JP5156530B2 - ポリエチレン系成形材料及びその成形体 - Google Patents
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Description
一方、層状珪酸塩などの層状無機化合物をポリオレフィン系樹脂に分散させ、ガスバリア性等の物性を改良する試みが従来から数多く行なわれている。(例えば、特許文献1〜5参照)
しかしながら、その場合、ガスバリア性向上効果としては必ずしも満足できるものではなく、また、成形性、成形品外観、機械的強度、耐熱性等の諸特性について好適な成形品が得られるわけではない。
しかしながら、これらの材料の場合、ある程度のガスバリア性向上効果を発揮するものの、成形性、成形品外観、機械的強度、耐熱性等の諸特性について必ずしも満足できる成形品が得られるわけではない。
しかしながら、この場合も、ある程度のガスバリア性向上効果を発揮するものの、成形性、成形品外観、機械的強度、耐熱性等の諸特性について必ずしも満足できる成形品が得られるわけではない。
しかしながら、この場合、分散性の改良については改善効果が開示されているものの、ガスバリア性、成形性、機械的強度、耐熱性等の諸特性について必ずしも満足できる成形品が得られるわけではない。
こうした状況下に、従来の問題点を改善しながら、ガスバリア性、成形性、機械的強度、耐熱性等の諸特性についても満足できる成形品の早期開発が求められている。
極性基含有ポリエチレン(B)は、前駆体としての極性基を含まないエチレン系重合体に極性基としてカルボン酸無水物基を有するエチレン性不飽和単量体をグラフト反応させた重合体であり、かつ下記の特性(1)〜(2)を満足することを特徴とするポリエチレン系成形材料が提供される。
特性(1):キャピラリーレオメーターにて温度190℃、せん断速度48sec −1 で測定される粘度η 48 (Pa・s)とせん断速度3100sec −1 で測定される粘度η 3100 (Pa・s)の比(η 48 /η 3100 )が7〜30である。
特性(2):成形体にしたときの成形体の酸素透過係数P(cm 3 ・mm/m 2 ・24hr・atm)(23℃・65%RH)と、成形体を構成する組成物の主成分である極性基含有ポリエチレン(B)の酸素透過係数P 0 (cm 3 ・mm/m 2 ・24hr・atm)(23℃・65%RH)の比P/P 0 が0.7以下である。
また、第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、極性基含有ポリエチレン(B)が、エチレン性不飽和単量体を0.1〜5.0重量%含むことを特徴とするポリエチレン系成形材料が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第5の発明において、射出成形体であることを特徴とする成形体が提供される。
以下、本発明のポリエチレン系成形材料に用いられる(A)成分、(B)成分、その他の任意成分や、その成形方法や成形体等について、項目毎に詳細に説明する。
(1)有機化層状珪酸塩(A)について
本発明の成形材料を構成する有機化層状珪酸塩(A)とは、層状珪酸塩を有機化したものである。
層状珪酸塩としては、層間に交換性陽イオンを有する従来公知の珪酸塩鉱物であって、通常、厚さが1nm程度、平均アスペクト比が20〜200程度の薄片状結晶がイオン結合によって凝集してなるものであり、具体的には、例えば、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト等のスメクタイト族、バーミキュライト等のバーミキュライト族、白雲母、金雲母、テニオライト等の雲母族、カオリナイト、デイッカナイト、ナクライト、ハイロサイト等のカオリナイト族、クリノクロア、シャモサイト、ニマイト、スドーアイト、クッケアイト、ドンバサイト等の緑泥石族、及び、アポフィライト、タルク、マイカ等のフィロ珪酸塩鉱物が挙げられる。これらの層状珪酸塩は、単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
これらの層状珪酸塩の中で、モンモリロナイト及び/又はマイカがガスバリア性及び分散性の改良効果が大きいので好ましい。
具体的な化合物としては、メチル・タロー・ビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロリド、ジメチル・ベンジル・水素化タローアンモニウムクロリド、ジメチル・水素化タロー・2−エチルヘキシルアンモニウムクロリド、メチル・ジ水素化タロー・アンモニウムクロリド、ジメチル・ジ水素化タローアンモニウムクロリド、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド、アルキル・ビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロリド、ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウムクロリド等が好ましいものとして挙げられる。
本発明の成形材料において、極性基含有ポリエチレン(B)とは、前駆体としての極性基を含まないエチレン系重合体に極性基を有するエチレン性不飽和単量体をグラフト反応させた重合体をいう。
極性基含有ポリエチレンの前駆体としてのエチレン系重合体としては、具体的には、例えば、エチレンの単独重合体、エチレンと、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−オクタデセン等の炭素数2〜18程度の他のα−オレフィン等との二元或いは三元の共重合体等、具体的には、例えば、分岐状低密度ポリエチレン、直鎖状高密度ポリエチレン等のエチレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ヘプテン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体等のエチレン系樹脂が挙げられ、これらのエチレン系重合体は2種以上が併用されていてもよい。
また、改質を目的とする場合、ジエンとの共重合も可能である。このとき使用されるジエン化合物の例としては、ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等を挙げることができる。なお、重合の際のコモノマー含有率は、任意に選択することができるが、例えば、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合の場合には、エチレン・α−オレフィン共重合体中のα−オレフィン含有量は0〜40モル%、好ましくは0〜30モル%である。
具体的には、固体触媒成分と有機金属化合物とからなり、水素がオレフィン重合の連鎖移動作用を示すようなスラリー法オレフィン重合に適する触媒であればいずれも使用することができる。好ましくは重合活性点が局在している不均一系触媒である。
上記固体触媒成分としては、遷移金属化合物を含有するオレフィン重合用の固体触媒として用いられるものであれば特に制限はない。遷移金属化合物としては、周期表第4族〜第10族、好ましくは第4族〜第6族の元素の化合物を使用することができ、具体例としては、Ti、Zr、Hf、V、Cr、Mo等の化合物が挙げられる。
メタロセン触媒としては、例えば、特開昭58−19309号、同59−95292号、同59−23011号、同60−35006号、同60−35007号、同60−35008号、同60−35009号、同61−130314号、特開平3−163088号公報等で公知であるものが挙げられる。
また、本発明に係るエチレン系重合体においては、水素供給量を変化させることが重要であるが、その他の重合条件、例えば重合温度、触媒供給量、エチレンなどのオレフィンの供給量、1−ブテンなどのコモノマーの供給量、溶媒の供給量等を、適宜に水素の変化と同時に又は別個に変化させることも重要である。
これらの中でも不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体が好ましく、特に、本発明では、カルボン酸無水物基を有するエチレン性不飽和単量体である無水マレイン酸及び/又はその無水物が、層状珪酸塩の分散性の点から好ましい。
極性基含有ポリエチレンの密度は、極性基含有ポリエチレンの主体となるエチレン系重合体の密度を調整することにより制御することが可能であり、該エチレン系重合体の密度は、エチレンと共重合させるコモノマーの種類や量により変化させることにより、所望のものを得ることができる。
極性基含有ポリエチレンのMFRは、極性基含有ポリエチレンの主体となるエチレン系重合体のMFRを調整することにより制御することが可能であり、該エチレン系重合体のMFRは、エチレン重合温度や連鎖移動剤の使用等により調整することができ、所望のものを得ることができる。即ち、エチレンとα−オレフィンとの重合温度を上げることにより分子量を下げて、結果としてMFRを大きくすることができ、重合温度を下げることにより分子量を上げて、結果としてMFRを小さくすることができる。また、エチレンとα−オレフィンとの共重合反応において共存させる水素量(連鎖移動剤量)を増加させることにより分子量を下げて、結果としてMFRを大きくすることができ、共存させる水素量(連鎖移動剤量)を減少させることにより分子量を上げて、結果としてMFRを小さくすることができる。
本発明のポリエチレン系成形材料においては、有機化層状珪酸塩(A)と、極性基含有ポリエチレン(B)との混合割合は、有機化層状珪酸塩(A)が5〜30重量%、極性基含有ポリエチレン(B)が70〜95重量%、好ましくは有機化層状珪酸塩(A)が10〜20重量%、極性基含有ポリエチレン(B)が80〜90重量%である。有機化層状珪酸塩(A)が5重量%未満では(極性基含有ポリエチレンが95重量%を超えると)ガスバリア性が低下し、一方、有機化層状珪酸塩(A)が30重量%を超えると(極性基含有ポリエチレンが70重量%未満では)流動性が低下して良好な成形体が得られない。
上記の成形材料は、有機化層状珪酸塩と極性基含有ポリエチレンとを常法に従い、ペレタイザーやホモジナイザー等による機械的な溶融混合によりペレット化した後、各種成形機により成形を行って所望の成形品とすることができる。また、上記の成形材料には、常法に従い、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、ブロッキング防止剤、加工助剤、着色顔料、パール顔料、光輝材、偏光パール顔料、架橋剤、発泡剤、中和剤、熱安定剤、結晶核剤、無機又は有機充填剤、難燃剤等の公知の添加剤を配合することができる。着色方法としてはベース樹脂に必要量添加したコンパウンドでも、高濃度添加したマスターバッチを後ブレンドしてもよい。
本発明の成形材料の製造方法としては、例えば、極性基含有ポリエチレン及び層状珪酸塩の所定量を直接配合して混合する方法が挙げられる。
(2)温度190℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレート(MFR):JIS K6922−2:1997に準拠して測定した。
(3)粘度:INTESCO社製インテスコ全自動キャピラリーレオメータを用い、直径1mm、長さ30mm、材料入射角90°のキャピラリーを使用して、設定温度190℃にて、せん断速度48sec−1、せん断速度3100sec−1の各せん断速度における粘度η(Pa・s)を測定した。
(4)成形体の酸素透過係数:東芝機械社製射出成形機IS−150を用い、設定温度210℃、射出速度50mm/秒、射出時間10秒、金型温度40℃、冷却時間20秒の条件で、縦12cm、横12cm、厚さ1mmのシートを作成した。MOCON社製OXTRAN2/21を用い、湿度65%RH、温度23℃の条件で、上記方法で成形したサンプルシートの酸素透過係数(cm3・mm/m2・24hr・atm)を測定した。
(5)曲げ弾性率:射出成形にてJIS K−7152−1:1999のタイプA金型にて210℃で成形して10×80×4mmの試験片を作成し、JIS K6922−2:2005に準拠して測定した。
(6)シャルピー衝撃強度:JIS K6922−2:2005に準拠して測定した。
(7)硬度(ショアD):JIS K7206:1999に準拠して測定した。
(8)スパイラルフロー(210℃):東芝機械社製IS−80を用い、設定温度210℃、射出圧力75MPa、射出時間5秒、冷却時間10秒、保圧切替え位置7mm、金型温度30℃の条件で、幅10mm、厚み2mm、最長流路長2000mmのスパイラル流路を有する金型を用い、最長流動長を測定した。
(9)成形体表面外観:射出成形品の外観を目視判定により、その状態を評価し、ムラがなく層状珪酸塩凝集が見られないもの又はそれに近いものを「良好」、明らかに層状珪酸塩の分散の悪く凝集が見られるものを「不良」とした。
本実施例では、以下の層状珪酸塩を用いた。
(1)有機化モンモリロナイト
SOUTHERN CLAY PRODUCTS,INC社製Cloisite(登録商標)15A(ジメチルジタローアンモニウムクロリド処理剤濃度125meq/100g層状珪酸塩。乾燥粒子径:10容量%未満が2μm、50容量%未満が6μm、90容量%未満が13μm。密度1.66g/cc)
(2)有機化マイカ
コープケミカル社ソマシフMAE(C14〜C18のジアルキルジメチルアンモニウム塩処理フッ素化マイカ。有機物量:約37%)
本実施例では、以下の極性基含有ポリエチレンを用いた。
(1)密度が0.962g/cm3、MFRが5g/10分、無水マレイン酸化率が0.23重量%の極性基含有ポリエチレン。
(2)密度が0.961g/cm3、MFRが34g/10分、無水マレイン酸化率が0.43重量%の極性基含有ポリエチレン。
(3)密度が0.962g/cm3、MFRが0.5g/10分、無水マレイン酸化率が0.23重量%の極性基含有ポリエチレン。
(4)密度が0.925g/cm3、MFRが3g/10分、無水マレイン酸化率が0.48重量%の極性基含有ポリエチレン。
日本製鋼所社製二軸押出機TEX30α中に、有機化モンモリロナイト(SOUTHERN CLAY PRODUCTS,INC社製Cloisite(登録商標)15A)20重量%、極性基含有ポリエチレン(1)80重量%をフィードし、設定温度210℃にて溶融混練し、押出したストランドをペレタイザーによりペレット化した。得られたペレットを使用し、東芝機械社製射出成形機IS−150を用い、設定温度210℃、射出速度50mm/秒、射出時間10秒、金型温度40℃、冷却時間20秒の条件で、縦12cm、横12cm、厚さ1mmのシートを作成した。得られたシートを用いて酸素透過係数Pを測定した。
また、極性基含有ポリエチレン(1)のみから同様にシートを作成し、得られたシートを用いて酸素透過係数P0を測定した。これらからP/P0を求めた。
更に、上記により得られたペレットについて、各せん断速度での粘度η(Pa・s)を測定した。その結果、η48が1620Pa・s、η3100が90Pa・s、η48/η3100が18であった。各種物性測定結果を表1に示した。
有機化モンモリロナイト(SOUTHERN CLAY PRODUCTS,INC社製Cloisite(登録商標)15A)の代わりに有機化マイカ(コープケミカル社ソマシフMAE)を使用した以外は実施例1と同様に行なった。
その結果、η48が1020Pa・s、η3100が80Pa・s、η48/η3100が13であった。各種物性測定結果を表1に示した。
極性基含有ポリエチレン(1)の代わりに極性基含有ポリエチレン(2)を使用した以外は実施例2と同様に行なった。
その結果、η48が520Pa・s、η3100が40Pa・s、η48/η3100が13であった。各種物性測定結果を表1に示した。
有機化モンモリロナイトの配合割合を10重量%、極性基含有ポリエチレン(1)の配合割合を90重量%とした以外は実施例1と同様に行なった。
その結果、η48が1360Pa・s、η3100が90Pa・s、η48/η3100が15であった。各種物性測定結果を表1に示した。
有機化マイカの配合割合を10重量%、極性基含有ポリエチレン(1)の配合割合を90重量%とした以外は実施例2と同様に行なった。
その結果、η48が980Pa・s、η3100が80Pa・s、η48/η3100が12であった。各種物性測定結果を表1に示した。
極性基含有ポリエチレン(1)の代わりに極性基含有ポリエチレン(2)を使用した以外は実施例5と同様に行なった。
その結果、η48が340Pa・s、η3100が30Pa・s、η48/η3100が11であった。各種物性測定結果を表1に示した。
極性基含有ポリエチレン(1)の代わりに極性基含有ポリエチレン(4)を使用し、有機化マイカの配合割合を15重量%、極性基含有ポリエチレン(4)の配合割合を85重量%とした以外は実施例2と同様に行なった。
その結果、η48が1370Pa・s、η3100が95Pa・s、η48/η3100が14であった。各種物性測定結果を表1に示した。
有機化マイカの配合割合を20重量%、極性基含有ポリエチレン(4)の配合割合を80重量%とした以外は実施例7と同様に行なった。
その結果、η48が1380Pa・s、η3100が89Pa・s、η48/η3100が16であった。各種物性測定結果を表1に示した。
有機化モンモリロナイト(SOUTHERN CLAY PRODUCTS,INC社製Cloisite(登録商標)15A)を使用しないこと以外は実施例1と同様に行なった。
その結果、η48が640Pa・s、η3100が90Pa・s、η48/η3100が7であった。各種物性測定結果を表1に示した。この例では、成形体の曲げ弾性率が低かった。
有機化モンモリロナイト(SOUTHERN CLAY PRODUCTS,INC社製Cloisite(登録商標)15A)を3重量%、極性基含有ポリエチレン(1)97重量%とした以外は実施例1と同様に行なった。
その結果、η48が1150Pa・s、η3100が130Pa・s、η48/η3100が9であった。各種物性測定結果を表1に示した。この例では、成形体のP/P0が大きくガスバリア性が低かった。
有機化モンモリロナイト(SOUTHERN CLAY PRODUCTS,INC社製Cloisite(登録商標)15A)を35重量%、極性基含有ポリエチレン(1)65重量%とした以外は実施例1と同様に行なった。
その結果、η48が2300Pa・s、η3100が70Pa・s、η48/η3100が33であった。各種物性測定結果を表1に示した。この例では、外観が不良で、シャルピー衝撃強度が低かった。
極性基含有ポリエチレン(1)の代わりに極性基含有ポリエチレン(3)を使用した以外は実施例1と同様に行なった。
その結果、混練時に押出機のモータートルクの急激な上昇が起こったため、ペレットを得ることが出来なかった。
有機化マイカ(コープケミカル社ソマシフMAE)を使用しないこと以外は実施例7と同様に行なった。
その結果、η48が820Pa・s、η3100が130Pa・s、η48/η3100が6であった。各種物性測定結果を表1に示した。この例では、成形体のP/P0が大きくガスバリア性が低かった。
有機化モンモリロナイト(SOUTHERN CLAY PRODUCTS,INC社製Cloisite(登録商標)15A)10重量%の代わりに有機化マイカ(コープケミカル社ソマシフMAE)を35重量%使用し、極性基含有ポリエチレン(1)90重量%の代わりに極性基含有ポリエチレン(4)65重量%使用した以外は実施例1と同様に行なった。
その結果、η48が1410Pa・s、η3100が73Pa・s、η48/η3100が19であった。各種物性測定結果を表1に示した。この例では、成形体の外観が不良であった。
Claims (6)
- 有機化層状珪酸塩(A)5〜30重量%と、密度が0.910〜0.970g/cm3、温度190℃、荷重2.16kgにて測定されるメルトフローレート(MFR)が3〜35g/10分の極性基含有ポリエチレン(B)70〜95重量%とからなるポリエチレン系成形材料であって、
極性基含有ポリエチレン(B)は、前駆体としての極性基を含まないエチレン系重合体に極性基としてカルボン酸無水物基を有するエチレン性不飽和単量体をグラフト反応させた重合体であり、かつ下記の特性(1)〜(2)を満足することを特徴とするポリエチレン系成形材料。
特性(1):キャピラリーレオメーターにて温度190℃、せん断速度48sec −1 で測定される粘度η 48 (Pa・s)とせん断速度3100sec −1 で測定される粘度η 3100 (Pa・s)との比(η 48 /η 3100 )が7〜50である。
特性(2):成形体にしたときの成形体の酸素透過係数P(cm 3 ・mm/m 2 ・24hr・atm)(23℃・65%RH)と、成形体を構成する組成物の主成分である極性基含有ポリエチレン(B)の酸素透過係数P 0 (cm 3 ・mm/m 2 ・24hr・atm)(23℃・65%RH)との比P/P 0 が0.7以下である。 - 有機化層状珪酸塩(A)の層間に有する有機物の割合が、20〜70重量%であることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン系成形材料。
- 有機化層状珪酸塩(A)に用いられる層状珪酸塩が、モンモリロナイト及び/又はマイカであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリエチレン系成形材料。
- 極性基含有ポリエチレン(B)が、エチレン性不飽和単量体を0.1〜5.0重量%含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエチレン系成形材料。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のポリエチレン系成形材料を用いることを特徴とする成形体。
- 射出成形体であることを特徴とする請求項5記載の成形体。
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