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JP5185183B2 - 梁構造 - Google Patents

梁構造

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JP5185183B2 JP2009098083A JP2009098083A JP5185183B2 JP 5185183 B2 JP5185183 B2 JP 5185183B2 JP 2009098083 A JP2009098083 A JP 2009098083A JP 2009098083 A JP2009098083 A JP 2009098083A JP 5185183 B2 JP5185183 B2 JP 5185183B2
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Description

本発明は柱と梁からなるフレームにおいて、柱間に架設される梁に生ずる曲げモーメントを低減し、梁成を抑制することを可能にする梁構造に関するものである。
梁を柱に剛接合したラーメン構造の、図5に示すようなフレーム(架構)においては、梁に鉛直荷重と水平荷重による曲げモーメントに対する抵抗力を持たせる上で、梁断面には軸方向の各部における曲げ応力度から決まる寸法を与えることが必要になる。この必要断面の確保によって梁成、特に曲げモーメントが極大値、あるいは最大値を取る梁端部の梁成が増大する傾向があるため、階高を低減することには限界がある。図5は柱・梁からなるフレームの平面を示している。図5における梁の曲げモーメントの分布状態を図6に示す。
また梁は床の鉛直荷重を負担することで、図5に示すように1本当たりの梁の支配面積に応じた耐力と剛性を必要とすることからも、柱間スパンの拡大に伴って梁成が増大するため、一定の階高に対する天井懐の高さ寸法が制限される不利益を招く。図7は図5に示す梁と天井面との関係を示すが、ここに示すように天井面が梁の下端に接近している関係で、設備用の配管を梁の下に敷設することが困難になり、梁を貫通させて配置せざるを得なくなることもある。図7中、破線が天井面を示している。
梁端部の梁成を抑制することは、例えば梁端部を柱にピン接合することにより可能になるが(特許文献1参照)、梁から柱への曲げモーメントの伝達が行われず、梁が単純梁化する結果、梁中間部の曲げモーメントが過大になることもある。
特開平9−67859号公報(請求項1、段落0010〜0013、図1)
特許文献1の場合には梁中間部の曲げモーメントが過大になることで、梁の全長に亘って梁成を抑制することにはならず、両端が剛に接合される場合より梁の断面(成)が大きくなることもある。また梁端部を柱にピン接合した場合、柱・梁からなる架構の安定性を低下させる可能性があるため、架構が成立しなくなることも想定される。
本発明は上記背景より、主に梁端部に生ずる曲げモーメントを低減し、梁成を抑制することを可能にする梁構造を提案するものである。
請求項1に記載の発明の梁構造は、柱と梁からなるフレームにおいて、柱間に架設されるいずれかの梁部材がその幅方向に並列する複数本の梁構成材と、この複数本の梁構成材間にその幅方向に架設され、複数本の梁構成材を互いに連結する連結部材を備え、
この梁部材が架設される柱の内の少なくともいずれか一方の端部側に位置する柱から他方の柱側へ片持ち梁が張り出し、この片持ち梁に前記連結部材が接合され、支持されていることを構成要件とする。
片持ち梁は梁部材が架設される隣接する2本の柱の内、少なくともいずれか一方の柱から張り出し、この片持ち梁に、梁部材を構成する連結部材が接合されることにより梁部材が片持ち梁を通じて柱に支持される。片持ち梁は梁部材からの荷重(鉛直荷重)を負担しながら、柱から張り出した状態を維持する必要から、柱には剛に接合される。
連結部材は梁部材からの荷重を柱に伝達する働きをするが、荷重に起因して片持ち梁に対する回転変形等が生じないようにする上では、片持ち梁には剛に接合される。但し、梁部材からの荷重を受ける片持ち梁が柱に剛に接合されていれば、梁部材の連結部材との接合部に曲げモーメントを生じさせることができ、梁部材の全長に生ずる曲げモーメントの最大値を低減することができるため、連結部材は必ずしも片持ち梁に剛に接合される必要はなく、ピン接合されることもある。
同様に梁部材(梁構成材)はそれが受ける床(スラブ)からの鉛直荷重による曲げモーメントを低減しながら、その鉛直荷重を柱に伝達するよう、連結部材には基本的に曲げモーメントの伝達が可能な状態に、剛に接合されることが適切である。但し、上記のように片持ち梁が柱に剛に接合され、梁構成材が連結部材との接合部分において片持ち梁からの反力を受けることができれば、その接合部分に曲げモーメントを生じさせることができるため、必ずしも梁部材が連結部材に剛に接合される必要はなく、ピン接合されることもある。梁部材(梁構成材)が連結部材に剛接合された場合には、梁部材の片持ち梁側の端部が、梁部材に直交する直交梁に接合されなくても、梁構成材に生ずる曲げモーメントの最大値を低減することができ、梁構成材の断面を抑制することが可能である。
なお、両端固定梁と単純支持梁のそれぞれに等分布荷重が作用したときの曲げモーメント分布を対比すれば、前者の梁中央部の曲げモーメントは後者の梁中央部の曲げモーメントの1/3であり、前者の梁端部の曲げモーメントは後者の梁中央部の曲げモーメントの2/3であるため、曲げモーメントの絶対値を低減する上では、単純支持梁より両端固定梁が有利になる。
柱間に架設される梁部材が複数本の梁構成材を有し、この複数本の梁構成材が床の荷重(鉛直荷重)を分担することで、図1にハッチングで示すように1本の梁構成材の支配面積(ハッチングを入れた領域)が、梁が柱に剛接合される図5に示す場合における1本の梁の支配面積(ハッチングを入れた領域)より縮小されるため、1本の梁構成材が負担すべき荷重が図5に示す場合の1本の梁が負担すべき荷重より低下する。この負担すべき荷重の低下分だけ、梁構成材に必要とされる強度(耐力)を低下させることができるため、梁構成材の断面を縮小化(梁成の低減)することが可能になる。
また梁構成材(梁部材)はその軸方向の端部位置で柱に支持されるのではなく、少なくともいずれか一方の柱から他方の柱側へ張り出した片持ち梁に連結部材において接合され、支持されることで、梁構成材の支点間距離(スパン)が図5の場合の梁より短縮されるため、支点間距離の短縮分、鉛直荷重による曲げモーメントが低減される。曲げモーメントはスパンの2乗に比例するため、スパンの短縮による曲げモーメントの低減効果は大きい。
例えば梁がその端部位置で柱に支持される場合、梁の支点間距離は梁の全長になるが、梁構成材の少なくとも一方の支点位置が端部より中間部側へ寄った位置にあることで、支点間距離は梁構成材の全長より短縮される。この結果、梁構成材に必要とされる、スパンに応じた剛性も低減され、剛性の低減効果からも梁成の低減が図られる。
片持ち梁は上記のように梁構成材の軸方向の一方側の柱のみから張り出す場合と、両側の柱から張り出す場合がある。両側の柱から張り出す場合には梁部材の支点間距離はより短縮されるため、支点間距離の短縮による曲げモーメントの低減効果は梁構成材が両側において、それぞれの側の柱から張り出す片持ち梁に支持される場合に向上する。
梁部材が複数本の梁構成材から構成され、その端部から中間部側へ寄った位置で、連結部材を介して片持ち梁に支持されることで、梁部材の全長に生ずる鉛直荷重による曲げモーメントは図2に示すように連結部材との接合位置で極大となって表れる。梁部材における連結部材の位置に極大値が表れることで、梁の両端部が柱に剛接合される図5の場合の曲げモーメント図である図6との対比から分かるように、曲げモーメントの最大値を低減することが可能になる。この曲げモーメントの低減効果からも梁構成材の断面を低減し、梁成を抑えることが可能になることが分かる。
支点間距離(スパン)の短縮により梁成の低減が図られることで、図3に示すように一定の階高に対し、梁下の天井懐の高さ寸法を増大することが可能になり、天井懐を有効に利用することが可能になるため、梁を貫通させることなく、天井懐内の梁部材の下に配管を敷設することが可能になる。図3中、破線が天井面を示している。
図1は梁部材が架設される隣接する柱の内、一方の柱のみから片持ち梁が張り出した場合の例を示しているが、前記のように片持ち梁は両側の柱から張り出す場合もある。図1に示す例の場合、梁部材は並列する2本の梁構成材と、その軸方向一方側の端部寄りにおいて両梁構成材をつなぐ連結部材から構成されている。片持ち梁が両側の柱から張り出す場合には、梁部材は並列する梁構成材と、その両端部において全梁構成材をつなぐ連結部材から構成される。梁部材は隣接する柱の中心を結ぶ直線に関して対称に配置されればよいため、3本以上の梁構成材から構成されることもある。
図1に示す例の場合、2本の梁構成材は軸方向一方側の端部から中間部側へ寄った位置で連結部材に接合されていることで、軸方向他方側の端部位置においてその側の直交梁に支持されれば、梁構成材が受ける鉛直荷重を柱に伝達することができる。このため、その他方側の端部と直交梁との接合状態は問われず、剛接合の場合とピン接合の場合がある。直交梁は梁部材に直交する方向の柱間に架設される梁を指す。
結果として、片持ち梁が一方の柱のみから張り出す場合には、その柱側の梁部材の端部が片持ち梁に支持され、他方の柱側の端部が直交梁に支持されることで、梁部材が両側の柱に支持された状態になるため、梁部材の、片持ち梁側の端部は必ずしもその側の直交梁に直接、接合される必要がないことになる。
図1に示すように梁部材が2本の梁構成材からなる場合で言えば、梁構成材の片持ち梁側の端部が片持ち梁からその幅方向両側に張り出す連結部材に接合され、支持されることで、梁構成材が受ける床(スラブ)上の鉛直荷重は連結部材を通じて片持ち梁に伝達され、片持ち梁から柱に伝達されるため、梁構成材の片持ち梁側の端部は必ずしもその側の直交梁に接合される必要はない。
但し、図1の例では梁構成材の、連結部材に接合されない(片持ち梁が張り出さない)側の端部はその梁構成材に直交する方向に架設される直交梁に直接、もしくは間接的に接続される必要がある。一方、梁構成材が片持ち梁に支持される側では、片持ち梁が柱に剛に接合されていれば、梁構成材と連結部材との接合状態、及び連結部材と片持ち梁との接合状態に関係なく、梁構成材と柱との間で曲げモーメントの伝達が可能な状態になるため、その反対側の端部(連結部材に接合されない側の端部)がその側の直交梁に剛接合されるか否かは問われない。
上記のように梁構成材の片持ち梁側の端部は必ずしもその側の直交梁に接合される必要はないが、梁部材の片持ち梁側の端部がその側の直交梁にピン接合されている場合には(請求項3)、梁構成材の端部位置から鉛直荷重の一部が直交梁に伝達されるため、接合されない場合より梁構成材に生ずる曲げモーメントを低減することが可能になる。
図2は梁部材の、片持ち梁側の端部がその側の直交梁にピン接合され、片持ち梁が張り出さない他方側の端部がその側の直交梁にピン接合される場合の曲げモーメントの分布を示しているが、ここに示すように梁部材の、直交梁にピン接合される両端部における曲げモーメントは0になっている。
図1の例において片持ち梁が張り出さない他方側の端部が直交梁に剛接合される場合には、その端部の曲げモーメントは正になるが、本発明では少なくとも一方の柱から片持ち梁が張り出している分、梁部材の支点間距離(スパン)が従来の梁のそれより短縮されているため、梁端部の曲げモーメントは図5に示す従来の梁に生ずる、図6に示す曲げモーメントより小さくなる。従来のフレームを示す図5における柱は本発明のフレームを示す図1における柱と2方向に同一のスパンを有している。
曲げモーメントの大きさはスパンの2乗に比例することから、例えばスパンが1割、低減された場合には曲げモーメントは約2割、低減されるため、少なくとも一方の柱からのみ片持ち梁の張り出しによるスパンの短縮により、直交梁への接合状態に関係なく、曲げモーメントを低減することが可能になっている。梁部材が架設される両側の柱から片持ち梁が張り出し、梁部材がこの両側の片持ち梁に支持される場合には、梁部材のスパンがより短縮されるため、曲げモーメントの大きさもより低減される。
図1に示すように片持ち梁が、梁部材が架設される柱の内のいずれか一方の柱のみから張り出し、その片持ち梁の張り出しがない柱側の梁構成材の端部が、その柱に接続し、梁構成材に直交する直交梁にピン接合されている場合には(請求項2)、その直交梁にピン接合された梁構成材の端部における曲げモーメントが0になるから、梁構成材の全長に生ずる曲げモーメントの低減が図られる。
柱間に架設される梁部材を複数本の梁構成材から構成し、この複数本の梁構成材に床の荷重(鉛直荷重)を分担させるため、1本の梁構成材の支配面積が1本の梁の支配面積より縮小され、1本の梁構成材が負担すべき荷重を低下させることができる。また梁構成材を少なくともいずれか一方の柱から張り出した片持ち梁に接合することで、両端を直接、柱に接合する場合より梁構成材の支点間距離(スパン)が短縮されるため、スパンの短縮分、曲げモーメントを低減することができる。
1本の梁構成材の負担の低減と曲げモーメントの低減により梁構成材に必要とされる強度(耐力)を低下させることができるため、梁構成材の断面の縮小化(梁成の低減)を図ることができる。この結果、一定の階高に対し、梁下の天井懐の高さ寸法を増大することができるため、天井懐を有効に利用することが可能になり、梁を貫通させることなく、梁部材下の天井懐内に配管を敷設することが可能になる。
本発明の梁部材の構成例を示した平面図である。 図1に示す梁部材に生ずる曲げモーメントを示した分布図である。 図1におけるx−x線の矢視図であり、梁部材と天井懐の関係を示した立面図である。 (a)は図1におけるy−y線の断面図、(b)はz−z線の断面図である。 従来の梁部材の構成例を示した平面図である。 図5に示す梁部材に生ずる曲げモーメントを示した分布図である。 図5に示す梁部材と天井懐の関係を示した立面図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は柱1、2と梁(梁部材3)からなるフレームにおいて、柱1、2間に架設されるいずれかの梁部材3がその幅方向に並列する複数本の梁構成材31と、この複数本の梁構成材31、31間にその幅方向に架設され、複数本の梁構成材31、31を互いに連結する連結部材32を有し、この梁部材3が連結部材32において、隣接する柱1、2から張り出した片持ち梁4に支持されている梁構造の一例を示す。図1はフレームの平面を示している。片持ち梁4は柱1、2の内の少なくともいずれか一方の柱1から他方の柱2側へ張り出し、この片持ち梁4に連結部材32が接合され、支持される。
フレーム、あるいは柱1、2と梁部材3の構造種別は問われず、鉄骨造の場合と鉄筋コンクリート造、または鉄骨鉄筋コンクリート造の場合の他、合成構造の場合がある。鉄筋コンクリート造はプレキャストコンクリートを含む。
図1では複数本の梁構成材31からなる梁部材3を平面上、1方向にのみ配置した様子を示しているが、梁部材3は2方向に配置されることもある。図1ではまた、梁部材3が2本の梁構成材31からなる場合を示しているが、梁構成材31は隣接する柱1、2の中心を結ぶ直線に関して対称に配置されればよいため、梁部材3は3本、あるいは4本以上の梁構成材31から構成される場合もある。梁構成材31はまた、鉛直方向に複数段に配列することもある。
片持ち梁4は図1に示すように梁部材3が架設される隣接する柱1、2の内、少なくともいずれか一方の柱1から他方の柱2側へ張り出した状態で柱1に接合され、柱1には、梁部材3からの鉛直荷重と水平荷重を柱1に伝達するために剛に接合される。片持ち梁4は両柱1、2から互いに対向する側へ張り出す場合もある。
片持ち梁4が柱1に剛接合されていれば、片持ち梁4の先端が受ける梁部材3からの荷重による軸方向力と曲げモーメント、及びせん断力を柱1に伝達することができるため、梁構成材31と連結部材32の接合状態、及び連結部材32と片持ち梁4の接合状態に関係なく、梁構成材31(梁部材3)が受ける床(スラブ)上の鉛直荷重を片持ち梁4から柱1に伝達することができる。梁構成材31と連結部材32の接合例、及び連結部材32と片持ち梁4の接合例は後述する。
また片持ち梁4が柱1に剛接合されていれば、梁構成材31が片持ち梁4から受ける反力による曲げモーメントを梁構成材31に生じさせることができるため、梁構成材31と連結部材32の接合状態、及び連結部材32と片持ち梁4の接合状態が剛であるか、ピンであるかは問われない。片持ち梁4からの反力による曲げモーメントは図2に示すように梁構成材31の、連結部材32との接合部に生ずる。
片持ち梁4が柱1に剛接合されれば、両者の具体的な接合方法は問われない。例えば柱1と梁部材3が鉄骨製である場合、片持ち梁4は柱1に対しては直接、溶接により、またはプレート等を介してボルト接合等により接合される。鉄筋コンクリート造の場合には柱1と片持ち梁4が一体的に構築され、プレキャストコンクリートの場合にはプレストレスを用いた圧着接合等により接合される。片持ち梁4の柱1からの張り出し長さは任意に設定されるが、例えば図2に示すような、梁部材3の全長に生ずる曲げモーメントの分布状況から、曲げモーメントの最大値が小さくなるように、例えば最小になるように設定される。
片持ち梁4は梁部材3からの荷重を受け、柱1に伝達する働きをするため、その先端には梁部材3の複数本の梁構成材31を連結する連結部材32が接合される。連結部材32は片持ち梁4の先端位置等、先端寄りの部分に配置されるから、梁部材3に対しては軸方向両側の、端部から中間部側へ寄った位置に配置される。具体的には連結部材32は梁構成材31の端部から、片持ち梁4の張り出し長さ分、梁部材3の中間部側へ寄った位置に配置される。
複数本の梁構成材31は少なくとも梁部材3の一方の端部より中間部側へ寄った位置で、連結部材32によって互いに連結され、一体化(一本化)される。連結部材32は梁構成材31が並列する方向、例えば梁構成材31の軸に直交する方向に架設される。
同一レベルに位置する複数本の梁構成材31を連結する連結部材32は図示するように1本の場合と複数本の場合がある。連結部材32は基本的に梁構成材31の軸に直交する方向に架設されるが、複数本の場合には、梁構成材31の軸に直交する方向に交差する方向に互いに交わるように架設されることもある。前記のように梁構成材31が鉛直方向に複数段に配列する場合には、例えば同一レベルに位置する梁構成材31、31が連結部材32によって互いに連結される。
梁部材3が1方向に配置される場合、梁部材3に直交する方向の柱1、1(2、2)間には直交梁5が架設される。片持ち梁4が隣接する柱1、2の内のいずれか一方からのみ張り出す場合、梁部材3を構成する梁構成材31の、片持ち梁4が張り出さない側の端部はその側の直交梁5にピン接合、もしくは剛接合されることにより支持される。
梁構成材31は連結部材32に接合されることで、柱1に剛接合され、連結部材32が接合された片持ち梁4に支持されるため、梁構成材31の、片持ち梁4側の端部はその側の直交梁5に接合される場合と接合されない場合がある。
前記のように梁部材3は軸方向両側の内、少なくともいずれか一方側においてその側の柱1から張り出す片持ち梁4に支持され、その片持ち梁4が柱1に剛に接合されていれば、梁部材3が受ける鉛直荷重を柱1、2に伝達することができるため、片持ち梁4が張り出さない他方側の端部においてはその側の直交梁5に剛接合される必要がない。
片持ち梁4が隣接する柱1、2の双方から張り出す場合には、梁部材3(梁構成材31)の両側寄りの部分は図1の片持ち梁4側の端部と同様に接合される。梁部材3はその全長に生ずる曲げモーメントを低減する上では、少なくとも一方の端部寄りの部分において片持ち梁4に支持され、その片持ち梁4が柱1に剛に接合されていればよいため、梁部材3の片持ち梁4への支持方法、並びに梁部材3の端部がそれぞれの側の直交梁5にピン接合されるか、剛接合されるかは問われない。
図4−(a)は片持ち梁4と連結部材32との接合例を、(b)は連結部材32と梁構成材31との接合例を示す。ここでは柱1が鋼管(角形鋼管)で、片持ち梁4と連結部材32がH形鋼である場合の接合例を示している。柱1が鋼管の場合、片持ち梁4は柱1の外周に突設されるリブプレート(フランジプレート)1a等に溶接等によって剛に接合される。図4−(a)は図1のy−y線の断面を、(b)はz−z線の断面を示す。
図4−(a)は連結部材32の幅方向片側の片持ち梁4側にガセットプレート6を突設し、このガセットプレート6を片持ち梁4のウェブ等に重ねてボルト7、もしくは溶接により接合した様子を、(b)は同様に梁構成材31の幅方向片側の連結部材32側にガセットプレート6を突設し、このガセットプレート6を連結部材32のウェブ等に重ね、ボルト7や溶接により接合した様子を示している。
図4の例では連結部材32は片持ち梁4に、梁構成材31は連結部材32に、共にピン接合した形になる(ピン接合扱いとなる)が、例えばガセットプレート6のボルトを2列に配列させる、ガセットプレート6をウェブの両面に配置する、ガセットプレート6をウェブに溶接する等により剛接合する場合もある。
梁構成材31が連結部材32に支持され、連結部材32が片持ち梁4に支持されることにより、梁部材3は片持ち梁4を介して柱1に支持される。前記のように片持ち梁4が柱1に剛に接合されていれば、梁構成材31と連結部材32の接合状態、及び連結部材32の片持ち梁4との接合状態に関係なく、梁構成材31が受ける鉛直荷重による連結部材32からの反力によって梁構成材31(梁部材3)と連結部材32との接合部に曲げモーメントが生ずる。
例えば図4−(b)のように梁構成材31が連結部材32にピン接合されても、梁構成材31の端部がその側の直交梁5にピン接合されていれば、梁構成材31は連続梁になるため、梁構成材31と連結部材32との接合部には片持ち梁4からの反力による曲げモーメントが0にはならず、図2に示すような曲げモーメントの分布状態になる。また梁構成材31が連結部材32に剛接合されていれば、梁構成材31の端部が直交梁5に接合されていなくても、梁構成材31と連結部材32との接合部に生ずる曲げモーメントは0にはならず、図2に示すような分布となる。
梁構成材31が連結部材32にピン接合され、梁構成材31の端部が直交梁5に接合されていない場合に、梁構成材31が単純支持梁化し、連結部材32との接合部の曲げモーメントが0になる。この場合、梁構成材31の軸方向中間部に曲げモーメントの最大値が生じ、梁成を増大させる必要が生ずることになる。
図3に本発明の梁部材3の側面を示すが、従来の梁(梁部材)の側面を示す図7との対比から分かるように、本発明の梁部材3の梁成は従来の梁の成より小さくて済むため、梁部材3の下端と破線で示す天井面との間に設備用等の配管の敷設に十分な高さを有する天井懐8を確保することが可能になっている。図3は図1のx−x線の矢視図である。
1、2……柱、
3……梁部材、31……梁構成材、32……連結部材、
4……片持ち梁、5……直交梁、
6……ガセットプレート、7……ボルト、
8……天井懐。

Claims (3)

  1. 柱と梁からなるフレームにおいて、柱間に架設されるいずれかの梁部材がその幅方向に並列する複数本の梁構成材と、この複数本の梁構成材間にその幅方向に架設され、複数本の梁構成材を互いに連結する連結部材を備え、
    この梁部材が架設される柱の内の少なくともいずれか一方の端部側に位置する柱から他方の柱側へ片持ち梁が張り出し、この片持ち梁に前記連結部材が接合され、支持されていることを特徴とする梁構造。
  2. 前記片持ち梁は前記梁部材が架設される柱の内のいずれか一方の柱から張り出し、その片持ち梁の張り出しがない柱側の前記梁構成材の端部は、その柱に接続し、前記梁構成材に直交する直交梁にピン接合されていることを特徴とする請求項1に記載の梁構造。
  3. 前記片持ち梁が張り出す柱側の前記梁構成材の端部は、その柱に接続し、前記梁構成材に直交する直交梁にピン接合されていることを特徴とする請求項1、もしくは請求項2に記載の梁構造。
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