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JP5189255B2 - 偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法 - Google Patents

偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法 Download PDF

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JP5189255B2 JP2006183249A JP2006183249A JP5189255B2 JP 5189255 B2 JP5189255 B2 JP 5189255B2 JP 2006183249 A JP2006183249 A JP 2006183249A JP 2006183249 A JP2006183249 A JP 2006183249A JP 5189255 B2 JP5189255 B2 JP 5189255B2
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Description

本発明は、偏光フィルムを製造する際に生じる廃液からヨウ素を回収する偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法に関し、特に、ヨウ素回収後にホウ素の回収が可能な偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法に関する。
液晶ディスプレイ等に使用される偏光フィルムの製造工程においては、ヨウ素イオン、ホウ酸、カリウムイオン及び水溶性有機物等を含む廃液が生じる。このような偏光フィルム製造廃液は、一般に、凝集法及びろ過法等により、その中に含まれる特定の成分を排水基準で定められている値以下にした後、工業排水として排出するか、又は、濃縮することにより減容化した後、産業廃棄物として処理されている。
しかしながら、近年、排水基準におけるホウ素及びホウ素化合物の基準値が10mg/リットルと厳しくなっており、凝集法及びろ過法等の従来の処理方法では、排水中のホウ素濃度を基準値以下にすることは困難である。また、産業廃棄物についても、処理コスト及び環境問題等の点から、排出量削減が望まれている。そこで、従来、電気透析を行って、偏光フィルム製造廃液に含まれる有機物成分とヨウ素及びホウ素等の無機成分とを分離して、その後の濃縮処理を容易にすることにより、廃棄物量削減を図った処理方法が提案されている(特許文献1参照。)図6は特許文献1に記載の偏光フィルム製造廃液の処理方法を模式的に示す図である。図6に示すように、特許文献1に記載の処理方法では、廃液槽101に貯留された偏光フィルム製造廃液102を、ポンプ103によって脱塩液槽104に送り、ここからポンプ109によって電気透析装置105に送る。それと同時に、ポンプ110により、濃縮液槽106に貯溜された純水を電気透析装置105に送り、電気透析を開始する。そして、電気透析装置105において分離された有機物成分を含む脱塩液107と無機成分を含む濃縮液108とは、夫々脱塩液槽104及び濃縮液槽106に戻された後、再度、電気透析装置105に送られる。これを繰り返すことにより、循環処理方式で電気透析を行う。
また、特許文献1には、濃縮液108を、更にイオンクロマトグラフィー法又はホウ素選択性イオン交換樹脂処理法等により、ヨウ素を含む液とホウ素を含む液とに分離することにより、これらを偏光フィルム製造溶液として再利用できることが開示されている。しかしながら、特許文献1に記載の技術は、あくまでも減容化による廃棄量削減を目的としたものであり、偏光フィルム製造廃液を濃縮処理しやすくするために有機物成分と無機成分とを分離するための技術である。このため、公知の方法により、分離後の無機成分を更にヨウ素を含む液とホウ素を含む液とに分離可能である旨の記載はあるが、その具体的な工程及び条件についての検討はなされていない。一般に、偏光フィルム製造廃液は、成分及び濃度が異なる複数種の廃液が混合されていることが多く、各成分の濃度も一定ではないため、ヨウ素染色工程及びホウ素架橋工程で使用するヨウ素及びホウ素濃度に調整することは困難であり、更に偏光フィルム製品の品質維持の観点からも、これらをそのまま偏光板製造溶液として再利用することは現実的ではない。
更に、無機物成分を含有する水溶液からホウ素を分離・回収する場合は、一般に、ホウ素選択性イオン交換樹脂が使用されており、従来、ホウ素選択性イオン交換樹脂を使用して排水から吸着除去したホウ素を、ホウ酸として回収することができるホウ素選択性イオン交換樹脂の再生方法が提案されている(特許文献2参照。)。また、弱酸性陽イオン交換樹脂により排水中の陽イオンを吸着除去し、更に、弱塩基性陰イオン交換樹脂により排水中のホウ素以外の陰イオンを除去した後、OH型に調整した強塩基性陰イオン交換樹脂、又はこの陰イオン交換樹脂とH型に調整した強酸性陽イオン交換樹脂とを混合したものにより、排水中のホウ素を吸着除去する方法も提案されている(特許文献3及び4参照。)。
一方、ヨウ素については、従来より種々の廃液からヨウ素を回収する方法が開発されている(例えば、特許文献5及び6参照。)。例えば、特許文献5には、イオン交換樹脂を使用してヨウ化水素酸を含有する水からヨウ素を回収する方法が開示されている。また、本発明者は、特許文献6において、ヨウ素及び/又は無機ヨウ素化合物を含む廃液を酸化又は還元し、それにより生成した遊離ヨウ素分子を、酸性の条件下でヨウ素イオンを吸着させた強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着させて、廃液中に含まれる無機塩類及び有機物と分離した後、この強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着したヨウ素分子をヨウ化水素酸溶液として溶出させることにより、廃液からヨウ素を回収する方法を提案している。
特開2001−314864号公報 特公平3−10378号公報 特許第3727212号公報 特開2005−296953号公報 特開平6−63547号公報 特開平6−157008号公報
前述したように、従来の方法では、濃度、品質維持及び経済性等の理由から、偏光フィルム製造廃液をそのまま偏光フィルム製造溶液として再利用することは困難である。このため、偏光フィルム製造廃液を再利用する場合は、その中からヨウ素及びホウ素等の再利用可能な成分を個々に分離・回収し、精製して使用することが望ましい。しかしながら、偏光フィルム製造廃液からヨウ素及びホウ素を分離・回収するには、以下に示すような問題点がある。
即ち、特許文献1及び2に記載されているように、排水等からホウ素を分離・回収する場合、一般にホウ素選択性キレート樹脂が使用されるが、このホウ素選択性キレート樹脂には、ヨウ素等のホウ素以外の成分も吸着してしまうため、吸着できるホウ素量が少なくなり、また処理液にヨウ素等の樹脂を劣化させる成分が含まれていると、樹脂の寿命が短くなるという問題点がある。一方、特許文献3及び4に記載の処理方法のように、予め偏光フィルム製造廃液から有機物及びヨウ素等の樹脂を劣化させる成分を除去することにより、樹脂の寿命及びホウ素の回収効率を向上させることはできるが、この方法には、設備及び工程数が多くなるという問題点がある。また、この特許文献3及び4に記載の処理方法は、ホウ素及びヨウ素等の除去対象成分の量が少ない産業用排水を大量に処理するための方法であり、ホウ素及びヨウ素の濃度が高い偏光フィルム製造廃液の処理には不向きである。即ち、これらの方法で偏光フィルム製造廃液を処理すると、大量の樹脂が必要となり処理コストが増加すると共に、頻繁に樹脂を交換しなければならなくなって手間がかかる。
一方、特許文献5及び6に記載されている従来の方法は、いずれもpHを酸性側、好ましくはpH3以下としなければならないため、pH調整用の酸及びヨウ素イオンを酸化するための酸化剤を添加する必要がある。このため、ホウ素選択性キレート樹脂の劣化が早まると共にヨウ素吸着に時間を要し、廃液中の全てのヨウ素を樹脂に吸着させることができずに、処理後の廃液にヨウ素が0.1〜0.2g/リットル程度残留してしまう。これにより、ヨウ素回収後の廃液から更にホウ素を回収することが困難になるという問題点がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、偏光フィルム製造廃液から、容易にかつ効率よくヨウ素及びホウ素を回収することができる偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法を提供することを目的とする。
本願第1発明に係る偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法は、ヨウ素:全ヨウ素量で2〜35g/リットル、ホウ素:0.2〜8g/リットル及びカリウム:0.6〜11g/リットルを含有する偏光フィルム製造廃液からヨウ素を回収する方法であって、前記廃液を、pHが7未満になるように調整した後、電気透析して前記廃液中に含まれるヨウ素とカリウムとをヨウ化カリウムとして分離する工程と、前記電気透析後の廃液を強塩基性陰イオン交換樹脂に通液して前記廃液に残留するヨウ素を前記強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着させる工程と、前記ヨウ化カリウム及び前記強塩基性陰イオン交換樹脂からヨウ素を回収する工程と、を有することを特徴とする。
本願第2発明に係る偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法は、ヨウ素:全ヨウ素量で2〜35g/リットル、及びホウ素:0.2〜8g/リットルを含有する偏光フィルム製造廃液からヨウ素を回収方法であって、前記廃液を、pHが2以下になるように調整した後、前記廃液中に含まれるヨウ素を、ヨウ素イオンを吸着させた強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着させる工程と、前記強塩基性陰イオン交換樹脂による吸着処理後の廃液を、更に他の強塩基性イオン交換樹脂に通液して前記廃液中に残留するヨウ素を前記他の強塩基性イオン交換樹脂に吸着させる工程と、前記強塩基性陰イオン交換樹脂及び前記他の強塩基性イオン交換樹脂からヨウ素を回収する工程と、を有することを特徴とする。
本願第3発明に係る偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法は、ヨウ素:全ヨウ素量で2〜35g/リットル、及びホウ素:0.2〜8g/リットルを含有する偏光フィルム製造廃液からヨウ素を回収方法であって、前記廃液を、pHが7未満になるように調整した後、強塩基性陰イオン交換樹脂に通液して前記廃液中のヨウ素を前記強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着させる工程を有することを特徴とする。
前述した本願第1〜第3発明のヨウ素回収方法においては、更に、ヨウ素分離後の廃液を、pHが7以上となるように調整した後、ホウ素選択性キレート樹脂に通液して、前記廃液中のホウ素を前記ホウ素選択性キレート樹脂に吸着させる工程と、前記ホウ素選択性キレート樹脂からホウ素を回収する工程と、を有していてもよい。
本発明によれば、電気透析及び陰イオン交換樹脂による吸着処理、ヨウ素を吸着させた強塩基性陰イオン交換樹脂と他のイオン交換樹脂による2段階の吸着処理、又は、強塩基性陰イオン交換樹脂単独での吸着処理を行うと共に、各工程における廃液のpHを最適化しているため、偏光フィルム製造廃液から、容易にかつ効率よくヨウ素を回収することができる。また、ヨウ素分離後の廃液中にはヨウ素が含まれていないため、ホウ素選択性キレート樹脂を劣化させることなく、ホウ素を容易にかつ効率よく回収することができる。
以下、本発明の実施形態に係る偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法について、添付の図面を参照して詳細に説明する。先ず、本発明の第1の実施形態に係るヨウ素回収方法について説明する。本実施形態において処理対象とする偏光フィルム製造廃液は、pHが3〜10で、ヨウ素を全ヨウ素量で2〜35g/リットル、ホウ素を0.2〜8g/リットル、カリウムを0.6〜11g/リットル含有する水溶液であり、更に、亜鉛を1.5g/リットル以下及び/又は水溶性有機化合物をTOC(Totalorganic carbon:全有機炭素)換算で1g/リットル以下含有している場合がある。また、このような偏光フィルム製造廃液のORP(Oxidation Reduction Potential:酸化還元電位)は例えば100〜350mvである。
図1は本実施形態のヨウ素回収方法を模式的に示す図である。また、図2は横軸にpHをとり、縦軸に非解離ホウ酸(HBO)の濃度をとって、溶液のpHとホウ素の存在形態との関係を示すグラフ図である。図1に示すように、本実施形態のヨウ素回収方法においては、先ず、処理対象の偏光フィルム製造廃液を電気透析装置1に導入する。本実施形態において使用する電気透析装置1は、例えば、陽極(+)2と陰極(−)3との間に、カチオン交換膜4kとアニオン交換膜4aとが交互に配置されており、これらカチオン交換膜4k及びアニオン交換膜4aにより複数のセルが構成されているものである。この電気透析装置1の陽極2と陰極3との間に直流電流を印加した状態で、中央のセル5aに廃液を導入すると、廃液中のヨウ素イオン(I)及びカリウムイオン(K)が夫々陽極側及び陰極側に移動し、中央のセル5aの両側のセル5b,5cにおいてヨウ化カリウム(KI)が生成する。そして、KIを50〜150g/リットル程度含む水溶液が、電気透析装置1から排出される。
ここで、図2に示すように、溶液のpHが7未満の条件では、ホウ酸の大部分が解離せずにホウ酸分子として存在している。このため、本実施形態のヨウ素回収方法においては、電気透析装置1に投入する廃液のpHは7未満とする。これにより、ホウ酸の解離を抑制することができるため、電気透析を行ってもホウ酸は移動せず、そのままの状態で排出され、廃液中のホウ素量を変化させずに、ヨウ素量を0.5g/リットル以下まで低減することができる。一方、廃液のpHが7以上の場合は、ホウ酸が解離してホウ酸イオンの量が多くなるため、電気透析時にホウ酸イオンがヨウ素濃縮液に混入し、電気透析装置1から排出される廃液中のホウ素量が低下してしまう。なお、廃液が酸性の場合、遊離ヨウ素が生成し、イオン交換膜が劣化して電気透析の効率が低下することがある。よって、廃液のpHは3以上とすることが好ましい。これにより、ヨウ素イオンの空気酸化による遊離ヨウ素の生成も抑制することができる。
次に、電気透析装置1から排出された廃液を強塩基性イオン交換樹脂6に通し、この強塩基性陰イオン交換樹脂6にヨウ素イオンを吸着させることにより、廃液中のヨウ素量を1mg/リットル以下に低減する。このとき、廃液がアルカリ性であると、ホウ酸が解離してホウ酸イオンとなり、強塩基性陰イオン交換樹脂6に吸着してしまう。よって、強塩基性陰イオン交換樹脂6に通水する際の廃液のpHは、前述した電気透析と同様に7未満とし、廃液のpHがこの範囲から外れている場合は、公知の方法により適宜調節する。なお、廃液のpHの好ましい範囲は3以上7未満である。
次に、強塩基性陰イオン交換樹脂6を通過した廃液を、例えば水酸化ナトリウムを添加する等の公知の方法により、そのpHが7以上となるように調節した後、ホウ素選択性キレート樹脂7に通す。これにより、廃液中のホウ素を回収することができる。このとき、廃液のpHが7未満であると、廃液中のホウ酸イオン量が少なくなり、ホウ素の回収効率が低下する。よって、ホウ素選択性キレート樹脂7に通水する廃液のpHは7以上とする。
その後、公知の方法により、電気透析装置1から排出されたKI水溶液及び陰イオン交換樹脂6からヨウ素を回収し、ホウ素選択性キレート樹脂7からホウ素を回収する。一方、ホウ素選択性キレート樹脂7を通過した廃液については、凝集沈殿法等によりZn等の重金属類を除去すると共に、活性汚泥法等により水溶性有機物を除去して、これらの含有量を排水基準値以下にする。そして、pHを5.8〜8.6に調節した後、放流する。
上述の如く、本実施形態のヨウ素回収方法においては、電気透析及び強塩基性陰イオン交換樹脂により、偏光フィルム製造廃液中のヨウ素を分離し、廃液中のヨウ素量を0.01g/リットル以下に低減した後、ホウ素選択性キレート樹脂7によりホウ素を分離し、更に各工程における廃液のpHを最適化しているため、偏光フィルム製造廃液から、ヨウ素及びホウ素を、短時間で、効率よく回収することができる。また、本実施形態のヨウ素回収方法においては、電気透析装置1によって、廃液中のヨウ素量を0.5g/リットル以下に低減しているため、その後に使用する強塩基性イオン交換樹脂6の量(充填量)を従来に比べて少なくすることができる。更に、本実施形態のヨウ素回収方法においては、電気透析による分離又は樹脂への吸着によって廃液からヨウ素及びホウ素を分離しているため、他の成分の混入がなく、容易に再利用することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るヨウ素回収方法について説明する。本実施形態において処理される偏光フィルム製造廃液は、ヨウ素を全ヨウ素量で2〜35g/リットル、ホウ素を0.2〜8g/リットル含有する水溶液であり、更に、カリウムを0.6〜11g/リットル、亜鉛を1.5g/リットル以下及び/又は水溶性有機化合物をTOC換算で1g/リットル以下を含有している場合がある。また、この偏光フィルム製造廃液は、pHが例えば3〜10、ORPが例えば100〜350mvである。
図3は本実施形態のヨウ素回収方法を模式的に示す図である。図3に示すように、本実施形態のヨウ素回収方法においては、先ず、ヨウ素イオンで飽和している強塩基性陰イオン交換樹脂12を充填した槽11内に、偏光フィルム製造廃液を投入し、これらを攪拌機15で攪拌しながら硫酸又は塩酸等の酸を添加してpHが2以下になるように調整する。引き続き、攪拌を続けながら、塩素ガス、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)又は過酸化水素等の酸化剤を添加して、廃液中のヨウ素イオンをヨウ素分子(I)とし、更に、このIをポリヨウ素分子(I ,I )として、ヨウ素イオンで飽和している強塩基性イオン交換樹脂12に吸着させる。その後、強塩基性陰イオン交換樹脂12と廃液とを分離する。
次に、強塩基性陰イオン交換樹脂12から分離された廃液をヨウ素イオンで飽和していない通常の強塩基性イオン交換樹脂13に通し、この強塩基性イオン交換樹脂13に、廃液中に含まれる未吸着のI、pH調整用の酸及び酸化剤に由来する硫酸イオン等の陰イオンを吸着させ、廃液中の全ヨウ素量を0.01g/リットル以下にする。
次に、強塩基性陰イオン交換樹脂13を通過した廃液を、例えば水酸化ナトリウムの添加等の公知の方法により、そのpHが7以上となるように調節した後、ホウ素選択性キレート樹脂14に通し、廃液中のホウ素を吸着させる。このとき、ホウ素選択キレート樹脂14に導入する廃液のpHを7以上とする理由は、前述の第1の実施形態と同様である。
その後、強塩基性陰イオン交換樹脂12及び強塩基性イオン交換樹脂13に吸着したヨウ素(I,I ,I )、並びに、ホウ素選択性キレート樹脂14に吸着したホウ素は回収して再利用する。具体的には、強塩基性陰イオン交換樹脂12にNaSO又はNaHSO等の還元剤の水溶液を通すことにより、強塩基性陰イオン交換樹脂12に吸着したヨウ素を、ヨウ素イオンとして回収する。また、強塩基性イオン交換樹脂13にNaOH水溶液を通すことにより、強塩基性陰イオン交換樹脂13に吸着したヨウ素を、ヨウ素イオンとして回収する。更に、ホウ素選択性キレート樹脂14にHSO水溶液を通液することにより、ホウ素選択性キレート樹脂14に吸着したホウ素を回収する。一方、ホウ素選択性キレート樹脂14を通過した廃液については、凝集沈殿法及び活性汚泥法等の処理を行って、Zn等の重金属類及び水溶性有機物等の値を排水基準値以下にし、更にpHを所定の範囲内に調整した後、放流する。
上述の如く、本実施形態のヨウ素回収方法においては、ヨウ素イオンで飽和している強塩基性陰イオン交換樹脂12により偏光フィルム製造廃液中のヨウ素イオンをポリヨウ素分子として分離した後、更にヨウ素イオンで飽和していない通常の強塩基性イオン交換樹脂13により廃液中の未吸着のIを分離しているため、ヨウ素イオンで飽和している強塩基性陰イオン交換樹脂12でヨウ素イオンのみを吸着させる場合よりも、使用するイオン交換樹脂の量を1/5〜1/3に低減することができると共に、ヨウ素の回収効率を向上させることができる。また、本実施形態のヨウ素回収方法においては、強塩基性陰イオン交換樹脂12及び強塩基性イオン交換樹脂13を通すことにより、廃液中のヨウ素量を0.01g/リットル以下に低減した後、ホウ素選択性キレート樹脂14によりホウ素を分離しているため、ホウ素選択性キレート樹脂14を劣化させずに、効率よくホウ素を回収することができる。更に、本実施形態のヨウ素回収方法においては、樹脂への吸着によって廃液からヨウ素及びホウ素を分離しているため、他の成分の混入がなく、回収物を容易に再利用することができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係るヨウ素回収方法について説明する。本実施形態において処理対象とする偏光フィルム製造廃液は、前述の第2の実施形態と同様に、ヨウ素を全ヨウ素量で2〜35g/リットル、ホウ素を0.2〜8g/リットル含有する水溶液であり、更に、カリウムを0.6〜11g/リットル、亜鉛を1.5g/リットル以下及び/又は水溶性有機化合物をTOC換算で1g/リットル以下を含有している場合がある。また、この偏光フィルム製造廃液は、pHが例えば3〜10、ORPが例えば100〜350mvである。
図4は本実施形態のヨウ素回収方法を模式的に示す図である。図4に示すように、本実施形態のヨウ素回収方法においては、先ず、公知の方法によりpHを7未満に調整した偏光フィルム製造廃液を、強塩基性陰イオン交換樹脂21に通し、この強塩基性陰イオン交換樹脂21にヨウ素イオンを吸着させる。このとき、廃液のpHを7未満にしているため、廃液中のホウ酸の解離が抑制され、強塩基性陰イオン交換樹脂21通過前後でのホウ素量の低下を防止することができる。
次に、強塩基性陰イオン交換樹脂21を通過した廃液を、例えば水酸化ナトリウムの添加等の公知の方法により、そのpHが7以上となるように調節した後、ホウ素選択性キレート樹脂22に通す。これにより、廃液中のホウ素を回収することができる。ここで、ホウ素選択キレート樹脂22に導入する廃液をpHを7以上とする理由は、前述の第1及び第2の実施形態と同様である。
そして、強塩基性陰イオン交換樹脂21に吸着したヨウ素、及びホウ素選択性キレート樹脂22に吸着したホウ素は、夫々回収して再利用する。一方、ホウ素選択性キレート樹脂7を通過した廃液は、凝集沈殿法及び活性汚泥法等の処理を行い、Zn等の重金属類及び水溶性有機物等のホウ素以外の成分の含有量も排水基準値以下にし、更にpHを所定の範囲内に調整した後、放流する。
上述の如く、本実施形態のヨウ素回収方法においては、偏光フィルム製造廃液を強塩基性陰イオン交換樹脂21に通し、その中に含まれるヨウ素イオンのみを樹脂に吸着させているため、短時間で廃液中のヨウ素を分離することができる。また、本実施形態のヨウ素回収方法においては、樹脂に吸着させることにより、廃液からヨウ素及びホウ素を分離しているため、回収したヨウ素及びホウ素には他の成分の混入がなく、容易に再利用することができる。更に、本実施形態のヨウ素回収方法においては、従来使用されていたpH調整用の酸及び酸化剤等の薬品類が不要となるため、これら薬品類に由来する硫酸イオン等の陰イオンの処理を省略することができる。
次に、本発明の第4の実施形態に係るヨウ素回収方法について説明する。本実施形態において処理対象とする偏光フィルム製造廃液は、前述の第2の実施形態と同様に、ヨウ素を全ヨウ素量で2〜35g/リットル、ホウ素を0.2〜8g/リットル含有する水溶液であり、更に、カリウムを0.6〜11g/リットル、亜鉛を1.5g/リットル以下及び/又は水溶性有機化合物をTOC換算で1g/リットル以下を含有している場合がある。また、この偏光フィルム製造廃液は、pHが例えば3〜10、ORPが例えば100〜350mvである。
図5は本実施形態のヨウ素回収方法を模式的に示す図である。図5に示すように、本実施形態のヨウ素回収方法においては、先ず、偏光フィルム製造廃液32を槽31に投入し、攪拌機35で攪拌しながら硫酸又は塩酸等の酸を添加し、pHを2以下に調整する。引き続き、攪拌を続けながら、偏光フィルム製造廃液32に所定の濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加する。これにより、偏光フィルム製造廃液32中のヨウ素が結晶化して析出し、槽31の底に沈降する。その後、ろ過機34によって、ヨウ素結晶33と上澄み液とに分離する。そして、ヨウ素結晶33は水で洗浄し、更に亜硫酸ナトリウム等の還元剤水溶液に溶解させた後、公知の方法で精製して再利用する。一方、上澄み液及びヨウ素結晶33の洗浄液は、強塩基性陰イオン交換樹脂36に通液して、残留しているヨウ素イオンを吸着させ、廃液(上澄み液及び洗浄液)中の全ヨウ素量を0.01g/リットル以下にする。
次に、強塩基性陰イオン交換樹脂36を通過した廃液(上澄み液及び洗浄液)を、例えば水酸化ナトリウムの添加等の公知の方法により、そのpHが7以上となるように調節した後、ホウ素選択性キレート樹脂37に通す。これにより、廃液(上澄み液及び洗浄液)中のホウ素を回収することができる。ここで、ホウ素選択キレート樹脂37に導入する廃液をpHを7以上とする理由は、前述のした第1〜第3の実施形態と同様である。
そして、強塩基性陰イオン交換樹脂36に吸着したヨウ素、及びホウ素選択性キレート樹脂37に吸着したホウ素は、夫々回収して再利用する。一方、ホウ素選択性キレート樹脂37を通過した廃液は、凝集沈殿法及び活性汚泥法等の処理を行い、Zn等の重金属類及び水溶性有機物等のホウ素以外の成分の含有量も排水基準値以下にし、更にpHを所定の範囲内に調整した後、放流する。
上述の如く、本実施形態のヨウ素回収方法においては、偏光フィルム製造廃液中のヨウ素を析出させて回収し、その上澄み液及び洗浄液を強塩基性陰イオン交換樹脂に通液して、これらに残留しているヨウ素を樹脂に吸着させているため、強塩基性使用するイオン交換樹脂の量を大幅に低減することができると共に、ヨウ素の回収効率を向上させることができる。また、本実施形態のヨウ素回収方法においては、廃液中のヨウ素量を0.01g/リットル以下に低減した後で、ホウ素選択性キレート樹脂37に通液しているため、ホウ素選択性キレート樹脂37を劣化させずに、効率よくホウ素を回収することができる。
以下、本発明の効果について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。なお、本発明の形態はこれらに限定されるものではない。先ず、本発明の実施例1について説明する。本実施例においては、先ず、全ヨウ素量が16g/リットル、ホウ素量が5.4g/リットル、カリウム量が4.9g/リットルで、pHが5.2の偏光フィルム製造廃液5リットルを、電気透析装置(株式会社アストム製 アシライザーS3型)により、透析液として水1リットルを使用し、10Vの定電圧で1.5時間透析を行った。なお、この電気透析装置における膜面積は0.055mである。陰イオン交換幕にはA−192、陽イオン交換幕にはK501−SBを使用した。その結果、電気透析後の廃液は、ヨウ素量が0.4g/リットル、ホウ素量が5.2g/リットルであった。また、電気透析装置から排出されたKI水溶液は、ヨウ素量が74g/リットル、ホウ素量が0.7g/リットルであった。
次に、カラム内径が20mm、長さが300mmのクロマト管に強塩基性陰イオン交換樹脂を20ml充填し、流速0.15リットル/分で電気透析後の廃液を通液した。その際、強塩基性陰イオン交換樹脂(スチレン・ジビニルベンゼン共重合体に結合した第4アンモニウム塩)としては、三菱化学社製 ダイヤイオン NSA100を使用した。その結果、通液は33分間で終了し、通液後のヨウ素イオン濃度は0.01g/リットル以下であった。次に、0.1mol/リットルの水酸化ナトリウム水溶液により、強塩基性陰イオン交換樹脂通過後の廃液のpHを8に調整した後、ホウ素選択性キレート樹脂に通液した。以上の処理によるヨウ素回収率は99.5%、ホウ素回収率は99.8%であった。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例においては、先ず、ビーカーに、全ヨウ素量が16g/リットル、ホウ素量が5.4g/リットル、pHが5.2の偏光フィルム製造廃液10リットルを入れた後、ヨウ素イオンで飽和した強塩基性陰イオン交換樹脂250mlを添加した。その後、攪拌機で攪拌しながら硫酸を添加し、pHが2になるように調整した。その後、12質量%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液330mlを4時間かけて添加し、ヨウ素イオンを遊離のヨウ素分子にして、イオン交換樹脂に吸着させた。その際、強塩基性陰イオン交換樹脂としては、三菱化学社製 ダイヤイオン NSA100を使用した。その結果、吸着終了後の廃液のヨウ素量は0.1g/リットル、ホウ素量は5.4g/リットル、ヨウ素吸着率は99.4%であった。次に、内径が20mmで、長さが300mmのクロマト管に、ヨウ素イオンが飽和していない強塩基性陰陰イオン交換樹脂(三菱化学社製 ダイヤイオン NSA100)を40ml充填し、ヨウ素吸着後の廃液を流速0.15リットル/分で通液した。その結果、通液は70分間で終了し、通液後のヨウ素イオン濃度は0.01g/リットル以下であった。
次に、ヨウ素を吸着した樹脂を廃液から分離して2Lビーカーに移し、35質量%のNaHSO溶液200ml及び水1600mlを加えて3時間攪拌した。その結果、3時間攪拌後の溶液中のヨウ素量は、88g/リットル、ホウ素量は0.01g/リットル以下であり、脱着率は99.6%であった。一方、0.1mol/リットルの水酸化ナトリウム水溶液により、強塩基性陰イオン交換樹脂での吸着処理後の廃液のpHを8に調整した後、ホウ素選択性キレート樹脂に通液した。以上の処理によるヨウ素回収率は99.9%、ホウ素回収率は99.8%であった。
次に、本発明の実施例3について説明する。本実施例においては、先ず、カラム内径が50ミリ、高さが700ミリのクロマト管に、強塩基性イオン交換樹脂1リットルを充填し、全ヨウ素量が16g/リットル、ホウ素量が5.4g/リットル、pHが5.2の偏光フィルム製造廃液を、流速0.15リットル/分で通液した。その際、強塩基性陰イオン交換樹脂としては、三菱化学社製 ダイヤイオン NSA100を使用した。その結果、通液開始から60分後にカラム出口で採取した液中のヨウ素量は0.01g/リットル以下、ホウ素量は5.4g/リットルであった。また、通液開始から90分後にカラム出口で採取した液中のヨウ素量は16g/リットル以下、ホウ素量は5.4g/リットルであった。
次に、ヨウ素イオンを吸着させたイオン交換樹脂に、1mol/リットルNaCl溶液を流速1ml/分で通液し、樹脂からヨウ素イオンを脱着させた。その結果、通液開始から24時間後のヨウ素イオン脱着率は94%であった。一方、0.1mol/リットルの水酸化ナトリウム水溶液により、強塩基性陰イオン交換樹脂での吸着処理後の廃液のpHを8に調整した後、ホウ素選択性キレート樹脂に通液した。以上の処理によるヨウ素回収率は99.9%、ホウ素回収率は99.8%であった。
次に、本発明の実施例4について説明する。本実施例においては、先ず、ビーカーに、全ヨウ素量が16g/リットル、ホウ素量が5.4g/リットル、pHが5.2の偏光フィルム製造廃液10リットルを入れた後、攪拌機で攪拌しながら硫酸を添加し、pHが2になるように調整した。その後、12質量%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液442mlを添加して、廃液中のヨウ素をヨウ素結晶として析出させた。その後、ヨウ素結晶を沈降させて、ろ過機によってヨウ素結晶と上澄み液とに分離した。そして、分離したヨウ素結晶を2リットルの市水で洗浄すると共に、その洗浄液及び上澄み液を、内径が20mmで、長さが300mmのクロマト管に、強塩基性陰陰イオン交換樹脂(三菱化学社製 ダイヤイオン NSA100)を20ml充填したものに、流速0.15リットル/分で通液した。
このとき、上澄み液は、全ヨウ素量が0.3g/リットル、ホウ素量が5.4g/リットル、硫酸イオン濃度が7.8g/リットル、塩素イオン濃度が3.0g/リットル、ナトリウム濃度が1.9g/リットルであった。また、洗浄液は、全ヨウ素量が0.3g/リットル、ホウ素量が0.09g/リットル、硫酸イオン濃度が0.1g/リットル、塩素イオン濃度が0.05g/リットル、ナトリウム濃度が0.04g/リットルであった。この上澄み液及び洗浄液の通液は、80分間で終了し、通液後のヨウ素イオン濃度は0.01g/リットル以下であった。
次に、分離したヨウ素結晶を3質量%のNaHSO溶液1600ml中に溶解し、公知の方法にて精製し、153gのヨウ素を得た。また、ヨウ素を吸着した樹脂を廃液から分離して200mlビーカーに移し、35質量%のNaHSO溶液3ml及び水40mlを加えて3時間攪拌した。その結果、3時間攪拌後の溶液中のヨウ素量は、90g/リットル、ホウ素量は0.01g/リットル以下であり、脱着率は99.0%であった。更に、0.1mol/リットルの水酸化ナトリウム水溶液により、強塩基性陰イオン交換樹脂での吸着処理後の廃液のpHを8に調整した後、ホウ素選択性キレート樹脂に通液した。以上の処理によるヨウ素回収率は97.5%、ホウ素回収率は99.8%であった。
本発明の第1の実施形態のヨウ素回収方法を模式的に示す図である。 横軸にpHをとり、縦軸に非解離ホウ酸(HBO)の濃度をとって、溶液のpHとホウ素の存在形態との関係を示すグラフ図である。 本発明の第2の実施形態のヨウ素回収方法を模式的に示す図である。 本発明の第3の実施形態のヨウ素回収方法を模式的に示す図である。 本発明の第4の実施形態のヨウ素回収方法を模式的に示す図である。 特許文献1に記載の偏光フィルム製造廃液の処理方法を模式的に示す図である
符号の説明
1、105 電気透析装置
2 陽極
3 陰極
4k カチオン交換膜
4a アニオン交換膜
5a、5b、5c セル
6、21、36 強塩基性陰イオン交換樹脂
7、14、22、37 ホウ素選択性キレート樹脂
11、31 槽
12 強塩基性陰イオン交換樹脂
13 イオン交換樹脂
15、35 攪拌機
32、102 偏光フィルム製造廃液
33 ヨウ素結晶
34 ろ過機
101 廃液槽
103,109,110 ポンプ
104 脱塩液槽
106 濃縮液槽
107 脱塩液
108 濃縮液

Claims (4)

  1. ヨウ素:全ヨウ素量で2〜35g/リットル、ホウ素:0.2〜8g/リットル及びカリウム:0.6〜11g/リットルを含有する偏光フィルム製造廃液からヨウ素を回収する方法であって、
    前記廃液を、pHが7未満になるように調整した後、電気透析して前記廃液中に含まれるヨウ素とカリウムとをヨウ化カリウムとして分離する工程と、
    前記電気透析後の廃液を強塩基性陰イオン交換樹脂に通液して前記廃液に残留するヨウ素を前記強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着させる工程と、
    前記ヨウ化カリウム及び前記強塩基性陰イオン交換樹脂からヨウ素を回収する工程と、
    を有することを特徴とする偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法。
  2. ヨウ素:全ヨウ素量で2〜35g/リットル、及びホウ素:0.2〜8g/リットルを含有する偏光フィルム製造廃液からヨウ素を回収方法であって、
    前記廃液を、pHが2以下になるように調整した後、前記廃液中に含まれるヨウ素を、ヨウ素イオンを吸着させた強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着させる工程と、
    前記強塩基性陰イオン交換樹脂による吸着処理後の廃液を、更に他の強塩基性イオン交換樹脂に通液して前記廃液中に残留するヨウ素を前記他の強塩基性イオン交換樹脂に吸着させる工程と、
    前記強塩基性陰イオン交換樹脂及び前記他の強塩基性イオン交換樹脂からヨウ素を回収する工程と、
    を有することを特徴とする偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法。
  3. ヨウ素:全ヨウ素量で2〜35g/リットル、及びホウ素:0.2〜8g/リットルを含有する偏光フィルム製造廃液からヨウ素を回収方法であって、
    前記廃液を、pHが7未満になるように調整した後、強塩基性陰イオン交換樹脂に通液して前記廃液中のヨウ素を前記強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着させる工程を有することを特徴とする偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法。
  4. ヨウ素分離後の廃液を、pHが7以上となるように調整した後、ホウ素選択性キレート樹脂に通液して、前記廃液中のホウ素を前記ホウ素選択性キレート樹脂に吸着させる工程と、
    前記ホウ素選択性キレート樹脂からホウ素を回収する工程と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法。
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