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JP5167328B2 - 生検針、検体採取ユニット及びバイオプシ装置 - Google Patents

生検針、検体採取ユニット及びバイオプシ装置 Download PDF

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JP5167328B2 JP2010253659A JP2010253659A JP5167328B2 JP 5167328 B2 JP5167328 B2 JP 5167328B2 JP 2010253659 A JP2010253659 A JP 2010253659A JP 2010253659 A JP2010253659 A JP 2010253659A JP 5167328 B2 JP5167328 B2 JP 5167328B2
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Description

この発明は、検査対象物中の生検部位から検体を採取するための生検針、該生検針を組み込んだ検体採取ユニット及びバイオプシ装置に関する。
従来から、医師が人体等の生体の検査対象物に生検針を穿刺して該検査対象物中の生検部位から検体を採取するバイオプシ(生検ともいう。)が広く行われている。一般には、検査対象物の身体的負担を軽減するため、検体を確実に且つ正確に採取できる適切な位置に生検針を穿刺することが望ましい。そこで、バイオプシでは、検査対象物に放射線を照射するステレオ撮影を行って、前記検査対象物のステレオ画像を取得した後に、該ステレオ画像から前記生検部位の三次元位置を予め算出する手法が採られている。
しかし、生検部位の三次元位置を正確に把握できたとしても、生検針の穿刺の際、例えば血管が逃げる現象により、穿刺軌道の予期しないずれが生じる場合がある。これにより、採取の対象である生検部位と、生検針の開口部との位置関係(すなわち、距離及び方向)が予測値よりも離れてしまう場合がある。このような不都合を解消すべく、再度の穿刺作業を行うことなく適切な量だけ検体を吸引・採取するための技術が種々提案されている。
特許文献1には、複数の吸引孔を有する外管と、少なくとも1つの孔を有する内管とからなる二重管構造であって、選択的な相対運動(具体的には、内管の平行移動及び/又は回転移動)により髄液の流量を調整可能な骨髄サンプリング装置が開示されている。例えば、吸引孔の個数の増減に応じて流量を調整する旨が記載されている。
特表2007−520253号公報(図1、[0026])
例えば、マンモを検査対象物とする場合、生検部位(検体)は、脂肪を主成分とする半固形状の物体である。この種の物体は、骨髄等と比べて、流動性に乏しい一方、復元力あるいは弾発力に富んでいる。
ところが、特許文献1記載の装置を用いて、複数の吸引孔を介した吸引動作を行うと、採取の対象である生検部位とは異なる部位をも同時に吸引・採取してしまうため、被検体の身体的負担が却って増大するという課題があった。
また、再度の穿刺作業を行うことなく、吸引孔の開口面積を大きくし、且つ、吸引圧力を増加することで吸引範囲を拡大する方法も採り得る。しかし、前記生検部位のみならず、その近傍部位を含む広範囲にわたって吸引・採取するため、身体的負担が却って増大するという課題があった。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、生検部位と離れた位置に穿刺された場合であっても、再度の穿刺作業を行うことなく半固形状の検体を採取可能であり、且つ、その採取量を最小限に抑制可能な生検針、検体採取ユニット及びバイオプシ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る生検針は、円筒状中空の外管と、該外管の内部において軸方向又は周方向に対して移動自在に配置された円筒状中空の内管とを有し、前記内管の側面には複数の内側開口部が設けられており、前記内管の移動に応じて、前記複数の内側開口部のうちのいずれか1つと選択的に重なることで該内管の内部と連通する連通口が1つ形成されるように、前記外管の側面には少なくとも1つの外側開口部が設けられていることを特徴とする。
このように、複数の内側開口部が設けられた内管の移動に応じて、該複数の内側開口部のうちのいずれか1つと選択的に重なることで該内管の内部と連通する連通口が形成されるように、外管の側面に少なくとも1つの外側開口部を設けたので、連通口の範囲(位置及びサイズ)を設定する際の自由度が高くなる。これにより、生検部位へのアクセスを最適化可能であり、生検部位と離れた位置に穿刺された場合であっても、再度の穿刺作業を行うことなく検体を採取できる。また、前記外管及び前記内管により形成される連通口を1つにしたので、生検部位の吸引範囲は常に1箇所に集約される。すなわち、採取の対象である生検部位と異なる部位の吸引・採取を回避可能であり、検体の採取量を最小限に抑制できる。
また、前記外管の側面には、前記外側開口部が1つ設けられていることが好ましい。これにより、外管外部と内管側面との接触部を1箇所に集約可能であり、外管と内管との間に液状物質が流入するのを防止できる。
さらに、前記複数の内側開口部は、前記内管の軸方向において互いに重複しない位置関係下に配置されていることが好ましい。これにより、連通口を1つ形成するための構造設計が容易となる。
さらに、前記複数の内側開口部は、前記内管の軸方向における各位置が互いに異なるように配置されていることが好ましい。これにより、連通口の軸方向における位置を自由に変更できる。
さらに、前記複数の内側開口部は、それぞれ開口面積が異なっており、且つ、該各内側開口部の重心位置が同一周上にあるように配置されていることが好ましい。これにより、吸引圧力分布のピーク位置を略一定にしながら、連通口の軸方向の長さを種々変更可能であり、吸引条件の設定の自由度が一層高くなる。
さらに、前記複数の内側開口部は、それぞれ同一の開口面積を有することが好ましい。これにより、吸引圧力分布の形状を略一定にしながら、連通口の配置位置を種々変更可能であり、吸引条件の設定の自由度が一層高くなる。
本発明に係る検体採取ユニットは、上記したいずれかの生検針と、前記生検針が有する前記外管及び前記内管により形成された前記連通口近傍の物体を該内管の内部に吸引する吸引機構とを有することを特徴とする。
また、前記吸引機構は、吸引圧力を変更可能であることが好ましい。これにより、連通口の範囲(位置及びサイズ)と吸引圧力とを組み合わせた一層精密な吸引制御ができる。
さらに、前記生検針及び前記物体の位置情報を入力する位置情報入力部と、前記位置情報入力部により入力された前記位置情報に基づいて前記吸引圧力を決定する吸引圧力決定部とを有することが好ましい。
さらに、前記外側開口部及び前記複数の内側開口部に関する開口情報を記録する開口情報記録部と、前記位置情報入力部により入力された前記位置情報と、前記開口情報記録部により記録された前記開口情報とに基づいて前記内管の移動量を決定する内管移動量決定部とをさらに有することが好ましい。
本発明に係るバイオプシ装置は、上記したいずれかの検体採取ユニットと、被写体の検査対象物に対して放射線を照射する放射線源と、前記検査対象物を透過した前記放射線を検出して放射線画像に変換する放射線検出器と、少なくとも2つの角度から前記放射線源が前記検査対象物に対して前記放射線をそれぞれ照射する撮影を行うことにより、前記放射線検出器にて2枚の放射線画像が得られた場合に、該2枚の放射線画像に基づいて前記検査対象物内の生検部位の三次元位置を算出する位置算出部とを有することを特徴とする。
本発明に係る生検針、検体採取ユニット及びバイオプシ装置によれば、複数の内側開口部が設けられた内管の移動に応じて、該複数の内側開口部のうちのいずれか1つと選択的に重なることで該内管の内部と連通する連通口が形成されるように、外管の側面に少なくとも1つの外側開口部を設けたので、連通口の範囲(位置及びサイズ)を設定する際の自由度が高くなる。これにより、生検部位へのアクセスを最適化可能であり、生検部位と離れた位置に穿刺された場合であっても、再度の穿刺作業を行うことなく検体を採取できる。また、前記外管及び前記内管により形成される連通口を1つにしたので、生検部位の吸引範囲は常に1箇所に集約される。すなわち、採取の対象である生検部位と異なる部位の吸引・採取を回避可能であり、検体の採取量を最小限に抑制できる。
本実施の形態に係る検体採取ユニットの斜視図である。 図1に示すプローブの拡大正面図である。 図2に示すプローブのIII−III線に沿った断面図である。 図2に示すプローブのIV−IV線に沿った断面図である。 図3に示す内管の側面展開図である。 図6A及び図6Bは、図2に示すプローブのVI−VI線に沿った断面図である。 図7A〜図7Cは、所定の角度だけ回動させた内管の側面と、外管の側面との相対的位置関係を表す概略説明図である。 図8A〜図8Cは、所定の角度だけ回動させた内管の側面と、外管の側面との相対的位置関係を表す概略説明図である。 図9A〜図9Cは、被検者の一部を内管の内部に吸引し切断するまでの状態変化図である。 図1に示す検体採取ユニットを組み込んだマンモグラフィ装置の斜視図である。 図10に示すマンモグラフィ装置の概略側面図である。 ステレオ撮影を示す概略正面図である。 図10に示すマンモグラフィ装置の制御回路ブロック図である。 図10に示すマンモグラフィ装置の動作説明に供するフローチャートである。 図15Aは、吸引結果の比較例を表す概略説明図である。図15Bは、吸引結果の本実施例を表す概略説明図である。 第1変形例に係るマンモグラフィ装置の制御回路ブロック図である。 第1変形例に係る検体採取ユニットの制御回路ブロック図である。 第2変形例に係る内管の側面展開図である。 第3変形例に係る内管の側面展開図である。 第3変形例に係る外管の側面展開図である。 第4変形例に係る外管の側面展開図である。
以下、本発明に係る生検針について、これを組み込んだ検体採取ユニット及びバイオプシ装置との関係において好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る生検針10を組み込んだ検体採取ユニット12の斜視図である。
検体採取ユニット12は、生検針10を備えるプローブ14と、該プローブ14の内部に検体(被検査体)を吸引するユニット本体16とから基本的に構成される。本図では、検査対象物18の内部に生検針10を穿刺した状態を表している。
概略円筒状のプローブ14は、ケーブル20を介してユニット本体16と電気的に接続されている。また、プローブ14は、可撓性を有する吸引管22を介してユニット本体16側と接続されている。
矩形状のユニット本体16の内部には、破線で図示した吸引器24が収納されている。吸引器24は、圧縮空気を生成するコンプレッサで構成されており、吸引圧力を変更可能である。吸引器24は、ユニット本体16の側面に設けられた吸入口26側から流体を吸入する。なお、圧縮方式は、ターボ型(軸流式、遠心式)や容量型(往復方式、回転方式)のいずれの方式を採ってもよい。
ユニット本体16の一面には、表示窓28と、操作部30と、スイッチ32とがそれぞれ設けられている。
表示窓28は、種々の文字、図形又は記号を表示する。例えば、吸引器24の吸引圧力(設定値)を表示する。また、ユニット本体16に接続されたプローブ14から取得した各種設定値を表示してもよい。
スイッチ32は、その押下操作により、吸引器24による吸引動作の開始・終了を指示可能である。
操作部30は、条件設定部34及びモード切替部36を備えている。複数のボタンからなる条件設定部34は、吸引器24の吸引圧力(設定値)を変更可能である。また、条件設定部34は、ユニット本体16に接続されたプローブ14の各動作条件を設定可能に構成してもよい。
モード切替部36は、吸引器24の吸引圧力の設定方法を切り替える。例えば、図示しない外部装置からの制御信号を受信することで吸引圧力を自動的に設定する自動モードと、ユーザが条件設定部34を介して吸引圧力を設定する手動モードとを切替可能である。
次いで、図1に示したプローブ14の構成について、図2〜図5を参照しながら詳細に説明する。
図2は、図1に示すプローブ14の拡大正面図である。図3は、図2に示すプローブ14のIII−III線に沿った断面図である。図4は、図2に示すプローブ14のIV−IV線に沿った断面図である。図5は、図3に示す内管52の側面展開図である。なお、本発明の技術的特徴を説明する便宜上、生検針10の大きさを誇張して表記している。
図2及び図3に示すように、プローブ14は、生検針10基端側の一部を収納可能である中空のケーシング40を有する。ケーシング40は、概略円筒状であり、且つ樹脂材で形成されている。ケーシング40は、軸方向に延在して膨出する概略矩形状の膨出部42を有する。膨出部42の平坦な頂面には、操作スイッチ44(スライドスイッチ46及びプッシュスイッチ48)が配置されている。
図3に示すように、生検針10は、外側から内側の順に、外管50と、内管52と、チューブカッタ54とを有する。これらは、同一の軸心56上に配置されており、3重管構造を有する(図4参照)。以下、軸心56方向をZ’方向と定義するとともに、生検針10の先端側及び基端側に向かう方向をそれぞれ矢印Z’1及びZ’2方向と定義する。
外管50は、金属からなる中空の概略円筒状を有しており、基端側に開口している。外管50の基端側外壁には、ケーシング40と螺合可能な雄ねじ部58が形成されている。
外管50の先端側には、略円錐状の刃先60が形成されている。刃先60の形状は鋭利であり、検査対象物18の内部に穿刺可能である。外管50の側面62には、1つの開口部(以下、外側開口部64という。)が設けられている。外側開口部64は、Z’軸方向に長尺な概略矩形状を有している。
内管52は、金属からなる中空の概略円筒状を有している。すなわち、内管52の一端(基端部66)が開口するとともに、他端(先端側)には円形状の底面68が設けられている。内管52は、軸心56に対して回動自在に、及び/又はZ’方向に進退自在に配置されている。
図5に示すように、内管52の側面70には、3つの開口部(以下、内側開口部72a〜72cという。)が設けられている。内側開口部72a〜72cは、Z’方向に長尺な概略矩形状を有しており、いずれも同一のサイズを有する。ここで、本図は、横軸は内管52の周方向(以下、φ方向という。)の角度であり、縦軸はZ’方向の位置である側面展開図である。
3つの内側開口部72a〜72cは、φ方向に対して所定量(Δφ=120度)だけシフトした位置にそれぞれ形成されている。これらの開口幅はいずれもΔφ=40度であるので、内側開口部72a〜72cは、Z’方向に対して互いに重複しない位置関係下に配置されている。また、3つの内側開口部72a〜72cは、Z’方向(矢印Z’1方向)に対して所定量(ΔZ’=0.25h)だけシフトした位置にそれぞれ形成されている。
なお、説明の便宜のため、内側開口部72a〜72cの形状について、図2に表記する角丸矩形ではなく、単なる矩形として表記している。また、後述する図7A〜図8Cに関しても同様である。さらに、外側開口部64についても同様である。
図2〜図4例では、外管50の外側開口部64と、内管52の内側開口部72aとが重複することで、内管52の内部に連通する連通口74が1つ形成されている。
図3に戻って、チューブカッタ54は、金属からなる中空の概略円筒状を有しており、先端側及び基端側に開口している。チューブカッタ54の側面76の先端側辺縁には、鋭く研磨された刃面78が形成されている。チューブカッタ54は、軸心56に対して高速で回動自在に、且つ、Z’方向に進退自在に配置されている。
一方、生検針10を装着可能なケーシング40は、その一端側が円形状に大きく開口する開口部80を有する。開口部80周辺には、φ方向に膨出した環状のフランジ部82が設けられている。フランジ部82の内壁には、外管50(雄ねじ部58)と螺合可能である雌ねじ部84が形成されている。これにより、外管50は、ケーシング40と着脱自在に螺合されている。
ケーシング40の内部には、生検針10の基端側を収納可能な第1室86が形成されている。第1室86の底面88の内壁には、樹脂材からなる円筒状の検体ホルダ90が固設されている。
検体ホルダ90の一端部92(矢印Z’1側)と、内管52の基端部66との間には連結部材94が介設されている。蛇腹状である連結部材94は、Z’方向に対して伸縮可能である。すなわち、連結部材94は、内管52内に存在する流体(物体)を検体ホルダ90に案内するガイド部材としての機能を有する。また、検体ホルダ90の一端部92の内壁には、ラッパ形状の突起部96が一体的に形成されている。これにより、検体ホルダ90内に形成される空間は、一端部92に向かうにつれて拡径されている。
検体ホルダ90の他端部98(矢印Z’2側)には、ケーシング40の底面88と所定間隔だけ離間する位置に、円形状の底面100が設けられている。底面88、100及び他端部98で囲繞されることで、空隙部102が形成されている。検体ホルダ90の底面100には、4つの円孔104が空隙部102と連通自在に形成されている。ケーシング40の底面88の外壁には、吸引管22の一端部を、空隙部102と連通自在に接続する接続部材106が嵌合されている。
検体ホルダ90の側面には、開閉可能な内蓋108が設けられている。また、ケーシング40の側面には、前記内蓋108の位置と対応するように、開閉可能な外蓋110が設けられている。
ところで、ケーシング40の内部には、膨出部42と対応する位置に、第2室112がさらに形成されている。第2室112には、アクチュエータ114と、駆動回路116と、I/F118とが配置されている。
アクチュエータ114は、内管52及びチューブカッタ54に機械的に接続されている。これにより、アクチュエータ114は、内管52を軸心56に対して回動自在に駆動させ、あるいは、Z’方向に進退自在に駆動させる。また、アクチュエータ114は、チューブカッタ54を軸心56に対して高速で回動自在に駆動させ、あるいは、Z’方向に進退自在に駆動させる。なお、アクチュエータ114として、種々の駆動方式を採用してもよい。
駆動回路116は、操作スイッチ44の操作に応じて、アクチュエータ114を駆動制御する。また、駆動回路116は、ケーブル20及びI/F118を介して受信されたユニット本体16からの制御信号に応じて、アクチュエータ114を駆動制御してもよい。
本発明に係る検体採取ユニット12はこのように構成されており、その動作について、図1〜図5のほか、図6A〜図9Cを参照しながら説明する。
先ず、プローブ14を把持したユーザ又はロボットアームの動作により、検査対象物18の内部に生検針10を穿刺させる。そして、スライドスイッチ46(図2及び図3参照)の操作に応じて、駆動回路116は、アクチュエータ114を所定量だけ駆動させる。アクチュエータ114の駆動は、該アクチュエータ114に機械的に接続された内管52の回動動作又は進退動作に変換される。
これにより、外管50(外側開口部64)と内管52(内側開口部72a〜72c)との相対的位置関係に応じて、連通口74の位置が種々変化する。ここでは、内管52がφ方向に回動する場合について、図6A〜図8Cを参照しながら詳細に説明する。
図6A及び図6Bは、図2に示すプローブ14のVI−VI線に沿った一部省略断面図である。X’Y’Z’座標系において、外側開口部64の先端側(矢印Z’1側)短辺を含む平面上であって、且つ、軸心56上の位置を基準(原点O)とする。また、φ方向において、外側開口部64の左上側頂点と、内側開口部72aの左上側頂点とが一致する状態を基準(φ=0度)とする(後述する図7A参照)。このとき、図6A及び図6Bは、それぞれφ=0度、40度における外管50及び内管52の相対的位置関係を表している。
図7A〜図8Cは、所定の角度だけ回動させた内管52の側面70と、外管50の側面62との相対的位置関係を表す概略説明図である。ここで、図7A〜図8Cの説明図(側面展開図)において、ダブルハッチングで図示する箇所は、外管50の側面62及び内管52の側面70がいずれも存在する領域に相当する。第1シングルハッチング(左上から右下への斜線表記)で図示する箇所は、外管50の側面62のみが存在する領域に相当する。第2シングルハッチング(右上から左下への斜線表記)で図示する箇所は、内管52の側面70のみが存在する箇所に相当する。余白で図示する箇所は、外管50の側面62及び内管52の側面70がいずれも存在しない領域、すなわち、内管52の内部と連通する連通口74に相当する。
図7Aに示すように、外側開口部64と内側開口部72aとが重複している配置状態(回動角度は0度;以下、「状態1」という。)では、(0≦φ≦40)且つ(0≦Z’≦0.5h)を範囲とする矩形状の連通口74が1つ形成されている。なお、他の内側開口部72b、72cは、外管50の側面62とすべて重複するので、これらの位置では連通口74は形成されない。
上記した状態1に対して、内管52のみをφ方向に40度だけ回動させた配置状態を「状態2」(回動角度は40度)という。状態2では、状態1の場合と同様に、外側開口部64と内側開口部72aとが重複する。すなわち、図7Bに示すように、(40≦φ≦80)且つ(0≦Z’≦0.5h)を範囲とする矩形状の連通口74が1つ形成されている。
上記した状態2に対して、内管52のみをφ方向にさらに30度だけ回動させた配置状態を「状態3」(回動角度は70度)という。状態3では、状態1及び状態2の場合と同様に、外側開口部64と内側開口部72aとが重複する。すなわち、図7Cに示すように、(70≦φ≦110)且つ(0≦Z’≦0.5h)を範囲とする矩形状の連通口74が1つ形成されている。
上記した状態3に対して、内管52のみをφ方向にさらに50度だけ回動させた配置状態を「状態4」(回動角度は120度)という。
図8Aに示すように、状態4では、状態1〜3の場合とは異なり、外側開口部64と内側開口部72bとが重複することで、(0≦φ≦40)且つ(0.25h≦Z’≦0.75h)を範囲とする矩形状の連通口74が1つ形成されている。なお、他の内側開口部72a、72cは、外管50の側面62とすべて重複するので、これらの位置では連通口74は形成されない。
上記した状態4に対して、内管52のみをφ方向に70度だけ回動させた配置状態を「状態5」(回動角度は190度)という。状態5では、状態4の場合と同様に、外側開口部64と内側開口部72bとが重複する。すなわち、図8Bに示すように、(70≦φ≦110)且つ(0.25≦Z’≦0.75h)を範囲とする矩形状の連通口74が1つ形成されている。
上記した状態5に対して、内管52のみをφ方向にさらに50度だけ回動させた配置状態を「状態6」(回動角度は240度)という。状態6では、状態1〜5の場合と異なり、外側開口部64と内側開口部72cとが重複することで、(0≦φ≦40)且つ(0.5h≦Z’≦h)を範囲とする矩形状の連通口74が1つ形成されている。なお、他の内側開口部72a、72bは、外管50の側面62とすべて重複するので、これらの位置では連通口74は形成されない。
図7A〜図7Cに示すように、面積が常に一定である連通口74を、Z’方向(軸方向)での位置を一定(0≦Z’≦0.5h)にしつつ、φ方向(周方向)に連続的にシフトして配置できる。また、図7A、図8A及び図8Cに示すように、面積が常に一定である連通口74を、φ方向での位置を一定(0≦φ≦40)にしつつ、Z’方向の所定位置にシフトして配置できる。すなわち、図7A〜図8Cから諒解されるように、面積が常に一定である連通口74を、外側開口部64が存在する範囲内の略全ての位置に配置することができる。
なお、内管52の回動角度を中間的に設定することで、外側開口部64と、内側開口部72a(又は内側開口部72b、72c)の一部とをそれぞれ重複させてもよい。例えば、回動角度を−20度(340度)にすることで、連通口74の面積は、図7Aと比べて略半分に設定される。これにより、連通口74の設定の自由度が一層高くなる。
このようにして、ユーザは、所定の判断基準に基づいて、連通口74の位置決めを行う。
図3に戻って、スイッチ32(図1参照)の押下操作に応じて、ユニット本体16は、吸引器24による吸引動作を開始させる。このとき、連通口74近傍の物体(空気等の流体を含む。)は、内管52、チューブカッタ54、連結部材94、検体ホルダ90、円孔104、空隙部102、吸引管22及び吸入口26を介して、吸引器24側に吸引される。
図9A及び図9Bに示すように、検査対象物18に生検針10を穿刺した状態下、連通口74の内側から吸引圧力を受けることで、近傍部位140は、内管52の内部に徐々に吸引され、その後定常状態に達する。
そして、プッシュスイッチ48(図2及び図3参照)の操作に応じて、駆動回路116は、アクチュエータ114を所定量だけ駆動させる。アクチュエータ114の駆動は、該アクチュエータ114に接続されたチューブカッタ54の回転動作及び進退動作に変換される。すなわち、ユーザによるプッシュスイッチ48の押下により、内管52内に配置されたチューブカッタ54を、φ方向に高速回転させながら、Z’方向(矢印Z’1方向)に沿って進行させる。そして、チューブカッタ54の鋭利な刃面78を底面68内壁に押し当てることで、内管52内に導入された近傍部位140は、検査対象物18から切断される(図9C参照)。
なお、チューブカッタ54の側面76により、連通口74が一時的に遮断されるので、検査対象物18の残余の部位は、その復元力により元の位置に戻される。その際、近傍部位140が存在した領域には、空洞部142が形成される。
検査対象物18と分離された近傍部位140は、吸引器24により発生された吸引圧力をさらに受けて、生検針10の基端側に移送される。そして、近傍部位140は、連結部材94を介して、検体ホルダ90の内部に収容される。近傍部位140は、底面100により堰き止められ、検体ホルダ90内に保持される。
なお、底面100には複数の円孔104が形成されているので、近傍部位140により遮断されていない残りの円孔104を介して、連通口74からの吸引動作は継続される。また、検体ホルダ90の一端部92側にラッパ形状の突起部96を設けているので、一旦保持された近傍部位140が生検針10側に逆流するのを防止できる。
そして、操作スイッチ44(図2及び図3参照)の操作に応じて、チューブカッタ54をZ’方向(Z’2方向)に退避させ、あるいは内管52を初期位置に移動させる。そして、スイッチ32(図1参照)の操作に応じて、吸引器24のよる吸引動作を停止させる。
その後、外管50の外蓋110(図3参照)を開蓋させ、内管52の内蓋108(同参照)を開蓋させることで、検体ホルダ90に保持された近傍部位140が、外部に露呈される。これにより、ユーザは、前記近傍部位140を検体として回収可能である。
このように、本発明に係る生検針10は、内管52の側面70には複数の内側開口部72a〜72cが設けられており、外管50の側面62には少なくとも1つの外側開口部64が設けられている。そして、内管52の移動に応じて、複数の内側開口部72a〜72cのうちのいずれか1つと選択的に重なることで内管52の内部と連通する連通口74が1つ形成されるようにしたので、連通口74の範囲(位置及びサイズ)を設定する際の自由度が高くなる。これにより、生検部位へのアクセスを最適化可能であり、生検部位と離れた位置に穿刺された場合であっても、再度の穿刺作業を行うことなく検体を採取できる。
また、外管50の側面62に外側開口部64を1つ設けるようにしたので、外管50外部と内管52の側面70との接触部を1箇所に集約可能であり、外管50と内管52との間に液状物質が流入するのを防止できる。
続いて、検体採取ユニット12を組み込んだ本実施の形態に係るマンモグラフィ装置(バイオプシ装置)200の基本的な構成について、図10〜図13を参照しながら説明する。
このマンモグラフィ装置200は、基本的には、立設状態に設置される基台202と、該基台202の略中央部に配設された旋回軸204の先端部に固定されるアーム部材206と、被検者(被写体)208の検査対象物としてのマンモ210に対して放射線212a、212b(図11参照)を照射する放射線源214を収容し、アーム部材206の一端部に固定される放射線源収容部216と、マンモ210を透過した放射線212を検出する固体検出器(放射線検出器)218が収容され、アーム部材206の他端部に固定される検査台220と、検査台220に対してマンモ210を圧迫して保持する圧迫板222と、圧迫板222に装着され、マンモ210の生検部位224から必要な検体を採取するバイオプシハンド部226とを備える。
なお、図10及び図11では、座位の体勢にある被検者208のマンモ210を圧迫板222及び検査台220により圧迫固定した状態において、マンモ210に対する放射線212a、212bの照射と、生検部位224に対する検体の採取とが行われる場合を図示している。また、基台202には、被検者208の撮影部位等の撮影条件や被検者208のID情報等を表示すると共に、必要に応じてこれらの情報を設定可能な表示操作部228が配設される。
放射線源収容部216及び検査台220を連結するアーム部材206は、旋回軸204を中心として旋回することで、被検者208のマンモ210に対する方向が調整可能に構成される。また、放射線源収容部216は、ヒンジ部230を介してアーム部材206に連結されており、矢印θ方向に検査台220とは独立に旋回可能に構成される。
アーム部材206の矢印X方向に沿った両側部には、被検者208が把持するための取手部232がそれぞれ設けられている。圧迫板222は、アーム部材206に形成された溝部234に連結された状態で放射線源収容部216及び検査台220間に配設されており、矢印Z方向に変位可能に構成される。
圧迫板222の上面(圧迫板222の放射線源214側に位置する面)における溝部234近傍には、バイオプシハンド部226が取り付けられている。また、圧迫板222における被検者208の胸壁236側には、バイオプシハンド部226を用いた検体採取のための矩形状の開口部238が形成されている。ここで、圧迫板222は、溝部234に対して着脱可能に構成されていてもよい。
バイオプシハンド部226は、圧迫板222に固定されたポスト240と、ポスト240に一端部が軸支され、圧迫板222の面に沿って旋回可能な第1アーム242と、第1アーム242の他端部に一端部が軸支され、圧迫板222の面に沿って旋回可能な第2アーム244とを備える。第2アーム244の他端部には、矢印Z方向に移動可能な生検針10(プローブ14の一部)が装着される。なお、前記生検針10の接続元であるユニット本体16(図1参照)は、ラック246上に載置されている。
生検針10は、マンモ210の生検部位224(例えば、微小石灰化組織)を吸引して採取するための連通口74を有する。生検針10の連通口74は、バイオプシハンド部226の第1アーム242及び第2アーム244を圧迫板222の面に沿ったX−Y平面内で移動させると共に、生検針10を矢印Z方向に移動させることにより、生検部位224の近傍に配置することができる。
図12に示すように、マンモグラフィ装置200では、固体検出器218の垂直軸(中心軸)250に対して斜め(A位置及びB位置)に配置された放射線源214からマンモ210に対して放射線212a、212bを照射するステレオ撮影を行い、固体検出器218は、ステレオ撮影によりマンモ210を透過した放射線212a、212bを検出して放射線画像(ステレオ画像)に変換する。
マンモグラフィ装置200では、ステレオ撮影の撮影枚数や撮影順序は適宜設定される。また、A位置及びB位置間の放射線源214の移動は、上述したように、ヒンジ部230(図10参照)を中心として放射線源収容部216を回動させることにより行われる。なお、本実施の形態では、A位置及びB位置に放射線源214を配置した状態で放射線212a、212bをそれぞれ照射する場合について説明したが、垂直軸250上のC位置及びA位置に放射線源214を配置した状態で放射線212a等を照射するステレオ撮影や、C位置及びB位置に放射線源214を配置した状態で放射線212b等を照射するステレオ撮影も可能であることは勿論である。
図13は、マンモグラフィ装置200を構成する制御回路ブロック図である。
マンモグラフィ装置200は、撮影条件設定部260と、放射線源駆動制御部262と、ハンド駆動制御部264と、圧迫板駆動制御部266と、検出器制御部268と、画像情報記憶部270と、CAD(Computer Aided Diagnosis)処理部272と、表示部274と、生検部位選択部276と、ターゲット位置算出部(位置算出部)278と、移動量算出部280と、外側開口範囲算出部282と、吸引条件決定部284と、開口情報記録部286とをさらに有する。
撮影条件設定部260は、管電流、管電圧、放射線源214に設定されるターゲットやフィルタの種類、放射線212a、212bの照射線量、照射時間、ステレオ撮影での固体検出器218の垂直軸(Z方向)に対する放射線源214の角度(撮影角度)等の撮影条件を設定する。放射線源駆動制御部262は、前記撮影条件に従って放射線源214を駆動制御する。ハンド駆動制御部264は、バイオプシハンド部226(図10及び図11参照)を介して生検針10(プローブ14)を所定位置に移動させる。圧迫板駆動制御部266は、圧迫板222を矢印Z方向に移動させる。検出器制御部268は、固体検出器218を制御して、該固体検出器218で変換された放射線画像を画像情報記憶部270に記憶する。
なお、図12に示すように、マンモグラフィ装置200は、ヒンジ部230(図10参照)を中心として放射線源収容部216を移動させて、放射線源214をA位置及びB位置に配置して撮影を行うことにより、A位置及びB位置におけるマンモ210の放射線画像を取得するためのステレオ撮影を行うことが可能である。この場合、画像情報記憶部270には、A位置及びB位置における2枚のマンモ210の放射線画像が記憶される。
CAD処理部272は、画像情報記憶部270に記憶された2枚の放射線画像に対する画像処理を行って表示部274に表示させる。なお、CAD処理部272により画像処理された各放射線画像を表示操作部228に表示させてもよい。
生検部位選択部276は、マウス等のポインティングデバイスであり、表示部274の表示内容(2枚の放射線画像)を視た医師又は技師は、前記ポインティングデバイスを用いて、2枚の放射線画像中の複数の生検部位224の中から、検体として採取したい生検部位224を選択することが可能である。なお、生検部位選択部276による生検部位224の選択では、2枚の放射線画像の一方の画像中の生検部位224を選択すると共に、該一方の画像中の生検部位224に対応する他方の画像中の生検部位224も選択する。
ターゲット位置算出部278は、生検部位選択部276により選択された2枚の放射線画像中の生検部位224の位置に基づいて、該生検部位224の三次元位置を算出する。また、ターゲット位置算出部278は、ハンド駆動制御部264によって移動した生検針10の位置情報(例えば、刃先60の先端部の三次元位置)を算出する。なお、生検部位224及び生検針10の三次元位置については、ステレオ撮影における公知の方法を用いて算出できる。
移動量算出部280は、ターゲット位置算出部278により算出された生検部位224及び生検針10(刃先60の先端部)の三次元位置に基づいて、生検部位224に対する生検針10の移動量を算出する。従って、ハンド駆動制御部264は、移動量算出部280で算出した生検針10の移動量に基づいて、該生検針10を移動させ、検体の採取を行わせる。
外側開口範囲算出部282は、画像情報記憶部270に記憶された2枚の放射線画像を用いて、外管50の外側開口部64の存在範囲を算出する。なお、外側開口部64の三次元位置については、ステレオ撮影における公知の方法を用いて算出してもよいし、生検針10の他の部位との相対的位置関係に基づいて算出してもよい。
吸引条件決定部284は、ターゲット位置算出部278により算出された生検部位224の三次元位置と、外側開口範囲算出部282により算出された外側開口部64の存在範囲とに基づいて、生検部位224を吸引するための吸引条件(推奨値)を決定する。
第1例として、外側開口部64の所定位置(例えば、重心位置)と、生検部位224との相対的位置関係に基づいて、生検部位224との距離が最短となるような連通口74の位置・姿勢を決定してもよい。これにより、1回の動作で生検部位224を吸引できる可能性を一層向上できる。
第2例として、外側開口部64と生検部位224との距離と、吸引圧力との所定の関係式に基づいて、前記生検部位224を吸引可能である吸引圧力(下限値)を決定してもよい。これにより、生検部位224以外の採取量を最小限に抑えることができる。
第3例として、検体採取ユニット12(生検針10及び吸引器24)の固有特性を考慮した上で、具体的な制御値を決定してもよい。具体的な制御値として、例えば、内管52の移動量(Z’方向の変位量、回動角度)又は吸引器24による吸引圧力の設定値等が挙げられる。
また、吸引条件をより厳密に決定するため、吸引条件決定部284は、生検針10に関する開口情報を参照してもよい。開口情報記録部286は、生検針10の種別、製造番号等に紐付けられた開口情報を予め記録しておき、表示操作部228から指定された生検針10の種別等に応じた開口情報を吸引条件決定部284に適宜供給するように構成してもよい。吸引条件決定部284は、この開口情報を参照することで、外側開口部64と生検部位224との相対的位置関係を、内管52の移動量に直接換算可能である。
本実施の形態に係るマンモグラフィ装置200は、基本的には以上のように構成される。次に、その動作について、図14のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1において、ユーザとしての医師は、撮影条件設定部260(図13参照)を用いて、被検者208の年齢、性別、体型、被写体識別番号等に係る被写体情報、放射線画像情報の撮影条件、撮影方法、バイオプシハンド部226の移動を制限した際の移動制限量、生検針10の種類等の処理条件を設定する。なお、これらの処理条件は、マンモグラフィ装置200の表示操作部228に表示して確認することができる。
ステップS2において、医師は、所定の撮影方法に従って、被検者208のマンモ210のポジショニングを行う。所定の撮影方法としては、検査台220を水平状態として上方から放射線を照射して撮影を行う頭尾方向(CC)撮影、検査台220を鉛直状態として水平方向から放射線を照射して撮影を行う測面方向(ML)撮影、検査台220を傾斜状態として斜め方向から放射線を照射して撮影を行う内外側斜位(MLO)撮影等が用いられる。そして、マンモ210を検査台220の所定位置(開口部238に対向する位置)に配置した後、圧迫板駆動制御部266により、圧迫板222を検査台220に向かって矢印Z方向に移動させる。これにより、マンモ210は、検査台220と圧迫板222とに挟まれることで、圧迫された状態で固定される。
ステップS3において、放射線源駆動制御部262は、放射線源214を駆動して、マンモ210に対するステレオ撮影を行う。この場合、ヒンジ部230を中心として放射線源収容部216を移動させ、A位置及びB位置(図12参照)から放射線212a、212bをそれぞれ照射することにより、マンモ210を透過した放射線212a、212bが検査台220の固体検出器218によって放射線画像として検出される。検出器制御部268は、固体検出器218を制御して2枚の放射線画像を取得し、これら2枚の放射線画像を画像情報記憶部270に一旦記憶させる。CAD処理部272は、画像情報記憶部270に記憶されたマンモ210の2枚の放射線画像に対する画像処理を行い、画像処理後の2枚のステレオ画像を表示部274及び/又は表示操作部228に表示させる。
ステップS4において、ハンド駆動制御部264は、バイオプシハンド部226を駆動することで、生検針10を適切な位置に移動させる。医師は、2枚のステレオ画像を視ながらマウス等のポインティングデバイスである生検部位選択部276を操作して、各ステレオ画像中の複数の病変の中から検体として採取したい病変(ターゲット、生検部位224)を指示する。ターゲット位置算出部278は、各ステレオ画像において指示された生検部位224の三次元位置を算出し、算出した三次元位置の情報を移動量算出部280に出力する。また、ターゲット位置算出部278は、2枚のステレオ画像に写り込んだ生検針10の三次元位置を算出し、算出した三次元位置の情報を移動量算出部280に出力する。
ステップS5において、ハンド駆動制御部264は、生検針10の移動量に基づいてバイオプシハンド部226を制御することにより、生検針10をマンモ210に穿刺させる。すなわち、ハンド駆動制御部264は、バイオプシハンド部226の第1アーム242及び第2アーム244をX−Y平面内で移動させ、生検針10をターゲット(生検部位224)に対向する位置(生検部位224に対向する矢印Z方向に沿った所定位置)に位置決めした後に、生検針10を検査台220側に移動させる。これにより、連通口74が生検部位224近傍に位置するようにマンモ210に生検針10が穿刺され、この結果、連通口74の採取範囲内に生検部位224を含ませることができる。
ステップS6において、放射線源駆動制御部262は、放射線源214を駆動して、マンモ210に対するステレオ撮影を行う。2枚の放射線画像を得るための動作に関しては、ステップS3と同様であるので説明を割愛する。これら2枚の放射線画像を画像情報記憶部270に一旦記憶させる。
ステップS7において、吸引条件決定部284は、ターゲット位置算出部278により算出された生検部位224の三次元位置と、外側開口範囲算出部282により算出された外側開口部64の存在範囲とに基づいて、生検部位224を吸引するための吸引条件を決定する。決定方法は、上記した第1〜第3例のほか、開口情報記録部286に記録された開口情報を用いてもよい。そして、表示操作部228は、吸引条件決定部284により決定された吸引条件を、推奨値として表示する。
ステップS8において、医師は、ユニット本体16に収納された吸引器24(図1参照)の吸引圧力を設定する。手動により設定する場合、医師は、ユニット本体16のモード切替部36(同参照)を「MANUAL(手動)」に予め設定する。そして、医師は、表示操作部228に表示された推奨値を視ながら条件設定部34を操作することで、吸引圧力を所望の値に設定する(図13の破線矢印を参照)。これにより、連通口74の範囲(位置及びサイズ)と吸引圧力とを組み合わせた一層精密な吸引制御ができる。
ステップS9において、医師は、生検針10の内管52(図3及び図4参照)の回動角度を設定する。手動により設定する場合、医師は、表示操作部228に表示された推奨値を視ながらプローブ14のスライドスイッチ46(図2参照)を操作することで、連通口74を所望の位置に移動する(図13の破線矢印を参照)。
ステップS10において、医師は、被検者208のマンモ210から生検部位224を採取する。検体採取ユニット12の上記動作により、連通口74周辺の生検部位224は、内管52の内部に吸引され、チューブカッタ54により切断され、検体ホルダ90の内部に収容される。内蓋108及び外蓋110の開蓋動作により、生検部位224が露呈され、検体として回収される。
ステップS11において、放射線源駆動制御部262は、放射線源214を駆動して、マンモ210に対するステレオ撮影を行う。2枚の放射線画像を得るための動作に関しては、ステップS3と同様であるので説明を割愛する。これら2枚の放射線画像を画像情報記憶部270に一旦記憶させる。
ステップS12において、医師は、生検部位224をすべて採取できたか否かを判別する。医師は、ステレオ撮影により得られた2枚の放射線画像の描画内容に基づいて、採取の成否を判断する。あるいは、医師は、ステップS11で回収された検体を観察することで、採取の成否を判別してもよい。
生検部位224がすべて採取できていないと判定した場合、ステップS7に戻って、再度の吸引動作(ステップS7〜S11)を繰り返す。ここで、生検針10をマンモ210から抜き取ることなく、ステレオ撮影で生検針10及び生検部位224の三次元位置を確認した上で、吸引器24の吸引圧力又は連通口74の位置を適宜変更しながら、生検部位224の採取動作を繰り返す。
以下、本実施の形態に係る生検針10の制御方法を用いて、生検部位224を採取することの有効性について説明する。
図15A及び図15Bに示すように、生検針10の穿刺位置にずれが生じたため、生検部位224は、外側開口部64の中心軸290に対して上方に存在する位置関係下にあるとする。
例えば、図15Aに示すように、内管52(図3等参照)を有さない2重管構造(外管50及びチューブカッタ54)である生検針10を用いる場合、再度の穿刺作業を行うことなく、生検部位224をすべて採取するためには、外側開口部64の開口面積を拡大し、且つ、吸引器24の吸引圧力を高くする必要がある。
この採取の結果、中心軸290の位置をピークとする空洞部292が形成される。すなわち、生検部位224のみならず、広範囲な周辺部位についても吸引・採取されてしまう。このように、検体の採取量が増大するほど、被検者208に身体的負担が掛かる。
一方、図15Bに示すように、本実施の形態に係る生検針10(外管50、内管52及びチューブカッタ54の3重管構造)を用いる場合、先ず、生検部位224に最も近い位置に連通口74を移動させる。そして、第1回目の検体の採取を行うことで、中心軸294(二点鎖線で図示)を中心とする第1空洞部296(破線で図示)が形成される。
続いて、生検針10の再度の穿刺作業を行うことなく、且つ、必要に応じて連通口74の位置を変更した上で、第2回目の検体の採取を行うことで、第2空洞部298(一点鎖線で図示)が形成される。
なお、第1回目の採取により第1空洞部296を予め設けておくことで、生検部位224へのアクセスが容易になる。これにより、図15Aの場合と比べて、生検部位224を吸引・採取するための吸引圧力を要しないので、検体の採取量を必要最小限に抑えることが可能である。すなわち、図15A及び図15Bから諒解されるように、第1空洞部296と第2空洞部298との体積和は、空洞部292の体積よりも小さくなっている。これにより、被検者208の身体的負担を軽減できる。
ステップS13において、ハンド駆動制御部264は、検体採取後の生検針10を圧迫板222側に移動させることで、生検針10がマンモ210から抜き取られる。その後、圧迫板駆動制御部266は、圧迫板222を上方に移動させることで、マンモ210を圧迫保持状態から解放させる。
このようにして、バイオプシが終了する。外管50及び内管52により形成される連通口74を1つにしたので、生検部位224の吸引範囲は常に1箇所に集約される。すなわち、採取の対象である生検部位224と異なる部位の吸引・採取を回避可能であり、検体の採取量を最小限に抑制できる。
本実施の形態は、以下の変形例1〜5のように構成してもよい。なお、本実施の形態に係る生検針10、検体採取ユニット12及びマンモグラフィ装置200(図1〜図15B参照)と同じ構成要素については、同じ参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
<変形例1>
本実施の形態では、医師は、表示操作部228に表示された吸引条件の各推奨値を参照し、必要に応じて、操作部30(図1参照)及び操作スイッチ44(図2等参照)から、検体採取ユニット12の各設定値を変更するようにした(図13参照)。これに対し、医師による設定操作を介在させることなく、検体採取ユニット12により決定された推奨値を自動的に設定する構成であってもよい。
図16は、第1変形例に係るマンモグラフィ装置200の電気回路ブロック図である。本実施の形態と比べて、吸引条件決定部284及び開口情報記録部286が存在しない点が異なる。そして、ターゲット位置算出部278及び外側開口範囲算出部282での算出データを、有線又は無線によって、ユニット本体16に供給可能である。
図17は、第1変形例に係るユニット本体16の電気回路ブロック図である。
ユニット本体16は、位置情報入力部302と、開口情報記録部286と、吸引条件決定部284と、吸引器24と、I/F304とを有する。
ユニット本体16は、ターゲット位置算出部278及び外側開口範囲算出部282と電気的に接続されている。位置情報入力部302は、ターゲット位置算出部278及び外側開口範囲算出部282からの位置情報を入力する。
開口情報記録部286は、外管50の外側開口部64の個数、位置及びサイズに関する外側開口情報306と、内管52の内側開口部72a〜72cの個数、位置及びサイズに関する内側開口情報308とを予め記録する。吸引条件決定部284は、吸引器24の吸引圧力を決定する吸引圧力決定部310と、内管52の移動量(回動角度及び/又はZ’方向変位量)を決定する内管移動量決定部312とから構成される。
次いで、図17に示すユニット本体16の動作について説明する。なお、ステップS1〜S6及びS10〜S13(図14参照)は、本実施の形態と同様のため説明を省略する。
ステップS7(同参照)において、位置情報入力部302は、ターゲット位置算出部278から供給された生検部位224の位置情報と、外側開口範囲算出部282から供給された外側開口部64の位置情報とを入力する。医師は、モード切替部36(図1参照)を「AUTO(自動)」に予め設定しておくことで、ユニット本体16は、これらの位置情報を自動的に入力可能である。
そして、吸引圧力決定部310は、位置情報入力部302により入力された生検部位224及び外側開口部64の位置情報に基づいて、吸引圧力の設定値を決定し、吸引器24側に前記設定値を供給する。これにより、吸引器24は、供給された設定値に応じた吸引圧力で吸引する(ステップS8)。
一方、内管移動量決定部312は、位置情報入力部302により入力された生検部位224及び外側開口部64の位置情報、並びに開口情報記録部286により記録された外側開口情報306及び内側開口情報308に基づいて、内管52の回動角度及び/又はZ’方向変位量を決定する。そして、内管移動量決定部312は、I/F304、ケーブル20を介して、プローブ14側に前記設定値を供給する。これにより、内管52は、供給された設定値に応じた位置・姿勢に移動させられる(ステップS9)。
このように、医師による設定操作を介在させることなく、検体採取ユニット12により決定された吸引条件の推奨値を自動的に設定すれば、医師にとって便宜である。
<変形例2>
本実施の形態では、内管52の各内側開口部72a〜72cがいずれも同一の開口面積を有しているが、各開口面積を異ならせてもよい。以下、内管52が、φ方向に対して回動自在に配置されている場合を例に説明する。
図18に示すように、内管52の側面320には、3つの内側開口部322a〜322cが設けられている。各内側開口部322a〜322cのφ方向の長さは40度であり、いずれも同一である。各内側開口部322a〜322cのZ’方向の長さは0.25h、0.5h、hでありそれぞれ異なっている。また、各内側開口部322a〜322cの重心位置は、それぞれ(20度、0.5h)、(140度、0.5h)、(260度、0.5h)である。
例えば、外側開口部64(図7A等参照)と内側開口部322aとが完全に重複している配置状態(以下、「状態11」という。)では、(0≦φ≦40)且つ(0.375h≦Z’≦0.625h)を範囲とする矩形状の連通口326が1つ形成されている。
上記した状態11に対して、内管52のみをφ方向にさらに120度だけ移動させた配置状態を「状態12」という。状態12では、外側開口部64と内側開口部322bとが完全に重複するので、(240≦φ≦280)且つ(0.25h≦Z’≦0.75h)を範囲とする矩形状の連通口326が1つ形成されている。
上記した状態12に対して、内管52のみをφ方向にさらに120度だけ移動させた配置状態を「状態13」という。状態13では、外側開口部64と内側開口部322cとが完全に重複するので、(120≦φ≦160)且つ(0≦Z’≦h)を範囲とする矩形状の連通口326が1つ形成されている。
このように、3つの内側開口部322a〜322cは、それぞれ開口面積が異なっており、且つ、これらの重心位置が同一の周線324上にあるように配置されているので、吸引圧力分布のピーク位置(周線324の近傍位置)を略一定にしながら、連通口326のZ’方向の長さを種々変更できる。これにより、吸引条件(吸引可能範囲)の設定の自由度が一層高くなる。
なお、3つの内側開口部322a〜322cの重心位置が、Z’方向に平行な同一の接線上にあるように配置してもよい。この場合、吸引圧力分布のピーク位置(前記接線の近傍位置)を略一定にしながら、連通口326のφ方向の長さを種々変更できる。
<変形例3>
本実施の形態では、外管50(側面70)に1つの外側開口部64を設けているが、複数の外側開口部を設けてもよい。以下、内管52が、Z’方向に対して進退自在に配置されている場合を例に説明する。
図19に示すように、内管52の側面328には、4つの内側開口部330a〜330dが設けられている。各内側開口部330a〜330dは、Z’方向の長さがhであり、φ方向の長さが60度である矩形状であり、いずれも同一の開口面積を有している。
内側開口部330a〜330dは、Z’方向(矢印Z’2方向)に対して等間隔に(hずつ)位置をシフトして配置されており、φ方向に対して等間隔に(90度ずつ)位置をシフトして配置されている。
図20に示すように、外管50の側面332には、4つの外側開口部334a〜334dが設けられている。各外側開口部334a〜334dは、Z’方向の長さがhであり、φ方向の長さが60度である矩形状であり、いずれも同一の開口面積を有している。すなわち、外側開口部334a〜334dの面積は、内側開口部330a〜330dの面積とそれぞれ等しい。
外側開口部334a〜334dは、Z’方向(矢印Z’1方向)に対して等間隔に(hずつ)位置をシフトして配置されており、φ方向に対して等間隔に(90度ずつ)位置をシフトして配置されている。
例えば、外側開口部334aと内側開口部330aとが完全に重複している配置状態(以下、「状態21」という。)では、(0≦φ≦60)且つ(0≦Z’≦h)を範囲とする矩形状の連通口336が1つ形成されている。なお、他の内側開口部330b〜330dは、外管50の側面332とすべて重複するので、これらの位置では連通口336は形成されない。また、他の外側開口部334b〜334dは、内管52の側面328とすべて重複するので、これらの位置では連通口336は形成されない。
上記した状態21に対して、内管52のみを矢印Z’1方向にhだけ移動させた配置状態を「状態22」という。状態22では、外側開口部334bと内側開口部330bとが完全に重複するので、(90≦φ≦150)且つ(h≦Z’≦2h)を範囲とする矩形状の連通口336が1つ形成されている。
上記した状態22に対して、内管52のみを矢印Z’1方向にさらにhだけ移動させた配置状態を「状態23」という。状態23では、外側開口部334cと内側開口部330cとが完全に重複するので、(180≦φ≦240)且つ(2h≦Z’≦3h)を範囲とする矩形状の連通口336が1つ形成されている。
上記した状態23に対して、内管52のみを矢印Z’1方向にさらにhだけ移動させた配置状態を「状態24」という。状態24では、外側開口部334dと内側開口部330dとが完全に重複するので、(270≦φ≦330)且つ(3h≦Z’≦4h)を範囲とする矩形状の連通口336が1つ形成されている。
このように、外管50(側面332)に複数の外側開口部334a〜334dを設けても、本実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
<変形例4>
本実施の形態では、外管50(側面70)に矩形状の外側開口部64(図7A等参照)を設けているが、その開口の形状を種々変更してもよい。
図21に示すように、外管50の側面338には、1組の対辺が長尺な六角形状である外側開口部340が1つ設けられている。前記1組の対辺は、図20に示す各外側開口部334a〜334dの左下側頂点、右上側頂点をそれぞれ結ぶ直線に相当する。すなわち、外側開口部340は、図20に示す外側開口部334a〜334dの各領域をすべて包含する。
なお、変形例3(図19参照)と同様に、内管52の側面328には4つの内側開口部330a〜330dが設けられており、内管52はZ’方向に対して進退自在に設けられている。
このように構成しても、上記した変形例3の場合と同様に、内管52を矢印Z’方向に対して所定量だけ移動することで、矩形状の連通口336が選択的に1つ形成される。
<変形例5>
本実施の形態、変形例3及び4では、内管52の回動又は進退を選択的に可能である場合について説明したが、内管52の回動及び進退を組み合わせてもよい。例えば、本実施の形態に係る外管50(図7A等参照)と、変形例3に係る内管52(図19参照)とから構成される生検針10において、内管52を適宜移動することで、外側開口部64と内側開口部330a(又は、内側開口部330b〜330dのいずれか1つ)とをそれぞれ選択的に重複可能である。
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
例えば、外側開口部64及び内側開口部72a〜72cの個数の組合せは、本実施の形態及びその変形例に限定されるものではない。また、連通口74の形状は、矩形状のみならず、円形、多角形等の種々の形状を採り得る。
10…生検針 12…検体採取ユニット
14…プローブ 16…ユニット本体
18…検査対象物 24…吸引器
50…外管 52…内管
54…チューブカッタ
62、70、76、320、328、332、338…側面
64、334a〜334d、340…外側開口部
72a〜72c、322a〜322c、330a〜330d…内側開口部
74、326、336…連通口 200…マンモグラフィ装置 214…放射線源 218…固体検出器
278…ターゲット位置算出部 282…外側開口範囲算出部
284…吸引条件決定部 286…開口情報記録部
302…位置情報入力部 310…吸引圧力決定部
312…内管移動量決定部

Claims (11)

  1. 円筒状中空の外管と、
    該外管の内部において軸方向又は周方向に対して移動自在に配置された円筒状中空の内管とを有し、
    前記内管の側面には複数の内側開口部が設けられており、
    前記内管の移動に応じて、前記複数の内側開口部のうちのいずれか1つと選択的に重なることで該内管の内部と連通する連通口が1つ形成されるように、前記外管の側面には少なくとも1つの外側開口部が設けられている
    ことを特徴とする生検針。
  2. 請求項1記載の生検針において、
    前記外管の側面には、前記外側開口部が1つ設けられていることを特徴とする生検針。
  3. 請求項1又は2に記載の生検針において、
    前記複数の内側開口部は、前記内管の軸方向において互いに重複しない位置関係下に配置されていることを特徴とする生検針。
  4. 請求項3記載の生検針において、
    前記複数の内側開口部は、前記内管の軸方向における各位置が互いに異なるように配置されていることを特徴とする生検針。
  5. 請求項3又は4に記載の生検針において、
    前記複数の内側開口部は、それぞれ開口面積が異なっており、且つ、該各内側開口部の重心位置が同一周上にあるように配置されていることを特徴とする生検針。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の生検針において、
    前記複数の内側開口部は、それぞれ同一の開口面積を有することを特徴とする生検針。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の生検針と、
    前記生検針が有する前記外管及び前記内管により形成された前記連通口近傍の物体を該内管の内部に吸引する吸引機構と
    を有することを特徴とする検体採取ユニット。
  8. 請求項7記載の検体採取ユニットにおいて、
    前記吸引機構は、吸引圧力を変更可能であることを特徴とする検体採取ユニット。
  9. 請求項8記載の検体採取ユニットにおいて、
    前記生検針及び前記物体の位置情報を入力する位置情報入力部と、
    前記位置情報入力部により入力された前記位置情報に基づいて前記吸引圧力を決定する吸引圧力決定部と
    を有することを特徴とする検体採取ユニット。
  10. 請求項9記載の検体採取ユニットにおいて、
    前記外側開口部及び前記複数の内側開口部に関する開口情報を記録する開口情報記録部と、
    前記位置情報入力部により入力された前記位置情報と、前記開口情報記録部により記録された前記開口情報とに基づいて前記内管の移動量を決定する内管移動量決定部と
    をさらに有することを特徴とする検体採取ユニット。
  11. 請求項7〜10のいずれか1項に記載の検体採取ユニットと、
    被写体の検査対象物に対して放射線を照射する放射線源と、
    前記検査対象物を透過した前記放射線を検出して放射線画像に変換する放射線検出器と、
    少なくとも2つの角度から前記放射線源が前記検査対象物に対して前記放射線をそれぞれ照射する撮影を行うことにより、前記放射線検出器にて2枚の放射線画像が得られた場合に、該2枚の放射線画像に基づいて前記検査対象物内の生検部位の三次元位置を算出する位置算出部と
    を有することを特徴とするバイオプシ装置。
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