以下、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る管継手におけるソケットおよびプラグの分離時の様子を一部を断面で示す側面図である。また、図2は、これらソケットおよびプラグの結合時の様子を一部を断面で示す側面図である。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る管継手は、筒状のソケット1と、このソケット1に着脱可能に挿入結合される筒状のプラグ2とを備えて構成され、例えば水などの流体を流通する管路同士を接続する。ソケット1およびプラグ2は、それぞれ継手本体(ソケット本体1’およびプラグ本体2’)と、この継手本体の内部に設けられた開閉弁40,140とを備えて構成される。
ソケット1は、例えば後部筒体(第1の筒体)10と前部筒体(第2の筒体)20とを軸方向に並べて結合して構成され、両端を開放した筒体をなすとともに内部に流体通路30を有するソケット本体1’と、このソケット本体1’の流体通路30に設けられた開閉弁40と、前部筒体20の内部に挿入される相手部材であるプラグ2の前端部との接続をロックするロック手段(結合部)21と、後部筒体10の内部に挿入されるホースなどの配管(管路)901をソケット本体1’に接続する接続手段(配管接続部)11とを備えて構成される。
ソケット本体1’の後部筒体10は、両端が開放された円筒体をなすもので、前端部(他端部:前部筒体20との結合部)に流体通路30の一部を構成する第1通路12が、後端部(一端部:前部筒体20との結合部と反対側)に接続孔13が、それぞれ同軸形成されている。
第1通路12は、後部筒体10の軸方向中央部から前端部にかけて直径が直線的で連続的に拡大するテーパ孔をなすものである。
この第1通路12の後端開口は、接続孔13の直径とほぼ同一の直径を有している。また、接続孔13は、流体を流す配管901の外形に応じた直径を有するストレート孔である。ソケット本体1’の後部筒体10の外周面には、中間ナット14を挟んで前端部にねじ部(第1のねじ部)15が、後端部にねじ部16がそれぞれ形成されている。なお、後部筒体10の前端部の外周面は、直径が一定の大きさで軸方向と平行に延びる面を構成している。
一方、ソケット本体1’の前部筒体20は、両端が開放された円筒体をなすもので、前端部(プラグ2との接続側)にプラグ本体2’が挿入されるプラグ挿入空間22が形成され、このプラグ挿入空間22の後端側(前部筒体20の中間部)に流体通路30の他の一部を構成する第2通路29が形成されている。また、この第2通路29の軸方向後端側に後部筒体10が結合される結合孔23が、軸方向前端側に後述する開閉弁40の弁体42に密接する弁座24が、それぞれ同軸形成されている。
プラグ挿入空間22は、上述したようにプラグ本体2’の前端部が挿入される凹状の空間であり、プラグ2の前端部の外形寸法(外径)に対応した直径および奥行き寸法を有している。第2通路29は、結合孔23の前端開口と弁座24の後端開口との間に形成された前部筒体20の軸方向中央部から前端部にかけて直径が直線的で連続的に拡大するテーパ孔をなすものである。なお、第2通路29の前端開口の直径は、弁座24の後端開口の直径と同じ大きさとなるように形成されている。
結合孔23は、後部筒体10の前端部が挿入結合される(この前端部に外周側から嵌合される)孔で、この後部筒体10の前端部の外周面を囲む内周面が軸方向と平行に延びる面をなすように形成されている。すなわち、結合孔23は、軸方向にわたる面の全体が挿入される後部筒体10の前端部の外径に応じた直径を有し、且つ後部筒体10の前端部の軸方向長さ(後部筒体10の前端開口と中間ナット14の前側の側面との間の長さ)より大きい軸方向の長さを有して構成されている。
この結合孔23の内周面には、上述した後部筒体10の前端部のねじ部15と螺合するねじ部(第2のねじ部)25と、このねじ部25に対して軸方向の前端側にて内周面の周方向に沿って形成された環状の溝からなるリング受け部26とがそれぞれ設けられ、このリング受け部26にはシールリングとしてのOリング27が嵌め込まれている。
弁座24は、流体通路30に設けられた開閉弁40の弁体42の周縁部が閉動作時に密接するもので、前部筒体20のプラグ挿入空間22と第2通路29との間の位置に周方向に沿って環状に形成されている。この弁座24の第2通路29に面する側面は、プラグ挿入空間22から第2通路29にかけて直径が拡大するテーパ状をなす弁座面24aを構成する。
このように構成されたソケット本体1’における後部筒体10および前部筒体20は同一軸上に配置して、後部筒体10の前端部と前部筒体20の後端部とを向かい合わせて、後部筒体10の前端部を前部筒体20の結合孔23に挿入し、後部筒体10のねじ部15と結合孔23のねじ部25とで螺合することにより結合される。本例のソケット1では、こうして後部筒体10と前部筒体20を結合することによってソケット本体1’が構成される構造を備えている。
また、ソケット本体1’における前部筒体20の結合孔23の内周面と後部筒体10の外周面とで構成される筒体結合部においては、両筒体10,20のねじ部15,25に対して後部筒体10の前端開口に近い位置で、前部筒体20のリング受け部26に嵌め込んだOリング27が加圧状態で後部筒体10の前端部の外周面に密接する。このため、この筒体結合部からは、流体通路30を流れる流体は流出しない。なお、ソケット本体1’の後部筒体10および前部筒体20は、この筒体結合部においてロックボルト28により締着され一体的に固定される。
このように構成されたソケット本体1’では、後部筒体10および前部筒体20が結合されて、後部筒体10の第1通路12と前部筒体20の第2通路29とが組み合わされて直線的で連続的なテーパ面を構成する流体通路30が形成される。なお、後部筒体10の第1通路12と接続孔13との境界位置が流体通路30の後端開口30aをなし、前部筒体20の第2通路29と弁座24との境界位置が流体通路30の前端開口30bをなしている。
この流体通路30は、上述したように、後端開口30aから前端開口30bにかけて直径が直線的で連続的に拡大するテーパ孔として構成されている。すなわち、流体通路30は、後部筒体10の接続孔13と前部筒体20の弁座24とを結ぶテーパ面をなす内周面を有するテーパ孔となる。
また、ソケット本体1’の流体通路30の内周面における後部筒体10と前部筒体20との境界部(すなわち、後部筒体10の第1通路12の前端開口と前部筒体20の第2通路29の後端開口に挟まれた部分)には、筒体の中心軸に向けて開口しつつ周方向に沿って凹んだ環状に形成された開閉弁受け部49が設けられている。
この開閉弁受け部49は、具体的には、第1通路12の内周面と交差する流体通路30の径方向と平行な後部筒体10の前端面10aと、第2通路29の内周面と交差する結合孔23の内周面における前端面10aから前部筒体20の前端側に向けて軸方向と平行に延びる面23aとによって構成されている。
すなわち、開閉弁受け部49は、径方向に沿う後端側面(開閉弁受け部49において流体通路30の軸方向後端側に位置する側面(後部筒体10の前端面10a))と、流体通路30の周方向に沿う外周側面(開閉弁受け部49において外周側に位置する面(前部筒体20の結合孔23の内周面における面23a))とで構成されている。
図3は、本実施形態に係る管継手のソケット1におけるソケット本体1’の開閉弁受け部49の構造の例を示す拡大断面図である。図3に示すように、開閉弁受け部49は、この開閉弁受け部49に対して流体通路30の内周面(テーパ面)の直径が大きい側にて、前部筒体20の結合孔23の内周面における面23aと流体通路30の内周面30cとが交差する点Bが、流体通路30の内周面(テーパ面)の直径が小さい側にて、後部筒体10の前端面10aと流体通路30の内周面30dとが交差する点Aに対して径方向外周側に位置するように形成されている。
このため、点Aと点Bとを直線で結ぶと、流体通路30の後端開口30aから前端開口30bにかけて外側へ向けて連続して広がるように傾斜するテーパ面、すなわち後端開口30aから前端開口30bにかけて直径が直線的に連続して拡大してゆく仮想のテーパ面Cを描くことができる。
ここで、流体通路30と開閉弁受け部49との関係についてさらに細かく説明する。まず、流体通路30において開閉弁受け部49に対する後端開口30a側(テーパ径の小さい側)の接続孔13の前端開口から点Aまでの間の内周面30dに、流体通路30の後端開口30aから前端開口30bへ向けて直径が直線的で連続的に拡大するテーパ面(開閉弁受け部49の直線Cと同じ傾斜角度を持ったテーパ面)を形成する。すなわち、後部筒体10の第1通路12の内周面に、流体通路30の後端開口30aから前端開口30bにかけて外側(ソケット本体1’の軸線から離れる向き)へ向けて直線的で連続的に傾斜していくテーパ面を形成する。
次に、流体通路30において開閉弁受け部49に対する前端開口30b側(テーパ径の大きい側)にて点Bから弁座24の後端側までの間の内周面30cに、流体通路30の後端開口30aから前端開口30bへ向けて直径が直線的で連続的に拡大するテーパ面を形成する。すなわち、前部筒体20の第2通路29の内周面に、流体通路30の後端開口30aから前端開口30bにかけて外側へ向けて直線的に連続して傾斜するテーパ面を形成する。この前部筒体20におけるテーパ面は、テーパ面Cの傾斜角度よりもさらに大きな傾斜角度を持って形成する、あるいは直線Cと同じ傾斜角度を持って形成する。
このため、流体通路30の内周面全体は、開閉弁受け部49に対して流体通路後端開口側に位置するテーパ面30aと、開閉弁受け部49に対して流体通路前端開口側に位置するテーパ面30bをテーパ面Cと組み合わせることにより、流体通路30の後端開口から前端開口にかけて直径が徐々に拡大して外側へ向けて直線的に連続して傾斜するテーパ面に形成することができる。そして、テーパ面30aおよびテーパ面30bの傾斜角度がテーパ面Cの傾斜角度と同じ大きさである場合には、流体通路30は、流体通路後端開口側から前端開口側にかけて直径が滑らかに連続して拡大して、外側へ向けて一直線上で滑らかに連続して傾斜する内周面を有するテーパ孔に形成することができる。
次に、開閉弁40について説明する。図1および図2に示すように、ソケット本体1’の流体通路30の内部に設けられた開閉弁40は、弁体保持体41と、弁体42と、弾性部材である圧縮コイルばね43とを備えて構成されている。
開閉弁40の弁体保持体41は、流体通路30の内側に配置され、この流体通路30を形成するソケット本体1’の内周面に、例えば複数の脚部41aが保持されるものである。この弁体保持体41は、円筒体からなり、その前端部が開口されるとともに後端部が閉塞された形状からなる。この弁体保持体41の後端部には、その中心に弁体保持体41を軸方向に貫通する連通孔41fが形成されている。
複数の脚部41aは、周方向に等間隔となるように弁体保持体41の外周面から径方向外側へ向けて放射状に延びる短冊形に形成され、流体通路軸方向に並ぶ前側面41bと後側面41c(図3参照)との間の寸法(厚さ)は、例えば開閉弁受け部49の面23aの軸方向長さ(前部筒体20の内周面23における開閉弁受け部49に面する部分の軸方向長さ)と同じ大きさに設定されている。
弁体保持体41は、流体通路30の中心軸線上にて後部筒体10の第1通路12と前部筒体20の第2通路29とに跨るように配置され、各脚部41aの先端部が流体通路30の中間部に形成された開閉弁受け部49に係合された状態で支持される。この場合、各脚部41aの先端部における後側面41cは、開閉弁受け部49における後部筒体10の前端面10aに当接するとともに、各脚部41aの先端部における先端面41dは、開閉弁受け部49における前部筒体20の結合孔23の内周面23aに当接する。
なお、弁体保持体41の各脚部41aの先端部は、開閉弁受け部49において前部筒体20の結合孔23の内周面23aとその先端面41dとが当接可能となるように、結合孔23の内径に対応した外径となるように形成されている。また、弁体42の弁体部42aは、前部筒体20において弁座24で囲まれた空間を閉動作時に閉塞するために、弁座24の最小内径よりも大きな外径となるように形成されている。
弁体42は、弁体部42aと、筒部42bと、前面突部42cとを備えて構成されている。弁体部42aは、円盤形をなすもので、その外周縁部にはOリング44が取り付けられている。筒部42bは、弁体部42aの中心孔42cを囲むとともに弁体部42aの後面部から後側へ突出する筒状に形成されている。前面突部42cは、プラグ2との結合時に、プラグ本体2’に備えられた開閉弁140の弁体142における前面突部142cと軸方向に当接する。
弁体部42aは、流体通路30の前端開口30bに連続する弁座24に囲まれる空間に配置され、筒部42bは、円筒体の弁体保持体41の前端開口から内部に移動自在に挿入保持されている。このため、筒部42bは、弁体保持体41に保持されて流体通路軸方向に沿って前後に移動可能に配置され、この筒部42bの移動に伴って弁体部42aが弁座24で囲まれた空間において軸方向に前後に移動する。
そして、開閉弁40の閉動作時には弁体部42aの周縁部に設けられたOリング44が弁座24の弁座面24aに接触して流体通路30を閉じるとともに、開動作時にはOリング44が弁座面24aから離れて弁体部42aと弁座面24aとの間に隙間が生じ流体通路30が開かれる。
弁体保持体41と弁体42の筒部42bとで囲まれた部分には、圧縮コイルばね43がその伸縮方向が流体通路軸方向に沿うように配置されている。この圧縮コイルばね43の一端は弁体保持体41の後端側内壁に当接するとともに、他端は筒部42bの前端側内壁に当接している。弁体保持体41は、圧縮コイルばね43の一端によりソケット本体1の後端側へ向けて押圧され、各脚部41aの先端部が流体通路30に設けられた開閉弁受け部49における後部筒体10の前端面10aに押し付けられる。この状態のときに弁体保持体41の各脚部41aは、開閉弁受け部49にて保持されるため、弁体保持体41全体の位置がその位置に固定される。
弁体42には、圧縮コイルばね43の他端の反発力を受けて流体通路30の前端開口30b側(すなわち、弁座24側)へ押し付ける向きの力が付与される。このため、弁体42は弁座24へ向けて前進移動してOリング44が弁座面24aと接触して停止される。このとき、弁体42は、前部筒体20の弁座24で囲まれた空間の開口を覆って流体通路30の前端開口30b側を閉じた状態となる。
開閉弁40は、図1に示すようにソケット1とプラグ2とを結合していないときは、圧縮コイルばね43に押された弁体42が弁座24にOリング44を介して接触し流体通路30を閉じている。この状態から、図2に示すように、ソケット1とプラグ2とを結合し、弁体42に対して圧縮コイルばね43のばね力に抗して流体通路30の後端開口30a側へ向けた力を加えると、弁体42が押されてソケット本体1’の後端側に向けて後退移動してOリング44が弁座24の弁座面24aから離れる。このため、弁体42と弁座24との間に隙間が形成されて流体通路30が開放され流体の流通が可能となる。
なお、ソケット1にプラグ2を挿入して結合すると、ソケット本体1’の弁体42の弁座部42aがプラグ本体2’の弁体142の弁座部142aとそれぞれ前面突部42c,142cを介して当接し、各弁体42,142がそれぞれ押されて流体通路30,130を開放する。
このように、ソケット本体1’において、圧縮コイルばね43は、開閉弁40の弁体42に対して弁を閉めるように弁座24側の向きに力を加えるとともに、弁体保持体41に対して流体通路30内で開閉弁受け部49により保持固定するように後端側の向きに力を加えている。すなわち、本例のソケット1では、開閉弁40を作動させるための圧縮コイルばね43を開閉弁40を保持するためにも利用することができる構造を実現する。
この場合、図示は省略するが、従来の管継手における継手本体のように開閉弁受け部が軸方向に離間した一対の側面(前側面および後側面)を有する環状溝を形成し、この一対の側面で脚部41aの先端部における前側面41bおよび後側面41cを挟んで保持する構造と比較して、本例のソケット本体1’では圧縮コイルばね43が従来の継手本体の開閉弁受け部における前端面と同等の役割を担っている。
すなわち、本例のソケット本体1’では、開閉弁40の開閉用の圧縮コイルばね43を弁体保持体41の保持固定にも利用することにより、開閉弁受け部49において前端面を不要にした構造を実現することが可能となる。これにより、流体通路30を後端開口30aから前端開口30bへ向けて直径が直線的で連続的に拡大していくテーパ面を有するテーパ孔とすることが可能となる。説明を加える。前述した一対の側面を有する環状溝を用いて弁体保持体の脚部を保持固定する構造において、流体通路の内周面を後端開口から前端開口へ向けて直径が拡大するテーパ孔に形成することを考えると、流体通路の後端開口から環状溝の後側面までの間と、環状溝の前側面から流体通路の前端開口までの間にそれぞれテーパ面を形成することになる。そうすると、流体通路の内周面に形成されるテーパ面は、環状溝によって分断されて後部テーパ面と前部テーパ面が軸方向に位置をずらして並ぶ階段状に屈曲したものとなる。このため、流体通路に流体を流すと、流体は流体通路の後部と前部でそれぞれ軸方向に位置がずれたテーパ面に沿って流れ、両方のテーパ面に挟まれた環状溝の部分でテーパ面とは大きく向きが異なる通路軸方向に沿って流れるので、通路全体としては軸方向において階段状に屈曲した状態で流れる。これに対して本例では、開閉弁受け部49でテーパ面を形成することにより、流体通路30全体としてテーパ面が流体通路軸方向に位置をずらすように分断されて階段状に屈曲することがなく、流体が、流体通路30の後端開口30aから前端開口30bにかけて外側へ向けて直線的に連続して傾斜するテーパ面に沿って円滑に安定して流れる。これにより、ソケット本体1’の大型化を抑えつつ流体の安定した流れを確保したテーパ孔をなす流体通路30を形成することができる。
なお、ロック手段21は、ソケット本体1’のプラグ挿入空間22に挿入された後述するプラグ本体2’を挿入状態にてロックするもので、次のように構成されている。すなわち、前部筒体20におけるプラグ挿入空間22を囲む前端部の外周壁には、周方向に間隔をおいて複数の保持孔50が外周壁の内側と外側とを貫通する状態で形成されており、これらの保持孔50にはそれぞれロック用のボール51が配置されている。
各保持孔50は、外周壁のプラグ挿入空間22側から径方向外側に向けて直径が拡大するテーパ孔をなすもので、プラグ挿入空間22側開口の直径はボール51の直径より小さく、外側開口の直径はボール51の直径より大きく設定されており、各保持孔50内にはボール51が筒体の径方向に移動可能に保持されている。また、前部筒体20におけるプラグ挿入空間22を囲む外周壁の外側には、操作スリーブ53が軸方向に移動可能に設けられている。この操作スリーブ53は、図1に示すように、その内周面と前部筒体20の外周壁との間に設けた圧縮コイルばね54により常時前部筒体20の前端側へ向けて押し付けられ、前部筒体20の前端部の外周側に取り付けたストッパリング55に当接した状態で固定されている。
操作スリーブ53の内周部には軸方向に向かって突出する内面突部53aが形成され、この内面突部53aは、操作スリーブ53が前端側にあるときに前部筒体20の各保持孔50の外側開口を囲む位置にある。したがって、各保持孔50に配置された各ボール51は、ロック時に操作スリーブ53の内面突部53aに外周壁の外側から押されて保持孔50の内側開口から前部筒体20のプラグ挿入空間22内へ所定量が突出する。また、図示は省略するが、ロック解除時に操作スリーブ53が前端側から後端側へ移動して内面突部53aが保持孔50から外れた位置になると、各ボール51は筒体の径方向に自由移動可能な状態となり、ロックが解除される。
そして、前部筒体20のプラグ挿入空間22の内周面には周方向に沿って環状溝56が形成され、この環状溝56にはOリング57が嵌め込まれている。このOリング57は、プラグ挿入空間22に挿入されたプラグ本体2’の前部筒体120の前端部の外周面に接触し、プラグ挿入空間22を外部と連通しないように封止する。
接続手段11は、接続孔13に挿入されて後部筒体10の後端部に接続される外部の配管(ホースやパイプなど)901を後部筒体10に対して固定するもので、後部筒体10の後端部の外周面に締付けナット11aが螺合され、この締付けナット11aの内側に締付けリング11bが設けられた状態で構成されている。この締付けリング11bは、例えばコレットチャック形式をなすもので、締付けナット11aを締付け方向へ回転させると、締付けナット11aと後部筒体10の後端面10bとに挟まれて直径が縮小する構造を備えている。すなわち、外部の配管901を後部筒体10の接続孔13に挿入し、締付けナット11aを締付け方向へ回転させて締付けリング11bを縮径させることにより、外部の配管901を締付けてソケット本体1’に接続固定する。
このように構成されたソケット本体1’では、流体は、例えば外部の配管901から後部筒体10の第1通路12に流れ、さらに弁体保持体41の各脚部41aの間隙を通って前部筒体20の第2通路29を流れて弁座24に到達する。すなわち、流体は、ソケット本体1’の流体通路30にその後端開口30aから入り、流体通路30の内部をテーパ状の内周面に沿って前端開口30bへと流れる。なお、流体の流通方向が異なれば、流体通路30の前端開口30bから後端開口30aに向かって流れることとなる。
このように、本例では、図3にも示すようにソケット本体1’の流体通路30の内周面を、この流体通路30の後端開口30aから前端開口30bにかけて直径が直線的で連続的に拡大するテーパ面を有するテーパ孔としているため、通路の面積が後端開口30aから前端開口30bにかけて連続的に拡大し、従来のようなストレート孔とした場合と比較してその断面積が大きくなる。このため、流体通路30を流れる流体の流量を全体的に増加させることが可能となる。また、ソケット本体1’を、従来のようなストレート孔とした場合と比較して、後部筒体10や前部筒体20における流体通路30を囲む部分の外形寸法の大型化を抑えることが可能となる。
そして、流体通路30を流れる流体は、後端開口30aから前端開口30bにかけてテーパ面をなす内周面に沿って連続して広がり(あるいは狭まり)ながら安定して円滑に流れることとなる。すなわち、流体通路30を通流する流体の流れは、連続して広がり(あるいは狭まり)つつ途中で流れの向きを変えたり途切れたりすることはないため、流路抵抗による流量の損失の発生度合いを極力低くすることが可能となる。特に流体通路30における前端開口30bの近傍においては、開閉弁40が設けられているために流体に対する抵抗が増加するのが一般的であり、本例のソケット本体1’のように流体通路30の断面積が拡大する構造を採用することで流体の流れを安定して円滑にすることが可能となる。
また、本実施形態では、ソケット本体1’の前部筒体20の結合孔23は、開閉弁40の弁体保持体41の外径に対応した直径を有しており、この弁体保持体41を脚部41aの先端部をソケット本体1’の開閉弁受け部49に係合することにより保持している。すなわち、前部筒体20の結合孔23の内周面と、この結合孔23の内側に挿入して螺合する後部筒体10の前端部の外周面とは、前部筒体20の後端開口から前部筒体20の第2通路29の内周面(テーパ面)と交差する点Bまでの間が軸方向に沿った平行な面をなしている。そして、前部筒体20の結合孔23の内周面においては、後部筒体10の前端部の外周面との間のシールを図るためのOリング27がリング受け部26に嵌め込まれている。
このように構成されたソケット本体1’を組み立てる場合は、まず、弁体保持体41と、弁体42と、圧縮コイルばね43とを組み合わせて開閉弁40を組み立てた後、この開閉弁40を前部筒体20の後端開口から結合孔23を通して弁座24および第1通路29内に組み込む。次いで、前部筒体20の結合孔23の内側にOリング27を挿入して、このOリング27を結合孔23の内周面に形成したリング受け部26に嵌め込む。
ここで、このときは、開閉弁40の弁体保持体41が圧縮コイルばね43により押されて前部筒体20の後端開口側へ移動された状態となり、弁体保持体41の各脚部41aが、結合孔23におけるOリング27の嵌め込み位置であるリング受け部26を軸方向に後端開口側へ越えた位置にくることとなる(図4の仮想線参照)。この状態のままではOリング27を前部筒体20の後端開口から結合孔23の内側に挿入しても、Oリング27が各脚部41aに当接してリング受け部26まで移動させることができない状態となってしまう。
図4は、本実施形態に係る管継手におけるソケットの組立時の様子を一部を断面で示す側面図である。本例のソケット1を組み立てる際には、図4に示すように、例えば専用の組立治具910を用いて弁体保持体41を圧縮コイルばね43の弾性力に抗して前部筒体20の前端開口側へ向けて図中矢印で示す方向に押し込み、各脚部41aをリング受け部26よりも前部筒体20の前端開口側へ軸方向に寄った位置まで移動させた状態で保持する。その上で、Oリング27を前部筒体20の後端開口から結合孔23の内側に挿入してリング受け部26まで移動させて嵌め込む。
その後、組立治具910で弁体保持体41を押さえた状態のまま後部筒体10の前端部を図中矢印で示す方向に移動させ前部筒体20の結合孔23の内側に挿入して螺合する。こうして後部筒体10を前部筒体20の結合孔23に完全に螺合した後、組立治具910を接続孔13を通して引き抜き、ソケット1の組立作業を終了する。
この組立方法に用いる組立治具910は、例えば前部筒体20の結合孔23の内側に挿入可能となるような棒状をなし、先端部に弁体保持体41に対して外側から係合できるような形状の凹部が形成されたものが好適である。組立治具910は、例えば図示しないピストン−シリンダ装置に装備され、前部筒体20の結合孔23の内側において軸方向に出入可能に移動させることで使用される。
このような組立方法によれば、前部筒体20の内部に開閉弁40を組み込んだ後にOリング27を結合孔23の内側に嵌め込むことができる。このため、開閉弁40を組み込む際に開閉弁40の弁体保持体41がOリング27に接触したりしてこれを傷付けてしまうなどの不具合を回避することが可能となる。前部筒体20の結合孔23は、上述したように全体が開閉弁40の弁体保持体41の外径に対応した直径(内径)を有し、前部筒体20の結合孔23の内周面と後部筒体10の前端部の外周面とがそれぞれ軸方向に沿った直線をなすように形成されている。
このため、開閉弁40より先にOリング27を結合孔23の内側に挿入した状態で、この結合孔23に開閉弁40を組み込むと、開閉弁40の弁体保持体41の各脚部41aの先端部における先端面が結合孔23の内周面とほぼ接触する状態に形成されているため、この先端面が結合孔23の内側に挿入したOリング27と接触してこれを損傷させてしまうこととなる。そこで、上述したような組立方法を採用することにより、開閉弁40を前部筒体20内に組み込む際のOリング27の損傷などを確実に回避することが可能となる。なお、後部筒体10の前端部を前部筒体20の結合孔23に螺合挿入する場合には、後部筒体10が第1および第2のねじ部15,25に沿って回転しながら少しずつ軸方向に進んでOリング27を無理なく押すために、弁体保持体41の各脚部41aがOリング27を引っかけて軸方向に移動する場合のようにOリング27を損傷することがない。
次に、本実施形態において、上述したような前部筒体20の結合孔23および後部筒体10の構造を採用する理由について述べる。まず、ソケット本体1’における前部筒体20の外径は小型化を図る上で最小とする必要がある。一方、前部筒体20において結合孔23を構成する周壁の厚さ、すなわち結合孔23の内周面と結合孔23を囲む周壁の外周面との間の厚さは、前部筒体20の強度を維持する上で所定の厚さが必要である。このような相反した要求を満たすためには、前部筒体20の結合孔23は全体が開閉弁40の弁体保持体41の外径に応じた直径とし、結合孔23の内周面および後部筒体10の前端部の外周面をそれぞれ軸方向に沿った平行な面に形成するのが適切であるからである。
また、前部筒体20の結合孔23に開閉弁40を組み込む場合に、結合孔23の内側に挿入したOリング27の接触損傷を回避するためには、次に述べる構成が考えられる。すなわち、結合孔23の前部の直径を通常の大きさ(開閉弁40の弁体保持体41の各脚部41aの先端外径と対応する大きさ)とし、結合孔23の後部の直径をこれよりも大きくして内周面を段付きの構成とする。
後部筒体10の前端部についても結合孔23の形状に応じて、前部の外径を結合孔23の前部の直径に対応した通常の大きさとするとともに、後部の外径を結合孔23の後部の直径に応じた大きさにして段付き構成とする。そして、前部筒体20の結合孔23の後部の内周面にOリング27を嵌め込み、このOリング27を結合孔23に挿入する後部筒体10の前端部の後部の外周面に接触させる。
この構成によれば、前部筒体20の結合孔23に嵌め込むOリング27の位置を弁体保持体41の各脚部41aの先端から外周側に離れた位置に設定することができる。このため、開閉弁40を前部筒体20に組み込む場合に弁体保持体41の各脚部41aの先端が結合孔23内に設けたOリング27に接触してこれを破損させてしまうことを回避することができる。
しかしながら、このような構造においても、前部筒体20の結合孔23における大径部を囲む周壁の厚さを前部筒体20としての強度を維持する上で必要な厚さにすると、この大径部を囲む周壁の外径が結合孔23の小径部を囲む周壁の外径に比較して、結合孔23の直径が大きい分だけ拡大して前部筒体20が大型化してしまうこととなり、小型化の要求には応えられないこととなる。そこで、上述したように結合孔23の全体が開閉弁40の弁体保持体41の外径に応じた直径とし、結合孔23の内周面および後部筒体10の前端部の外周面をそれぞれ軸方向に沿った平行な面となるように構成した。
次に、プラグ2について説明する。なお、以降においては、既に説明した部分と重複する箇所については説明を割愛する。プラグ2は、図1および図2に示すように、例えば後部筒体110と前部筒体120とを結合して構成され、両端を開放した筒体をなすとともに内部に流体通路130を有するプラグ本体2’と、このプラグ本体2’の流体通路130に設けられた開閉弁140と、後部筒体110の内部に挿入される配管(管路)902を接続する接続手段(配管接続部)111とを備えて構成される。
このプラグ本体2’は、上述したソケット本体1’と比較すると、プラグ挿入空間22およびロック手段21を備えない以外は、ソケット本体1’と基本的に同様の構成を有している。また、プラグ本体2’における開閉弁140および接続手段111も、ソケット本体1’における開閉弁40および接続手段11と同様の構成となっている。このため、プラグ本体2’については、これら各構成部に符号を付して詳細な説明は省略する。
まず、後部筒体110の各構成部は次の通りである。図中110aは後部筒体110の前端面、112は後部筒体110の第1通路、113は後部筒体110に形成された接続孔、114は後部筒体110の中間ナット、115は後部筒体110前端部の外周面におけるねじ部、116は後部筒体110の後端部の外周面におけるねじ部である。また、111aは配管902を接続固定する接続手段111を構成する締付けナット、111bは締付けリングである。
次に、前部筒体120の各構成部は次の通りである。129は前部筒体120に形成された第2通路、123は前部筒体120の結合孔、123aは結合孔123の内周面における開閉弁受け部149を構成する面、124は前部筒体120の弁座、125は結合孔123のねじ部、126は前部筒体120のリング受け部、127はリング受け部126に嵌め込まれるOリング、128はロックボルトである。また、188は前部筒体120の外周部に形成した環状のロック溝である。このロック溝188は、プラグ本体2’におけるロック手段21に対応した相手部材であるソケット1との接続をロックする結合部を構成し、プラグ本体2’をソケット本体1’のプラグ挿入空間22に完全挿入しロック手段21をロック状態にした場合に、ロック手段21のボール51が係合する。
また、開閉弁140の各構成部は次の通りである。141は弁体保持体、142は弁体、143は圧縮コイルばね(弾性部材)である。弁体保持体141は、複数の脚部141aを有し、141bは脚部141aの前側面、141cは脚部141aの後側面、141dは脚部141aの先端面、141fは弁体保持体141の連通孔である。弁体142は、弁体部142aを有し、142bは筒部である。144は弁体部142aに設けられているOリングである。このように構成されたプラグ本体2’は、図1に示すように、ソケット本体1’と接続されていない場合は、開閉弁140が流体通路130を閉じた状態となる。
このプラグ本体2’においては、後部筒体110の第1通路112と前部筒体120の第2通路129とが組み合わさって、プラグ本体2’の内部に流体通路130を形成している。この流体通路130は、ソケット本体1’の流体通路30と同様に内周面が後端開口130aから前端開口130bにかけて外側へ向けて直線的で連続的に傾斜するテーパ面を有するテーパ孔である。
また、後部筒体110の第1通路112と前部筒体120の第2通路129との境界部には、後部筒体110の前端面110aと前部筒体120の結合孔123の内周面における面123aとの組み合わせにより開閉弁140を受ける開閉弁受け部149が形成され、この開閉弁受け部149によって弁体保持体141の各脚部141aを保持している。さらに、前部筒体120の結合孔123は軸方向にわたって全体が一定の直径を有し、この結合孔123に挿入される後部筒体110の前端部の外周面も軸方向にわたって全体が一定の直径を有しており、結合孔123の内周面のリング受け部126には、後部筒体110の前端部の外周面と接触するOリング127が嵌め込まれている。したがって、このプラグ本体2’においても上述したソケット本体1’と同様な作用および効果を実現することができる。
このように構成されたソケット1およびプラグ2を互いに結合する場合には、図2に示すように、プラグ本体2’の前部筒体120をソケット本体1’の前部筒体20のプラグ挿入空間22に挿入し、ソケット本体1’に設けたロック手段21によりプラグ本体2’をソケット本体1’に結合固定する。すなわち、ロック手段21の操作スリーブ53を圧縮コイルばね54に抗してソケット本体1’の軸方向後方に移動させ、ボール51を自由移動可能な状態にしてプラグ本体2’をソケット本体1’のプラグ挿入空間22に挿入する。
次いで、操作スリーブ53を圧縮コイルばね54の弾性力により軸方向前方に移動させて、ボール51をプラグ本体2’のロック溝188に係合させてソケット本体1’とプラグ本体2’との接続状態をロックする。この場合、プラグ本体2’に設けた開閉弁140の弁体142と、ソケット本体1’に設けた開閉弁40の弁体42とが、互いの前面突部42c,142cが接触することにより当接し、それぞれの圧縮コイルばね43,143の力に抗して押し合いながら各々軸方向後方に移動して弁座24,124から離間する。これにより、ソケット本体1’の流体通路30とプラグ本体2’の流体通路130がそれぞれ開放されて連通する。流体は、配管901、流体通路30および流体通路130を通って配管902側に向かって、または配管902、流体通路130および流体通路30を通って配管901側に向かって流れることが可能となる。
本実施形態においては、上述したようにソケット本体1’およびプラグ本体2’ともに、後部筒体10,110の第1通路12,112の内周面は、接続孔13,113の前端から後部筒体10,110の前端開口に向けて直径が直線的で連続的に拡大するテーパ面を有する。また、前部筒体20,120の第2通路29,129の内周面は、結合孔23,123の前端から弁座24,124の後端に向けて直径が直線的で連続的に拡大し、後部筒体10,110の第1通路12,112の内周面の傾斜角度より大きい、または同じ傾斜角度で形成されたテーパ面を有する構成を採用している。
前部筒体20,120の第2通路29,129の傾斜角度が後部筒体10,110の第1通路12,112と比較して大きい場合には前端開口30b,130bの開口面積が大きくなる。このため、開閉弁40,140が配置されるために流体通路30,130を流通する流体に対する流路抵抗が大きくなる前端開口30b,130bにおいて、流体の流量を増加させることが可能となる。
第1通路12,112の内周面の傾斜角度が第2通路29,129の内周面の傾斜角度と同じ大きさである場合は、上述したように流体通路30,130全体の内周面が同一直線上に配置される構成を実現することができるので、流体をより一層安定して円滑に流すことが可能となる。第2通路29,129の内周面の傾斜角度を第1通路12,112の内周面の傾斜角度よりも大きくした場合であっても、ストレート孔と比較して流量を増加させて円滑に流すことが可能となる。
以上説明したように、本発明に係るソケット1とプラグ2とを備える管継手によれば、ソケット本体1’およびプラグ本体2’の流体通路30,130の内周面を、開閉弁受け部49,149に対して流体通路30,130の後端開口30a,130a側に位置するテーパ面と、流体通路30,130の前端開口30b,130b側に位置するテーパ面とが開閉弁受け部49,149で描くテーパ面に沿って並び、流体通路30,130の後端開口30a,130aから前端開口30b,130bにかけて外側に向かって直線的で連続的に傾斜するテーパ面とすることができる。このため、流体通路30,130の断面積を後端開口30a,130aから前端開口30b,130bに向けて拡大させることができ、従来の管継手のストレート孔をなす流体通路と比較して通路面積が増大して流体通路30,130を流れる流体の流量を増加させることができる。しかも、ソケット本体1’およびプラグ本体2’は、流体通路がストレート孔である場合と比較して外形寸法の大型化を抑えることができる。
また、流体通路30,130の内周面が後端開口30a,130aから前端開口30b,130bにかけて連続的なテーパ面を構成するため、流体通路30,130を流れる流体を内周面に沿って安定して円滑に流すことができ、流路抵抗を少なくして流量を増加させることができる。
また、結合孔23,123の前端側の内周面にリング受け部26,126が設けられているため、管継手を大型化することなく、前部筒体20,120の結合孔23,123に嵌め込むOリング27,127を、開閉弁40,140を組み込むときに弁体保持体41,141の外周面から離れた位置に配置しておくことができる。このため、開閉弁40を組み込んだ後に後部筒体10,110を結合孔23,123に挿入して組み込むことが可能となり、開閉弁40,140の弁体保持体41,141の接触によるOリング27,127の破損を効果的に防止することができる。なお、前述した実施の形態では、ソケット1とプラグ2の両方にそれぞれ本発明の構成を採用しているが、ソケット1およびプラグ2のいずれか一方のみに本発明の構成を採用することも可能である。