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JP5197361B2 - 睡眠障害を処置するための組成物および方法 - Google Patents

睡眠障害を処置するための組成物および方法 Download PDF

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Description

緒言
本願は、2005年6月6日に出願された米国仮出願第60/687,803号の利益を主張し、該米国仮出願第60/687,803号の内容は、その全体が本明細書において参考として援用される。
発明の背景
呼吸障害の離散群の研究に多大な努力が捧げられてきた。呼吸障害は主に睡眠の間に起こり、結果として、日中の眠気の形をとり覚醒時を通して持続し得、相当な経済的損失(例えば、数千もの失われたマンアワー)をもたらすかまたは雇用上の安全問題(例えば、重機の操作中の雇用者の注意力欠如)を引き起こす。睡眠関連呼吸障害は、呼吸の反復的低下(低呼吸)、呼吸の周期的停止(無呼吸)、または換気の連続的もしくは持続的な低下によって特徴付けられる。
一般に、睡眠時無呼吸は、睡眠中の鼻および口での気流の間欠的な停止として定義される。慣例により、少なくとも10秒間の持続期間の無呼吸が重要であると考えられてきた:しかし、殆どの個体において無呼吸は20〜30秒間の持続期間であり、2〜3分間もの長さですらあり得る。臨床学的に重要であると考えられるべき無呼吸の最小数についてはいくらか不明であるが、殆どの個体が、医師の注意を引くまでに、1時間の睡眠あたり少なくとも10〜15回の事象を有する。
睡眠時無呼吸は、3つの型に分類されてきた:中枢性、閉塞性(最も一般的な型)、および混合性である。中枢性睡眠時無呼吸においては、全呼吸筋に対する神経性駆動が一時的に停止される。閉塞性睡眠時無呼吸においては、継続する呼吸駆動にも関わらず、中咽頭気道の閉塞に起因して気流が停止する。混合性無呼吸は、中枢性無呼吸とその後の閉塞性の成分からなり、閉塞性睡眠時無呼吸の異型である。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は、就業する成人男性の24%および同様の女性の9%もの人において同定されており、ピーク有病率は60年代である。習慣的なひどいいびきは、OSASのほぼ不変の特徴であり、中年男性の24%までおよび同様の年齢の女性の14%までにおいて記載されており、より高齢の被験体においてさらに高い有病率を有する。閉塞性睡眠時無呼吸症候群の決定的な事象は、しばしば中咽頭のレベルでの、上気道の閉塞である。結果として起こる無呼吸は、一般的に、個体が睡眠状態から短時間覚醒してそれにより気道開存性および気流を回復するまで、進行性の型の窒息をもたらす。
OSASを特徴付ける夜間の窒息および睡眠からの覚醒の反復エピソードは、一連の続発的な生理学的事象をもたらし、これが次いで臨床的な症候群の合併症を引き起こす。最も一般的な徴候は、反復する覚醒応答によって誘発される睡眠の分断および徐波睡眠の欠失から生じると考えられる、神経精神医学的障害および行動障害である。夜間の中枢性低呼吸もまた、重要な役割を果たす。最も一般的な徴候は、過剰な日中の眠気である。OSASは、今や、日中の眠気の主要な原因として認識され、自動車事故などの問題についての重要な危険因子として関連付けられてきている。他の関連する症状として、知能障害、記憶消失、人格障害および不能が挙げられるがこれらに限定されない。
もう一つの主要な徴候は、本来心呼吸系のものであり、夜間窒息の反復エピソードから生じると考えられる。殆どの個体は、無呼吸中に1分間あたり30拍〜50拍までの心臓の周期性徐脈化と、続いて、換気期中に1分間あたり90〜120拍の頻脈化とを示す。少数の個体は、8〜12秒間の持続期間の心停止を伴う重篤な徐脈、または非持続性心室性頻脈を含む危険な頻脈性不整脈を発症する。OSASはまた、潜在的な心疾患を有する患者において左室不全を悪化させる。この合併症は、各々の閉塞性事象の間の左室後負荷の増大の組合せ効果に起因する可能性が最も高く、胸内陰圧の増大、反復性夜間低呼吸、および慢性的に高められた交感神経副腎活性に続く。
中枢性睡眠時無呼吸は、OSASより有病率が低いが、日中の肺胞性低換気または周期的呼吸に関連する医学的障害、神経学的障害、および/または神経筋障害を有する広範な患者において同定され得る。中枢性睡眠時無呼吸における決定的な事象は、呼吸筋に対する中枢性駆動の一過性の停止である。結果として生じる無呼吸は、OSASのものと類似の主な事象の連続をもたらす。いくつかの潜在的な機構が、睡眠中の呼吸駆動の停止をもたらし得る。代謝性の呼吸制御系および呼吸神経筋装置における欠損が明白である。他の中枢性睡眠時無呼吸障害は、他には損傷のない呼吸制御系における一過性の不安定性から生じる。
臨床的に重要な中枢性睡眠時無呼吸を有する個体において、障害を特徴付ける主な事象の連続は、顕著な生理学的および臨床的結果をもたらす。中枢性睡眠時無呼吸を有するこれらの個体において、肺胞性低換気症候群、日中の高炭酸ガス血症および低酸素血症が通常明らかであり、臨床像は、反復性呼吸不全、赤血球増加症、肺高血圧症、および右心不全の病歴によって占められる。睡眠不足、朝の頭痛、ならびに日中の疲労および眠気の愁訴もまた、顕著である。対照的に、中枢性睡眠時無呼吸が呼吸駆動の不安定性に起因する個体においては、臨床像は、反復する夜間覚醒、朝の疲労および日中の眠気を含む睡眠障害に関連する特徴によって占められる。
現行では、睡眠時無呼吸および他の睡眠関連呼吸障害を有する成人のための最も一般的であり最も効果的な処置は、気道陽圧(PAP)をもたらす機械的な形態の治療である。PAP処置下において、個体は、睡眠時に、ぴったりと合うプラスチックのマスクを鼻を覆って着ける。マスクは、圧縮機に取り付けられ、圧縮機は、鼻に空気を押し込み、患者の気道内に陽圧を作る。この方法の原理は、気道を加圧することによって機械的な「固定」作用をもたらし、これが気道が圧潰することを予防し、したがって閉塞性睡眠時無呼吸を予防する。PAP処置を受ける殆どの患者において効果的な治療応答が観察されるが、多くの患者は、装置または圧力に耐えることができず、処置を拒否する。さらに、隠れたモニタリング研究は、PAP処置に対する長期のコンプライアンスは非常に低いことを明白に示す。
OSASの処置のために、多様な上気道および頭蓋顔面の外科的手法が試みられてきた。アデノイド口蓋扁桃摘出法は、多くの小児においてOSASの有効な治療法であると考えられるが、一方、上気道手術は、成人OSAS患者において殆ど治療にならない。外科的な成功は、一般的に、無呼吸頻度の50%の減少であると考えられ、手術の利益を得ない個体に対して利益を得る個体を同定するための有用なスクリーニング方法は存在しない。
いくつかの型の薬理学的処置が無呼吸を有する患者において試みられてきたが、これまでのところ、一般的に有用であることが証明されたものはない(Smith&Quinnell(2004)Drugs 64:138-1399を参照)。多数の化合物が、その期待される呼吸刺激特性のために試験された。これらは、炭酸脱水素酵素阻害剤であるアセタゾラミドを含み、これは、主に中枢性無呼吸を有する個体において多様な改善をもたらしたが、閉塞性無呼吸の増大を引き起こした;プロゲスチンであるメドロキシプロゲステロンは、OSASにおいて一貫した利益を示さなかった;そして、通常は喘息の処置に使用される化合物であるテオフィリンは、中枢性無呼吸を有する患者に利益をもたらし得るが、閉塞性無呼吸を有する成人患者においては有用でないと考えられる。
他に試みられた薬理学的処置として、アデノシン、アデノシンアナログおよびアデノシン再取り込み阻害剤の投与が挙げられる(例えば、米国特許第5,075,290号を参照)。具体的には、OSASを有する個体において増加する体内においてユビキタスな化合物であるアデノシンは、呼吸を刺激することが示されており、睡眠時無呼吸の動物モデルにおいて無呼吸を低減する上でいくらか有効である。
OSASを処置するための他の剤として、脳の活性を刺激するかまたはオピオイドアンタゴニストである化合物が挙げられる。具体的には、脳脊髄液のオピオイド活性の増大がOSASにおいて同定されており、中枢性刺激またはオピオイドアンタゴニストは、OSASの有益な処置であると考えられる。しかし、中枢神経系および頸動脈小体化学受容体を刺激する一方で無呼吸の長さを減少させる化合物であるドキサプラムは、閉塞性睡眠時無呼吸を有する個体において平均動脈酸素飽和を変化させない。さらに、呼吸を刺激することが知られているオピオイドアンタゴニストであるナロキソンは、閉塞性睡眠時無呼吸を有する個体において僅かのみ有益である。
呼吸に関与する神経伝達物質および神経伝達系に作用するいくつかの剤が、OSASを有する個体において試験されてきた。これらの化合物の殆どは、ノルエピネフリン、ドーパミンおよびセロトニンを含むモノアミン神経伝達物質の活性を増大することによって作用する抗うつ薬として開発されてきた。例えば、三環系抗うつ剤であるプロトリプチリンは、いくつかの小試験において試験され、結果は変わりやすく、副作用は頻繁で重篤であった。セロトニンは睡眠を促進し呼吸を刺激するので、セロトニン前駆体であるトリプトファンならびに選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)が、OSASを有する個体において試験されてきた。
セロトニン再取り込み阻害剤であるフルオキセチンは、睡眠時無呼吸を処置するために提案されてきたが(米国特許第5,356,934号)、初期の証拠は、かかる化合物が、OSASを有する個体のおよそ50%のみにおいて測定可能な利益を生じ得ることを示唆する。フルオキセチンまたはパロキセチンなどのSSRIを睡眠時無呼吸症候群を処置するために使用することについての根拠は、部分的には、上気道運動出力を刺激するそれらの能力にある。第四脳室の床部へのセロトニンの適用(Rose,et al.(1995)Respir.Physiol.101:59-69)または舌下運動核(hypoglossal motor nucleus)中へのセロトニンの適用(Kubin,et al.(1992)Neurosci.Lett.139:243-248)は、ネコにおいて上気道運動の活性化をもたらした;セロトニンサブタイプ2受容体によって主に媒介されると考えられる効果である(Okabe,et al.(1997)Respir.Physiol.110:151-160;Volgin,et al.(2003)Eur.J.Neurosci.17:1179-1188)。
逆に、イングリッシュブルドッグへの5−ヒドロキシトリプタミン2受容体アンタゴニストの全身投与は、上気道筋の電気的活性化を低下させ、上気道の断面積を減少させた(Veasey,et al.(1996)Am.J.Respir.Crit.Care Med.153:776-786)。これらの観察は、一部の患者においてSSRI処置の後で観察される、睡眠により障害される呼吸の改善についてあり得る説明を提供するが、SSRI処置が一般的に有効であるために他の剤と組み合わされなければならないことを示す。
特異的なセロトニンサブタイプ1受容体アゴニストであり、呼吸を刺激するブスピロン(Mendelson,et al.(1990)Am.Rev.Respir.Dis.141:1527-1530)は、睡眠時無呼吸症候群を有する5人の患者のうち4人において無呼吸指標を減少させること(Mendelson,et al.(1991)J.Clin.Psychopharmacol.11:71-72)、および1小児において術後持続性吸息呼吸(apneustic breathing)を取り除くこと(Wilken,et al.(1997)J.Pediatr.130:89-94)が示されている。無呼吸を処置するためのセロトニンアゴニストの使用は、米国特許第6,552,062号;同第6,433,175号;同第6,432,956号;同第6,387,907号;同第6,356,598号;同第6,380,238号;および同第6,303,608号において提案されている。
セロトニンアンタゴニストはまた、人および睡眠関連呼吸障害の動物モデルにおける睡眠時無呼吸のための薬物処置として試験されてきた。全ての睡眠段階の間に頻繁な中枢性無呼吸を発現するラットにおいて、セロトニンアンタゴニストであるオンダンセロトン、R−ザコプリド(R-zacopride)およびミルタザピンは、全て、無呼吸頻度を低下させることが示されている。OSAS患者の一研究において、ミルタザピンは無呼吸頻度を50%低下させることができたが、一方、別の研究において、オンダンセトロンは何ら効果を示すことができなかった。しかしながら、OSASを処置するためのセロトニンアンタゴニストの使用は、米国特許第6,835,740号;同第6,727,242号;同第6,649,183号;同第6,613,779号;同第6,576,670号;同第6,559,165号;同第6,552,062号;同第6,548,082号;同第6,465,490号;同第6,331,536号;同第6,303,595号;同第6,277,864号;同第6,143,792号;同第6,048,879号;同第5,995,470号および米国特許出願第10/285,277号において開示されている。
睡眠時無呼吸のためのいくつかの他の処置が開示されており、ヌクレオシド取り込み遮断薬ジピリダモール(米国特許第5,502,067号)、ピロカルピン化合物(米国特許第5,407,953号)、ユビデカレノン(米国特許第5,422,374号)、ソマトスタチン受容体アゴニスト(米国特許出願第10/280,517号)およびアセチルコリンエステラーゼ阻害剤(米国特許第6,034,117号)が挙げられる。興奮性アミノ酸であるグルタミン酸による、橋三叉神経間(pontine intertrigeminal)領域(Radulovacki,et al.(2003)Brain Research 975:66-72;Radulovacki,et al.(2004)Sleep 27:383-387)および橋脚被蓋(pedunculopontine tegmentum)(Saponjic,et al.(2003)Resp.Physiol.Neurobiol.138:223-237)などの多様な構造の刺激は、即時の無呼吸を誘発することが示されており、グルタミン酸放出阻害剤は、中枢性無呼吸の頻度を低下させることが、ラットモデルにおいて示されている(Radulovacki,et al.(2001)J.Pharm.Pharmacol.53:1555-9)。OSASを処置するためのグルタミン酸のアンタゴニストまたは放出阻害剤の使用は、米国特許第6,555,564号において開示される。さらに、カンナビノイド受容体アゴニストΔ9−テトラヒドロカンナビノールは、動物モデルにおいて睡眠時無呼吸を低減することが示されている(Carley,et al.(2002)Sleep 25:391-398;米国特許出願第10/472,136号)。
睡眠関連呼吸障害を罹患する個体のための唯一の実行可能な処置が、患者のコンプライアンスが低い機械的形態の治療であるという事実、および、薬理学的処置に対する希望がまだ結実していないという事実を考慮すると、広範な睡眠関連呼吸障害を罹患する広い基底の個体に利益を与えるような薬理学に基づく処置が未だ必要である。また、高率での患者のコンプライアンスを得られるような、実行可能な睡眠関連呼吸障害の処置が未だ必要である。
発明の要旨
本発明は、睡眠関連呼吸障害を予防するかまたは寛解させる方法であって、少なくとも一つのコレシストキニン(CCK)受容体アンタゴニストをかかる治療を必要とする患者に投与することによるものである。特定の態様において、CCK受容体アンタゴニストを、睡眠関連呼吸障害を処置するために有用な少なくとも一つの他の治療剤と組み合わせて使用する。
発明の詳細な説明
ここで、コレシストキニン(CCK)受容体アンタゴニストを投与すると、無呼吸の発現の頻度が全ての睡眠段階において有意に低下することを見出した。したがって、本発明は、睡眠関連呼吸困難の予防または抑制におけるCCK受容体アンタゴニストの使用に関する。
本発明によれば、睡眠関連呼吸障害は、主に睡眠中、または睡眠中のみに顕在化する肺障害である。これは、眠りに落ちるおよび/または眠り続ける能力に影響を及ぼす睡眠の障害と一般的に関連する睡眠障害、例えば不眠症とは対照的である。かかる睡眠関連呼吸障害の例として、以下が挙げられるがこれらに限定されない:閉塞性睡眠時無呼吸症候群、未熟児無呼吸発作、先天性中枢性低換気症候群、肥満低換気症候群、中枢性睡眠時無呼吸症候群、チェーン・ストークス呼吸、およびいびき。特定の態様において、本発明の睡眠関連呼吸障害は、中枢性または閉塞性の睡眠時無呼吸である。本発明のCCK受容体アンタゴニストによる処置を必要とする被験体の診断または同定は、睡眠ポリグラフを含む、熟練の医師に周知の標準的方法を用いて行うことができる。
CCK受容体は、ペプチドホルモンのコレシストキニン(CCK)ファミリーのメンバーに結合するGタンパク質共役型受容体である。本発明の文脈において使用される場合、CCK受容体とは、頭蓋分野において周知のCCK AまたはCCK B受容体サブタイプの一つまたは複数を含むことを意図される。例えば、Pisegna,et al.(1992)Biochem.Biophys.Res.Commun.189(1):296-303;de Weerth,et al.(1993)Biochem.Biophys.Res.Commun.194(2):811-818;Lee,et al.(1993)J.Biol.Chem.268(11):8164-8169;およびGENBANK登録番号NP_795344およびNP_000721を参照。
CCK A受容体サブタイプは、膵臓の酵素分泌ならびに胆嚢および胃の平滑筋収縮の主要な生理学的メディエーターである。中枢および末梢神経系において、CCK A受容体は、満腹ならびにβ−エンドルフィンおよびドーパミンの放出を調節する。CCK B受容体は、B型ガストリン受容体であり、硫酸化CCKアナログおよび非硫酸化CCKアナログの両方に対して高いアフィニティーを有し、主に中枢神経系および胃腸管において見出される。したがって、一態様において、CCK受容体アンタゴニストは、末梢神経系における活性を有し、および/または、血液脳関門を越えない。別の態様において、CCK受容体アンタゴニストは、CCK A受容体またはCCK B受容体のいずれかに対抗する活性を示す。なおさらなる態様において、CCK受容体アンタゴニストは、CCK AおよびCCK Bの両方に対抗する活性を示す。
CCK AおよびCCK Bの両方に対する活性を示す例示的なアンタゴニストとして、ベンゾトリプト(benzotript)およびプログルミドが挙げられるがこれらに限定されない。例示的なCCK Aアンタゴニストとして、L-364,718(デバゼピド(devazepide));ロキシグルミド;デキシルオキシグルミド(dexloxiglumide);ロルグルミド(lorglumide);L−ロルグルミド;D−ロルグルミド;PD-140,548;TP-680;T-0632;A-67396;A-70276;A-71134およびSR 27897が挙げられるがこれらに限定されない。例示的なCCK B受容体アンタゴニストとして、CR2945;YM022;イトリグルミド(itriglumide);L-740,093;L-365,260;L-156,586;LY-262691;ウレイドアセトアミド(例えば、RP 69758、RP 72540、RP 73870);テトロノチオジン(tetronothiodin);ペプチドアナログ類(CI-1015およびCI-988);YF476;A-63387およびGV150013Xが挙げられるがこれらに限定されない。
他の例示的なCCK受容体アンタゴニストとして、以下が挙げられるがこれらに限定されない:A-64718;A-65186;スピログルミド(spiroglumide);CR-2345;CR-2767;CR2622;タラゼピド(tarazepide);L-365,260;L-708,474;L-368,730;L-369,466;L-736,380;FK-480;FR175985;FR193108;FR196979;FR202893、FR208418;FR208419;CP212,454;CP310,713;GV191869X;GV199114X;RPRl0l1367;S-0509;DA-3934;D51-9927;LY-202769;CCK-8;CCK-4;CAM1189;PD-135,666;CAM1481;PD-140,547;PD-140,723;PD-149,164;JB93182;AG-04lR;SR-27,897(リニトリプト(linitript);KSG-504;2-NAPおよび当該分野において公知の他のCCK受容体アンタゴニスト。
当業者は、本明細書において開示される剤に関して、かかる剤がキラル中心を含み得ることを理解する。したがって、かかる剤は、異なる鏡像異性体または鏡像異性体混合物として存在してもよい。単独の、または一つ以上の立体異性体との構造異性体混合物中に含まれる任意の一つの鏡像異性体の使用が、本発明によって企図される。
本明細書において示されるように、睡眠関連呼吸障害を予防するかまたは寛解させるための特定のCCKアンタゴニストの有効性は、アンタゴニストが、自由に運動している動物において、ノンレム(NREM)睡眠中およびレム(REM)睡眠中の自発的無呼吸の発現を抑制するか否かを評価することによって、決定することができる。
いくつかの麻酔動物モデルにおける呼吸に対するセロトニンまたはセロトニンアナログの効果についての先の研究は、不整合な応答を示してきた。例えば、セロトニンの投与は、ウサギにおいて呼吸速度の増加と一回換気量の減少とを引き起こすが、イヌにおいては一回換気量の増加を引き起こすことが示されている(Bisgard,et al.(1979)Respir.Physiol.37:61-80;Zucker&Cormish(1980)Circ.Res.47:509-515;Matsumoto(1981)Arch.Int.Phamacodyn.Ther.254:282-292)。
ネコを用いた研究において、セロトニン投与は、しばしば無呼吸が先行する過換気(Jacobs&Comroe(1971)Circ.Res.29:145-155;Black,et al.(1972)Am.J.Physiol.223:1097-1102)または即時の無呼吸とその後の速く浅い呼吸(Szereda-Przestaszewska&Wypych(1995)Respir.Physiol.101:231-237)とをもたらす。麻酔されたラットへのセロトニン、2−メチル−5−ヒドロキシトリプタミンまたは高用量のα−メチル−5−ヒドロキシトリプトリプタミン(hydroxytryptryptamine)(5−ヒドロキシトリプタミン2受容体アゴニスト)の静脈内投与は、即時の無呼吸をもたらし、持続期間は薬物用量によって決定された;この効果は、下神経節の上での迷走神経の両側での横断により遮断された(Yoshioka.et al.(1992)J.Pharmacol.Exp.Ther.260:917-924)。
これらの研究から、セロトニン受容体での作用が反射性無呼吸を開始させることを明らかにした。反射性無呼吸とは、所定の脳神経反射の活性化によってもたらされる呼吸努力の中断を指す用語である。一つの古典的な例は、顔面または鼻粘膜への冷水による三叉神経線維の刺激が無呼吸をもたらすいわゆる潜水反射であり、これは液体吸引を予防することができる。ヘーリング・ブロイヤー反射は、肺の膨張によってもたらされる無呼吸であり、過膨張傷害に対する保護として役立つ。上気道受容体は、有害ガスの吸入に対する応答において無呼吸を誘発し得る。これらの後の二つの形態の反射性無呼吸は、迷走神経の求心性線維によって媒介される。
Yoshiokaら((1992)J.Pharmacol.Exp.Ther.260:917-924)の知見は、迷走神経がまた、血管内セロトニンが反射性無呼吸を誘発するためにも必要であることを示唆する。下神経節に細胞体を有する迷走感覚ニューロンは、肺および胸壁を通して分布する多くの受容体からの情報を脳へ運ぶ。内因性CCKは、硫酸化されたオクタペプチドであり、迷走神経の感覚ニューロンの強力なアクチベーターである。
単離された下神経節細胞へのCCKの適用は、求心性ニューロンの濃度依存的な脱分極をもたらし(Widdop,et al.(1994)J.Auton.New.Syst.46:65-73)、低濃度のCCK受容体アンタゴニストによって単離された下神経節細胞の濃度−応答曲線は、右へシフトされる(すなわち、等価の効果を達成するために、より高いCCK濃度が要求される)。CCK受容体の二つの一般的なクラス、CCK A受容体およびCCK B受容体が、機能的に同定されている。
CCK A受容体アンタゴニストである薬物デバゼピドは、下神経節ニューロンのCCK誘導性脱分極の遮断において非常に強力である(Widdopら(1994)、上記)。逆に、CCK B受容体アンタゴニストであるLY-365,260は、より強力でない。これらの知見は、迷走神経依存性の反射性無呼吸の遮断を説明するかもしれない
本明細書において企図されるように、あらゆるCCK受容体アンタゴニストまたは内因性CCKの活性を妨げるアンタゴニストの組合せを、睡眠関連呼吸障害のための有効な処置として用いることができる。理論に束縛されることは望まないが、この効果についての機構は、内因性CCKによる迷走感覚ニューロンの活性化の妨害であると信じられている。しかし、また、CCKアンタゴニストがまた、自発性睡眠関連無呼吸に対して保護することを見出した。迷走神経反射性無呼吸と睡眠時無呼吸とは異なることが知られているので、この結果は予想外であった。反射性無呼吸は、覚醒中および睡眠中の両方の個体において、外界の刺激(例えば、液体または異物の吸入、刺激物質の吸入、または過剰な肺膨張)に起因して起こるが、一方、睡眠時無呼吸は、自発的に、および睡眠中に特異的に起こる。
本発明の方法によれば、睡眠関連呼吸障害を診断された被験体(例えば、ヒト、またはペット、動物園もしくは家畜の動物)に、CCK受容体アンタゴニストまたは該アンタゴニストを含む医薬組成物を、かかる傷害を予防するかまたは寛解させるために有効な量で投与する。一般的に、医薬組成物は、活性剤を、1種または2種以上の好適なキャリアまたはビヒクルとの混合物中に含み、ここで、医薬組成物は、例えば、意図される投与の経路、送達形式および所望の投与量に基づいて処方される。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Alfonso R.Gennaro編、第20版、Lippincott Williams&Wilkins:Philadelphia,PA,2000を参照。
医薬組成物中の主要なビヒクルまたはキャリアは、水性または非水性の性質のいずれであってもよい。例えば、好適なビヒクルまたはキャリアは、注射用水、生理食塩水溶液または人工脳脊髄液であってもよく、非経口投与のための組成物において一般的な他の材料を添加されていてもよい。中性に緩衝化された食塩水または血清アルブミンと混合された食塩水は、さらなる例示的なビヒクルである。医薬組成物は、約pH7.0〜8.5のトリス緩衝液、または約pH4.0〜5.5の酢酸緩衝液を含んでもよく、ソルビトールまたはその好適な代替物をさらに含んでもよい。本発明の医薬組成物を、凍結乾燥ケーキまたは水溶液の形態において、所望の程度の純度を有する選択された組成物を任意の処方剤と混合することによって、貯蔵のために調製してもよい。さらに、ショ糖などの適当な賦形剤を使用して、組成物を凍結乾燥物として処方してもよい。
受容可能な処方材料は、好ましくは、使用される投与量および濃度でレシピエントに対して非毒性である。医薬組成物は、例えば、pH、浸透圧、粘度、透明度、色、等張性、におい、無菌性、安定性、溶解または放出の速度、組成物の吸着性または浸透性を、改変、維持、または保存するための、処方材料を含む。好適な処方材料として、以下が挙げられるがこれらに限定されない:アミノ酸(グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニンまたはリジンなど);抗菌剤;抗酸化剤(アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム、または亜硫酸水素ナトリウムなど);緩衝剤(ホウ酸、重炭酸、Tris−HCl、クエン酸、リン酸、または他の有機酸など);
膨張剤(マンニトールまたはグリシンなど);キレート剤(エチレンジアミン四酢酸(EDTA)など);錯化剤(カフェイン、ポリビニルピロリドン、β−シクロデキストリンまたはヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン);充填剤;単糖類、二糖類および他の炭水化物(ブドウ糖、マンノースまたはデキストリンなど);タンパク質(血清アルブミン、ゼラチンまたは免疫グロブリン);着色料、香味料および希釈剤;乳化剤;親水性ポリマー(ポリビニルピロリドンなど);低分子量ポリペプチド;塩形成対イオン(ナトリウムなど);保存料(塩化ベンザルコニウム、安息香酸、サリチル酸、チメロサール、フェネチルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロルヘキシジン、ソルビン酸または過酸化水素など);
溶媒(グリセリン、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなど);懸濁剤;界面活性剤または湿潤剤(PLURONICS、PEG、ソルビタンエステル類、ポリソルベート類、例えばポリソルベート20およびポリソルベート80、TRITON、トリメタミン(trimethamine)、レシチン、コレステロール、またはチロキサパル(tyloxapal)など);安定性増強剤(ショ糖またはソルビトールなど);等張性増強剤(アルカリ金属ハライド、好ましくは塩化ナトリウムもしくは塩化カリウム、マンニトールまたはソルビトールなど);送達ビヒクル;希釈剤;賦形剤および/または医薬用アジュバント。
投与の経路は、経口、腹腔内、皮下、静脈内、筋肉内、経皮、吸入を含む任意の系の手段によるものであっても、または他の投与の経路によるものであってもよい;浸透圧ミニポンプおよび時限放出ペレットもしくは他のデポー形態の投与もまた、用いることができる。医薬組成物は、ボーラス注入によって投与されても、注入によって継続的に投与されても、または移植デバイスによって投与されてもよい。医薬組成物はまた、所望のアンタゴニストが吸収または被包されている膜、スポンジまたは別の適当な材料の移植を介して、局所的に投与されてもよい。移植デバイスを使用する場合、デバイスをあらゆる好適な組織または器官へ移植することができ、所望のアンタゴニストの送達は、拡散、時限放出ボーラス、または継続投与を介するものであってよい。本発明の方法による投与に関する唯一の制限は、投与の経路が適切な受容体への薬剤の送達を最終的にもたらすことである。
非経口投与を企図する場合、本発明における使用のための医薬組成物は、薬学的に受容可能なビヒクル中に所望のアンタゴニストを含有するパイロジェンフリーの非経口で受容可能な水溶液の形態であってもよい。非経口注入のための特に好適なビヒクルは、滅菌蒸留水である。調製は、アンタゴニストの徐放または持続放出をもたらすために、所望のアンタゴニストを、注射可能なマイクロスフェア、生体腐食性粒子、ポリマー化合物(ポリ乳酸もしくはポリグリコール酸など)、ビーズまたはリポソームなどをキャリア中へ処方することを含んでもよい。ヒアルロン酸を用いた処方もまた、循環中での期間の持続を促進する効果を有し得る。
本発明のアンタゴニストはまた、吸入のための乾燥散剤として、または、噴霧によるもののようなエアロゾル送達のための噴霧剤を用いる吸入溶液として処方されてもよい。PCT出願番号PCT/US94/001875において、肺投与がさらに記載される。
経口送達もまた企図され、ここでは、本発明のアンタゴニストは、錠剤およびカプセル剤などの固形投与形態の化合物において通例使用されるキャリアを用いてまたは用いずに処方される。カプセルは、バイオアベイラビリティが最大となり前全身(pre-systemic)の分解が最小となる胃腸管中の地点で処方物の活性成分を放出するように、設計することができる。希釈剤、香味料、低融点ワックス、植物油、潤滑剤、懸濁剤、錠剤崩壊剤および結合剤などのさらなる剤もまた、用いることができる。
錠剤は、一般的に、本明細書において開示されるようなアンタゴニストの有効量を、錠剤の製造に適した1種または2種以上の非毒性の賦形剤と混合することによって処方する。好適な賦形剤として以下が挙げられるがこれらに限定されない:炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムもしくは重炭酸、乳糖、もしくはリン酸カルシウムなどの不活性希釈剤;またはデンプン、ゼラチンもしくはアラビアゴムなどの結合剤;またはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸もしくはタルクなどの潤滑剤。
さらなる医薬組成物は、当業者には明らかであり、本明細書において開示される適切なCCK受容体アンタゴニストを持続送達(sustained-delivery)処方物または徐放送達(controlled-delivery)処方物中に含む処方物を含む。多様な持続送達または徐放送達の手段を処方するための技術、例えば、リポソームキャリア、生体腐食性微粒子または多孔性ビーズおよびデポー注入もまた、当業者に公知である。例えば、医薬組成物の送達のための多孔性ポリマー微粒子の徐放を記載するPCT出願番号PCT/US93/00829を参照。持続放出製剤として、造形品の形態の半透性ポリマーマトリックス、例えば以下が挙げられ得る:フィルム、またはマイクロカプセル、ポリエステル類、ヒドロゲル類、ポリ乳酸類(例えば、米国特許第3,773,919号)、L−グルタミン酸とγエチル−L−グルタミン酸とのコポリマー類(Sidman,et al.(1983)Biopolymers 22:547-556)、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)(Langer,et al.(1981)J.Biomed.Mater.Res.15:167-277;Langer(1982)Chem.Tech.12:98-105)、エチレンビニルアセテートまたはポリ−D(−)−3−ヒドロキシブチン酸(EP 133,988)。持続放出組成物としてまた、リポソームが挙げられ得る。リポソームは、当該分野において公知のいくつかの方法のいずれによって調製してもよい。例えば、Eppstein,et al.(1985)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:3688-3692を参照。
インビボでの使用のための医薬組成物は、代表的には滅菌である。特定の態様において、これは、滅菌ろ過膜を通してのろ過によって達成することができる。組成物が凍結乾燥される他の態様において、滅菌は、凍結乾燥および再構成の前または後のいずれにおいて行ってもよい。医薬組成物は、処方された後、滅菌バイアル中で、溶液、懸濁液、ゲル、乳液、固体として貯蔵されても、または脱水もしくは凍結乾燥された粉末として貯蔵されてもよい。かかる処方物は、すぐに使用できる形態において貯蔵されても、投与の前に再構成される形態(例えば、凍結乾燥されたもの)において貯蔵されてもよい。
本発明は、単回用量の投与単位をもたらすためのキットをさらに提供する。本発明によるキットは、各々が、本明細書において開示されるような乾燥したアンタゴニストを有する第一容器と、水性処方物を有する第二容器とを含んでもよく、第二容器として、例えば単一および複数のチャンバーがある予め充填されたシリンジ(例えば、液体シリンジ、溶解シリンジ(lyosyringe)または無針シリンジ)が挙げられる。
治療として用いられるべき本発明のアンタゴニストの有効量は、例えば、治療の内容および対象に依存する。当業者は、処置のための適当な投与量レベルが、所定の態様によって、送達されるアンタゴニスト、アンタゴニストが用いられる指標、投与の経路ならびに被験体のサイズ(体重、体表面もしくは器官のサイズ)および/または状態(年齢および一般的な健康)に部分的に依存してこのようにして異なることを理解する。本発明の方法によれば、睡眠関連呼吸障害の予防または寛解は、一般的に、無呼吸のエピソードの遅延もしくは予防、または無呼吸のエピソードの数、頻度もしくは持続期間の減少の臨床的結果を有する。医師は、最適な治療効果を得るために、投与量を滴定し、投与の経路を改変することができる。代表的な投与量は、上記の要因に依存して、約0.1μg/kgから約100mg/kgまたはそれ以上までの範囲である。
投与頻度は、処方物中の本明細書において開示されるようなアンタゴニストの薬物動態のパラメーターに依存する。例えば、医師は、所望の効果を達成する投与量に達するまで、アンタゴニストを投与する。かかる場合、アンタゴニストは、単回用量として、または長期間の二回もしくはそれ以上の用量(これは、所望のアンタゴニストの同じ量を含んでいても、含んでいなくともよい)として、または移植デバイスもしくはカテーテルを解する継続注入として投与することができる。適当な投与量を確立するためのさらなる改善は、当業者によって日常的に行われる。適当な投与量はまた、適当な用量−応答データの使用を通して確認することができる。
処置を必要とする被験体への投与は、就寝の直前に行われても、就寝の前の任意の時間に、その状況のために必要とされる適切な徐放(slow release)または遅延放出投与形態を用いて行われてもよい。かかる処置の効果は、被験体の睡眠関連呼吸障害(単数または複数)の軽減、寛解、一時的停止、および/または停止である。
本発明のCCK受容体アンタゴニストは、単独で投与されても、他の1種または2種以上の治療剤と組合せて、特に、睡眠障害または睡眠関連呼吸障害を処置するための他の剤と組み合わせて投与されてもよい。いくつかの態様において、本発明のアンタゴニストは、睡眠を誘導する化合物またはバルビツール酸などと共投与(すなわち、同時にまたは継続的に)されてもよい。他の態様において、本発明のアンタゴニストの有効量は、少なくとも1種の他の睡眠関連呼吸障害治療剤と組み合わせて投与され、かかる治療剤として、以下が挙げられるがこれらに限定されない:セロトニン受容体アゴニスト、セロトニン受容体アンタゴニスト、セロトニン放出促進剤、セロトニン再取り込み阻害剤、ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、組み合わされたセロトニン/ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、グルタミン酸受容体アンタゴニスト、グルタミン酸放出阻害剤、グルタミン酸再取り込み促進剤、ならびにカンナビノイド受容体アゴニスト、カンナビノイド促進剤、カンナビノイド膜輸送阻害剤および内因性カンナビノイド分解阻害剤を含む大麻模倣剤(cannabimimetic agent)、またはこれらの組合せ。
したがって、本発明の一態様は、CCK AまたはCCK B受容体サブタイプのアンタゴニスト活性のいずれかまたは両方を有する、単一の剤または剤の組合せの使用を包含する。別の態様は、CCK AまたはCCK Bサブタイプのアンタゴニスト活性のいずれかまたは両方を有する単一の剤または剤の組合せと、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)またはセロトニン/ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)の活性のいずれかまたは両方とを組み合わせた使用を包含する。さらなる態様は、CCK AまたはCCK Bサブタイプのアンタゴニスト活性のいずれかまたは両方を有する単一の剤または剤の組合せと、セロトニン受容体アゴニストとを組み合わせた使用を包含する。別の態様は、CCK AまたはCCK Bサブタイプのアンタゴニスト活性のいずれかまたは両方を有する単一の剤または剤の組合せと、セロトニン受容体アンタゴニストとを組み合わせた使用を包含する。
さらなる態様は、CCK AまたはCCK Bサブタイプのアンタゴニスト活性のいずれかまたは両方を有する単一の剤または剤の組合せと、セロトニン放出促進剤とを組み合わせた使用を包含する。なおさらなる態様は、CCK AまたはCCK Bサブタイプのアンタゴニスト活性のいずれかまたは両方を有する単一の剤または剤の組合せと、カンナビノイド受容体サブタイプ1またはカンナビノイド受容体サブタイプ2のアゴニストのいずれかまたは両方と組み合わせた使用を提供する。さらに別の態様において、CCK AまたはCCK Bサブタイプのアンタゴニスト活性のいずれかまたは両方を有する単一の剤または剤の組合せを、内因性カンナビノイドの分解阻害剤(例えば、脂肪酸アミド加水分解酵素阻害剤)または膜輸送阻害剤と組み合わせて使用する。
あらゆる組合せの剤およびあらゆる数の剤を、本発明のCCK受容体アンタゴニストと組み合わせて使用してもよいことが企図される。実例として、併用治療の例として、CCK A受容体アンタゴニスト、CCK B受容体アンタゴニスト、セロトニン再取り込み阻害剤および2種のカンナビノイド受容体アゴニストの使用を挙げることができる。別の実例として、併用治療として、CCK A/B受容体アンタゴニスト、組み合わせたセロトニン/ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、および内因性カンナビノイド分解阻害剤を挙げることができる。
例示的なセロトニン受容体アゴニストとして、以下が挙げられるがこれらに限定されない:8-OH-DPAT、アルモトリプタン、スマトリプタン、L694247(2−[5−[3−(4−メチルスルホニルアミノ)ベンジル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]−33 lH−インドール−3イル]エタンアミン)、テガセロッド、ブスピロン、アイニチダン(ainitidan)、ザイオスピロン(zaiospirone)、イプサピロン、ゲピロン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、ナラトリプタン、フロバトリプタン、リザトリプタン、a-Me-5-HT、BW723C86(1−[5(2−チエニルエトキシ)−lH−3−インドーリル]プロパン−2−塩酸アミン)、MCPP(m−クロロフェニルピペラジン)、MK-212、ブフォテニン(bufotenin)、1−(m−トリフルオロメチルフェニル)−ピペラジン、N,N−ジメチル−5−メトキシトリプタミン、キパジン(quipazine)、ベンラフェキシン、ビフェプルノックス(bifeprunox)、ドニトリプタン(donitriptan)、および他のセロトニンアゴニスト。
例示的なセロトニン受容体アンタゴニストとして、以下が挙げられるがこれらに限定されない:オンダンセロトン(GR38032F)、ケタンセリン、リスペリドン、シプロヘプタジン、クロザピン、メチセルジド、グラニセロトン、ミアンセリン、リタンセリン、シナンセリン、LY-53,857、メテルゴリン、LY-278,584、メチオテピン、p-NPPL、NAN-190、ピペラジン、SB-206553、SDZ-205,557、3−トロパニル(tropanyl)−インドール−3カルボキシレート、3−トロパニル−インドール−3−カルボキシレートメチオジド、および他のセロトニン受容体アンタゴニスト。
例示的なグルタミン酸受容体アンタゴニストとして、以下が挙げられるがこれらに限定されない:D-AP5(D(−)−2−アミノ−5−ホスホノペンタノエート)、CGS19755(4−ホスホノメチル−2−カルボン酸ピペリジン)、CGP37849(D,L−(E)−2−アミノ−4−メチルホスホノ−3−ペンタン酸)、LY233053(シス−(.+−.)−4−(2H−テトラゾール−5−イル)メチル−ピペリジン−2−カルボン酸)、AIDA(1−アミノインダン−1,5(RS)−ジカルボン酸)、(S)−(+)−CBPG((s)−(+)−2−(3’−カルボキシ−ビシクロ(1.1.1.)ペンチル)グリシン)、CPCCOEt(シクロプロパン(b)クロメン−1a−カルボキシレート)、EGLU((s)−(.α)−エチルグルタミン酸)、LY307452(2s,4s−2−アミノ−4−(4,4−ジフェニルブト−1−イル)ペンタン−1,5−ジオン酸)、LY341495(2s−2−アミノ−2−(1s,2s−2−カルボキシ−シクロプロパン−1−イル)−3−(キサント(xanth)−9−イル)プロパン酸)、PCCG-4(2s,1’s,2’s,3’R)−2−(2’−カルボキシ−3’−フェニルシクロプロピル)グリシン)、4-CPG(4−カルボキシフェニルグリシン)、メマンチン、およびアマンタジン。
例示的なグルタミン酸放出の阻害剤として、以下が挙げられるがこれらに限定されない:ラモトリジン、BW1003C87、リルゾール、イソグバシン、ムシモール、THIP、ピペリジン−4−スルホン酸、フルニトラゼパム、ゾルピデム、アベカーニル、ZK93423、L−バクロフェン、CGP27492、ピラセタム、プロガビド、およびCGP35024。
例示的なグルタミン酸再取り込み促進剤として、ゾニサミドが挙げられるがこれに限定されない。
例示的なセロトニン再取り込み阻害剤として、以下が挙げられるがこれらに限定されない:フルオキセチン、ノルフルオキセチン、R(+)−フルオキセチン、S(−)−フルオキセチン、パロキセチン、ジメリジン、ピランダミン(pirandamine)、フルボキサミン、シタロプラム、エスシタロプラム、ORG6582、p−ブロモEXP561、LM5008、セルトラリン、および他のセロトニン再取り込み阻害剤。
例示的なノルアドレナリン再取り込み阻害剤として、以下が挙げられるがこれらに限定されない:デシプラミン、ノルトリプチリン、レボキセチン、ニソキセチン、アトモキセチン、LY 139603(トモキセチン)、および他のノルアドレナリン再取り込み阻害剤。
例示的な組み合わせたセロトニン/ノルアドレナリン再取り込み阻害剤として、以下が挙げられるがこれらに限定されない:ベンラファキシン、ミルナシプラン、デュロキセチン、プレガバリン、LY248686、ストラテラ、および他の組み合わせたセロトニン/ノルアドレナリン再取り込み阻害剤。
例示的な他の大麻模倣剤は、カンナビノイド受容体アゴニストを含み、以下が挙げられるがこれらに限定されない:アラキドニル−2’−クロロエチルアミド、アラキドニルシクロ−プロピルアミド、メタナンダミド(methanandamide)、L-759633、L-759656、JWH-133、Hu-308、およびパルミトイルエタノールアミド、9−テトラヒドロカンナビノール、8−テトラヒドロカンナビノール、HU-210、CP55940、2−アラキドノイルグリセロール、アナンダミド、デキサナビノール(dexanabinol)、ナビロン、レボナントラドール(levonantradol)、およびN−(2−ヒドロキシエチル)ヘキサデカノアミド;オレアミド、リノレオイルエタノールアミドおよびオレオイルエタノールアミドを含むがこれらに限定されない内因性カンナビノイド;フェニルメチルスルホニルフルオライド、パルミチルスルホニルフルオライド、ステアリルスルホニルフルオライド、メチルアラキドニルフルオロホスホネート、2−オクチル−γ-ブロモアセトアセテート、イブプロフェン、ケトロラックおよびフルルビプロフェンおよび0-1887を含むがこれらに限定されない内因性カンナビノイド分解阻害剤;ならびにAM404、VDM11、およびアルバニル(arvanil)を含むがこれらに限定されない内因性カンナビノイド膜輸送阻害剤。
本発明のCCK受容体アンタゴニストは、他の剤との共処方物中で投与されてもよい。または、代替的に別個の医薬組成物を本発明の開示にしたがって調製して投与してもよい。特定の態様において、共投与は、CCK AまたはCCK B受容体の拮抗作用のいずれか(単独でまたは互いに組み合わされて)を示す剤または剤の組合せと、5−ヒドロキシトリプタミン−1または5−ヒドロキシトリプタミン−2受容体のいずれかまたは両方に対するアゴニストとを組み合わせての使用を包含する。他の態様において、共投与は、CCK AおよびCCK B受容体の拮抗作用の両方を示す剤または剤の組合せと、5−ヒドロキシトリプタミン−1または5−ヒドロキシトリプタミン−2受容体のいずれかまたは両方に対するアゴニストとを組み合わせての使用を包含する。
1種または2種以上のセロトニンアゴニストの使用を教示する態様において、剤または剤の組合せは、中枢性のセロトニンの作用のみを示すか、または代替的に中枢性の5−ヒドロキシトリプタミン−2の作用のみを示すことを企図される。別の態様によれば、剤または剤の組合せが使用され、CCK受容体アンタゴニストは末梢の作用のみを示し、一方セロトニンアゴニストは中枢性の作用のみを示す。
別の態様において、共投与は、CCK AまたはCCK B受容体の拮抗作用のいずれか(単独でまたは互いに組み合わされて)を示す剤または剤の組合せと、大麻模倣剤とを組合せての使用を包含する。なおさらなる態様において、共投与は、CCK AまたはCCK B受容体の拮抗作用の両方を示す剤または剤の組合せと、大麻模倣剤とを組合せての使用を包含する。1種または2種以上の大麻模倣剤の使用を教示する態様において、剤は、カンナビノイドCB1受容体アゴニスト、カンナビノイドCB2受容体アゴニスト、非選択的カンナビノイド受容体アゴニスト、内因性カンナビノイド、カンナビノイド分解の阻害剤、内因性カンナビノイド膜輸送の阻害剤、またはカンナビノイドの前駆体もしくはプロドラッグもしくは両方である。
なおさらなる態様において、共投与は、中枢神経系セロトニンおよび/またはノルアドレナリン放出を誘導する能力を有する剤または剤の組合せと、CCK Aおよび/またはCCK B受容体アンタゴニストとを組み合わせての使用を包含する。この態様によれば、前記の剤は、中枢神経系セロトニンおよび/またはノルアドレナリン放出を誘導する能力を有し、末梢アンタゴニスト作用のみを有することが企図される。さらに他の態様において、共投与は、セロトニンおよび/またはノルアドレナリンの再取り込みを阻害する能力を有する剤または剤の組合せと、CCK Aおよび/またはCCK B受容体アンタゴニストとを組み合わせての使用を包含する。
以下の例は、CCK受容体アンタゴニスト投与の効果の分析を示し、特に、これらのアンタゴニストが、NREM睡眠中および特にREM睡眠中の自発的無呼吸の抑制を引き起こす能力を示す。以下の例はまた、CCKアゴニストが、自発的無呼吸発現を引き起こす能力、およびCCKアンタゴニストがこの効果を遮断する能力の試験を示す。以下の例は、睡眠関連呼吸障害を首尾よく予防するかまたは寛解させるための、単一の剤または剤の組合せについての最適の薬理学的プロファイルを、さらに説明する。
本発明は、以下の非限定的な例によってより詳細に説明される。
例1:動物モデル
この例は、いずれかのCCK受容体アンタゴニスト単独または他の剤との組み合わせによる処置のために実験動物を準備する方法、ならびにその後の生理学的記録および試験を説明する。
成体のオスのSprague-Dawleyラット(Sasco-King,Wilmington,MA)、1試験群につき通常8個体、平均体重300gで、12時間明期/12時間暗期の周期で1週間維持した。動物を個別のケージ中で飼育し、食餌および水への随意のアクセスを与えた。1週間の順化の後で、動物を以下の外科的手法に供した。
順化された動物を、脳波(EEG)記録のための皮質電極および筋電図(EMG)記録のための頸筋電極の移植のために、体重1kgあたり1mlの量でのケタミン(80mg/kg)とキシラジン(5mg/kg)との混合物を用いて麻酔する。頭蓋の表面を外科的に露出させ、20%の過酸化水素溶液とその後の95%イソプロピルアルコールの溶液で洗浄する。頭頂部の皮質の上の頭蓋を硬化させるために、フッ化ナトリウムの歯科用製剤(FLURA-GEL;Saslow Dental,Mt.Prospect,IL)を続けて適用し、5分間静置したままでおく。次いで、フルオライド混合物を、頭頂部の皮質の上の頭蓋から取り除く。
リード線が取り付けられた4つのステンレススチール機械ネジからなるEEG電極を、頭蓋の中へ通し、頭頂部の皮質を覆う硬膜上に静置させる。移植物の接着をさらに促進するため、JUSTI樹脂セメント(Saslow Dental,Mt.Prospect,IL)の薄層を、(頭蓋中に移植されたネジの)ネジ頭および周囲の頭蓋を覆うように適用する。2つのボール状のワイヤからなるEMG電極を、両側の頸筋系へ挿入する。全てのリード(すなわち、EEGおよびEMGのリード)を、微小コネクタ(39F1401;Newark Electronics,Schaumburg,IL)にはんだ付けする。続いて、組み立てたもの全体を頭蓋に歯科用セメントで固定する。
手術の後で、全ての動物を、睡眠および呼吸について記録する前に1週間快復させる。
例2:生理学的記録および無呼吸抑制
この例は、処置動物およびコントロール動物において使用される生理学的記録方法、ならびにCCKアンタゴニストの投与から得られる結果の解釈を記載する。
本明細書において記載されるように準備された各々の動物からの生理学的パラメーターを、ランダムな順序の2回または5回の機会で記録し、個々の動物についての記録を、少なくとも3日間あけて行った。各々の記録の15分前に、動物は、食塩水(コントロール)または薬物処置の活性用量の全身注入(1mL/kgの腹腔内ボーラス)を受ける。
2リットル/分の新鮮な室内の空気バイアス流により換気される単一のチャンバーのプレチスモグラフ(PLYUNIR/U;Buxco Electronics,Sharon,CT;寸法6インチ×10インチ×6インチ)の中に、各々の動物を非拘束で置くことにより、呼吸を記録した。動物のコネクタに差し込まれ、密封されたポートを通過するケーブルを使用して、頭部移植物から生体電気的活性を収集した。呼吸、EEG活性、およびEMG活性を、ビデオモニター上でディスプレイし、同時に、1秒間あたり100回デジタル化してコンピューターのディスクに保存する(Experimenter's Workbench;Datawave Technologies,Longmont,CO)。
睡眠および覚醒の状態を、従来のソフトウェアを使用して評価し(Benington,et al.(1994)Sleep 17:28-36)、10秒間のエポックの両側頭頂骨EEGおよび項部EMGのシグナルを分析した。ソフトウェアは、覚醒(W)を、高いEMGトーンと組み合わされた高周波数で低振幅のEEGとして識別し、NREM睡眠を、紡錘波およびθ活性の増加ならびに低下したEMGトーンによって識別し、そしてREM睡眠を、θ活性に対して低率のδ活性およびEMGトーンの不在によって識別する。睡眠効率を、NREMまたはREM睡眠として段階付けされた全ての記録されたエポックのパーセンテージとして測定する。
ラットにおける自発的睡眠時無呼吸の許容される生理学的動物モデル(Radulovacki&Carley(2002)In:Sleep-Related Breathing Disorder:Experimental Models and Therapeutic Potential(Carley&Radulovacki編)Marcel Dekker:New York,pp.3-16を参照)を用いて、試験薬の硬化を評価する。より具体的には、少なくとも2.5秒間の呼吸努力の停止として定義される睡眠時無呼吸が、各々の記録セッションについて得点付けされ、それらが起こる睡眠の段階と関連づけられる(すなわち、NREMまたはREM睡眠)。2.5秒間の持続期間の要件は、少なくとも2回の「失われた」呼吸を表し、したがって、これはヒトにおけるやはり2〜3回の失われた呼吸を反映する10秒間の無呼吸持続期間の要件と類似している。
検出される事象は、中枢性無呼吸を表す。なぜならば、閉塞または閉鎖された気道と関連する換気の低下は、プレチスモグラフのシグナルの停止ではなくむしろ増加を生じるからである。1段階における1時間あたりの無呼吸として定義される無呼吸指標(AI)は、NREMおよびREM睡眠について別個に決定される。睡眠段階(NREM対REM)および注入(コントロール対活性試験薬)の効果を、繰り返しの測定によるANOVAを用いて試験する。フィッシャーの保護最小有意差(Fisher's protected least significant difference:PLSD)試験を用いて多重比較を制御する。さらに、各々の呼吸のタイミングおよび容積を、自動分析(Experimenter's Workbench;Datawave Technologies,Longmont,CO)により得点付けする。各々の動物について、平均呼吸速度(RR)および分時換気量(MV)を、6時間のコントロール記録を通してのW(覚醒)について計算し、その動物における睡眠中および活性薬投与中の呼吸を正規化するための基線として用いる。また、一方向ANOVAを、ノンパラメトリック(Friedman)分析により行う。パラメトリックおよびノンパラメトリックANOVAを用いての結論を、全てのケースにおいて比較する。
6時間のポリグラフ記録中の1時間のNREMおよびREM睡眠あたりの無呼吸の率に対するCCK受容体アンタゴニストの投与の結果は、有意な抑制を示し(p<0.05)、睡眠時無呼吸および他の睡眠関連呼吸障害に対する有効性を示している。このアプローチによれば、デバゼピド(devazepide)、ロルグルミド、およびL-365,260はすべて、用量依存的な睡眠時無呼吸に対する有効性を示す。
さらに、上記のアプローチを用いて、シャム注入(腹腔内DMSO 1mL/kg)または0.005、0.05、0.5もしくは5.0mg/kgのCR2945(DMSO中)を与えられたラットについて、睡眠および呼吸の(プレチスモグラフ)記録を(少なくとも3日間離れた)5回の機会で得た。おのおのの動物において注入の順序をランダム化し、睡眠を10秒間のエポックで段階付けし、無呼吸(>2.0秒間の停止)を、発生の睡眠段階と関連づけ、直前のため息(sigh)の存在(ため息後、PS)または不在(自発的、SP)にしたがって関連づけた。睡眠の構築が、CR2945のいかなる用量によっても基線から変化しないことを観察した(各用量対シャムについての%W、%NREMおよび%REMに関して、p>0.1)。SP無呼吸指標は、0.5mg/kgおよび5.0mg/kgの用量によって、各々プラセボ値の42%および31%へと低下した(各々についてp<0.03)が、無呼吸持続期間は、いかなる用量によっても影響を受けなかった(p=0.7)。NREM SP無呼吸指標についても同様の低下が観察された(0.5mg/kgおよび5.0mg/kgについて、p<0.05)。
REM SP無呼吸指標は、試験したCR2945の全ての4つの用量によって著しく低下した(各々について、p<0.04)。したがって、自発的中枢性無呼吸の発現の頻度は、CR2945の全身注入を与えられたラットにおいて、全ての睡眠段階において著しく低下した。したがって、当業者は、他のCCK受容体アンタゴニストを睡眠関連呼吸障害を予防するかまたは寛解させるために使用することができることを理解する。さらに、当業者はまた、この動物モデルを用いて得られた結果は、他の哺乳動物、特に霊長類(例えば、ヒト)と容易に関連づけることができることを理解する。
例3:睡眠時無呼吸の誘発および抑制
この例は、第一にCCKアゴニスト投与によって処置され、その後CCK受容体アンタゴニスト投与によって処置された実験動物から得られた結果の解釈を記載する。
麻酔動物において呼吸応答をもたらすためのCCKアンタゴニストまたはCCKアゴニスト単独でまたは組合せての投与を、本明細書において記載するように行う。CCKアゴニストの後の睡眠時無呼吸の率の増加、およびCCKアンタゴニストでの処置によるこの効果の遮断は、睡眠時無呼吸および他の睡眠関連呼吸障害を処置するためのアンタゴニストの治療効力の指標である。
概して、末梢に投与されたCCKアゴニストによってもたらされる睡眠中の自発的無呼吸の悪化およびCCKアンタゴニストによるこの効果の遮断は、呼吸の調節の生理学的役割およびCCKアンタゴニストによる睡眠時無呼吸の処置の治療効力を示す。
例4:CCKアンタゴニストと第二の剤との組合せによる睡眠時無呼吸の抑制
麻酔動物において呼吸応答をもたらすための、CCKアンタゴニスト単独でおよび他の剤(例えば、セロトニンアゴニスト、大麻模倣剤、SSRIまたはSNRIが挙げられるがこれらに限定されない)と組合せての投与を、本明細書において記載するように行う。薬物相互作用を検出して特徴付けるために、受容され当該分野において認められた決定的な標準として、イソボログラフ(Isobolographic)分析を用いる(Luszczki&Cmczwar(2003),Epilepsy Res.56:27-42)。薬物相乗作用を定量するために、「相互作用指標」が提案されており(Tallarida(2002)Pain 98:163-168)、この指標もまた、二つの化合物うちの一つが独立した有効性を欠く場合、相乗効果を特徴付けるために有用である(例えば、SSRI、Kraiczi,et al.(1999)Sleep 22:61-66を参照)。イソボログラフ分析および相互作用指標は、DE50の統計学的概算に依存する。したがって、前臨床試験において、無呼吸発現の50%低下を確実に計測するために十分な効力を有することが重要である。この形態の効力決定のために、睡眠時無呼吸発現の用量依存的変化を、単独のまたは多様な比において組合せた各々の剤(すなわち、CCKアンタゴニストおよび第二剤)について決定する。
任意の処方物(一つのまたは組み合わせての、CCK受容体アンタゴニスト単独または上記のセロトニンアゴニスト、大麻模倣剤、SSRIもしくはSNRI)の投与後の睡眠時無呼吸の率の低下は、その処方物が睡眠時無呼吸および他の睡眠関連呼吸障害を処置する治療効力の指標である。特に、剤の所望の組合せは、いずれかの剤単独よりすぐれた無呼吸の抑制、またはいずれかの剤単独より低い用量で同等の無呼吸の抑制を示す。
例5:睡眠時無呼吸の抑制または予防
上記の例によって示すように、CCKは、無呼吸の発生において重要な役割を果たす。より具体的には、迷走神経の下神経節が、CCK AおよびCCK B受容体アンタゴニストのための重要な標的部位であると考えられる。
したがって、前述のことを考慮すると、睡眠関連呼吸障害を処置(睡眠時無呼吸症候群、乳児期の無呼吸、チェーン・ストークス呼吸、睡眠関連低換気症候群)は、CCK AまたはCCK B受容体のいずれかの拮抗作用を示す薬剤、ならびにCCK AおよびCCK B受容体の両方の拮抗作用を示す薬剤の単独でまたは組合せにおいての全身投与を介して、効果的に予防または抑制することができる。
睡眠関連呼吸障害の予防または抑制のための効果的処置としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:CCK A受容体アンタゴニストの一つもしくは組合せ、またはCCK B受容体アンタゴニストのひとつもしくは組合せ、またはCCK A受容体アンタゴニストおよびCCK B受容体アンタゴニストの全身および局所的投与。かかるCCK AおよびCCK B受容体アンタゴニストを、本明細書において開示される1種または2種以上の他の化合物と組み合わせて投与してもよい。かかる化合物として、以下が挙げられるがこれらに限定されない:セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)またはセロトニン/ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)、セロトニン受容体アゴニスト、セロトニン受容体アンタゴニスト、グルタミン酸受容体アンタゴニスト、グルタミン酸放出阻害剤、グルタミン酸再取り込み促進剤、カンナビノイド受容体サブタイプ1またはカンナビノイド受容体サブタイプ2の活性を有する化合物、内因性カンナビノイド分解阻害剤、大麻模倣剤など。望ましくは、化合物は、末梢神経系において活性を有し、血液脳関門を超えない。
CCK受容体拮抗作用以外の薬理学的処置をまた、CCK受容体拮抗作用を増強するために用いてもよい(例えば、米国特許第6,331,536を参照)。具体的には、脳幹セロトニン作動性ニューロンに局在するプレシナプスαアドレナリン受容体(ヘテロ受容体)の拮抗作用は、セロトニンの放出を増強する。選択的受容体アンタゴニストは、プレシナプスおよびポストシナプスの受容体を遮断することが示されている(de Boer(1996)J.Clin.Psychiatry 57:19-25;Devane(1998)J.Clin.Psychiatry 59:85-93;Puzantian(1998)Am.J.Health Syst.Pharm 55:44-49;など)。かかる剤の中枢α受容体に対するアフィニティーは、末梢α受容体に対するアフィニティーより約10倍高いので、中枢性セロトニン放出は増加するが、高血圧などのアドレナリン作動性副作用は最小限である。したがって、これらの剤は、5−ヒドロキシトリプタミン2A、5−ヒドロキシトリプタミン2C、および5−ヒドロキシトリプタミン受容体での高アフィニティーのアンタゴニストであるので、純粋な効果は、脳内でのポストシナプスの5−ヒドロキシトリプタミン活性の増大、ならびに中枢および末梢神経系における5−ヒドロキシトリプタミンおよび5−ヒドロキシトリプタミンのポストシナプス活性の低下である。これらの薬理学的効果の各々は、呼吸を刺激し、無呼吸を抑制する役割を果たす。

Claims (3)

  1. 睡眠関連呼吸障害を予防するかまたは寛解させるための医薬組成物であって、少なくとも一つのコレシストキニン(CCK)受容体アンタゴニストを含み、
    前記少なくとも一つのコレシストキニン(CCK)受容体アンタゴニストが、CR2945、YM022、L-740,093、L-365,260、L-156,586、LY-262691、RP 69758、RP
    72540、RP 73870、テトロノチオジン(tetronothiodin)、CI-1015、CI-988、YF476、GV150013X、スピログルミド(spiroglumide)、CR2622、L-708,474、L-369,466、L-736,380、FR175985、CP212,454、CP310,713、GV191869X、GV199114X、S-0509、DA-3934、LY-202769、CAM1189、JB93182、およびAG-04lRからなる群から選択され、
    前記睡眠関連呼吸障害が、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、未熟児無呼吸発作、先天性中枢性低換気症候群、肥満低換気症候群、中枢性睡眠時無呼吸症候群、チェーン・ストークス呼吸、およびいびきからなる群から選択される、前記医薬組成物。
  2. 少なくとも一つの他の睡眠関連呼吸障害治療剤をさらに含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 睡眠関連呼吸障害が、中枢性または閉塞性睡眠時無呼吸症候群である、請求項1または2に記載の医薬組成物。
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