JP5178570B2 - 電路開閉装置、コンセントボックス、および電路開閉方法 - Google Patents
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Description
本発明は、電路に流れる電流を検出して、雷サージや過負荷等に起因する過電流が電源側から電路に流れた場合に電路を遮断して開くとともに、接続された負荷機器の安全が確保できていれば、遮断した電路を再投入して閉じる電路開閉装置、コンセントボックス、および電路開閉方法に関する。
従来から、電源から電路を介して負荷側へ供給される電圧値や電流値を検出し、両値の少なくとも一方に基づき電路の遮断動作または復帰動作を制御する技術が複数開示されている。例えば、特許文献1には、遅延回路で短時間の停電には応答しないように構成され、継電器コイルの時定数よりも短時間に復電した場合、電路が遮断されることなく直ちに負荷側の電動工具等に給電が再開される旨が記載されている。さらに、一定期間継続した停電後に復電した場合は、CR継電器のブレーク接点が閉じていることで、漏電遮断器の負荷側の電路の電圧が復電によって検出されると、実際に負荷が接続されているか否かに関わらずトリップする旨が記載されている。
また、特許文献2には、時限回路の経時中に電路に流れる電流を検出することによって、比較的短時間の停電の後に復電した場合にも、復電後一定時間内に電路に負荷が接続されていることが検出されれば給電を断って安全を確保する一方、復電後一定時間内に電路に負荷が接続されていることが検出されない時には給電を維持し、敢えて一律に復帰操作を行わなくてはならないといった煩わしさを一掃する技術が開示されている。
また、特許文献3には、トリップ時、過電流でなかった場合に投入信号を出力するものとし、さらに、トリップ時過電流でなかった場合に出力する投入信号による遮断器の投入後のトリップ時、過電流であった場合に投入信号を出力するものとし、また、停電後の復電時にトリップした時、過電流であった場合に遮断器の投入信号を出力する技術が開示されている。
これらの技術によれば、遮断動作後、復帰動作によって負荷機器への給電が再開された場合であっても、負荷機器として例えば電気ドリルの刃先が回転する等、作業者や他の設備等に影響が生ずるおそれのある時には、再度電路を遮断してその影響を極力低減できる。
しかし、特許文献1の技術の場合、作業者が安全確保のために電動工具、その他の負荷をコンセントから切り離したり、スイッチを切ったりする安全措置を講じた場合にも、その措置とは無関係に必ず一度は遮断器がトリップする構成上、既に安全措置を講じたか否かに因らず一律に復帰操作が必須となる点で問題があった。
また、特許文献2の技術の場合、停電時であってもトリップさせず、さらに復電の際、電路に検出電流がなければ投入状態を維持する構成を備える点で、特許文献1の技術で必須の再投入操作が省略可能とはなるものの、復電の際、接続負荷の不具合等に伴う短絡電流だけでなく、接続負荷特有の正常起動に伴う突入電流等の一過性の過電流の場合でも、電路に検出電流があればとにかくトリップさせる構成を備えるため、不要なトリップ動作が生ずる場合がある点で問題があった。
また、特許文献3の技術の場合、トリップ時、検出電流が一過性のものか否かの判定結果に基づき投入信号を出力するので、特許文献2の技術では判定することができなかった一過性の過電流を判定することができ、不要なトリップ動作の発生回数を減らすことができる。しかし、特許文献3の場合、予め設定した電流閾値を越えるか否かを判定条件としているため、一過性の過電流のなかでも特に突入電流について、接続負荷の負荷状況によっては起動時の波形の立ち上がりが急峻となり電流閾値を越える状況が予想され、正常な起動時の立ち上がり特性であっても不適と判定される等、適正な判定ができずに判定精度が低下する点で問題があった。
そこで、本発明では上記課題を鑑み、正常な起動時の立ち上がり特性が検出された場合には、電路を遮断器によって一度遮断した後、接続された負荷機器について、備えた電源スイッチを切る等の安全措置を講じた状態を確保し易くする電路開閉装置、コンセントボックス、および電路開閉方法の提供を課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明に係る電路開閉装置は、電源と負荷機器とを接続する電路と、前記電路に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の検出信号の出力端に直列に設けた開閉接点を、停電した前記電源が復電する時、前記電源から前記電路を介して前記負荷機器へ電力供給が開始されてから所定の第1設定時間の経過後に開く時限手段と、入力された所定の切替信号によって、前記電路を投入状態または遮断状態に切り替える電路状態切替手段と、前記電流検出手段の検出信号に基づき前記切替信号を生成して、前記電路状態切替手段の切替動作を制御する制御手段と、を備える電路開閉装置であって、前記制御手段が、前記電源から前記電路を介して前記負荷機器へ電力供給が開始される際、前記負荷機器の起動に伴い定常電流値まで立ち上がる起動電流波形を前記電流検出手段で検出して波形記憶手段に記憶し、記憶した前記起動電流波形に基づき、その立ち上がりに関する所定の起動波形特性を予め算出する起動波形特性算出手段と、停電した前記電源が復電する時、前記開閉接点が閉じている第1設定時間の間に前記電流検出手段で検出した検出信号波形に基づき、その立ち上がりに関する所定の検出波形特性を算出する検出波形特性算出手段と、前記起動波形特性と前記検出波形特性が一致するか否かを判定する波形特性判定手段と、第1設定時間の間に検出信号が検出されなかった場合、前記電路状態切替手段の投入状態を維持し、第1設定時間の間に検出信号が検出され、かつ、前記波形特性判定手段によって両波形特性が一致していないと判定された場合、前記電路状態切替手段を遮断動作させ、第1設定時間の間に検出信号が検出され、かつ、前記波形特性判定手段によって両波形特性が一致していると判定された場合、一度遮断動作させた前記電路状態切替手段を所定の第2設定時間の経過後に再投入する、これら3つの場合の切替動作を前記電路状態切替手段に行わせるように前記切替信号を生成する切替信号生成手段と、を有するように構成される。
請求項2の発明に係る電路開閉装置は、前記起動波形特性算出手段が、記憶した前記起動電流波形上において、起動開始点、および、前記起動開始点から増加する起動電流が前記定常電流値を越えない所定の電流値となるまでの所定の起動経過点を起動波形特性として予め算出し、前記検出波形特性算出手段が、検出した前記検出信号波形上において、検出開始点、および、前記起動波形特性算出手段で算出した前記起動経過点に対応する検出経過点を所定の検出信号波形特性として算出し、前記波形特性判定手段が、前記起動経過点と前記検出経過点とにおける電流値の差分を算出して、その差分が予め設定した許容値以下である場合、両波形が一致すると判定するように構成される。
請求項3の発明に係るコンセントボックスは、請求項1または2に記載の前記電路に、前記負荷機器に備えられたコンセントプラグを挿入するためのコンセントソケットを設けてなるように構成される。
請求項4の発明に係る電路開閉方法は、電源と負荷機器とを接続する電路と、前記電路に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の検出信号の出力端に直列に設けた開閉接点を、停電した前記電源が復電する時、前記電源から前記電路を介して前記負荷機器へ電力供給が開始されてから所定の第1設定時間の経過後に開く時限手段と、入力された所定の切替信号によって、前記電路を投入状態または遮断状態に切り替える電路状態切替手段と、前記電流検出手段の検出信号に基づき前記切替信号を生成して、前記電路状態切替手段の切替動作を制御する制御手段と、を用いた電路開閉方法であって、前記制御手段が、前記電源から前記電路を介して前記負荷機器へ電力供給が開始される際、前記負荷機器の起動に伴い定常電流値まで立ち上がる起動電流波形を前記電流検出手段で検出して波形記憶手段に記憶し、記憶した前記起動電流波形に基づき、その立ち上がりに関する所定の起動波形特性を予め算出する起動波形特性算出処理と、停電した前記電源が復電する時、前記開閉接点が閉じている第1設定時間の間に前記電流検出手段で検出した検出信号波形に基づき、その立ち上がりに関する所定の検出波形特性を算出する検出波形特性算出処理と、前記起動波形特性と前記検出波形特性が一致するか否かを判定する波形特性判定処理と、第1設定時間の間に検出信号が検出されなかった場合、前記電路状態切替手段の投入状態を維持し、第1設定時間の間に検出信号が検出され、かつ、前記波形特性判定処理によって両波形特性が一致していないと判定された場合、前記電路状態切替手段を遮断動作させ、第1設定時間の間に検出信号が検出され、かつ、前記波形特性判定処理によって両波形特性が一致していると判定された場合、一度遮断動作させた前記電路状態切替手段を所定の第2設定時間の経過後に再投入する、これら3つの場合の切替動作を前記電路状態切替手段に行わせるように前記切替信号を生成する切替信号生成処理と、を行うことを特徴とする。
請求項5の発明に係る電路開閉方法は、前記起動波形特性算出処理が、記憶した前記起動電流波形上において、起動開始点、および、前記起動開始点から増加する起動電流が前記定常電流値を越えない所定の電流値となるまでの所定の起動経過点を起動波形特性として予め算出し、前記検出波形特性算出処理が、検出した前記検出信号波形上において、検出開始点、および、前記起動波形特性算出処理で算出した前記起動経過点の経過時間に一致する検出経過点を所定の検出信号波形特性として算出し、前記波形特性判定処理が、前記起動経過点と前記検出経過点とにおける電流値の差分を算出して、その差分が予め設定した許容値以下である場合、両波形が一致すると判定することを特徴とする。
請求項1〜5の発明によれば、予め算出した起動波形特性と復電時に検出した検出波形特性が一致するか否かを判定するので、負荷機器が正常状態であることが確認できるだけでなく、正常な起動時の立ち上がり特性が検出された場合には、電路を電路状態切替手段によって一度遮断した後、負荷機器を電源スイッチ等でオフにする等の安全措置を講じる時間を確保し易くでき、電路状態切替手段をより安全に投入状態に切り替えることができる。
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る電路開閉装置1を示すブロック図である。図1において、7は、電源3と負荷機器5を接続する電路、9は、電路7に流れる電流を検出する電流検出手段としての変流器、13は、変流器9の検出信号の出力端に直列に設けた開閉接点11を、停電した電源3が復電する時、電源3から電路7を介して負荷機器5へ電力供給が開始された時点から予め設定した所定の第1設定時間t1の経過後に開く時限手段、15は、トリップコイルの励磁電流に相当する所定の切替信号を入力することによってトリップコイルで接点を引き外して電路7を遮断状態にする遮断機構を備えるとともに、遮断時から予め設定した所定の第2設定時間t2の経過後に、トリップコイルによる励磁を停止し接点を閉じて電路7を復帰接続して投入状態にする投入機構を備え、電路7を投入状態または遮断状態に切り替える電路状態切替手段としての遮断器、21は、変流器9の検出信号に基づき切替信号を生成して、遮断器15の切替動作を制御する制御手段、である。
電路7には、例えば電気ドリル等の負荷機器5の駆動電力として、電源3から所定周波数の商用交流電力が供給される。ここで、負荷機器5は、使用者の押下操作によって駆動モータを起動または停止させる電源スイッチを備えるものとする。電源スイッチがオン状態の場合、負荷機器5に電力供給が開始される時点は、停電した電源3が復電する時点と等しくなるものとする。
遮断器15は、電源3の電力が安定して連続供給されている状態において、電路7を流れる電流が予め設定した遮断電流値Ith(図3(a)参照)よりも高くなった場合、落雷や漏電等の異常電流に対応する基本動作として、速やかに遮断動作するように構成されている。
図2に示すように、制御手段21は、入力された命令に従い各部の動作制御を行うCPU41と、CPU41で使用する命令を記述したプログラムを記憶するメモリ43と、CPU41に対して検出信号を入力したり各部へ動作制御信号を出力する入出力I/F45を備えて構成されている。CPU41は、入出力I/F45を介して変流器9の検出信号をデジタルデータ化するA/D変換機能と、A/D変換された検出信号に基づき、雷サージ等の異常電流の発生の有無を判定演算するとともに、発生している場合には、遮断器15を遮断する切替信号を出力する演算機能を備えて構成されている。
また制御手段21は、電源3から電路7を介して負荷機器5へ電力供給が開始される際、負荷機器5の起動に伴い電路7を流れ定常電流値まで立ち上がる起動電流波形を変流器9で検出して波形記憶手段でもあるメモリ43に記憶し、記憶した起動電流波形に基づき、その立ち上がりに関する所定の起動波形特性を予め算出する処理を行う起動波形特性算出手段23を備えて構成されている。
起動波形特性算出手段23は、電源3の電力が安定して連続供給されている状態において、負荷機器5の電源スイッチの押下操作により電力供給が開始され駆動モータが駆動する際、電路7を流れる起動電流を変流器9で検出し、入出力I/F45を介して入力したその検出信号波形を、CPU41によって起動電流波形としてデータ化して、メモリ43に割り当てた所定の記憶領域に記憶するように構成されている。また、起動電流の検出の際、時限手段13の開閉接点11は閉じるように構成されている。
負荷機器5の場合、起動電流波形は、例えば、図3(a)に示すように、X軸に経過時間[ms]、Y軸に起動電流値[A]が規定された直交座標上において、起動時間T1で電流値IT1(=0)、経過時間T2で電流値IT2、および、突入電流部分であるオーバーシュート部を経た定常時で定常電流値Iaとなるものとする。
起動波形特性算出手段23は、この起動電流波形に基づき、波形上において、起動開始点P1(T1,IT1)と、起動経過点P2(T2,IT2)と、さらに、算出した起動開始点P1と起動経過点P2とを通る直線L0を起動波形特性として予め算出する。起動経過点P2は、起動後、起動開始点P1から増加する起動電流の電流値IT2が定常電流値Iaを越えない電流値となるように、定常電流値Iaの90%の電流閾値(=IT2)と一致した経過時間T2を用いて、CPU41の演算処理によって算出される。
また制御手段21は、停電した電源3が復電する時、開閉接点11が閉じている第1設定時間t1の間に変流器9で検出した検出信号波形に基づき、その立ち上がりに関する所定の検出波形特性を算出する処理を行う検出波形特性算出手段25を備えて構成されている。
検出波形特性算出手段25は、復電時、時限手段13に内蔵されたタイマが計時を開始して開閉接点11を閉じている第1設定時間t1の間に、負荷機器5へ電力供給が開始されるとともに電路7を流れる駆動モータの駆動電流を変流器9で検出し、入出力I/F45を介して入力したその検出信号波形を、CPU41によってデータ化して、メモリ43に割り当てた所定の記憶領域に記憶するように構成されている。
検出波形特性算出手段25は、例えば、図3(b)の検出信号波形01の場合、この検出信号波形01に基づき、波形上において、検出開始点P1’(T1,IT1’)と検出経過点P2’(T2,IT2’)と、さらに、算出した検出開始点P1’と検出経過点P2’とを通る直線L1を検出波形特性として算出する。
また検出波形特性算出手段25は、例えば、図3(b)の検出信号波形02の場合も同様に、この検出信号波形02に基づき、波形上において、検出開始点P1’’(T1,IT1’’)と検出経過点P2’’(T2,IT2’’)と、さらに、算出した検出開始点P1’’と検出経過点P2’’とを通る直線L2を検出波形特性として算出する。なお、図3(a)(b)において、起動開始点P1と検出開始点P1’、P1’’は等しいものとする。
さらに制御手段21は、起動波形特性と検出波形特性が一致するか否かを判定する処理を行う波形特性判定手段27を備えて構成されている。
波形特性判定手段27は、図3(b)の検出信号波形01の場合、起動波形特性算出手段23で算出した起動経過点P2と、検出波形特性算出手段25で算出した検出経過点P2’とを用いて、経過時間T2における電流値IT2と電流値IT2’との差分G(=IT2−IT2’)を算出して、下記の条件式(1)のように、その差分Gが予め設定した許容値mI内である場合、両波形が一致すると判定する。
−mI≦差分G≦+mI ・・・(1)
−mI≦差分G≦+mI ・・・(1)
許容値mIは、電流閾値IT2が定常電流値Iaの90%に設定されていることから、差分Gの上限値が定常電流値Iaを越えないように、下記の条件式(2)を満たすものとする。
mI<0.1×定常電流値Ia ・・・(2)
mI<0.1×定常電流値Ia ・・・(2)
図3(b)の検出信号波形02の場合も同様に、起動経過点P2と、検出経過点P2’’とを用いて、経過時間T2における電流値IT2と電流値IT2’’との差分G(=IT2−IT2’’)を算出して、条件式(1)のように、その差分Gが予め設定した許容値mI内である場合、両波形が一致すると判定する。
さらに、制御手段21は、復電時から所定の第1設定時間t1の間に検出信号が検出されなかった場合、遮断器15の投入状態を維持し、所定の第1設定時間t1の間に検出信号が検出され、かつ、波形特性判定手段27によって両波形が一致していないと判定された場合、遮断器15を遮断動作させる。また、第1設定時間t1の間に検出信号が検出され、かつ、波形特性判定手段27によって両波形が一致していると判定された場合、一度遮断動作させた遮断器15を所定の第2設定時間t2の経過後に再投入する、これら3つの場合の切替動作を遮断器15に行わせるように切替信号を生成する処理を行う切替信号生成手段29を備えて構成されている。
上記構成の電路開閉装置1による電路7の遮断投入動作(電路開閉方法)は以下のように実施される。図4は、落雷や接続された負荷機器等に起因して停電した電源3が復電した時、電路開閉装置1を構成する各部の諸動作を示すタイミング図である。
同図(a)は電源3の停電時および復電時の電力供給状態を示し、同図(b)は復電時に検出信号が検出されなかった場合、同図(c)は復電時に検出信号が検出され、かつ、両波形が一致しない場合、同図(d)は復電時に検出信号が検出され、かつ、両波形が一致した場合、を示す。
また同図(a)〜(d)において、Aは電源3の電力波形、Bは開閉接点11の開閉状態、Cは変流器9の出力状態、Dは切替信号の出力状態、Eは遮断器15の切替状態、をそれぞれ示す。
同図(a)は電源3の停電時および復電時の電力供給状態を示し、同図(b)は復電時に検出信号が検出されなかった場合、同図(c)は復電時に検出信号が検出され、かつ、両波形が一致しない場合、同図(d)は復電時に検出信号が検出され、かつ、両波形が一致した場合、を示す。
また同図(a)〜(d)において、Aは電源3の電力波形、Bは開閉接点11の開閉状態、Cは変流器9の出力状態、Dは切替信号の出力状態、Eは遮断器15の切替状態、をそれぞれ示す。
同図(b)では、第1設定時間t1の間に検出信号波形が検出されないことから、復電時、電路7に負荷機器5が接続されていない可能性が高く、遮断動作は行われない。
ここで、復電時以外、電源3の電力が安定して連続供給されている状態においては、起動波形特性算出手段23による起動電流の検出の際を除いて、時限手段13の開閉接点11が開いているため、電路7に接続された負荷機器5が正常であれば、使用者による電源スイッチの押下操作に関わらず、遮断動作は行われない。
ここで、復電時以外、電源3の電力が安定して連続供給されている状態においては、起動波形特性算出手段23による起動電流の検出の際を除いて、時限手段13の開閉接点11が開いているため、電路7に接続された負荷機器5が正常であれば、使用者による電源スイッチの押下操作に関わらず、遮断動作は行われない。
同図(c)では、第1設定時間t1の間に検出信号波形が検出されていることから、負荷機器5が接続されており、その負荷機器5に流れる検出信号波形は予め算出した起動電流波形と一致しない(図3の検出信号波形02の場合)ので、負荷機器5に何らかの異常が生じている可能性が高いため遮断動作を行う。
同図(d)では、負荷機器5が接続されており、その負荷機器5に流れる検出信号波形は正常な起動電流波形と一致する(図3の検出信号波形01の場合)ので、負荷機器5は正常である可能性が高いが、安全確保のために電路7を遮断器15によって一度遮断した後、接続された負荷機器5について、電源スイッチを切る等の安全措置を講じるため、第2設定時間t2の間だけ遮断状態を維持する。そして安全措置を講じるかまたは第2設定時間t2の経過後に再投入する。
よって、上記の電路開閉装置1または電路開閉方法によれば、正常な起動時の立ち上がりに関する特性が検出された場合、電路7を遮断器15によって一度遮断した後、所定の時間をおいて再投入するので、接続された負荷機器5について、電源スイッチを切る等の安全措置を講じる時間を確保し易くできる。また判定精度を高めて不要な遮断動作を起こり難くできる。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、下記のように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の形状並びに構成を適宜に変更して実施することも可能である。
(1)許容値は、±10%に限らず、定常電流値を超えないものであれば、他の値に設定可能である。また上限値と下限値を異なる値にしても良い。
(2)電路開閉装置は、その電路に、負荷機器に備えられたコンセントプラグを挿入するためのコンセントソケットを設けてコンセントボックスを構成することも可能である。このコンセントボックスの場合も、電路開閉装置と同様の作用効果を得ることができる。
(3)波形特性判定手段(処理)は、検出信号波形01の場合、起動通過点P2と検出経過点P3’とを用いて、電流値IT2における経過時間T2と経過時間T2’との差分G(=T2−T2’)を算出し、下記の条件式(3)のように、その差分Gが予め設定した許容値mT内である場合、両波形が一致すると判定しても良い。
−mT≦差分G≦+mT ・・・(3)
許容値mTは、電流閾値IT2が定常電流値Iaの90%に設定されていることから、直線L0を用いて、差分Gの上限値(=IT2+mT)における電流値が定常電流値Iaを越えないように、下記の条件式(4)を満たすものとする。
mT<0.1×経過時間T2(定常電流値Iaにおける時間) ・・・(4)
(4)起動波形特性と検出波形特性としては、電流値、時間に限らず、これらと同様に開始点と経過点との2点において、直線の傾き、波形形状に沿う曲線、波形面積等を採用する他、これらの組み合わせを用いても良い。
(5)起動波形特性算出手段(処理)は、負荷機器が複数接続されている場合、単独または組み合わせた負荷機器のそれぞれについて、正常起動時の起動波形特性を予め算出するように構成することが望ましい。
(1)許容値は、±10%に限らず、定常電流値を超えないものであれば、他の値に設定可能である。また上限値と下限値を異なる値にしても良い。
(2)電路開閉装置は、その電路に、負荷機器に備えられたコンセントプラグを挿入するためのコンセントソケットを設けてコンセントボックスを構成することも可能である。このコンセントボックスの場合も、電路開閉装置と同様の作用効果を得ることができる。
(3)波形特性判定手段(処理)は、検出信号波形01の場合、起動通過点P2と検出経過点P3’とを用いて、電流値IT2における経過時間T2と経過時間T2’との差分G(=T2−T2’)を算出し、下記の条件式(3)のように、その差分Gが予め設定した許容値mT内である場合、両波形が一致すると判定しても良い。
−mT≦差分G≦+mT ・・・(3)
許容値mTは、電流閾値IT2が定常電流値Iaの90%に設定されていることから、直線L0を用いて、差分Gの上限値(=IT2+mT)における電流値が定常電流値Iaを越えないように、下記の条件式(4)を満たすものとする。
mT<0.1×経過時間T2(定常電流値Iaにおける時間) ・・・(4)
(4)起動波形特性と検出波形特性としては、電流値、時間に限らず、これらと同様に開始点と経過点との2点において、直線の傾き、波形形状に沿う曲線、波形面積等を採用する他、これらの組み合わせを用いても良い。
(5)起動波形特性算出手段(処理)は、負荷機器が複数接続されている場合、単独または組み合わせた負荷機器のそれぞれについて、正常起動時の起動波形特性を予め算出するように構成することが望ましい。
1・・電路開閉装置、3・・電源、5・・負荷機器、7・・電路、9・・変流器(電流検出手段)、11・・開閉接点、13・・時限手段、15・・遮断器(電路状態切替手段)、21・・制御手段、23・・起動波形特性算出手段、25・・検出波形特性算出手段、27・・波形特性判定手段、29・・切替信号生成手段、41・・CPU、43・・メモリ、45・・入出力I/F、P1,P1’,P1’’・・開始点、P2,P2’,P2’’・・経過点、L0,L1,L2・・直線、Ia・・定常電流値、Ith・・遮断閾値、T1・・開始時間(電力供給時、復電時)、T2・・経過時間、t1・・第1設定時間、t2・・第2設定時間。
Claims (5)
- 電源と負荷機器とを接続する電路と、
前記電路に流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段の検出信号の出力端に直列に設けた開閉接点を、停電した前記電源が復電する時、前記電源から前記電路を介して前記負荷機器へ電力供給が開始されてから所定の第1設定時間の経過後に開く時限手段と、
入力された所定の切替信号によって、前記電路を投入状態または遮断状態に切り替える電路状態切替手段と、
前記電流検出手段の検出信号に基づき前記切替信号を生成して、前記電路状態切替手段の切替動作を制御する制御手段と、
を備える電路開閉装置であって、
前記制御手段は、
前記電源から前記電路を介して前記負荷機器へ電力供給が開始される際、前記負荷機器の起動に伴い定常電流値まで立ち上がる起動電流波形を前記電流検出手段で検出して波形記憶手段に記憶し、記憶した前記起動電流波形に基づき、その立ち上がりに関する所定の起動波形特性を予め算出する起動波形特性算出手段と、
停電した前記電源が復電する時、前記開閉接点が閉じている第1設定時間の間に前記電流検出手段で検出した検出信号波形に基づき、その立ち上がりに関する所定の検出波形特性を算出する検出波形特性算出手段と、
前記起動波形特性と前記検出波形特性が一致するか否かを判定する波形特性判定手段と、
第1設定時間の間に検出信号が検出されなかった場合、前記電路状態切替手段の投入状態を維持し、
第1設定時間の間に検出信号が検出され、かつ、前記波形特性判定手段によって両波形特性が一致していないと判定された場合、前記電路状態切替手段を遮断動作させ、
第1設定時間の間に検出信号が検出され、かつ、前記波形特性判定手段によって両波形特性が一致していると判定された場合、一度遮断動作させた前記電路状態切替手段を所定の第2設定時間の経過後に再投入する、
これら3つの場合の切替動作を前記電路状態切替手段に行わせるように前記切替信号を生成する切替信号生成手段と、を有する、
ことを特徴とする電路開閉装置。 - 前記起動波形特性算出手段は、
記憶した前記起動電流波形上において、起動開始点、および、前記起動開始点から増加する起動電流が前記定常電流値を越えない所定の電流値となるまでの所定の起動経過点を起動波形特性として予め算出し、
前記検出波形特性算出手段は、
検出した前記検出信号波形上において、検出開始点、および、前記起動波形特性算出手段で算出した前記起動経過点に対応する検出経過点を所定の検出信号波形特性として算出し、
前記波形特性判定手段は、
前記起動経過点と前記検出経過点とにおける電流値の差分を算出して、その差分が予め設定した許容値以下である場合、両波形が一致すると判定する、
請求項1に記載の電路開閉装置。 - 請求項1または2に記載の前記電路に、前記負荷機器に備えられたコンセントプラグを挿入するためのコンセントソケットを設けてなる、
ことを特徴とするコンセントボックス。 - 電源と負荷機器とを接続する電路と、
前記電路に流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段の検出信号の出力端に直列に設けた開閉接点を、停電した前記電源が復電する時、前記電源から前記電路を介して前記負荷機器へ電力供給が開始されてから所定の第1設定時間の経過後に開く時限手段と、
入力された所定の切替信号によって、前記電路を投入状態または遮断状態に切り替える電路状態切替手段と、
前記電流検出手段の検出信号に基づき前記切替信号を生成して、前記電路状態切替手段の切替動作を制御する制御手段と、
を用いた電路開閉方法であって、
前記制御手段は、
前記電源から前記電路を介して前記負荷機器へ電力供給が開始される際、前記負荷機器の起動に伴い定常電流値まで立ち上がる起動電流波形を前記電流検出手段で検出して波形記憶手段に記憶し、記憶した前記起動電流波形に基づき、その立ち上がりに関する所定の起動波形特性を予め算出する起動波形特性算出処理と、
停電した前記電源が復電する時、前記開閉接点が閉じている第1設定時間の間に前記電流検出手段で検出した検出信号波形に基づき、その立ち上がりに関する所定の検出波形特性を算出する検出波形特性算出処理と、
前記起動波形特性と前記検出波形特性が一致するか否かを判定する波形特性判定処理と、
第1設定時間の間に検出信号が検出されなかった場合、前記電路状態切替手段の投入状態を維持し、
第1設定時間の間に検出信号が検出され、かつ、前記波形特性判定処理によって両波形特性が一致していないと判定された場合、前記電路状態切替手段を遮断動作させ、
第1設定時間の間に検出信号が検出され、かつ、前記波形特性判定処理によって両波形特性が一致していると判定された場合、一度遮断動作させた前記電路状態切替手段を所定の第2設定時間の経過後に再投入する、
これら3つの場合の切替動作を前記電路状態切替手段に行わせるように前記切替信号を生成する切替信号生成処理と、を行う、
ことを特徴とする電路開閉方法。 - 前記起動波形特性算出処理は、
記憶した前記起動電流波形上において、起動開始点、および、前記起動開始点から増加する起動電流が前記定常電流値を越えない所定の電流値となるまでの所定の起動経過点を起動波形特性として予め算出し、
前記検出波形特性算出処理は、
検出した前記検出信号波形上において、検出開始点、および、前記起動波形特性算出処理で算出した前記起動経過点の経過時間に一致する検出経過点を所定の検出信号波形特性として算出し、
前記波形特性判定処理は、
前記起動経過点と前記検出経過点とにおける電流値の差分を算出して、その差分が予め設定した許容値以下である場合、両波形が一致すると判定する、
請求項4に記載の電路開閉方法。
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