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JP5196352B2 - 防眩フィルムの製造方法、防眩フィルムおよび金型の製造方法 - Google Patents

防眩フィルムの製造方法、防眩フィルムおよび金型の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、防眩(アンチグレア)フィルムの製造方法および当該製造方法により得られる防眩フィルムに関する。また本発明は、当該防眩フィルムの製造方法に用いられる階調パターン、および、当該防眩フィルムの製造方法に好適に用いられる金型の製造方法に関する。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル、ブラウン管(陰極線管:CRT)ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイなどの画像表示装置は、その表示面に外光が映り込むと視認性が著しく損なわれてしまう。従来、このような外光の映り込みを防止するために、画質を重視するテレビやパーソナルコンピュータ、外光の強い屋外で使用されるビデオカメラやデジタルカメラ、および反射光を利用して表示を行なう携帯電話などにおいては、画像表示装置の表面に外光の映り込みを防止するためのフィルム層が設けられている。このフィルム層は、光学多層膜による干渉を利用した無反射処理が施されたフィルムからなるものと、表面に微細な凹凸を形成することにより入射光を散乱させて映り込み像をぼかす防眩処理が施されたフィルムからなるものとに大別される。前者の無反射フィルムは、均一な光学膜厚の多層膜を形成する必要があるため、コスト高になる。これに対して、後者の防眩フィルムは、比較的安価に製造することができるため、大型のパーソナルコンピュータやモニタなどの用途に広く用いられている。
このような防眩フィルムは従来、たとえば、微粒子を分散させた樹脂溶液を基材シート上に膜厚を調整して塗布し、該微粒子を塗布膜表面に露出させることでランダムな表面凹凸を基材シート上に形成する方法などにより製造されている。しかしながら、このような微粒子を分散させた樹脂溶液を用いて製造された防眩フィルムは、樹脂溶液中の微粒子の分散状態や塗布状態などによって表面凹凸の配置や形状が左右されてしまうため、意図したとおりの表面凹凸を得ることが困難であり、防眩フィルムのヘイズを低く設定する場合、十分な防眩効果が得られないという問題があった。さらに、このような従来の防眩フィルムを画像表示装置の表面に配置した場合、散乱光によって表示面全体が白っぽくなり、表示が濁った色になる、いわゆる「白ちゃけ」が発生しやすいという問題があった。また、最近の画像表示装置の高精細化に伴って、画像表示装置の画素と防眩フィルムの表面凹凸形状とが干渉し、その結果、輝度分布が発生して表示面が見えにくくなる、いわゆる「ギラツキ」現象が発生しやすいという問題もあった。ギラツキを解消するために、バインダー樹脂とこれに分散される微粒子との間に屈折率差を設けて光を散乱させる試みもあるが、そのような防眩フィルムを画像表示装置の表面に配置した際には、微粒子とバインダー樹脂との界面における光の散乱によって、コントラストが低下しやすいという問題もあった。
一方、微粒子を含有させずに、透明樹脂層の表面に形成された微細な凹凸だけで防眩性を発現させる試みもある。たとえば、特開2002−189106号公報(特許文献1)には、透明樹脂フィルム上に、三次元10点平均粗さ、および、三次元粗さ基準面上における隣接する凸部同士の平均距離が、それぞれ所定値を満足する微細な表面凹凸を有する電離放射線硬化性樹脂層の硬化物層が積層された防眩フィルムが開示されている。この防眩フィルムは、エンボス鋳型と透明樹脂フィルムとの間に電離放射線硬化性樹脂を挟んだ状態で、当該電離放射線硬化性樹脂を硬化させることにより製造される。しかしながら、特許文献1に開示される防眩フィルムによっても、十分な防眩効果、白ちゃけの抑制、高コントラスト、およびギラツキの抑制を達成することは難しかった。
また、表面に微細な凹凸が形成されたフィルムを作製する方法として、凹凸表面を有するロールの凹凸形状をフィルムに転写する方法が知られている。このような凹凸表面を有するロールの作製方法として、たとえば、特開平6−34961号公報(特許文献2)には、金属などを用いて円筒体を作り、その表面に電子彫刻、エッチング、サンドブラストなどの手法により凹凸を形成する方法が開示されている。また、特開2004−29240号公報(特許文献3)には、ビーズショット法によってエンボスロールを作製する方法が開示されており、特開2004−90187号公報(特許文献4)には、ロールの表面に金属めっき層を形成する工程、金属めっき層の表面を鏡面研磨する工程、さらに必要に応じてピーニング処理をする工程を経て、エンボスロールを作製する方法が開示されている。
しかしながら、このようにエンボスロールの表面にブラスト処理を施したままの状態では、ブラスト粒子の粒径分布に起因する凹凸径の分布が生じるとともに、ブラストにより得られるくぼみの深さを制御することが困難であり、防眩機能に優れた凹凸の形状を再現性よく得ることに課題があった。
また、上述した特許文献1には、好ましくは鉄の表面にクロムめっきしたローラを用い、サンドブラスト法やビーズショット法により凹凸型面を形成することが記載されている。さらに、このように凹凸が形成された型面には、使用時の耐久性を向上させる目的で、クロムめっきなどを施してから使用することが好ましく、それにより硬膜化および腐食防止を図ることができる旨の記載もある。一方、特開2004−45471号公報(特許文献5)、特開2004−45472号公報(特許文献6)のそれぞれの実施例には、鉄芯表面にクロムめっきし、#250の液体サンドブラスト処理をした後に、再度クロムめっき処理して、表面に微細な凹凸形状を形成することが記載されている。
しかしながら、このようなエンボスロールの作製法では、硬度の高いクロムめっきの上にブラストやショットを行なうため、凹凸が形成されにくく、しかも形成された凹凸の形状を精密に制御することが困難であった。
特開2000−284106号公報(特許文献7)には、基材にサンドブラスト加工を施した後、エッチング工程および/または薄膜の積層工程を施すことが記載されている。また、特開2006−53371号公報(特許文献8)には、基材を研磨し、サンドブラスト加工を施した後、無電解ニッケルめっきを施すことが記載されている。また、特開2007−187952号公報(特許文献9)には、基材に銅めっきまたはニッケルめっきを施した後、研磨し、サンドブラスト加工を施した後、クロムめっきを施してエンボス版を作製することが記載されている。さらに、特開2007−237541号公報(特許文献10)には、銅めっきまたはニッケルめっきを施した後、研磨し、サンドブラスト加工を施した後、エッチング工程または銅めっき工程を施した後にクロムめっきを施してエンボス版を作製することが記載されている。これらのサンドブラスト加工を用いる製法では、表面凹凸形状を精密に制御された状態で形成することが難しいため、表面凹凸形状に50μm以上の周期を持つ比較的大きい凹凸形状も作製されてしまう。その結果、それらの大きい凹凸形状と画像表示装置の画素とが干渉し、輝度分布が発生して表示面が見にくくなる、いわゆるギラツキが発生しやすいという問題があった。
特開2002−189106号公報 特開平6−34961号公報 特開2004−29240号公報 特開2004−90187号公報 特開2004−45471号公報 特開2004−45472号公報 特開2000−284106号公報 特開2006−53371号公報 特開2007−187952号公報 特開2007−237541号公報
本発明の目的は、低ヘイズでありながら、画像表示装置に適用したときに、優れた防眩性能を示し、かつ、白ちゃけによる視認性の低下を防止することができるとともに、高精細の画像表示装置に適用した場合においても、ギラツキを発生せずに高いコントラストを発現することができる防眩フィルムを製造するための方法および該製造方法により得られる防眩フィルムを提供することである。また、本発明の他の目的は、当該防眩フィルムの製造方法に用いられる階調パターンおよび、当該防眩フィルムの製造方法に好適に用いられる金型の製造方法を提供することである。
本発明は、階調パターンを用いて、透明基材上に凹凸表面を形成する工程を含む防眩フィルムの製造方法に関する。該階調パターンは、最小の一辺の長さが15mm以上であり、かつ、階調パターンのエネルギースペクトルは、空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示す。本発明の防眩フィルムの製造方法において、透明基材上に形成される凹凸表面は、該階調パターンの階調に対応する凹部と凸部とからなる凹凸表面単位の繰り返し構造(凹凸表面単位の複数を繰り返し並べた構造)から構成される。
本発明の防眩フィルムの製造方法において、階調パターンとしては、計算機によって作成された画像データを好ましく用いることができる。階調パターンとしての画像データは、白と黒とに二値化されたものであることが好ましい。階調パターンが白と黒とに二値化された画像データである場合において、凹凸表面単位は、二値化された画像データの階調に対応した凹部および凸部からなり、具体的には、凹凸表面単位を構成する凹部または凸部のいずれか一方が、二値化された画像データの白の領域に対応する。
上記透明基材上に凹凸表面を形成する工程は、上記階調パターンを用いて、凹凸面を有する金型を作製し、該金型の凹凸面を透明基材上に転写する工程を含むことが好ましい。
また本発明は、上記本発明の防眩フィルムの製造方法に好適に用いられる金型の製造方法を提供する。本発明の金型の製造方法は、金型用基材の表面に銅めっきまたはニッケルめっきを施す第1めっき工程と、第1めっき工程によってめっきが施された表面を研磨する研磨工程と、研磨された面に感光性樹脂膜を形成する感光性樹脂膜形成工程と、感光性樹脂膜上に上記階調パターンを露光する露光工程と、階調パターンが露光された感光性樹脂膜を現像する現像工程と、現像された感光性樹脂膜をマスクとして用いてエッチング処理を行ない、研磨されためっき面に凹凸を形成する第1エッチング工程と、感光性樹脂膜を剥離する感光性樹脂膜剥離工程と、形成された凹凸面にクロムめっきを施す第2めっき工程とを含む。
本発明の金型の製造方法は、感光性樹脂膜剥離工程と第2めっき工程との間に、第1エッチング工程によって形成された凹凸面の凹凸形状をエッチング処理によって鈍らせる第2エッチング工程を含むことが好ましい。
第2めっき工程において形成されるクロムめっきが施された凹凸面が、透明基材上に転写される金型の凹凸面であることが好ましい。すなわち、第2めっき工程後に表面を研磨する工程を設けることなく、クロムめっきが施された凹凸面を、そのまま透明基材上に転写される金型の凹凸面として用いることが好ましい。
第2めっき工程におけるクロムめっきにより形成されるクロムめっき層は、1〜10μmの厚みを有することが好ましい。
さらに本発明は、上記本発明の防眩フィルムの製造方法により得られる防眩フィルム、および、上記本発明の防眩フィルムの製造方法に用いる、最小の一辺の長さが15mm以上であり、かつ、エネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示す階調パターンに関する。本発明の階調パターンは、白と黒とに二値化された画像データであることが好ましい。
本発明によれば、低ヘイズでありながら、画像表示装置に適用したときに、優れた防眩性能を示し、かつ、白ちゃけによる視認性の低下を防止することができるとともに、高精細の画像表示装置に適用した場合においても、ギラツキを発生せずに高いコントラストを発現する防眩フィルムを再現性よく製造することができる。
本発明の防眩フィルムの製造方法に好ましく用いられる階調パターンの一例の一部を拡大して示す図であり、実施例1および実施例3の金型作製の際に使用した階調パターンの一部を拡大して示す図である。 本発明の金型の製造方法の前半部分の好ましい一例を模式的に示す図である。 本発明の金型の製造方法の後半部分の好ましい一例を模式的に示す図である。 第1エッチング工程においてサイドエッチングが進行する状態を模式的に示す図である。 第1エッチング工程によって形成された凹凸面が第2エッチング工程によって鈍る状態を模式的に示す図である。 実施例2の金型作製の際に使用した階調パターンの一部を拡大して示す図である。 比較例1〜3の金型作製の際に使用した階調パターンの一部を拡大して示す図である。 比較例4の金型作製の際に使用した階調パターンの一部を拡大して示す図である。 比較例5の金型作製の際に使用した階調パターンの一部を拡大して示す図である。 比較例6の金型作製の際に使用した階調パターンの一部を拡大して示す図である。 比較例7の金型作製の際に使用した階調パターンの一部を拡大して示す図である。 実施例1、実施例2に用いた階調パターンから計算されたエネルギースペクトルG2(fx,fy)のfx=0における断面を示す図である。
<防眩フィルムの製造方法>
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。本発明の防眩フィルムの製造方法は、特定の階調パターンを用いて、透明基材上に微細な凹凸表面(微細凹凸表面)を形成する工程を含むことを特徴とする。ここで、「階調パターン」とは、典型的には、防眩フィルムの微細凹凸表面を形成するために用いられる、計算機によって作成された2階調または3階調以上のグラデーションからなる画像データを意味するが、当該画像データへ一義的に変換可能なデータ(行列データなど)も含み得る。画像データへ一義的に変換可能なデータとしては、各画素の座標および階調のみが保存されたデータなどが挙げられる。このような階調パターンの階調に対応するように、透明基材上に凹部および凸部を形成することにより、1つの階調パターンに対応した凹凸表面単位を透明基材上に形成することが可能である。本発明の防眩フィルムの製造方法において、透明基材上に形成される微細凹凸表面は、2以上の凹凸表面単位を密に繰り返し並べてなる凹凸表面単位の繰り返し構造とすることができる。
(階調パターン)
本発明においては、上記階調パターンとして、最小の一辺の長さが15mm以上であり、かつ、エネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示すパターンを用いる。かかる階調パターンに基づき、透明基材上に微細凹凸表面を形成することにより、低ヘイズでありながら、画像表示装置に適用したときに、優れた防眩性能を示し、かつ、白ちゃけによる視認性の低下を防止することができるとともに、高精細の画像表示装置に適用した場合においても、ギラツキを発生せずに高いコントラストを発現することができる防眩フィルムを提供することが可能となる。
すなわち、エネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示す階調パターンを用いることにより、特定の空間周波数分布を示す微細凹凸表面、より具体的には、10〜50μmの周期を有する表面形状を主成分として含む微細凹凸表面を精度よく形成することができ、これにより、十分な防眩効果(映り込み防止効果など)を発現しつつ、ギラツキを十分に抑制することができる。防眩フィルムの微細凹凸表面が50μmを超える長周期成分を含む場合、高精細の画像表示装置の表面に配置したとき、ギラツキが生じやすい傾向にあり、また、10μm未満の短周期成分のみを含む微細凹凸表面では映り込み防止効果などの防眩効果が不十分となる傾向がある。
また、あるパターンに対応する凹凸表面単位を繰り返し並べて微細凹凸表面を形成することにより作製される防眩フィルムにおいては、外光との干渉による干渉色が見られたり、画像表示装置の表面に配置した際にモアレが発生する場合があったが、本発明によれば、階調パターンの最小の一辺の長さを15mm以上としたことにより、映り込み防止能に優れるだけでなく、干渉色およびモアレの発生が効果的に防止できる防眩フィルムを得ることができる。なお、階調パターンの最小の一辺の長さが15mm未満であっても、干渉色およびモアレが発生しない場合もあるが、階調パターンの最小の一辺の長さが10mm未満の場合、干渉色およびモアレが発生する傾向が極めて高く、干渉色およびモアレの発生を確実に防止するためには、階調パターンの最小の一辺の長さを15mm以上とすることが好ましい。
さらに、あるパターンに対応する凹凸表面単位を繰り返し並べて微細凹凸表面を形成する場合には、外光をあてて防眩フィルム表面を観察したとき、その繰り返し模様(たとえば、正方形のパターンに基づき、正方形の凹凸表面単位を密に繰り返し並べてなる微細凹凸表面を形成した場合における、各凹凸表面単位の境界線を形成する格子状のライン)が観察されることが懸念されるが、最小の一辺の長さが15mm以上であり、かつ、エネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示す階調パターンを用いることにより、このような繰り返し模様が観察されない視認性に極めて優れる防眩フィルムを得ることができる。
ここで、階調パターンの「最小の一辺の長さ」とは、階調パターンの外形を構成する辺のうち、最も短い辺の長さを意味する。階調パターンの外形形状は、最小の一辺の長さが15mm以上である限り特に制限されず、たとえば、15mm以上の辺を有する三角形、四角形、六角形等の多角形を挙げることができる。階調パターンは、平面上に複数のパターンを隣接して繰り返し並べるとき、パターンが配置されない領域が形成されず、密に充填できる外形形状を有していることが好ましい。これにより、階調パターンを用いて透明基材上に微細凹凸表面を形成する際、凹凸が形成されない領域が生じることを防止することができる。このような観点から、階調パターンの外形は、円形等の曲線を有するものとするより、多角形とすることが好ましい。階調パターンの外形形状を三角形、四角形、六角形等の多角形とする場合において、各辺の長さは同じであってもよいし、異なる長さであってもよい。階調パターンの最小の一辺の長さは、好ましくは16mm以上であり、より好ましくは20mm以上である。また、階調パターンの最小の一辺の長さの上限は特に制限されないが、計算機によって画像データを作製する際の、計算負荷の増加を抑制するという観点から、好ましくは300mm以下である。
次に、階調パターンのエネルギースペクトルについて説明する。本発明において用いられる階調パターンは、上述のように、エネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示すものである。このような空間周波数特性を示す階調パターンに基づいて微細凹凸表面を形成することにより、防眩性能に優れるとともに、ギラツキ、白ちゃけ、干渉色、モアレおよび繰り返し模様が抑制された視認性に優れる防眩フィルムを得ることが可能となる。
階調パターンが画像データである場合において、階調パターンのエネルギースペクトルは、階調パターンデータを256階調のグレースケールに変換した後、階調パターンデータの階調を、二次元関数g(x,y)で表し、得られた二次元関数g(x,y)をフーリエ変換して二次元関数G(fx,fy)を計算し、得られた二次元関数G(fx,fy)を二乗することによって求められる。ここで、xおよびyは、階調パターンデータ面内の直交座標を表し(たとえば、x方向が画像データとしての階調パターンの横方向、y方向が画像データとしての階調パターンの縦方向である)、fxおよびfyはそれぞれ、x方向の空間周波数、y方向の空間周波数を表している。実際には、画像データの階調を示す二次元関数g(x,y)は、各画素毎の階調が離散的なデータ点の集合として得られるため離散関数である。よって、式(1)で定義される離散フーリエ変換によって離散関数G(fx,fy)を計算し、離散関数G(fx,fy)を二乗することによってエネルギースペクトルが求められる。ここで、式(1)中のπは円周率、iは虚数単位である。また、Mはx方向の画素数であり、Nはy方向の画素数であり、lは−M/2以上M/2以下の整数であり、mは−N/2以上N/2以下の整数である。さらに、ΔfxおよびΔfyはそれぞれx方向およびy方向の空間周波数間隔であり、式(2)および式(3)で定義される。式(2)および式(3)中のΔxおよびΔyはそれぞれ、x軸方向、y軸方向における水平分解能である。なお、階調パターンが画像データである場合には、ΔxおよびΔyは、それぞれ1画素のx軸方向の長さおよびy軸方向の長さと等しい。すなわち、6400dpiの画像データとして階調パターンを作成した場合には、Δx=Δy=4μmであり、12800dpiの画像データとして階調パターンを作成した場合には、Δx=Δy=2μmである。
Figure 0005196352
画像データである階調パターンを、後述するように、ドットを多数ランダムに配置したパターンとして、あるいはこれを基に作成する場合、エネルギースペクトルG2(fx,fy)は、横、縦、高さをそれぞれfx、fy、エネルギースペクトルG2(fx,fy)とする3次元グラフで表したとき、fx=0およびfy=0の原点を中心とする点対称となる。したがって、本発明において「エネルギースペクトルの極大値を示す空間周波数」は、エネルギースペクトルG2(fx,fy)のfx=0における断面を示す図(横軸が、空間周波数fyであり、縦軸がエネルギースペクトルである二次元グラフ)から求められる空間周波数とする。この二次元グラフにおいて、横軸の空間周波数fyは、エネルギースペクトルがfy=0に関しても対称であることから、空間周波数fyの絶対値とすることができる。
なお、本発明において、「エネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示す」とは、エネルギースペクトルG2(fx,fy)のfx=0における断面を示す図において、エネルギースペクトルが複数の極大値を有し、これらの極大値の1以上が空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内に位置する場合を含む。
図1は、本発明の防眩フィルムの製造方法に好ましく用いられる階調パターンの一例(具体的には、実施例1および実施例3の金型作製の際に使用した階調パターン)の一部を拡大して示す図である。本発明において、階調パターンが有する具体的なパターン形状は、最小の一辺の長さが15mm以上であり、かつ、エネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示す限り特に制限されないが、たとえば図1に示されるような、ドット(図1における白色領域)を多数ランダムに配置してなるパターンであってよい。図1に示される階調パターンは、白と黒とに二値化された2階調の画像データ(画像解像度:12800dpi)であり、ドット径(ドットの直径)が16μmである1種類のドットを多数ランダムに配置したものである。また、この階調パターンは、一辺が20mmの正方形であり、エネルギースペクトルは、空間周波数0.046μm-1に極大値を示す。
このようなドットを多数ランダムに配置して階調パターンを作成する場合において、1種類のドット径を有する多数のドットをランダムに配置してもよいし、複数種類のドット径を有する多数のドットをランダムに配置してもよい。ドットの平均ドット径(パターン中の全ドットのドット径の平均値)は特に限定されないが、好ましくは6〜30μmである。平均ドット径が6μm未満である場合または30μmを超える場合には、エネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示さないことがある。
階調パターンが画像データである場合において、多数のドットをランダムに描画する手段としては、たとえば、幅WX、高さWYの画像に対し、0から1の値をとる擬似乱数列R[b]を生成させることにより、たとえばドット中心のx座標がWX×R[2×a−1]、y座標がWY×R[2×a]である多数のドットを生成する手法が挙げられる。ここで、a、bはともに自然数である。擬似乱数列を生成する方法としては、線形合同法、Xorshiftあるいはメルセンヌツイスタなど、分布させるドット数に対応できる十分な周期長を有するものである限り、任意の擬似乱数生成法を用いることができる。あるいは、擬似乱数に限らず、熱雑音などにより乱数を生成するハードウェアにより、ランダムにドットが配列された第1のパターンを作成しても良い。
また、本発明で用いる階調パターンは、上記ドットを多数ランダムに配置して形成されるパターンデータに対し、特定の操作を施して得られるパターンデータであってもよい。このような操作としては、たとえば、(i)特定の下限値B以下の空間周波数からなる低空間周波数成分を除去するハイパスフィルタを適用する操作、および、(ii)特定の下限値B’より低い空間周波数からなる低空間周波数成分および特定の上限値T’を超える空間周波数からなる高空間周波数成分を除去し、該下限値B’から該上限値T’に至る特定の範囲の空間周波数からなる空間周波数成分を抽出するバンドパスフィルタを適用する操作、などを挙げることができる。
上記(i)のハイパスフィルタを適用して得られる階調パターンによれば、ドットを多数ランダムに配置してなるパターンに含まれ得る空間周波数成分から、低空間周波数成分が除去されるため、周期が50μm超の微細凹凸表面がより形成されにくくなり、ギラツキをより効果的に防止することが可能となる。上記下限値Bは、たとえば0.02〜0.05μm-1の範囲内とすることができる。
また、上記(ii)のバンドパスフィルタを適用して得られる階調パターンによれば、ドットを多数ランダムに配置してなるパターンに含まれ得る空間周波数成分から、低空間周波数成分および高空間周波数成分除去されるため、周期が50μm超の微細凹凸表面がより形成されにくくなり、ギラツキをより効果的に防止することが可能となるとともに、階調パターンを用いて透明基材上に凹凸表面を形成する際の加工再現性を向上させることができる。下限値B’は、たとえば0.01μm-1以上であり、好ましくは0.02μm-1以上である。上限値T’は、1/(D×2)μm-1以下であることが好ましい。ここで、D(μm)は、透明基材上に凹凸表面を形成する際に用いられる加工装置の分解能(たとえば、レーザー描画装置を用いてレジストを露光し、凹凸表面を形成する場合における、レーザーのスポット直径)である。
階調パターンを、ドットを多数ランダムに配置して作成する場合や、これにハイパスフィルタまたはバンドパスフィルタを適用して作成する場合、ドット径、ドット密度、ハイパスフィルタの下限値B、バンドパスフィルタの下限値B’および上限値T’等を適切に制御することにより、エネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示す階調パターンを得ることができる。ドット密度(階調パターン全領域に対するドットが描画される領域の割合)は、20〜80%であることが好ましく、より好ましくは40〜70%である。
透明基材上に凹凸表面を形成する工程がレーザー描画装置等を用いたレジストワークを含む場合などにおいては、本発明の防眩フィルムの製造方法において用いられる階調パターンは、白と黒とに二値化された画像データであることが好ましい。これは、レーザー描画装置等を用いたレジストワークを含む場合などにおいては、たとえばレーザーが照射されるか否かの二値によって、凹凸形状が形成されるのが通常であるためである。3階調以上の画像データについては、レジストワーク等における露光領域の比率等を考慮し、適切な閾値を設定することにより、これを容易に二値化された画像データに変換することができる。
(階調パターンを用いた凹凸表面の形成)
本発明の防眩フィルムの製造方法においては、上記した階調パターンを用いて、透明基材上に微細凹凸表面を形成する。形成される微細凹凸表面は、階調パターンの階調に対応した凹部および凸部から構成される。階調パターンが白と黒とに二値化された画像データである場合、微細凹凸表面を構成する凹部または凸部のいずれか一方が、二値化された画像データの白の領域に対応する。また、本発明においては、透明基材上に形成される微細凹凸表面は、1つの階調パターンの階調に対応する凹部と凸部とからなる凹凸表面単位を、隣接して密に繰り返し並べてなる繰り返し構造からなる微細凹凸表面であってもよい。このような繰り返し構造からなる微細凹凸表面は、画像データである2以上の階調パターンを繰り返し並べて作成したパターンデータを用いることにより形成することもできるし、1つの階調パターンに対応する微細凹凸表面(凹凸表面単位)を逐次繰り返し並べて形成することによっても形成することもできる。また、1つの階調パターンに対応するマスクを作製し、そのマスクの複数を繰り返し並べて配置し、後述するようなマスクを介しての全面露光によっても形成することができる。
上記階調パターンを用いて、透明基材上に微細凹凸表面を形成する具体的方法としては、たとえば、印刷法、パターン露光法、エンボス法などを挙げることができる。印刷法では、たとえば、光硬化性樹脂もしくは熱硬化性樹脂を用いたフレキソ印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷などによって、上述した階調パターンを透明基材上に印刷して作製した後、乾燥、または、活性光線もしくは加熱により硬化させることによって、本発明の防眩フィルムを製造することができる。また、パターン露光法では、光硬化性樹脂を透明基材上に塗布した後、上述した階調パターンを用いたレーザーによる直描露光や、上述した階調パターンを有するマスクを介しての全面露光により、パターン露光を行ない、必要に応じて現像した後、活性光線もしくは加熱により硬化させることによって、本発明の防眩フィルムを製造することができる。さらにエンボス法では、上述した階調パターンを用いて微細凹凸表面を有する金型を製造し、製造された金型の凹凸面を透明基材上に転写し、次いで凹凸面が転写された透明基材を金型から剥がすことによって、本発明の防眩フィルムを製造することができる。ここで、本発明の防眩フィルムは、微細凹凸表面を精度よく、かつ、再現性よく製造する観点から、エンボス法によって製造されることが好ましい。
エンボス法としては、光硬化性樹脂を用いるUVエンボス法、熱可塑性樹脂を用いるホットエンボス法が例示され、中でも、生産性の観点から、UVエンボス法が好ましい。
UVエンボス法は、透明基材の表面に光硬化性樹脂層を形成し、その光硬化性樹脂層を金型の凹凸面に押し付けながら硬化させることで、金型の凹凸面が光硬化性樹脂層に転写される方法である。具体的には、透明基材上に紫外線硬化型樹脂を塗工し、塗工した紫外線硬化型樹脂を金型の凹凸面に密着させた状態で透明基材側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させ、その後金型から、硬化後の紫外線硬化型樹脂層が形成された透明基材を剥離することにより、金型の形状を紫外線硬化型樹脂に転写する。
UVエンボス法を用いる場合、透明基材としては、実質的に光学的に透明なフィルムであればよく、たとえばトリアセチルセルロースフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ノルボルネン系化合物をモノマーとする非晶性環状ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂の溶剤キャストフィルムや押出フィルムなどの樹脂フィルムが挙げられる。
UVエンボス法を用いる場合における紫外線硬化型樹脂の種類は特に限定されず、市販の適宜のものを用いることができる。また、紫外線硬化型樹脂に適宜選択された光開始剤を組み合わせて、紫外線より波長の長い可視光でも硬化が可能な樹脂を用いることも可能である。具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどの多官能アクリレートをそれぞれ単独で、あるいはそれら2種以上を混合して用い、それと、イルガキュアー907(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)、イルガキュアー184(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)、ルシリンTPO(BASF社製)などの光重合開始剤とを混合したものを好適に用いることができる。
一方、ホットエンボス法は、熱可塑性樹脂からなる透明基材を加熱状態で金型に押し付け、金型の表面凹凸形状を透明基材に転写する方法である。ホットエンボス法に用いる透明基材としては、実質的に透明なものであればいかなるものであってもよく、たとえば、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース、ノルボルネン系化合物をモノマーとする非晶性環状ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂の溶剤キャストフィルムや押出フィルムなどを用いることができる。これらの透明樹脂フィルムはまた、上で説明したUVエンボス法における紫外線硬化型樹脂を塗工するための透明基材としても好適に用いることができるものである。
<防眩フィルム作製用の金型の製造方法>
以下では、本発明の防眩フィルムの製造方法に好適に用いることができる金型の製造方法について説明する。図2は、本発明の金型の製造方法の前半部分の好ましい一例を模式的に示す図である。図2には、各工程での金型の断面を模式的に示している。本発明の金型の製造方法は、〔1〕第1めっき工程と、〔2〕研磨工程と、〔3〕感光性樹脂膜形成工程と、〔4〕露光工程と、〔5〕現像工程と、〔6〕第1エッチング工程と、〔7〕感光性樹脂膜剥離工程と、〔8〕第2めっき工程を基本的に含む。以下、図2を参照しながら、本発明の金型の製造方法の各工程について詳細に説明する。
〔1〕第1めっき工程
本発明の金型の製造方法ではまず、金型に用いる基材の表面に、銅めっきまたはニッケルめっきを施す。このように、金型用基材の表面に銅めっきまたはニッケルめっきを施すことにより、後の第2めっき工程におけるクロムめっきの密着性や光沢性を向上させることができる。すなわち、鉄などの表面にクロムめっきを施した場合、あるいはクロムめっき表面にサンドブラスト法やビーズショット法などで凹凸を形成してから再度クロムめっきを施した場合には、表面が荒れやすく、細かいクラックが生じて、金型の表面の凹凸形状が制御しにくくなる。これに対して、まず、基材表面に銅めっきまたはニッケルめっきを施しておくことにより、このような不都合をなくすことができる。これは、銅めっきまたはニッケルめっきは、被覆性が高く、また平滑化作用が強いことから、金型用基材の微小な凹凸や巣などを埋めて平坦で光沢のある表面を形成するためである。これらの銅めっきまたはニッケルめっきの特性によって、後述する第2めっき工程においてクロムめっきを施したとしても、基材に存在していた微小な凹凸や巣に起因すると思われるクロムめっき表面の荒れが解消され、また、銅めっきまたはニッケルめっきの被覆性の高さから、細かいクラックの発生が低減される。
第1めっき工程において用いられる銅またはニッケルとしては、それぞれの純金属であることができるほか、銅を主体とする合金、またはニッケルを主体とする合金であってもよく、したがって、本明細書でいう「銅」は、銅および銅合金を含む意味であり、また「ニッケル」は、ニッケルおよびニッケル合金を含む意味である。銅めっきおよびニッケルめっきは、それぞれ電解めっきで行なっても無電解めっきで行なってもよいが、通常は電解めっきが採用される。
銅めっきまたはニッケルめっきを施す際には、めっき層が余り薄いと、下地表面の影響が排除しきれないことから、その厚みは50μm以上であるのが好ましい。めっき層厚みの上限は臨界的でないが、コストなどに鑑み、めっき層厚みの上限は500μm程度までとすることが好ましい。
本発明の金型の製造方法において、金型用基材の形成に好適に用いられる金属材料としては、コストの観点からアルミニウム、鉄などが挙げられる。取扱いの利便性から、軽量なアルミニウムを用いることがより好ましい。ここでいうアルミニウムや鉄も、それぞれ純金属であることができるほか、アルミニウムまたは鉄を主体とする合金であってもよい。
また、金型用基材の形状は、当該分野において従来採用されている適宜の形状であってよく、たとえば、平板状のほか、円柱状または円筒状のロールであってもよい。ロール状の基材を用いて金型を作製すれば、防眩フィルムを連続的なロール状で製造することができるという利点がある。
〔2〕研磨工程
続く研磨工程では、上述した第1めっき工程にて銅めっきまたはニッケルめっきが施された基材表面を研磨する。当該工程を経て、基材表面は、鏡面に近い状態に研磨されることが好ましい。これは、基材となる金属板や金属ロールは、所望の精度にするために、切削や研削などの機械加工が施されていることが多く、それにより基材表面に加工目が残っており、銅めっきまたはニッケルめっきが施された状態でも、それらの加工目が残ることがあるし、また、めっきした状態で、表面が完全に平滑になるとは限らないためである。すなわち、このような深い加工目などが残った表面に後述する工程を施したとしても、各工程を施した後に形成される凹凸よりも加工目などの凹凸の方が深いことがあり、加工目などの影響が残る可能性があり、そのような金型を用いて防眩フィルムを製造した場合には、光学特性に予期できない影響を及ぼすことがある。図2(a)には、平板状の金型用基材7が、第1めっき工程において銅めっきまたはニッケルめっきをその表面に施され(当該工程で形成した銅めっきまたはニッケルめっきの層については図示せず)、さらに研磨工程によって鏡面研磨された表面8を有するようにされた状態を模式的に示している。
銅めっきまたはニッケルめっきが施された基材表面を研磨する方法については特に制限されるものではなく、機械研磨法、電解研磨法、化学研磨法のいずれも使用できる。機械研磨法としては、超仕上げ法、ラッピング、流体研磨法、バフ研磨法などが例示される。研磨後の表面粗度は、JIS B 0601の規定に準拠した中心線平均粗さRaが0.1μm以下であることが好ましく、0.05μm以下であることがより好ましい。研磨後の中心線平均粗さRaが0.1μmより大きいと、最終的な金型表面の凹凸形状に研磨後の表面粗度の影響が残る可能性がある。また、中心線平均粗さRaの下限については特に制限されず、加工時間や加工コストの観点から、おのずと限界があるので、特に指定する必要性はない。
〔3〕感光性樹脂膜形成工程
続く感光性樹脂膜形成工程では、上述した研磨工程によって鏡面研磨を施した金型用基材7の研磨された表面8に、感光性樹脂を溶媒に溶解した溶液として塗布し、加熱・乾燥することにより、感光性樹脂膜を形成する。図2(b)には、金型用基材7の研磨された表面8に感光性樹脂膜9が形成された状態を模式的に示している。
感光性樹脂としては従来公知の感光性樹脂を用いることができる。感光部分が硬化する性質をもったネガ型の感光性樹脂としては、たとえば、分子中にアクリル基またはメタアクリル基を有するアクリル酸エステルの単量体やプレポリマー、ビスアジドとジエンゴムとの混合物、ポリビニルシンナマート系化合物等を用いることができる。また、現像により感光部分が溶出し、未感光部分だけが残る性質をもったポジ型の感光性樹脂としては、たとえば、フェノール樹脂系やノボラック樹脂系等を用いることができる。また、感光性樹脂には、必要に応じて、増感剤、現像促進剤、密着性改質剤、塗布性改良剤等の各種添加剤を配合してもよい。
これらの感光性樹脂を金型用基材7の研磨された表面8に塗布する際には、良好な塗膜を形成するために、適当な溶媒に希釈して塗布することが好ましい。溶媒としては、セロソルブ系溶媒、プロピレングリコール系溶媒、エステル系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、高極性溶媒等を使用することができる。
感光性樹脂溶液を塗布する方法としては、メニスカスコート、ファウンティンコート、ディップコート、回転塗布、ロール塗布、ワイヤーバー塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、およびカーテン塗布等の公知の方法を用いることができる。塗布膜の厚さは乾燥後で1〜6μmの範囲とすることが好ましい。
〔4〕露光工程
続く露光工程では、上述した階調パターンを上述した感光性樹脂膜形成工程で形成された感光性樹脂膜9上に露光する。露光工程に用いる光源は、塗布された感光性樹脂の感光波長や感度等に合わせて適宜選択すればよく、たとえば、高圧水銀灯のg線(波長:436nm)、高圧水銀灯のh線(波長:405nm)、高圧水銀灯のi線(波長:365nm)、半導体レーザー(波長:830nm、532nm、488nm、405nm等)、YAGレーザー(波長:1064nm)、KrFエキシマーレーザー(波長:248nm)、ArFエキシマーレーザー(波長:193nm)、F2エキシマーレーザー(波長:157nm)等を用いることができる。
本発明の金型の製造方法において表面凹凸形状を精度良く形成するためには、露光工程において、上記階調パターンを感光性樹脂膜上に精密に制御された状態で露光することが好ましい。本発明の金型の製造方法においては、上記階調パターンを感光性樹脂膜上に精度良く露光するために、計算機によって作成された画像データである階調パターンに基づいて、コンピュータ制御されたレーザヘッドから発するレーザー光によって、感光性樹脂膜上にパターンを描画することが好ましい。このようなレーザー描画を行なうに際しては印刷版作成用のレーザー描画装置を使用することができる。このようなレーザー描画装置としては、たとえばLaser Stream FX((株)シンク・ラボラトリー製)等が挙げられる。
図2(c)には、感光性樹脂膜9にパターンが露光された状態を模式的に示している。感光性樹脂膜をネガ型の感光性樹脂で形成した場合には、露光された領域10は露光によって樹脂の架橋反応が進行し、後述する現像液に対する溶解性が低下する。よって、現像工程において露光されていない領域11が現像液によって溶解され、露光された領域10のみ基材表面上に残りマスクとなる。一方、感光性樹脂膜をポジ型の感光性樹脂で形成した場合には、露光された領域10は露光によって樹脂の結合が切断され、後述する現像液に対する溶解性が増加する。よって、現像工程において露光された領域10が現像液によって溶解され、露光されていない領域11のみ基材表面上に残りマスクとなる。
〔5〕現像工程
続く現像工程においては、感光性樹脂膜9にネガ型の感光性樹脂を用いた場合には、露光されていない領域11は現像液によって溶解され、露光された領域10のみ金型用基材上に残存し、続く第1エッチング工程においてマスクとして作用する。一方、感光性樹脂膜9にポジ型の感光性樹脂を用いた場合には、露光された領域10のみ現像液によって溶解され、露光されていない領域11が金型用基材上に残存して、続く第1エッチング工程におけるマスクとして作用する。
現像工程に用いる現像液については従来公知のものを使用することができる。たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液;および、キシレン、トルエン等の有機溶剤等を挙げることができる。
現像工程における現像方法については特に制限されず、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法を用いることができる。
図2(d)には、感光性樹脂膜9にネガ型の感光性樹脂を用いて、現像処理を行なった状態を模式的に示している。図2(c)において露光されていない領域11が現像液によって溶解され、露光された領域10のみ基材表面上に残りマスク12となる。図2(e)には、感光性樹脂膜9にポジ型の感光性樹脂を用いて、現像処理を行なった状態を模式的に示している。図2(c)において露光された領域10が現像液によって溶解され、露光されていない領域11のみ基材表面上に残りマスク12となる。
〔6〕第1エッチング工程
続く第1エッチング工程では、上述した現像工程後に金型用基材表面上に残存した感光性樹脂膜をマスクとして用いて、主にマスクの無い箇所の金型用基材をエッチングし、研磨されためっき面に凹凸を形成する。図3は、本発明の金型の製造方法の後半部分の好ましい一例を模式的に示す図である。図3(a)には第1エッチング工程によって、主にマスクの無い箇所13の金型用基材7がエッチングされる状態を模式的に示している。マスク12の下部の金型用基材7は金型用基材表面からはエッチングされないが、エッチングの進行とともにマスクの無い箇所13からのエッチングが進行する。よって、マスク12とマスクの無い箇所13との境界付近では、マスク12の下部の金型用基材7もエッチングされる。このようなマスク12とマスクの無い箇所13との境界付近において、マスク12の下部の金型用基材7もエッチングされることを、以下ではサイドエッチングと呼ぶ。図4に、サイドエッチングの進行を模式的に示した。図4の点線14は、エッチングの進行とともに変化する金型用基材の表面を段階に示している。
第1エッチング工程におけるエッチング処理は、通常、塩化第二鉄(FeCl3)液、塩化第二銅(CuCl2)液、アルカリエッチング液(Cu(NH34Cl2)等を用いて、金属表面を腐食させることによって行なわれるが、塩酸や硫酸などの強酸を用いることもできるし、電解めっき時と逆の電位をかけることによる逆電解エッチングを用いることもできる。エッチング処理を施した際の金型用基材に形成される凹形状は、下地金属の種類、感光性樹脂膜の種類およびエッチング手法等によって異なるため、一概にはいえないが、エッチング量が10μm以下である場合には、エッチング液に触れている金属表面から略等方的にエッチングされる。ここでいうエッチング量とは、エッチングにより削られる基材の厚みである。
第1エッチング工程におけるエッチング量は好ましくは1〜50μmである。エッチング量が1μm未満である場合には、金属表面に凹凸形状がほとんど形成されずに、ほぼ平坦な金型となってしまうので、防眩性を示さなくなってしまう。また、エッチング量が50μmを超える場合には、金属表面に形成される凹凸形状の高低差が大きくなり、得られた金型を使用して作製した防眩フィルムを適用した画像表示装置において白ちゃけが生じる虞がある。第1エッチング工程におけるエッチング処理は1回のエッチング処理によって行なってもよいし、エッチング処理を2回以上に分けて行なってもよい。エッチング処理を2回以上に分けて行なう場合には、2回以上のエッチング処理におけるエッチング量の合計が1〜50μmであることが好ましい。
〔7〕感光性樹脂膜剥離工程
続く感光性樹脂膜剥離工程では、第1エッチング工程でマスクとして使用した残存する感光性樹脂膜を完全に溶解し除去する。感光性樹脂膜剥離工程では剥離液を用いて感光性樹脂膜を溶解する。剥離液としては、上述した現像液と同様のものを用いることができて、pH、温度、濃度および浸漬時間等を変化させることによって、ネガ型の感光性樹脂膜を用いた場合には露光部の、ポジ型の感光性樹脂膜を用いた場合には非露光部の感光性樹脂膜を完全に溶解して除去する。感光性樹脂膜剥離工程における剥離方法についても特に制限されず、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法を用いることができる。
図3(b)は、感光性樹脂膜剥離工程によって、第1エッチング工程でマスク12として使用した感光性樹脂膜を完全に溶解し除去した状態を模式的に示している。感光性樹脂膜からなるマスク12を利用したエッチングによって、第1の表面凹凸形状15が金型用基材表面に形成されている。
〔8〕第2めっき工程
続いて、形成された凹凸面(第1の表面凹凸形状15)にクロムめっきを施すことによって、表面の凹凸形状を鈍らせる。図3(c)には、第1エッチング工程のエッチング処理によって形成された第1の表面凹凸形状15にクロムめっき層16を形成することにより、第1の表面凹凸形状15よりも凹凸が鈍った表面(クロムめっきの表面17)が形成されている状態が示されている。
本発明では、平板やロールなどの表面に、光沢があって、硬度が高く、摩擦係数が小さく、良好な離型性を与え得るクロムめっきを採用する。クロムめっきの種類は特に制限されないが、いわゆる光沢クロムめっきや装飾用クロムめっきなどと呼ばれる、良好な光沢を発現するクロムめっきを用いることが好ましい。クロムめっきは通常、電解によって行なわれ、そのめっき浴としては、無水クロム酸(CrO3)と少量の硫酸を含む水溶液が用いられる。電流密度と電解時間を調節することにより、クロムめっきの厚みを制御することができる。
上述した特開2002−189106号公報、特開2004−45472号公報、特開2004−90187号公報などには、クロムめっきを採用することが開示されているが、金型のめっき前の下地とクロムめっきの種類によっては、めっき後に表面が荒れたり、クロムめっきによる微小なクラックが多数発生することが多く、その結果、当該金型を用いて得られる防眩フィルムの光学特性が好ましくない方向へと進む。めっき表面が荒れた状態の金型は、防眩フィルムの製造に適していない。何故ならば、一般的にざらつきを消すためにクロムめっき後にめっき表面を研磨することが行なわれているが、後述するように、本発明ではめっき後の表面の研磨が好ましくないからである。本発明では、下地金属に銅めっきまたはニッケルめっきを施すことにより、クロムめっきで生じ易いこのような不都合を解消している。
なお、第2めっき工程において、クロムめっき以外のめっきを施すことは好ましくない。何故なら、クロム以外のめっきでは、硬度や耐摩耗性が低くなるため、金型としての耐久性が低下し、使用中に凹凸が磨り減ったり、金型が損傷したりする。そのような金型から得られた防眩フィルムでは、十分な防眩機能が得られにくい可能性が高く、また、フィルム上に欠陥が発生する可能性も高くなる。
また、上述した特開2004−90187号公報などに開示されているようなめっき後の表面研磨も、やはり本発明では好ましくない。すなわち、第2のめっき工程後に表面を研磨する工程を設けることなく、クロムめっきが施された凹凸面を、そのまま透明基材上に転写される金型の凹凸面として用いることが好ましい。研磨することにより、最表面に平坦な部分が生じるため、光学特性の悪化を招く可能性があること、また、形状の制御因子が増えるため、再現性のよい形状制御が困難になることなどの理由による。
このように本発明の金型の製造方法では、微細表面凹凸形状が形成された表面にクロムめっきを施すことにより、凹凸形状が鈍らせられるとともに、その表面硬度が高められた金型が得られる。この際の凹凸の鈍り具合は、下地金属の種類、第1エッチング工程より得られた凹凸のサイズと深さ、まためっきの種類や厚みなどによって異なるため、一概にはいえないが、鈍り具合を制御する上で最も大きな因子は、やはりめっき厚みである。クロムめっきの厚みが薄いと、クロムめっき加工前に得られた凹凸の表面形状を鈍らせる効果が不十分であり、その凹凸形状を透明基材上に転写して得られる防眩フィルムの光学特性があまり良くならない。一方で、めっき厚みが厚すぎると、生産性が悪くなるうえに、ノジュールと呼ばれる突起状のめっき欠陥が発生してしまうため好ましくない。そこで、クロムめっきの厚みは1〜10μmの範囲内であるのが好ましく、3〜6μmの範囲内であるのがより好ましい。
当該第2めっき工程で形成されるクロムめっき層は、ビッカース硬度が800以上となるように形成されていることが好ましく、1000以上となるように形成されていることがより好ましい。クロムめっき層のビッカース硬度が800未満である場合には、金型使用時の耐久性が低下するうえに、クロムめっきで硬度が低下することはめっき処理時にめっき浴組成、電解条件などに異常が発生している可能性が高く、欠陥の発生状況についても好ましくない影響を与える可能性が高いためである。
また、本発明の金型の製造方法においては、上述した〔7〕感光性樹脂膜剥離工程と〔8〕第2めっき工程との間に、第1エッチング工程によって形成された凹凸面をエッチング処理によって鈍らせる第2エッチング工程を含むことが好ましい。第2エッチング工程では、感光性樹脂膜をマスクとして用いた第1エッチング工程によって形成された第1の表面凹凸形状15を、エッチング処理によって鈍らせる。この第2エッチング処理によって、第1エッチング処理によって形成された第1の表面凹凸形状15における表面傾斜が急峻な部分がなくなり、得られた金型を用いて製造された防眩フィルムの光学特性が好ましい方向へと変化する。図5には、第2エッチング処理によって、金型用基材7の第1の表面凹凸形状15が鈍化し、表面傾斜が急峻な部分が鈍らされ、緩やかな表面傾斜を有する第2の表面凹凸形状18が形成された状態が示されている。
第2エッチング工程のエッチング処理も、第1エッチング工程と同様に、通常、塩化第二鉄(FeCl3)液、塩化第二銅(CuCl2)液、アルカリエッチング液(Cu(NH34Cl2)などを用い、表面を腐食させることによって行なわれるが、塩酸や硫酸などの強酸を用いることもできるし、電解めっき時と逆の電位をかけることによる逆電解エッチングを用いることもできる。エッチング処理を施した後の凹凸の鈍り具合は、下地金属の種類、エッチング手法、および第1エッチング工程により得られた凹凸のサイズと深さなどによって異なるため、一概にはいえないが、鈍り具合を制御する上で最も大きな因子は、エッチング量である。ここでいうエッチング量も、第1エッチング工程と同様に、エッチングにより削られる基材の厚みである。エッチング量が小さいと、第1エッチング工程により得られた凹凸の表面形状を鈍らせる効果が不十分であり、その凹凸形状を透明基材上に転写して得られる防眩フィルムの光学特性があまり良くならない。一方で、エッチング量が大きすぎると、凹凸形状がほとんどなくなってしまい、ほぼ平坦な金型となってしまうので、防眩性を示さなくなってしまう。そこで、エッチング量は1〜50μmの範囲内であることが好ましく、4〜20μmの範囲内であることがより好ましい。第2エッチング工程におけるエッチング処理についても、第1エッチング工程と同様に、1回のエッチング処理によって行なってもよいし、エッチング処理を2回以上に分けて行なってもよい。エッチング処理を2回以上に分けて行なう場合には、2回以上のエッチング処理におけるエッチング量の合計が1〜50μmであることが好ましい。
本発明の金型の製造方法により得られる金型を用いることにより、微細凹凸表面形状が精度よく制御されて形成されるため、十分な防眩性を発現し、かつ、白ちゃけが発生せず、画像表示装置の表面に配置した際にもギラツキが発生せず、高いコントラストを示す防眩フィルムを得ることが可能となる。さらに、干渉色、モアレの発生および繰り返し模様の発生が効果的に抑制された防眩フィルムを得ることが可能である。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔1〕階調パターンのエネルギースペクトルの極大値を示す空間周波数の測定
作成した階調パターンデータを12800dpiで256階調のグレースケールの画像データとし、階調を二次元の離散関数g(x,y)で表した。得られた二次元離散関数g(x,y)を離散フーリエ変換して、二次元関数G(fx,fy)を求めた。二次元関数G(fx,fy)を二乗してエネルギースペクトルの二次元関数G2(fx,fy)を計算し、fx=0の断面曲線であるG2(0,fy)[横軸が、空間周波数fyであり、縦軸がエネルギースペクトルである二次元グラフ)より、エネルギースペクトルの極大値を示す空間周波数を求めた。ここで、下記表1に示す「エネルギースペクトルの極大値を示す空間周波数」には、空間周波数fy=0μm-1の位置以外に存在する複数の極大値のうち、絶対値が最も小さい空間周波数で極大を示している極大値の当該空間周波数を記載した。計算に用いたパターンの水平分解能はΔxおよびΔyはともに2μmとした。また、計算範囲は1000μm×1000μmとした。
〔2〕防眩フィルムのヘイズの測定
防眩フィルムのヘイズは、JIS K 7136に規定される方法で測定した。具体的には、この規格に準拠したヘイズメータHM−150型(村上色彩技術研究所製)を用いてヘイズを測定した。防眩フィルムの反りを防止するため、光学的に透明な粘着剤を用いて凹凸面が表面となるようにガラス基板に貼合してから、測定に供した。一般的にヘイズが大きくなると、画像表示装置に適用したときに画像が暗くなり、その結果、正面コントラストが低下しやすくなる。それ故に、ヘイズは低い方が好ましい。
〔3〕防眩フィルムの防眩性能の評価
(繰り返し模様、干渉色、映り込み、白ちゃけの目視評価)
防眩フィルムの裏面からの反射を防止するために、凹凸面が表面となるように黒色アクリル樹脂板に防眩フィルムを貼合し、蛍光灯のついた明るい室内で凹凸面側から目視で観察し、繰り返し模様の有無、干渉色の有無、蛍光灯の映り込みの有無および白ちゃけの有無を目視で評価した。繰り返し模様、干渉色、映り込みおよび白ちゃけはそれぞれ1から3の3段階で次の基準により評価した。
繰り返し模様 1:繰り返し模様が観察されない。
2:繰り返し模様が少し観察される。
3:繰り返し模様が明瞭に観察される。
干渉色 1:干渉色が観察されない。
2:干渉色が少し観察される。
3:干渉色が明瞭に観察される。
映り込み 1:映り込みが観察されない。
2:映り込みが少し観察される。
3:映り込みが明瞭に観察される。
白ちゃけ 1:白ちゃけが観察されない。
2:白ちゃけが少し観察される。
3:白ちゃけが明瞭に観察される。
(ギラツキおよびモアレの評価)
市販の液晶テレビ(LC−32GH3(シャープ(株)製)から表裏両面の偏光板を剥離した。それらオリジナル偏光板の代わりに、背面側および表示面側とも、偏光板スミカラン SRDB31E(住友化学(株)製)を、それぞれの吸収軸がオリジナルの偏光板の吸収軸と一致するように粘着剤を介して貼合し、さらに表示面側偏光板の上には、以下の各例に示す防眩フィルムを凹凸面が表面となるように粘着剤を介して貼合した。この状態で、サンプルから約30cm離れた位置から、目視観察することにより、ギラツキおよびモアレの程度を3段階で次の基準により評価した。
ギラツキ 1:ギラツキが観察されない。
2:ギラツキが少し観察される。
3:ギラツキが明瞭に観察される。
モアレ 1:モアレが観察されない。
2:モアレが少し観察される。
3:モアレが明瞭に観察される。
<実施例1>
直径200mmのアルミロール(JISによるA5056)の表面に銅バラードめっきが施されたものを用意した。銅バラードめっきは、銅めっき層/薄い銀めっき層/表面銅めっき層からなるものであり、めっき層全体の厚みは、約200μmとなるように設定した。その銅めっき表面を鏡面研磨し、研磨された銅めっき表面に感光性樹脂を塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成した。ついで、図1に示される階調パターンデータの複数を連続して繰り返し並べてなるパターンデータを感光性樹脂膜上にレーザー光によって露光し、現像した。レーザー光による露光、および現像はLaser Stream FX((株)シンク・ラボラトリー製)を用いて行なった。感光性樹脂膜にはポジ型の感光性樹脂を使用した。図1に示した階調パターンデータは、ドット径(ドットの直径)16μmのドットを多数ランダムに配置したパターンであり、エネルギースペクトルは空間周波数0.046μm-1に極大値を示した。また、図1に示した階調パターンデータは一辺が20mmの正方形として作成した。
その後、塩化第二銅液で第1のエッチング処理を行なった。その際のエッチング量は3μmとなるように設定した。第1のエッチング処理後のロールから感光性樹脂膜を除去し、再度、塩化第二銅液で第2のエッチング処理を行なった。その際のエッチング量は10μmとなるように設定した。その後、クロムめっき加工を行ない、金型Aを作製した。このとき、クロムめっき厚みが4μmとなるように設定した。
光硬化性樹脂組成物GRANDIC 806T(大日本インキ化学工業(株)製)を酢酸エチルにて溶解して、50重量%濃度の溶液とし、さらに、光重合開始剤であるルシリンTPO(BASF社製、化学名:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)を、硬化性樹脂成分100重量部あたり5重量部添加して塗布液を調製した。厚み80μmのトリアセチルセルロース(TAC)フィルム上に、この塗布液を乾燥後の塗布厚みが10μmとなるように塗布し、60℃に設定した乾燥機中で3分間乾燥させた。乾燥後のフィルムを、先に得られた金型Aの凹凸面に、光硬化性樹脂組成物層が金型側となるようにゴムロールで押し付けて密着させた。この状態でTACフィルム側より、強度20mW/cm2の高圧水銀灯からの光をh線換算光量で200mJ/cm2となるように照射して、光硬化性樹脂組成物層を硬化させた。この後、TACフィルムを硬化樹脂ごと金型から剥離して、表面に凹凸を有する硬化樹脂とTACフィルムとの積層体からなる、透明な防眩フィルムAを作製した。
<実施例2>
レーザー光によって露光する階調パターンとして、図6に示した階調パターンを用い、表1に記載したエッチング量で第1のエッチング処理および第2のエッチング処理を行なったこと以外は実施例1と同様にして金型Bを得た。得られた金型Bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムBを作製した。図6に示した階調パターンデータは、ドット径12μmのドットを多数ランダムに配置したパターンであり、エネルギースペクトルは空間周波数0.056μm-1に極大値を示した。また、図6に示した階調パターンデータは一辺が100mmの正方形として作成した。
<実施例3>
レーザー光によって露光する階調パターンとして、パターンデータを一辺の長さが16mmの正方形として作成したこと以外は実施例1で用いたものと同様の階調パターンを用い、表1に記載したエッチング量で第1のエッチング処理および第2のエッチング処理を行なったこと以外は実施例1と同様にして金型Cを得た。得られた金型Cを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムCを作製した。
<比較例1および比較例2>
レーザー光によって露光する階調パターンとして、一辺の長さが20mmの正方形として作成した図7に示した階調パターンデータを用い、表1に記載したエッチング量で第1のエッチング処理および第2のエッチング処理を行なったこと以外は実施例1と同様にして金型Dおよび金型Eを得た。得られた金型Dおよび金型Eを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムDおよび防眩フィルムEを作製した。図7に示した階調パターンデータは、ドット径36μmのドットを多数ランダムに配置したパターンであり、エネルギースペクトルは空間周波数0.017μm-1に極大値を示した。図7に示した階調パターンデータのエネルギースペクトルは、空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を有しない。
<比較例3>
レーザー光によって露光する階調パターンとして、一辺の長さが10mmの正方形として作成した図7に示した階調パターンデータを用いたこと以外は、比較例1と同様にして金型Fを得た。得られた金型Fを用いたこと以外は、比較例1と同様にして防眩フィルムFを作製した。
<比較例4〜7>
レーザー光によって露光する階調パターンとして、それぞれ図8〜11に示した階調パターンを用い、表1に記載したエッチング量で第1のエッチング処理および第2のエッチング処理を行なったこと以外は実施例1と同様にして金型G〜Jを得た。得られた金型G〜Jを用いたこと以外は、実施例1と同様にして防眩フィルムG〜Jを作製した。図8に示した階調パターンデータは、ドット径16μmのドットを多数ランダムに配置したパターンであり、エネルギースペクトルは空間周波数0.056μm-1に極大値を示した。また、図8に示した階調パターンデータは一辺が10mmの正方形として作成した。図9に示した階調パターンデータは、ドット径14μm、18μmおよび22μmの3種類のドットを多数ランダムに配置したパターンであり、エネルギースペクトルは空間周波数0.042μm-1に極大値を示した。また、図9に示した階調パターンデータは一辺が2mmの正方形として作成した。図10に示した階調パターンデータは、ドット径20μmのドットを多数ランダムに配置したパターンであり、エネルギースペクトルは空間周波数0.033μm-1に極大値を示した。また、図10に示した階調パターンデータは一辺が1mmの正方形として作成した。図11に示した階調パターンデータは、ドット径22μmのドットを多数ランダムに配置したパターンであり、エネルギースペクトルは空間周波数0.033μm-1に極大値を示した。また、図11に示した階調パターンデータは一辺が1mmの正方形として作成した。
金型A〜Jの作製の際の第1のエッチング処理および第2のエッチング処理のエッチング量、および作製に用いた階調パターンのドット径、エネルギースペクトルの極大値を示す空間周波数(上述のように、この欄に記載された空間周波数は、エネルギースペクトルG2(fx,fy)のfx=0の断面曲線であるG2(0,fy)において、空間周波数fy=0μm-1の位置以外に存在する複数の極大値のうち、絶対値が最も小さい空間周波数で極大を示している極大値の当該空間周波数である。)、階調パターンの形状および最小の一辺の長さを表1にまとめた。また、図12は、実施例1、実施例2に用いた階調パターンから計算されたエネルギースペクトルG2(fx,fy)のfx=0における断面を示す図である。図12の横軸の数値は、空間周波数fyの絶対値を示している。
Figure 0005196352
また、表2に、得られた防眩フィルムのヘイズの測定結果および防眩性能の評価結果を示す。
Figure 0005196352
表2の評価結果から、本発明の製造方法により得られた実施例1〜3の防眩フィルムA〜Cは、最小の一辺の長さが15mm以上であり、かつ、エネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示す階調パターンを用いて金型を作製し、得られた金型の凹凸面を転写して微細凹凸表面を形成しているため、映り込み防止能に優れるとともに、ギラツキ、白ちゃけ、繰り返し模様、干渉色およびモアレが観察されない視認性に優れた防眩フィルムであることがわかる。また、防眩フィルムA〜Cは、低ヘイズでありながらも良好な防眩性能を発揮するため、優れた防眩性を有しながらも高いコントラストを発現する画像表示装置の提供を可能とする。
一方、比較例1および2の防眩フィルムDおよびEにおいては、用いた階調パターンの最小の一辺の長さが20mmであるため、干渉色およびモアレは発生しなかったが、エネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示さないために、ギラツキおよび白ちゃけの抑制効果が十分でない。また、エネルギースペクトルが上記範囲内に極大値を示さない階調パターンを用いていることにより、繰り返し模様(繰り返し並べられた階調パターンに対応する凹凸表面単位の輪郭を構成する格子状のライン)が観察された。
また、比較例3〜7の防眩フィルムF〜Jにおいては、用いた階調パターンの最小の一辺の長さが1〜10mmであるため、エネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示す場合においても、繰り返し模様が観察された。また、用いた階調パターンの最小の一辺の長さが10mm未満である比較例5〜7の防眩フィルムH〜Jにおいては、干渉色およびモアレも観察された。さらに、比較例3の防眩フィルムFにおいては、用いた階調パターンのエネルギースペクトルが空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示さないために、ギラツキが観察された。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
7 金型用基材、8 研磨工程によって研磨された基材の表面、9 感光性樹脂膜、10 露光工程において露光された感光性樹脂膜、11 露光工程において露光されない感光性樹脂膜、12 マスク、13 マスクの無い箇所、14 エッチングによって段階的に形成される表面、15 第1エッチング工程後の基材表面(第1の表面凹凸形状)、16 クロムめっき層、17 クロムめっきの表面、18 第2エッチング工程後の基材表面(第2の表面凹凸形状)。

Claims (10)

  1. 階調パターンを用いて、透明基材上に凹凸表面を形成する工程を含み、
    前記階調パターンは、最小の一辺の長さが15mm以上であり、かつ、前記階調パターンのエネルギースペクトルは、空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示し、
    前記凹凸表面は、前記階調パターンの階調に対応する凹部と凸部とからなる凹凸表面単位の繰り返し構造から構成される防眩フィルムの製造方法。
  2. 前記階調パターンは、白と黒とに二値化された画像データであり、
    前記凹凸表面単位を構成する凹部または凸部のいずれか一方が、前記二値化された画像データの白の領域に対応する請求項1に記載の防眩フィルムの製造方法。
  3. 前記透明基材上に凹凸表面を形成する工程は、前記階調パターンを用いて、凹凸面を有する金型を作製し、前記金型の凹凸面を前記透明基材上に転写する工程を含む請求項1または2に記載の防眩フィルムの製造方法。
  4. 請求項3に記載の金型を製造する方法であって、
    金型用基材の表面に銅めっきまたはニッケルめっきを施す第1めっき工程と、
    第1めっき工程によってめっきが施された表面を研磨する研磨工程と、
    研磨された面に感光性樹脂膜を形成する感光性樹脂膜形成工程と、
    感光性樹脂膜上に前記階調パターンを露光する露光工程と、
    前記階調パターンが露光された感光性樹脂膜を現像する現像工程と、
    現像された感光性樹脂膜をマスクとして用いてエッチング処理を行ない、研磨されためっき面に凹凸を形成する第1エッチング工程と、
    感光性樹脂膜を剥離する感光性樹脂膜剥離工程と、
    形成された凹凸面にクロムめっきを施す第2めっき工程と、
    を含む、金型の製造方法。
  5. 前記感光性樹脂膜剥離工程と前記第2めっき工程との間に、形成された凹凸面の凹凸形状をエッチング処理によって鈍らせる第2エッチング工程を含む、請求項4に記載の金型の製造方法。
  6. 前記第2めっき工程において形成されるクロムめっきが施された凹凸面が、前記透明基材上に転写される金型の凹凸面である、請求項4または5に記載の金型の製造方法。
  7. 前記第2めっき工程におけるクロムめっきにより形成されるクロムめっき層が1〜10μmの厚みを有する、請求項4〜6のいずれかに記載の金型の製造方法。
  8. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法によって製造された防眩フィルム。
  9. 請求項1に記載の防眩フィルムの製造方法に用いられる階調パターンであって、
    最小の一辺の長さが15mm以上であり、かつ、エネルギースペクトルが、空間周波数0.025〜0.125μm-1の範囲内において極大値を示す階調パターン。
  10. 白と黒とに二値化された画像データである請求項9に記載の階調パターン。
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