JP5099534B2 - Kank3遺伝子の癌治療及び癌検出並びに創薬への利用 - Google Patents
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Description
(1) 以下の(a)または(b)のタンパク質、
(a) 配列番号2で表わされるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b) 配列番号2で表わされるアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつKank3タンパク質の有する機能と同等の機能を有するタンパク質
(2) 以下の(a)または(b)のタンパク質をコードする遺伝子、
(a) 配列番号2で表わされるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b) 配列番号2で表わされるアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつKank3タンパク質の有する機能と同等の機能を有するタンパク質
(3) 以下の(c)又は(d)のDNAを含む遺伝子、
(c) 配列番号1で表される塩基配列からなるDNA
(d) 上記(c)のDNAと相補的な配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつKank3タンパク質の有する機能と同等の機能を有するタンパク質をコードするDNA
(4) (2)または(3)の遺伝子を含有する組換えベクター、
(5) (4)の組換えベクターを含む形質転換体、
(6) (1)のタンパク質またはその一部断片であってKank3タンパク質の有する機能と同等の機能を有するタンパク質を有効成分とする癌治療薬、
(7) (2)または(3)のDNAもしくはそれに対応するRNAまたはそれらの一部断片であってKank3タンパク質の有する機能と同等の機能を有するタンパク質をコードするDNAまたはRNAを有効成分とする癌治療薬、
(8) (1)のタンパク質またはその一部断片であってKank3タンパク質の有する機能と同等の機能を有するタンパク質を含む癌検出薬、
(9) (2)または(3)のDNAもしくはそれに対応するRNAまたはそれらの一部断片であってKank3タンパク質の有する機能と同等の機能を有するタンパク質をコードするDNAまたはRNAを含む癌検出薬、
(10) (1)のタンパク質に対する抗体を含む癌検出薬、
(11) (2)または(3)の遺伝子を含有する癌治療用ベクター、
(12) (2)または(3)の遺伝子を含有する癌検出用ベクター、
(13) (1)のタンパク質またはその一部断片であってKank3タンパク質の有する機能と同等の機能を有するタンパク質を被検体と接触させる工程を含む癌検出法、
(14) (2)または(3)のDNAもしくはそれに対応するRNAまたはそれらの一部断片であってKank3タンパク質の有する機能と同等の機能を有するタンパク質をコードするDNAまたはRNAを被検体と接触させる工程を含む癌検出法、
(15) (1)のタンパク質に対する抗体を被検体と接触させる工程を含む癌検出法、
(16) Kank3遺伝子が導入された、Kank3遺伝子トランスジェニック動物、および
(17) Kank3遺伝子が破壊された、Kank3遺伝子ノックアウトマウス。
1.Kank3遺伝子の取得
cDNAライブラリーの作製、遺伝子のクローニング及びスクリーニング、塩基配列の決定等の技術はJ. Sambrook, E. F. Fritsch & T. Maniatis (1989): Molecular Cloning, a laboratory manual, second edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press及び Ed Harlow and David Lanc (1988): Antibodies, a laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press等の当業者に良く知られた文献に記載された方法に従って行えばよい。
本願発明で利用するKank3遺伝子はその全長配列であってもよいし、コードされるタンパク質がKank3遺伝子のコードするタンパク質の有する機能と同等の機能を有するKank3遺伝子の一部配列を有する断片であってもよい。一部配列の例としては、本遺伝子の機能部位と考えられるアンキリン(ankyrin)配列を含む配列が挙げられる。また、配列番号1で表される塩基配列からなるDNAに相補的なDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができ、かつコードされるタンパク質がKank3遺伝子のコードするタンパク質の有する機能と同等の機能を有する変異体DNAも本発明の遺伝子に含まれる。ストリンジェントな条件とは、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件をいう。例えば、相同性が高いDNA同士、すなわち60%以上、好ましくは80%以上の相同性を有するDNA同士がハイブリダイズし、それより相同性が低い核酸同士がハイブリダイズしない条件が挙げられる。より具体的には、ナトリウム濃度が150〜900mM、好ましくは600〜900mMであり、温度が60〜68℃、好ましくは65℃での条件をいう。
得られたKank3遺伝子を入手可能な適当な発現ベクターに組み込んで、さらに適当な宿主細胞に形質転換し、適当な培地中で培養、発現させ、目的タンパク質を回収、精製することができる。この際のベクターとして、プラスミド、ファージ、ウイルス等の宿主細胞において複製可能である限りいかなるベクターも用いることができる。例えば、pBR322、pBR325、pUC118、pUC119、pKC30、pCFM536等の大腸菌プラスミド、pUB110等の枯草菌プラスミド、pG-1、YEp13、YCp50等の酵母プラスミド、λgt110、λZAPII等のファージのDNA等が挙げられ、哺乳類細胞用のベクターとしては、バキュロウイルス、ワクシニアウイルス、アデノウイルス等のウイルスDNA、SV40とその誘導体等が挙げられる。ベクターは、複製開始点、選択マーカー、プロモータを含み、必要に応じてエンハンサー、転写終結配列(ターミネーター)、リボソーム結合部位、ポリアデニル化シグナル等を含んでいてもよい。
Kank3遺伝子のコードするタンパク質(ポリペプチド、本明細書においてタンパク質とポリペプチドは区別されない)に対する抗体は、通常の方法で動物をKank3遺伝子発現産物で免疫することにより得られる。抗体は、マウス抗体、ラット抗体、ヒト抗体、キメラ抗体、ヒト型化抗体のいずれも用い得るが、ヒトの治療用に用いる場合は、ヒト抗体、キメラ抗体またはヒト型化抗体が望ましい。抗体はポリクローナル抗体もモノクローナル抗体も含むが、モノクローナル抗体が望ましい。モノクローナル抗体は、ハイブリドーマによって産生されるもの、および遺伝子工学的手法により抗体遺伝子を含む発現ベクターで形質転換した宿主に産生されるものを含む。モノクローナル抗体は、公知の方法、たとえば、ケーラーとミルステインらの方法(Kohler. G. and Milstein, C.、Methods Enzymol.(1981)73, 3-46)等により作製することができる。抗体作製の際、免疫原としてはKank3タンパク質全体を用いてもよいし、Kank3タンパク質の断片を用いてもよい。免疫原として用いるKank3タンパク質またはその断片は、アミノ酸配列情報に基づいて化学合成により作製することもできるし、遺伝子工学的に作製することもできる。in vitroでヒトリンパ球を免疫原に感作し、感作リンパ球をヒトミエローマ細胞と融合させることにより、ヒト抗体を得ることもできる(特公平1-59878号公報参照)。さらに、ヒト抗体遺伝子座を有するトランスジェニック動物に免疫原を投与して抗体産生細胞を取得し、不死化させた細胞からヒト抗体を得ることもできる(国際公開番号WO 94/25585 号公報、WO 93/12227 号公報、WO 92/03918 号公報、WO 94/02602 号公報参照)。さらに、人為的に改変した遺伝子組換え型抗体、例えば、キメラ抗体、ヒト型化(Humanized)抗体も使用することができ、これらの改変抗体は、既知の方法を用いて製造することができる。
本発明のKank3遺伝子配列を含むDNA若しくはRNAまたはその断片であってKank3タンパク質の有する機能と同等の機能を有するタンパク質をコードするDNAまたはRNAを、遺伝子治療の技術を用いて癌の治療に利用することができる。例えば、生体の癌細胞でKank3遺伝子のコードするタンパク質を発現させ、癌細胞の運動や移動を抑制することができる。遺伝子治療における目的の遺伝子の被験体への導入は公知の方法により行うことができる。遺伝子を被験体へ導入する方法として、ウイルスベクターを用いる方法および非ウイルスベクターを用いる方法があり、種々の方法が公知である(別冊実験医学、遺伝子治療の基礎技術、羊土社、1996;別冊実験医学、遺伝子導入&発現解析実験法、羊土社、1997;日本遺伝子治療学会編、遺伝子治療開発研究ハンドブック、エヌ・ティー・エス、1999)。
また、本発明のKank3タンパク質に対する抗体も、免疫化学的な治療に使用することが可能である。
さらに、本発明の遺伝子に基づいてRNAi(RNA干渉)により癌治療を行うこともできる。RNAiは、二本鎖RNA(dsRNA)を細胞内に導入した際に、そのRNA配列に対応する細胞内のmRNAが特異的に分解され、タンパク質として発現されなくなる現象をいう。RNAiの場合、通常、二本鎖RNAが用いられるが、特に限定されず、例えば、自己相補的な一本鎖RNA中で形成される二本鎖を用いることも可能である。二本鎖を形成する領域は、全ての領域において二本鎖を形成していてもよいし、一部の領域(例えば両末端又は片方の末端など)が一本鎖等になっていてもよい。RNAiに用いられるオリゴRNAは、その長さは限定されない。本発明のオリゴRNAの長さとしては、例えば、5〜1000塩基(二本鎖の場合には、5〜1000bp)であり、好ましくは10〜100塩基(二本鎖の場合には、10〜100bp)であり、さらに好ましくは15〜25塩基(二本鎖の場合には、15〜25bp)であり、特に好ましくは19〜23塩基(二本鎖の場合には、19〜23bp)である。
さらに、Kank3遺伝子配列を含むDNA、RNAヌクレオチドを利用したノーザンハイブリダイゼーション法、PCR法、定量的PCR法、RT-PCR法、in situ ハイブリダイゼーション法等により、Kank3遺伝子の各組織における存在、発現、変異を定性的にまたは定量的に検出することにより癌を検出することができる。この場合、Kank3遺伝子配列の一部をPCRのプライマーとして用いることもできるし、検出用プローブとして用いることもできる。これらの遺伝子配列はニックトランスレーション等により適宜標識して用いる。例えば、RT-PCR法によりKank3遺伝子の発現を調べ、癌の検出または癌の進行度を検出することができ、Kank3遺伝子DNAの存在をPCRや定量的PCRにより調べることができる。また、Kank3遺伝子配列の一部または総てを含むDNAまたはRNAプローブを用いたin situ ハイブリダイゼーション法により組織切片、細胞、染色体等を用いてKank3遺伝子配列を含むDNAまたはRNAを検出し、癌を検出することができる。Kank3遺伝子を含むベクターを癌の検出に用いることもできる。本発明は、癌検出に用い得る癌検出用ベクターも包含する。
本発明のKank3遺伝子を動物に組込むことにより、Kank3遺伝子発現モデル動物として利用できるトランスジェニック動物を作成することができる。導入する遺伝子は、野生型Kank3遺伝子でもよいし、変異Kank3遺伝子でもよい。正常遺伝子を導入することにより、Kank3タンパク質の発現量をコントロールすることができる。また、Cre-loxシステムを用いて組織特異的な遺伝子発現をさせることも可能である。変異遺伝子はドミナントネガティブの形で導入することにより、Kank3遺伝子の機能を阻害することができる。この際、Kunkel法、Gapped duplex法等の公知の手法又はこれに準ずる方法により、Kank3タンパク質の機能を阻害するような変異を導入すればよい。具体的には、例えば部位特異的突然変異誘発法を利用した変異導入用キット(例えばMutant-K (TAKARA社製)やMutant-G (TAKARA社製))などを用いて、あるいは、TAKARA社のLA PCR in vitro Mutagenesis シリーズキットを用いて変異導入が行われる。
本実施例において、Kank3のcDNAは本発明者の研究室でヒトの脳のmRNAからRT-PCR法により取得した。
遺伝子配列検索、ドメイン分析および系統樹分析
ゲノムプロジェクトが既に完成しているヒト、マウス、ラット、ショウジョウバエおよび線虫のデータベースを用い、ヒトKankタンパク質の配列を鋳型としてBLASTP検索(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/)を行った。検索で得られた配列をMEGA2ソフトウェア(Kumar et al. 2001, Bioinformatics, 17, 1244-1245)に適用し、系統樹分析を行った。さらにこれらの配列を用いて、SMART(http://smart.embl-heidelberg.de/) (Letunic et al., 2004, Nucleic Acids Res., 32 (Database issue), D142-144)およびCOILS (http://www.ch.embnet.org/software/COILS form.html)を用いてアンキリン様繰り返し配列(ankyrin-repeat)およびcoiled-coilモチーフの検定を行った。
HEK293T、VMRC-RCW、RRC10RGB、TUHR4TKB、TUHR10TKBおよびマウスNIH3T3細胞はダルベッコ改変イーグル培地(DMEM) (Gibco社)で培養した。OS-RC-2、TUHR14TKBおよびMCF-7細胞はRPMI-1640培地(Gibco社)で培養した。FU-RPNT-1および FU-RPNT-2細胞はDMEM/F-12 (1:1)培地で培養した。全ての培地には10%のウシ胎仔血清を添加して用い、37℃で湿度平衡した5%CO2含有インキュベーター内で培養を行った。
ヒト正常組織由来全RNAはInvitrogen社より購入した。ヒト正常腎臓由来全RNA、ヒト胎児腎臓由来全RNAおよびヒト腎癌由来全RNAは和光純薬工業株式会社より購入した。各細胞系の全RNAはISOGEN(和光純薬工業株式会社)を用いて精製した。cDNAは6量体ランダムプライマーおよびSuperScript II RNase H- Reverse Transcriptase kit (Invitrogen社)を用いて合成した。PCR増幅は図2aに示したプライマーの組み合わせにより、Ex Taq DNAポリメラーゼを用いて行った。PCRは96℃5分間の変性後、96℃30秒間、60℃30秒間、72℃40秒間を35サイクルで行った。コントロールとしてハウスキーピング遺伝子であるHPRTを用い、PCRは96℃5分間の変性後、96℃30秒間、60℃30秒間、72℃30秒間を30サイクルで行った。PCR産物は臭化エチジウムを含んだ2%アガロースゲル電気泳動によって分離した。
抗Kank3抗体の抗原を作成するために、Kank3の275から376番目のアミノ酸に相当するcDNA部位をPCRによって増幅し、pGEXベクター(Amersham Bioscience社)に挿入することでグルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)融合タンパク質発現プラスミドを構築した。この発現プラスミドを大腸菌に導入し、イソプロピルD-チオガラクトピラノシドによってGST融合抗原タンパク質の発現を誘導した。このGST融合抗原タンパク質をグルタチオンセファロース4B(Amersham Bioscience社)で精製し、ウサギを免疫した。免疫したウサギより抗Kank3抗体を含んだ血清を回収し、硫酸アンモニウムによって塩析した。沈殿をPBSに溶かし、GSTタンパク質をActivated CHセファロース4BにカップリングさせたカラムによってGSTに対する抗体を除去した後、GST融合Kank3抗原をカップリングさせたカラムで抗Kank3抗体を精製した。Activated CHセファロース4BはAmersham Bioscience社より購入し、GSTおよびGST融合Kank3抗原のカップリングは取扱説明書に従って作製した。
pCMV-Tag 2B/Kank3プラスミドは、正常ヒト腎臓組織の全RNA(Invitrogen社)から逆転写反応で得られたcDNA を鋳型として、5’末端に制限酵素EcoRI-NotIあるいはNotI-SalIの認識配列を含むアダプター配列を付加した形のプライマーセットを用いて、それぞれPCR 反応で増幅した2つの断片をpCMV-Tag 2B (Stratagene社)ベクターのEcoRI/SalI部位へ挿入した。プライマーセットはEcoRI-NotI断片5’-ATGGCCAAGTTTGCCCTGAATCAGAACCTG-3’ (forward)(配列番号3)および5’-CAACCGGCCCCGCAGAAGCTC-3’ (reverse)(配列番号4)、NotI-SalI断片5’-CCTGCGGCCGCCGAGCGCGAGC-3’ (forward)(配列番号5)および5’-CTGAACCTGGGGGTTCTCTCC-3’ (reverse)(配列番号6)を用いた。また、Kank3点突然変異体発現プラスミドはpCMV-Tag 2B/Kank3を鋳型としてセリンをアラニンに置換したプライマーセットを用いて、PCRで増幅することにより作製した。
293T細胞への哺乳動物細胞発現プラスミドの導入はTransfectin Lipid Reagent (Bio-Rad社)を用いて取扱説明書に従って行った。マウスNIH3T3細胞への哺乳動物細胞発現プラスミドの導入はPolyfect Reagent (QIAGEN社)を用いて取扱説明書に従って行った。pCMV-Tag 2B/Kank3発現プラスミドのMCF7細胞への導入はGENE PULSER II (Bio-Rad社)を用いた電気穿孔法によって行った。
カバーガラス上で培養したNIH3T3細胞に哺乳動物発現プラスミドを一過性に発現させた。プラスミド導入24時間後、細胞を3.7%ホルマリン/PBS を用いて4℃で1時間固定し、0.2% Triton X-100/PBSで10分処理した。細胞を5%ヤギ血清でブロッキング後、抗FLAG M2抗体(Sigma社)で1時間処理した。PBSで洗浄後、FLAG融合タンパク質の検出用にFITCラベルしたヤギ抗マウスIgG抗体(Molecular Probes社)およびアクチン繊維の検出用にRhodamineラベルしたファロイジン(Sigma社)で共染色した。PBSで洗浄後、90%グリセロールで封入し、蛍光顕微鏡(Axioskop、Zeiss社)で観察した。
Kank3遺伝子およびタンパク質の系統、構造および配列
図1aにヒト、ラット、マウスのKank3遺伝子(それぞれ、Hs Kank3、Rn Kank3、及び、Mm Kank3) とKank遺伝子(それぞれ、Hs Kank、Rn Kank、及び、Mm Kank)、及び、ショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)と線虫(Caenorhabditis elegans) のKank相同遺伝子の関係を示す系統樹を示す。GenBankデータベースにおけるKank3遺伝子のAccession No.は、それぞれ、ヒト(Hs Kank3:NM 198471)、ラット(Rn Kank3:RGD1308853)、マウス (Mm Kank3:NM 030697)である。数字は遺伝子間の相同性の確率を示す。
図3aにヒトの脳(brain)、乳腺(breast)、子宮頚部(cervix)、結腸(colon)、心臓(heart)、腎臓(kidney)、肝臓(liver)、肺(lung)、骨格筋(skeletal muscle)、胃(stomach) における発現をRT-PCRにより解析した結果を示す。HPRTは、ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ(hypoxanthine phosphoribosyltransferase)を示す。
MCF-7 細胞に強制発現させたKank3タンパク質を、抗Kank3抗体を用いた免疫染色法により発現を解析した。図4に示すように、Kank3抗体を用いて強制発現させたKank3タンパク質の存在を確認できた。
FLAG-Kank3遺伝子とHA-14-3-3beta、gamma、epsilon、zeta、eta、theta、sigma遺伝子それぞれ共発現させた293T細胞の細胞溶出液を用いて、FLAG agarose resinで免疫沈降し、その産物を抗FLAG抗体あるいは抗HA抗体を用いてウエスタンブロット法により解析した結果を示す。コントロールには、FALGタグベクターとHAタグベクターと共発現させた細胞(VFLAG/VHA)、及び、HAタグベクターとFLAG-Kank3遺伝子と共発現させた細胞(Kank3/ VHA)を用いた。IPは免疫沈降を、WBはウエスタンブロッテイングを、FLAGはFLAGタグを、HAはHAタグを示す。図5に示すように、Kank3は14-3-3ファミリー中のgamma, epsilon, eta, thetaと結合することが観察された。
FLAG-Kank3遺伝子および点突然変異を含むFLAG-Kank3遺伝子をそれぞれHA-14-3-3theta遺伝子と共発現させた293T細胞の細胞溶出液を用いて、FLAG agarose resinで免疫沈降し、その産物をFLAG抗体あるいはHA抗体でウエスタンブロッテイングした後の結果を示す。コントロールには、FALGタグベクターとHAタグベクターと共発現させた細胞(VTag2B/VHA)、及び、FALGタグベクターと14-3-3theta遺伝子と共発現させた細胞(VTag2B/ 14-3-3theta)を用いた。図6に示すように、Kank3タンパク質アミノ酸の31番目のセリン(Serine)をアラニン(Alanine)に置換することによって、Kank3 タンパク質と14-3-3タンパク質の結合が阻害された。
コントロールベクター(FLAG-GST)、FLAG-Kank3遺伝子及び点突然変異を含むFLAG-Kank3 遺伝子をそれぞれNIH3T3 細胞にトランスフェクションした後、マウス由来の抗FLAG抗体で反応させ、FITCで標識されたヤギ由来の抗マウスIgGの2次抗体によりFLAGタグを検出した(図7)。2次抗体染色と同時にRhodaminで標識されたPhalloidin色素でアクチン繊維を染めた。矢印はコントロールベクター、Kank3遺伝子或いは点突然変異を含むKank3遺伝子を発現している細胞を示す。図7に示すように、Kank3遺伝子の強制発現により、アクチン繊維が消失したことが観察された。一方で、点突然変異を含むKank3遺伝子の強制発現により、アクチン繊維の形成に影響がなかった。
Claims (1)
- 以下の(a)または(b)のタンパク質を有効成分とするアクチン重合制御剤。
(a) 配列番号2で表わされるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b) 配列番号2で表わされるアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつアクチン繊維形成抑制作用を有するタンパク質
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