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JP5133578B2 - 絶縁電線およびワイヤーハーネス - Google Patents

絶縁電線およびワイヤーハーネス Download PDF

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Description

本発明は、絶縁電線およびワイヤーハーネスに関し、さらに詳しくは、車両部品、電気・電子機器部品などに好適に用いられる絶縁電線およびワイヤーハーネスに関するものである。
従来、自動車部品などの車両部品、電気・電子機器部品などの配線に用いられる絶縁電線としては、一般に、導体の外周に、ハロゲン系難燃剤を添加した塩化ビニル樹脂組成物を被覆したものが広く用いられてきた。
しかしながら、この種の塩化ビニル樹脂組成物は、ハロゲン元素を含有しているため、車両の火災時や電気・電子機器の焼却廃棄時などの燃焼時に有害なハロゲン系ガスを大気中に放出し、環境汚染の原因になるという問題があった。
そのため、地球環境への負荷を抑制するなどの観点から、近年では、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂に、ノンハロゲン系難燃剤として水酸化マグネシウム等の金属水酸化物を添加した、いわゆるノンハロゲン系難燃性樹脂組成物への代替が進められている。
ところが、基本的にオレフィン系樹脂は燃えやすく、また、ノンハロゲン系難燃剤は、ハロゲン系難燃剤に比較して難燃化効果に劣る。したがって、ノンハロゲン系難燃性樹脂組成物では、十分な難燃性を確保するため、金属水酸化物を多量に添加する必要があり、これに起因して耐外傷性などの機械的特性が著しく低下するという問題があった。
そこで、このような問題を改善するため、例えば特許文献1には、ポリエチレンまたはαオレフィン共重合体とエチレン共重合体またはゴムとを含む樹脂成分中に、金属水酸化物、架橋助剤を添加し、さらに特定の官能基を含有させてなる難燃性樹脂組成物が開示されている。
特許第3280105号公報
しかしながら、従来知られる難燃性樹脂組成物を導体の外周に被覆した絶縁電線は、耐外傷性、耐摩耗性などの機械的特性が未だ満足できるものではなく、さらなる改良の余地があった。
本発明が解決しようとする課題は、十分な難燃性を有し、従来よりも耐外傷性、耐摩耗性に優れた絶縁電線を提供することにある。また、この絶縁電線を含んだワイヤーハーネスを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る絶縁電線は、導体の外周に少なくとも1層以上の絶縁層が被覆されており、前記絶縁層のうち少なくとも1層は、(A)オレフィン系樹脂60〜99重量%、(B)スチレン系熱可塑性エラストマー40〜1重量%、を含むポリマー成分100重量部と、(C)金属水酸化物50〜200重量部と、(D)アスペクト比が30以上の繊維状物質0.1〜20重量部とを含む樹脂組成物よりなり、前記繊維状物質は、炭素系の繊維状物質であることを要旨とするものである。
この場合、前記繊維状物質の60%以上は、当該電線の軸方向と略平行に配列していると良い。
また、前記樹脂組成物の体積固有抵抗値は、10(Ω・mm)以上であると良い。
また、前記樹脂組成物は、さらに球状物質(ただし、(C)金属水酸化物を除く)を含んでいると良い。
そして、上記絶縁電線は、導体の外周に2層以上の絶縁層が被覆されており、前記絶縁層のうち、内層に位置する少なくとも1層は、前記樹脂組成物よりなり、前記絶縁層のうち最外層は、繊維状物質を含んでいないと良い。
このとき、当該電線表面の水接触角度が60°以上であると良い。
さらに、前記最外層の厚みは、5〜300μmの範囲内にあると良い。
一方、本発明に係るワイヤーハーネスは、上記絶縁電線を含むことを要旨とするものである。
本発明に係る絶縁電線は、導体の外周に被覆された絶縁層のうち少なくとも1層が、特定量の金属水酸化物と、アスペクト比が特定範囲内にある特定量の繊維状物質とを含む樹脂組成物よりなっている。そのため、十分な難燃性を有するとともに、従来の絶縁電線に比較して、耐外傷性、耐摩耗性に優れる。これは、金属水酸化物とともに繊維状物質を配合することで、傷や摩耗に対する強度が向上しているためと推測される。
この場合、前記繊維状物質の60%以上が、当該電線の軸方向と略平行に配列していると、上記効果に一層優れる。
また、前記樹脂組成物の体積固有抵抗値が、10(Ω・mm)以上であると、絶縁性により優れる。
また、前記繊維状物質が、炭素系の繊維状物質であると、より一層、耐外傷性、耐摩耗性に優れる。
また、前記樹脂組成物が、さらに球状物質を含んでいると、より一層、耐外傷性、耐摩耗性に優れる。これは、球状物質を配合することにより、球状物質を含む絶縁層表面の摩擦係数が低下するためと推測される。
そして、上記絶縁電線が多層構造を有しており、絶縁層の内層に位置する少なくとも1層が上記樹脂組成物よりなり、絶縁層の最外層が繊維状物質を含んでいない場合には、難燃性、耐外傷性、および、耐摩耗性に優れるとともに、電線表面の滑らかさが向上する。これにより、絶縁層に異物が接触してもすべりが良くなるため、絶縁層に傷がつき難くなり、絶縁電線の信頼性が高くなる。また、外観にも優れるとともに、上記絶縁電線をワイヤーハーネスに加工する際の生産性も向上する。
このとき、当該電線表面の水接触角度が60°以上であると、電線表面の滑らかさに一層優れるので、上記効果に一層優れる。
さらに、前記最外層の厚みが、5〜300μmの範囲内にあると、難燃性、耐外傷性、および、耐摩耗性に優れる効果と、電線表面の滑らかさが向上する効果のバランスに優れる。
一方、本発明に係るワイヤーハーネスは、上記絶縁電線を含んでいるので、十分な難燃性を有し、耐外傷性、耐摩耗性に優れる。そのため、ワイヤーハーネスに加工する際に、電線に傷がつき難いなどの利点がある。また、ワイヤーハーネスの使用時に、絶縁電線が摩耗し難いので、長期に亘って高い信頼性を確保することができる。
次に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明に係る絶縁電線(以下、本電線ということがある。)は、導体の外周に少なくとも1層以上の絶縁層が被覆されており、この絶縁層のうち少なくとも1層は、特定の樹脂組成物よりなっている。
導体としては、単線の金属線、複数本の金属素線が撚り合わされた撚線、撚線が圧縮加工されたものなどが挙げられる。その導体径や材質などは、特に限定されるものではなく、用途などに応じて適宜選択することができる。
ここで、上記樹脂組成物は、(A)オレフィン系樹脂、(B)スチレン系熱可塑性エラストマー、を含むポリマー成分と、(C)金属水酸化物と、(D)アスペクト比が30以上の繊維状物質とを含んでいる。
上記樹脂組成物において、上記ポリマー成分は、(A)オレフィン系樹脂が60〜99重量%、(B)スチレン系熱可塑性エラストマーが40〜1重量%の範囲内にある。好ましくは、(A)オレフィン系樹脂が75〜95重量%、(B)スチレン系熱可塑性エラストマーが25〜5重量%の範囲内、さらに好ましくは、(A)オレフィン系樹脂が80〜90重量%、(B)スチレン系熱可塑性エラストマーが20〜10重量%の範囲内である。
(A)オレフィン系樹脂の含有率が60重量%未満であり、(B)スチレン系熱可塑性エラストマーが40重量%を超えると、耐外傷性、耐摩耗性などが低下する傾向が見られ、反対に、(A)オレフィン系樹脂の含有率が99重量%を超え、(B)スチレン系熱可塑性エラストマーが1重量%未満になると、柔軟性、加工性などが低下する傾向が見られる。
上記ポリマー成分において、(A)オレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体などが挙げられる。これらは、1種または2種以上併用しても良い。これらのうち、好ましくは、ポリプロピレンや直鎖状低密度ポリエチレンなどである。
エチレン−αオレフィン共重合体としては、エチレンと炭素数3〜20のαオレフィン、例えば、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンなどとの共重合体を挙げることができる。
(A)オレフィン系樹脂は、そのメルトフローレイト(MFR)が0.3〜15g/10minの範囲内にあることが好ましい。より好ましくは、0.5〜10g/10minの範囲内である。MFRが0.3g/10min未満では、樹脂組成物の流動性が低下しやすく、15g/10minを超えると、機械的特性などが低下しやすいからである。なお、メルトフローレイト(MFR)は、JIS K 6758に準拠して測定される(温度230℃、荷重2.16Kg)。
上記ポリマー成分において、(B)スチレン系熱可塑性エラストマーは、スチレンと、ブタジエンやイソプレンなどのモノマーとを共重合させてなるものである。このとき、ブタジエンやイソプレンなどのモノマーを単独種類で用いても良いし、複数種類を組み合わせても良い。
(B)スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、具体的には、スチレン−ブタジエンブロック共重合体およびその水添または部分水添誘導体であるスチレン−エチレン−スチレン共重合体(SES)やスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、コアシェル構造を有する変性ブタジエンゴムなどを例示することができる。また、スチレン−イソプレンブロック共重合体およびその水添または部分水添誘導体であるスチレン−エチレン−プロピレン共重合体(SEP)やスチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)、コアシェル構造を有する変性イソプレンゴムなどを例示することができる。これらは、単独で用いても良いし、複数組み合わせても良い。
このとき、スチレンをハードセグメント、スチレンに挟まれたポリマーをソフトセグメントとして、ハードセグメントとソフトセグメントの割合は、ハードセグメント/ソフトセグメントが、重量比で10/90〜40/60の範囲内にあることが好ましい。耐外傷性、耐摩耗性や柔軟性などをバランス良く向上させることができるからである。
(B)スチレン系熱可塑性エラストマーは、酸変性されたものであっても良い。酸変性に用いられる酸としては、例えば、マレイン酸およびその誘導体である無水マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステルや、フマル酸およびその誘導体である無水フマル酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステルなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用しても良い。
(B)スチレン系熱可塑性エラストマーに酸を導入する方法としては、グラフト法や直接(共重合)法などが挙げられる。また、酸変性量としては、(B)スチレン系熱可塑性エラストマーに対して、0.1〜10重量%、好ましくは、0.2〜5重量%である。酸変性量が0.1重量%未満であると、耐摩耗性が低下する傾向が見られ、また、10重量%を越えると、成形加工性が悪化する傾向が見られるからである。
上記ポリマー成分には、(A)オレフィン系樹脂、(B)スチレン系熱可塑性エラストマーの他に、さらに、ゴムや熱可塑性エラストマーを含んでいても良い。ゴムとしては、エチレン−プロピレン系ゴム、ブタジエン系ゴム、イソプレン系ゴム、天然ゴム、ニトリルゴム、イソブチレンゴムなどを例示することができ、熱可塑性エラストマーとしては、1,2−ポリブタジエンなどを例示することができる。これらのゴムや熱可塑性エラストマーは、酸変性されたものであっても良い。
上記エチレン−プロピレン系ゴムとしては、エチレンおよびプロピレンを主成分とするランダム共重合体、および、さらに第3成分として、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネンなどのジエンモノマーを1または2以上加えたものを主成分とするランダム共重合体などが挙げられる。
上記樹脂組成物において、(C)金属水酸化物は、絶縁層に難燃性を付与する機能を有する。(C)金属水酸化物は、上記ポリマー成分100重量部に対して、50〜200重量部含まれている。好ましくは、上記ポリマー成分100重量部に対して、50〜150重量部にすると良い。50重量部未満では、難燃性が低下しやすく、200重量部を超えると、十分な機械的特性が得られにくいからである。
(C)金属水酸化物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウムなどを例示することができる。これらのうち、分解温度が高い(約360℃)点で、水酸化マグネシウムが好ましい。水酸化マグネシウムは、天然鉱物を原料とする天然品でも良いし、いわゆる合成品でも良い。製造コストが安くなるなどの点で、天然品が好ましい。
(C)金属水酸化物の平均粒子径は、0.5〜10μmの範囲内にあることが好ましい。より好ましくは、0.5〜5μmの範囲内であり、さらに好ましくは、0.5〜3μmの範囲内である。粒子径が0.5μm未満では、粒子同士の二次的な凝集が生じやすく、電線の機械特性が低下しやすいからである。一方、粒子径が10μmを超えると、電線の機械特性が低下しやすいからである。
(C)金属水酸化物は、表面処理剤により表面処理されていても良い。表面処理剤としては、例えば、脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸など)、脂肪酸金属塩、シランカップリング剤(ビニルシラン、アクリルシランなど)、チタネートカップリング剤などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用しても良い。(C)金属水酸化物は、その表面が表面処理されると、上記ポリマー成分との密着性に加え、生産性が向上しやすい。
上記表面処理剤は、(C)金属水酸化物100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲内にあることが好ましい。より好ましくは、0.5〜3重量部の範囲内である。0.1重量部未満では、電線特性の向上効果が低下しやすく、10重量部を超えると、過剰に添加されたものが不純物として残存しやすくなり、電線の物性を低下させやすいからである。
このとき、(C)金属水酸化物は、あらかじめ表面処理剤により表面処理されていても良いし、表面処理剤とともに上記樹脂組成物中に配合されて、樹脂組成物を混練することにより表面処理されても良い。
上記樹脂組成物において、(D)アスペクト比が30以上の繊維状物質(以下、(D)繊維状物質ということがある。)は、絶縁層に耐外傷性や耐摩耗性などの機械的特性を付与する機能を有する。アスペクト比は、(D)繊維状物質の長径と短径の比(長径/短径)で表される。アスペクト比の上限としては、上記樹脂組成物中に(D)繊維状物質を安定して存在させやすいなどの点で、100以下にすると良い。
(D)繊維状物質は、上記ポリマー成分100重量部に対して、0.1〜20重量部含まれている。好ましくは、上記ポリマー成分100重量部に対して、1〜15重量部、さらに好ましくは、1〜10重量部にすると良い。
0.1重量部未満では、耐外傷性や耐摩耗性などの機械的特性を向上させる効果が低下しやすく、一方、20重量部を超えると、上記樹脂組成物の混練時や本電線の作製時に、混練機のスクリューにかかる負荷が大きくなり、混合不良や押出不良などの原因となりやすく、また、(D)繊維状物質の含有量が多くなることで、本電線の加工時に皮剥不良などの原因となりやすいからである。
(D)繊維状物質は、その60%以上が、本電線の軸方向と略平行に配列していることが好ましい。耐外傷性、耐摩耗性に加えて、耐衝撃性も向上するからである。より好ましくは、70%以上であり、さらに好ましくは、80%以上である。
(D)繊維状物質を本電線の軸方向と略平行に配列させるには、アスペクト比が30以上であると好ましい。また、(D)繊維状物質を含む上記樹脂組成物を、導体の外周に押出被覆すると良い。このとき、比較的速い線速で押出すと、より配列しやすくなる。押出しをゆっくりしすぎると、(D)繊維状物質の配列がまばらになりやすく、配列しにくくなる。絶縁層内での(D)繊維状物質の存在状態は、例えば、絶縁層の断面をSEMにより観察することで、確認することができる。
(D)繊維状物質としては、合成(有機)繊維や無機繊維、天然繊維などが挙げられる。これらは、1種または2種以上併用しても良い。合成(有機)繊維としては、ポリアミド繊維(ナイロンなど)、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリウレタン繊維などが挙げられる。無機繊維としては、セラミック繊維、ガラス繊維、炭素系の繊維(活性炭素繊維、カーボンブラック、カーボンナノチューブなど)、金属繊維、鉱物繊維などが挙げられる。天然繊維としては、パルプ、絹、ウールなどが挙げられる。これらに特に限定されるものではなく、アスペクト比が30以上の繊維状物質であれば良い。上記合成(有機)繊維においては、加水分解性の低いものが好ましい。
絶縁層を形成する樹脂組成物中に(D)繊維状物質を配合するに際し、樹脂組成物全体での体積固有抵抗値の値に留意すると良い。すなわち、絶縁層の要求される絶縁性を確保するため、上記樹脂組成物の体積固有抵抗値は、10(Ω・mm)以上にすることが好ましい。そのため、絶縁性と、耐外傷性や耐摩耗性などの機械的特性の向上効果とを考慮して、(D)繊維状物質の種類、配合量を適宜選択すると良い。
(D)繊維状物質のうち、金属繊維などの無機繊維は、体積抵抗値が比較的低いものが多いので、配合量を増やし難く、特に、絶縁層の絶縁性に留意すべきである。
(D)繊維状物質としては、より好ましくは、活性炭素繊維、カーボンブラック、カーボンナノチューブなどの炭素系の繊維である。体積固有抵抗値が比較的高く、配合量を多くしても絶縁層の絶縁性を確保することができるとともに、耐外傷性や耐摩耗性などの機械的特性をより向上させることができるからである。
カーボンナノチューブとしては、一層のグラフェンシートから構成される単層カーボンナノチューブもしくは、多くのグラフェンシートから構成される多層カーボンナノチューブ、カップスタック型カーボンナノチューブ、カーボンナノウィスカーなどが挙げられる。これらは1種または2種以上併用しても良い。カーボンナノチューブの末端は、閉じていても良いし(クローズドカーボンナノチューブ)、開いていても良い(オープンカーボンナノチューブ)。
カーボンナノチューブの直径は、生産コストを考慮して、0.4nm以上であることが好ましい。そのアスペクト比は、上述するように、30以上にするのが良い。カーボンナノチューブは、グラフェンシートの巻き方の違いで、カイラリティを有するが、そのカイラリティは、特に限定されるものではない。
カーボンナノチューブの製造方法としては、特に限定されることはなく、一般的な方法を用いることができる。具体的には、レーザーアブレーション法、アーク放電法、触媒CVD(chemical vapor diposition)法などが挙げられる。カーボンナノチューブに金属系触媒が残存している場合には、これを除去することが好ましい。除去方法としては、加熱した過酸化水素などを用いてカーボンナノチューブに欠陥を持たせた後、硫酸を用いて除去しても良いし、その他の既知方法を用いて除去しても良い。
単層カーボンナノチューブを用いる場合には、カーボンナノチューブ同士が複雑に絡み合うバンドルを形成している可能性があるため、あらかじめ分散させておくことが好ましい。バンドルの分散法としては、超音波を用いても良いし、他の既知の方法を用いても良い。
(D)繊維状物質とともに、球状物質を配合しても良い。球状物質を配合すると、球状物質の回転により、電線表面の摩擦係数が低下しやすくなるので、耐外傷性、耐摩耗性がより向上するからである。球状物質としては、球状のフラーレン(C60など)が挙げられる。球状物質の粒径としては、1nm〜1μmの範囲内にあることが好ましい。分散性が向上し、電線物性が良くなるからである。
上記樹脂組成物中には、必要に応じて、当該組成物の物性を損なわない範囲で他の添加剤が配合されていても良い。例えば、電線被覆材などに用いられる一般的な充填剤や、顔料、酸化防止剤、老化防止剤、銅害防止剤などが配合されていても良く、特に限定されるものではない。
本電線の構成としては、上述するように、導体の外周に1層以上の絶縁層が被覆されている。絶縁層全体の厚みとしては、0.3mm以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.25mm以下である。0.3mmを超えると、電線の軽量性に劣るからである。また、本電線の外径は、特に限定されないが、φ3mm以下、より好ましくは、φ2mm以下である。
導体の外周に1層の絶縁層が被覆されている場合には、この1層が上記樹脂組成物よりなっている。
一方、導体の外周に2層以上の絶縁層が被覆されている場合には、少なくとも1層が上記樹脂組成物よりなっていれば良い。このとき、上記樹脂組成物よりなる層は、絶縁層の最外層に位置していても良いし、最外層の内層に位置していても良い。最外層の内層に位置する場合には、内層のいずれの層に位置していても良い。
より好ましくは、上記樹脂組成物よりなる層は、最外層の内層に位置していると良い。このとき、最外層は、繊維状物質を含んでいない材料で形成されていることが好ましい。最外層に繊維状物質が含まれていなければ、電線表面の滑らかさが向上し、絶縁層に傷がつき難くなるからである。また、外観にも優れ、上記絶縁電線を後述するワイヤーハーネスに加工する際の生産性も向上する。このとき、最外層の内層の少なくとも1層が上記樹脂組成物よりなっているので、絶縁層全体として、耐外傷性や耐摩耗性などの機械的特性にも優れる。
ここでいう繊維状物質とは、上記(D)アスペクト比が30以上の繊維状物質や、これ以外の、例えばアスペクト比が30未満の繊維状物質も含まれる。電線表面の滑らかさを悪化させやすい繊維状の物質を含む。
最外層は、繊維状物質を含んでいないこと以外は、材料について特に限定されるものではない。例えば、上記樹脂組成物を構成するポリマー成分のみ、またはこれ以外のポリマー成分のみ、さらには、上記ポリマー成分とこれ以外のポリマー成分とを含むもので形成されたものなどを挙げることができる。これらの材料には、さらに、繊維状物質以外の各種充填剤を含んでいても良い。
最外層の材料としては、より好ましくは、撥水性に優れる材料である。最外層が電線表面を形成するので、電線表面の摩擦係数を下げて、電線表面に傷がつきにくくなるからである。撥水性に優れる材料は、最外層の当該電線表面の水接触角度を60°以上にする材料であることが好ましい。より好ましくは、水接触角度を70°以上にする材料である。より一層、電線表面に傷がつきにくくなるからである。
最外層を形成する材料としては、具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂や、ワックス、シリコン−アクリル共重合体、アクリル系コーティング剤、ガラス系コーティング剤、オイル型撥水性シリコーン剤、エマルジョン型撥水性シリコーン剤、アクリルラッカー塗料、アルキド樹脂塗料、アクリルエマルジョン、無機・有機微粒子を用いた撥水性組成物などを挙げることができる。
より好ましくは、シリコン−アクリル共重合体、アクリル系コーティング剤、ガラス系コーティング剤、オイル型撥水性シリコーン剤、エマルジョン型撥水性シリコーン剤、アクリルラッカー塗料、アルキド樹脂塗料、アクリルエマルジョン、無機・有機微粒子を用いた撥水性組成物などである。
最外層は、薄い被膜状であること、すなわち、被膜層であることが好ましい。最外層の厚みとしては、5〜300μmの範囲内にあることが好ましい。より好ましくは、5〜100μmの範囲内である。5μm未満では、電線表面を滑らかさにする効果が得られ難くなる傾向が見られ、300μmを超えると、電線の細径化が難しくなる傾向が見られるからである。
最外層は、内層の外周に直接被覆されていても良いし、内層と最外層との間に、他の中間部材、例えば、編組や金属箔などのシールド導体などが介在され、この介在物の外周に被覆されていても良い。
次に、本電線の製造方法について説明する。本電線の製造方法としては、一般に知られる手法を用いることができ、特に限定されるものではない。
本電線の絶縁層が1層よりなる場合には、例えば、まず、(A)オレフィン系樹脂、(B)スチレン系熱可塑性エラストマー、(C)金属水酸化物、(D)繊維状物質、および、必要に応じて、他の成分や添加剤などを任意に配合し、これらを通常のタンブラーなどでドライブレンドしたり、あるいは、バンバリミキサー、加圧ニーダー、混練押出機、二軸押出機、ロールなどの通常の混練機で溶融混練して均一に分散するなどにより、上記樹脂組成物を調する。次いで、例えば、導体の外周に、押出成形機を用いて、調製した上記樹脂組成物を任意の厚さで被覆すれば、本電線を得ることができる。
本電線の絶縁層が2層以上よりなる場合には、導体の外周に上記樹脂組成物を被覆する方法と同様にして、上記樹脂組成物よりなる層の内層または外層に、上記樹脂組成物よりなる層、または、これ以外の材料よりなる層を、任意の厚さで押出被覆すれば、本電線を得ることができる。
このとき、電線表面を滑らかにするためには、繊維状物質を含んでいない材料で最外層を形成すると良い。このとき、上記繊維状物質を含んでいない材料を、絶縁層の内層の最外周に、上記樹脂組成物を被覆する方法と同様に任意の厚さで押出被覆するか、任意の厚さで塗工(塗布あるいは散布)すれば良い。その形成方法は特に限定されない。
次に、本発明に係るワイヤーハーネスについて説明する。
本発明に係るワイヤーハーネスは、本電線のみを複数本、または、本電線と他の電線からなる電線束が、ワイヤーハーネス保護材により被覆されてなる。他の電線としては、ハロゲン元素を含有している電線(塩化ビニル系の電線など)であっても良いし、ハロゲン元素を含有していない電線であっても良い。電線の本数は、任意に定めることができ、特に限定されるものではない。
ワイヤーハーネス保護材は、複数本の絶縁電線が束ねられた電線束の外周を覆い、内部の電線束を外部環境などから保護する役割を有するものである。ワイヤーハーネス保護材を構成する基材としては、特に限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂組成物が好ましい。樹脂組成物には、金属水酸化物などの難燃剤を適宜添加すると良い。
ワイヤーハーネス保護材の形態としては、テープ状に形成された基材の少なくとも一方の面に粘着剤が塗布されたものや、チューブ状、シート状などに形成された基材を有するものなどを、用途に応じて適宜選択して用いることができる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(供試材料および製造元など)
本実施例において使用した供試材料を製造元、商品名、物性値などとともに示す。
(A)オレフィン系樹脂
・ポリプロピレン[日本ポリプロ(株)製、商品名「ノバテックPP EC7」、MFR=1.5g/10min]
(B)スチレン系熱可塑性エラストマー
・スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)[クラレ(株)製、商品名「セプトン2002」]
(C)金属水酸化物
・水酸化マグネシウム[マーティンスベルグ(株)製、商品名「マグニフィン H10」、平均粒子径=1.0μm]
(D)繊維状物質
・活性炭素繊維[試薬、短径(直径)10μm]
・カーボンナノチューブ[試薬、短径(直径)1μm]
(E)被膜層材料
・ジメチルシリコーンオイル[信越シリコーン(株)製、商品名「KF−995」]
(絶縁層が1層よりなる絶縁電線の作製)
ヘンシェルミキサーを用いて、後述の表1および表2に示す各成分を混合し、二軸押出機により200℃〜230℃で混練した。得られた各組成物を、断面積0.5mmの撚線導体(軟銅素線7本の撚線導体)の外周に0.3mm厚で押出成形(押出被覆)した。押出成形には、直径1.25mmのダイスと0.87mmのニップルを使用し、押出温度はダイス230〜250℃、シリンダ230〜250℃とし、線速度500m/minで押出成形した。これにより、絶縁層が1層よりなる実施例1〜7および比較例1〜7に係る絶縁電線を作製した。
(絶縁層が2層よりなる絶縁電線の作製)
実施例1〜7において、上記1層よりなる絶縁層の外周に、幅1cmの刷毛を用いてジメチルシリコーンオイルを塗布して被膜層(厚み5〜20μm)を形成した。
(試験方法および測定方法)
以上のように作製した各絶縁電線について、繊維状物質のアスペクト比の測定、繊維状物質の配向性の確認、難燃性試験、電線加工性試験、絶縁性試験、電線表面の水接触角度の測定、耐外傷性試験、耐摩耗性試験を行なった。以下に各試験方法、評価方法、および、測定方法について説明する。
(アスペクト比の測定)
短径(直径)10μm以上の繊維状物質は、走査型電子顕微鏡を用い、短径(直径)10μm未満の繊維状物質は、透過型電子顕微鏡を用いて、各繊維状物質の長径と短径をそれぞれ測定した。各繊維状物質のアスペクト比は、100本の繊維の長径と短径の平均値から算出した。
(繊維状物質の配向性の確認方法)
透過型電子顕微鏡を用いて繊維状物質の配向性の確認を行なった。すなわち、電線被覆を薄膜状にスライスし、ルテニウムによる染色を行ない、電線被覆内にある繊維状物質を二次元プロットによりマッピングする。マッピングした繊維状物質1000本当たりの電線軸方向に向かって長径先端が伸びている数を算出し、2桁の百分率に換算した。
(難燃性試験)
ISO6722に準拠して行なった。すなわち、まず、実施例および比較例に係る絶縁電線を600mmの長さに切り出して試験片とした。次いで、各試験片を45°に傾け、試験片の上端から500±5mmの部分に15秒間炎を当て、試験片の絶縁体上の炎がすべて70秒以内に消え、試験片上部の絶縁体が50mm以上焼けずに残ることを合格「○」とし、そうでないときを不合格「×」とした。
(電線加工性試験)
各被覆電線の端末部の樹脂被覆部を皮剥した際に、ヒゲが形成されるか否かを確認し、ヒゲが形成されないものを合格「○」とし、ヒゲが形成されるものを不合格「×」とした。
(絶縁性試験)
ISO6722に準拠して測定し、絶縁層の体積固有抵抗値が10Ω・mm以上を合格「○」とし、そうでないときを不合格「×」とした。
(水接触角度の測定)
各被覆電線の表面に霧吹きで蒸留水を吹きかけ、マイクロスコープを用いて表面の水滴と電線の接触角度を測定した。表中の水接触角度の値は、試験回数3回の平均値とした。
(耐外傷性試験)
図1(a)(平面図)、図1(b)(側面図)に示すように、30cmの長さに切り取った電線1を、プラスチック板2a,2b上に設置する。プラスチック板2aとプラスチック板2bの間隔は、5mmとする。電線1の左端を、プラスチック板2bに固定し、電線1の右端に30Nの張力をかけて、電線1をまっすぐにする。次いで、電線1において、プラスチック板2aとプラスチック板2bの間に配置された部分の下部から1cm、電線1の径方向中央から外周側に0.8mm程度離した位置に、厚みが0.5mmの金属片3を配置する。
次いで、図2(a)〜図2(c)に示すように、金属片3を50mm/minの速度で絶縁層4に接触させながら上方に移動させて、電線1の金属片3にかかる荷重を測定する。このとき、電線1の導体5が露出していない場合には、0.01mm単位で金属片3を電線1の中央方向に近づけ、導体5が露出するまで測定を続ける。導体が露出しない上限荷重をその電線の耐外傷性能力とし、20N以上の荷重でも導体が露出しない場合に、耐外傷性を合格「○」とし、さらに、30N以上の荷重でも導体が露出しない場合に、耐外傷性により優れる「◎」とした。一方、20N以下の荷重で導体が露出した場合に、耐外傷性を不合格「×」とした。
(耐摩耗性試験)
ISO6722に準拠して、ブレード往復法で行なった。ブレードにかかる荷重を7Nとし、試験回数4回の最小値が300回以上を合格「○」とし、さらに、500回以上を、耐摩耗性により優れる「◎」とした。一方、試験回数4回の最小値が300回未満を不合格「×」とした。
以下の表1および表2に、本実施例および比較例に係る各絶縁電線の絶縁層を形成する樹脂組成物の成分配合および評価結果を示す。なお、樹脂組成物の各成分の量は、ポリマー成分の各成分を重量%で表し、金属水酸化物および繊維状物質を、ポリマー成分100重量部に対する重量部で表している。
Figure 0005133578
Figure 0005133578
表2によれば、比較例に係る絶縁電線は、難燃性、耐外傷性、耐摩耗性、加工性、絶縁性の評価項目のうち、何れかに難点があることが分かる。
具体的には、比較例1では、繊維状物質を含んでいないため、耐外傷性および耐摩耗性に劣っている。比較例2〜5では、繊維状物質のアスペクト比が30未満であるため、耐外傷性や耐摩耗性に劣っている。また、比較例2〜3では、繊維状物質の配向性も低くなっている。比較例6〜7では、金属水酸化物の含有量が少なく、特定範囲内にないので、難燃性に劣っている。また、比較例7では、繊維状物質の含有量が多く、特定範囲内にないため、耐傷性、加工性、絶縁性にも劣っている。また、繊維状物質の配向性も低くなっている。
これらに対し、表1によれば、特定量の金属水酸化物と、アスペクト比が特定範囲内にある特定量の繊維状物質とを含む絶縁層を有する実施例に係る絶縁電線は、難燃性、耐外傷性、耐摩耗性、加工性、絶縁性のすべてにおいて優れていることが確認できた。特に、被膜層を設けた場合(絶縁層が2層の場合)には、水接触角度も高く、耐外傷性および耐摩耗性に一層優れることが確認できた。被膜層を設けた場合には、さらに、外観にも優れる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
絶縁電線の耐外傷性を試験評価する方法を表す図である。 絶縁電線の耐外傷性を試験評価する方法を表す図である。

Claims (8)

  1. 導体の外周に少なくとも1層以上の絶縁層が被覆されており、
    前記絶縁層のうち少なくとも1層は、
    (A)オレフィン系樹脂60〜99重量%、
    (B)スチレン系熱可塑性エラストマー40〜1重量%、
    を含むポリマー成分100重量部と、
    (C)金属水酸化物50〜200重量部と、
    (D)アスペクト比が30以上の繊維状物質0.1〜20重量部とを含む樹脂組成物よりなり、
    前記繊維状物質は、炭素系の繊維状物質であることを特徴とする絶縁電線。
  2. 前記繊維状物質の60%以上は、当該電線の軸方向と略平行に配列していることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電線。
  3. 前記樹脂組成物の体積固有抵抗値は、10(Ω・mm)以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の絶縁電線。
  4. 前記樹脂組成物は、さらに球状物質(ただし、(C)金属水酸化物を除く)を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の絶縁電線。
  5. 導体の外周に2層以上の絶縁層が被覆されており、
    前記絶縁層のうち、内層に位置する少なくとも1層は、前記樹脂組成物よりなり、
    前記絶縁層のうち最外層は、繊維状物質を含んでいないことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の絶縁電線。
  6. 当該電線表面の水接触角度が60°以上であることを特徴とする請求項に記載の絶縁電線。
  7. 前記最外層の厚みは、5〜300μmの範囲内にあることを特徴とする請求項5または6に記載の絶縁電線。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の絶縁電線を含むことを特徴とするワイヤーハーネス。
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