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JP5146381B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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JP5146381B2
JP5146381B2 JP2009072419A JP2009072419A JP5146381B2 JP 5146381 B2 JP5146381 B2 JP 5146381B2 JP 2009072419 A JP2009072419 A JP 2009072419A JP 2009072419 A JP2009072419 A JP 2009072419A JP 5146381 B2 JP5146381 B2 JP 5146381B2
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Description

本発明は、液体を吐出させるよう動作するアクチュエータと、該アクチュエータへの駆動信号を供給するための配線板とを備える液体吐出装置に関する。
液体吐出装置の一例であるインクジェットヘッドは、圧電シートを積層してなる圧電式のアクチュエータを備えてなるものがある。このようなアクチュエータ内にはインクを吐出する動作を行わせるための複数の電極が設けられており、アクチュエータの表面には各電極と電気的に導通された電極端子が設けられている。これら電極端子に所定の電位を付与するため、アクチュエータの表面には配線板が重ねて設けられる。配線板は配線群が形成される絶縁性を有した樹脂材を有し、該樹脂材の表面には電極端子に対応する配線端子が露出しており、電極端子上に設置された導電性バンプが配線端子に接触することによってこれら端子間が電気的に接続される。配線板はアクチュエータに対してその外側へと延在し、インクジェットヘッド外部の基板に接続される。
配線板とアクチュエータの接合方法として、例えば特許文献1に示す所謂カバーコート工法が知られている。カバーコート工法では、配線端子が露出する樹脂材の表面に熱硬化性の接着剤を未硬化状態で塗布しておく。この配線板をアクチュエータに重ねてバーヒータなどで熱圧着すると、電極端子上のバンプが接着剤を突き破るようにして配線端子に接触する。これにより接着剤はバンプの外表面に付着してバンプを包囲する。そして、配線板を外表面側からの加熱により接着剤を硬化させる。これにより、配線板が接着剤を介してバンプと接合され、更に該バンプを介してアクチュエータに接合される。
特開2005−305847号公報
配線板をアクチュエータに熱圧着して接合する際には、配線板の樹脂材がアクチュエータに比べて熱膨張係数が高いため、加熱時に樹脂材が熱膨張すると共にその後の冷却時には逆方向に熱収縮する。この熱応力により、バンプと接着剤とからなる接合部には平面方向全方位に向く引っ張り荷重が作用し、バンプが接着剤から剥がれるおそれがある。
接合部が単一の場合、接合部に作用する引っ張り荷重は周囲に発散されて接合部に対する荷重の影響は小さい。しかしながら、特許文献1のように複数の接合部がある場合、配線板の樹脂材がアクチュエータとの接合領域の中心部から略放射状に膨張・収縮し、特に接合領域の外周縁において大きな引っ張り荷重が作用することがある。ある接合部の周囲に他の接合部が存在していれば、各接合部での引っ張り荷重が互いに打ち消し合うと考えられるが、上記外周縁に配される接合部においては、接合領域外側に他の接合部が存在しないため、この接合部に作用する引っ張り荷重に偏りが生じてバンプが接着剤から剥がれ易くなると考えられる。特に特許文献1のような接合方法によれば、電極端子と配線端子との導通はバンプと配線端子及び電極端子とが直接接触することにより確保されるため、このような剥離が生じると電気的な不具合が発生し易くなる。
また、インクジェットヘッドを他の部品と組み立てたり、配線板を前述した外部の基板に接続したりするため、圧電アクチュータから外部に引き出されている部分を掴み上げることがある。このとき、バンプに対して引っ張り荷重が集中的に作用し、バンプの外表面から接着剤が剥離する場合もある。
そこで本発明は、上述のような問題に対し、バンプと配線板及びアクチュエータとの接合強度を大きくし、以って配線板側の端子とアクチュエータ側の端子との導通を確保することを目的としている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出させるよう動作するアクチュエータと、前記アクチュエータを駆動させる駆動信号を当該アクチュエータに供給するための配線板と、前記配線板の表面上に設けられた第1端子、及び前記アクチュエータの表面上に設けられた第2端子の間に介在し、前記第1及び第2端子を電気的に導通させるための第1バンプとを備え、前記アクチュエータに重ねられた前記配線板が前記第1バンプを介して前記アクチュエータと接合されてなる液体吐出装置であって、前記第1バンプの周囲に配置される第2バンプを更に備え、前記第2バンプは、前記第1端子及び前記第2端子の少なくとも一方と平面視で部分的に重なるよう配置され、当該端子が設けられる前記表面から前記端子の外縁に噛み込むようにして設けられており、前記アクチュエータの前記表面に、複数の前記第2端子を配置する端子配置領域が規定され、前記第2バンプが、前記端子配置領域の外縁に配置された前記第2端子に対応して設けられており、前記配線板は前記アクチュエータと比べて熱膨張率が高く、前記配線板は前記第1及び第2バンプの加熱硬化の工程を経て前記アクチュエータと接合される構成であり、前記外縁の隅部に配置された前記第2端子に対応する前記第2バンプが、当該第2バンプに対応する前記第1バンプを基準にして前記配線板が熱変形する方向に沿って配置されていることを特徴としている。
このような構成とすることにより、配線板が引っ張られたり接合時に熱応力が発生したりしても、端子の外縁に噛み込む第2バンプを設けているため、この第2バンプによって平面方向に作用する引っ張り荷重を受けることができ、元々設置される第1バンプを保護することができる。この引っ張り荷重を受ける第2バンプは第1端子及び第2端子の少なくとも一方の外縁に噛み込んでおり、これら端子に対する接合強度が高められている。このため、第2バンプにおいて剥離が生じにくくなっている。このようなことから、第1及び第2バンプが第1端子及び第2端子と接触した状態を確保し、第1端子と第2端子との導通を確保することができる。
本発明によれば、バンプと配線板及びアクチュエータとの接合強度を大きくすることができ、第1端子及び第2端子の導通を確保することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドの分解斜視図である。 図1のインクジェットヘッド、配線基板及び補強プレートを組み立てた状態にして、図1のα−α線に沿って切断して示すインクジェットヘッドの部分断面図である。 図1に示す配線基板の下面図である。 図1に示す圧電アクチュエータ及び配線基板を組み立てた状態にして、図1のα−α線に沿って切断して示す圧電アクチュエータ及び配線基板の部分断面図である。 図1に示すインクジェットヘッドを組み立てた状態にして示すインクジェットヘッドの模式的平面図である。 図5に示す端子配置領域の隅部に配置されるバンプを示す図であり、(a)が該バンプ周辺を示すインクジェットヘッドの部分平面図、(b)が図6(a)のb−b線に沿って切断して示すインクジェットヘッドの部分断面図である。 図6に示すバンプ及び補強バンプを用いた配線基板及びインクジェットヘッドの接合手順を示す図であり、(a)がバンプ及び補強バンプを電極端子に設置すると共に配線基板に未硬化の接着剤を塗布した状態、(b)が配線基板を圧電アクチュエータに重ねて補強バンプが配線端子に接触した状態を夫々示している。 図6に示す補強バンプの配置変更例を示すインクジェットヘッドの部分平面図である。
以下これら図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1には本発明に係る液体吐出装置の実施形態として、インクジェットプリンタに搭載されるインクジェットヘッド1が例示されている。ここではインクジェットヘッド1よりインクが吐出する方向を下方、被吐出媒体の搬送方向をX方向、搬送方向と直交する方向をY方向とする。インクジェットヘッド1は、流路ユニット2に上側から圧電アクチュエータ3を重ねてなる。圧電アクチュエータ3は、その外形形状が流路ユニット2よりも小さく、平面視で流路ユニット2の輪郭内側に配され、流路ユニット2の上面には圧電アクチュエータ3で覆われていない枠状部分が形成される。インクジェットヘッド1をインクジェットプリンタに搭載する際には、インクジェットヘッド1の剛性を確保するため、流路ユニット2の上面の枠状部分が補強プレート4の下面に接着される。このとき、流路ユニット2上の圧電アクチュエータ3は、補強プレート4の中央部に形成された開口5内に配される。
圧電アクチュエータ3には上側から可撓性を有したシート状の配線基板6が重ねられる。圧電アクチュエータ3の上面には複数の電極端子7が形成され、配線基板6の下面には該電極端子7に所定の電位を印加するための配線端子36(図3参照)が形成されている。配線基板6は、配線端子36(図3参照)を電極端子7と電気的に導通させるようにして、圧電アクチュエータ3に機械的に接合される。配線基板6は圧電アクチュエータ3に重ねられる接合部8と、接合部8から延在する一対の延在部9,10とを有し、各延在部9,10には圧電アクチュエータ3を駆動するための駆動IC11,12が実装されている。接合部8は圧電アクチュエータ3と共に開口5内に配され、各延在部9,10は開口5の下方から上方へ引き出される。補強プレート4を接合したインクジェットヘッド1は、図示しない箱状のヘッドホルダに取り付けられる。配線基板6の延在部9、10は接合部8に対し折り曲げられ(図2参照)、ヘッドホルダ内にコンパクトに収容される。
流路ユニット2の上面の枠状部分には外部からインクを導入する4つのインク導入口13が開口し、補強プレート4にも各インク導入口13と上下に連通する4つの貫通孔14が開口している。なお、符号15はフィルタである。また、流路ユニット2の上面には多数の圧力室孔16が開口しており、これら圧力室孔16は後述するように圧電アクチュエータ3の下面で閉鎖される。
図2にはインクジェットヘッド1の部分断面図を示している。図2に示すように、流路ユニット2は複数枚のプレートの積層体であり、上面には前述したインク導入口13(図1参照)及び圧力室孔16が開口し、下面にはインクを吐出する複数のノズル17が開口している。そして、各プレートの開口や溝が互いに連通することによって流路ユニット2内にはインク導入口13(図1参照)より各ノズル17へとインクを導くインク流路18がそれぞれ形成される。インク流路18は、共通インク室19、共通インク室19から分岐する複数の接続流路20、各接続流路20に連通する複数の圧力室21、及び各圧力室21に連通する複数の流出路22からなり、各流出路22の下端にノズル17が個別に連通している。圧力室21は、圧力室孔16が圧電アクチュエータ3の下面で閉鎖されることで構成され、X方向に整列する複数の列がY方向に並んでいる。そのため、共通インク室19もX方向に延在していると共に、ノズル17、流出路22及び接続流路20もX方向に整列する複数の列がY方向に並んでいる。
圧電アクチュエータ3は、複数枚の圧電シート23〜28を積層してなる積層体の上面に樹脂製のトップシート29が重ねられてなる。下から数えて奇数枚目の圧電シート23,25,27の上面には各圧力室21に対して共通の共通電極30が設けられ、下から数えて偶数枚目の圧電シート24,26の上面には各圧力室21に対して個別の個別電極31が設けられている。各個別電極31は平面視で対応する圧力室21と重なるようにして配置されている。これにより、各圧力室21の上方には共通電極30と個別電極31とが交互に配置されていくこととなる。
図1を参照すると、圧電アクチュエータ3の上面(即ちトップシート29の上面)に形成された電極端子7には、Ag−Pd系の材料で印刷形成されていて、共通電極30と電気的に導通された共通電極端子32と、各個別電極31と電気的に導通された複数の個別電極端子33とが含まれる。共通電極端子32はトップシート29のX方向端縁部をY方向に延在しており、個別電極端子33は平面視で圧力室21(図2参照)と重なるようにして配置されている。共通電極端子32には配線基板6を介してグランド電位が定電位として供給される。個別電極端子33には、インクの吐出を要しない待機時にはグランド電位が供給される一方、対応する圧力室21(図2参照)内のインクをノズル17(図2参照)より吐出するに際しては配線基板6を介して駆動IC11,12(図1参照)の何れか一方からの駆動信号が供給される。駆動信号はグランド電位よりも高電位である。
図2に戻り、個別電極31に駆動信号に基づく高電位が印加されると、該個別電極31と共通電極30との間で挟まれた領域が変形し、該個別電極31に対応する圧力室21の容積が変動する。この容積変動に応じて圧力室21内のインクに吐出圧力が付与され、該インクは流出路22を介してノズル17より下方へと吐出される。
図3に示すように、配線基板6には共通電極30(図2参照)にグランド電位を定電位として供給するための定電位配線(図示せず)と、各個別電極31(図2参照)に駆動信号を供給するための複数の個別配線35とが設けられ、各個別配線35の一端部は駆動IC11,12の何れか一方に接続される。配線基板6の接合部8の下面に形成された配線端子36には、定電位配線34と接続される定電位配線端子37と、各個別配線35の他端部と接続される個別配線端子38とが含まれる。定電位配線端子37は接合部のX方向端縁部をY方向に延在し、個別配線端子38は圧力室孔16(図1参照)と同様にして配列されている。また、配線基板6には駆動IC11,12に接続される複数の入力用配線(図示せず)が個別配線35とは反対側に配設されている。
図4に示すように、配線基板6は表面に配線が形成される帯状の基板部39と、基板部39の配線が形成される面を被覆するレジスト部40とを有する。基板部39はポリイミド製で絶縁性及び可撓性を有している。接合部8においてはレジスト部40が部分的に切り欠かれており、この切り欠いた部分において配線端子7を外部に露出させるようにしている。
配線基板6は、例えば所謂カバーコート工法を用いて圧電アクチュエータ3に接合される。つまり、圧電アクチュエータ3の電極端子7上に導電性のバンプ41を設置し、配線基板6の接合部8のうち配線端子36が露出する面に未硬化状態の熱硬化性を有した接着剤42を塗布しておき、各配線端子36が対応する電極端子7と平面視で重なるようにして接合部8を圧電アクチュエータ3に上側から重ね、バーヒータ(図示せず)などで熱圧着させる。すると、バンプ41が未硬化状態の接着剤42を突き破るようにしてバンプ41の先端部が配線端子36に接触し、バンプ41の外表面に接着剤42が付着する。その後、接合部8に与えた熱で接着剤42を硬化させる。配線基板6は、接合部8の表面とバンプ41の外表面とに亘って付着している接着剤42を介し、バンプ41及び圧電アクチュエータ3と接合される。バンプ41は、銀や半田等の導電材を含む樹脂製の導電性接着材で形成されており,接着剤42を介して配線端子36と電気端子7とが機械的に接合されると同時に電気的に導通する。バンプ41は、印刷またはインクジェット法などで形成される。なお、電極端子7上に形成された当初は流動性を有しているものの、適した硬度を有するまで熱硬化させることによって適度な柔軟性を有した状態でその形状が保持される。
図5に示すように、圧電アクチュエータ3の上面には電極端子7が配置される端子配置領域Aが規定されており、該領域Aの輪郭線上にバンプ41が並ぶこととなる。該領域Aの輪郭線は圧電アクチュエータ3の平面視輪郭線に沿った略矩形状となる。
接合部8が圧電アクチュエータ3に接合された後には、前述したように延在部8が接合部8に対して折り曲げられる(図5矢印C参照)。このとき、接合部8に対して延在部9,10がX方向に引き出されているため、端子配置領域Aの輪郭線のうちY方向に延びる線B上にあるバンプ41′は、延在部9,10の折り曲げに伴う荷重が作用する。このため、当該バンプ41′が設けられている部分においては、端子配置領域Aの輪郭線上にはない他のバンプと比べ、配線基板6が圧電アクチュエータ3から相対的に剥がれ易い。
また、ポリイミド製の基板部39の熱膨張率と圧電層であるトップシート29の熱膨張率との違いや、バーヒータから配線基板6に伝達される熱量とトップシート29に伝達される熱量との違い等に基づいて、接着剤42(図4参照)を硬化させるときには配線基板6の熱膨張量がトップシート29の熱膨張量を上回る。このとき接合部8はその中心部から略放射状に熱膨張し、その後冷却される過程では逆方向に熱収縮する(図5矢印D参照)。よって、バンプ41には平面方向に互いに引っ張り荷重がかかる。あるバンプ41の周囲に他のバンプ41が配されている場合には、これらバンプに作用する各引っ張り荷重が互いに打ち消し合うと考えられるが、端子形成領域Aの輪郭線上に配されたバンプでは、該領域Aの外側に他のバンプが存在しないため、該バンプに作用する平面方向の引っ張り荷重に偏りがある。特に端子配置領域Aの輪郭線のうち隅部に配置されるバンプ41″においては、端子配置領域Aの中央部に配置された他のバンプと比べ、配線基板6の熱膨張・熱収縮の影響を受け易い。よって、配線基板6はこの部分において圧電アクチュエータ3から相対的に剥がれ易い。
そこで、図6には端子配置領域Aの隅部に配置されたバンプ41″周辺の構成が示されている。ここで、各個別電極端子33は、対応する個別電極31(図2参照)に導通するためのスルーホールが形成されるAg−Pd製の端子本体部43と、端子本体部43から突出するように形成されたガラスフリットを含むAg製の平面視矩形状のランド部44とを有し、バンプ41″はこのランド部44の中心部に設置される。端子本体部43は、圧力室21および活性部となる圧電層と対応する位置に形成され、ランド部44は、端子本体部43から圧力室21とは反対側に延出した延出部43a上に設けられている。このように接合ポイントが圧力室21や活性部から離れた位置にあるため、活性部の変形が接合により阻害されることはない。
そして、このバンプ41″に近接して補強バンプ45が設けられている。補強バンプ45は、バンプ41、41″と同様にして形成され、適度な柔軟性を有している。そして、ランド部44上とトップシート29の表面上とに跨るようにして設置されており、平面視において部分的にランド部44とオーバーラップしている。補強バンプ45は、バンプ41、41″と同様に柔軟性を有しているため、図6(b)に示すように、ランド部44の外縁部46に補強バンプ45が噛み込むようにして接触している。このとき、バンプ41″の周囲に、接着剤42が流動されているとともに、補強バンプ45とも接触しているため、ランド部44の外縁部46に補強バンプ45が噛み込んだ状態で接着剤42により固定されることにより、補強バンプ45の圧電アクチュエータ3に対する接合強度を高めることができる。
また、補強バンプ45は、ランド部44の中央部に配置されたバンプ41″を基準にして配線基板6の熱膨張・熱収縮の方向に沿って設けられている。換言すると、図6(a)にはこのバンプ41″を基準にした配線基板6の熱膨張・熱収縮の方向を便宜的に直線矢印Bで示しているが、補強バンプ45はこの直線矢印B上に配置される。
図7(a)には上記バンプ41″周辺におけるバンプ設置直後の状態を示している。このように配線基板6を圧電アクチュエータ3に重ねる前において、圧電アクチュエータ3のバンプ41″と共に補強バンプ45が形成されている。補強バンプ45は、ランド部44と部分的にオーバーラップしているとともに、補強バンプ45はランド部44の中央部に設置されるバンプ41″に比べ、圧電アクチュエータ3の上面からの突出高さが大きく形成される。なお、この時点でバンプ41″及び補強バンプ45は適度な柔軟性を有した状態に硬化されている。
このように補強バンプ45が高背であるため、配線基板6を圧電アクチュエータ3に重ねる過程では、まず補強バンプ45が接着剤42を突き破るようにして個別配線端子38に接触する(図7(b)参照)。このとき接着剤42は補強バンプ45の外表面に付着していく。この様態から更に配線基板6が圧電アクチュエータ3側に近付けられると、中央のバンプ41″も接着剤42を突き破るようにして個別配線端子38に接触する。この過程では補強バンプ45はさらに押し潰されて水平方向に広がるようにして変形する。このため補強バンプ45の外表面と中央のバンプ41″の外表面との間隔が縮まる。この態様から更に配線基板6を圧電アクチュエータ3側に近付け、中央のバンプ41″も押し潰したところで、配線基板6を圧電アクチュエータ3側に近づける動作を終了する(図7(b)参照)。これにより、補強バンプ45の外表面と中央のバンプ41″の外表面との間隔が更に縮まる。よって、これらバンプ45,41″の各外表面間には接着剤42が跨るようにして設けられる。接着剤42は、バンプ41″のみが配置されているときよりも補強バンプ45との接着面積が増えており、バンプに対する接合強度が向上している。さらに、補強バンプ45は個別配線端子38の外縁部47に噛み込むようにして設けられる。これにより、補強バンプ45の配線基板6に対する接合強度を高めることができる。なお、このようにして補強バンプ45が外縁部47に噛み込むのは、図6に示したように個別配線端子38を平面視で圧電アクチュエータに投影したときに補強バンプ45が部分的に個別配線端子38とオーバーラップするように配置されているためである。
その後、加熱により、接着剤42が硬化される。このとき、中央のバンプ41″を基準にして配線基板6の熱膨張の方向に沿って補強バンプ45が設けられているため、配線基板6の圧電アクチュエータ3に対する相対的な熱膨張によって中央のバンプ41″に作用する荷重が、補強バンプ45によって受け止められる。これにより、中央のバンプ41″が配線基板6より受ける熱膨張の影響を緩和することができ、配線基板6がこの部分において圧電アクチュエータ3から剥がれ難くすることができる。加熱終了後の熱収縮が生じるときの作用もこれと同様であり、中央のバンプ41″が配線基板6より受ける熱収縮の影響を緩和することができる。
なお、この補強バンプ45は端子配置領域A(図5参照)の隅部に配置されるバンプ41″を基準にして熱膨張・熱収縮する方向に沿って設けられるとしたが、圧電アクチュエータ3の上面の内側に設けてもよいし、外側に設けてもよい。また、図7の例示では、補強バンプ45を一つのみ設けるとしたが、2つの補強バンプ45を中央のバンプ41″を挟むようにして配置してもよく、その場合はより高い補強効果が見込まれる。また、補強バンプ45は、バンプ41とともに銀を含む樹脂材料で形成されているため、端子に対しての導通箇所を増やす効果も見込まれる。
また、図5に示すように、端子配置領域Aの輪郭線のうち前述の線B上に配置されるバンプ41′の周囲に、補強バンプ45を設けてもよい。この場合、補強バンプ45は、バンプ41′を基準にして延在部9,10が設けられている側に配置されていることが好ましい。これにより、延在部9,10の折り曲げに伴う荷重を補強バンプ45で受け止めることができ、バンプ41′が配線基板6より受ける折り曲げの影響を緩和することができる。この場合においても、補強バンプ45は配線端子の外縁部及び電極端子の外縁部の少なくとも一方に噛み込むようにして設置することができ、これにより配線端子7及び/又は圧電アクチュエータ3に対する補強バンプ45の接合強度を高めることができる。
勿論、端子配置領域Aの輪郭線の内側に配置される電極端子に対しても、そのランド中央に配置されるバンプに近接するよう補強バンプを配置してもよい。
図8は補強バンプ145の配置の変更例を示している。図8に示すように、ランド部44の中央に配置されたバンプ41を外囲するようにして複数の補強バンプを設けてもよい。このようにしておくことで、複数の接合部において外縁部や隅部においても引っ張り荷重による偏りがどの方向にあったとしてもその偏りを補うことができるため、補強構造として効果的である。これら補強バンプ145は、中央のバンプ41の平面視中央部を中心とする仮想円に沿って等間隔に配置される。
このようにして複数の補強バンプ145を設けることにより、中央のバンプ41に作用する熱膨張・熱収縮の影響や、延在部の折り曲げに伴う荷重が緩和され、中央のバンプ41が配線基板の配線端子に接触した状態を良好に維持することができる。
図8に示すように、複数の補強バンプ145を設けるときには、その一部がランド部44の端部46に食い込むようにして配置されていなくてもよい。このようにランド部44の端縁部46に食い込んでいない補強バンプ145については、配線端子に対する接合強度を高めるため、配線端子の端縁部に食い込むようにして配置されていればよい。
なお、本実施形態では、導通を考慮して補強バンプが導電性を含む樹脂材料で形成されているが、特にこれに限られることはなく、補強に特化させて設ける場合は導電性材料を含まなくてもよいし、ランド部に噛み込ませることができるのであれば、さらに硬度がある材料を用いてもよい。また、ランド部や電極の形状や、補強バンプの数や配置など適宜変形可能である。
また、本実施形態では、圧電アクチュエータと配線部材との接合に際して所謂カバーコート工法を用いている。このカバーコート工法では、バンプと端子とを接合するに際して熱硬化性樹脂の接着作用を利用するものであるが、これは、バンプが印刷又はインクジェット法等による形成後の加熱で硬化することにより、バンプの接着作用が無くなってしまうことによる。カバーコート工法を適用すると、アクチュエータと配線基板との間にバンプが介在して両者間の距離が確保されるだけでなく、導電性ろう材や導電性接着剤による接合で生じる流動状態のろう材や接着剤のはみ出しが生じないため、アクチュエータの活性部の変形が阻害されるのを防ぐことができる。但し、バンプによってアクチュエータと配線基板の間の距離が確保されていれば必ずしも接着剤を利用する必要はなく、その他の接合方法にも本発明を適用可能である。例えば、バンプ41、41″および補強バンプ45を、加熱した後にその接着作用が残りつつもバンプとしての形状が維持される程度に硬化させておくようにすれば、バンプ自体の接着作用で接着剤を利用せずとも端子とバンプとを接合可能になる。このように接着剤を利用しない接合方法においても、補強バンプ45をランド部44に噛み込ませるようにして設置することにより、本実施形態と同様の作用効果が得られる。
これまで本発明に係る実施形態について説明したが、上記構成は一例に過ぎず、本発明の範囲内で適宜変更可能である。なお、本発明に係る液体吐出装置として、インクジェットプリンタに搭載されるインクジェットヘッドと、これに電気的及び機械的に接続される配線基板とからなる組立体を例示したが、インク以外の液体、例えば着色液を吐出して液晶表示装置のカラーフィルタを製造する装置、導電液を吐出して電気配線を形成する装置などに使用する液滴吐出装置に適用してもよい。
本発明は、バンプと配線板及びアクチュエータとの接合強度を大きくすることができ、配線板側の端子とアクチュエータ側の端子との導通を確保することができるという作用効果を奏し、圧電アクチュエータに配線基板を接合してなる組立体を搭載するインクジェットプリンタに適用すると有益である。
A 端子配置領域
1 インクジェットヘッド
2 流路ユニット
3 圧電アクチュエータ
6 配線基板
7 電極端子
8 接合部
9,10 延在部
32 共通電極端子
33 個別電極端子
36 配線端子
37 定電位配線端子
38 個別配線端子
41,41′,41″ バンプ
42 接着剤
43 端子本体部
44 ランド部
45,145 補強バンプ
46 外縁部
47 外縁部

Claims (5)

  1. 液体を吐出させるよう動作するアクチュエータと、
    前記アクチュエータを駆動させる駆動信号を当該アクチュエータに供給するための配線板と、
    前記配線板の表面上に設けられた第1端子、及び前記アクチュエータの表面上に設けられた第2端子の間に介在し、前記第1及び第2端子を電気的に導通させるための第1バンプとを備え、
    前記アクチュエータに重ねた前記配線板が前記第1バンプを介して前記アクチュエータと接合されてなる液体吐出装置であって、
    前記第1バンプの周囲に配置される第2バンプを更に備え、
    前記第2バンプは、前記第1端子及び前記第2端子の少なくとも一方と平面視で部分的に重なるよう配置され、当該端子が設けられる前記表面から前記端子の外縁に噛み込むようにして設けられており、
    前記アクチュエータの前記表面に、複数の前記第2端子を配置する端子配置領域が規定され、
    前記第2バンプが、前記端子配置領域の外縁に配置された前記第2端子に対応して設けられており、
    前記配線板は前記アクチュエータと比べて熱膨張率が高く、前記配線板は前記第1及び第2バンプの加熱硬化の工程を経て前記アクチュエータと接合される構成であり、
    前記外縁の隅部に配置された前記第2端子に対応する前記第2バンプが、当該第2バンプに対応する前記第1バンプを基準にして前記配線板が熱変形する方向に沿って配置されていることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第2バンプは、前記配線板を前記アクチュエータに重ねる前の状態において、前記第1バンプと比べて高背であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 複数の前記第2バンプが前記第1バンプを取り囲むようにして設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記配線板は、前記第1端子が形成されている前記表面上に塗布した接着剤を前記第1バンプ及び前記第2バンプの表面上に付着させた状態で硬化させることにより、前記アクチュエータと接合される構成であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記第1バンプは、前記配線板を前記アクチュエータに重ねる前の状態において、前記第2端子に設けられ、
    前記第2バンプは、前記配線板を前記アクチュエータに重ねる前の状態において、前記第2端子が設けられる前記アクチュエータの表面から前記第2端子の外縁に噛み込むようにして設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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