顔料の粒径は10〜100μmであることを特徴とする角度依存性再帰反射材。
  3. 請求項1又は2記載の再帰反射材において、反射層の厚さは10〜100μmであることを特徴とする角度依存性再帰反射材。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の再帰反射材において、さらに、透明微小球が配列する面とは逆側の反射層面上にバックアップ層が積層され、
    バックアップ層は暗色もしくは黒色であることを特徴とする角度依存性再帰反射材。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の再帰反射材において、反射層中の金属酸化物被覆鱗片状粉体顔料としてパール顔料を用いることを特徴とする角度依存性再帰反射材。
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