JP5148791B2 - 吸収性物品及び吸収性物品用バリア剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オムツ、生理用ナプキンなどの吸収性物品を着用するときに、発生する皮膚炎(かぶれ)を低減することができ、且つ、べたつき感のない吸収性物品、およびそのような吸収性物品を得るために吸収性物品の表面に塗布するバリア剤に関する。さらに詳細には、オムツや生理用ナプキンなどの吸収性物品を着用するときに、大便、尿、経血などの体液等による化学的刺激、および肌が吸収性物品の表面材により摩擦されることによる物理的刺激によって接触皮膚炎(かぶれ)が生じるのを防止することができると共に、べたつき感がない吸収性物品、およびそのために吸収性物品の表面に塗布するバリア剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙オムツ、生理用ナプキンなどの吸収性物品を着用するときには、大便、尿、経血などの体液が皮膚に付着すること、あるいは吸収性物品の表面の特性を向上させるために用いられる界面活性剤などの化学物質が皮膚を刺激することによる皮膚炎、および肌と吸収性物品の表面材が触れ肌が摩擦されることによる物理的刺激により接触皮膚炎が生じるというトラブルの発生が問題になる。
また、このような化学的刺激要因と物理的刺激要因とが相乗作用することにより、皮膚への刺激が増大し、皮膚の膨潤を伴う結果、さらに吸収性物品の表面材と皮膚との摩擦係数が増加するという問題が生じてくる。
【0003】
このような接触皮膚炎(かぶれ)を防止するためには、吸収性物品を取り替えるときに付着した体液をよく拭き取り、皮膚を清潔に保つことが大切である。しかし、体液が付着して吸収性物品を取り替えるまでの時間に起こる体液との接触を完全に回避することはできないし、体液が付着する時間を短くするために吸収性物品を頻繁に取り替えようとしても、限界がある。
【0004】
さらにまた、このような接触皮膚炎を防止するために、乳幼児などの装着者の皮膚にクリーム、オイル等を塗布することも行われている。オムツ等を交換する際、装着者の臀部、肛門部などにクリーム、オイル等を塗布することは可能ではあるが、オムツを取り替えるたびに塗布することは煩わしいし、クリーム等を塗布する介護者の手を汚し、また、乳幼児、高齢者等の皮膚抵抗性の低い装着者に対しては、クリーム等を塗布する介護者の手指を介して細菌などに感染してしまうという衛生面の問題も発生する。
【0005】
そこで、吸収性物品の表面にスキンケア物質を塗布することにより、これらの問題点を解決しようとする試みがなされるようになった。そのような試みの一つとして、特開平2−1265号公報には、失禁者のための使い捨て吸収性物品にpH調整剤を存在させる方法が開示されている。この方法は、オムツかぶれの原因が、排泄物からの細菌によって、あるいは酵素と尿とが接触することによって、アンモニアを発生し、これが皮膚のpHを高めることにあることを見出し開発されたものである。しかしながら、pH調整剤によるときには、アンモニア以外の要因によるかぶれを防止することはできない。
【0006】
さらに、特表平10−509895号公報、特表平10−509896号公報、特表平11−510082号公報、および特表平11−510416号公報には、潤滑性を向上させるためのエモリエント剤、およびエモリエント剤を吸収性物品の表面に不動化するための固定化剤とからなるローションが付けられた使い捨て吸収性物品が開示されている。この吸収性物品は、エモリエント剤が吸収性物品装着時に体温により溶け、皮膚に付着するというものであり、エモリエント剤の皮膚への移行によって体液による刺激を低減でき、あるいは吸収性物品表面および皮膚の潤滑性向上に伴う物理的刺激から皮膚を守るという効果が期待できる。
しかしながら、本発明者等が試験したところ、この特表平10−509895号公報、特表平10−509896号公報、特表平11−510082号公報、および特表平11−510416号公報に開示される吸収性物品によっても、なお、着用者のかぶれ防止には十分ではないことが分かった。
また、これらの皮膚表面に油性のエモリエント剤バリア層を形成する方法では、装着者の肌に油性成分が付着するために、べたつき感あるいはヌメリ感が発生してしまい、装着者の装着感が悪化し、あるいはまた吸収性物品に触れた際の触感が悪化してしまうという問題点も生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決することを課題とする。すなわち、オムツ、生理用ナプキンなどの吸収性物品による着用者のかぶれを防止でき、且つ、べたつき感のない吸収性物品を提供すること、およびそのような吸収性物品を得るため吸収性物品の表面に塗布するバリア剤を提供することを課題とする。
より詳細には、吸収性物品の表面に塗布することにより、体液あるいは界面活性剤などによる化学的刺激、および肌と吸収性物品の表面との摩擦による物理的刺激による接触皮膚炎(かぶれ)を防止することができると共に、べたつき感のないバリア剤を提供すること、および該バリア剤を塗布した吸収性物品を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意研究した結果、接触皮膚炎(かぶれ)の原因に、前記の体液などによる化学的刺激要因と物理的刺激要因以外にも、皮膚に残留する体液老廃物であるアミノ酸あるいは皮脂が皮膚を刺激するという原因があることを見出し本発明に至った。より詳細には、本発明者らは、前記特表平10−509895号公報、特表平10−509896号公報、特表平11−510082号公報、および特表平11−510416号公報に開示される吸収性物品においては、ローション組成物が体液老廃物の付着した皮膚をカバーしてしまうために、かえって老廃物の変質を引き起こし易く、それによる皮膚刺激でかぶれが生じてしまうということを見出した。そこで、本発明者らは、老廃物が酸化して変質することを防止するために、該バリア剤に酸化防止剤を含有させることに着想し本発明に至ったものである。
さらにまた、本発明者らは、前記のローション組成物をバリア剤とする吸収性物品で、バリア剤の油性エモリエント剤が装着者の肌に付着するため生じるべたつき感あるいはヌメリ感を、触感を改良するための粉体をバリア剤に混合させるか、あるいはバリア剤表面に付着させることによって低減させることができることを見出し、本発明に至ったものである。
【0009】
すなわち本発明は、触感を改良するための粉体としてのタルクまたは金属石鹸、油溶性酸化防止剤としてのビタミンE、エモリエント剤としての25℃で液体または半固形の脂肪酸トリグリセリド、及び、固定化剤としての融点が40〜90℃で20℃における表面張力が25〜45dyn/cmであるグリセリン脂肪酸エステル、パラフィンワックス、または高級アルコールから選ばれた一種以上からなる吸収性物品によるかぶれ防止用バリア剤、に関するものである。
【0010】
本発明により、吸収性物品表面に触感を改善するための粉体を存在させることによって、装着者のべたつき感あるいはヌメリ感といった触感を改善できるだけでなく、特に夏場の高温多湿時には、べたつき感あるいはヌメリ感が、暑苦しいイメージとなり、吸収性物品の装着者あるいは購入者の購入意欲を減退させるのを防止できるという効果も期待できる。さらには、べたつき感を改良することで、装着者の肌状態の改善にもつながる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
本発明における吸収性物品には、紙オムツ、生理用ナプキン、おりものライナー、失禁パンツ、トレーニングパンツ、オムツホルダーなどが挙げられる。
これらの吸収性物品の皮膚と接触する部分、例えば、トップシート、立体ギャザー、サイドフラップ、ウエストギャザーなどに、本発明のバリア剤を塗布することができる。特に、大便、尿が付着する機会の多いトップシート部に塗布することが好ましい。
【0012】
本発明の触感を改善するために使用される粉体は、タルクまたは金属石鹸から選ばれ た一種以上である。該粉体の平均粒径は、小さすぎるとバリア剤のべたつきを抑えるこ とができず、大きすぎると逆にざらつき感が発生するため、0.05〜50μmが好ま しく、さらに0.5〜25μmがより好ましい。
【0013】
金属石鹸としては、皮膚への刺激が少なく、化粧品原料として用いられる、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム等の脂肪酸塩が使用できる。具体的には、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、アルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛などである。
【0014】
酸化防止剤は、油性のエモリエント剤と相溶性である油溶性の酸化防止剤が好ましい。 油溶性で酸化防止機能を有する物質としては、ビタミンEを使用する。
【0015】
本発明でビタミンEとは、ビタミンEおよびその誘導体を含む意味である。本発明の特性を発揮するのに特に好ましい化合物は、ビタミンE(トコフェロール)、その異性体およびその誘導体であり、DL-α-トコフェロール、酢酸DL-α-トコフェロール、コハク酸DL-α-トコフェロール、コハク酸DL-α-トコフェロールカルシウムなどである。
【0016】
本発明で、エモリエント剤とは、皮膚を柔らかくし、緩和し、しなやかにし、被覆し、なめらかにし、加湿しまたは清潔にする機能を有する潤滑性向上物質のことをいう。エモリエント剤として好ましいのは、常温(25℃)で液体又は半固形の油性成分である。
【0017】
エモリエント剤として公知の物質(例えば、前記の特表平10−509895号公報、特表平10−509896号公報、特表平11−510082号公報、および特表平11−510416号公報参照)は全て使用しうるが、有用な物質としては、石油系炭化水素、動植物性油脂、動植物性ロウ、脂肪酸エステル系化合物、アルキルエトキシレート、脂肪酸エステルエトキシレート、脂肪アルコール、ポリシロキサンが挙げられる。
【0018】
例えば、植物油として、グレープシード、サフラワー、大豆油などの乾性油、ゴマ油、トウモロコシ油、綿実油、菜種油、ヒマワリ油などの半乾性油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、サザンカ油、ツバキ油、パーシック油、ヒマシ油、落花生油などの不乾性油が挙げられ、好ましくは経時変化の少ない半乾性油又は不乾性油である。
植物脂としては、カカオ脂、パーム油、パーム核油、マカデミアンナッツ油、モクロウ、ヤシ油などが挙げられる。
植物性ロウとしては、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油等が挙げられる。
動物油脂としては、タートル油、ミンク油、卵黄油、牛脂、豚油、イワシ油、鮫肝油、ニシン油などが挙げられる。
動物性ロウとしては、鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン等が挙げられる。
さらに、炭化水素系の化合物として、炭素数14〜15の炭酸ジアルキル、ワセリン、パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、セリシン、マイクロクリスタリンワックスが挙げられる。
これらの動植物性油脂、動植物性ロウ、あるいは炭化水素系化合物は、不飽和部分を水素添加した物質でも良い。
エモリエント剤はこれらの化合物単独でも良いし、混合物でも良い。
【0019】
好まいのは、脂肪酸エステルで、グリセリン脂肪酸エステルがより好ましい。グリセリン脂肪酸エステルは、モノグリセリド、ジグリセリド、およびトリグリセリドのいずれでも良い。グリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素数は2〜35、好ましくは8〜22である。特に好ましいのは、ヤシ油脂肪酸トリグリセリドである。ヤシ油脂肪酸トリグリセリドは、人体に対する安全性が高く、副作用が少ない。また、トリグリセリドは、皮脂を構成する成分であり、皮脂は人体皮膚表面においてエモリエント効果を示す物質として知られていることからもトリグリセリドの選択が特に好ましい。
【0020】
固定化剤は、エモリエント剤を吸収性物質の表面に止め不動化することができる物質であり、油、油脂に溶解性もしくは、分散性を示し、エモリエント剤と混合することにより、エモリエント剤の粘度が増加し、吸収性物品の表面に塗工することが可能となる物質である。固定化剤は、融点40〜90℃を有し、20℃における表面張力が25〜45dyn/cmであることが好ましい。
【0021】
固定化剤として、例えば前記の特表平10−509895号公報、特表平10−509896号公報、特表平11−510082号公報、および特表平11−510416号公報に記載される物質は全て使用しうる。好ましい物質は、人体に対する安全性が高く、副作用が少ない動植物性油脂、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、高級アルコール、エトキシ化アルコールであり、より好ましくは、融点40〜90℃を有するグリセリン脂肪酸エステル、炭素数12〜22の脂肪酸とデキストリンのエステル、パラフィンワックス、高級アルコールである。
【0022】
エモリエント剤あるいは固定化剤としては、前記したように、動植物性油脂を用いることができる。植物由来の油脂としては、ヤシ油、カカオ脂、綿実油、落花生油、大豆油、オリーブ油、シアナッツ油など、動物由来の油脂としては、牛脂、豚脂、羊脂などをそのまま用いることもできるが、これらの天然油脂は、融点などの物性が安定しないために、物性のコントロールが困難である。
このため、これらの油脂原料を一端加水分解して脂肪酸とグリセリンに分離し、脂肪酸を蒸留することにより必要な脂肪酸を精製した後に、再び脂肪酸とグリセリンを結合して得たグリセリン脂肪酸エステルを用いることによって、物性をコントロールしたエモリエント剤あるいは固定化剤とすることが好ましい。
【0023】
グリセリン脂肪酸エステルは、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドのいずれでもよいが、脂肪酸部の炭素数が2〜35、特に8〜22が好ましい。最も好ましいのは、ステアリン酸モノグリセリド、ラウリル酸モノグリセリドである。
【0024】
脂肪酸デキストリンエステルとしては、例えば、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ベヘン酸デキストリン、ミスチリン酸デキストリン、ヤシ油脂肪酸デキストリン、ラウリン酸デキストリンである。
好ましいパラフィンワックスは、炭素数16〜40で、融点40〜90℃、20℃の比重0.88〜0.92のものである。
高級アルコールは、炭素数14〜32で、特に16〜22のアルコールであり、最も好ましいのはステアリルアルコールである。
これらの固定化剤は単独で用いても良いし、混合物で用いても良い。
【0025】
本発明のバリア剤は、酸化防止剤とエモリエント剤とからなっても良いし、酸化防止剤と固定化剤とから構成しても、あるいは、酸化防止剤とエモリエント剤と固定化剤とから構成しても良い。
【0026】
本発明のバリア剤には、触感を改善するための粉体、酸化防止剤、エモリエント剤及び固定化剤以外に、吸収性物品の特性を改良するために通常使用されている物質を任意で含有させることができる。それらには、抗炎症成分、pH調整剤、吸収性を向上させるための界面活性剤などがある。さらに、抗菌剤、保湿剤を含有させることもできる。
抗炎症成分としては、ボタン、オオゴン、オトギリソウ、カモミール、甘草、モモノハ、ヨモギ、シソエキス等の天然由来の抗炎症剤、アラントイン、グリチルリチン酸ジカリウム等の合成の抗炎症剤が用いられる。
皮膚を弱酸性に保つ配合剤としてpH調整剤を添加することもできるが、そのようなpH調整剤としては、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、乳酸などが用いられる。 吸収性を向上させるための界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステルなどの皮膚に対する刺激の低い界面活性剤が選択される。
【0027】
本発明の触感を改良するために用いられる粉体は、酸化防止剤、エモリエント剤、固定化剤などからなるバリア剤に混合させても良いし、あるいはバリア剤の表面に付着させても良い。
その形態を説明すると、次のような例が挙げられる。
(1)エモリエント剤と酸化防止剤と固定化剤とからなる3成分系バリア剤に触感を改良するための粉体を混合し、吸収性物品の表面に単一層で存在させる。この場合に、エモリエント剤と酸化防止剤:固定化剤の重量比は、5〜95:95〜5、好ましくは、30〜70:70〜30であり、3成分系バリア剤に対して粉体を、0.001〜70重量%、好ましくは0.01〜40重量%混合する。粉体を混合したバリア剤の量は、吸収性物品の表面積あたり、0.5〜50g/m2、好ましくは、1〜30g/m2である。
【0028】
(2)エモリエント剤と酸化防止剤と固定化剤とからなる3成分系バリア剤を吸収性物品の表面に単一層で存在させる。この場合に、エモリエント剤と酸化防止剤:固定化剤の重量比は、5〜95:95〜5、好ましくは、30〜70:70〜30であり、バリア剤の量は、吸収性物品の表面積あたり、0.5〜50g/m2、好ましくは、1〜30g/m2である。3成分系バリア剤層の表面で着用者の皮膚に接触する側に対して触感を改良するための粉体を、0.001〜70重量%、好ましくは0.01〜40重量%付着させる。
【0029】
(3)また、バリア剤は、吸収性物品の表面に多層で存在させても良い。
この場合、(i)吸収性物品側に、エモリエント剤と固定化剤との2成分混合物を存在させ、その上の皮膚と接触する面にエモリエント剤と酸化防止剤と固定化剤との3成分混合物を存在させるか、あるいは(ii)吸収性物品側に、エモリエント剤と固定化剤との2成分混合物を存在させ、その上の皮膚と接触する面に酸化防止剤と固定化剤との2成分混合物を存在させるのが望ましい。
(i)あるいは(ii)において、吸収性物品側と皮膚と接触する面側との両方に触感を改良するための粉体を混合させるか、あるいは皮膚と接触する面側のみに粉体を混合させるか、あるいは、皮膚と接触させる面の表面に粉体を付着させる。
【0030】
このように多層に形成することで、皮膚と接触する面に酸化防止剤の配合量を増加させることができるし、エモリエント剤が皮膚に付着した老廃物をカバーする前に、酸化防止剤を皮膚に付着させることができるので、本発明の効果をより一層発揮することができる。さらに、酸化防止剤は高価であるために、少量で効果を発現させるためにも、皮膚に接触し易い面に多くの酸化防止剤を配合することのできるこれらの方法が好ましい。
【0031】
(i)および(ii)において、吸収性物品側の2成分混合物のエモリエント剤:固定化剤重量比は、5〜95:95〜5、好ましくは30〜70:70〜30であり、吸収性物質の表面積あたり0.25〜25g/m2、好ましくは、0.5〜15g/m2が好ましい。
(i)において、皮膚と接触する側の3成分混合物は、エモリエント剤と酸化防止剤:固定化剤の重量比が5〜95:95〜5、好ましくは30〜70:70〜30であり、吸収性物質の表面積あたりの量は、0.25〜25g/m2、好ましくは、0.5〜15g/m2である。
(ii)において、皮膚と接触する側の2成分混合物は、酸化防止剤:固定化剤の重量比が5〜95:95〜5、好ましくは30〜70:70〜30であり、吸収性物質の表面積あたりの量は、0.25〜25g/m2、好ましくは、0.5〜15g/m2である。
【0032】
(i)においても(ii)においても、粉体は、バリア剤の0.001〜70重量%、好ましくは0.01〜40重量%混合する。粉体を表面に付着させる時にも、バリア剤の0.001〜70重量%、好ましくは0.01〜40重量%の量を付着させる。
【0033】
単層で存在させる(1)(2)の場合においても、また多層で存在させる(3)の場合においても、いずれも吸収性物品の皮膚に接触させる全表面に対して、バリア剤の付着面積は、5〜90%、好ましくは、10〜70%である。
【0034】
吸収性物品の表面に、バリア剤を塗布する方法は、通常の塗工方法が採用できる。
液透過性の表面材に適用する場合は、特に塗工部分は、液透過性が低下することから、シート表面部において、親水部分と塗工部分とが共存する必要がある。そのためには、バリア剤をパターン化して塗工することが好ましく、印刷技術の応用であるグラビア塗工、フレキソ塗工法が応用できる。さらに、感熱性接着剤塗工技術の応用による押出塗工法、スロット、スプレー塗工法を応用しても良い。これらの塗工方法によって、多層に塗工することも可能である。
粉体は、バリア剤塗工時にバリア剤と混合して塗布するか、あるいは、バリア剤塗工後に粉体を吸収性物品表面に付着させる。粉体の付着方法は、(i)空気と混合し、ノズルから基材に吹き付ける方法、(ii)円筒状のローラーまたは連続するベルト上に粉体をフィードし、これを基材に転写する方法、(iii)基材上に直接粉体をフィードする方法、(iv)粉体に静電気を帯びさせ、塗工機内を浮遊させ、その中に基材を通過させることにより付着させる方法などがある。
【0035】
本発明のバリア物質は、吸収性物品の皮膚と接する面に適用するが、通常は吸収性物品のトップシートに適用する。バリア剤を適用する基材は、限定されないが、通常液透過性を有するシート状物で、不織布、液透過性の開孔フィルム等である。
吸収性物品に使用される不織布は、1〜5dの繊維からなる10〜50g/m2の不織布である。不織布を構成する繊維は、ポリオレフィン、ポリエステルなどの合成繊維、レーヨンなどの半合成繊維、コットン、パルプ、シルク等の天然繊維のいずれでも良い。 使用できる開孔フィルムは、熱可塑性高分子からなるフィルムを押し出した後、熱針、エンボス、熱風等で開口した透液性の開孔フィルムである。開孔フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(密度0.86〜1.1g/cm3)やポリプロピレン(密度0.89〜1.2g/cm3)等を単独または多層、混合したものが使用できる。
液透過性を有するシート状物には、体液の透過性が必要であり、JISL1092(繊維製品の防水性試験法、耐水度試験A法(低水圧法))による耐水圧は少なくとも、0〜300mmH2Oが必要である。また、表面材から吸収体への水蒸気の流通、すなわち通気性が必要であり、JISL1906(一般長繊維不織布試験方法、通気性フラジール型法)による通気度が、少なくとも、5〜700cm3/cm2/秒が必要である。
【0036】
また、本発明のバリア剤は吸収性物品のみでなく、創傷保護用シート、ティッシュペーパー、トイレットペーパーなどのスキンケア用ドライワイプス、ウェットティッシュなようなスキンケア用ウエットワイプスに適用して、それらの使用による接触皮膚炎(かぶれ)の防止をすることも可能である。ウエットワイプスに適用するときには、本発明のバリア剤をワイプス表面に適用した後、水系薬液を含浸する。このようなウエットワイプスでは、シート表面に油性領域と水性領域とが存在するために、水性領域において水溶性の汚物を除去でき、水溶性の抗炎症剤による抗炎症作用が期待でき、拭き取ることにより皮膚表面に付着した油性バリアにより接触皮膚炎(かぶれ)の防止も可能となる。
【0037】
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【実施例1】
エモリエント剤としてヤシ油脂肪酸トリグリセリド、固定化剤としてステアリルアルコール、酸化防止剤としてビタミンE、触感を改善するための粉体としてタルクを、重量比が45.0:45.0:5.0:5.0になるように溶融混合してバリア剤とした。このバリア剤をオムツの表面材に縦縞状パターンなるように20g/m2塗工した。
【0038】
オムツは、液透過性のトップシートと、パルプと高吸水性樹脂よりなり体液を吸収・保持する吸収体と、ポリエチレンフィルムのバックシートとからなり、胴部において粘着テープにより固定し装着する組立型のオムツを用いた。トップシートには、ポリオレフィン繊維を融着接着した25g/m2の不織布を用いた。トップシート用不織布を連続供給して、予め前記のように製造したバリア剤を加熱溶融してコーターにより塗工して冷却した。バリア剤が塗布されたトップシートを吸収体、及びバックシートと共に組み立ててオムツを製造した。
【0039】
[触感テスト]
該オムツを乳幼児に5時間装着後、オムツ表面と臀部の触感を下記の5段階評価法で評価した。
レベル1:非常にべたつく
レベル2:ややべたつく
レベル3:べたつかない
レベル4:ややさらっとしている
レベル5:非常にさらっとしている
その結果、オムツ表面の触感はレベル4で、乳幼児の臀部の触感はレベル3であった。
【0040】
[油脂酸化臭の有無]
乳幼児に、オムツを5時間装着後、臭気を官能的に判断した。
【0041】
[油脂の酸化の有無]
次のような皮表脂質分析方法によって、乳幼児に、オムツを5時間装着した後の油脂酸化の有無を判断した。
(i)アセトン:エーテル=1:1混合溶媒を含浸した脱脂綿を用いて、オムツ装着部より皮表脂質を0.4mg採取した。
(ii)エーテルにより脂質を抽出し、抽出物を30℃以下、窒素気流下アスピレーターにより減圧乾固した。
(iii)(ii)の乾固物0.4mgを100μLの1−ブタノールに溶解させ、うち10μLをCL(化学発光)−HPLCシステムに注入した。CL−HPLC条件は、次のとおりである。
カラム:CAPCELL−PAKC18(25cm×4.6mm)
カラム温度:25℃ 溶媒:メタノール
発光指示溶媒:(10μg/mlチトクロームC+1.0μg/ml)ほう酸バッファー(pH=9.3)
流量:1.1ml/min
検出器:Chemiluminescence Analyzer
(iv)分析の結果、ピークが認められた場合に、油脂の酸化が発生したと判断した。
【0042】
[皮膚の状態のテスト]
該オムツを外陰部に紅斑等が認められない健常な乳幼児に装着した。該オムツを毎日、平均8枚交換し、1週間後に皮膚の状態を目視で観察した。その結果、皮膚の状態に変化はなかった。
これらの結果を、表2にまとめた。
【0043】
【実施例2】
バリア剤に粉体を混合する代わりに、粉体をバリア剤表面に付着させた以外は,実施例1と同様にして試験した。触感テストの結果は、オムツ表面がレベル5、乳幼児臀部の触感がレベル4であった。さらに、油脂の酸化臭はなく、油脂の酸化も認められず、皮膚の状態テストによる皮膚の状態にも変化はなかった。結果は表2にまとめた。
【0044】
【実施例3】
触感を改善するために用いる粉体をステアリン酸亜鉛に代えた以外は実施例1と同様に試験した。結果を表2に示す。
【0045】
【実施例4】
触感を改善するために用いる粉体をステアリン酸亜鉛に代えた以外は実施例2と同様に試験した。結果を表2に示す。
【0046】
【実施例5】
固定化剤をステアリン酸モノグリセリドに代えた以外は、実施例1と同様に試験した。結果を表2に示す。ここで、ステアリン酸モノグリセリドは、牛脂を加水分解して脂肪酸とグリセリドに分離した後、蒸留して得たステアリン酸留分を、再びグリセリンエステル化したものを用いた。
【0047】
【実施例6】
固定化剤をステアリン酸モノグリセリドに代えた以外は、実施例3と同様に試験した。結果を表2に示す。用いたステアリン酸モノグリセリドは実施例5と同じである。
【0048】
【実施例7】
固定化剤をラウリン酸モノグリセリドに代えた以外は、実施例1と同様に試験した。結果を表2に示す。ここで、ラウリン酸モノグリセリドは、牛脂を加水分解して脂肪酸とグリセリドに分離した後、蒸留して得たラウリン酸留分を、再びグリセリンエステル化したものを用いた。
【0049】
【実施例8】
固定化剤をラウリン酸モノグリセリドに代えた以外は、実施例3と同様に試験した。結果を表2に示す。用いたラウリン酸モノグリセリドは実施例5と同じである。
【0050】
【比較例1】
バリア剤に粉体を含有させず、ヤシ油脂肪酸トリグリセリド:ステアリルアルコール:ビタミンEの重量比を47.5:47.5:5.0にして、オムツに塗工した以外は、実施例1と同様に試験した。その結果、オムツ表面も乳幼児の臀部もいずれも非常にべたつくというレベル1であった。皮膚の状態に変化はなかった。
【0051】
【比較例2】
バリア剤に粉体も酸化防止剤も含有させず、ヤシ油脂肪酸トリグリセリド:ステアリルアルコールの重量比を50.0:50.0にして、オムツに塗工した以外は、実施例1と同様に試験した。その結果、オムツ表面も乳幼児の臀部もいずれも非常にべたつくというレベル1であり、油脂酸化臭があり、油脂の酸化があり、皮膚に微かに紅斑が見られるという結果であった。
【0052】
以上の実施例1〜8及び比較例1、2を、表1及び表2にまとめた。
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
表1及び2から明らかなように、バリア剤に粉体を添加することで、バリア剤が塗布された吸収性物品において、油脂酸化が防止され、着用しても皮膚状態に変化がなくなることが分かる。なお、実施例5〜8において、ステアリン酸モノグリセリド及びラウリン酸モノグリセリドの製造原料として牛脂を用いたが、牛脂に限らずヤシ油などの他の油脂原料を用いても、同様な効果が得られる。
【0055】
【発明の効果】
本発明の吸収性物品バリア剤を吸収性物品の表面に塗布することで、吸収性物品を長時間装着しても、べたつかず、また、皮膚のかぶれも見られないという効果を奏することができた。
Claims (1)
- 触感を改良するための粉体としてのタルクまたは金属石鹸、油溶性酸化防止剤としてのビタミンE、エモリエント剤としての25℃で液体または半固形の脂肪酸トリグリセリド、及び、固定化剤としての融点が40〜90℃で20℃における表面張力が25〜45dyn/cmであるグリセリン脂肪酸エステル、パラフィンワックス、または高級アルコールから選ばれた一種以上からなる吸収性物品によるかぶれ防止用バリア剤。
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