JP5165950B2 - 医薬組成物 - Google Patents
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Description
グリシンの特異的トランスポーターとしては、グリシントランスポータータイプ1(glycine transporter type1; GlyT1)(サブタイプとしてGlyT1a,GlyT1b,GlyT1cが存在)及びグリシントランスポータータイプ2(glycine transporter type2; GlyT2)(サブタイプとしてGlyT2a,GlyT2bが存在)の2つのクラスが知られており、これらの遺伝子が1990年代に相次いでクローニングされている
〔Guastella et al., Proc.Natl. Acad. Sci. USA, 1992, 89, 7189-7193(非特許文献1); Liu et al., FEBS Lett., 1992, 305, 110-114(非特許文献2); Smith et al., Neuron, 1992, 8, 927-935(非特許文献3); Borowsky et al., Neuron, 1993, 10, 851-863(非特許文献4)〕。
筋痙攣(muscle spasticity)、耳鳴(tinnitus)、癲癇(epilepsy)、神経因性疼痛 (neuropathic pain)などの治療のため、例えば、筋弛緩薬、麻酔薬、鎮痛薬として有用であると考えられている
〔Isaac et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 2001, 11,1371-1373(非特許文献5);WO2003/10132(AkzoNobel)(特許文献1); Caulfield et al., J. Med. Chem., 2001, 44, 2679-2682(非特許文献6); Ho et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 2004, 14, 545-548(非特許文献7); Friauf et al., J. Comp. Neurol., 1999, 412, 17-37(非特許文献8); Simpson et al., Neurochem. Res., 1996, 21, 1221-1226(非特許文献9); Huang et al., Neurol. Res., 2000, 22, 160-164(非特許文献10); Gomeza et al., Curr. Opin. Drug Discovery Dev., 2003, 6, 675-682(非特許文献11); Aragon., Eur. J. Pharmacol., 2003, 479, 249-262(非特許文献12)〕。
特に、神経因性疼痛(Neuropathic pain syndromes)は、その治療が困難であり、既存の治療薬(μ−オピオイド等)は中枢性の副作用を呈することが多いため、
優れた治療薬の開発が強く望まれている。
〔式中の記号は、以下の意味を表す。
X: −CH2− 、−O− 、 −S− 又は 単結合 を表す。
Ar: 置換されていてもよいアリール または 置換されていてもよい低級シクロアルキル を表す。
n:0〜2の整数を表す。
R1、R2: 以下の(i)、(ii)又は(iii) を表す。
(i) 各々独立して水素原子又は低級アルキル;
(ii) R1とR2が一体となって低級アルキレンを形成する; 又は
(iii) Rが
R3、R4:以下の(i)、(ii)又は(iii) を表す。
(i) 各々独立して水素原子又は低級アルキル;
(ii) R3とR4が一体となって低級アルキレンを形成する; 又は
(iii) Rが
R5、R6: 以下の(i)、(ii)又は(iii) を表す。
(i) 各々独立して、ヒドロキシル基で置換されていてもよい低級アルキルまたは水素原子;
(ii) R5とR6が隣接する窒素原子と一体となって、置換されていてもよい含窒素脂肪族5〜6員複素環式基を形成する; 又は
(iii) R5がヒドロキシル基で置換されていてもよい低級アルキルまたは水素原子を表し、R6がR2又はR4と一体となって低級アルキレンを形成する。
R7:低級アルキルを表す。
但、R5及びR6が隣接する窒素原子と一体となってモルホリン環を形成する時、
Arはハロゲン原子、メトキシ又はフェニル以外の置換基を少なくとも一つ有する。
また、Rが−OR7 であり かつ Xが単結合である時、
Arは、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいナフチル 又は 置換されていてもよい低級シクロアルキル である。〕
で示されるノルバリン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩に関する。
また、前記一般式[I]で示されるノルバリン誘導体又はその薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる医薬組成物に関する。
また、低級アルカノイル基、低級アルカノイルアミノ基としては、炭素数2〜7(C2-7)のものが挙げられ、とりわけ炭素数2〜5(C2-5)のものが挙げられる。
低級アルカノイル基としては、低級アルキル−CO− 又は 低級シクロアルキル−CO−のいずれも含まれる。
低級シクロアルキル基、低級シクロアルケニル基としては、炭素数3〜8(C3-8)、のものが挙げられ、とりわけ炭素数3〜6(C3-6)のものが挙げられる。
低級アルキレン基としては、炭素数1〜6(C1-6)のものが挙げられ、とりわけ炭素数1〜4(C1-4)の直鎖状または分岐鎖状のものが挙げられる。
低級アルケニル基、低級アルケニレン基としては、炭素数2〜7(C2-7)のものが挙げられ、とりわけ炭素数2〜5(C2-5)のものが挙げられる。
さらにハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素等が挙げられる。
また、置換基を有していてもよいアミノ基としては、非置換アミノ基 及び 非環状のモノ又はジ置換アミノ基の他、環状アミノ基(具体的には、例えば、1−ピロリジニル、1−ピペリジル、1−ピペラジニル、モルホリン−4−イル等)が含まれる。
置換されていてもよいアミノ基
(例えば、低級アルキル及びホルミルから選択される1又は2個の基で置換されていてもよいアミノ基等);
C1-7アルキル;
置換されていてもよいC1-12アルコキシ
〔例えば、ハロゲン原子、低級アルキル及びハロ低級アルキルから選択される基で置換されていてもよいフェニル等で置換されていてもよい低級アルコキシ等〕;
低級シクロアルコキシ;
低級アルキルチオ基;
置換されていてもよいフェニル
(例えば、ハロゲン原子、低級アルキルおよび低級アルコキシから選択される基で置換されていてもよいフェニル等);
置換されていてもよいピペリジル
(例えば、低級アルキルおよびフェニルから選択される基で置換されていてもよい1-ピペリジル等);
置換されていてもよいフェノキシ(例えば、ハロゲン原子等で置換されていてもよいフェノキシ等);
等が挙げられる。
「置換されていてもよい含窒素脂肪族5〜6員複素環式基」における置換基(環上の置換基)は、1又は複数(好適には1〜3個)あっても良く、かかる置換基としては、低級アルキル基(メチル等)が挙げられる。
R7で表される低級アルキルとしては、メチル等が挙げられる。
一般式〔Ia〕
で示される化学構造を有する化合物群が挙げられる。
また、本発明の化合物[I]もしくは前記化合物群のうち、Xが−CH2− である化合群が挙げられる。
また、本発明の化合物[I]もしくは前記化合物群のうち、Xが −O− である化合群が挙げられる。
また、本発明の化合物[I]もしくは前記化合物群のうち、Xが −S− である化合群が挙げられる。
また、本発明の化合物[I]もしくは前記化合物群のうち、Xが 単結合 である化合群が挙げられる。
また、本発明の化合物[I]もしくは前記化合物群のうち、Arが、置換フェニル及び置換ナフチルから選択される基である化合物群が挙げられる。
また、本発明の化合物[I]もしくは前記化合物群のうち、Rが
また、具体的には、後記製造例に示された各化合物のフリー体又はその薬理的に許容し得る塩が挙げられる。
すなわち、グリシントランスポータータイプ1(GlyT1)(より詳細にはGlyT1b等)に対する阻害活性と比較してグリシントランスポータータイプ2(GlyT2)に対してより高い阻害活性を有する。
筋痙攣(muscle spasticity)、耳鳴(tinnitus)、癲癇(epilepsy)、疼痛 (pain)などの治療のため、例えば、筋弛緩薬、麻酔薬、鎮痛薬として有用と考えられる
〔Isaac et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 2001, 11,1371-1373;
WO2003/10132(AkzoNobel);
Caulfield et al., J. Med. Chem., 2001,44:2679-2682;
Ho et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 2004, 14, 545-548;
Friauf et al., J. Comp. Neurol., 1999, 412, 17-37;
Simpson et al., Neurochem. Res., 1996, 21, 1221-1226;
Huang et al., Neurol. Res., 2000, 22, 160-164;
Gomeza et al., Curr. Opin. Drug Discovery Dev., 2003, 6, 675-682;
Aragon., Eur. J. Pharmacol., 2003, 479, 249-262〕。
GlyT1あるいはGlyT2を発現した細胞を用いて検出できる。GlyT2に対する化合物の選択性については、GlyT2に対する阻害活性とGlyT1に対する阻害活性を比較することにより判定することができる。
GlyT2,GlyT1発現細胞によるグリシンの取込み阻害作用の検出は、文献
(Caulfield et al., J. Med. Chem., 2001, 44, 2679-2682;
Williams et al., Anal. Biochem., 2003, 321, 31-37;
Morrow et al., FEBS Letters, 1998, 439, 334-340;等)
記載の方法により実施できる。
・ホルマリン試験
(Bannon et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 1998, 285, 787-794)
・炎疼痛モデル
(Taniguchi et al., Br. J. Pharmacol., 1997, 122, 809-812;
Clayton et al., Pain, 2002, 96, 253-260;
Walker et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 2003, 304, 56-62)
・熱傷モデル
(Nozaki-Taguchi et al., Neurosci. Lett., 1998, 254, 25-28)
・術後痛モデル
(Brennan et al., Pain, 1996, 64, 493-501)
また、神経因性疼痛に対する作用は、マウスあるいはラットを用いた次のような試験系で検出することができる。
・絞扼性神経損傷モデル
(Bennett et al., Pain, 1988, 33, 87-107)
・脊髄神経結紮モデル
(Kim et al., Pain, 1992, 50, 355-363)
・坐骨神経部分結紮モデル
(Seltzers et al., Pain, 1990, 43, 205-218)
・糖尿病性神経障害モデル
(Bannon et al., Brain Res., 1998, 801, 158-163)
本発明の化合物[I]又はその薬理的に許容しうる塩を、有効成分として医薬用途に使用する場合、投与方法に応じた不活性な担体とともに用い、慣用の医薬製剤(錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤、溶液、懸濁液、乳液、注射剤、点滴剤等)として製剤化して用いることができる。かかる担体としては、例えば、一般的な医薬において許容される結合剤(アラビアゴム、ゼラチン、ソルビット、ポリビニルピロリドン等)、賦形剤(乳糖、砂糖、コーンスターチ、ソルビット等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール等)、崩壊剤(バレイショデンプン等)などが挙げられる。注射剤や点滴剤とする場合は、注射用蒸留水、生理的食塩水、ブドウ糖水溶液などを用いて製剤化することができる。
〔A法〕
本発明の目的化合物[I]は、例えば以下のようにして製造することができる。
まず、一般式〔11〕
(式中、Qはアミノ基保護基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物またはその塩を、一般式〔12〕
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物またはその塩と反応させ、
一般式〔13−a〕
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物又はその塩を得る。
化合物〔13−a〕又はその塩から、アミノ基保護基を除去することにより
一般式〔13−b〕
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物又はその塩を得る。
化合物〔13−b〕又はその塩を一般式〔14〕
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物又はその塩と反応させ、所望により生成物を薬理学的に許容し得る塩とすることにより目的化合物[I]を製造することができる。
1,3−ジイソプロピルカルボジイミド、DEPC(ジエチルリン酸シアニド)、
O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、クロロギ酸エステル類(例えば、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル等)、2,4,6-トリクロロベンゾイルクロリド、カルボニルジイミダゾール等を好適に用いることができる。
1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール、
3,4-ジヒドロ-3-ヒドロキシ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン、1−ヒドロキシスクシンイミド、ジメチルアミノピリジンなどの添加剤を上記縮合剤とともに添加することもできる。
溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、
アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、酢酸エチル、トルエン、塩化メチレン、ジクロロエタン、クロロホルム、N,N-ジメチルアセトアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1-メチル-2-ピロリジノン、1,2-ジメトキシエタン、キシレン 又はこれらの混合溶媒を適宜用いることができる。
前記化合物〔11〕又はその塩と化合物〔12〕又はその塩との反応と同様にして実施できる。
〔B法〕
まず、一般式〔15〕
(式中、Yはカルボキシル基の保護基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物またはその塩を、前記化合物〔14〕又はその塩と反応させ、
一般式〔16−a〕
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物又はその塩を得る。
化合物〔16−a〕又はその塩から、カルボキシル基保護基を除去することにより
一般式〔16−b〕
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
で示される化合物又はその塩を得る。
化合物〔16−b〕又はその塩を前記化合物〔12〕又はその塩と反応させ、
所望により生成物を薬理学的に許容し得る塩とすることにより目的化合物[I]を製造することができる。
化合物〔15〕、〔16-a〕及び〔16-b〕の塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩等の無機酸との塩、あるいは、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩等が使用できる。
化合物〔15〕又はその塩と化合物〔14〕又はその塩との反応は、前記化合物〔11〕又はその塩と化合物〔12〕又はその塩との反応と同様にして実施できる。
(APCI:大気圧化学イオン化マススペクトル、ESI:エレクトロスプレーイオン化マススペクトル、EI:電子イオン化マススペクトル)
また、本明細書中の略号
「Me」はメチル基、
「Et」はエチル基、
「Bu」はブチル基、
「Boc」はtert-ブトキシカルボニル基、
「Ts」はp−トルエンスルホニル基 を各々表す。
文献〔Caulfield ら(J. Med. Chem., 2001, 44, 2679-2682), Williams ら(Anal. Biochem., 2003, 321, 31-37等) 及び/又は Morrowら (FEBS Letters, 1998, 439: 334-340)〕に記載のように、GlyT2もしくはGlyT1を発現している細胞を用いたグリシン取込みアッセイにより、GlyT2及びGlyT1に対する阻害活性を測定した。
ヒトGlyT2又はヒトGlyT1b遺伝子が恒常的にトランスフェクトされたHEK293細胞を用いた。これら細胞を、96穴シンチレーテイングマイクロプレート(商品名:Cytostar-T)中 (20,000-40,000 cells/well) にて、一晩培養した後、培養液を除去し、14Cで標識したグリシン(10μM)及び各種濃度の被験化合物を含むHEPES緩衝溶液を添加した。プレートを室温で2〜3時間インキュベートした後、プレートカウンターにてカウントした。シグモイド型用量反応曲線をあてはめることにより、データを解析してIC50値(50%阻害を生じる被験化合物の濃度)を得た。
(1)tert-ブトキシカルボニル-L-ノルバリン1.50g、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩1.99gおよび1-ヒドロキシベンゾトリアゾール933mgのクロロホルム20ml溶液に、N,N-ジメチルエチレンジアミン0.758mlおよびトリエチルアミン0.962mlを順次添加し、混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物に水30mlを加え、10分間激しく攪拌した後、有機相を分取した。水層から更にクロロホルムで抽出した。有機相を合わせ、1%炭酸カリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:メタノール-クロロホルム(1:10)]で精製することにより、N2-(tert-ブトキシカルボニル)-N1-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-L-ノルバリンアミド1.67gを得た。
(2)前記(1)で得られた化合物1.67gのジオキサン5ml溶液に4規定の塩化水素ジオキサン溶液5mlを添加し、混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物にジエチルエーテルを加え、室温で更に30分間攪拌した。析出した粉末を濾取し、減圧下乾燥することにより、N1-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-L-ノルバリンアミド 2塩酸塩1.5gを得た。
(3)前記(2)で得られた化合物1.0g、4-ヘキシルオキシ安息香酸854mgおよび1-ヒドロキシベンゾトリアゾール513mgのN,N-ジメチルホルムアミド20ml溶液に、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩1.09gおよびトリエチルアミン2.1mlを順次添加し、混合物を室温で15時間攪拌した。反応混合物に水100mlを加え、10分間激しく攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機相を水、1%炭酸カリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:アンモニア水-メタノール-クロロホルム(1:2:20)]で精製した後、イソプロピルエーテルから再結晶することにより、N-[(1S)-1-[[[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ]カルボニル]ブチル]-4-(へキシルオキシ)ベンズアミド (後記表、製造例1.001) 845mgを得た。
前記製造例1.001と同様に処理することにより、後記表、製造例 1.002〜1.035の化合物を得た。
(1)製造例1.001と同様にして、N-[(1S)-1-[[[1-(ジメチルアミノ)シクロペンチル]メチル]アミノ]カルボニル]ブチル]-4-(へキシルオキシ)-3-(ニトロ)ベンズアミドを得た。
製造例1.001と同様にして、後記表、製造例1.037〜1.081の化合物を得た。
N-[(1S)-1-[[[1-(ジメチルアミノ)シクロペンチル]メチル]アミノカルボニル]ブチル]-4-ヘキシルオキシ-3-メトキシメトキシベンズアミド(製造例1.001と同様に合成したもの)17mgのジオキサン3ml溶液に4N塩化水素ジオキサン溶液3mlを添加し、混合物を室温で2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮した。残渣をジエチルエーテルで洗浄することにより、N-[(1S)-1-[[[1-(ジメチルアミノ)シクロペンチル]メチル]アミノカルボニル]ブチル]-4-ヘキシルオキシ-3-ヒドロキシベンズアミド塩酸塩(後記表、製造例1.082)15mgを得た。
原料化合物としてtert-ブトキシカルボニル-L-ノルバリンに代えて、
N-[(1,1-ジメチルエトキシ)カルボニル]-O-メチル-L-セリン
を用い、前記製造例1.001と同様に処理することにより、後記表、製造例 2.001の化合物を得た。
製造例2.001と同様にして、後記表、製造例2.002〜2.010の化合物を得た。
(1) N-[(1,1-ジメチルエトキシ)カルボニル]-O-メチル-L-セリン
439mgと4-アミノ-1-ベンジルピペリジン381mgを製造例1.001(1)と同様に処理することにより、[(1S)-1-(メトキシメチル)-2-オキソ-2-[[1-(フェニルメチル)-4-ピペリジル]アミノ]エチル]-カルバミン酸 1,1-ジメチルエチルエステル を得た。
(2) 前記(1)で得られた化合物815mgのメタノール15ml溶液に20%水酸化パラジウム−炭素触媒250mgを加えた。混合物を水素雰囲気下、2時間激しく攪拌した。反応液から触媒を濾別後、濾液を減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン10mlに溶解し、氷浴で冷却した。激しく攪拌しながら、4規定水酸化ナトリウム水溶液1mlと2,2,2-トリクロロエチルクロロホルメート508mgのジクロロメタン1ml溶液を同時滴下した。更に30分間攪拌後、有機相を分取した。水槽からクロロホルムで抽出後、有機相を合わせ、水および飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:へキサン−酢酸エチル2:3]で精製することにより、4-[(2S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(メトキシ)プロピオニルアミノ]ピペリジン-1-カルボン酸 2,2,2-トリクロロエチルエステル
840mgを得た。
(3) 前記(2)で得られた化合物839mgを製造例1.001(2)と同様に処理することにより、
4-[(2S)-2-アミノ-3-(メトキシ)プロピオニルアミノ]ピペリジン-1-カルボン酸 2,2,2-トリクロロエチルエステル 塩酸塩594mgを得た。
(4) 前記(3)で得られた化合物250mgと4-ベンジルオキシ-3,5-ジメトキシ安息香酸174mgを製造例1.001(3)と同様に処理することにより、
4-[(2S)-2-(4-ベンジルオキシ-3,5-ジメトキシ-ベンゾイルアミノ)-3-メトキシプロピオニルアミノ]ピペリジン-1-カルボン酸 2,2,2-トリクロロエチルエステル
367mgを得た。
(5) 前記(4)で得られた化合物365mgのテトラヒドロフラン15ml溶液に、アセテートバッファー3mlおよび亜鉛末1.5gを加え、室温で4.5時間攪拌した。析出物を濾過にて除いた後、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣にクロロホルムと飽和重曹水を加え、有機相を分取した。有機相を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[NH][溶媒:クロロホルム−メタノール 1:0〜20:1]で精製することにより、3,5-ジメトキシ-N-[(1S)-1-(メトキシメチル)-2-オキソ-2-(4-ピペリジルアミノ)エチル]-4-フェニルメトキシベンズアミド (後記表、製造例2.011)246mgを得た。
(1)L-ノルバリン メチルエステル 塩酸塩1.68g、4-ヘキシルオキシ安息香酸2.22gおよび1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1.35gのクロロホルム30ml溶液に、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩2.87gおよびトリエチルアミン2.8mlを順次添加し、混合物を室温で5時間攪拌した。反応混合物に水30mlを加え、10分間激しく攪拌した後、有機相を分取した。水層から更にクロロホルムで抽出した。有機相を合わせ、1%塩酸、水、2%炭酸カリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:酢酸エチル-へキサン(1:5)]で精製することにより、N-[4-(ヘキシルオキシ)ベンゾイル]-L-ノルバリン メチルエステル3.21gを得た。
(2)前記(1)で得られた化合物3.20gのメタノール20ml溶液を氷浴で冷却し、4規定の水酸化ナトリウム水溶液6mlを添加した。混合物を室温で1.5時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、残渣を水に溶解し、氷浴で冷却した。激しく攪拌しながら、10%塩酸を滴下した。混合溶液からクロロホルムで抽出した。有機相を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:メタノール-クロロホルム(1:10)]で精製することにより、N-[4-(ヘキシルオキシ)ベンゾイル]-L-ノルバリン 3.1gを得た。
(3)前記(2)で得られた化合物64mg、2-(1-メチルピロリジン-2-イル)エチルアミン0.030mlおよび1-ヒドロキシベンゾトリアゾール27mgのクロロホルム3ml溶液に、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩58mgおよびトリエチルアミン0.028mlを順次添加し、混合物を室温で15時間攪拌した。反応混合物に水3mlを加え、10分間激しく攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機相を水、1%炭酸カリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[NH][溶媒:メタノール-クロロホルム(1:30)]で精製することにより、4-(ヘキシルオキシ)-N-[(1S)-1-[[[2-(1-メチル-2-ピロリジニル)エチル]アミノ]カルボニル]ブチル]ベンズアミド (後記表、製造例3.001)68mgを得た。
前記製造例3.001と同様に処理することにより、後記表、製造例 3.002〜3.003の化合物を得た。
原料化合物としてtert-ブトキシカルボニル-L-ノルバリンに代えて、
(2S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-メチルチオプロピオン酸を用い、
製造例1.001と同様にして、後記表、製造例4.001〜4.003の化合物を得た。
原料化合物としてtert-ブトキシカルボニル-L-ノルバリンに代えて、
(2S)-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-n-ブタン酸を用い、
製造例1.001と同様にして、後記表、製造例4.001〜4.003の化合物を得た。
(1)バニリン酸エチルエステル589mgのアセトン15ml溶液に、炭酸カリウム828mgおよび1-ブロモへキサン0.632mlを順次添加した。混合物を24時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却後、反応混合物から析出物を濾別し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:酢酸エチル-へキサン(1:5)]で精製することにより、4-ヘキシルオキシ-3-メトキシ安息香酸 エチルエステル840mgを得た。
(2)前記(1)で得られた化合物836mgのエタノール15ml溶液を氷浴で冷却し、4規定の水酸化ナトリウム水溶液3mlを添加した。混合物を室温で15時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、残渣を水に溶解し、氷浴で冷却した。激しく攪拌しながら、10%塩酸を滴下した。混合溶液からクロロホルムで抽出した。有機相を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:メタノール-クロロホルム(1:15)]で精製することにより、4-ヘキシルオキシ-3-メトキシ安息香酸 (後記表、参考例1.01)666mgを得た。
前記参考例1.01と同様に処理することにより、後記表、参考例 1.02〜1.07の化合物を得た。
(1)4-ヒドロキシ-3,5-ジメチル安息香酸1.66gのN,N-ジメチルアセトアミド20ml溶液に、炭酸カリウム5.52gおよび1-ブロモへキサン4.2mlを順次添加し、混合物を100℃にて20時間激しく攪拌した。反応液を室温まで冷却後、水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機相を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:酢酸エチル-へキサン(1:5)]で精製することにより、4-へキシルオキシ-3,5-ジメチル安息香酸 ヘキシルエステル3.34gを得た。
(2)前記(1)で得られた化合物3.34gのメタノール40ml溶液に、4規定水酸化ナトリウム水溶液10mlを添加した。混合物を50℃にて24時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、反応混合物を減圧濃縮した。残渣を水に溶解し、氷浴で冷却した。激しく攪拌しながら、10%塩酸を滴下した。混合溶液からクロロホルムで抽出した。有機相を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:メタノール-クロロホルム(1:10)]で精製することにより、4-へキシルオキシ-3,5-ジメチル安息香酸 (後記表、参考例1.08)2.50gを得た。
前記参考例1.08と同様に処理することにより、後記表、参考例 1.09〜1.10の化合物を得た。
(1)4-フェニル-1-ブタノール1.50gおよびピリジン3.2mlの塩化メチレン20ml溶液を氷浴にて冷却し、トシルクロリド2.86gの塩化メチレン10ml溶液を滴下した。混合物を2時間攪拌した。反応液を水、10%塩酸および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:酢酸エチル-へキサン(1:5)]で精製することにより、4-フェニルブチル 4-メチルベンゼンスルホネート1.60gを得た。
(2)前記(1)で得られた化合物及び4-ヒドロキシ安息香酸メチルエステルを用い、前記参考例1.01と同様に処理することにより、4-(4-フェニルブトキシ)安息香酸 (後記表、参考例1.11)を得た。
参考例1.12〜1.23
参考例1.01と同様にして、後記表、参考例1.12〜1.23の化合物を得た。
参考例1.08と同様にして、後記表、参考例1.24〜1.27の化合物を得た。
(1) 4−フルオロ安息香酸メチルエステル500μlのジメチルアセトアミド5ml溶液にn-へキシルアミン635μlおよび炭酸カリウム0.8gを順次添加した。混合物を20時間80℃で攪拌した。反応液を室温まで冷却し、水を加えた。反応混合物から酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:へキサン−酢酸エチル99:1〜9:1]で精製することにより、4−(へキシルアミノ)安息香酸メチルエステル439mgを得た。
(2) 前記(1)で得られた化合物400mgのメタノール12ml溶液に4N水酸化ナトリウム水溶液2.1mlを加え、50℃で24時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、メタノールを減圧留去した。残渣の水溶液を氷浴にて冷却しながら、6N塩酸1.4mlを加え中和し、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:へキサン−酢酸エチル9:1〜3:1]で精製することにより、4−(へキシルアミノ)安息香酸 (後記表、参考例1.28) 312mgを得た。
参考例1.28と同様にして、後記表、参考例1.29〜1.30の化合物を得た。
参考例1.31
(1) 3,4-ジヒドロキシ安息香酸エチルエステルを、参考例1.01(1)と同様に処理することにより、4−へキシルオキシ−3−ヒドロキシ安息香酸エチルエステルを得た。
(3) 前記(2)で得られた化合物100mgを参考例1.01(2)と同様に処理することにより、4−へキシルオキシ−3−(メトキシメトキシ)安息香酸 (後記表、参考例1.31) を得た。
(1) バニリン酸エチルエステル500mgのトリフルオロ酢酸5ml溶液にヘキサメチレンテトラミン179mgを加えた。混合物を19時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:へキサン−酢酸エチル9:1〜4:1]で精製することにより、3−ホルミル−4−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸エチルエステル177mgを得た。
(2) 前記(1)で得られた化合物150mgのメタノール15ml溶液に塩酸(1滴)および10%パラジウム−炭素触媒75mgを加えた。混合物を水素雰囲気下、1時間激しく攪拌した。反応液から触媒を濾別後、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:へキサン−酢酸エチル99:1〜95:5]で精製することにより、4−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−メチル安息香酸エチルエステル129mgを得た。
(3) 前記(2)で得られた化合物100mgを、参考例1.01と同様に処理することにより、4−へキシルオキシ−3−メトキシ−5−メチル安息香酸 (後記表、参考例1.32) を得た。
参考例1.32と同様にして、後記表、参考例1.33の化合物を得た。
(1) 4−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香酸メチルエステルを参考例1.01(1)と同様に処理することにより、4−へキシルオキシ−3−ニトロ安息香酸メチルエステルを得た。
(3) 前記(2)で得られた化合物100mgのクロロホルム3ml溶液に1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩159mgおよびギ酸30μlを加えた。混合物を室温で3.5時間攪拌した。反応液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:へキサン−酢酸エチル9:1〜4:1]で精製することにより、3−(ホルミルアミノ)−4−へキシルオキシ安息香酸メチルエステル104mgを得た。
(4) 前記(3)で得られた化合物を参考例1.01(2)と同様に処理することにより、3−(ホルミルアミノ)−4−へキシルオキシ安息香酸 (後記表、参考例1.34) を得た。
(1) 6-ブロモ-2-ナフタレンカルボン酸メチルエステル(3.0 g)、フェニルホウ酸(2.07 g)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム)(II) (793 mg)、2M炭酸ナトリウム水溶液(12 ml)およびジメトキシエタン(48 ml)の混合物をアルゴン雰囲気下、80℃で3.5時間攪拌した。反応液を室温に戻した後、酢酸エチルを加え、10時間激しく攪拌した。
残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:クロロホルム−へキサン2:1]で精製する
ことにより、6-フェニル-2-ナフタレンカルボン酸メチルエステルを得た。
(2) 前記(1)で得られた化合物410mgのメタノール-テトラヒドロフラン(1:1)20ml懸濁液に、4規定水酸化ナトリウム水溶液1.56mlを加え、80℃で12時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、水で希釈し、ジエチルエーテルで洗浄した。得られた水相に10%塩酸を適下した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた粉末状残渣をイソプロピルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、6-フェニル-2-ナフタレンカルボン酸 158mg を得た(後記表 参考例1.35)。
参考例1.35と同様にして、後記表、参考例1.36〜1.38の化合物を得た。
(1) 6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸メチルエステル7.0gの酢酸100ml懸濁液を氷浴で冷却し、濃硝酸52.5mlを滴下した。混合物を氷浴で冷却しながら30分間攪拌した。反応液を氷水にあけた後、酢酸エチルで抽出した。有機相を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:へキサン−酢酸エチル3:1]で精製することにより、6−ヒドロキシ−5−ニトロ−2−ナフタレンカルボン酸メチルエステル5.1gを得た。
(2) 前記(1)で得られた化合物2.93gのクロロホルム100ml溶液を氷浴で冷却し、ピリジン3.83mlおよび無水トリフルオロメタンスルホン酸3.99mlを順次添加した。混合物を室温で19時間攪拌した。反応液を水、5%塩酸および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣にクロロホルムおよびへキサンを加え攪拌後、析出物を濾取することにより、5−ニトロ−6−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)−2−ナフタレンカルボン酸メチルエステル3.51gを得た。
(3) 前記(2)で得られた化合物260mgのジメトキシエタン6ml溶液に、フェニルホウ酸125mg、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウ80mgおよび2M炭酸ナトリウム水溶液を順次添加した。混合物を80℃で3時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、酢酸エチルおよび水を加え、1時間攪拌した。有機相を分取した後、水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:へキサン−酢酸エチル4:1]で精製することにより、5−ニトロ−6−フェニル−2−ナフタレンカルボン酸メチルエステル175mgを得た。
(4) 前記(3)で得られた化合物を参考例1.01(2)と同様に処理することにより、5−ニトロ−6−フェニル−2−ナフタレンカルボン酸 (後記表、参考例1.39) を得た。
(1) 5−ニトロ−6−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)−2−ナフタレンカルボン酸メチルエステル100mgのアセトにトリル5ml溶液にピペリジン80μlを加えた。混合物を2.5時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:へキサン−酢酸エチル9:1]で精製することにより、5−ニトロ−6−ピペリジノ−2−ナフタレンカルボン酸メチルエステル83mgを得た。
(2) 前記(1)で得られた化合物80mgをメタノール−テトラヒドロフラン溶液(1:1)6mlに溶解し、4N水酸化ナトリウム水溶液0.32mlを加えた。混合物を、室温で19時間攪拌した。反応液を減圧濃縮した。残渣を水に溶解し、氷浴で冷却しながら、6N塩酸0.215mlを滴下した。室温で1時間攪拌後、析出物を濾取、減圧乾燥することにより、5−ニトロ−6−ピペリジノ−2−ナフタレンカルボン酸 (後記表、参考例1.40) 58mgを得た。
(1) 6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸メチルエステル202mgのクロロホルム10ml溶液に、酢酸銅(II)218mg、モレキュラシーブス4A 200mg、4−フルオロフェニルホウ酸280mgおよびトリエチルアミン0.697mlを順次添加した。混合物を室温で22時間攪拌した。反応液に飽和重曹水を加え、室温で30分間攪拌した。有機相を分取した。水相から更にクロロホルムで抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:へキサン−酢酸エチル9:1]で精製することにより、6−(4−フルオロフェニルオキシ)−2−ナフタレンカルボン酸メチルエステル119mgを得た。
(2) 前記(1)で得られた化合物を参考例1.40(2)と同様に処理することにより、6−(4−フルオロフェニルオキシ)−2−ナフタレンカルボン酸 (後記表、参考例1.41) を得た。
(1) ジメチルアミン塩酸塩8.16gとアセトン5.81gの混合物を氷浴にて冷却し、青酸カリ6.52gの水50ml溶液を滴下した。混合物を室温で、22時間攪拌した。反応液から酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去することにより2−(ジメチルアミノ)−2−メチルプロピオニトリルを得た。
参考例2.02〜2.04
参考例2.01と同様にして、後記表、参考例2.02〜2.04の化合物を得た。
(1) 水素化ナトリウム2.96gのジエチルエーテル懸濁液を氷浴で冷却し、ジエチルシアノメチルホスホネート13.4gのジエチルエーテル30ml溶液を滴下した。続いて、シクロペンタノン5.65gのジエチルエーテル10ml溶液を滴下し、冷却しながら10分間攪拌した。反応液を室温まで昇温したの後、12時間攪拌した。反応液に水を加え、しばらく攪拌後、ジエチルエーテルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去することによりシクロペンチリデンアセトニトリルを得た。
(3) 前記(2)で得られた化合物479mgのジクロロメタン20ml溶液に、37%ホルマリン水溶液0.5ml、ナトリウムシアノボロヒドリド240mgおよび酢酸0.6mlを順次添加した。混合物を室温で4時間攪拌した。反応液に炭酸カリウム水溶液を加え、しばらく攪拌後、10%メタノール−クロロホルムで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶媒:クロロホルム−メタノール 10:1]で精製することにより、(1−(ジメチルアミノ)シクロペンチル)アセトニトリル458mgを得た。
(4) 前記(3)で得られた化合物を参考例2.01(2)と同様に処理することにより、[1−(2−アミノエチル)シクロペンチル]ジメチルアミン ニ塩酸塩 (後記表、参考例2.05) を得た。
Claims (16)
- 一般式〔I〕
〔式中の記号は、以下の意味を表す。
X: −CH2− 、−O− 、 −S− 又は 単結合 を表す。
Ar: 置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいナフチルまたは置換されていてもよい低級シクロアルキルを表す。
n:0〜2の整数を表す。
R1、R2: 以下の(i)、(ii)又は(iii) を表す。
(i) 各々独立して水素原子又は低級アルキル;
(ii) R1とR2が一体となって低級アルキレンを形成する; 又は
(iii) Rが
を表す場合において、R1が水素原子又は低級アルキルを表し、R2がR4又はR6と一体となって低級アルキレンを形成する。
R3、R4:以下の(i)、(ii)又は(iii) を表す。
(i) 各々独立して水素原子又は低級アルキル;
(ii) R3とR4が一体となって低級アルキレンを形成する; 又は
(iii) Rが
を表す場合において、R3が水素原子又は低級アルキルを表し、
R4がR2又はR6と一体となって低級アルキレンを形成する。
R:
又は −OR7 を表す。
R5、R6: 以下の(i)、(ii)又は(iii) を表す。
(i) 各々独立して、ヒドロキシル基で置換されていてもよい低級アルキルまたは水素原子;
(ii) R5とR6が隣接する窒素原子と一体となって、置換されていてもよい含窒素脂肪族5〜6員複素環式基を形成する; 又は
(iii) R5がヒドロキシル基で置換されていてもよい低級アルキルまたは水素原子を表し、R6がR2又はR4と一体となって低級アルキレンを形成する。
R7:低級アルキルを表す。
但、R5及びR6が隣接する窒素原子と一体となってモルホリン環を形成する時、
Arはハロゲン原子、メトキシ又はフェニル以外の置換基を少なくとも一つ有する。〕
で示されるノルバリン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩を有効成分としてなる医薬組成物。 - Xが −CH2− である請求項1又は2記載の医薬組成物。
- Xが −O− である請求項1又は2記載の医薬組成物。
- Xが −S− である請求項1又は2記載の医薬組成物。
- Xが 単結合 である請求項1又は2記載の医薬組成物。
- Arが、置換されていてもよいフェニル及び置換されていてもよいナフチルから選択される基である請求項1〜6のいずれか1項記載の医薬組成物。
- R5とR6が隣接する窒素原子と一体となって、形成される置換されていてもよい含窒素脂肪族5〜6員複素環式基における含窒素脂肪族5〜6員複素環部分が、1−ピロリジニル、1−ピペリジルまたは1−ピペラジニルである、請求項8記載の医薬組成物。
- Arで表される置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいナフチルまたは置換されていてもよい低級シクロアルキルにおける置換基が、以下の群から選択されるものである、請求項1〜9のいずれか1項記載の医薬組成物。
ハロゲン原子; ニトロ基; シアノ基; ヒドロキシル基;
低級アルキル及びホルミルから選択される1又は2個の置換基を有していてもよいアミノ基; C1-7アルキル;
ハロゲン原子、低級アルキル及びハロ低級アルキルから選択される置換基を有していてもよいフェニルで置換されていてもよい低級アルコキシ;
低級シクロアルコキシ; 低級アルキルチオ基;
ハロゲン原子、低級アルキルおよび低級アルコキシから選択される基で置換されていてもよいフェニル;
低級アルキルおよびフェニルから選択される基で置換されていてもよい1-ピペリジル;
ハロゲン原子で置換されていてもよいフェノキシ。 - R5とR6が隣接する窒素原子と一体となって形成される「置換されていてもよい含窒素脂肪族5〜6員複素環式基」における置換基が低級アルキルである、請求項1〜10のいずれか1項記載の医薬組成物。
- GlyT2の阻害により改善が見込まれる疾患又は症状の治療又は予防のための医薬組成物である、請求項1〜13のいずれか1項記載の医薬組成物。
- 疼痛、筋痙攣、耳鳴、癲癇または泌尿器疾患の治療又は予防のためのものである、請求項14記載の医薬組成物。
- 炎症性疼痛または神経因性疼痛の治療又は予防のためのものである、請求項14記載の医薬組成物。
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