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JP5164071B2 - 動弁制御装置、エンジン及び自動二輪車 - Google Patents

動弁制御装置、エンジン及び自動二輪車 Download PDF

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JP5164071B2 JP2008333747A JP2008333747A JP5164071B2 JP 5164071 B2 JP5164071 B2 JP 5164071B2 JP 2008333747 A JP2008333747 A JP 2008333747A JP 2008333747 A JP2008333747 A JP 2008333747A JP 5164071 B2 JP5164071 B2 JP 5164071B2
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Description

本発明は、動弁制御装置、エンジン及び自動二輪車に関し、さらに詳しくは、バルブのリフト量を第1のリフト量又はそれよりも大きい第2のリフト量に切り替える動弁制御装置、エンジン及び自動二輪車に関する。
自動二輪車や自動車等のエンジンには、回転数(速度)が低い時(低速運転時)にはバルブを小さく開け(リフト量を小さくし)、回転数が高い時(高速運転時)にはバルブを大きく開ける(リフト量を大きくする)可変動弁機構が採用されている。具体的には、変位量の小さい低速カムと変位量の大きい高速カムとがカムシャフト周りに設けられる。可変動弁機構は、低速時に低速カムに切り替え、高速時に高速カムに切り替えるように構成されている。これによりバルブは、低速時には低速カムで小さく駆動され、高速時には高速カムで大きく駆動される。
このような可変動弁機構を制御する動弁制御装置においては、カムの切替時に低速カムと高速カムとが短時間で頻繁に切り替わるハンチングが発生しないように、カムを切り替えるエンジン回転数のしきい値にはヒステリシスが設けられる。具体的には図20に示されるように、低速側と高速側とに2種類のしきい値VL,VHが設けられる。エンジン回転数が低速側のしきい値VLを下回ると、バルブが高速カムで駆動されている場合は低速カムに切り替わり、バルブが低速カムで駆動されている場合はそのまま維持される。一方、エンジン回転数が高速側のしきい値VHを上回ると、バルブが低速カムで駆動されている場合は高速カムに切り替わり、バルブが高速カムで駆動されている場合はそのまま維持される。
ところで、エンジン回転数が低速側のしきい値VLを瞬間的に下回った場合、エンジン回転数が高速側のしきい値VHを瞬間的に上回ることがある(図20中のA部参照)。この場合、低速カムと高速カムとが短時間で頻繁に切り替わってしまうという問題がある。ヒステリシス(しきい値VL,VHの差)をもっと大きくすれば、この問題を解決することは可能である。しかし、カム切替の応答性が悪化するという新たな問題が生じてしまう。
特に自動二輪車は車体を傾けてターンするので、エンジン回転数が変動しやすい。自動二輪車の速度(車速)は次式で表される。
車速(km/h)=エンジン回転数(rpm)/総減速比×2π×タイヤ有効径(m)×(60/1000)
図21(a)に示されるように直進時には車体は直立しているので、タイヤ有効径は最大になる。一方、図21(b)に示されるようにターン時には車体は傾斜しているので、タイヤ有効径は小さくなる。車速が一定の場合にタイヤ有効径が変化すると、エンジン回転数が変化するので、ターン時にはエンジン回転数が短時間で大きく変化する(図22中のB部参照)。
また、自動二輪車は一般に後輪駆動にチェーンを用いているので、チェーンの遊びに起因してエンジン回転数が変動しやすい。加速時には上側のチェーンが張り、下側のチェーンが弛むのに対し、減速時にはその逆になるからである。さらに、二輪車ではエンジン自体のイナーシャも小さく、車体も四輪に比べて軽いためにエンジン回転速度の変動は大きくなる。
特開2005−042607号公報(特許文献1)には、頻繁な切替感を抑制しかつ加速感を確保しながら低速カムと高速カムとを適切なタイミングで切り替えることができる動弁制御装置が記載されている。この動弁制御装置は、カムを切り替えるべきと決定したときに直ちに切替を実行するのではなく、その実行を遅延させるように構成されている。
この動弁制御装置によれば、エンジン回転数が上述したように瞬間的に変動した場合でもカムが短時間で頻繁に切り替わることはない。しかし、カムの切替を意図的に遅らせているので、必然的にリフト量切替の応答性が悪くなってしまう。
特開2005−042607号公報
本発明の目的は、リフト量切替の応答性を維持しながらエンジン回転数が瞬間的に大きく変動した場合でもリフト量が短時間で頻繁に切り替わるのを防止した動弁制御装置、エンジン及び自動二輪車を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明による動弁制御装置は、バルブのリフト量を第1のリフト量又は第1のリフト量よりも大きい第2のリフト量に切り替える動弁制御装置であって、リフト量切替手段と、しきい値変更手段と備える。リフト量切替手段は、バルブのリフト量が第2のリフト量に切り替えられている場合において、エンジンの回転数が第1のしきい値を下回ったとき、バルブのリフト量を第2のリフト量から第1のリフト量に切り替え、バルブのリフト量が第1のリフト量に切り替えられている場合において、エンジンの回転数が第1のしきい値よりも高い第2のしきい値を上回ったとき、バルブのリフト量を第1のリフト量から第2のリフト量に切り替える。しきい値変更手段は、リフト量切替手段によりバルブのリフト量が第2のリフト量から第1のリフト量に切り替えられたとき、第2のしきい値を一時的に高くし、リフト量切替手段によりバルブのリフト量が第1のリフト量から第2のリフト量に切り替えられたとき、第1のしきい値を一時的に低くする。
本発明によれば、エンジンの回転数が第1のしきい値を瞬間的に下回り、エンジン回転数が第2のしきい値を瞬間的に上回ったとしても、リフト量が第2のリフト量から第1のリフト量に切り替えられたとき、第2のしきい値が一時的に高くなる。エンジンの回転数が第2のしきい値を上回った場合も同様に、リフト量が第1のリフト量から第2のリフト量に切り替えられたとき、第1のしきい値が一時的に低くなる。したがって、リフト量が短時間で頻繁に切り替わってしまうことはない。しかも、第1のしきい値と第2のしきい値との差であるヒステリシスを大きくしていないので、リフト量切替の応答性が悪化するということもない。
本発明の一実施の形態において、上記しきい値変更手段は、リフト量切替手段によりバルブのリフト量が第2のリフト量から第1のリフト量に切り替えられたとき、第2のしきい値を初期値から所定量だけ高くした後、第2のしきい値を徐々に低くして初期値に復帰させ、リフト量切替手段によりバルブのリフト量が第1のリフト量から第2のリフト量に切り替えられたとき、第1のしきい値を初期値から所定量だけ低くした後、第1のしきい値を徐々に高くして初期値に復帰させる。
本発明の他の実施の形態において、上記しきい値変更手段は、リフト量切替手段によりバルブのリフト量が第2のリフト量から第1のリフト量に切り替えられたとき、所定時間の間、第2のしきい値を所定量だけ高くし、リフト量切替手段によりバルブのリフト量が第1のリフト量から第2のリフト量に切り替えられたとき、所定時間の間、第1のしきい値を所定量だけ低くする。
上記動弁制御装置は、たとえばエンジンに設けられる。また、そのエンジンは、たとえば自動二輪車に設けられる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
(1)自動二輪車の全体構成
図1を参照して、本発明の実施の形態による動弁制御装置を備えた自動二輪車100はメインフレーム1を備える。メインフレーム1の前端部には、ヘッドパイプ2が設けられる。ヘッドパイプ2にフロントフォーク3が回動可能に設けられる。フロントフォーク3の下端に前輪4が回転可能に支持される。フロントフォーク3の上端にはハンドル5が取り付けられる。
メインフレーム1の前方及び側方を覆うようにカウル6が設けられる。メインフレーム1の中央部には、DOHC(Double Over Head Camshaft)エンジン7が設けられる。エンジン7の上方には、エアクリーナボックス8が設けられる。エアクリーナボックス8とエンジン7の吸気ポート9とを接続するように、吸気管10が設けられる。
自動二輪車100の前部には、エアクリーナボックス8と外部とを連通させる吸気通路11がカウル6に覆われるように設けられる。吸気通路11の一端は、カウル6の前面において開口している。自動二輪車100の外部の空気は、吸気通路11、エアクリーナボックス8及び吸気管10を介してエンジン7に吸入される。
エンジン7の排気ポート12には、排気管13の一端が接続される。排気管13の他端は、マフラ装置14に接続される。エンジン7において混合機の燃焼により発生した既燃ガスは、排気管13及びマフラ装置14を介して外部に排出される。
エンジン7の上部には、シート15が設けられる。シート15の下部には、自動二輪車100の各部の動作を制御するECU(Electronic Control Unit;電子制御装置)16が設けられる。ECU16の詳細は後述する。エンジン7の後方に延びるように、メインフレーム1にリアアーム17が接続される。リアアーム17は、後輪18及び後輪ドリブンスプロケット19を回転可能に保持する。後輪ドリブンスプロケット19には、チェーン20が取り付けられる。エンジン7により発生された動力は、チェーン20を介して後輪ドリブンスプロケット19に伝達される。これにより、後輪18が回転する。
(2)エンジン及び可変動弁機構の構成
エンジン7は、吸気及び排気バルブのリフト量を低速時と高速時の2段階に切り替える可変動弁機構を備える。具体的には、図2及び図3を参照して、このエンジン7は、シリンダ701と、シリンダ701に着脱可能に取り付けられるシリンダヘッド702と、シリンダヘッド702に着脱可能に取り付けられるカムキャリア703とを備える。たとえば4気筒エンジンの場合、4つのシリンダ701が直列に並んで配置される。このエンジン7は気筒ごとに基本的に同じ構造を有する。以下、1つの気筒に着目して説明する。
図2を参照して、シリンダヘッド702は、吸気ポート9、排気ポート12、吸気バルブ22、排気バルブ24、バルブスプリング26,28、及びバルブスプリング収容空間30,32を備える。このエンジンは4バルブ方式であり、吸気バルブ22及び排気バルブ24はそれぞれ2つずつ設けられる。バルブスプリング26,28はそれぞれ吸気及び排気バルブ22,24のロッド34,36周りに巻かれ、バルブスプリング収容空間30,32内に収容される。吸気側バルブスプリング収容空間30と排気側バルブスプリング収容空間32との間には隔壁37が形成される。図3を参照して、2つの吸気側バルブスプリング収容空間30の間にも隔壁38が形成される。図3と同じであるから図示は省略するが、2つの排気側バルブスプリング収容空間32の間にも隔壁が形成される。本例の隔壁38はどの場所でも同じ厚さになっているが、場所によって厚さが異なっていてもよい。
図2及び図4〜図8を参照して、カムキャリア703は、2本のカムシャフト40,42をそれぞれ回転可能に支持するカム軸受部44,46と、ロッカシャフト48〜51を支持するロッカシャフト支持部52と、油圧シリンダ支持部43,45とを備える。カム軸受部44,46、ロッカシャフト支持部52及び油圧シリンダ支持部43,45は一体的に構成される。図4及び図6を参照して、カム軸受部44,46は、ボアセンタ(シリンダ701の中心)53を通り、カムシャフト40,42に垂直な平面内の直線55上に並んで配置される。カムキャリア703は、気筒ごとに個別に形成される。したがって、4気筒エンジンの場合、カムキャリア703は4つ設けられる。カムシャフト40,42は、まっすぐに並んだ4つのカムキャリア703に共通に支持される。
図7及び図8を参照して、カム軸受部44,46はそれぞれ半円形の切り欠き54,56を有し、これらにカムシャフト40,42が横たわる。カムシャフト40,42は、変位量の小さい低速カム39と、変位量の大きい高速カム41とを有する。カムシャフト40,42を挟むように、切り欠き54,56と対称な切り欠き58,60を有するホルダ62,64がボルト66,67でカム軸受部44,46に取り付けられる。これにより、カムシャフト40,42は回転可能に支持される。
図4〜図8を参照して、ロッカシャフト支持部52は、直方体状の中央部68と、板状の端部70,72と、中央部68と端部70,72とを連結する連結部74とを備える。中央部68には、点火プラグ76をシリンダヘッド702に着脱できるように円形の貫通孔78が形成される。ロッカシャフト支持部52には、カムシャフト40,42と平行にロッカシャフト48〜51が取り付けられる。ロッカシャフト48〜51は、4つのバルブ22,24に対応して4つ設けられる。具体的には、ロッカシャフト48,50は中央部68と端部70との間に架け渡される。ロッカシャフト49,51は中央部68と端部72との間に架け渡される。ロッカシャフト48,50はそれぞれロッカシャフト49,51と中央部68内で突き合わされる。中央部68内において、ロッカシャフト48〜51は貫通孔78に沿って円弧状に切り欠かれている。
図2〜図8を参照して、ロッカシャフト48〜51には、低速ロッカアーム80〜83が揺動可能に支持される。低速ロッカアーム80〜83は、4つのバルブ22,24に対応して4つ設けられる。低速ロッカアーム80〜83の先端部は、吸気及び排気バルブ22,24の軸端面79を押す。低速ロッカアーム80,81は、吸気側カムシャフト40の低速カム39に応じて揺動し、これにより吸気バルブ22を直接押し下げる。低速ロッカアーム82,83は、排気側カムシャフト42の低速カム39に応じて揺動し、これにより排気バルブ24を直接押し下げる。
ロッカシャフト48〜51にはまた、高速ロッカアーム84〜87が揺動可能に支持される。高速ロッカアーム84〜87もまた、4つのバルブ22,24に対応して4つ設けられる。高速ロッカアーム84〜87はそれぞれ低速ロッカアーム80〜83と隣接される。高速ロッカアーム84,85は、吸気側カムシャフト40の高速カム41に応じて揺動する。高速ロッカアーム84,85は、吸気バルブ22を直接には押し動かさない。高速ロッカアーム86,87は、排気側カムシャフト42の高速カム41に応じて揺動する。高速ロッカアーム86,87は、排気バルブ24を直接には押し下げない。
図6及び図7を参照して、低速ロッカアーム80〜83は、高速ロッカアーム84〜87よりもカム軸受部44,46側に配置され、円形の貫通孔88を有する。貫通孔88は、ロッカシャフト48〜51と平行に形成される。貫通孔88内には、円柱状の連結ピン90が摺動可能に挿入される。
図7を参照して、エンジン7にはまた、連結ピン90を貫通孔88内で往復させるアクチュエータ89が設けられる。具体的には図3、図4及び図7を参照して、アクチュエータ89は、円筒状の油圧シリンダ92と、円柱状の油圧ピストン94とを備える。
連結ピン90は、その頭部に円形の鍔96を有する。連結ピン90にはスプリング98が巻回される。連結ピン90は、その尻部から貫通孔88内にスライド可能に挿入される。したがって、連結ピン90は、油圧シリンダ支持部43,45側に向かって付勢される。また、連結ピン90の長さは貫通孔88の長さよりも長い。したがって、連結ピン90が貫通孔88に最後まで押し込まれると、連結ピン90の尻部が貫通孔88の反対側から突出する。
油圧シリンダ92は、油圧シリンダ支持部43,45内に設けられる。具体的には、カム軸受部44,46の切り欠き54の下方に円形の貫通孔99が形成される。油圧シリンダ92は貫通孔99内に嵌め込まれ、油圧シリンダ支持部43,45内に固定される。
本例では、油圧シリンダ支持部43,45に油圧シリンダ92用の貫通孔99をあけ、その貫通孔99に油圧シリンダ92を嵌め込んでいるが、貫通孔99に何も嵌め込まず、貫通孔99をそのまま油圧シリンダとして使用することもできる。
また、本例では、両側の油圧ピストン94が共通の貫通孔99に嵌め込まれた油圧シリンダ92に挿入されている。しかし、互いに軸心が異なる2つの独立した非貫通孔をそれぞれ油圧シリンダ支持部の両側からあけ、それらの非貫通孔に油圧シリンダを挿入するようにしてもよい。この場合、油圧シリンダはカムシャフトと直交する方向に並ぶので、油圧シリンダ支持部の幅をさらに狭くすることができる。
油圧ピストン94は、その頭部に円形の鍔102を有する。油圧ピストン94は、その尻部から油圧シリンダ92内にスライド可能に挿入される。油圧ピストン94の頭部(鍔102)は、連結ピン90の頭部(鍔96)と当接する。
このように、油圧シリンダ92及び油圧ピストン94をカム軸受部44,46の下部に配置しているため、バルブスプリング間の狭い小型エンジンであっても、アクチュエータ89をコンパクトに搭載することができる。本例の場合、図3に示すように、油圧シリンダ支持部43は、2つの吸気側バルブスプリング26の間隔よりも広くなっている。すなわち、カムシャフト40の軸方向に沿った油圧シリンダ支持部の厚さD1は、バルブスプリング26の外径の間隔D2よりも厚くなっている。
図6〜図8を参照して、高速ロッカアーム84〜87は、貫通孔88から突出する連結ピン90の尻部と引っ掛かる引っ掛かり部104を有する。引っ掛かり部104は半円形の切り欠きであり、ここに連結ピン90が咬み合わされる。
図2、図7及び図8を参照して、ロッカシャフト支持部52には、カムシャフト40,42と平行にロストモーションスプリングシャフト106が取り付けられる。ロストモーションスプリングシャフト106は、4つのバルブ22,24に対応して4つ設けられる。具体的には、ロストモーションスプリングシャフト106は中央部68と端部70,72との間に架け渡される。ロストモーションスプリングシャフト106にはロストモーションスプリング108が巻回され、高速ロッカアーム84〜87及び連結部74に掛止される。具体的には、高速ロッカアーム84〜87の各々は半円状に切り欠かれた掛止部110を有し、ここにロストモーションスプリング108の一方端が掛止される。連結部74は矩形状に穿孔された掛止部112を有し、ここにロストモーションスプリング108の他方端が掛止される。したがって、高速ロッカアーム84〜87は高速カム41の方向へ付勢される。
図2を参照して、吸気側において、ロストモーションスプリングシャフト106の軸心は、吸気側カムシャフト40の軸心、ロッカシャフト48の軸心及び吸気バルブ22の軸端面79の中心点で結ばれる範囲の外側に配置される。また、排気側において、ロストモーションスプリングシャフト106の軸心は、排気側カムシャフト42の軸心、ロッカシャフト50の軸心及び排気バルブ24の軸端面(軸の端の面)79の中心点で結ばれる範囲の外側に配置される。
図2及び図4〜図6を参照して、カムキャリア703は、ボルト67,114でシリンダヘッド702に取り付けられる。図5及び図6を参照して、カム軸受部44,46の下面116は、シリンダヘッド702の上面118と接合する。カム軸受部44,46の下面116には、油圧シリンダ92に連通する溝120が形成される。溝120が油路を構成する。図7を参照して、油圧シリンダ92は溝120に連通する開口部122を有する。したがって、油圧ポンプ(図示せず)から送り出された油は、OCV(Oil Control Valve)139(図9)を経由して、溝120から開口部122を通って油圧シリンダ92内に流入する。各溝120はその両側へ油を送り出し、両側の油圧ピストン94を押し出す。すなわち、各溝120はその両側の油圧ピストン94に共用されている。
溝120は下面116側に開口しているので、孔よりも溝120を形成する方が容易である。溝120は、カムキャリア703の下面116の代わりに、シリンダヘッド702の上面118に形成されていてもよい。本例の溝120はまっすぐであるが、屈曲していてもよい。複雑に屈曲していても溝であるから容易に形成することができる。
図2、図5及び図7を参照して、ロッカシャフト支持部52の中央部68及び端部70,72は、カム軸受部44,46の下面116よりも突出した凸部124を有する。ロッカシャフト48〜51は凸部124に取り付けられる。
高速時においては、オイル通路上のOCV139を開くことにより、溝120内の油圧が高くなり、油圧ピストン94が外側へ押し出される。これに応じて連結ピン90が押し動かされ、低速ロッカアーム80〜83の貫通孔88内に押し込まれる。これにより、連結ピン90の尻部が貫通孔88の反対側から飛び出す。高速ロッカアーム84〜87はロストモーションスプリング108により高速カム41の方向に勢いづけられているので、引っ掛かり部104が貫通孔88から飛び出している連結ピン90と咬み合わさる。よって、低速ロッカアーム80〜83と高速ロッカアーム84〜87とが連結される。変位量の大きい高速カム41に応じて高速ロッカアーム84〜87が大きく揺動されると、低速ロッカアーム80〜83も高速ロッカアーム84〜87と一緒に大きく揺動される。これに応じて低速ロッカアーム80〜83が吸気又は排気バルブ22,24を軸端面79で押し動かし、吸気又は排気バルブ22,24を大きく開く。
一方、低速時においては、オイル通路上のOCV139を閉じることにより、溝120内の油圧が低くなり、連結ピン90はスプリング98の弾性力により油圧シリンダ支持部43,45側へ押し戻される。これにより、油圧ピストン94は油圧シリンダ92内に押し込まれ、連結ピン90の尻部は貫通孔88内に完全に収まる。よって、低速ロッカアーム80〜83と高速ロッカアーム84〜87とが分離される。変位量の小さい低速カム39に応じて低速ロッカアーム80〜83が小さく揺動されると、低速ロッカアーム80〜83が吸気又は排気バルブ22,24を軸端面79で押し動かし、吸気又は排気バルブ22,24を小さく開く。このとき、高速カム41に応じて高速ロッカアーム84〜87は大きく揺動されるが、連結ピン90の尻部が貫通孔88から飛び出していないので、高速ロッカアーム84〜87は何も押し動かさない(空振りする)。
(3)ECU(動弁制御装置)の構成
次に図9を参照して、ECU16のうち、上記可変動弁機構を制御する動弁制御装置の構成を説明する。
ECU16は、エンジン回転数算出部131と、カム切替判定部132と、メモリ133a〜133gとを備える。エンジン回転数算出部131及びカム切替判定部132は、所定のプログラムをコンピュータに実行させることにより実現される。
エンジン回転数算出部131は、クランク角度センサ136で検知されたエンジン7のクランク角度に基づいてエンジン回転数を算出する。
メモリ133aは、図10に示した切替判定マップ137を記憶する。切替判定マップ137には、エンジン回転数ごと及びスロットル開度ごとに、所定のカム切替判定値が設定されている。エンジン回転数及びスロットル開度が決定されると、対応するカム切替判定値が決定される。
図9に示したカム切替判定部132は、吸気及び排気バルブ22,24のリフト量を低速カム39又は高速カム41に切り替える。具体的には、カム切替判定部132は、リフト量切替機能と、しきい値変更機能とを有する。リフト量切替機能は、カムが高速カム41に切り替えられている場合において、エンジン7の回転数が低速カム切替しきい値VLを下回ったとき、カムを高速カム41から低速カム39に切り替える。リフト量切替機能はまた、カムが低速カム39に切り替えられている場合において、エンジン7の回転数が低速カム切替しきい値VLよりも高い高速カム切替しきい値VHを上回ったとき、カムを低速カム39から高速カムに切り替える。しきい値変更機能は、カムが高速カム41から低速カム39に切り替えられたとき、高速カム切替しきい値VHを一時的に高くする。しきい値変更機能はまた、カムが低速カム39から高速カム41に切り替えられたとき、低速カム切替しきい値VLを一時的に低くする。
特に、この第1の実施の形態においては、しきい値変更機能は、カムが高速カム41から低速カム39に切り替えられたとき、高速カム切替しきい値VHを初期値から所定量だけ高くした後、高速カム切替しきい値を徐々に低くして初期値に復帰させる。しきい値変更機能はまた、カムが低速カム39から高速カム41に切り替えられたとき、低速カム切替しきい値VLを初期値から所定量だけ低くした後、低速カム切替しきい値VLを徐々に高くして初期値に復帰させる。カム切替判定部132の詳細はさらに後述する。
メモリ133bは、吸気及び排気バルブ22,24の駆動に現在用いられているカムが低速カム39か高速カム41かを示す現カム状態を記憶する。カム切替判定部132は、メモリ133aに記憶された切替判定マップ137を参照し、エンジン回転速度算出部131で算出されたエンジン回転数及びスロットル開度センサ138で検知されたスロットル開度に対応するカム切替判定値を読み出してカムを切り替えるべきか否かを判定し、その判定結果をメモリ133cに保存する。メモリ133cは、カム切替判定部132による判定の結果、吸気及び排気バルブ22,24の駆動に次に用いられるべきカムが低速カム39か高速カム41かを示す要求カム状態を記憶する。カム切替判定部132はまた、その判定結果に基づいてOCV139を制御し、低速カム39と高速カム41とを切り替える。
(4)動弁制御装置の動作
カム切替判定部132は、図11に示したステップS1〜S13を含むプログラムをコンピュータに実行させることにより実現される。コンピュータはこのプログラムを所定時間(たとえば5ミリ秒)ごとに実行する。
まず、コンピュータはあらかじめ定められたカム切替判定処理を実行する(S1)。カム切替判定処理は、検知された現在のエンジン回転数及びスロットル開度に基づいてカムを切り替えるべきか否かを判定する処理である。
具体的には図12に示されるように、まず、エンジン回転数算出部131から現在のエンジン回転数を検出し(S21)、かつ、スロットル開度センサ138から現在のスロットル開度を検出する(S22)。これら検出の順序は逆でもよい。
次に、メモリ133aの切替判定マップ137を走査し、検出された現在のエンジン回転数及びスロットル開度に対応するカム切替判定値を読み出す(S23)。
次に、メモリ133bにセットされている現在のカム状態を示す情報(以下「現カム状態」という。)を読み込み(S24)、現在用いられているカムが低速カム39か否かを判定する(S25)。
低速カム39の場合(S25でYES)、低速カム39から高速カム41に切り替えるべきか否かを判定するために、ステップS23で読み出されたカム切替判定値があらかじめ定められた高速カム切替しきい値VH(たとえば6500rpm)以上か否かを判定する(S26)。カム切替判定値が高速カム切替しきい値VH以上の場合(S26でYES)、要求カム状態(エンジンの運転状態から判断されるカムのあるべき状態)として高速カム41をメモリ133cにセットする(S27)。一方、カム切替判定値が高速カム切替しきい値VH未満の場合(S26でNO)、要求カム状態として現カム状態(この時は低速カム39)をメモリ133cにセットする(S28)。
ステップS25による判定の結果、高速カム41の場合(S25でNO)、高速カム41から低速カム39に切り替えるべきか否かを判定するために、ステップS23で読み出されたカム切替判定値があらかじめ定められた低速カム切替しきい値VL(たとえば6000rpm)以下か否かを判定する(S29)。低速カム切替しきい値VLは高速カム切替しきい値VHよりも低く設定される。カム切替判定値が低速カム切替しきい値VL以下の場合(S29でYES)、要求カム状態として低速カム39をメモリ133cにセットする(S30)。一方、カム切替判定値が低速カム切替しきい値VLよりも高い場合(S26でNO)、要求カム状態として現カム状態(この時は高速カム41)をメモリ133cにセットする(S28)。
再び図11を参照して、メモリ133bにセットされている現カム状態がメモリ133cにセットされた要求カム状態と一致しているか否かを判定する(S2)。一致している場合(S2でYES)、カムを切り替える必要がないので、ステップS11へ進む。一致していない場合(S2でNO)、カムを切り替えるためにステップS3へ進む。
カムを切り替えるためには、まずカム切替しきい値VL,VH及び切替直後ヒステリシスを初期化する(S3)。具体的には、低速カム切替しきい値VLを初期値(たとえば6000rpm)に設定し、メモリ133dに保存する。また、高速カム切替しきい値VHを初期値(たとえば6500rpm)に設定し、メモリ133eに保存する。また、切替直後ヒステリシスを所定量の初期値に設定し、メモリ133gに保存する。切替直後ヒステリシスの初期値は、図13に示した処理により決定される。
まず、ステップS21で検出されたエンジン回転数の単位時間(本例では1秒)当たりの変化量を算出する(S31)。メモリ133fには、図14に示した切替直後ヒステリシス選択マップ134が記憶されている。このマップ134を参照し、算出されたエンジン回転数の変化量に対応する切替直後ヒステリシスを選択し(S32)、それでメモリ133gを上書きすることにより切替直後ヒステリシスを更新する(S33)。たとえばエンジン回転数の変化量が100rpm/秒の場合、切替直後ヒステリシスは300rpmに設定される。
再び図11を参照して、上記初期化の終了後、低速カム39に切り替えるべきか否かを判定する(S4)。
現カム状態が高速カム41で、かつ、要求カム状態が低速カム39の場合(S4でYES)、高速カム41から低速カム39に切り替えるようOCV139を制御する(S5)。次に、メモリ133eから高速カム切替しきい値VHを読み出し、メモリ133gから切替直後ヒステリシスを読み出し、読み出された高速カム切替しきい値VHに、読み出された切替直後ヒステリシスを加算する(S6)。そして、メモリ133bを高速カム41から低速カム39に書き換えることにより現カム状態を更新する(S7)。また、ステップS6による加算結果でメモリ133eを上書きすることにより高速カム切替しきい値VHを更新する(S8)。
一方、現カム状態が低速カム39で、かつ、要求カム状態が高速カム41の場合(S4でNO)、低速カム39から高速カム41に切り替えるようOCV139を制御する(S9)。次に、メモリ133dから低速カム切替しきい値VLを読み出し、メモリ133gから切替直後ヒステリシスを読み出し、読み出された低速カム切替しきい値VLから、読み出された切替直後ヒステリシスを減算する(S10)。そして、メモリ133bを低速カム39から高速カム41に書き換えることにより現カム状態を更新する(S7)。また、ステップS10による減算結果でメモリ133dを上書きすることにより低速カム切替しきい値VLを更新する(S8)。
ステップS2による判定の結果、現カム状態が要求カム状態と一致している場合(S2でのYES)、メモリ133gの切替直後ヒステリシスが0か否かを判定する(S11)。切替直後ヒステリシスが0の場合(S11でYES)、低速及び高速カム切替しきい値VL,VHは既に初期値に復帰しているので、本処理は終了する。一方、切替直後ヒステリシスが0でない場合(S11でNO)、低速及び高速カム切替しきい値VL,VHはまだ初期値に復帰していないので、切替直後ヒステリシスから所定のヒステリシス復帰量(たとえば5rpm)を減算する(S12)。そして、メモリ133bの現カム状態が低速カム39か否かを判定する(S13)。現カム状態が低速カム39の場合(S13でYES)、高速カム切替しきい値VHを変更するためにステップS6へ進む。現カム状態が高速カム41の場合(S13でNO)、低速カム切替しきい値VLを変更するためにステップS10へ進む。そして、低速又は高速カム切替しきい値VL,VHを更新し、かつ、ステップS12による減算結果でメモリ133gを上書きすることにより切替直後ヒステリシスを更新する(S8)。
第1の実施の形態による動弁制御装置は以上のように構成されているため、図15に示されるように、エンジン回転数が低速カム切替しきい値VLを瞬間的に下回り、その反動でエンジン回転数が高速カム切替しきい値VH(初期値)を瞬間的に上回ったとしても(図15中のC部参照)、カムが高速カム41から低速カム39に切り替えられたとき、高速カム切替しきい値VHが一時的に高くなる。エンジン回転数が高速カム切替しきい値VHを上回った場合も同様に(図15中のD部参照)、カムが低速カム39から高速カム41に切り替えられたとき、低速カム切替しきい値VLが一時的に低くなる。したがって、低速カム39と高速カム41とが短時間で頻繁に切り替わってしまうことはない。しかも、低速カム切替しきい値VL(初期値)と高速カム切替しきい値VH(初期値)との差であるヒステリシスを大きくしていないので、カム切替の応答性が悪化するということもない。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態においては、図1に示したカム切替判定部132のしきい値変更機能は、上記第1の実施の形態と異なり、カムが高速カム41から低速カム39に切り替えられたとき、所定時間の間、高速カム切替しきい値VHを所定量だけ高くする。このしきい値変更機能はまた、カムが低速カム39から高速カム41に切り替えられたとき、所定時間の間、低速カム切替しきい値VLを所定量だけ低くする。
第2の実施の形態によるカム切替判定部132は、図16に示したステップS1〜S15を含むプログラムをコンピュータに実行させることにより実現される。上記第1の実施の形態と異なるステップは、ステップS3,S8,S11,S12,S14,S15である。また、メモリ133gには、切替直後ヒステリシスの代わりに、切替直後ヒステリシスを保持すべき時間が記憶される。この時間は、初期値から時間の経過とともにカウントダウンされる。したがって、メモリ133gは、切替直後ヒステリシスを保持すべき残り時間を記憶している。
ステップS3では、上記第1の実施の形態と同様に、低速及び高速カム切替しきい値VL,VHを初期値に設定するほか、上記第1の実施の形態と異なり、切替直後ヒステリシスを保持すべき時間を初期値に設定し、メモリ133gに保存する。この初期値は、図17に示した処理により決定される。
まず、エンジン回転数の単位時間当たりの変化量を算出する(S41)。メモリ133fには、図18に示した切替直後ヒステリシス選択マップ135が記憶されている。このマップ135には、エンジン回転数の変化量に対応して、切替直後ヒステリシスを保持すべき時間の初期値(所定の保持時間)があらかじめ登録されている。このマップ135を参照し、算出されたエンジン回転数の変化量に対応する切替直後ヒステリシスの保持時間を選択し(S42)、それでメモリ133gを上書きすることにより切替直後ヒステリシスの保持時間を更新する(S43)。たとえばエンジン回転数の変化量が100rpm/秒の場合、切替直後ヒステリシスの保持時間は60カウントに設定される。カウント値が5ミリ秒ごとにデクリメントされる場合、60カウントは300ミリ秒に相当する。
ステップS14では、保持時間をセットし、それでメモリ133gを上書きする。カムの切替直後はステップS3で初期化された保持時間(初期値)をセットし、以降はステップS12でデクリメントされた残り時間(カウント値)をセットする。
ステップS8では、低速又は高速カム切替しきい値VL,VHのみを更新する。
ステップS11では、現カム状態が要求カム状態と一致する場合、メモリ133gの残り時間が0か否かを判定する。残り時間が0の場合(S11でYES)、低速又は高速カム切替しきい値VL,VHを初期値に戻す(S15)。残り時間が0でない場合(S11でNO)、残り時間をデクリメントする(S12)。
第2の実施の形態による動弁制御装置は以上のように構成されているため、図19に示されるように、エンジン回転数が低速カム切替しきい値VLを瞬間的に下回り、その反動でエンジン回転数が高速カム切替しきい値VH(初期値)を瞬間的に上回ったとしても(図19中のE部参照)、カムが高速カム41から低速カム39に切り替えられたとき、所定時間の間、高速カム切替しきい値VHが所定量だけ高くなる。エンジン回転数が高速カム切替しきい値VHを上回った場合も同様に(図19中のF部参照)、カムが低速カム39から高速カム41に切り替えられたとき、所定時間の間、低速カム切替しきい値VLが所定量だけ低くなる。所定時間の間、低速及び高速カム切替しきい値VL,VHは常に一定である。
[他の実施の形態]
上記実施の形態における2種類のカム(低速カム39及び高速カム41)の代わりに、1種類のカムを用い、高速時にロッカアームの変移量を大きくするなどにより、リフト量を切り替えるようにしてもよい。また、吸気バルブのみ又は排気バルブのみのリフト量を切り替えるようにしてもよい。さらに、リフト量の切り替えは3段階以上で段階的に行うようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
本発明の実施の形態による動弁制御装置を備えた自動二輪車の全体構成を示す側面図である。 図1に示したエンジンの構造を示す断面図である。 図2におけるIII−III線の断面図である。 図2に示したカムキャリア及びそれに組み付けられる各種部品の平面図である。 図4におけるV−V線の断面図である。 図2におけるVI−VI線の断面図である。 図2に示したカムキャリア及びそれに組み付けられる各種部品の分解斜視図である。 図7に示したカムキャリア及びそれに組み付けられる各種部品の斜視図である。 図1に示したECU(動弁制御装置)の構成を示す機能ブロック図である。 図9に示したメモリに記憶される切替判定マップを示す図である。 図9に示したカム切替判定部の第1の実施の形態による動作を示すフロー図である。 図11中のカム切替判定処理のサブルーチンを示すフロー図である。 図11中で切替直後ヒステリシスを初期化する処理のサブルーチンを示すフロー図である。 図9に示したメモリに記憶される切替直後ヒステリシス選択マップを示す図である。 図11に示した動作によるエンジン回転数とカム切替しきい値との関係を示すグラフである。 図9に示したカム切替判定部の第2の実施の形態による動作を示すフロー図である。 図16中で切替直後ヒステリシスの保持時間を初期化する処理のサブルーチンを示すフロー図である。 図9に示したメモリに記憶される切替直後ヒステリシス選択マップを示す図である。 図16に示した動作によるエンジン回転数とカム切替しきい値との関係を示すグラフである。 従来の動弁制御装置の動作によるエンジン回転数とカム切替しきい値との関係を示すグラフである。 (a)は自動二輪車が直進時に直立している場合のタイヤ有効径を示し、(b)は自動二輪車がターン時に傾斜している場合のタイヤ有効径を示す図である。 自動二輪車がターン時に傾斜している場合のエンジン回転数を示すグラフである。
符号の説明
133a〜133g メモリ
39 低速カム
41 高速カム
131 エンジン回転数算出部
132 カム切替判定部

Claims (5)

  1. バルブのリフト量を第1のリフト量又は前記第1のリフト量よりも大きい第2のリフト量に切り替える動弁制御装置であって、
    前記バルブのリフト量が前記第2のリフト量に切り替えられている場合において、エンジンの回転数が第1のしきい値を下回ったとき、前記バルブのリフト量を前記第2のリフト量から前記第1のリフト量に切り替え、前記バルブのリフト量が前記第1のリフト量に切り替えられている場合において、前記エンジンの回転数が前記第1のしきい値よりも高い第2のしきい値を上回ったとき、前記バルブのリフト量を前記第1のリフト量から前記第2のリフト量に切り替えるリフト量切替手段と、
    前記リフト量切替手段により前記バルブのリフト量が前記第2のリフト量から前記第1のリフト量に切り替えられたとき、前記第2のしきい値を一時的に高くし、前記リフト量切替手段により前記バルブのリフト量が前記第1のリフト量から前記第2のリフト量に切り替えられたとき、前記第1のしきい値を一時的に低くするしきい値変更手段と備え、
    前記しきい値変更手段は、前記リフト量切替手段によって前記バルブのリフト量が切り換えられたとき、前記第1及び第2のしきい値の変更量、または、前記第1及び第2のしきい値の変更を保持する時間のいずれか一方を、前記エンジン回転数の単位時間当たりの変化量に対応した値に設定する、動弁制御装置。
  2. 請求項1に記載の動弁制御装置であって、
    前記しきい値変更手段は、前記リフト量切替手段により前記バルブのリフト量が前記第2のリフト量から前記第1のリフト量に切り替えられたとき、前記第2のしきい値を初期値から前記エンジン回転数の単位時間当たりの変化量に対応した値だけ高くした後、前記第2のしきい値を徐々に低くして初期値に復帰させ、前記リフト量切替手段により前記バルブのリフト量が前記第1のリフト量から前記第2のリフト量に切り替えられたとき、前記第1のしきい値を初期値から前記エンジン回転数の単位時間当たりの変化量に対応した値だけ低くした後、前記第1のしきい値を徐々に高くして初期値に復帰させる、動弁制御装置。
  3. 請求項1に記載の動弁制御装置であって、
    前記しきい値変更手段は、前記リフト量切替手段により前記バルブのリフト量が前記第2のリフト量から前記第1のリフト量に切り替えられたとき、前記エンジン回転数の単位時間当たりの変化量に対応して設定された時間の間、前記第2のしきい値を所定量だけ高くし、前記リフト量切替手段により前記バルブのリフト量が前記第1のリフト量から前記第2のリフト量に切り替えられたとき、前記エンジン回転数の単位時間当たりの変化量に対応して設定された時間の間、前記第1のしきい値を所定量だけ低くする、動弁制御装置。
  4. 請求項1に記載の動弁制御装置を備えたエンジン。
  5. 請求項4に記載のエンジンを備えた自動二輪車。
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