JP5162115B2 - 粒状ゲルの製造方法及び該粒状ゲルを含む塗料組成物 - Google Patents
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Description
本発明の方法において使用される水性液状組成物(A)は、水性樹脂(a)、着色剤(b)及び水溶性多糖類(c)を含んでなるものである。
水性樹脂(a)は、形成される粒状ゲル(C)の耐久性に貢献するものであり、水に溶解又は分散可能な樹脂が使用される。その樹脂種には特に限定はなく、具体的には、例えば、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等を挙げることができ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。また、これらの樹脂は、例えばウレタン変性アクリル樹脂のように変性されていてもよく、或いはグラフト重合されたものであってもよい。
シネートスルホン酸塩などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の方法において使用される着色剤(b)は、粒状ゲル(C)の比重を調整するのに役立ち、また、本発明の塗料組成物を用いて形成される塗膜に意匠性、隠蔽性などを付与するために使用されるものであり、それ自体既知のものを制限なく使用することができる。
ンや光触媒活性を有するアナターゼ型二酸化チタン等の機能性二酸化チタンも包含される。
本発明の方法において使用される水溶性多糖類(c)は、水性媒体(B)中の金属化合物(d)に由来する金属イオンと接触して、水溶性樹脂(a)及び着色剤(b)を含む水性液状組成物を内包する水に不溶性または難溶性の金属塩ゲルを形成せしめるために使用されるものである。
本発明において使用される水性媒体(B)は、金属水酸化物、金属酸化物及び金属炭酸塩より選ばれる、25℃の水100gに少なくとも0.005mg、特に少なくとも0.01mg、さらに特に少なくとも0.08mg溶解し得る金属化合物(d)を含有し、上記の水性液状組成物(A)と接触した際に、水性液状組成物(A)中の水溶性多糖類(c)が水性媒体(B)中の金属化合物(d)に由来する金属イオンと水に不溶性または難溶性の塩を形成し、水性液状組成物(A)を粒状ゲル化させるものである。
水性液状組成物(A)を、金属化合物(d)由来の金属イオンを含有する水性媒体(B)と接触させることにより粒状ゲル(C)を形成せしめることができる。この接触は、例えば、注射器の先端から水性液状組成物(A)を水性媒体(B)中に滴下する方法;水性液状組成物(A)を遠心力を利用して飛散させ、水性媒体(B)中に滴下する方法;スプレーノズルの先端から水性液状組成物(A)を霧化させ、水性媒体(B)中に滴下する方法;水性液状組成物(A)を水性媒体(B)中に加え、分散機で攪拌混合する方法などの方法により行なうことができる。
ような割合で使用することが好ましく、また、水性液状組成物(A)と水性媒体(B)は、(B)/(A)の質量比が通常1/2以上、好ましくは1/2〜100/1、さらに好ましくは1/1〜20/1の範囲内となるような割合で使用することができる。
以上に述べた本発明の方法によれば、多量の有機溶剤を使用しなくとも貯蔵安定性が良好な粒状ゲルを容易に製造することができ、得られる粒状ゲル(C)を含む塗料組成物は、塗装時の臭気が少なく、耐水性、耐候性等の塗膜物性に優れた塗膜を形成する。
ン酸のジヒドラジド;マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジドなどのモノオレフィン性不飽和ジカルボン酸のジヒドラジド;フタル酸、テレフタル酸又はイソフタル酸のジヒドラジド;ピロメリット酸のジヒドラジド、トリヒドラジド又はテトラヒドラジド;ニトリロトリ酢酸トリヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、1,2,4−ベンゼントリヒドラジド;エチレンジアミンテトラ酢酸テトラヒドラジド、1,4,5,8−ナフトエ酸テトラヒドラジド;カルボン酸低級アルキルエステル基を有する低重合体をヒドラジン又はヒドラジン水化物(ヒドラジンヒドラート)と反応させてなるポリヒドラジド等;炭酸ジヒドラジド、ビスセミカルバジド;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート及びそれから誘導されるポリイソシアネート化合物にN,N−ジメチルヒドラジン等のN,N−置換ヒドラジンや上記例示のヒドラジドを過剰に反応させて得られる多官能セミカルバジド;該ポリイソシアネート化合物とポリエーテルポリオール類やポリエチレングリコールモノアルキルエーテル類等の親水性基を含む活性水素化合物との反応物中のイソシアネート基に上記例示のジヒドラジドを過剰に反応させて得られる水系多官能セミカルバジド;該多官能セミカルバジドと水系多官能セミカルバジドとの混合物;ビスアセチルジヒドラゾンなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。これらのヒドラジン誘導体は、水性樹脂(e)の固形分質量を基準にして、通常0.01〜5質量%、好ましくは0.02〜3質量%、さらに好ましくは0.05〜2質量%の範囲内で使用することができる。
3100」、「VPLS2319」(商品名、以上Bayer社製)等を挙げることができる。
成成分(D)中に含まれる水性樹脂(e)と架橋剤(f)との合計固形分を基準にして、通常5〜200質量%、好ましくは10〜150質量%、さらに好ましくは15〜120質量%の範囲内であることができる。
本発明の塗料組成物は、以上に述べた粒状ゲル(C)及び塗膜形成成分(D)を、必要に応じて塗料用添加剤と共に、それ自体既知の方法で混合し、適宜水性媒体を添加して粘度調整及び/又はpH調整することにより調製することができる。また、塗膜形成成分(D)において架橋剤としてポリイソシアネート架橋剤を使用する場合には、該ポリイソシアネート架橋剤は塗料組成物の使用直前に混合することが好ましい。
本発明の塗料組成物は、基材表面に塗装することにより、耐水性、塗膜外観等の性能に優れた保護塗膜を形成せしめることができる。
ル、ポリオレフィン、紙、布等の材質からなる壁紙面などを挙げることができる。
製造例1
容量2リットルの4つ口フラスコに、脱イオン水285部及び「ニューコール707SF」(注1)1部を加え、窒素置換後、85℃に保った。その中に、下記組成の成分をエマルション化してなるプレエマルションの3%分と、過硫酸アンモニウム3部を脱イオン水120部に溶解させた開始剤水溶液123部のうちの41部とをそれぞれ添加し、添加20分後から、残りのプレエマルションと残りの過硫酸アンモニウム水溶液とを4時間かけてフラスコに滴下した。
スチレン 150部
メチルメタクリレート 433部
n−ブチルアクリレート 240部
2−エチルヘキシルアクリレート 150部
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 5部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 20部
アクリル酸 2部
「ニューコール707SF」(注1) 66部。
ン鎖を有するアニオン性界面活性剤、不揮発分30%。
上記製造例1におけるプレエマルションの代わりに下記組成の成分をエマルション化してなるプレエマルションを用いる以外は製造例1と同様にして、エマルション(a2)を製造した。エマルション(a2)の固形分は55%であり、平均粒子径は175nm、pHは8.2であった。
スチレン 150部
メチルメタクリレート 410部
n−ブチルアクリレート 240部
2−エチルヘキシルアクリレート 150部
ダイアセトンアクリルアミド 20部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 20部
アクリル酸 10部
「ニューコール707SF」(注1) 66部。
製造例3
1リットルのステレンス容器に下記の成分を仕込み、攪拌機にて30分間攪拌混合することにより、水性クリヤー塗料(C1)を得た。
「TEXANOL」(注2) 50部
「SNデフォーマー380」(注3) 10部
「アデカノールUH−438」(注4) 6部。
リメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、造膜助剤。
(注3)「SNデフォーマー380」:商品名、サンノプコ社製、消泡剤。
(注4)「アデカノールUH438」:商品名、アデカ社製、増粘剤。
上記製造例3において、成分組成を下記のものに変更する以外は製造例3と同様にして、水性クリヤー塗料(C2)を製造した。
「TEXANOL」(注2) 61部
「SNデフォーマー380」(注3) 10部
「アデカノールUH−438」(注4) 6部
水 44部
「タルクT−1」(注5) 80部
「マツモトマイクロスフェアーF−80E」(注6) 28部
10%アジピン酸ジヒドラジド水溶液 16部。
(注6)「マツモトマイクロスフェアーF−80E」:商品名、松本油脂社製、アクリ
ロニトリル樹脂系バルーン、有効成分15%。
製造例5
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、白顔料ペーストを得た。
「スラオフ72N」(注7) 3部
「DISPER BYK−190」(注8) 6部
「TITANIX JR−605」(注9) 100部。
(注8)「DISPER BYK−190」:商品名、BYKケミー社製、分散剤。
(注9)「TITANIX JR−605」:商品名、テイカ社製、チタン白。
製造例6
容器に下記の成分を順次配合し、均一となるように攪拌混合して、粒状ゲル用の水性液状組成物(A1)を得た。
55%エマルション(a1) 250部
「TEXANOL」(注2) 20部
「SNデフォーマー380」(注3) 2部
「アデカノールUH−438」(注4) 2部
2%アルギン酸ナトリウム水溶液 280部。
上記製造例6において、成分組成を下記のものに変更する以外は製造例6と同様にして、水性液状組成物(A2)を製造した。
赤顔料ペースト(注10) 4部
「アデカノールUH438」(注4) 1部
2%アルギン酸ナトリウム水溶液 230部。
(注10)赤顔料ペースト:「ユニラント88赤」(商品名、横浜化成社製)を用い、
製造例5と同様にして調製した顔料含有量が約30%のカラーペースト。
上記製造例6において、成分組成を下記のものに変更する以外は製造例6と同様にして、水性液状組成物(A3)を製造した。
55%エマルション(a1) 250部
「TEXANOL」(注2) 20部
「SNデフォーマー380」(注3) 2部
「アデカノールUH−438」(注4) 2部
緑顔料ペースト(注11) 12部
2%アルギン酸ナトリウム水溶液 280部。
(注11)緑顔料ペースト:「ユニラント88緑」(商品名、横浜化成社製)を用い、
製造例5と同様にして調製した顔料含有量が約20%のカラーペースト。
上記製造例8において、エマルション(a1)をエマルション(a2)に、緑顔料ペーストを黒顔料ペースト(注12)に、2%アルギン酸ナトリウム水溶液を2%ジェランガム水溶液にそれぞれ置き換える以外は製造例8と同様にして、水性液状組成物(A4)を製造した。
製造例5と同様にして調製した顔料含有量が約20%のカラーペースト。
上記製造例6において、成分組成を下記のものに変更する以外は製造例6と同様にして、水性液状組成物(A5)を製造した。
「TEXANOL」(注2) 20部
「SNデフォーマー380」(注3) 2部
「アデカノールUH−438」(注4) 2部
アルミニウムペースト(注13) 38.2部
2%アルギン酸ナトリウム水溶液 200部。
G−51」(旭化成社製、アルミニウム含有量66%、炭化水素系及び石油系有
機溶剤34%)45.5部、エチレングリコールモノブチルエーテル35部及び
リン酸基含有樹脂溶液(注*)3部を添加し、攪拌混合してアルミニウム顔料ペ
ーストを得た。
(注*) リン酸基含有樹脂溶液:攪拌器、温度調節器及び冷熱器を備えた反応容器
に、メトキシプロパノール27.5部及びイソブタノール27.5部の混合溶剤
を入れ、110℃に加熱し、スチレン25部、n−ブチルメタクリレート27.
5部、「イソステアリルアクリレート」(大阪有機化学社製、分岐高級アルキル
アクリレート)20部、ヒドロキシブチルアクリレート7.5部、50%リン酸
基含有重合性モノマー(注**)15部、2−メタクリロイルオキシエチルアシ
ッドホスフェート12.5部、イソブタノール10部及びt−ブチルパーオキシ
オクタノエート4部からなる混合物121.5部を4時間かけて上記の混合溶剤
に加え、さらにt−ブチルパーオキシオクタノエート0.5部とイソプロパノー
ル20部からなる混合物を1時間かけて滴下した。その後、1時間攪拌熟成して
固形分50%のリン酸基含有樹脂溶液を得た。
反応容器に、モノブチルリン酸57.5部及びイソブタノール41.1を入れ、
空気通気下でグリシジルメタクリレート42.5部を2時間かけて滴下した後、
さらに1時間攪拌熟成した。その後、イソプロパノール5.9部を加えて、固形
分50%のリン酸基含有重合性モノマー溶液を得た。
上記製造例7において、成分組成を下記のものに変更し、顔料を除く以外は製造例7と同様にして、水性液状組成物(A6)を製造した。
「アデカノールUH438」(注4) 1部
2%アルギン酸ナトリウム水溶液 230部。
実施例1
4リットルステンレス容器に、0.15%水酸化カルシウム(注14)水溶液(pH=12.8)を1,300部仕込み、75mmの径を有する攪拌羽根を用いて回転速度2,500rpmで攪拌しながら、上記で得られた水性液状組成物(A1)650部を徐々に容器内に滴下し、粒状ゲルを生成させた。次いで容器内液を同回転速度でさらに15分攪拌した後、200メッシュの金網を用いて濾別し、粒状ゲル白色(C1)を得た。得られた粒状ゲル白色(C1)は、固形分が20%であり、大きさが75μm以上で且つ500μm未満の粒子の割合は全粒状ゲル中95%であった。
4リットルステンレス容器に、水酸化カルシウム24部と脱イオン水1,200部を仕込み、75mmの径を有する攪拌羽根を用いて回転速度1,500rpmで攪拌し、pHが12.8の水溶液を作製し、同撹拌速度で撹拌しながら、上記水性液状組成物(A2)600部を徐々に容器内に滴下し、粒状ゲルを生成させた。次いで容器内液を同回転速度でさらに15分攪拌した後、200メッシュの金網にて濾別し、粒状ゲル赤色(C2)を得た。得られた粒状ゲル赤色(C2)は、固形分が20%であり、大きさが150μm以上で且つ2,000μm未満の粒状ゲルの割合は全粒状ゲル中95%であった。
4リットルステンレス容器に、0.15%水酸化カルシウム水溶液(pH=12.8)を2,000部仕込み、75mmの径を有する攪拌羽根を用いて回転速度1,500rpmで攪拌しながら、上記水性液状組成物(A3)650部を徐々に容器内に滴下し、粒状ゲルを生成させた。次いで容器内液を同回転速度でさらに15分攪拌した後、200メッシュの金網にて濾別し、粒状ゲル緑色(C3)を得た。得られた粒状ゲル緑色(C3)は、固形分が20%であり、大きさが150μm以上で且つ2,000μm未満の粒状ゲルの割合は全粒状ゲル中90%であった。
4リットルステンレス容器に、0.15%水酸化カルシウム水溶液(pH=12.8)を1,300部仕込み、75mmの径を有する攪拌羽根を用いて回転速度2,000rpmで攪拌しながら上記水性液状組成物(A4)650部を徐々に容器内に滴下し、粒状ゲルを生成させた。次いで容器内液を同回転速度でさらに15分攪拌した後、200メッシュの金網にて濾別し、粒状ゲル灰色(C4)を得た。得られた粒状ゲル灰色(C4)は、固形分が20%であり、大きさが150μm以上で且つ1000μm未満の粒状ゲルの割合は全粒状ゲル中95%であった。
4リットルステンレス容器に、0.15%水酸化カルシウム水溶液(pH=12.8)を1,300部仕込み、75mmの径を有する攪拌羽根を用いて回転速度2,500rpmで攪拌しながら、上記で得られた水性液状組成物(A5)650部を徐々に容器内に滴下し、粒状ゲルを生成させた。次いで容器内液を同回転速度でさらに15分攪拌した後、200メッシュの金網を用いて濾別し、粒状ゲル銀色(C5)を得た。得られた粒状ゲル銀色(C5)は、固形分が20%であり、大きさが75μm以上で且つ500μm未満の粒子の割合は全粒状ゲル中95%であった。
上記製造例11で得られた顔料を含まない水性液状組成物(A6)を使用する以外は、実施例2と同様にして固形分20%の粒状ゲル(C6)を得た。粒状ゲル(C6)は、固形分が20%であり、大きさが150μm以上で且つ2,000μm未満の粒状ゲルの割合が全粒状ゲル中95%であった。
4リットルステンレス容器に、5%塩化カルシウム水溶液を600部仕込み、75mmの径を有する攪拌羽根を用いて回転速度3,000rpmで回転しながら、水性液状組成物(A1)660部を徐々に容器内に滴下し、粒状ゲルを生成させた。次いで容器内液を同回転速度でさらに15分攪拌し、粒状ゲル白色が塩化カルシウム水溶液に分散された分散物白色(C7)を得た。該分散物白色(C7)は、固形分が18%であり、大きさが250μm以上で且つ2,000μm未満の粒状ゲルの割合が全粒状ゲル中80%であった。
4リットルステンレス容器に、0.22%塩化カルシウム水溶液を1,300部仕込み、75mmの径を有する攪拌羽根を用いて回転速度2,500rpmで回転しながら、水性液状組成物(A1)650部を徐々に容器内に滴下し、粒状ゲルを生成させた。次いで容器内液を同回転速度でさらに15分攪拌し、200メッシュの金網にて濾別した後水洗し、粒状ゲル(C8)を得た。得られた粒状ゲル(C8)は、固形分が20%であり、大きさが75μm以上で且つ500μm未満の粒子の割合は全粒状ゲル中95%であった。
実施例6
500ミリリットルのステレンス容器に、下記に示す成分を順次攪拌しながら仕込んだ後さらに攪拌することにより、多彩模様塗料(X1)を得た。
粒状ゲル白色(C1) 145部
粒状ゲル赤色(C2) 15部
粒状ゲル緑色(C3) 15部
「アデカノールUH−438」(注4) 0.3部
水 30部。
上記実施例6において、成分組成を表1のものと変更する以外は実施例6と同様にして、多彩模様塗料(X2)〜(X6)を得た。得られた多彩模様塗料の性状及び塗膜性能試験結果も併せて表1に示す。
試験塗板の作製
スレート板(150×70×3mm)上に、「EPシーラー透明」(関西ペイント社製、水系アクリルエマルション系シーラー)を塗布量が100g/m2になるようにローラー塗装し乾燥させた後、「ビニデラックス300」(関西ペイント社製、JIS K 5663 1種適合アクリルエマルション系塗料)を塗布量が100g/m2になるようにローラー塗装し、気温20℃、相対湿度60%の条件下で1日間乾燥させたものを被塗板とし、この上に実施例5〜7及び比較例3,4で得た各多彩模様塗料を塗布量が300g/m2になるようにスプレーで塗装した。その後、気温23℃、相対湿度60%の条件下で7日間乾燥して、各試験塗板を得た。得られた試験塗板を下記性能試験に供した。
各試験塗板の塗膜を目視で観察し、次の基準で評価した。
◎:非常に良好、
○:良好、
△:やや不良、
×:ワレやチヂミなどの塗膜欠陥あり。
各試験塗板を23℃の上水に4日間浸漬し、引き上げた後、目視で観察し、次の基準で評価した。
◎:良好、
○:わずかに艶引けが認められるが、実用レベル、
△:艶引け、白化、フクレが認められる、
×:著しくフクレが認められる、又は塗膜が軟化する。
各多彩模様塗料を容量が1リットルの内面コート缶に1kg入れ、40℃の恒温室で60日間貯蔵した。その後、室温に戻し、容器の中の塗料の状態を目視にて観察し、次の基準で評価した。
○:分離が認められず、粒状ゲルの合一や破壊も認められない、
△:ソフトケーキングや分離が認められるが、攪拌により均一となる、
×:ハードケーキングや分離が認められ、元に戻らない。
各多彩模様塗料を容量が1リットルの内面コート缶に1kg入れ、−5℃で18時間貯蔵→20℃で6時間貯蔵を1サイクルとし、これを3回繰り返した後、室温に戻し、容器の中の塗料の状態を目視にて観察し、次の基準で評価した。
○:問題なし、
△:ソフトケーキングが認められるが、攪拌により均一となる、
×:ハードケーキングや分離が認められ、元に戻らない。
Claims (14)
- 水性樹脂(a)、着色剤(b)及び水溶性多糖類(c)を含む水性液状組成物(A)を、金属水酸化物、金属酸化物及び金属炭酸塩より選ばれる25℃の水100gに少なくとも0.005mg溶解し得る金属化合物(d)を含有する水性媒体(B)と接触させることからなり、水性樹脂(a)が、モノマー成分の少なくとも一部としてカルボキシル基含有重合性不飽和モノマーを、(共)重合に供される全重合性不飽和モノマーの質量を基準として0.05〜30質量%使用することにより製造されるカルボキシル基含有アクリル樹脂であり、水溶性多糖類(c)がアルギン酸もしくはそのアルカリ金属塩、ジェランガム及びカラギーナンより選ばれることを特徴とする粒状ゲルの製造方法。
- 水性樹脂(a)がさらにカルボニル基を含有する請求項1に記載の方法。
- 水性液状組成物(A)が着色剤(b)を水性樹脂(a)の質量を基準にして0.01〜500質量%の範囲内で含有する請求項1又は2に記載の方法。
- 着色剤(b)がメタリック顔料及び/又は真珠光沢調顔料である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 金属化合物(d)が水酸化カルシウムである請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 水性液状組成物(A)を水性媒体(B)と接触させた後、濾過する請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法により得られる粒状ゲル。
- 請求項7に記載の粒状ゲル(C)を含む塗料組成物。
- 塗膜形成成分(D)をさらに含む請求項8に記載の塗料組成物。
- 塗膜形成成分(D)がカルボニル基含有水性樹脂を含む請求項9に記載の塗料組成物。
- 粒状ゲル(C)及び塗膜形成成分(D)を粒状ゲル(C)/塗膜形成成分(D)の固形分質量比が1/99〜80/20の範囲内となる割合で含有する請求項9又は10に記載の塗料組成物。
- 塗膜形成成分(D)が体質顔料をさらに含んでなる請求項9〜11のいずれか1項に記載の塗料組成物。
- 基材表面に請求項8〜12のいずれか1項に記載の塗料組成物を塗装することを特徴とする塗装方法。
- 基材表面に下塗り塗料を塗装した後、該下塗り塗面上に請求項8〜12のいずれか1項に記載の塗料組成物を塗装することを特徴とする塗装方法。
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