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JP5110241B2 - 波動圧電変換装置 - Google Patents

波動圧電変換装置 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、高分子材料で圧電特性を有する可撓性物質の応用の一環であり、これを薄板または膜面として用い、流体の移動や移動体の推進に適用する波動圧電変換装置に関する。
従来のジェット機用エンジン、飛行機のプロペラ、ヘリコプターのローター等、また、船舶用のスクリューや水車、多種の風車や送風器等も殆どが回転式の変換器である。
古くからは櫓や櫂があり、一部には翼扇可動方式や吸入射出形のポンプ方式等がある。特例として海水専用の場合には、その導電性を利用した電磁誘導による推進方式がある。
従来のこれらの変換器においては、その殆どが動力源のエンジンやモータと、動力伝達のシャフトと、推進用のプロペラの羽根とは、必要不可欠のものとなっている。
高い高度での省資源飛行には当然軽量化が必要であり、その飛行機の、エンジン自体の重量や伝達機構、回転翼自体の重量等、いずれも軽量化が大きな問題である。
特開2004−276614 公報 (軽量移動体) 特開平 11−124095 : (高空滑空体) 「航空力学の基礎」産業図書発行 1987 牧野 光雄 著 「飛行力学」(第3版)養賢堂 発行 1993 前田 弘 著
一方上記の[特許文献1]に開示された非常に高い高度用の空気より軽量のビークルは、液晶重合体繊維層の両側に配置されたPVDFの層を有し、軽量で大きな強度を有する。
このPVDF高分子誘電体膜面の製造方法や応用加工等については、次の背景技術がある。
特公昭 44−11656 公報 (PVDF製造方法) 特開昭 54−154383 : (PVDF電極蒸着) 特開昭 56−132533 : (PVDF折曲加工) 特願2005−145978 (同一出願人 関連要点出願) 「アドバンスト センサハンドブック」 高橋 清 共編 §6.4.4 圧電性高分子薄膜 (培風館発行 1994)佐々木昭夫‥ 「PVF▲2▼を用いた焦電型赤外線検出器」NTR Vol.26 No.3 1980 「PVDF Infrared detector and microphone for monitoring」(THE JOURNAL of the Acoustical Society of America)(ASA Vol.64,Suppliment No.1,s56. Fall 1978) 「焦電形赤外線検出器」(PbTiO▲3▼による検出)NTR Vol.18 No.2 1972
現在の航空機の多くは、それ自体の推進用エンジン、プロペラ、それらを連結するためのシャフト、離着陸のみにしか用いない高速タイヤ、その飛行のための燃料等、これらを運ぶためにも大きなエネルギーを消費している。これらは、航空機共通の問題である。
近年の地球規模での気象変化や災害の増加は大気汚染が大きな要因であり、温暖化ガス対策も国際的に懸命に行なわれている。この中で、成層圏における航空輸送の増加、CO排出量の増大も大きな問題である。これらの削減は大きな課題であり、急務である。
本発明は従来のエンジンやモーター、伝達機構等の大部分を不要とするものであり、(1)圧電体の応用により、翼面自体を屈曲推進可能な[波動圧電面]とする。
(2)同応用で滑空体等に[波動圧電変換装置]を装着し、その推力で自力飛行をする。(3)翼面前縁に本発明の[波動圧電変換装置]を装着し、吹出し層流により揚力を得る。
(4)当該波動圧電変換装置以外の翼上面を太陽電池として[波動推進の動力源]とする。
他、所要の2次電池と電子回路を装着し[自己完結の飛行]を可能とするものである。
ここでは、先願「特許文献6」に記載の単一面の場合以外についての細部に関連する。
強誘電体の中にはチタン酸鉛等の焼結性で、圧電/焦電特性を有するものがあり、また、高分子誘電体の中にもPVDF等、同様の特性を有し、膜面加工の容易なものがある。
図2はPVDF (ポリフッカビニリデン)を用いた、音響/電気変換器の説明図である。図2(a)に示されたPVDF膜面1と、アーチ状のカーブを有する湾曲枠4の大きさは、1cmの有効面積を想定して作られた基本枠であり、厚さ20μmの膜の両面には、Ni−Crの薄膜電極を蒸着し、膜の前面は枠を介して筐体に取り付けられており、共通ア−スに接続され、膜の後面から信号を取り出す構造となっている。
スピーカとして使用する場合には、図2(b)の増幅器(Amp.)を逆向きに切り換え、PVDFの膜面を増幅器の出力により駆動する。
アーチカーブの半径が2cmの場合、共振周波数は約11kHzとなり、音圧に対する出力電圧は0.4×10−1V/hPaである。 入出力の音圧と電圧には可逆性がある。
前記[非特許文献5]に、音声入力に対する電気的出力の理論式、実際のマイクロホンとしての音圧感度20Hz〜20kHzにわたる周波数特性の実測データについての報告がある。
この共振点における感度は周波数に対して変動はするが、ピ−ク値における最高感度は
Figure 0005110241
が高い。この変換の際にも誘電体損失と電流損失は発生するが、大部分は音響出力と風損である。
基本枠の大型化をはかることとして、この外形を相似的に100倍に拡大し、膜の面積を1m、アーチカーブの半径を2mとした場合、膜厚は2mmとなり、感度としての出力電圧は4V/hPaとなる。図3(a)は湾曲枠体4に張架された振動膜が上方に向っ て動いた際の上限、(b)は同振動膜が下方に向かって動いた際の下限の斜視図を示して いる
同図(c)は、その張架した横方向の中央部の振幅であ即ち図中、d:1m とし て示している横方向の中央部の、同図中のdを→(1.5m)とした場合の中央部各点で の振動状況を描いており、この場合の共振周波数は約110Hzとなる。この同図における記号→( )内の数字は、後述の実装算定の数字を示す。
この場合の音圧出力はPVDF1に加えた電圧による同膜面の伸縮によるもので、これに200Vの交流電圧を加えれば 50hPaの音圧出力が得られることとなる。
前述の通り、一般の音響変換器の変換効率は数%程度であるが、共振点近傍で変換すれば効率は向上し、この音圧の圧力差は大きい気流を発生させるものとして十分利用できる気圧差となる。ただし、音響出力も大きな騒音となるが後述のとおり相殺方式を利用した変換で、ほぼ完全な対処ができる。
音圧→気流変換の手法として、この大型湾曲枠に張架した膜面をトンネル状に縦一列に並べ(図4(a))、膜面を順次収縮するよう多相交流電圧(図4(b)に示す6相)を加えれば圧電膜は同図(a)の(3)、(4)、(5)として描いているように収縮し、膜面の中央部は順次、同図(c)の様に上下する。それ故、この上下運動による絞りの移動する方向へ膜内の空気は移動し排出され、その対極側から新たな空気は吸入され、1連の流れとなる。
この吸入排出の移動速度は、膜面に加はる多相交流の走査速度と、それに対するトンネル状流路の形状寸法等から求められる流体抵抗により決まる。膜面を含むその理論式から見て、流路幅は極力広く、長さは、より短くする必要がある。
ここで湾曲枠4を取り外せば膜面1は張架のみとなる。図1(a)に示すように図示の 両側に「塀」状に延長する支持支柱4からなるダクト形状の側面支柱に、図示風洞9をつ くるように張架し、若干の張力を加えれば平面張架としての固有振動を持つ。これを図示 2(1)‥‥2(12)のように電極ごとに分割すれば、個々の素子は弦振動に近い固有振動を持つ。
流路拡大の方法としてはアーチ半径を3m、弦長を1.5mとすれば流路の断面積は2倍強。となる。流路長は、上記の圧電膜の中央の最も有効な部分の約1/4を残し、他3/4は全て枠ごと省略し、全長を約 1.5mになるよう短縮する。この流路膜内の圧力を若干高くして。上記同様の多相交流による駆動走査を行えば、膜面は図5(a)〜(d)のように波動状態となる。
この内圧状態、即ち風洞9内に内圧を加えた状態はパラグライダ−やバル−ンのように常に内面からの圧力が加わる場合で、実用面で多々あり、そのまま上記の波動走査が可能となる。
以下は、最大出力が得られる共振点近傍において、圧電面の伸縮を効率よく振幅運動に変換し、一連の振動子への振動の伝達を波動に変換し、その波動を2面の相補形、更には4面の協働動作形として流体の移動に変換し、出力の増大と効率を追求したものである。図1(a)〜(c)に代表例を、図2以降の説明図に続き、図11(a)〜(c)までに応用例を示す。
本発明の波動圧電変換装置は、グライダ−やパラグライダ−の翼面に、そのまま翼面材として適用することができ、自力飛行を可能とする。
また、気球や飛行船等の内圧表面を当初から波動圧電面により構成し(または図1(b )に示すように表裏2面をもつ相補形波動推進器として構成して要所に装着し)駆動を行えば、能動的な操縦を行うことができる。
図1(c)に示すような相補協働形波動推進方式は、より強い推力を持っており、この装着により従来の軽飛行機やヘリコプタ−の役割を、また、スピ−ドを競わない航空輸送、農林漁業での上空からの監視役務、遊覧用の航空機用等として、騒音も少なく排ガスもなく、目的を遂行できる。
波動圧電変換装置を、11図(b)のように横並びに併設し、順次拡張して航空機の翼上面を本装置の層流でカバ−するように装着することにより、その翼面の揚力は面積に比例して大きくなる。これは後述のように翼長を長くして翼面を広げるほど大きな揚力が得られ、太陽電池装着の余裕も増大し圧電面に可撓性の薄膜太陽電池を接着することもできる。
これに軽量の枠体機構と所要の2次電池、駆動用電子回路を搭載すれば、翼面荷重は比較的小さく、空気の希薄な高々度の飛行用としても容易に大型機を実現することができる。
図11(c)はこの波動圧電変換装置の応用例であり、高層偏西風の利用の場合問題となる「高空での無風の場合の問題]を克服することができ、高々度における長期滞空を実現することができる。
これら構成上の大幅な簡略化と軽量化は、大型機での高々度の飛行を容易にするもので、南半球または北半球のジェット気流の有効利用が可能となる。この偏西風に乗る東廻りの特定ルートでは、現在の空輸に近い速さでの航空輸送を可能にする。
即ち、()地上と上空を往復する偏西風利用の昇降機、()偏西風を利用した上空での乗り換え用ホーム、()これと偏西風ル−ト上の要所を巡る波動圧電変換装置を装着した大型機、、この機構の構築ができる。
これらは、従来機のように燃料を消費することなく、大きな騒音を発することもなく、また、広い空港を要することもなく、大きな輸送の役割を果たすことが出来るであろう。
更に本装置の利用は、高層における風力や太陽エネルギーの開発利用の道を開くものであり、高空における太陽光発電や偏西風による風力発電の基地として、また通信や交通の監視、観測、展望観光等の基地として、新たな分野としての開拓が可能となる。
この高層偏西風による発電基地としての応用開発は、未着手の新たなエネルギーを生み出すものであり、常時晴天の高高度での太陽光発電は地上よりも遥かに効率がよく、日照の少ない冬期は偏西風の強い時期であり、風力発電の好期である。太陽光発電と風力発電の設備を搭載した当該機は、春夏秋冬を通して効率のよい発電が可能となる。
本波動圧電変換装置は、従来のエンジンおよびプロペラの一部に代わる軽量な推進変換装置を提供するものではあるが、その総合効果は、現在われわれが直面しているエネルギーの問題、大量輸送の問題、地球温暖化ガスの問題において、CO排出ガスの削減にも大きく貢献するものである。
湾曲枠での張架に代わる方法としては、逆方向からの圧電面の湾曲懸架が考えられる。図6(a)は、電極を12個とした場合の圧電面で、この2面を並行に張架したものである。
これらの圧電面を相互に吊り天井のように懸架すれば、これらは図6(b)の圧電面1−1および1−2のように互いに背反する1対の湾曲面となる。この並行張架と相互懸架のために補助ネットを用いる。当該補助ネットとしては上下に配置した2枚の電極面に間 隔を与える相互懸架用の懸架線7、および電極横断の連携運動を円滑にするための数本の連携線8を設け(左右から張架した補助ネット3を横断する連携線8として)懸架線7を両面が僅かに湾曲するよう、双方背反の弧状に懸架する。
ここで、第1の圧電面1−1と第2の圧電面1−2とは、分極の極性を逆にしておく。これにより第1の圧電面が伸長するときは第2の圧電面が収縮し、逆に、第1の圧電面が収縮すれば第2の圧電面は伸長する。図6(c)(d)(e)は、その背反運動の動作状態を示す。
夫々の圧電面上での12個の各電極に、順次各電極の位置に対応する多相交流、即ち、位相差30°の12相交流電圧が加えられた場合、第1の圧電面、第2の圧電面の各素子は、その交流電圧の位相に沿った運動を繰り返し、各素子は位相差30°づつずれた背反運動を行う一連の振動子群となる。これら一連の、相互連携した繰り返し運動が、波動推進運動の基本動作である。
この背反運動は相補形の協働動作であり、協働動作での音圧出力は双方の和となる。
ここでは多相交流により個々の電極を駆動するため、圧電面と直角方向への音圧出力は、位相差180°の対極の出力が必ず何れかにあり、この偶数分割の対極の出力により、全ての音響出力が何れかの対極の出力により必ず消去される。
即ち、この偶数個360°等分位相差は全音響出力の相殺消去方式そのものであり、流路の前後方向には走査速度と音速の差により生ずるドプラ−音が若干残るが、これは各対極で消去した消去位相のずれによるものである。 これと同時に移相に伴う振幅の移動方向への気流が発生する。
この振幅移動に伴う気流、即ち、気体の移動→運動量へのエネルギ−変換がここで行われる。
Figure 0005110241
順次に仕切り、準閉鎖の状態を走査で移動させ、一方向への送出工程の流れとしているからであり、指向性の少ない低周波においては、振幅利用の仕切り挿入形式で気体の振動を一方向への気体の移動として方向付けができ、気流に変換することが出来るからである。
これにより電気的入力は、殆ど誘電体損失と銅損以外は音響的出力または空気の移動に変換されるが、その音響出力も殆ど気流に変換され、消音された連続流となる。
この場合の圧電面の素子の伸縮は個々の電極で異なり、個々の弦振動としての自由度を持たせて設定する必要がある。そのため電極ごとに若干の仕切りを設ける等、周波数調整の必要に応じて個々の素子の伸縮に自由度を持たせ、かつ、連携線により波動の伝達を助長する。
この場合、単一の弦振動としての当該弦振動の基本振動数fは、次の式で表すことがで きる
Figure 0005110241
実用段階では波動をより滑らかにする必要があり、電源を48相、振動子も48個‥と、より多くする方が好ましい。これにより隣接素子間での電位差も少なくなる。一方、振動子の素子幅はその場合3cmと狭くなり、より弦振動に近い振動となる。
共振点は相互懸架により高域側に移行するが、9点で懸架し10区間に分割された場合、各部の共振周波数fは10倍となり、張力の変化により次のように移行する。
Figure 0005110241
上記、[数1]での張力は広幅での値であり、[表1]の値は3cm幅での張力である。
張力の調整は別途仕様の圧電素子で行ない、これも電圧駆動による調整が可能である。
ここで駆動電圧の周波数は発信器の走査速度の切り替え(調整)により任意に調整することができ、最大振幅は振幅制限回路により常に一定値を越えないよう規定しておく
これにより圧電面の振動数と駆動電圧の振動(周波)数を共振状態にすることになる。また、張架用の機構には伸縮自在の菱形枠体を用い、この伸縮を圧電体により制御する。上記の懸架分割しての張力範囲は、この制御に無理のない張力範囲で、翼面に必要な流速が得られる制御が可能なことを示している。これにより駆動電圧と振幅の位相を、帰還方式で自動調整を行うことができる。
上記の相補圧電面を図7(a)のように2組、波動振動面を面対称に向かい合わせて配設し、双方の協働により流体移動をより定量的に工程化するのが、相補重畳方式であり、面対称に協働動作をすることにより出力は倍増し、より定量的に工程化された流量を送出する。
図7(b)に、相補重畳/対称駆動での静止状態、(c)に全開状態、(d)に閉止状態を示す。
これは相補形の協働動作であり、所謂、コンプレメンタリプッシュプル方式の、ダブルプッシュプルである。この方式では、当初のシングル単一面張架方式に比べて、約4倍の出力を得ることができる。
その側面から見た場合の相対する圧電面1−2と1−3の波動の一部(斜視図)を図8(a)に、また、この中央部の径時変化を、同図 (b)(c)(d)に示す。この中央部は、より定量的な流れとなる。
この波動圧電変換装置を横一列に並べ、飛翔体の翼の前縁に搭載し、所定の6n相の交流電圧で駆動した場合、翼面にはその交流の角速度に応じた翼を覆う層流が発生する。この層流が効果的に翼面に作用すれば、翼面体は静止したままで揚力を得ることができる。
実際の翼面に対する効果は、これに対する翼形に大きく左右される。一例として、翼面に働く揚力計算の場合、揚力L は次の式で求められる。
Figure 0005110241
翼面上の実効流速(相対速度;v)が離陸速度(揚力>機体重量となる速度)
を越えれば、翼面体は滑走路を要せず離陸することができる。
この場合、圧電面の表と裏は相補対称形であり、単一面の動作では表と裏の流速は等しくなるが、周囲の状況で表裏の流速が異なれば、その差に応じた前述の[揚力同等の力]が働くため、表と裏の流速による圧力差を少なくするための構造上の配慮が必要である。
図9で、(a)は単1面、(b)は相補形、(c)は相補協働形に対応した機構で、膜面の張力調整と対称な流路、空電防護等を考慮したカバ−を備え、立体的拡張配設が容易である。
補助ネットの役割は膜面の張架、相互懸架、共振点の調整とその点における出力の増大に寄与しているが、製造上に若干の工数を要し、コスト高になる可能性がある。とくに高速駆動を要しない場合は、補助ネットを、1点接着、3点接着、5点のハネカム状、等と用途に適した張架方法が考えられ、単なる接着の方が製作も容易である。
図10にその3例を示す。
図11はその応用例であり、(a)は単1面のパラググライダ−と同様であるが、自力飛行が可能である。(b)は推力倍増の相補形圧電面を並列に用いた例でこれも懸架式の操縦である。(c)は、主翼、尾翼に相補協働形の本装置を装着し、コアンダ効果での離着陸を可能とするものである。
これらの例は、駆動電極と軸方向、積層と接着、形状と表面処理等の基本形であり、これに電源と駆動回路を搭載すれば、翼面単体だけでの推進飛行ができ、翼長を長くすればそれに応じた太陽電池の装着ができる。翼面受光のエネルギ−による自己駆動、自己完結の航空機とすることができる。
本発明に対応する波動圧電変換装置についての、3例の斜視図 図1(a)波動圧電変換装置 (b) 同、相補形 (c) 同、相補協働形 PVDF(ポリフカビニリデン)圧電膜を用いた音響/電気変換の原理 図2(a) 変換素子外形図 (b) 変換回路図 (c) 等価回路図 PVDF圧電面 図3(a) 圧電面の外形 (b) 同、最大信号時 (c) 振幅時の変化 圧電面の駆動による順次変動絞りと、音圧→気流変換の説明図 図4(a) トンネル状風洞 (b) 6相交流駆動電圧 (c) 膜面中央部の変動 同圧電面を一面化して内圧を与え、6相交流による駆動をした場合 図5(a)〜(d) 駆動電圧(1)〜(6)の変化による膜面の変動 圧電面の収縮を低周波振動に変換する形態(相補懸架駆動方式) 図6(a) 2面の圧電面の並行張架 (b) 同2面を相互に懸架し湾曲化 同図(c) 上面が収縮した場合 (d) 中間点 (e) 下面収縮の場合 相補駆動形を重畳した協働動作形 (a)1部分を斜視図としての説明図 同図(b) 初期状態、無信号時 (c) 中央風洞部最大 (d) 中央部最小 側面から見た圧電面の動作 (a)内部の圧電面1−2,1−3 の動作斜視図 同図 (b)は順次吸入、(c)閉鎖、(d)放出の移動を → 印で示す。 菱形構造によるカバ−兼、共振周波数制御機構の斜視図 図9(a)防護カバ−兼伸縮機構単一面 (b)同相補形 (c)相補協働形 相補協働形圧電面の簡易化(低速用は懸架線を省略し、接着する) 図10(a) 1点接着の場合 (b) 3点接着 (c) 5点接着 波動圧電変換装置の移動体への応用、3例の斜視図 図11(a) ハンググライダー形式、(b) 並列多重使用使用の翼面体 (c) 航空機翼面に取り付けた場合の1例、斜視図
1 可撓圧電膜/面
2 圧電面の電極
3 補助ネット
4 支柱、支持枠
5 接続配線
6 信号電源
7 懸架線
8 連携線
9 風洞、流路
10 カバ−
11 単一圧電面波動圧電変換装置
12 相補方式波動圧電変換装置
13 相補協働方式波動圧電変換装置

Claims (3)

  1. 可撓性のある圧電体の板面または同膜面の表裏に6個またはそれ以上の偶数個(6n個)の長方形の電極対を、圧電歪みが最も大きく現れる軸方向に沿って並列に設け、これらの電極に対応する6n相の多相交流電圧を位相順に各電極に加え、その圧電面の個々の電極部を圧電効果により個々に伸縮駆動することにより波動運動を行う可撓性圧電面を、2面そなえ、当該可撓性圧電面が対面するよう並行に配置し、夫々の可撓性圧電面の前記電極対の軸方向の中央部分が、互いに接触するように接合し、夫々の可撓性圧電面の一方側が伸張されるときに他方側が収縮されるよう前記多相交流電圧を印加した
    ことを特徴とする波動圧電変換装置。
  2. 請求項1記載の波動圧電変換装置を相補形波動圧電変換装置と称してそなえ、
    当該相補形波動圧電変換装置を、前記可撓性圧電面が互いに対面するように、少なくとも2セットを配置し、相補協働形波動圧電変換装置とした
    ことを特徴とする請求項1記載の波動圧電変換装置。
  3. 請求項1記載または請求項2記載の波動圧電変換装置が有する個々の可撓性圧電面に対して、当該個々の可撓性圧電面に加える張力を調節可能に支持し、
    個々の可撓性圧電面に加える前記多相交流電圧の周波数と、個々の可撓性圧電面の振動周波数とが共振状態にされてなる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の波動圧電変換装置。
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