JP5142309B2 - 湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物 - Google Patents
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Description
その基材の基本的な構成としては、表皮層、接着剤層、多孔質層、繊維基材及び繊維質基材と高分子弾性体からなる基材からなるものであって、その製造方法としては、例えば、以下のような工程がある。
〔工程1〕凹凸模様のある離型紙の上に着色したポリウレタン有機溶剤溶液を塗布後、乾燥してフィルム化し、次いで、
〔工程2〕得られたフィルム上に溶剤系の2液ポリウレタン接着剤を塗布し乾燥させ、
〔工程3〕ポリウレタン樹脂組成物のジメチルホルムアミド(以下、DMFともいう。)溶液を不織布、織物、編物などに含浸あるいはコーティングせしめ、これを水凝固浴あるいはDMF−水の混合溶液からなる凝固浴中で、前記ポリウレタン樹脂を凝固せしめた多孔質層(いわゆる湿式加工法)と貼り合わせ、
〔工程4〕最後に、離型紙を剥離する工程、が一般的に行われている。
しかしながら、かかる方法では、熱可塑性エラストマーと着色マスターバッチを押出機にて溶融混練する際に熱履歴により樹脂が変色し、溶融混練中の着色が不均一となり易く、生産時の色替えの際に押出機内を洗浄するために大量の洗浄用樹脂が必要であり、洗浄に時間もかかり、洗浄効率が極めて悪いという問題もある。
また、前記方法では、柔軟な風合いを得るために、熱可塑性エラストマーに発泡剤を添加して多孔質層を形成しているが、押出機内での発泡剤の熱分解を制御することが困難であり、均一な泡(セル)を有する多孔質層が得られ難く、押出機から吐出された該多孔層をクッション性のある繊維質基材に押し付けて塗布するため膜厚の制御が困難、繊維質基材へ該樹脂が浸透して風合いが硬くなるといった問題も有していた。
しかし、前記ポリウレタン発泡体シートは、その表面の耐摩擦性が十分でないことから、前記ポリウレタン発泡体からなる層の上に表皮層を設ける必要があり、作業工程が増加するという問題がある。
しかし、前記不透明着色反応性ホットメルト接着剤は、印刷模様層の隠蔽性の向上だけを目的としてチタン系白色顔料と該接着剤を混合しただけであるため、顔料と該接着剤との界面の濡れ性が十分でなく、顔料の均一分散性、即ち着色の均一性が十分でなく、耐摩耗性も十分とは言い難い。また、前記不透明着色反応性ホットメルト接着剤からなる層は、硬度が高いため耐擦傷性、耐衝撃性などに優れるものの、柔軟な風合いや低温時と常温時の風合いの変化が少なく、寒冷地でのひび割れが発生しない屈曲性(特に、低温屈曲性)が求められる用途に使用することは適さない。
前記着色剤(B)がビヒクル(C)として1000〜20000の数平均分子量を有するポリプロピレングリコール又はグリセリンのプロピレンオキサイド付加体又はポリテトラメチレングリコール及び顔料(D)を含み、前記ホットメルトウレタンプレポリマー(A)と前記着色剤(B)との重量割合(A)/(B)が、100/20〜100/100の範囲内であることを特徴とする着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物に関するものである。
また、本発明の湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物によれば、表面外観や表面品位などの意匠性、耐久性(例えば、耐加水分解性など)及び耐摩耗性に優れ、繊維質基材との接着性などに優れる表皮を形成できることから、合成皮革や人工皮革をはじめとする積層体シートの表面層に使用することができる。
先ず、本発明の着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物における各構成成分について説明する。
一般に、ウレタンプレポリマーといわれるものは、比較的低分子量のものが多いが、当業者においては、数万の数平均分子量(Mn)を有するものもウレタンプレポリマーと称されており、本発明においても数万の数平均分子量(Mn)を有するウレタンプレポリマーも使用することができる。
前記ウレタンプレポリマー(A)が有する湿気架橋反応性は、ウレタンプレポリマー(A)が有するイソシアネート基と湿気(水)が反応して開始する架橋反応に由来するものであり、イソシアネート基に起因する性質である。
また、前記ポリエステル系ポリオールとしては、前記多価アルコールを開始剤として使用しγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトンなどを開環重合させたγ−ブチロラクトン類、ε−カプロラクトン類を使用することができる。
なかでもポリテトラメチレングリコールや、グリセリンとプロピレングリコールとを反応させて得られる3つの水酸基を有するポリプロピレングリコールを使用することが、着色均一性、風合い及び低温屈曲性に優れたシート等を形成できる湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得ることができるため好ましい。
実施例及び比較例に記載の各ホットメルトウレタンプレポリマーの溶融粘度(mPa・s)をコーンプレート粘度計(ICI社製)を用いて、測定温度125℃にて測定した。
実施例及び比較例に記載の各ホットメルトウレタンプレポリマーの湿気硬化反応後の硬化物のガラス転移温度(Tg)は、前記ウレタンプレポリマー(A)を用いて作成した150μm厚みのフィルムを環境温度23℃、相対湿度65%の環境下で7日間熟成させた後、動的粘弾性測定(レオメトリック社製)による損失正接(tanδ)のピーク温度を、周波数1Hz、5℃/分の昇温速度にて測定した。
実施例及び比較例で調製した着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物の着色均一性を目視で観察して、下記の4段階で評価した。
○:良好。
△:若干色むらが認められる。
×:色むらが認められる。
実施例及び比較例で調製した着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を用いて得られたシートの表面を、CS−10の摩耗輪を用いて1kg荷重で10000回摩耗して、その重量減量であるテーバー摩耗量(mg)及び外観変化を目視で観察して、下記の4段階で評価した。
○:良好。
△:表面が若干欠損している。
×:表面が欠損している。
実施例及び比較例で得た着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を用いて得られたシートの耐屈曲性を、フレキソメーター〔東洋精機製(株)製〕を用い、常温(23℃)で20万回、及び低温(−10℃)で10万回試験に供した後の外観を目視で評価した。
○:良好。
△:表面が若干破断している。
×:表面が破断している。
実施例及び比較例で得た着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を用いて得られたシートを、5mm幅の試験片にカットして、JIS K−7311に準拠してテンシロン((株)島津製作所製、ヘッドスピード=300mm/分)を用いて引張特性を測定した。
実施例及び比較例で得られた着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を用いて得られたシートを耐加水分解試験(促進試験条件:温度70℃、相対湿度95%、10週間保持)に供した後、上記と同様の方法で引張特性を測定して、評価後の外観変化を観察し、下記の判定基準に従い評価した。
○:促進試験後の外観変化全く無し。
△:促進試験後の外観変化一部に有り。
×:促進試験後の外観変化全体に有り。
実施例及び比較例で使用する着色剤は、ビヒクルと、温度60℃で1日乾燥して脱水した酸化チタン系顔料を表1〜3に記載の各配合割合に従い仕込み、卓上ボールミルにて120℃で1000rpmの条件で30分間、均一になるまで混合攪拌を行うことで調製した。
《着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物1》
表1の配合に従い1リットル4ツ口フラスコに、数平均分子量(Mn)が2000のポリテトラメチレングリコール(以下、PTMGと記載する。)の70重量部、及びアジピン酸(以下、AAと省略する。)とヘキサンジオール(以下、HGと省略する。)を反応させてなる数平均分子量(Mn)が2000のポリエステルポリオールの30重量部を加えて、120℃にて減圧加熱して、水分0.05重量%となるまで脱水した。次いで、60℃に冷却後、キシリレンジイソシアネート(以下、XDIと省略する。)を15.0重量部、及び触媒としてジ−n−ブチル錫ジラウレート(以下、DBTDLと省略する。)を0.01重量部加えた後、110℃まで昇温して、イソシアネート基含有量が一定となるまで5時間反応して、プレポリマー1(以下、ポリマー1と省略する。)を得た。前記ポリマー1の125℃における溶融粘度は4000mPa・sであり、イソシアネート基含有量は2.1重量%、ガラス転移温度(Tg)は−30℃であった。
前記ポリマー1と、ビヒクルとしてポリプロピレングルコール(以下、PPGと省略する。)のとしてMnが5000のものを使用し、顔料として酸化チタン系顔料を用いて[PPG/酸化チタン系顔料]=60/40重量比の混合比率に従って調製した着色剤1を120℃に加温して、ポリマー1/着色剤1=100/20重量比の混合比率に従い、ミキシングヘッドを120℃に設定した2液混合攪拌機にて混合して本発明の着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物1(以下、樹脂1と省略する。)を得た。
前記樹脂1を、120℃に設定したバーコーターにて、厚み150μmで離型紙に塗布して、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で7日間放置して、シート1を得た。本発明のシート1の特性評価結果を表1に示した。シート1は、着色均一性、耐摩耗性、耐屈曲性及び耐加水分解性などの各種特性に優れていた。
《着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物2》
表1の配合に従い、前記ポリマー1と、ビヒクルとしてMnが15000であるPPGと顔料として酸化チタン系顔料を用いて[PPG/酸化チタン系顔料]=60/40重量比の混合比率に従って調製した着色剤2を、120℃に加温して、ポリマー1/着色剤2=100/20重量比の混合比率に従い、ミキシングヘッドを120℃に設定した2液混合攪拌機にて混合して本発明の着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物2(以下、樹脂2と省略する。)を得た。
前記樹脂2を、120℃に設定したバーコーターにて、厚み150μmで離型紙に塗布して、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で7日間放置して、シート2を得た。シート2の特性評価結果を表1に示した。シート2は、着色均一性、耐摩耗性、耐屈曲性及び耐加水分解性などの各種特性に優れていた。
《着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物3》
表1の配合割合に従い、前記ポリマー1と、ビヒクルとしてグリセリンのプロピレンオキサイド付加体(以下、G−PPGと省略する。)のうちMnが3000のものを使用し、顔料として酸化チタン系顔料を用いて[G−PPG/酸化チタン系顔料]=60/40重量比の混合比率に従って調製した着色剤3を120℃に加温して、ポリマー1/着色剤3=100/20重量比の混合比率に従い、ミキシングヘッドを120℃に設定した2液混合攪拌機にて混合して本発明の着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物3(以下、樹脂3と省略する。)を得た。
前記樹脂3を、120℃に設定したバーコーターにて、厚み150μmで離型紙に塗布して、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で7日間放置して、シート3を得た。シート3の特性評価結果を表1に示した。シート3は、着色均一性、耐摩耗性、耐屈曲性及び耐加水分解性などの各種特性に優れていた。
《着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物4》
表1の配合に従い、前記ポリマー1に、γ−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランの16重量部とAP−1(酸性リン酸エステル;大八化学工業株式会社製)を1.0重量部追加して、2時間反応させてプレポリマー2(以下、ポリマー2と省略する。)を得た。前記ポリマー2の125℃における溶融粘度は6000mPa・sであり、イソシアネート基含有量は1.0重量%、ガラス転移温度(Tg)は−35℃であった。
前記ポリマー2と、前記着色剤1を120℃に加温して、ポリマー2/着色剤1=100/20重量比の混合比率に従い、ミキシングヘッドを120℃に設定した2液混合攪拌機にて混合して本発明の着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物4(以下、樹脂4と省略する。)を得た。
前記樹脂4を、120℃に設定したバーコーターにて、厚み150μmで離型紙に塗布して、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で7日間放置して、シート4を得た。シート4の特性評価結果を表1に示した。シート4は、着色均一性、耐摩耗性、耐屈曲性及び耐加水分解性などの各種特性に優れていた。
《着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物5》
表1の配合割合に従い1リットル4ツ口フラスコに、Mnが2000のPTMGの40重量部、及びAAとHGを反応させてなるMnが2000のポリエステルポリオールの60重量部を加えて、120℃にて減圧加熱して、水分0.05重量%となるまで脱水した。次いで、60℃に冷却後、XDIを15.0重量部、及び触媒としてDBTDLを0.01重量部加えた後、110℃まで昇温して、イソシアネート基含有量が一定となるまで5時間反応して、プレポリマー3(以下、ポリマー3と省略する。)を得た。前記ポリマー3の125℃における溶融粘度は4000mPa・sであり、イソシアネート基含有量は2.1重量%、ガラス転移温度(Tg)は−15℃であった。
前記ポリマー3と、前記着色剤1を120℃に加温して、ポリマー3/着色剤1=100/20重量比の混合比率に従い、ミキシングヘッドを120℃に設定した2液混合攪拌機にて混合して本発明の着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物5(以下、樹脂5と省略する。)を得た。
前記樹脂5を、120℃に設定したバーコーターにて、厚み150μmで離型紙に塗布して、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で7日間放置して、シート5を得た。シート5の特性評価結果を表1に示した。シート5は、着色均一性、耐摩耗性、耐屈曲性及び耐加水分解性などの各種特性に優れていた。
《着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物6》
表2の配合割合に従い、前記ポリマー1と、ビヒクルとしてMnが2000であるPTMGと、顔料として酸化チタン系顔料を用いて[PTMG/酸化チタン系顔料]=60/40重量比の混合比率に従って調製した着色剤4を、120℃に加温して、ポリマー1/着色剤4=100/20重量比の混合比率に従い、ミキシングヘッドを120℃に設定した2液混合攪拌機にて混合して本発明の着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物6(以下、樹脂6と省略。)を得た。
前記樹脂6を、120℃に設定したバーコーターにて、厚み150μmで離型紙に塗布して、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で7日間放置して、シート6を得た。シート6の特性評価結果を表2に示した。シート6は、着色均一性、耐摩耗性、耐屈曲性及び耐加水分解性などの各種特性に優れていた。
《着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物7》
表2の配合割合に従い1リットル4ツ口フラスコに、Mnが2000のPTMGの70重量部、及びAAとHGを反応させてなるMnが2000のポリエステルポリオールの30重量部を加えて、120℃にて減圧加熱して、水分0.05重量%となるまで脱水した。次いで、60℃に冷却後、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、4,4’−MDIと省略する。)を25.0重量部を加えた後、110℃まで昇温して、イソシアネート基含有量が一定となるまで5時間反応してプレポリマー4(以下、ポリマー4と省略する。)を得た。前記ポリマー4の125℃における溶融粘度は6000mPa・sであり、イソシアネート基含有量は2.2重量%、ガラス転移温度(Tg)は−30℃であった。
表2の配合割合に従い、前記ポリマー4と、前記着色剤4を、120℃に加温して、ポリマー4/着色剤4=100/20重量比の混合比率に従い、ミキシングヘッドを120℃に設定した2液混合攪拌機にて混合して本発明の着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物7(以下、樹脂7と省略する。)を得た。
前記樹脂7を、120℃に設定したバーコーターにて、厚み150μmで離型紙に塗布して、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で7日間放置して、シート7を得た。シート7の特性評価結果を表3に示した。シート7は、着色均一性、耐摩耗性、耐屈曲性及び耐加水分解性などの各種特性に優れていた。
《着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物8》
表2の配合割合に従い前記ポリマー1と、ビヒクルとして可塑剤であるジオクチルフタレート(以下、DOPと省略する。)と顔料として酸化チタン系顔料を用いて[DOP/酸化チタン系顔料]=60/40重量比の混合比率に従って調製した着色剤5を120℃に加温して、ポリマー1/着色剤5=100/20重量比の混合比率に従い、ミキシングヘッドを120℃に設定した2液混合攪拌機にて混合して着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物8(以下、樹脂8と省略。)を得た。
前記樹脂8を、120℃に設定したバーコーターにて、厚み150μmで離型紙に塗布して、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で7日間放置して、シート8を得た。シート8の特性評価結果を表2に示したが、前記着色剤5は使用した顔料が沈降したものであったため、着色均一性及び耐摩耗性に劣り、また耐加水分解試験後に該組成物表面に可塑剤がブリードし表面品位に劣るものであった。
《着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物9》
表2の配合割合に従い1リットル4ツ口フラスコに、Mnが2000のPTMGの10重量部、及びAAとHGを反応させてなるMnが2000のポリエステルポリオールの90重量部を加えて、120℃にて減圧加熱して、水分0.05重量%となるまで脱水した。次いで、60℃に冷却後、XDIを15.0重量部、及び触媒としてDBTDLを0.01重量部加えた後、110℃まで昇温して、イソシアネート基含有量が一定となるまで5時間反応してプレポリマー5(以下、ポリマー5と省略する。)を得た。前記ポリマー5の125℃における溶融粘度は5000mPa・sであり、イソシアネート基含有量は2.1重量%、ガラス転移温度(Tg)は40℃であった。
前記ポリマー5と、前記着色剤1を120℃に加温して、ポリマー5/着色剤1=100/20重量比の混合比率に従い、ミキシングヘッドを120℃に設定した2液混合攪拌機にて混合して着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物9(以下、樹脂9と省略する。)を得た。
前記樹脂9を、120℃に設定したバーコーターにて、厚み150μmで離型紙に塗布して、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で7日間放置して、シート9を得た。シート9の特性評価結果を表2に示したが、シート9は、−10℃での低温屈曲性及び耐加水分解性に劣るものであった。
《着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物10》
表2の配合に従い1リットル4ツ口フラスコに、Mnが2000のPTMGの30重量部、及びAAとHGを反応させてなるMnが2000のポリエステルポリオールの70重量部を加えて、120℃にて減圧加熱して、水分0.05重量%となるまで脱水した。次いで、60℃に冷却後、XDIを15.0重量部、及び触媒としてDBTDLを0.01重量部加えた後、110℃まで昇温して、イソシアネート基含有量が一定となるまで5時間反応してプレポリマー6(以下、ポリマー6と省略する。)を得た。前記ポリマー6の125℃における溶融粘度は4500mPa・sであり、イソシアネート基含有量は2.1重量%、ガラス転移温度(Tg)は30℃であった。
前記ポリマー6と、前記着色剤1を120℃に加温して、ポリマー6/着色剤1=100/20重量比の混合比率に従い、ミキシングヘッドを120℃に設定した2液混合攪拌機にて混合して着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物10(以下、樹脂10と省略。)を得た。
前記樹脂10を、120℃に設定したバーコーターにて、厚み150μmで離型紙に塗布して、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で7日間放置して、シート10を得た。シート10の特性評価結果を表2に示したが、シート10は、−10℃での低温屈曲性及び耐加水分解性に劣るものであった。
《着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物11》
表3の配合割合に従い、前記ポリマー1と、ビヒクルとしてMnが700であるPPGと顔料として酸化チタン系顔料を用いて[PPG/酸化チタン系顔料]=60/40重量比の混合比率に従って作製した着色剤6を、120℃に加温して、ポリマー1/着色剤6=100/20重量比の混合比率に従い、ミキシングヘッドを120℃に設定した2液混合攪拌機にて混合して着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物11(以下、樹脂11と省略。)を得た。
前記樹脂11を、120℃に設定したバーコーターにて、厚み150μmで離型紙に塗布して、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で7日間放置して、シート11を得た。シート11の特性評価結果を表3に示した。シート11は、着色均一性及び耐摩耗性が劣り、表面品位が良好ではなかった。
《着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物12》
表3の配合割合に従い、前記ポリマー1と、ビヒクルとしてMnが25000であるPPGと顔料として酸化チタン系顔料を用いて[PPG/酸化チタン系顔料]=60/40重量比の混合比率に従って調製した着色剤7を、120℃に加温して、ポリマー1/着色剤7=100/20重量比の混合比率に従い、ミキシングヘッドを120℃に設定した2液混合攪拌機にて混合して着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物12(以下、樹脂12と省略。)を得た。
前記樹脂12を、120℃に設定したバーコーターにて、厚み150μmで離型紙に塗布して、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で7日間放置して、シート12を得た。シート12の特性評価結果を表2に示した。シート12は、着色均一性に劣り、表面品位もかなり劣っていた。また、耐摩耗性、耐加水分解性なども劣るものであった。
PTMG;ポリテトラメチレングリコール
HG ;1,6−ヘキサンジオール
AA ;アジピン酸
PPG ;ポリプロピレングリコール
XDI ;キシリレン−ジイソシアネート
DBTDL;ジ−n−ブチル錫ジラウレート
4,4‘−MDI;4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート
G−PPG;グリセリンのプロピレンオキサイド付加体
DOP ;ジ−オクチルフタレート
Claims (5)
- ポリテトラメチレングリコールを40〜80重量%含有するポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られる分子末端にイソシアネート基を有するホットメルトウレタンプレポリマー(A)、及び着色剤(B)を含有してなり、
前記着色剤(B)がビヒクル(C)として1000〜20000の数平均分子量を有するポリプロピレングリコール又はグリセリンのプロピレンオキサイド付加体又はポリテトラメチレングリコール及び顔料(D)を含み、前記ホットメルトウレタンプレポリマー(A)と前記着色剤(B)との重量割合(A)/(B)が、100/20〜100/100の範囲内であることを特徴とする着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。 - 前記ビヒクル(C)と顔料(D)との重量割合(C)/(D)が、95/5〜40/60の範囲内である請求項1に記載の着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
- 前記ホットメルトウレタンプレポリマー(A)が、分子末端にイソシアネート基と加水分解性アルコキシシリル基を有するものである請求項1又は2に記載の着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
- 前記ホットメルトウレタンプレポリマー(A)の全量に対する、前記ホットメルトウレタンプレポリマー(A)の有するイソシアネート基の重量割合が、0.5〜10.0重量%の範囲内である請求項1〜3の何れか一項に記載の着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
- コーンプレート粘度計を用いて125℃で測定した前記ホットメルトウレタンプレポリマー(A)の溶融粘度が、100〜100,000mPa・sの範囲内である請求項1〜4の何れか一項記載の着色された湿気硬化性ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
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