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JP5176527B2 - 伸縮ブーム - Google Patents

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Description

本発明は、建設機械のクレーンなどに使用される伸縮ブームに関し、特にその駆動部としてブーム内に装備される複動式多段シリンダの改良に係わる。
従来、この種の伸縮ブームとして、例えば特許文献1に開示されているように、複数段のブームを伸縮自在に順次嵌合させて伸縮ブーム本体を構成するとともに、この伸縮ブーム本体内に複動式多段シリンダを配置し、この複動式多段シリンダによって伸縮ブーム本体を伸縮させるようにしたものは知られている。
そして、複動式多段シリンダとしては、通常、2段伸縮シリンダが多く使用されている。この2段伸縮シリンダは、中空状のピストンロッド(特許文献1の第1単体シリンダに相当)と、このピストンロッドの外周に同心状にかつ伸縮自在に順次嵌合する内外2つのシリンダチューブ(特許文献1の第2及び第3単体シリンダに相当)と、この各シリンダチューブの底部とその内側に嵌合するシリンダチューブ又はピストンロッドの先端面との間にそれぞれ形成される2つの伸び側圧力室と、上記各シリンダチューブの内周面とその内側に嵌合するシリンダチューブ又はピストンロッドの外周面との間にそれぞれ形成される2つの縮み側圧力室とを有し、シリンダの伸長時にはピストンロッドの基端壁部に設けた伸び側圧油供給ポートから圧油をピストンロッド内に貫通して設けたパイプ油路などを介して上記各伸び側圧力室に供給し、シリンダの縮小時にはピストンロッドの基端壁部に設けた縮み側圧油供給ポートから圧油をピストンロッド内などを通して上記各縮み側圧力室に供給するように構成されている。
特開2006−256828号公報
ところが、上記従来の2段伸縮シリンダの場合、2つの縮み側圧力室同士をシリンダ外に配置したホースによって連通しているため、このホースの摩耗や破損を防止するためのホースガイド装置を設ける必要がある。しかし、この場合、ホースガイド装置の装備に伴って組立作業が面倒なものになる上、伸縮ブームの重量が増加するという問題がある。
また、ホースガイド装置を装備する場合でも、ホースは、伸縮シリンダの伸縮に伴って曲げ力が繰り返し作用することから、定期的に交換する必要があるが、このホースの交換時には伸縮ブームを分解しなければならず、メンテナンスが容易でないという問題もある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、従来の如くシリンダ外に配置したホースを廃止することにより、ホースガイド装置を不要にし、組立作業及びメンテナンスの容易化、軽量化並びに油漏れの防止化などを図り得る伸縮ブームを提供せんとするものである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、伸縮ブームとして、複数段のブームを伸縮自在に順次嵌合させて伸縮ブーム本体が構成され、この伸縮ブーム本体内に設けた複動式多段シリンダによって伸縮ブーム本体が伸縮するように構成されたことを前提とする。そして、上記複動式多段シリンダを、中空状のピストンロッドと、このピストンロッドの外周に同心状にかつ伸縮自在に順次嵌合する内外2つのシリンダチューブと、この各シリンダチューブの底部とその内側に嵌合するシリンダチューブ又はピストンロッドの先端面との間にそれぞれ形成される2つの伸び側圧力室と、上記各シリンダチューブの内周面とその内側に嵌合するシリンダチューブ又はピストンロッドの外周面との間にそれぞれ形成される2つの縮み側圧力室とを有する構成にし、また、上記各縮み側圧力室に対し、ピストンロッドの基端壁部に設けた縮み側圧油供給ポートからの圧油がそれぞれシリンダ内部に縮み側圧力室毎に別々に設けた油路を通して供給されるように構成する。ここで、縮み側圧力室毎に別々に設けた油路とは、油路の圧力室側の一部のみを縮み側圧力室毎に別々に設けた場合を含む意味である。
この構成では、各縮み側圧力室に対し、ピストンロッドの基端壁部に設けた縮み側圧油供給ポートからの圧油がそれぞれシリンダ内部に設けた油路を通して供給されるようになっているため、従来の如く縮み側圧力室同士を連通するためにシリンダ外に配置したホース及びこれを保護するためのホースガイド装置が必要ではなく、これらを廃止することができる。しかも、上記油路は、縮み側圧力室毎に別々に設けられているため、各縮み側圧力室に供給される圧油の油量や圧力などを各油路の流動抵抗などに応じて容易に調整することができる。
請求項に係る発明は、上記の如き構成に加えて、上記2つの縮み側圧力室のうち、外側の第1シリンダチューブの内周面とその内側に嵌合する第2シリンダチューブの外周面との間に形成される縮み側圧力室に圧油を供給するための油路の一部を、一端が上記第2シリンダチューブの底部に固定されかつ他端がピストンロッドの先端壁部を貫通してピストンロッドの中空部内にまで延びる第1のパイプと、ピストンロッドの中空部内に配置されかつ一端がピストンロッドの基端壁部に上記縮み側圧油供給ポートに連通した状態で固定された第2のパイプとを伸縮自在に嵌合して構成する。この構成では、多段シリンダ(2段伸縮シリンダ)の2つの縮み側圧力室のうち、外側の第1シリンダチューブの内周面とその内側に嵌合する第2シリンダチューブの外周面との間に形成される縮み側圧力室は、多段シリンダの伸縮作動に伴って軸方向に大きく相対移動するが、この縮み側圧力室に圧油を供給するための油路の一部は、第2シリンダチューブの底部に固定された第1のパイプと、ピストンロッドの基端壁部に固定された第2のパイプとが伸縮自在に嵌合してなり、多段シリンダの伸縮作動時つまり縮み側圧力室の相対移動時にはこの両パイプ間で油路が伸縮するため、この油路を通して圧油の供給を確実に行うことができる。
請求項に係る発明は、請求項記載の伸縮ブームにおいて、上記第1及び第2のパイプを、多段シリンダの略中心線上にかつ第2のパイプを外側にして嵌合して配置し、この第2のパイプの外周に所定の隙間を隔てて遊嵌する第3のパイプを設け、この両パイプの隙間によって伸び側油路を形成し、この伸び側油路の一端を、ピストンロッドの基端壁部に設けた伸び側圧油供給ポートに連通させ、伸び側油路の他端を、ピストンロッドの先端壁部にまで延長しかつこの先端壁部に設けた連通油路を介して、第2シリンダチューブの底部とピストンロッドの先端面との間に形成される伸び側圧力室に連通させる構成にする。この構成では、多段シリンダの略中心線上に、縮み側圧力室への圧油を供給する油路の一部を構成する第1及び第2のパイプが配置され、この第2のパイプとその外周に遊嵌した第3のパイプとの隙間によって伸び側油路が形成されているため、多段シリンダの重心を略中心線上に設定することができるとともに、多段シリンダの外径を小さくしてそのコンパクト化を図ることができる。
請求項に係る発明は、請求項1又は2記載の伸縮ブームにおいて、上記2つの縮み側圧力室のうち、内側のシリンダチューブの内周面とピストンロッドの外周面との間に形成される縮み側圧力室に圧油を供給するための油路の一部を、ピストンロッドの中空部内に配置されかつ一端が上記縮み側油圧供給ポートに連通された第4のパイプによって構成する。この構成では、多段シリンダ(2段伸縮シリンダ)の2つの縮み側圧力室のうち、内側のシリンダチューブの内周面とピストンロッドの外周面との間に形成される縮み側圧力室に圧油を供給するための油路は、ピストンロッドの中空部内では第4のパイプによって構成されているため、従来の如くピストンロッドの中空部内全体に圧油を充満させる必要はなく、その分多段シリンダの軽量化が図られることになる。
請求項に係る発明は、請求項記載の伸縮ブームにおいて、上記第1及び第2のパイプを、第2のパイプを外側にしかつ互いに所定の隙間を隔てて嵌合し、この両パイプの隙間によって第1のパイプ内側の油路とは別の油路を形成し、この油路の一端を、第2のパイプを通して上記縮み側圧油供給ポートに連通させ、油路の他端を、ピストンロッドの先端壁部に設けた連通油路を介して、内側のシリンダチューブの内周面とピストンロッドの外周面との間に形成される縮み側圧力室に連通させる構成にする。この構成では、第1及び第2のパイプによって、外側の第1シリンダチューブの内周面とその内側に嵌合する第2シリンダチューブの外周面との間に形成される縮み側圧力室に圧油を供給するための油路の一部が構成されるだけでなく、この両パイプの隙間によって、内側の第2シリンダチューブの内周面とピストンロッドの外周面との間に形成される縮み側圧力室に対し縮み側圧油供給ポートからの圧油を供給する油路の一部が構成されているため、油路を構成するための部品点数を少なくすることができる上、従来の如くピストンロッドの中空部内全体に圧油を充満させる必要はなく、多段シリンダの軽量化が図られることになる。
以上のように、本発明の伸縮ブームによれば、複動式多段シリンダとしての2段伸縮シリンダの各縮み側圧力室に対し、中空状のピストンロッドの基端壁部に設けた縮み側圧油供給ポートからの圧油がそれぞれシリンダ内部に設けた油路を通して供給されるようになっているため、従来の如く縮み側圧力室同士を連通するためにシリンダ外に配置したホース及びこれを保護するためのホースガイド装置を廃止することができる。この結果、組立作業及びメンテナンスの容易化を図ることができるとともに、軽量化、油漏れの防止化及びコストの低廉化を図ることができる。しかも、上記油路は、縮み側圧力室毎に別々に設けられているため、各縮み側圧力室に供給される圧油の油量や圧力などを各油路の流動抵抗などに応じて容易に調整することができ、油圧制御を適切に行う上で有効なものである。
また、上記2段伸縮シリンダの2つの縮み側圧力室のうち、外側の第1シリンダチューブの内周面とその内側に嵌合する第2シリンダチューブの外周面との間に形成される縮み側圧力室に圧油を供給するための油路の一部は、第2シリンダチューブの底部に固定された第1のパイプと、ピストンロッドの基端壁部に固定された第2のパイプとが伸縮自在に嵌合してなり、多段シリンダの伸縮作動時にこの両パイプ間で油路が伸縮するため、この油路を通して圧油の供給を確実に行うことができ、実施化を図る上で有効なものである。
特に、請求項に係る発明では、上記第1及び第2のパイプが多段シリンダの略中心線上に配置され、この第2のパイプとその外周に遊嵌した第3のパイプとの隙間によって伸び側油路が形成されているため、多段シリンダの重心を略中心線上に設定することができるとともに、多段シリンダの外径を小さくしてそのコンパクト化を図ることができ、実施化をより有効に図ることができる。
請求項に係る発明では、2段伸縮シリンダの2つの縮み側圧力室のうち、内側のシリンダチューブの内周面とピストンロッドの外周面との間に形成される縮み側圧力室に圧油を供給するための油路がピストンロッドの中空部内では第4のパイプによって構成されているため、従来の如くピストンロッドの中空部内全体に圧油を充満させる必要はなく、その分多段シリンダひいては伸縮ブームの軽量化を一層図ることができる。
請求項に係る発明では、第1及び第2のパイプによって、外側の第1シリンダチューブの内周面とその内側に嵌合する第2シリンダチューブの外周面との間に形成される縮み側圧力室に圧油を供給するための油路の一部が構成されるだけでなく、この両パイプの隙間によって、内側のシリンダチューブの内周面とピストンロッドの外周面との間に形成される縮み側圧力室に対し縮み側圧油供給ポートからの圧油を供給する油路の一部が構成されているため、油路を構成するための部品点数を少なくすることができる上、従来の如くピストンロッドの中空部内全体に圧油を充満させる必要はなく、多段シリンダひいては伸縮ブームの軽量化を有効に図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態である実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1ないし図4は本発明の第1の実施形態に係る3段式伸縮ブームAを示す。この伸縮ブームAは、3段のブームとして大きい順に基端ブーム1、中間ブーム2及び先端ブーム3を有し、この3段のブーム1〜3を伸縮自在に順次嵌合させて伸縮ブーム本体4が構成されている。この伸縮ブーム本体4内には複動式多段シリンダとして2段伸縮シリンダ5が設けられ、この2段伸縮シリンダ5によって伸縮ブーム本体4が伸縮するように構成されている。
上記2段伸縮シリンダ5は、図5ないし図8に拡大詳示するように、中空状のピストンロッド11と、このピストンロッド11の外周に同心状にかつ伸縮自在に嵌合する内外2つのシリンダチューブ12,13と、この各シリンダチューブ12,13の底部12a,13aとその内側に嵌合するシリンダチューブ12又はピストンロッド11の先端面との間にそれぞれ形成される2つの伸び側圧力室14,15と、上記各シリンダチューブ12,13の内周面とその内側に嵌合するシリンダチューブ12又はピストンロッド11の外周面との間にそれぞれ形成される2つの縮み側圧力室16,17とを有している。以下、2つのシリンダチューブ12,13を区別して呼ぶ場合、外側のシリンダチューブ13を第1シリンダチューブといい、内側のシリンダチューブ12を第2シリンダチューブという。また、2つの伸び側圧力室14,15を区別して呼ぶ場合、第1シリンダチューブ13の底部13aと第2シリンダチューブ12の先端面(底部12aの外側底面)との間に形成される伸び側圧力室15を第1伸び側圧力室といい、第2シリンダチューブ12の底部12aとピストンロッド11の先端面(先端壁部11aの外側面)との間に形成される伸び側圧力室14を第2伸び側圧力室という。さらに、2つの縮み側圧力室16,17を区別して呼ぶ場合、第1シリンダチューブ13の内周面と第2シリンダチューブ12の外周面との間に形成される縮み側圧力室17を第1縮み側圧力室といい、第2シリンダチューブ12の内周面とピストンロッド11の外周面との間に形成される縮み側圧力室16を第2縮み側圧力室という。
上記ピストンロッド11の基端壁部11bは、基端ブーム1に対し結合ピン21などを介して連結されており、このピストンロッド11の基端壁部11bには伸び側圧油供給ポート22及び縮み側圧油供給ポート23が設けられている。また、ピストンロッド11の先端壁部11aの外周面には、第2シリンダチューブ12の内周面に油密状態を維持しつつ摺動可能に嵌合するリング状の摺動部材24が装着されており、このピストンロッド11の先端面との間に第2伸び側圧力室14を形成する第2シリンダチューブ12の底部12aには、2段伸縮シリンダ5の縮小時に第2伸び側圧力室14の最小限の容積を確保するための第2伸び側圧力室用凹部25が形成されている。
上記第2シリンダチューブ12の基端部は、中間ブーム2に対し結合ピン26などを介して連結されており、この第2シリンダチューブ12の基端部の内周面には、ピストンロッド11の外周面に油密状態を維持しつつ摺動可能に嵌合するリング状の摺動部材27が装着されている。また、第2シリンダチューブ12の先端部である底部12aの外周面には、第1シリンダチューブ13の内周面に油密状態を維持しつつ摺動可能に嵌合する摺動部材28が装着されており、この第2シリンダチューブ12の先端面との間に第1伸び側圧力室15を形成する第1シリンダチューブ13の底部13aには、2段伸縮シリンダ5の縮小時に第1伸び側圧力室15の最小限の容積を確保するための第1伸び側圧力室用凹部29が形成されている。この第1伸び側圧力室用凹部29の開口面積は、上記第2伸び側圧力室用凹部25の開口面積よりも大きく設定されており、また、この両凹部25,29同士ひいては第1伸び側圧力室15と第2伸び側圧力室14とは、第2シリンダチューブ12の底部12aに設けた連通油路31によって、2段伸縮シリンダ5の伸縮状況に拘わらず常に圧油が流動可能に連通されている。
上記第1シリンダチューブ13の基端部は、先端ブーム3に対し結合ピン32などを介して連結されており、この第1シリンダチューブ13の基端部の内周面には、第2シリンダチューブ12の外周面に液密状態を維持しつつ摺動可能に嵌合するリング状の摺動部材33が装着されている。
そして、本発明の特徴点として、上記第1縮み側圧力室17及び第2縮み側圧力室16に対しては、ピストンロッド11の基端壁部11bの縮み側圧油供給ポート23からの圧油がそれぞれ2段伸縮シリンダ5の内部に縮み側圧力室17,16毎に別々に設けた第1縮み側油路40又は第2縮み側油路50を通して供給されるように構成されている。
上記第1縮み側油路40は、第2シリンダチューブ12の底部12aに一端が第1縮み側圧力室17に開口して形成された連通油路41と、この連通油路41の他端に連通して第2シリンダチューブ12の底部12aに取り付けられたU字管42と、このU字管42の他端に連通した状態で一端部が第2シリンダチューブ12の底部12aに貫通して固定され、他端部がピストンロッド11の先端壁部11aを貫通してピストンロッド11の中空部内にまで延びる第1のパイプ43と、この第1のパイプ43に嵌合してピストンロッド11の中空部内に配置されかつ一端が上記ピストンロッド11の基端壁部11bに縮み側圧油供給ポート23に連通油路44を介して連通した状態で固定された第2のパイプ45とからなる。
上記第1及び第2のパイプ43,45は、2段伸縮シリンダ5の略中心線上にかつ第2のパイプ45を外側にして互いに摺動自在に嵌合して配置されており、この第2のパイプ45の外周には所定の隙間を隔てて遊嵌する第3のパイプ46が設けられ、この両パイプ45,46の隙間によって伸び側油路47が形成されている。この伸び側油路47の一端は、ピストンロッド11の基端壁部11bの伸び側圧油供給ポート22に連通されており、伸び側油路47の他端は、ピストンロッド11の先端壁部11aにまで延長されかつこの先端壁部11aに設けた連通油路48を介して、第2シリンダチューブ12の底部12aとピストンロッド11の先端面との間に形成される第2伸び側圧力室14に連通されている。尚、第3のパイプ46は、ピストンロッド11の中空部内に嵌挿した支持リング49によって支持されている。
一方、上記第2縮み側油路50は、ピストンロッド11の先端壁部11a及び摺動部材24に一端が第2縮み側圧力室16に開口して形成された連通油路51と、この連通油路51の他端に連通してピストンロッド11の中空部内に軸方向に沿って配置された第4のパイプ52と、この第4のパイプ52の一端とピストンロッド11の基端壁部11bの縮み側圧油供給ポート23とを連通させるためにピストンロッド11の基端壁部11bに形成された連通油路53とからなる。この第2縮み側油路50の連通油路53は、ピストンロッド11の基端壁部11bにおいて、第1縮み側油路40の連通油路44と一体となって縮み側圧油供給ポート23に連通している。
次に、上記3段式伸縮ブームAの伸縮作動について説明するに、今、図1(a)及び図2に示すように、伸縮ブーム本体4が縮小した状態にあり、この伸縮ブーム本体4内の2段伸縮シリンダ5も縮小した状態にある。
このような縮小状態から伸縮ブーム本体4を伸長させるときには、2段伸縮シリンダ5の伸び側圧油供給ポート22から圧油を供給するとその圧油は、シリンダ5内の伸び側油路47及び連通油路48を通して第2伸び側圧力室14(詳しくは第2伸び側圧力室用凹部25)に流入するとともに、この第2伸び側圧力室14から連通油路31を通して第1伸び側圧力室15(詳しくは第1伸び側圧力室用凹部29)に流入する。この際、第1伸び側圧力室用凹部29の開口面積が第2伸び側圧力室用凹部25のそれよりも大きく設定されていることから、先ず、第1シリンダチューブ13が第2シリンダチューブ12の基端側から先端側に相対移動するように伸長し、この第1シリンダチューブ13の伸長に伴って、伸縮ブーム本体4の先端ブーム3が伸長する(図1(b)、図3参照)。続いて、第2シリンダチューブ12がピストンロッド11の基端側から先端側に相対移動するように伸長し、この第2シリンダチューブ12の伸長に伴って、伸縮ブーム本体4の中間ブーム2が伸長し、伸縮ブーム本体4が2段に伸長した状態になる(図1(c)、図4参照)。
一方、上記の伸長状態から伸縮ブーム本体4を縮小させるときには、2段伸縮シリンダ5の縮み側圧油供給ポート23から圧油を供給するとその圧油は、シリンダ5内の第1縮み側油路40を通して第1縮み側圧力室17に流入するとともに、シリンダ5内の第2縮み側油路50を通して第2縮み側圧力室16に流入する。この際、第1及び第2伸び側圧力室15,14には圧油が残留し、負荷圧力として作用するが、第1伸び側圧力室15の負荷圧力が第2伸び側圧力室14のそれよりも大きいことから、先ず、第2シリンダチューブ12がピストンロッド11の先端側から基端側に相対移動するように縮小し、この第2シリンダチューブ12の縮小に伴って、伸縮ブーム本体4の中間ブーム2が縮小する。続いて、第1シリンダチューブ13が第2シリンダチューブ12の先端側から基端側に相対移動するように縮小し、この第1シリンダチューブ13の縮小に伴って、伸縮ブーム本体4の先端ブーム3が縮小し、伸縮ブーム本体4が2段に縮小した状態になる。
従って、上記伸縮ブームAの2段伸縮シリンダ5においては、第1及び第2縮み側圧力室17,16に対し、ピストンロッド11の基端壁部11bの縮み側圧油供給ポート23からの圧油がそれぞれシリンダ5内に設けた第1縮み側油路40又は第2縮み側通路50を通して供給されるようになっているため、従来の如く縮み側圧力室同士を連通するためにシリンダ外に配置したホース及びこれを保護するためのホースガイド装置が必要ではなく、これらを廃止することができる。この結果、伸縮ブームAの組立作業及びメンテナンスの容易化を図ることができるとともに、伸縮ブームAの軽量化、油漏れの防止化及びコストの低廉化などを図ることができる。
しかも、上記第1及び第2縮み側油路40,50は、第1及び第2縮み側圧力室17,16毎に別々に設けられているため、各縮み側圧力室17,16に供給される圧油の油量や圧力などを各油路の流動抵抗などに応じて容易に調整することができ、油圧制御を適切に行う上で有効なものである。
特に、本実施形態の場合、第1縮み側圧力室17は、2段伸縮シリンダ5の伸縮作動に伴って軸方向に最も大きく相対移動するが、この第1縮み側圧力室17に圧油を供給するための第1縮み側油路40の一部は、第2シリンダチューブ12の底部12aに固定された第1のパイプ43と、ピストンロッド11の基端壁部11bに固定された第2のパイプ45とが伸縮自在に嵌合してなり、2段伸縮シリンダ5の伸縮作動時つまり第1縮み側圧力室17の相対移動時にはこの両パイプ43,45間で油路40が伸縮するため、この油路40を通して圧油の供給を確実に行うことができ、実施化を図る上で有効なものである。
また、上記第1及び第2のパイプ43,45は、2段伸縮シリンダ5の略中心線上に設けられ、この第2のパイプ45とその外周に遊嵌した第3のパイプ46との隙間によって伸び側油路47が形成されているため、2段伸縮シリンダ5の重心を略中心線上に設定することができるとともに、2段伸縮シリンダ5の外径を可及的に小さくしてそのコンパクト化を図ることができ、実施化をより有効に図ることができる。
さらに、第2縮み側圧力室16に圧油を供給するための第2縮み側油路50は、ピストンロッド11の中空部内では第4のパイプ52によって構成されているため、従来の如くピストンロッド11の中空部内全体に圧油を充満させる必要はなく、その分2段伸縮シリンダ5ひいては伸縮ブームAの軽量化を一層図ることができる。
(第2の実施形態)
図9ないし図12は本発明の第2の実施形態として2段伸縮シリンダの変形例を示す。第2の実施形態の場合、2段伸縮シリンダ60の基本的構成は、第1の実施形態の場合のそれと同じであり、同一の部材・部位には同一の符号を付してその説明は省略する。2段伸縮シリンダ60において、第1の実施形態の場合のそれとの相違点は、シリンダ60内の4つの圧力室14〜17に対しそれぞれ圧油を供給するための油路などの構成が異なる。
すなわち、ピストンロッド11の基端壁部11bには2つの伸び側圧油供給ポート61,62と1つの縮み側圧油供給ポート63とが設けられ、第1の伸び側圧油供給ポート61からの圧油がシリンダ60の内部に設けた第1伸び側油路70を通して第1伸び側圧力室15に、第2の伸び側圧油供給ポート62からの圧油が同じくシリンダ60の内部に設けた第2伸び側圧力油路80を通して第2伸び側圧力室14にそれぞれ供給されるように構成されているとともに、縮み側圧油供給ポート63からの圧油が、第1縮み側圧力室17及び第2縮み側圧力室16に対し、シリンダ60の内部に設けた一部が共通する第1縮み側油路90又は第2縮み側油路100をそれぞれ通して供給されるように構成されている。
上記第1伸び側油路70は、一端部が第2シリンダチューブ12の底部12aを貫通して固定され、他端部がピストンロッド11の先端壁部11aを貫通してピストンロッド11の中空部内にまで延びる第のパイプ71と、この第のパイプ71に嵌合してピストンロッド11の中空部内に配置されかつ一端がピストンロッド11の基端壁部11bにその第1伸び側圧油供給ポート61に連通油路72を介して連通した状態で固定された第のパイプ73とからなる。この第及び第のパイプ71,73は、2段伸縮シリンダ60の略中心線上にかつ第のパイプ73を外側にして互いに摺動自在に嵌合して配置されている。
上記第2伸び側油路80は、上記第1伸び側油路70の第のパイプ73とその外周に所定の隙間を隔てて遊嵌する第のパイプ81との隙間によって形成され、この第2伸び側油路80の一端は、ピストンロッド11の基端壁部11bの第2伸び側圧油供給ポート62に連通されており、第2伸び側油路80の他端は、ピストンロッド11の先端壁部11aにまで延長されかつこの先端壁部11aに設けた連通油路82を介して第2伸び側圧力室14に連通されている。尚、第のパイプ81は、ピストンロッド11の中空部内に嵌挿した支持リング83によって支持されている。
上記第1縮み側油路90は、第2シリンダチューブ12の底部12aに一端が第1縮み側圧力室17に開口して形成された連通油路91と、一端がこの連通油路91の他端に連通した状態で第2シリンダチューブ12の底部12aに固定され、他端部がピストンロッド11の先端壁部11aを貫通してピストンロッド11の中空部内にまで延びるパイプ92とを有してなり、このパイプ92は、上記支持リング83により支持されている。また、上記第2縮み側油路100は、ピストンロッド11の先端壁部11a及び摺動部材24に一端が第2縮み側圧力室16に、他端がピストンロッド11の中空部内にそれぞれ開口して形成された連通油路101を有してなる。一方、上記縮み側圧油供給ポート63は、ピストンロッド11の中空部内に開口して設けられ、このピストンロッド11の中空部内は、上記第1縮み側油路90及び第2縮み側油路100の共通部として各油路90,100の一部を構成している。
そして、上記第2の実施形態においても、第1の実施形態の場合と同じく、第1及び第2縮み側圧力室17,16に対し、ピストンロッド11の基端壁部11bの縮み側圧油供給ポート63からの圧油がそれぞれシリンダ60内に設けた第1縮み側油路90又は第2縮み側通路100を通して供給されるようになっているため、従来の如く縮み側圧力室同士を連通するためにシリンダ外に配置したホース及びこれを保護するためのホースガイド装置が必要ではなく、これらを廃止することができる。この結果、伸縮ブームA(図1〜図4参照)の組立作業及びメンテナンスの容易化を図ることができるとともに、伸縮ブームAの軽量化、油漏れの防止化及びコストの低廉化などを図ることができる。
しかも、上記第1及び第2縮み側油路90,100は、第1及び第2縮み側圧力室17,16毎に別々に設けられているため、各縮み側圧力室17,16に供給される圧油の油量や圧力などを各油路の流動抵抗などに応じて容易に調整することができ、油圧制御を適切に行う上で有効なものである。また、第1及び第2伸び側油路70,80は、第1及び第2伸び側圧力室15,14毎に別々に設けられているとともに、伸び側圧油供給ポート61,62も別々に設けられているため、各伸び側圧力室15,14に供給される圧油の油量や圧力などを容易に調整することができ、油圧制御を一層適切に行うことができる。
特に、本実施形態の場合、第1及び第2縮み側圧力室17,16毎に第1及び第2縮み側油路90,100を別々に設けるに当たり、ピストンロッド11の中空部内を両縮み側油路90,100の一部として利用する構成にしているため、その分通路構成ないし2段伸縮シリンダ60の内部構成を簡易化することができ、実施化を容易に図ることができる。
(第3の実施形態)
図13ないし図16は本発明の第3の実施形態として2段伸縮シリンダの別の変形例を示す。第3の実施形態の場合、2段伸縮シリンダ110の基本的構成は、第1の実施形態の場合のそれと同じであり、同一の部材・部位には同一の符号を付してその説明は省略する。2段伸縮シリンダ110において、第1の実施形態の場合のそれとの相違点は、シリンダ110内の4つの圧力室14〜17に対しそれぞれ圧油を供給するための油路などの構成が異なる。
すなわち、ピストンロッド11の基端壁部11bには2つの伸び側圧油供給ポート111,112と1つの縮み側圧油供給ポート113とが設けられ、第1の伸び側圧油供給ポート111からの圧油がシリンダ110内に設けた第1伸び側油路120を通して第1伸び側圧力室15に、第2の伸び側圧油供給ポート112からの圧油が同じくシリンダ110内に設けた第2伸び側圧力油路130を通して第2伸び側圧力室14にそれぞれ供給されるように構成されているとともに、縮み側圧油供給ポート113からの圧油が、第1縮み側圧力室17及び第2縮み側圧力室16に対し、シリンダ110内に設けた一部が共通する第1縮み側油路140又は第2縮み側油路150をそれぞれ通して供給されるように構成されている。
上記第1伸び側油路120は、第2の実施形態の場合のそれと同じく、一端部が第2シリンダチューブ12の底部12aを貫通して固定され、他端部がピストンロッド11の先端壁部11aを貫通してピストンロッド11の中空部内にまで延びる第のパイプ121と、この第のパイプ121に嵌合してピストンロッド11の中空部内に配置されかつ一端がピストンロッド11の基端壁部11bにその第1伸び側圧油供給ポート111に連通油路122を介して連通した状態で固定された第のパイプ123とからなる。この第及び第のパイプ121,123は、2段伸縮シリンダ110の略中心線上にかつ第のパイプ123を外側にして互いに摺動自在に嵌合して配置されている。
上記第2伸び側油路130も、第2の実施形態の場合のそれと同じく、上記第1伸び側油路120の第のパイプ123とその外周に所定の隙間を隔てて遊嵌する第のパイプ131との隙間によって形成され、この第2伸び側油路130の一端は、ピストンロッド11の基端壁部11bの第2伸び側圧油供給ポート112に連通されており、第2伸び側油路130の他端は、ピストンロッド11の先端壁部11aにまで延長されかつこの先端壁部11aに設けた連通油路132を介して第2伸び側圧力室14に連通されている。尚、第のパイプ131は、ピストンロッド11の中空部内に嵌挿した支持リング133によって支持されている。
一方、上記第1縮み側油路140は、第2シリンダチューブ12の底部12aに一端が第1縮み側圧力室17に開口して形成された連通油路141と、一端がこの連通油路141の他端に連通した状態で第2シリンダチューブ12の底部12aに固定され、他端部がピストンロッド11の先端壁部11aを貫通してピストンロッド11の中空部内にまで延びる第1のパイプ142と、この第1のパイプ142に嵌合してピストンロッド11の中空部内に配置されかつ一端がピストンロッド11の基端壁部11bの縮み側圧油供給ポート113に連通した状態で固定された第2のパイプ143とからなる。第1及び第2のパイプ142,143は、2段伸縮シリンダ110の中心線上から偏心した位置で第2パイプ143を外側にしかつ互いに所定の隙間を隔てて摺動自在に嵌合しており、第2のパイプ143は、上記支持リング133により支持されている。また、この両パイプ142,143の隙間によって上記第2縮み側油路150が形成されており、この第2縮み側油路150の一端は、第2のパイプ143を通して上記縮み側圧油供給ポート113に連通され、第2縮み側油路150の他端は、図17に拡大詳示するように、第2のパイプ143の固定箇所からピストンロッド11の先端壁部11aにおける第1のパイプ142が貫通する貫通孔と第1のパイプ142の外周面との間の隙間151及びピストンロッド11の先端壁部11a及び摺動部材24に設けた連通油路152を介して、第2縮み側圧力室16に連通されている。
そして、上記第3の実施形態においても、第1の実施形態の場合と同じく、第1及び第2縮み側圧力室17,16に対し、ピストンロッド11の基端壁部11bの縮み側圧油供給ポート113からの圧油がそれぞれシリンダ60内に設けた第1縮み側油路140又は第2縮み側通路150を通して供給されるようになっているため、従来の如く縮み側圧力室同士を連通するためにシリンダ外に配置したホース及びこれを保護するためのホースガイド装置が必要ではなく、これらを廃止することができる。この結果、伸縮ブームA(図1〜図4参照)の組立作業及びメンテナンスの容易化を図ることができるとともに、伸縮ブームAの軽量化、油漏れの防止化及びコストの低廉化などを図ることができる。
しかも、上記第1及び第2縮み側油路140,150は、第1及び第2縮み側圧力室17,16毎に別々に設けられているため、各縮み側圧力室17,16に供給される圧油の油量や圧力などを各油路の流動抵抗などに応じて容易に調整することができ、油圧制御を適切に行う上で有効なものである。また、第1及び第2伸び側油路120,130は、第1及び第2伸び側圧力室15,14毎に別々に設けられているとともに、伸び側圧油供給ポート111,112も別々に設けられているため、各伸び側圧力室15,14に供給される圧油の油量や圧力などを容易に調整することができ、油圧制御を一層適切に行うことができる。
特に、本実施形態の場合、上記第1縮み側油路140の一部が第1のパイプ142と第2のパイプ143とによって構成されているだけでなく、この両パイプ142,143の隙間によって第2縮み側油路150の一部も構成されているため、油路を構成するための部品点数を少なくすることができる上、従来の如くピストンロッド11の中空部内全体に圧油を充満させる必要はなく、2段伸縮シリンダ110ひいては伸縮ブームA(図1〜図4参照)の軽量化を図ることができる。
(第4の実施形態)
図18及び図19は本発明の第4の実施形態に係る5段式伸縮ブームBを示す。この伸縮ブームBは、5段のブームとして大きい順に基本ブーム161、2段目ブーム162、3段目ブーム163、4段目ブーム164及び5段目ブーム165を有し、この5段のブーム161〜165を伸縮自在に順次嵌合させて伸縮ブーム本体166が構成されている。
上記伸縮ブーム本体166内には2つの複動式多段シリンダとしての2段伸縮シリンダ170,180が配置されている。この各2段伸縮シリンダ170,180は、それぞれ第1の実施形態における2段伸縮シリンダ5と同じく、中空状のピストンロッド171,181と、このピストンロッド171,181の外周に同心状にかつ伸縮自在に嵌合する内外2つのシリンダチューブ172,173又は182,183とを有している。この2つの2段伸縮シリンダ170,180は、伸縮ブーム本体166内でそれぞれピストンロッド171,181の基端171a,181aを伸縮ブーム本体166の根元側に向けた状態でかつ伸縮ブーム本体166の根元側と先端側とに互いの位置がずれた状態に配置されているとともに、根元側の2段伸縮シリンダ170の外側のシリンダチューブ173と先端側の2段伸縮シリンダ180のピストンロッド181とは、伸縮ブーム本体166内で軸方向に重なり合った状態に配置されている。
また、上記根元側の2段伸縮シリンダ170のピストンロッド171は伸縮ブーム本体166の基本ブーム161に、根元側の2段伸縮シリンダ170の内側のシリンダチューブ172は伸縮ブーム本体166の2段目ブーム162に、根元側の2段伸縮シリンダ170の外側のシリンダチューブ173と先端側の2段伸縮シリンダ180のピストンロッド181は伸縮ブーム本体166の3段目ブーム163に、先端側の2段伸縮シリンダ180の内側のシリンダチューブ182は伸縮ブーム本体166の4段目ブーム164に、先端側の2段伸縮ブーム180の外側のシリンダチューブ183は伸縮ブーム本体166の5段目ブーム165にそれぞれ結合ピン(図示せず)などによって結合されており、この各結合部190は、図18及び図19中黒丸で示す。根元側の2段伸縮シリンダ170の外側のシリンダチューブ173と先端側の2段伸縮シリンダ180のピストンロッド181は、共に伸縮ブーム本体166の3段目ブーム163に結合されていて、伸縮ブーム本体166の伸縮時に相対移動不能に設けられている。
上記両2段伸縮シリンダ170,180は、いずれも図示していないが、第1の実施形態における2段伸縮シリンダ5と同じく、内部に2つずつの伸び側圧力室と縮み側圧力室とを有している。この2段伸縮シリンダ170,180の各伸び側圧力室に対し、ピストンロッド171,181の基端壁部に設けた伸び側圧油供給ポート(図示せず)からの圧油がそれぞれシリンダ170,180内部に設けた伸び側油路(図示せず)を通して供給され、2段伸縮シリンダ170,180の各縮み側圧力室に対し、ピストンロッド171,181の基端壁部に設けた縮み側圧油供給ポート(図示せず)からの圧油がそれぞれシリンダ170.180内部に縮み側圧力室毎に別々に設けた2つの縮み側油路(図示せず)を通して供給されるように構成されている。しかして、両2段伸縮シリンダ170,180の各伸び側圧力室に圧油を供給すると、図18に示す如く両2段伸縮シリンダ170,180が伸長し、この両2段伸縮シリンダ170,180の伸長に伴って伸縮ブーム本体166が伸長する一方、両2段伸縮シリンダ170,180の各縮み側圧力室に圧油を供給すると、図19に示す如く両2段伸縮シリンダ170,180が縮小し、この両2段伸縮シリンダ170,180の縮小に伴って伸縮ブーム本体166が縮小するようになっている。尚、先端側2段伸縮シリンダ180のピストンロッド181の基端壁部の伸び側圧油供給ポート及び縮み側圧油供給ポートに対しては、伸縮ブーム本体166の外部にその根元側から配置したホースの先端が接続されるようになっている。
そして、上記第4の実施形態においても、伸縮ブームBの両2段伸縮シリンダ170,180ではいずれも、第1の実施形態における2段伸縮シリンダ5の場合と同じく、2つの縮み側圧力室に対し、ピストンロッド171,181の基端壁部の縮み側圧油供給ポートからの圧油がそれぞれシリンダ170.180内部に縮み側圧力室毎に別々に設けた2つの縮み側油路を通して供給されるようになっているため、従来の如く縮み側圧力室同士を連通するためにシリンダ外に配置したホース及びこれを保護するためのホースガイド装置を廃止することができ、その結果、伸縮ブームBの組立作業及びメンテナンスの容易化、伸縮ブームBの軽量化、油漏れの防止化並びにコストの低廉化を図ることができるなどの効果を奏するのは勿論である。
尚、本発明は上記第1〜第4の実施形態に限定されるものではなく、その他種々の形態を包含するものである。例えば上記各実施形態では、いずれも複動式多段シリンダとして、2段伸縮シリンダ5,60,110、170,180を用いた場合について述べたが、本発明は、2段伸縮シリンダに限らず、その他の多段シリンダを用いた場合にも同様に適用することができる。
また、本発明は、第1の実施形態の如き3段式伸縮ブームA、あるいは第4の実施形態の如き5段式伸縮ブームBに限らず、複数段のブームを伸縮自在に順次嵌合させて伸縮ブーム本体を構成し、この伸縮ブーム本体内に設けた複動式多段シリンダによって伸縮ブーム本体を伸縮させる伸縮ブームに広く適用することができるのは言うまでもない。
本発明の第1の実施形態に係る3段式伸縮ブームの外観を示し、(a)は縮小状態の側面図、(b)は1段伸長状態の側面図、(c)は2段伸長状態の側面図である。 上記伸縮ブームの縮小状態の断側面図である。 同じく1段伸長状態の断側面図である。 同じく2段伸長状態の断側面図である。 伸縮ブームの2段伸縮シリンダの断側面図である。 図5の左側部分の拡大図である。 図5の右側部分の拡大図である。 図7のX−X線における拡大断面図である。 第2の実施形態を示す図5相当図である。 図9の左側部分の拡大図である。 図9の右側部分の拡大図である。 図11のY−Y線における拡大断面図である。 第3の実施形態を示す図5相当図である。 図13の左側部分の拡大図である。 図13の右側部分の拡大図である。 図15のZ−Z線における拡大断面図である。 図14のF部分の拡大図である。 第4の実施形態に係る5段式伸縮ブームの伸長状態の断側面図である。 同じく縮小状態の断側面図である。
符号の説明
A,B 伸縮ブーム
1 基端ブーム
2 中間ブーム
3 先端ブーム
4,166 伸縮ブーム本体
5,60,110,170,180 2段伸縮シリンダ(複動式多段シリンダ)
11,171,181 ピストンロッド
11a 先端壁部
11b 基端壁部
12,13,172,173,182,183 シリンダチューブ
12a,13a 底部
14,15 伸び側圧力室
16,17 縮み側圧力室
22,61,62,111,112 伸び側圧油供給ポート
23,63,113 縮み側圧油供給ポート
40,90,140 第1縮み側油路
43,142 第1のパイプ
45,143 第2のパイプ
46 第3のパイプ
47 伸び側油路
48,91,141,152 連通油路
50,100,150 第2縮み側油路
52 第4のパイプ
92 パイプ
161 基本ブーム
162 2段目ブーム
163 3段目ブーム
164 4段目ブーム
165 5段目ブーム

Claims (4)

  1. 複数段のブームを伸縮自在に順次嵌合させて伸縮ブーム本体が構成され、この伸縮ブーム本体内に設けた複動式多段シリンダによって伸縮ブーム本体が伸縮するように構成された伸縮ブームにおいて、
    上記複動式多段シリンダは、中空状のピストンロッドと、このピストンロッドの外周に同心状にかつ伸縮自在に順次嵌合する内外2つのシリンダチューブと、この各シリンダチューブの底部とその内側に嵌合するシリンダチューブ又はピストンロッドの先端面との間にそれぞれ形成される2つの伸び側圧力室と、上記各シリンダチューブの内周面とその内側に嵌合するシリンダチューブ又はピストンロッドの外周面との間にそれぞれ形成される2つの縮み側圧力室とを有しており、
    上記各縮み側圧力室に対し、ピストンロッドの基端壁部に設けた縮み側圧油供給ポートからの圧油がそれぞれシリンダ内部に縮み側圧力室毎に別々に設けた油路を通して供給されるように構成されており、
    上記2つの縮み側圧力室のうち、外側の第1シリンダチューブの内周面とその内側に嵌合する第2シリンダチューブの外周面との間に形成される縮み側圧力室に圧油を供給するための油路の一部は、一端が上記第2シリンダチューブの底部に固定されかつ他端がピストンロッドの先端壁部を貫通してピストンロッドの中空部内にまで延びる第1のパイプと、ピストンロッドの中空部内に配置されかつ一端がピストンロッドの基端壁部に上記縮み側圧油供給ポートに連通した状態で固定された第2のパイプとを伸縮自在に嵌合してなることを特徴とする伸縮ブーム。
  2. 上記第1及び第2のパイプは、多段シリンダの略中心線上にかつ第2のパイプを外側にして嵌合して配置されており、この第2のパイプの外周には所定の隙間を隔てて遊嵌する第3のパイプが設けられ、この両パイプの隙間によって伸び側油路が形成されており、この伸び側油路の一端は、ピストンロッドの基端壁部に設けた伸び側圧油供給ポートに連通され、伸び側油路の他端は、ピストンロッドの先端壁部にまで延長されかつこの先端壁部に設けた連通油路を介して、第2シリンダチューブの底部とピストンロッドの先端面との間に形成される伸び側圧力室に連通されている請求項1記載の伸縮ブーム。
  3. 上記2つの縮み側圧力室のうち、内側のシリンダチューブの内周面とピストンロッドの外周面との間に形成される縮み側圧力室に圧油を供給するための油路の一部は、ピストンロッドの中空部内に配置されかつ一端が上記縮み側油圧供給ポートに連通された第4のパイプによって構成されている請求項1又は2記載の伸縮ブーム。
  4. 上記第1及び第2のパイプは、第2のパイプを外側にしかつ互いに所定の隙間を隔てて嵌合しており、この両パイプの隙間によって第1のパイプ内側の油路とは別の油路が形成されており、この油路の一端は、第2のパイプを通して上記縮み側圧油供給ポートに連通され、油路の他端は、ピストンロッドの先端壁部に設けた連通油路を介して、内側のシリンダチューブの内周面とピストンロッドの外周面との間に形成される縮み側圧力室に連通されている請求項1記載の伸縮ブーム。
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