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JP5182132B2 - 磁気レゾルバ - Google Patents

磁気レゾルバ Download PDF

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JP5182132B2
JP5182132B2 JP2009024953A JP2009024953A JP5182132B2 JP 5182132 B2 JP5182132 B2 JP 5182132B2 JP 2009024953 A JP2009024953 A JP 2009024953A JP 2009024953 A JP2009024953 A JP 2009024953A JP 5182132 B2 JP5182132 B2 JP 5182132B2
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正幸 西口
康晴 寺田
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Description

本発明は、磁気レゾルバに関し、特に、回転子と固定子との間の磁路中に設けたギャップの変動により、トランスの効率が変化することを利用した可変リラクタンス型レゾルバに適用して好適なものである。
従来、自動車の電動パワーステアリング(EPS:Electric Power Steering)や、ハイブリッド自動車または電気自動車などにおいて、高出力のブラシレスモータが使用されている。かかるブラシレスモータを制御するためには、モータの出力軸の回転角度を正確に把握する必要がある。これは、ステータの各コイルへの通電切替えを制御するために、ロータの回転位置を正確に把握しておく必要があるからである。特に、自動車においては、コギングがドライバビリティを悪化させることから、コギングを減少させることが要望されているため、通電切替えを正確に行うことが望ましい。
通常、自動車のモータにおける出力軸の回転角度を検出するには、耐高温性、耐ノイズ性、耐振動性および耐高湿性等の機能を満足するために、レゾルバが使用されている場合が多い。そして、レゾルバは、かかるモータの内部に組み込まれて、該モータの出力軸に直接取り付けられている。
ここで、レゾルバは、一般的にステータとロータとを有し、ステータ側は励磁コイルが巻装されたステータコア(固定子)を有している。これに対し、ロータ側は磁性体にて形成されたロータコア(回転子)が配設されており、ロータコアはモータの出力軸に固定されている。このようなレゾルバでは、ステータ側の励磁コイルに高周波信号を付与すると、ロータの回転位置によってステータ側の検出コイルに流れる信号の位相が変化する。この検出信号と基準信号とを比較することにより、ロータの回転位置(角度)が検出されるようになっている。
ところで、この種のレゾルバとしては、近年、可変リラクタンス(VR:Variable Reluctance)型レゾルバ(以下、これをVR型レゾルバと称する)が使用されている。このVR型レゾルバとは、磁路中に設けたギャップの変動により、トランスの効率が変化することを利用したレゾルバである。ギャップが回転角に対して周期的に変化するようにロータの形状を設定することにより、回転子側の巻線無しで角度出力を検出することができるメリットがある。
VR型レゾルバは、励磁コイルと検出コイルとが配置されたステータと、両コイルに外周面が近接して配置されたロータとを有する。検出コイルは、90度位相をずらした2つのコイルから構成されており、励磁コイルに数〔KHz〕の正弦波交流を印加する。そして、ロータの外周面を介して、検出コイルの2つのコイルから誘起電圧が出力される。すると、2つの誘起電圧の出力振幅から角度を検出することができる。
このとき、励磁コイルに印加する正弦波の周波数を高くすれば、巻線数を少なくでき、レゾルバを小型化できるのであるが、周波数を高くすると、回転角を読取処理する電気回路が複雑となり、検出精度の安定性が低下する点が懸念されている。
かかるVR型レゾルバとしては、例えば、回転可能なロ―タコアと、このロ―タコアの回転軸に対し上下から該ロータコアを挟み込む2枚のステータコアとを有するタイプの磁気レゾルバも知られている。この磁気レゾルバでは、ステータコアがステ―タ板を備えており、該ステータ板は円周方向に沿って、凸型形状の突極が配列されると共に、各突極にフィルム状コイルが巻かれ、コイルのインダクタンスが上記ロ―タコアの回転角度に応じて変わることを利用してロ―タコアの回転角度を検出するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
実開平5−3921号公報
ところで、この種のVR型レゾルバでは、ロータ回転に伴う磁束抵抗の変化幅が大きく、且つ、ロータ回転に伴う磁束抵抗の変化態様が滑らかで安定的であることが、回転角度の検出精度を効率的に高める上で重要な要素となる。このロータ回転に伴う磁束抵抗の変化態様は、主に、ロ―タの構成やステ―タにおける突極の構成(相対的な関係を含む)に依存する。
この点、上述した特許文献1には、ロ―タコアの外形輪郭形状に関する具体的な構成が開示されているものの、突極の形状、突極の形状とロ―タコアの外形輪郭形状との関係や、突極とロ―タコア外周縁部の位置関係の具体的な構成が開示されておらず、回転角度の検出精度を効率的に高める上で未だ不十分な問題がある。
特に、ロータに対してステータから径方向に対向するコアに巻き線を巻きつける構成の従来的なレゾルバでは、センサの構成上、ロータと突極との間の隙間、いわゆるエアギャップがそのまま磁気抵抗となることから、出力安定にはエアギャップの管理が必要不可欠になる。しかし、構造上、ステータはモータハウジングなどの非稼動体に、ロータは回転シャフトなどの稼動する測定対象に配設されるため、各々別アイテム化する必要があり、ステータ交差とロータ交差によりエアギャップの管理が困難である。この対策として、スラストベアリングの追加や、精密組み付けといった特別な機構を用いることが考えられるが、コストが嵩むことは免れない。
また、上述した特許文献1のような基板上にパターン状に形成したフィルム状コイルを用いるレゾルバでは、ロータに対してステータから径方向に対向する凸状のコアにコイルとして巻き線を巻き付ける構成の従来的なレゾルバに比べて、レゾルバ本体の薄型化(小型化)が可能となり、しかもコイルの巻き作業が不要となる。
しかしながら、その反面、フィルム状コイルを用いることでコスト的に割高になる問題が生じる上、薄型化(小型化)によって、コイルを巻くスペースが低減し、コイルの巻き数が減少することに伴って出力低下を生じる問題がある。そのため、コイルの巻き数を確保するために、巻き線の径を減らす手法が考えられるが、回転角度の検出精度の面で信頼性が低下することに繋がる懸念が否めない。
しかも、上述した特許文献1には、フィルム状コイルが形成される基板の具体的な構成が開示されておらず、例えば各突極に対して別々にフィルム状コイルの基板を設ける構成では組み付け性が悪いという問題がある。
また、フィルム状コイルを用いる構成では、ロータに対してステータから径方向に対向するコアに巻き線を巻きつける構成の従来的なレゾルバに比べて、コイルの巻き数を効率的に増やすことが困難である。
さらに、上述した特許文献1のようなレゾルバでは、ステータが環状構造であるため、ステータの中心部にロータが配設される回転シャフトを挿通させる必要がある。従って、ステータをロータに対して径方向から取り付ける構造のレゾルバと比較して、組み付け時や故障等のメンテナンス時における組み付け工数が増加し、作業が煩雑になる。このため、作業効率(組み付け性)を低下させる未だ不十分な問題があった。
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、エアギャップの管理を容易にすることができると共に、回転角度の検出精度における信頼性を実用上十分に向上させ得る磁気レゾルバを提供することを主たる目的とする。
また、本発明の従たる目的としては、かかる磁気レゾルバにおける組み付け時や故障等のメンテナンス時における作業効率(組み付け性)を格段と向上させ得ることにある。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、回転自在に配設される回転シャフトと、該回転シャフトに配設され当該回転シャフトと一体に回転可能な円環状のロ―タと、該ロ―タに対し前記回転シャフトの軸方向における上下方向から当該ロータを挟み込むように対向して配設され、それぞれ凸形状の突極が円周方向に沿って所定間隔で前記ロータに向けて突設された一対のステ―タと、該ステ―タの各前記突極に巻かれるコイルとを備え、前記コイルのインダクタンスが前記ロ―タの回転角度に応じて変わることを利用して前記ロ―タの回転角度を検出する磁気レゾルバであって、
前記一対のステータ同士を連結する連結部を有し、
前記連結部は、前記一対のステータ同士の間に前記ロータを挟み込むように対向して配設させた状態で、当該一対のステータ同士を所定の間隔で離間させて保持するとともに、
前記連結部は、前記一対のステータと異なる絶縁材料を用いて別体で成形され、
前記一対のステータ各々において、円周方向に励磁、出力側となる前記突極と検出側となる前記突極とが隣接している
ことを特徴とする。
従って、本発明の一態様によれば、ロータが一対のステータの間に介在されるため、ロータを境界として上方側と下方側とにおいてエアギャップ量が異なる場合であっても、それぞれの出力位相を合わせることで、各々のセンサとしてのトータル出力を全体の出力値とすることができる。このため、ロータが軸方向に上下動し、上方側のステータとの間の間隔が狭まり、下方側のステータとの間の間隔が拡がる(この反対も然り)ことにより、一対のステータ間におけるロータとのエアギャップが変動するような場合においても、トータルとしての出力値に影響を及ぼすことを無くすことができる。かくして、エアギャップの管理を容易にすることができる。
また、このように、エアギャップの変動がトータルとしての出力に影響を及ぼさないことから、ロータ回転に伴う磁束抵抗の変化幅が大きく、且つ、ロータ回転に伴う磁束抵抗の変化態様が滑らかで安定的であるため、回転角度の検出精度を効率的に高めることができ、回転角度の検出精度における信頼性を実用上十分に向上させることができる。
さらに、ロータや励磁及び検出のための入出力ワイヤハーネスを共有することができるので、必要なワイヤハーネスの数を削減することができ、コストを抑えると共に、構造を簡略化することも可能となる。
さらに、本発明の一態様において、前記連結部は、前記一対のステータと異なる絶縁材料を用いて別体で成形され、前記一対のステータ各々において、円周方向に励磁、出力側となる前記突極と検出側となる前記突極とが隣接しているため、一対のステータはロータを境界として各々が独立した回転角センサとしての機能を有し、それぞれの出力位相を合わせることで、各々のセンサとしてのトータル出力を全体の出力値とすることができる。
これにより、ロータが軸方向に上下動し、上方側のステータとの間の間隔が狭まり、下方側のステータとの間の間隔が拡がる(この反対も然り)ことによって、一対のステータ間におけるロータとのエアギャップが変動するような場合においても、トータルとしての出力値に影響を及ぼすことを無くすことができる。
ここで、例えば上方のステータにおける励磁・出力側となる突極から出力される磁束は、ロータの対向する面を介して上方のステータにおける隣接する他の突極、すなわち検出側の突極へと流れる磁路を形成する。このとき、下方のステータにおいても上方のステータと同様の磁路が形成される。つまり、この場合、磁路は各々のステータにおける径方向に形成される。このため、上方又は下方のいずれかのステータにおいてセンサ機能に故障等を生じた場合であっても、他方のステータを用いてロータの回転角度を検出することが可能なフェールセーフ機能を具備することができる。
しかも、本発明の一態様において、上記一対のステータは、上記回転シャフトと、上記ロータとを一体に有するロータユニットを着脱するための切り欠き部を有することにより、故障等のメンテナンスの際や組み立て時における組み付け性を格段と向上させることができる。
本発明によれば、エアギャップの管理を容易にすることができると共に、回転角度の検出精度における信頼性を実用上十分に向上させ得る磁気レゾルバを提供することができる。
本発明による磁気レゾルバの第1実施例を部分的に断面で示す概略構成図である。 図1の磁気レゾルバをA方向から見て示す上面図である。 図1の磁気レゾルバにおける変形例をA方向から見て示す上面図である。 本発明による磁気レゾルバの第2実施例を部分的に断面で示す概略構成図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。なお、以下の説明において、周知の手法、周知の手順、周知のアーキテクチャおよび周知の回路構成等(以下「周知事項」)については、その細部にわたる説明を割愛するが、これは説明を簡潔にするためであって、これら周知事項のすべてまたは一部を意図的に排除するものではない。かかる周知事項は、本発明の出願時点で当業者の知り得るところであるので、以下の説明に当然含まれている。
〔第1実施例〕
図1は、全体として、本発明にかかる第1実施例の磁気レゾルバを部分的に断面で示す概略構成図であり、図2は図1の磁気レゾルバをA方向から見て示す上面図である。なお、本明細書において、「上方」とは、磁気レゾルバの設置状態での鉛直方向上方を指すのではなく、磁気レゾルバの設置状態の如何に拘らず、ロータの配設される回転シャフトに沿って、ロータを中心として励磁・出力または検出を行うための接続コネクタが配設されるステータが存在する側を指す。ゆえに、「下方」とは、その逆側のステータが存在する側を指すことは言うまでもない。
図1において、磁気レゾルバ1は一対のステータ21および22を有するステータ部2と、これら一対のステータ21、22間に介在されるロータ3と、回転自在に配設される回転シャフト4と、ステータ21、22に設けられる後述するコイル24、25、26、27に対し励磁・出力または検出を行うための接続コネクタであるターミナル5とを備え、かかるコイル24、25、26、27におけるインダクタンスが、ロ―タ3の回転角度に応じて変わることを利用して、当該ロ―タ3の回転角度を検出するようになっている。
ロータ3は、その中心に回転シャフト4を挿通すると共に、当該回転シャフト4と一体に回転可能に配設されている。ここで、ロータ3は、鉄系の磁性材料からなり、円環状の形状を有する。ロータ3は、典型的には、電磁鋼板(例えば珪素鉄)の積層体からなる。本実施例ではロータ3の外形輪郭線は、一定の径を用いる場合について述べるが、本発明はこれに限らず、周期的に変化する径により画成されるようにしてもよい。このとき、外形輪郭線としては、径の変化周期を定めるN(Nは軸倍角)を、必要な分解能に応じて適宜決定されてよい。具体的には、ロータ3は図示した外形輪郭線が一定の円環形状に限らず、花びら形状等の外形輪郭線が波形状のものも広く適用することができる。
また、一対のステ―タ21、22は、鉄系の磁性材料、典型的には電磁鋼板(例えば珪素鉄)を用いて、円環状の形状で形成されている。この場合、一対のステータ21、22には、図2に示すように、それぞれ略中心部分に回転シャフト4を挿通するための貫通孔2aが穿設されている。そして、これら一対のステータ21、22は、ロ―タ3に対し回転シャフト4の軸方向における上下方向から当該ロータ3を挟み込むように対向して配設されている。さらに、一対のステータ21、22には、図2にも示すように、それぞれ円周方向に沿って所定間隔で凸形状の突極21a、21b・・・21fがロータ3に向けて突設されている。そして、かかる突極21a、21b・・・21fには、励磁・出力または検出用のコイル24、25、26、27が巻装されている。
本実施例の場合、ステータ部2は、一対のステータ21、22同士を連結する連結部23を有し、この連結部23は、一対のステータ21、22同士を、当該一対のステータ21、22の間にロータ3を挟み込み(介在させ)、所定の間隔で離間した状態で保持するようになっている。
かかる連結部23は、一対のステータ21、22と同様の磁性材料を用いて一体に成形されている。このため、一対のステータ21、22は、ロータ3を境界として上方側において励磁出力専用の機能、下方側において検出専用の機能を持たせることができる。このとき、上方と下方の機能は逆にしてもよい。
ここで、例えば上方のステータ21を励磁・出力側とすると、当該上方のステータ21における突極21aから出力される磁束がロータ3の外周縁部を介して検出側となる下方のステータ22における対応する突極22aへ流れた後、連結部23を経由して上方の突極21aへと流れる磁路を形成する。すなわち、この場合、磁路は上方のステータ21からロータ3を介在して下方のステータ22へと回転シャフト4における軸方向に形成される。
従って、励磁・出力側のステータ21において、突極21a、21b毎に異なるコイル24、25を設け、2種類以上の励磁・出力コイル24、25を形成することも可能である。このとき、検出側のステータ22においても同様に突極22a、22b毎に対応する検出コイル26、27を設けることは言うまでもない。
以上、説明したように、本実施例にかかる磁気レゾルバ1では、ロータ3が一対のステータ21、22の間に介在されるため、ロータ3を境界として上方側と下方側とにおいてエアギャップAG1、AG2の間隔(量)が異なる場合であっても、それぞれの出力位相を合わせることで、各々のセンサとしてのトータル出力を全体の出力値とすることができる。
このため、ロータ3が回転シャフト4の軸方向に上下動し、上方側のステータ21との間におけるエアギャップAG1の間隔が狭まり、下方側のステータ22との間のエアギャップAG2の間隔が拡がる(この反対も然り)ことにより、一対のステータ21、22間におけるロータ3とのエアギャップAG1、AG2が変動するような場合においても、トータルとしての出力値に影響を及ぼすことを無くすことができる。かくして、エアギャップAG1、AG2の管理を容易にすることができる。
また、このように、エアギャップAG1、AG2の変動がトータルとしての出力に影響を及ぼさないことから、ロータ3の回転に伴う磁束抵抗の変化幅が大きく、且つ、ロータ3の回転に伴う磁束抵抗の変化態様が滑らかで安定的であるため、回転角度の検出精度を効率的に高めることができ、回転角度の検出精度における信頼性を実用上十分に向上させることができる。
さらに、ロータ3や励磁及び検出のための入出力ワイヤハーネスW/Hを共有することができるので、必要なワイヤハーネスW/Hの数を削減することができ、コストを抑えると共に、構造を簡略化することも可能となる。
以上、本発明を実施するための形態について第1実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述した実施例においては、一対のステータ21、22は円環状の形状を用いた場合について述べたが、例えば図2との対応部分に同一符号を付した図3に示すように、回転シャフト4とロータ3とが組み付けられて一体化してロータユニット6を着脱するための切り欠き部21Aを設けるようにしてもよい(図3においては便宜上、ステータ21側のみを図示しているが、ステータ22側においても同様に切り欠き部が形成されている。)。
この場合、回転シャフト4とロータ3とが組み付けられて一体化したロータユニット6を切り欠き部21Aに嵌合するように着脱することができるため、組み付け時や故障等のメンテナンス時における組み付け工数を低減し、かかる作業を容易にすることができる。かくして、作業効率(組み付け性)を格段と向上させることができる効果を奏することができる。
〔第2実施例〕
図1との対応部分に同一符号を付して示す図4は、本発明による第2実施例としての磁気レゾルバ10を部分的に断面で示す概略構成図であり、ステータ部20における一対のステータ201、202を連結する連結部203が、これら一対のステータ201、202とは異なる絶縁材料を用いて別体で成形される点を除いて、上述した第1実施例の磁気レゾルバ1とほぼ同様に構成されている。
この場合、一対のステータ201、202は、ロータ3を境界として各々が独立した回転角センサとしての機能を有し、それぞれの出力位相を合わせることで、各々のセンサとしてのトータル出力を全体の出力値とすることができる。
これにより、ロータ3が軸方向に上下動し、上方側のステータ201との間のエアギャップAG1の間隔が狭まり、下方側のステータ202との間のエアギャップAG2の間隔が拡がる(この反対も然り)ことによって、一対のステータ201、202間におけるロータ3とのエアギャップAG1、AG2が変動するような場合においても、トータルとしての出力値に影響を及ぼすことを無くすことができる。
とりわけ、本実施例の磁気レゾルバ20では、例えば上方のステータ201における励磁・出力側となる突極201aから出力される磁束は、ロータ3の対向する面を介して上方のステータ201における隣接する他の突極、すなわち検出側の突極201bへと流れる磁路を形成する。このとき、下方のステータ202においても上方のステータ201と同様の磁路が形成される。つまり、この場合、磁路は各々のステータ201、202における径方向に形成される。このため、上方又は下方のいずれかのステータ201、202においてセンサ機能に故障等を生じた場合であっても、他方のステータ202、201を用いてロータ3の回転角度を検出することが可能なフェールセーフ機能を具備することができる。
ここで、周知の通り、フェールセーフとは、部品やシステムなどの誤操作・誤動作により、故障(障害)が生じた場合、確実に安全側に制御されるものとなること、あるいは少なくともほぼ確実に安全側に制御されるものとなる(つまり、危険側の故障の可能性が極めて低い)こと。すなわち、故障や操作ミス、設計上の不具合などの障害が発生することをあらかじめ想定し、起きた際の被害を最小限にとどめるような工夫をしておくという設計思想のことである。
以上、説明したように、本実施例にかかる磁気レゾルバ10では、ロータ3が一対のステータ201、202の間に介在されるため、ロータ3を境界として上方側と下方側とにおいてエアギャップAG1、AG2の間隔(量)が異なる場合であっても、それぞれの出力位相を合わせることで、各々のセンサとしてのトータル出力を全体の出力値とすることができる。
このため、ロータ3が回転シャフト4の軸方向に上下動し、上方側のステータ201との間におけるエアギャップAG1の間隔が狭まり、下方側のステータ202との間のエアギャップAG2の間隔が拡がる(この反対も然り)ことにより、一対のステータ201、202間におけるロータ3とのエアギャップAG1、AG2が変動するような場合においても、トータルとしての出力値に影響を及ぼすことを無くすことができる。かくして、エアギャップAG1、AG2の管理を容易にすることができる。
また、このように、エアギャップAG1、AG2の変動がトータルとしての出力に影響を及ぼさないことから、ロータ3の回転に伴う磁束抵抗の変化幅が大きく、且つ、ロータ3の回転に伴う磁束抵抗の変化態様が滑らかで安定的であるため、回転角度の検出精度を効率的に高めることができ、回転角度の検出精度における信頼性を実用上十分に向上させることができる。
さらに、ロータ3や励磁及び検出のための入出力ワイヤハーネスW/Hを共有することができるので、必要なワイヤハーネスW/Hの数を削減することができ、コストを抑えると共に、構造を簡略化することも可能となる。
これに加えて、本実施例の磁気レゾルバ10の場合、連結部203は、一対のステータ201、202と異なる絶縁材料を用いて別体で成形されるため、一対のステータ201、202はロータ3を境界として各々が独立した回転角センサとしての機能を有し、それぞれの出力位相を合わせることで、各々のセンサとしてのトータル出力を全体の出力値とすることができる。
これにより、ロータ3が軸方向に上下動し、上方側のステータ201との間のエアギャップAG1の間隔が狭まり、下方側のステータ202との間のエアギャップAG2の間隔が拡がる(この反対も然り)ことによって、一対のステータ201、202間におけるロータ3とのエアギャップAG1、AG2が変動するような場合においても、トータルとしての出力値に影響を及ぼすことを無くすことができる。
さらに、本実施例の磁気レゾルバ10では、上方のステータ201における励磁・出力側となる突極201aから出力される磁束は、ロータ3の対向する面を介して上方のステータ201における隣接する他の突極、すなわち検出側の突極201bへと流れる磁路を形成する。このとき、下方のステータ202においても上方のステータ201と同様の磁路が形成される。つまり、この場合、磁路は各々のステータ201、202における径方向に形成されるため、上方又は下方のいずれかのステータ201、202においてセンサ機能に故障等を生じた場合であっても、他方のステータ202、201を用いてロータ3の回転角度を検出することが可能なフェールセーフ機能を具備する効果を奏することができる。
以上、本発明を実施するための形態について第2実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述した第2実施例の磁気レゾルバ10においても、第1実施例の磁気レゾルバ1と同様に、ステータ201、202において切り欠き部を設けるようにすることができる。この場合、上述した第1実施例の磁気レゾルバ1の場合と同様に、回転シャフト4とロータ3とが組み付けられて一体化したロータユニット6を切り欠き部21Aに嵌合するように着脱することができる(図3参照)。このため、組み付け時や故障等のメンテナンス時における組み付け工数を低減し、かかる作業を容易にすることができる。かくして、作業効率(組み付け性)を格段と向上させることができる効果を奏することができる。
本発明は、自動車製造業や自動車部品製造業等に利用可能である。なお、搭載される車両の外観、重量、サイズ、走行性能等は問わない。
1、10…磁気レゾルバ
2、20…ステータ部
21、22、201、202…ステータ
23、203…連結部
3…ロータ
4…回転シャフト
5…ターミナル
21a、22a、21b、22b、201a、202a、201b、202b…突極
24、25、26、27、204、205、206、207…コイル
AG1、AG2…エアギャップ
W/H…ワイヤハーネス

Claims (2)

  1. 回転自在に配設される回転シャフトと、該回転シャフトに配設され当該回転シャフトと一体に回転可能な円環状のロ―タと、該ロ―タに対し前記回転シャフトの軸方向における上下方向から当該ロータを挟み込むように対向して配設され、それぞれ凸形状の突極が円周方向に沿って所定間隔で前記ロータに向けて突設された一対のステ―タと、該ステ―タの各前記突極に巻かれるコイルとを備え、前記コイルのインダクタンスが前記ロ―タの回転角度に応じて変わることを利用して前記ロ―タの回転角度を検出する磁気レゾルバであって、
    前記一対のステータ同士を連結する連結部を有し、
    前記連結部は、前記一対のステータ同士の間に前記ロータを挟み込むように対向して配設させた状態で、当該一対のステータ同士を所定の間隔で離間させて保持するとともに、
    前記連結部は、前記一対のステータと異なる絶縁材料を用いて別体で成形され、
    前記一対のステータ各々において、円周方向に励磁、出力側となる前記突極と検出側となる前記突極とが隣接している
    ことを特徴とする磁気レゾルバ。
  2. 前記一対のステータは、
    前記回転シャフトと、前記ロータとを一体に有するロータユニットを着脱するための切り欠き部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気レゾルバ。
JP2009024953A 2009-02-05 2009-02-05 磁気レゾルバ Active JP5182132B2 (ja)

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