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JP5086091B2 - 5−ht4受容体アゴニスト化合物 - Google Patents

5−ht4受容体アゴニスト化合物 Download PDF

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Description

(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、5−HT受容体アゴニストとして有用なキノリノン−カルボキサミド化合物に関する。本発明はまた、そのような化合物を含む薬学的組成物、5−HT受容体活性によって媒介される医学的状態を処置するためのそのような化合物の使用法、ならびに、そのような化合物を調製するのに有用なプロセスおよび中間体に関する。
(技術水準)
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン、5−HT)は、中枢神経系および末梢神経系の両方の身体全体に広く分布する神経伝達物質である。これまでに少なくとも7種のセロトニン受容体サブタイプが同定されており、セロトニンとこれら種々の受容体との相互作用は、多様な生理的機能と結びついている。従って、特異的5−HT受容体サブタイプを標的とする治療薬剤の開発に関してはおおいに関心がある。
特に、5−HT受容体の特性解明、およびそれらの受容体と相互作用を持つ薬剤の同定は、最近の著明な活動の焦点である(例えば、非特許文献1による総説を参照されたい)。5−HT受容体アゴニストは、消化管の運動性低下障害の処置に有用である。このような障害としては、過敏性腸管症候群(IBS)、慢性便秘、機能性消化不良、胃排出遅延(delayed gastric emptying)、胃食道逆流疾患(GERD)、胃不全麻痺、術後腸閉塞、腸管擬似閉塞、および、薬物誘発性通過遅延(drug−induced delayed transit)が挙げられる。さらに、いくつかの5−HT受容体アゴニスト化合物が、認知障害、行動障害、情緒障害、および自律機能調節障害を含めた中枢神経系障害の処置にも使用可能であることが示唆されている。
5−HT受容体活性を変える薬剤は広範な有用性を持つにも拘わらず、現在臨床的に使用される5−HT受容体アゴニスト化合物はほとんどない。
Langlois and Fischmeister, J.Med.Chem.2003,46,319−344
従って、副作用は最小でありながら所望の作用を達成する、新たな5−HT受容体アゴニストが必要とされている。好ましい薬剤は、特に、改善された、選択性、効力、薬物速度論的性質、および/または、作用持続性を有し得る。
(発明の要旨)
本発明は、5−HT受容体アゴニスト活性を持つ新規化合物を提供する。他の特性の中でも特に、本発明の化合物は、強力でかつ選択的な5−HT受容体アゴニストであることが見出されている。
従って、本発明は、式(I)の化合物:
Figure 0005086091
または、その薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体を提供し、ここで、
は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1−4アルキル、またはC1−4アルコキシであり;
は、C3−4アルキル、またはC3−6シクロアルキルであり;
は、水素、またはC1−3アルキルであり;
は、−S(O)−C1−3アルキル、−C(O)O−C1−3アルキル、または−C(O)−C1−3アルキルであり;
nは、0、1、2、または3の整数であり;
Yは、以下の(a)〜(d)から選択される:
(a)式(a)の部分:
Figure 0005086091
ここで、
Zは、−N(R)SO、−N(R)C(O)R、−S(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)SONR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−C(O)OR、−OR、−SR、シアノ、ヒドロキシ置換C1−4アルキル、ヒドロキシ置換C1−3アルコキシ、−CF、ピリジニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イミダゾリル、インドリル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、およびピペリジニルから選択され、ここで、ピロリニルはオキソによって必要に応じて置換され、ピペリジニルは1〜3個のハロによって必要に応じて置換され;
は、水素およびC1−4アルキルから選択され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、ハロ、およびC1−3アルコキシから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され;
mは、0、1、2、3、4、または5の整数であり;
およびRは、水素、ヒドロキシ、ハロ、およびC1−4アルキルから独立して選択され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され;
は、独立して水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され;
は、水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、−SO、C3−6シクロアルキルによって、または、1〜3個のハロによって必要に応じて置換され;
は、水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシおよびC3−6シクロアルキルから選択される1〜2個の置換基によって、または、1〜3個のハロによって必要に応じて置換され;そして
、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、およびRは、独立して水素、またはC1−4アルキルであるか;
あるいは、RとR、RとR、またはRとRは、一緒になってC2−5アルキレンを形成し、ここで、このC2−5アルキレンは、ヒドロキシ、ハロ、およびC1−4アルキルから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換されるか;
あるいは、RとRは、一緒になってC2−5アルキレンを形成し;
ただし、mが1の場合、Zは炭素−炭素結合を形成し、該炭素原子は置換基RおよびRを保有し;mが0の場合、Zは、−S(O)R、−C(O)NR、−C(O)OR、および−CFから選択される、(a)の化合物;
(b)−ORであって、ここで、Rは水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換される、−OR
(c)−SR10であって、ここで、R10は水素またはC1−4アルキルである、−SR10;ならびに
(d)ピリジニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イミダゾリル、インドリル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、およびピペリジニルから選択される、複素環またはヘテロアリールであって、ここで、ピロリニルは、オキソによって必要に応じて置換され、ピペリジニルは、1〜3個のハロによって必要に応じて置換される、複素環またはヘテロアリール;
ただし、nが0の場合、Yは(d)から選択され、ここで、該複素環またはヘテロアリールは、該複素環またはヘテロアリール環の炭素原子を介して付着する。
本発明はまた、本発明の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物を提供する。
本発明はまた、5−HT受容体活性と関連する疾患または病態、例えば、消化管の運動性低下障害を処置する方法であって、本発明の化合物の治療有効量をこの哺乳動物に投与する工程を包含する方法を提供する。
さらに、本発明は、哺乳動物における5−HT受容体活性と関連する疾患または病態を処置する方法であって、本発明の薬学的組成物の治療有効量をこの哺乳動物に投与する工程を包含する方法を提供する。
本発明は、過敏性腸管症候群を処置する方法であって、本発明の薬学的組成物の治療有効量を哺乳動物に投与する工程を包含する方法を提供する。
本発明の化合物はまた、研究用ツールとして、すなわち、生体系またはサンプルを研究するため、または、他の化合物の活性を調べるためのツールとしても使用され得る。従って、その方法局面の別のものとして、本発明は、生体系もしくはサンプルを研究するため、または、新たな5−HT受容体アゴニストを発見するための研究用ツールとして、式(I)の化合物、または、その薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体を使用する方法を提供し、この方法は、生体系またはサンプルを本発明の化合物と接触させる工程、および、該化合物がその生体系またはサンプルに及ぼす作用を決定する工程を包含する。
別の異なる局面では、本発明はまた、本発明の化合物を調製するのに有用な、本明細書に記載される合成プロセスおよび新規中間体を提供する。
本発明はまた、医学的治療に使用するための本明細書に記載の本発明の化合物、ならびに、5−HT受容体活性と関連する疾患または病態、例えば、消化管の運動性低下障害を哺乳動物において処置するための処方物もしくは医薬の製造における本発明の化合物の使用を提供する。
(発明の詳細な説明)
本発明は、式(I)の新規キノリノン−カルボキサミド5−HT受容体アゴニスト、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体を提供する。ラジカル、置換基、および範囲に関する以下の例示の好ましい値は、単に説明のためのものである;これらは、特に示さない限り、ラジカルおよび置換基に関して規定される他の値、または、規定された範囲内の他の値を排除するものではない。
本発明のある特定局面では、Rは、水素、ハロ、C1−4アルキル、またはC1−4アルコキシである。
他の特定局面では、Rは、水素、ハロ、またはC1−3アルキルであるか;または、Rはフルオロであるか;または、Rはブロモである。
別の特定局面では、Rは水素である。
ある特定局面では、RはC3−4アルキルである。代表的R基としては、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルが挙げられる。
別の特定局面では、Rはイソプロピルである。
さらに別の特定局面では、Rはシクロブチル、またはシクロペンチルである。
ある特定の局面では、Rは水素である。
別の特定の局面では、Rはメチルである。
ある特定の局面では、Rは−S(O)−C1−3アルキルである。別の特定局面では、Rは−S(O)−CHである。
さらに別の局面では、Rは−C(O)O−C1−3アルキルである。代表的R基としては、−C(O)OCH、−C(O)OCHCH、−C(O)OCH(CH、および−C(O)OCHCHCHが挙げられる。
別の特定局面では、Rは−C(O)OCHである。
さらに別の特定局面では、Rは−C(O)−C1−3アルキルである。代表的R基としては、−C(O)CH、−C(O)CHCH、−C(O)CH(CH、および−C(O)CHCHCHが挙げられる。
別の特定局面では、Rは−C(O)CHである。
さらに別の特定局面では、Rは、−S(O)CH、−C(O)OCH、および−C(O)CHから選択される。
ある特定局面では、nは、0、1、または2の整数である。別の特定局面では、nは、1、2、または3の整数である。他の特定局面では、nは、1もしくは2であるか、または、nは1である。
ある特定局面では、Yは以下から選択される:
(a)式(a)の部分であって、ここで、Zは、−N(R)SO、−N(R)C(O)R、−S(O)R、−N(R)C(O)NR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−OR、および、シアノから選択される、式(a)の部分;
(b)−O−C1−4アルキルであって、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換される、−O−C1−4アルキル;
(c)−S−C1−4アルキル;および、
(d)ピロリジニルがオキソによって必要に応じて置換される、ピリジニル、イミダゾリル、インドリル、およびテトラヒドロフラニル。
本発明の別の特定局面では、Yは式(a)の部分である。
本発明の別の特定局面では、Yは−ORである。
さらに別の特定局面では、Yは、−O−C1−3アルキルであり、ここで、C1−3アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換される。
本発明の他の特定局面では、Yは−SR10であるか、またはYは、−S−C1−3アルキルである。
本発明のさらに別の特定局面では、Yは、ピリジニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イミダゾリル、インドリル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、およびピペリジニルから選択される複素環またはヘテロアリールであり、ここで、ピロリニルは、オキソによって必要に応じて置換され、ピペリジニルは、1〜3個のハロによって必要に応じて置換される。別の特定局面では、Yは、ピリジニル、イミダゾリル、インドリル、およびテトラヒドロフラニルから選択され、ここで、ピロリジニルはオキソによって必要に応じて置換される。
特定局面では、Zは、−N(R)SO、−N(R)C(O)R、−S(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)SONR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−C(O)OR、−OR、−SR、およびシアノから選択されるか;または、Zは、−N(R)SO、−N(R)C(O)R、−S(O)R、−N(R)C(O)NR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−OR、および、シアノから選択される。
別の特定局面では、Zは、−N(R)SO、−N(R)C(O)R、−S(O)R、および−N(R)C(O)NRから選択される。
さらに別の特定局面では、Zは−N(R)SOである。
ある特定局面では、RはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、ハロ、およびC1−3アルコキシから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換される。一つの局面では、Rはメチルである。別の特定局面では、Rは水素である。
ある特定局面では、mは、0、1、2、3、または4の整数である。別の特定局面では、mは、1、2、3、または4の整数である。他の特定局面では、mは、0、1、2、または3であるか;mは、1、2、または3であるか;mは、2、3、または4であるか;mは2または3であるか;あるいは、mは2である。
ある特定局面では、RおよびRは、水素およびC1−4アルキルから独立して選択され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換される。他の特定局面では、RおよびRは、独立して水素およびメチルであるか;あるいは、RおよびRは水素である。
ある特定局面では、Rは、水素およびC1−4アルキル、例えば、水素およびメチルから選択される。
ある特定局面では、RおよびRは、水素およびC1−4アルキルから独立して選択される。
ある特定局面では、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、およびRは、独立して水素およびメチルから選択される。
本発明の別の特定局面では、RとRまたはRとRは、一緒になって、必要に応じて置換されたC2−5アルキレンを形成する。
別の特定局面では、RとRまたはRとRは、一緒になって、エチレンまたはプロピレンを形成する。
ある特定局面では、RとRとは、一緒になって、必要に応じて置換されたC2−5アルキレンを形成する。
別の特定局面では、RとRとは、一緒になって、エチレンまたはプロピレンを形成する。
ある特定局面では、RとRとは、一緒になって、C2−5アルキレンを形成する。
ある特定局面では、Rは、必要に応じて置換されたC1−3アルキルである。
ある特定局面では、R10はC1−3アルキルである。
ある特定局面では、本発明は、式(I)の化合物を提供し、ここで、Rは水素であり、RはC3−4アルキルであり、かつ、Rは水素である。
別の特定局面では、本発明は式(I)の化合物を提供し、ここで、Rは水素またはハロであり;RはイロプロピルまたはC4−5シクロアルキルであり;Rは水素またはメチルであり;かつ、R、n、およびYは本明細書において規定するとおりである。
別の特定局面では、本発明は式(I)の化合物を提供し、ここで、nは1であり;Yが式(a)の部分である場合、mは1、2、または3である。
さらに別の特定局面では、本発明は式(I)の化合物を提供し、ここで、
は水素であり;
はC3−4アルキルであり;
は水素であり;
Yは、以下から選択される:
(a)式(a)の部分:
Figure 0005086091
であって、ここで、
Zは、−N(R)SO、−N(R)C(O)R、−S(O)R、−N(R)C(O)NR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−OR、およびシアノから選択される、式(a)の部分;
(b)−O−C1−4アルキルであって、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換される、−O−C1−4アルキル;
(c)−SC1−4アルキル;ならびに
(d)ピロリジニルがオキソによって必要に応じて置換される、ピリジニル、イミダゾリル、インドリル、およびテトラヒドロフラニル;そして
、n、m、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、およびRは本明細書において規定されるとおりである。
さらに別の特定局面では、本発明はさらに、式(II)の化合物である、式(I)の化合物を提供する:
Figure 0005086091
ここで、
は、水素、ハロ、またはC1−3アルキルであり;
はC3−4アルキルであり;
は、水素、またはメチルであり;
は、−S(O)−C1−3アルキル、−C(O)O−C1−3アルキル、または−C(O)−C1−3アルキルであり;
nは、1または2の整数であり;
は、水素およびC1−4アルキルから選択され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、ハロ、およびC1−3アルコキシから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され;
mは、1、2、3、4、または5の整数であり;
およびRは、水素およびC1−4アルキルから独立して選択され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され;
Zは、−N(R)SO、−N(R)C(O)R、−S(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)SONR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−C(O)OR、−OR、−SR、およびシアノから選択され;
は、独立して水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され;
は、水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、−SO、C3−6シクロアルキルによって、または、1〜3個のハロによって必要に応じて置換され;
は、水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシおよびC3−6シクロアルキルから選択される1〜2個の置換基によって、または、1〜3個のハロによって必要に応じて置換され;そして
、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、およびRは、独立して水素、またはC1−4アルキルであるか;
あるいは、RとR、RとR、またはRとRは、一緒になって、C2−5アルキレンを形成し、ここで、このC2−5アルキレンは、ヒドロキシ、ハロ、およびC1−4アルキルから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換されるか;
あるいはRとRとは、一緒になって、C2−5アルキレンを形成する。
さらに他の局面では、本発明は、本明細書の表1〜6に列挙される化合物、すなわち、式(II−a)、式(II−b)、式(II−c)、式(II−d)、式(II−e)、および式(II−f)の化合物を提供する。
本明細書において使用される化学命名法の規約を、実施例2の化合物について具体的に説明する:
Figure 0005086091
この化合物は、MDL Information Systems,GmbH(フランクフルト、ドイツ)によって提供されるAutoNomソフトウェアに従って、1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{3−[(2−エチルスルファニルエチル)メタンスルホニルアミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−8−アザビシクロ[3,2,1]オクト−3−イル)アミドと命名される。名称(1S,3R,5R)は、実線の楔形および破線の楔形として描かれる2環系と関連する結合の相対的配向を記載する。この化合物は、あるいは、N−[(3−エンド)−8−{3−[(2−エチルスルファニルエチル)メタンスルホニルアミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]−1−(1−メチルエチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミドとも表示される。以下の名称によって列挙される本発明の化合物の全てにおいて、キノリノンカルボキサミドは、アザビシクロオクタン基に対してエンド形(endo)である。
特に、以下の化合物について言及し得る:
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{2−ヒドロキシ−3−[(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)メタンスルホニルアミノ]プロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)アミド;
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{3−[(2−エチルスルファニルエチル)メタンスルホニルアミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)アミド;
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{3−[(2−エチルスルファニルエチル)メタンスルホニルアミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)アミド;
(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−キノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−{2−[3−(メタンスルホニルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチル}−カルバミン酸メチルエステル;
[2−(3−アセチルアミノピペリジン−1−イル)エチル]−(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−カルバミン酸メチルエステル;
[2−(3−アセチルアミノピロリジン−1−イル)エチル]−(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−カルバミン酸メチルエステル;
(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−[2−(3−ジメチルアミノスルホニル−アミノピロリジン−1−イル)エチル]−カルバミン酸メチルエステル;
(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)−アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−[2−(3−ジメチルアミノスルホニル−メチルアミノピロリジン−1−イル)−エチル]−カルバミン酸メチルエステル;
{2−[3−(1,1−ジオキソ−1λ−イソチアゾリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)エチル]−(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−カルバミン酸メチルエステル;
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸[(1S,3R,5R)−8−(3−{アセチル−[2−(3−カルバモイルピペリジン−1−イル)エチル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]アミド;
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−[3−(アセチル−{2−[4−(メタンスルホニルアミノメチル)ピペリジン−1−イル]エチル}アミノ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}アミド;
(1−{2−[アセチル−(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)アミノ]−エチル}ピロリジン−3−イル)−カルバミン酸メチルエステル;
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−[3−(アセチル−{2−[3−(ジメチルアミノスルホニルメチルアミノ)ピロリジン−1−イル]エチル}アミノ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}アミド;
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−[3−(アセチル−{2−[3−(トリメチルウレイド)ピロリジン−1−イル]エチル}アミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−8−アザビシクロ−[3.2.1]オクト−3−イル}アミド;
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−[3−(アセチル−{2−[(1−ジメチルスルファモイルピロリジン−3−イル)メチルアミノ]エチル}アミノ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}アミド;
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{3−[アセチル−(2−{[2−(メタンスルホニルメチルアミノ)エチル]メチルアミノ}−エチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)アミド;
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−[3−(アセチル−{2−[(2−(メタンスルホニルメチルアミノエチル)メチルアミノ]エチル}アミノ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}アミド;
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{3−[アセチル−(2−{[2−(1,1−ジオキソ−1λ−イソチアゾリジン−2−イル)エチル)メチルアミノ}エチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)アミド。
上に列挙した特定化合物によって例示されるように、本発明の化合物は1個以上のキラル中心を含み得る。従って、本発明は、特に示さない限り、ラセミ混合物、純粋な立体異性体、および、そのような異性体の、立体異性体濃縮混合物を包含する。ある特定の立体異性体が示された場合、当業者であれば、特に示さない限り、少量の他の異性体の存在によってその組成物の有用性が全体として損なわれない限り、本発明の組成物の中には少量の他の立体異性体も存在し得ることが理解される。
(定義)
本発明の化合物、組成物、および方法を記載する場合、特に示さない限り、以下の用語は以下の意味を持つ。
「アルキル」という用語は、1価の飽和炭化水素基であって、直鎖状もしくは分枝鎖状またはそれらの組み合わせであり得る炭化水素基を意味する。C1−4アルキル基について特定の値の例としては、例示として、メチル、エチル、n−プロピル(n−Pr)、イソプロピル(i−Pr)、n−ブチル(n−Bu)、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルが挙げられる。
「アルキレン」という用語は、2価の飽和炭化水素基であって、直鎖状もしくは分枝鎖状またはそれらの組み合わせであり得る炭化水素基を意味する。C2−5アルキレンについての特定の値の例としては、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、およびペンチレンなどが挙げられる。
「アルコキシ」という用語は、アルキルが上記に規定したとおりである、1価の基−O−アルキルを意味する。代表的アルコキシ基としては、例示として、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどが挙げられる。
「シクロアルキル」という用語は、単環式であっても多環式であってもよい、1価の飽和炭素環式基を意味する。特に規定しない限り、このようなシクルアルキル基は代表的に、3〜10個の炭素原子を含む。代表的なC3−6シクロアルキル基としては、例示として、シクロプロピル、シクルブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
「化合物」という用語は、合成的に調製されたかまたは任意の他の方法(例えば、代謝)によって調製される化合物を意味する。
「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを意味する。
「治療有効量」という用語は、処置を必要とする患者に投与された場合に処置をもたらすのに十分な量を意味する。
本明細書で用いる「処置」という用語は、以下を含め、患者(例えば、哺乳動物(特にヒト))における疾患、障害、または医学的状態の処置を意味する:
(a)疾患、障害、または医学的状態の発生を予防すること、すなわち、患者の予防的処置;
(b)疾患、障害、または医学的状態の寛解、すなわち、患者における疾患、障害、または医学的状態の除去または抗体の誘発;
(c)疾患、障害、または医学的状態の抑制、すなわち、患者における疾患、障害、または医学的状態の進行の遅延または停止;あるいは
(d)患者における疾患、障害、または医学的状態の症状の緩和。
「薬学的に受容可能な塩」という用語は、患者、例えば、哺乳動物に対する投与が受容可能な、酸または塩基から調製される塩を意味する。このような塩は、薬学的に受容可能な無機酸または有機酸、および薬学的に受容可能な塩基から誘導され得る。代表的に、本発明の化合物の、薬学的に受容可能な塩は、酸から調製される。
薬学的に受容可能な酸から誘導される塩としては、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、樟脳スルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、キシナフォン酸(xinafoic acid)(1−ヒドロキシ−2−ナフトン酸)、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。
「溶媒和物」という用語は、1以上の溶質分子(すなわち、本発明の化合物、または、その薬学的に受容可能な塩)と1以上の溶媒分子とによって形成される複合体または凝集体を意味する。このような溶媒和物は、代表的に、溶質と溶媒との、実質的に固定されたモル比を持つ結晶性固体である。代表的溶媒としては、例示として、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸などが挙げられる。溶媒が水の場合、形成される溶媒和物は水和物である。
「または、その薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体」という用語は、塩、溶媒和物、および立体異性体の全ての組み合わせ(例えば、式(I)の化合物の立体異性体の薬学的に受容可能な塩の溶媒和物)を包含することが意図されることが理解される。
「アミノ保護基」という用語は、アミノ窒素における好ましくない反応を防止するのに好適な保護基を意味する。代表的アミノ保護基としては、ホルミル;アシル基(例えば、アルカノイル基、例えば、アセチル);アルコキシカルボニル基(例えば、tert−ブトキシカルボニル(Boc));アリールメトキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)および9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc));アリールメチル基(例えば、ベンジル(Bn)、トリチル(Tr)、および1,1−ジ−(4’−メトキシフェニル)メチル);シリル基(例えば、トリメチルシリル(TMS)およびtert−ブチルジメチルシリル(TBDMS))などが挙げられるが、これらに限定されない。
「ヒドロキシ保護基」という用語は、ヒドロキシル基の好ましくない反応を防止するのに好適な保護基を意味する。「ヒドロキシル保護基」という用語は、ヒドロキシル基における好ましくない反応を防止するのに好適な保護基を意味する。代表的ヒドロキシル保護基としては、トリ(1−6C)アルキルシリル基を含め、シリル基(例えば、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、tert−ブチルジメチルシリル(TBS)など);(1−6C)アルカノイル基を含め、エステル(アシル基)(例えば、ホルミル、アセチルなど);アリールメチル基(例えば、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル(PMB)、9−フルオレニルメチル(Fm)、ジフェニルメチル(ベンズヒドリル、DPM)など)が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、二つのヒドロキシル基を、例えば、ケトン(例えば、アセトン)との反応によって形成されるアルキリデン基(例えば、プロプ−2−イリジン)として保護することも可能である。
(一般的合成手順)
本発明の化合物は、以下の一般的方法および手順を用いて、簡単に手に入る出発材料から調製され得る。以下のスキームには、本発明の特定の局面が具体的に説明されるが、当業者であれば、本発明の全ての局面が、本明細書に記載される方法を用いて、あるいは、当業者に公知の他の方法、試薬、および出発材料を用いても調製され得ることを認識する。さらに、典型的または好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応物質のモル比、溶媒、圧力など)が与えられている場合、特に言及しない限り、他のプロセス条件も使用され得ることも理解される。最適反応条件は、使用される特定反応物質または溶媒に応じて変動し得るが、そのような条件は、当業者により、慣用の最適化手順によって決定され得る。
さらに、当業者には明白なように、ある種の官能基が好ましくない反応を受けることを防ぐために、従来の保護基が必要とされ得る。ある特定の官能基に対して好適な保護基、ならびに、保護および脱保護のために好適な条件の選択は、従来技術で周知である。例えば、数多くの保護基、ならびに、それらの導入および除去が、T.W.Greene and G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,Third Edition,Wiley,New York,1999、および、その中に引用される文献の中に記載されている。
以下のスキームにおける置換基および変数は、特に示さない限り、本明細書に与えられた定義を持つ。
合成の一つの方法では、式(I)の化合物は、以下のスキームAに図示されるように調製される:
Figure 0005086091
スキームAにおいて、R、R、R、n、およびYが本明細書に規定するとおりである式(III)の化合物は、Lが脱離基(例えば、ハロ、例えば、クロロ、またはメトキシ)であるか、あるいは、L−Rがカルボン酸(すなわち、Lはヒドロキシ基を示す)である式(IV)の化合物と反応させられる。
スキームAの反応についての最適反応条件は、当業者には周知のように、試薬L−Rの化学的性質に依存して変動し得る。
例えば、Lがハロ脱離基、例えば、クロロである場合、反応は、代表的に、過剰な塩基、例えば、約3当量と約6当量との間の塩基、例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、または1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)の存在下で、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中で式(III)の化合物を、約1当量と約4当量との間の式(IV)の化合物に接触させることによって実行される。好適な不活性希釈剤としてはさらに、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、トリクロロメタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。反応は代表的に、約−100℃から約30℃の範囲の温度において約15分から約2時間、または、反応が実質的に完了するまで行われる。例示の試薬L−Rとしては、メタンスルホニルクロリドおよびアセチルクロリドなどが挙げられる。
試薬L−Rがカルボン酸である場合、スキームAは、アミドカップリング反応を表す。この反応は、代表的に、カップリング剤(例えば、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP))の存在下で不活性希釈剤(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中で式(III)の化合物を、約1当量と約4当量との間のカルボン酸に接触させることによって実行される。反応は代表的に、周囲温度において約15分から約2時間、または、反応が実質的に完了するまで行われる。別の好適なカップリング剤としては、1,3ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDC)、および、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)と組み合わせたPyBOPが挙げられる。
式(III)の化合物の、カルボン酸とのアミド結合は、別法として、カルボン酸を、活性化エステル(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル、またはp−ニトロフェニルエステル)、あるいは酸性イミダゾールに変換し、それを次に式(III)の化合物と反応させることによっても実行され得る。
試薬L−Rが液体である場合、例えば、ギ酸エチルである場合、反応は、式(III)の化合物を極めて過剰な試薬L−Rに溶解し、約50℃と約100℃との間の温度に約12時間から約24時間まで加熱することによって実行され得る。
式(I)の生成物は、従来の手順によって分離および精製される。例えば、生成物は減圧濃縮して乾燥し、弱酸水溶液に溶解し、HPLCクロマトグラフィーにて精製される。
同様に、式(I)の化合物はまた、Rが水素である式(I)の形の化合物をN−アルキル化することによっても調製され得る。Rが水素である式(I)の化合物は、適切な試薬を置換することを除いては、本明細書に記載するスキームによって調製され得る。N−アルキル化反応は、代表的に、Rが水素である式(I)の形の化合物を、約1当量と約4当量との間の式L−Rの化合物と接触させることによって実行される。ここで、Lは、脱離基(例えば、ハロ(クロロ、ヨード、またはブロモ))であるか、または、スルホン酸エステル基(例えば、メシレート、トシレート、ブロシレート、ノシレートなど)であり;かつ、RはC3−4アルキル、またはC3−6シクロアルキルである。この反応は、代表的に、約2当量と約4当量との間の強塩基(例えば、カリウムtert−ブトキシド)の存在下で極性非プロトン溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド)中で実行される。反応は代表的に、約60℃と約100℃との間の温度において約6時間と約24時間との間にわたって、または、反応が実質的に完了するまで、行われる。
さらに別の代替法では、Rが水素以外のものである式(I)の化合物は、Rが水素である式(I)の化合物から従来のプロセスによって調製される。
別の合成法において、式(II)の化合物は、以下のスキームBに図示されるように、式(V)のアルデヒドまたはアルデヒド(V)の水和物を還元的にアミン化することによって調製され得る:
Figure 0005086091
還元的アミン化は、代表的に、還元剤の存在下で式(V)の化合物を約1当量と約6当量との間の式(VI)のアミン化合物に接触させることによって実行される。好適な還元剤としては、例えば、VIII族金属触媒の存在下の水素(例えば、炭素担持パラジウム)または水素化ホウ素化合物(例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素リチウムなど)が挙げられる。便利な溶媒としては、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン(DCM))およびアルコール(例えば、メタノール)が挙げられる。代表的に、反応は、約0℃と約40℃との間の温度において約0.5時間と約4時間との間にわたって、または、反応が実質的に完了するまで、行われる。
スキームBの反応についての最適反応条件は、当業者には周知のように、式(VI)の化合物の化学的性質に依存して変動し得る。式(VI)の化合物は、市場の供給源から入手され得るか、本明細書に含まれる実施例に論じられるように、簡単に入手可能な出発材料から調製され得る。
式(III)の化合物は、以下のスキームCに図示されるように調製され得る:
Figure 0005086091
ここで、Pはアミノ保護基であり、LおよびLは脱離基である。
陰性荷電カウンターイオンもまた、陽性荷電中間体化合物(5)または(5’)に関連して存在する。
置換されたキノリノンカルボン酸(1)は、Suzuki et al.,Heterocycles,2000,53,2471−2485の文献に報告される手順、および後述の実施例に記載される手順に類似の手順によって簡単に調製され得る。
保護されたアミノトロパン(2)またはアミノアザビシクロオクタンは、簡単に入手が可能な出発材料から調製され得る。例えば、保護基PがBocである場合、保護されたトロパンは、緩衝化剤(例えば、リン酸水素ナトリウム)の存在下で酸性水溶液中で、2.5−ジメトキシテトラヒドロフランを、約1当量と約2当量との間(好ましくは約1.5当量)のベンジルアミンおよびやや過剰(例えば、約1.1当量)の1,3−アセトンジカルボン酸と接触させることによって調製され得る。この反応混合物を約60℃と約100℃との間の温度に加熱し、生成物8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン(一般名N−ベンジルトロパノン)における全てのカルボキシル化中間体の脱カルボキシル化を確実に実行する。この生成物を、代表的に、遷移金属触媒の存在下、水素雰囲気下に、やや過剰の(例えば、約1.1当量の)ジ−tert−ブチルジカーボネートと反応させ、Boc保護された中間体である3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステルを得る。この反応は代表的に、周囲温度において約12時間から約72時間まで行われる。最後に、このエステルを、遷移金属触媒の存在下、不活性希釈剤(例えば、メタノール)中で大過剰の(例えば、約10当量と約40当量との間)のギ酸アンモニウムと接触させて、エンド配置の(代表的には、99%より多くがエンド配置である)アミノトロパンが得られる。生成物は、従来の手順(例えば、アルカリ抽出)によって精製され得る。
中間体化合物(3)は、アミド結合形成についてスキームAにおいて記載されたものと同様の条件下で、置換されたキノリノンカルボン酸(1)を保護されたアミノトロパン(2)と結合させることによって調製され得る。保護基Pは、標準的手順によって除去されて中間体化合物(3)が得られ得る。例えば、保護基がBocである場合、代表的に、除去は、酸(例えば、トリフルオロ酢酸による処理によって行われ、この中間体の酸性塩が得られる。中間体化合物(3)の酸性塩は、所望の場合、塩基を用いた従来の処理によって遊離塩基に変換され得る。別の例として、保護基Cbzは、好適な金属触媒(例えば、炭素担持パラジウム)による水素添加分解によって便利に除去される。
上記の反応において、および、中間体化合物(3)を用いる本明細書に記載される他のプロセスにおいても、中間体化合物(3)は、当業者には公知のように、必要な場合は反応条件を適切に調節することによって、遊離塩基の形態または塩の形態で供給され得ることが理解される。
アゼチジン中間体(5)は、中間体化合物(3)を、Lが脱離基(例えば、ブロモ、クロロ、またはヨード)を表すオキシラン化合物と反応させ、式(5)のアゼチジン塩を形成させることによって調製され得る。このオキシラン化合物は、例えば、2−ブロモメチルオキシラン(一般名エピブロモヒドリン)であってもよい。この反応は代表的に、極性希釈剤(例えば、エタノール)中で中間体化合物(3)を約2当量と約4当量との間の2−ブロモメチルオキシランと接触させることによって実行される。この反応は代表的に、周囲温度において約24時間と約48時間との間にわたって、または、反応が実質的に完了するまで行われる。
がC1−3アルキルである式(5’)のアゼジチジン中間体は、約1当量と約3当量との間の強塩基(例えば、カリウムter−ブトキシド)または水素化ナトリウムの存在下、不活性希釈剤中で中間体(5)を、1当量よりやや少ない量から約1当量の式L−Rの化合物(ここで、RはC1−3アルキルであり、Lは脱離基(例えばハロ(クロロ、ブロモ、またはヨード))などである)と接触させることによって調製され得る。反応は代表的に、周囲温度において約15分と約1時間との間にわたって、または、反応が実質的に完了するまで行われる。好適な不活性希釈剤としては、ジクロロメタン、トリクロロメタン、1,1,2,2−テトラクロロエタンなどが挙げられる。
式(III)の化合物は、塩基の存在下に、式(5)または(5’)のアゼチジン化合物を、式(6)のアミン化合物と反応させて式(III)の化合物を得ることにより調製され得る。代表的に、アゼチジン中間体は、塩基の存在下で不活性希釈剤(例えば、メタノール)に溶解され、約1当量と約8当量との間の(例えば、約1当量と約3当量との間の)アミンと接触させられる。この反応は代表的に、約0℃と約100℃との間の温度において約12時間と約24時間との間にわたって、または、反応が実質的に完了するまで行われる。
式(V)の化合物は、以下のスキームDに図示されるように調製され得る:
Figure 0005086091
スキームDでは、Rがそれぞれ水素またはC1−3アルキルである、アゼチジン中間体(5)または(5’)が、アミノアセタール(7)と反応させられる。次に、アセタール中間体(8)生成物が、Lが脱離基である式(IV)の化合物L−Rと反応させられ、アミノアセタール中間体(9)が得られる。次に、このアミノアセタール中間体(9)は加水分解されて、式(V)のアルデヒド化合物、または、アルデヒド(V)の水和物を形成する。スキームDのプロセスは、実施例3〜4にさらに記載される。
不活性希釈剤(例えば、エタノール)に溶解したアゼチジン中間体の溶液を、塩基の存在下でアミノアセタール(7)(例えば、アミノアセトアルデヒドジメチルアセタール)と混合する。好適な塩基としてはDIPEA、DBUなどが挙げられる。この混合液を、代表的に、約6時間から約20時間還流および攪拌し、次いで減圧濃縮することにより、アセタール中間体(8)が得られる。
代表的に、塩基(例えば、DIPEA)の存在下で不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)に溶解した中間体(8)の溶液を、約1当量と約3当量との間の式(IV)の化合物L−R(ここで、Lは脱離基(例えばハロ)であり、Rは、−C(O)O−C1−3アルキルまたは−C(O)−C1−3アルキルである)と反応させる。反応は代表的に、約−20℃と約20℃との間の温度において約0.5時間と約12時間との間にわたって行われる。攪拌された反応物は室温まで温められる。反応混合液を濃縮および精製することにより、中間体(9)が得られる。
アセタール中間体(9)は、代表的に、酸(例えば、塩酸水溶液)と接触させられ、約30分と約2時間との間にわたって攪拌される。次に、過剰な試薬が除去される。この反応混合液をアセトニトリル水溶液で希釈し、凍結乾燥することにより、式(V)の化合物が得られる。
あるいは、式(I)の化合物は、以下のスキームEに図示されるように、Lが脱離基(例えばハロ)である式(VII)の化合物を、式(VIII)の化合物と反応させることによって調製され得る:
Figure 0005086091
スキームEの反応のための最適反応条件は、当業者に周知のように、試薬H−Yの化学的性質に依存して変動し得る。
例えば、Lがハロ脱離基(例えば、クロロ)であり、H−YがN結合複素環である場合、反応は代表的に、塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、または1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデク−7−エン(DBU))の存在下で不活性希釈剤(例えば、メタノール、エタノール、DMF、N−メチルピロリノン(NMP)など)中で式(VII)の化合物を、約1当量と約4当量との間の試薬H−Yと接触させることによって実行される。好適な不活性希釈剤としては、ニトリル(例えば、アセトニトリル)、N,N−ジメチルホルムアミド、1,1,2,2−テトラクロロエタン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。この反応は代表的に、約40℃から約120℃の範囲の温度において約2時間から約24時間、または、反応が実質的に完了するまで行われる。
式(VII)の化合物は、還元剤(例えば、水素)および金属触媒、または水素化ホウ素化合物(例えば、水素化ホウ素ナトリウム)の存在下で式(V)の化合物を還元してアルコールとし、次いでこのアルコール生成物を試薬(例えば、三臭化リンまたは塩化チオニル)と反応させて式(VII)の化合物を得ることによって調製され得る。
あるいは、Rが、−S(O)−C1−3アルキルである場合、式(I)の化合物は、以下のスキームFに図示されるように調製され得る:
Figure 0005086091
ここで、Lは脱離基(例えば、ハロ)であり、星印は、キラル中心を示す。式(IX)の化合物を利用するプロセスは、星印でマークした炭素における立体化学が特異的に(R)または(S)である化合物(I)を調製すること、ならびに非キラル化合物を調製することに有用である。
代表的に、式(IX)の化合物は、2〜3当量の塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウム、水酸化ナトリウムなど)の存在下で極性希釈剤(例えば、メタノール、エタノール、DMF、NMPなど)中で約1当量と約6当量との間の化合物(X)と接触させられる。この反応は代表的に、約0℃と約120℃との間の温度において約12時間と約24時間との間にわたって、または、反応が実質的に完了するまで行われて、式(I)の化合物が得られる。
別の合成法において、式(I)の化合物は、以下のスキームGに図示されるように調製され得る:
Figure 0005086091
ここで、Lは脱離基(例えば、ハロ)であり、星印は、キラル中心を示す。
あるいは、Rが水素であり、星印がキラル中心を示す式(I)の化合物が、以下のスキームHに図示されるように調製され得る:
Figure 0005086091
スキームGおよびHは、星印でマークした中心における立体化学が特異的に(R)または(S)である式(I)の化合物を調製すること、ならびに非キラル化合物を調製することに有用である。
代表的に、式(3)の化合物は、1当量より多くの塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなど)の存在下で極性溶媒(例えば、メタノール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)など)中で約1当量と約4当量との間の式(XI)の化合物と接触させられる。あるいは、式(3)の化合物は、極性希釈剤(例えば、メタノール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)など)中で約1当量と約4当量との間の式(XII)の化合物と接触させられる。この反応は代表的に、約25℃と約100℃との間の温度において約2時間と約24時間との間にわたって、または、反応が実質的に完了するまで行われて、式(I)の化合物が得られる。
さらに別の代替プロセスにおいて、式(I)の化合物は、以下のスキームJに従って調製され得る:
Figure 0005086091
スキームJの反応は、代表的に、従来技術で公知のアミドカップリング条件下で行われる。代表的には、この反応は、芳香族希釈剤(例えば、トルエン、ベンゼン、キシレンなど)中で化合物(1)を、少なくとも1当量(好ましくは約1当量と約2当量との間)の活性化剤(例えば、塩化チオニルまたは塩化オキザリル)と接触させることによって、カルボン酸(すなわち、式(1)の化合物)を酸塩化物に変換することによって実行される。この反応は代表的に、約80℃から約120℃の範囲の温度において約15分から約4時間、または、反応が実質的に完了するまで行われる。
この酸塩化物溶液は、代表的に、約1当量のアミノトロパン(式(XIII)の化合物)の2相混合液に加えられ、式(I)の化合物を形成する。式(XIII)の化合物の2相混合液は、一般に、式(XIII)の化合物を、芳香族希釈剤(例えば、トルエン)に溶解し、過剰な塩基(好ましくは約2〜約10当量の塩基)(例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)を含む水溶液を加えることによって調製される。
あるいは、式(XIII)の化合物の、式(1)のカルボン酸化合物とのアミド結合は、式(III)の化合物の、カルボン酸(L−R)とのアミド結合に関してスキームAにおいて前述したように、(必要に応じて1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)と組み合わせた)カップリング剤(例えば、1,3ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDC)、またはベンゾトリアゾール−1−イルオキシルトリピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBop))の存在下で実行し得る。さらに別の代替法では、スキームJのアミドカップリングは、本明細書中のスキームAで前述したように、式(1)の化合物を活性化エステルに変換することによって実行され得る。
さらに別の代替プロセスでは、Rが−C(O)O−C1−3アルキルまたは−C(O)−C1−3アルキルである場合、式(I)の化合物は、以下のスキームKに従って、強塩基(例えば、水素化ナトリウム)の存在下で式(5)または(5’)のアゼチジン化合物を式(XIV)の化合物と反応させることによって調製され得る:
Figure 0005086091
代表的に、アゼチジン中間体は、強塩基の存在下で極性希釈剤(例えば、DMF)に溶解され、約1当量と約8当量との間の(例えば、約1当量と約3当量との間の)保護されたアミンと接触させられる。この反応は、代表的に、約0℃と約100℃との間の温度において約12時間と約24時間との間にわたって、または、反応が実質的に完了するまで行われる。
試薬L−R、試薬L−R、試薬L−R、試薬H−Y、式(IX)の化合物、式(X)の化合物、式(XI)の化合物、式(XII)の化合物、式(XIII)の化合物および式(XIV)の化合物、ならびにその他の中間体は、ありふれた出発材料から標準的手順によって簡単に調製されるし、あるいは市販される。本発明の代表的化合物、またはそれに至るまでの中間体を調製するための特定の反応条件およびその他の手順に関するさらなる詳細は、以下の実施例に記載される。
従って、方法局面では、本発明は、式(I)の化合物、または、その薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体の調製のためのプロセスを提供する。このプロセスは、
(a)式(III)の化合物:
Figure 0005086091
またはその塩もしくは立体異性体もしくは保護された誘導体を、Lが脱離基である式(IV)の化合物:
Figure 0005086091
と反応させる工程;あるいは、
(b)Lが脱離基である式(VII)の化合物:
Figure 0005086091
または、その塩もしくは立体異性体もしくは保護された誘導体を、式(VIII)の化合物:
Figure 0005086091
と反応させて、式(I)の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体を提供する工程を包含する。
本発明はさらに、式(II)の化合物、または、その薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体の調製のためのプロセスを提供する。このプロセスは、
式(V)の化合物:
Figure 0005086091
または、その塩、水和物、立体異性体、もしくは保護された誘導体を、式(VI)の化合物:
Figure 0005086091
と、還元剤の存在下で反応させて、式(II)の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体を提供する工程を包含する。
他の実施形態では、本発明は、本明細書に記載される他のプロセス、および、本明細書に記載される任意のプロセスによって調製される生成物に関する。
本発明はさらに、式(III)の化合物、またはその塩もしくは立体異性体もしくは保護された誘導体を提供する。特定の局面では、本発明は、式(III)の化合物、またはその塩もしくは立体異性体もしくは保護された誘導体を提供し、ここで、Yは式(a)の部分であり、R、R、R、およびnは本明細書に規定するとおりである。
(薬学的組成物)
本発明のキノリノン−カルボキサミド化合物は、代表的に、薬学的組成物の形で患者に投与される。このような薬学的組成物は、任意の受容可能な投与経路(経口、直腸、経膣、鼻腔、吸入、局所(経皮を含む)、および非経口投与形態を含むが個られに限定されない)を通じて患者に投与され得る。
従って、組成物局面の一つでは、本発明は、薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤、および薬学的有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含む薬学的組成物に関する。必要に応じて、このような薬学的組成物は、所望により、他の治療薬剤および/または処方用薬剤を含んでもよい。
本発明の薬学的組成物は、代表的に、治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含む。代表的に、このような薬学的組成物は、約0.1重量%〜約95重量%の活性薬剤、好ましくは約5重量%〜約70重量%、およびより好ましくは約10重量%〜約60重量%の活性薬剤を含む。
本発明の薬学的組成物には、任意の従来のキャリアまたは賦形剤を使用してよい。特定のキャリアもしくは賦形剤、またはキャリアもしくは賦形剤の組み合わせの選択は、特定の患者の処置に使用される投与様式、または医学的状態もしくは病状のタイプに依存する。この点で、ある特定の投与様式に対して適切な薬学的組成物の調製は十分に、製薬分野の当業者の技術範囲内にある。さらに、このような組成物の成分は、例えば、Sigma、P.O.Box 14508,St.Louis,MO63178から市販される。さらに例示として、従来の処方技術は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Edition,Lippincott Williams & White,Baltimore,Maryland(2000);およびH.C. Ansel et al.,Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,7th Edition,Lippincott Williams & White,Baltimore,Maryland(1999)に記載される。
薬学的に受容可能なキャリアとして役立ち得る材料の代表例としては以下が挙げられるが、これらに限定されない:(1)糖(例えば、ラクトース、グルコースおよびスクロース);(2)澱粉(例えば、コーンスターチおよび馬鈴薯澱粉);(3)セルロース(例えば、微結晶性セルロース)およびその誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、およびセルロースアセテート);(4)粉末トラガカント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)賦形剤(例えば、ココアバター、および坐剤ワックス);(9)油(例えば、落花生油、綿実油、紅花油、ごま油、オリーブ油、コーン油、および大豆油);(10)グリセロール(例えば、プロピレングリコール);(11)ポリオール(例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール);(12)エステル(例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル);(13)寒天;(14)緩衝剤(例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム);(15)アルギン酸;(16)発熱物質非含有水;(17)等張生理食塩水;(18)リンゲル液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝液;および(21)薬学的組成物に使用される他の非毒性で適合性の物質。
本発明の薬学的組成物は、代表的に、本発明の化合物を、薬学的に受容可能なキャリア、および1種以上の任意成分と十分でかつ緊密に、混合またはブレンドすることによって調製される。必要ならば、または望むならば、次に、この均一に混合された得られた混合物を、従来の手順および機器を用いて成形または充填して、錠剤、カプセル、丸剤などにしてもよい。
本発明の薬学的組成物は、単位投与形態として包装されるのが好ましい。「単位投与形態」という用語は、患者に投与するのに好適な、物理的に孤立した単位、すなわち、単独で、または、1個以上のさらなる単位と組み合わされて、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性薬剤を含む各単位を意味する。例えば、このような単位投与形態としては、カプセル、錠剤、丸剤などが挙げられる。
ある好ましい実施形態では、本発明の薬学的組成物は、経口投与に好適である。経口投与に好適な薬学的組成物は、カプセル剤、錠剤、丸剤、ロゼンジ、カシェ剤、糖剤、散剤、顆粒剤の形態であってもよく;あるいは、水性液体または非水性液体中の溶液または懸濁液としての形態であってもよく;あるいは、水中油型または油中水型の液体乳剤としての形態であってもよく;あるいはエリキシル剤またはシロップ剤などとしての形態であってもよく、それぞれ、所定量の本発明の化合物を活性成分として含む。
固形投与形態(すなわち、カプセル剤、錠剤、丸剤など)での経口投与を意図する場合、本発明の薬学的組成物は、代表的に、活性成分として本発明の化合物、および、1種以上の薬学的に受容可能なキャリア(例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウム)を含む。必要に応じて、またはあるいは、このような固形投与形態はまた、以下を含み得る:(1)充填剤または増量剤(例えば、澱粉、微結晶性セルロース、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよび/またはケイ酸);(2)結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアラビアゴム);(3)保湿剤(例えば、グリセロール);(4)崩壊剤(例えば、寒天、炭酸カルシウム、馬鈴薯澱粉またはタピオカ澱粉、アルギン酸、ある種のシリケートおよび/または炭酸ナトリウム);(5)溶解遅延剤(例えば、パラフィン);(6)吸収促進剤(例えば、4級アンモニウム化合物);(7)湿潤剤(例えば、セチルアルコールおよび/またはグリセロールモノステアレート);(8)吸着剤(例えば、カオリンおよび/またはベントナイト粘土);(9)滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、および/またはそれらの混合物);(10)着色剤;および(11)緩衝剤である。
本発明の薬学的組成物には、剥離剤、湿潤剤、コーティング剤、甘味剤、矯味矯臭剤、および香料、保存剤および抗酸化剤が存在してもよい。薬学的に受容可能な抗酸化剤の例としては、以下が挙げられる:(1)水溶性抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、システイン塩酸塩、硫酸水素ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなど);(2)油可溶性抗酸化剤(例えば、アスコルビルパルミテート、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ−トコフェロールなど)、および(3)金属キレート剤(例えば、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸など)。錠剤、カプセル剤、丸剤などのためのコーティング剤としては、腸管用コーティングとして使用されるものが挙げられる:例えば、セルロースアセテートフタレート(CAP)、ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メタクリル酸−メタクリル酸エステルコポリマー、セルロースアセテートトリメリテート(CAT)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)など。
所望であれば、本発明の薬学的組成物はまた、例えば例示として、様々の割合のヒドロキシプロピルメチルセルロース、または、その他のポリマー基質、リポソームおよび/もしくは微小球を用いて、活性成分の徐放または制御放出を提供するように処方されてもよい。
さらに、本発明の薬学的組成物は、必要に応じて、乳白剤を含んでもよく、また、活性成分のみを、あるいは優先的に、消化管の特定部分において必要に応じて遅延した様式で放出するように処方されてもよい。使用され得る包埋組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。活性成分はまた、適切であれば、前述の賦形剤の内の1種以上を含む微小カプセル形態であってもよい。
経口投与のための適切な液体投与形態としては、例示として、薬学的に受容可能な乳剤、微小乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤が挙げられる。このような液体投与形態は代表的に、活性成分、および不活性希釈剤(例えば、水、またはその他の溶媒)、可溶化剤および乳化剤(例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(例えば、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびごま油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物)を含む。懸濁剤は、活性成分に加えて、懸濁化剤(例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステルおよびポリオキシエチレンソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天、およびトラガカント、ならびにそれらの混合物)を含んでもよい。
あるいは、本発明の薬学的組成物は、吸入による投与のために処方される。吸入による投与に適切な薬学的組成物は、代表的に、エロゾルまたは粉末の形態である。そのような組成物は、一般に、周知の送達デバイス(例えば、用量定量吸入器、乾燥粉末吸入器、噴霧器、または同様の送達デバイス)を用いて投与される。
加圧容器を用いて吸入によって投与される場合、本発明の薬学的組成物は、代表的に、活性成分および適切なプロペラント(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、またはその他の適切な気体)を含む。
さらに、薬学的組成物は、本発明の化合物、および粉末吸入器に使用するのに適切な粉末を含む、カプセル剤またはカートリッジ(例えば、ゼラチンから作製された)の形態であってもよい。適切な粉末基剤としては、例示として、ラクトースまたは澱粉が挙げられる。
本発明の化合物はまた、既知の経皮送達システムおよび賦形剤を用いて経皮的に投与されてもよい。例えば、本発明の化合物は、浸透促進剤、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールモノラウレート、アザシクロアルカン−2−オンなどと混ぜ合わされ、パッチまたは同様の送達システムに組み込まれてもよい。所望の場合、ゲル化剤、乳化剤および緩衝剤を含め、さらなる賦形剤をこのような経皮組成物に用いてもよい。
以下の処方物は、本発明の代表的薬学的組成物を例示する:
(処方例A)
経口投与用硬質ゼラチンカプセルを以下のように調製する。
Figure 0005086091
代表的手順:これらの成分を十分にブレンドし、次に、硬質ゼラチンカプセルに充填する(カプセル1個当たり260mgの組成物)。
(処方例B)
経口投与用硬質ゼラチンカプセルを以下のように調製する。
Figure 0005086091
代表的手順:これらの成分を十分にブレンドし、次に、米国45号メッシュふるいに通し、硬質ゼラチンカプセルに充填する(カプセル1個当たり200mgの組成物)。
(処方例C)
経口投与用カプセルを以下のように調製する。
Figure 0005086091
代表的手順:これらの成分を十分にブレンドし、次に、ゼラチンカプセルに充填する(カプセル1個当たり310mgの組成物)。
(処方例D)
経口投与用錠剤を以下のように調製する。
Figure 0005086091
代表的手順:活性成分、澱粉、およびセルロースを米国45号メッシュふるいに通し、十分に混ぜ合わせる。得られた粉末とポリビニルピロリドン溶液とを混ぜ、次に、この混合物を米国14号メッシュふるいに通す。このようにして得られた顆粒を50℃〜60℃で乾燥し、米国18号メッシュふるいに通す。カルボキシメチル澱粉ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、およびタルク(あらかじめ米国60号メッシュふるいに通したもの)をこの顆粒に加える。混合後、この混合物を打錠機にて圧縮して、重量100mgの錠剤を得る。
(処方例E)
経口投与用錠剤を以下のように調製する。
Figure 0005086091
代表的手順:これらの成分を十分にブレンドし、次に、圧縮して錠剤を形成する(錠剤1錠当たり440mgの組成物)。
(処方例F)
経口投与用の1本線の入った(single−scored)錠剤を以下のように調製する。
Figure 0005086091
代表的手順:これらの成分を十分にブレンドし、圧縮して、1本線の入った錠剤を形成する(錠剤1錠当たり215mgの組成物)。
(処方例G)
経口投与用懸濁液を以下のように調製する。
Figure 0005086091
代表的手順:これらの成分を混ぜ合わせ、10mLの懸濁液当たり10mgの活性成分を含む懸濁液を形成する。
(処方例H)
吸入投与用の乾燥粉末を以下のように調製する。
Figure 0005086091
代表的手順:活性成分を微細化して、次に、ラクトースとブレンドする。次に、このブレンドした混合物を、ゼラチン吸入カートリッジに充填する。カートリッジの内容物は、粉末吸入器を用いて投与される。
(処方例I)
用量定量吸入器による吸入投与用の乾燥粉末を以下のように調製する:
代表的手順:5重量%の本発明の化合物および0.1重量%のレシチンを含む懸濁液を、0.2gのレシチンを200mLの鉱物質除去水に溶解して形成した溶液に、平均サイズ10μm未満の微粉化粒子として活性化合物10gを分散させることにより調製する。この懸濁液を噴霧乾燥し、得られた物質を微粉化して、平均直径が1.5μm未満の粒子とする。この粒子を、加圧1,1,1,2−テトラフルオロエタン入りのカートリッジに充填する。
(処方例J)
注入可能処方物を以下のように調製する。
Figure 0005086091
代表的手順:上記成分をブレンドし、0.5N HClまたは0.5N NaOHを用いてpHを4±0.5に調整する。
(処方例K)
経口投与用カプセルを以下のように調製する。
Figure 0005086091
代表的手順:成分を十分ブレンドし、次に、ゼラチンカプセル(サイズ#1、白、不透明)に充填する(カプセル1個当たり264mgの組成物)。
(処方例L)
経口投与用カプセルを以下のように調製する。
Figure 0005086091
代表的手順:成分を十分ブレンドし、次に、ゼラチンカプセル(サイズ#1、白、不透明)に充填する(カプセル1個当たり148mgの組成物)。
特定の投与様式に対して適切な、任意の形態の本発明の化合物(すなわち、遊離塩基、薬学的塩または溶媒和物)が、上記で議論した薬学的組成物において使用され得ることが理解される。
(有用性)
本発明のキノリノン−カルボキサミド化合物は、5−HT受容体アゴニストであり、従って、5−HT受容体によって媒介される医学的状態または5−HT受容体活性と関連する医学的状態、すなわち、5−HT受容体アゴニストを用いた処置によって緩和される医学的状態を処置するための治療剤として有用であることが期待される。そのような医学的状態としては、過敏性腸管症候群(IBS)、慢性便秘、機能性消化不良、胃排出遅延、胃食道逆流疾患(GERD)、胃不全麻痺、糖尿病性胃疾患および特発性胃疾患、術後腸閉塞、腸管擬似閉塞、および、薬物誘発性通過遅延が挙げられるがこれらに限定されない。さらに、いくつかの5−HT受容体アゴニスト化合物は、認知障害、行動障害、情緒障害、および自律機能調節障害を含めた中枢神経系障害の処置にも使用され得ることが示唆されている。
特に、本発明の化合物は、ヒトを含め、哺乳動物において運動性低下によって引き起こされる消化管障害の処置に有用であることが期待される。このような消化管運動障害としては、例示として、慢性便秘、過敏性腸管症候群、糖尿病性胃不全麻痺および特発性胃不全麻痺、および機能性消化不良が挙げられる。
消化管の運動性低下障害、または、5−HT受容体によって媒介されるその他の病態を処置するために用いられる場合、本発明の化合物は、代表的に、1日1回の用量または1日当たり複数の用量として経口的に投与されるが、他の投与形態を用いてもよい。1用量当たり投与される活性薬剤の量、または、1日当たり投与される合計量は、代表的に、関連状況(治療されるべき病態、選択された投与経路、投与される実際の化合物、およびその相対的活性、個別の患者の年齢、体重および応答、患者の症状の重篤度などを含む)を考慮して医師によって決められる。
消化管の運動性低下障害、または5−HT受容体によって媒介される他の障害を処置するために適切な用量は、約0.0007mg/kg/日〜約20mg/kg/日の活性薬剤、好ましくは約0.0007mg/kg/日〜約1mg/kg/日の範囲におよぶ。平均の70kgのヒトでは、これは、1日当たり約0.05mg〜約70mgの活性薬剤に相当する。
本発明の一つの局面では、本発明の化合物は、慢性便秘の処置に用いられる。慢性便秘の治療に用いられる場合、本発明の化合物は、代表的に、1日1回の用量で、または1日当たり複数の用量で、経口的に投与される。慢性便秘を処置するための用量は、1日当たり約0.05mg〜約70mgの範囲に及ぶことが好ましい。
本発明の別の局面では、本発明の化合物は、過敏性腸管症候群の処置に用いられる。便秘が優勢な過敏性腸管症候群の治療に用いられる場合、本発明の化合物は、代表的に、1日1回の用量で、または1日当たり複数の用量で、経口的に投与される。便秘が優勢な過敏性腸管症候群を処置するための用量は、1日当たり約0.05mg〜約70mgの範囲に及ぶことが好ましい。
本発明の別の局面では、本発明の化合物は、糖尿病性胃不全麻痺の治療に用いられる。糖尿病性胃不全麻痺を処置するために用いられる場合、本発明の化合物は、代表的に、1日1回の用量で、または1日当たり複数の用量で、経口的に投与される。糖尿病性胃不全麻痺を処置するための用量は、1日当たり約0.05mg〜約70mgの範囲に及ぶことが好ましい。
本発明のさらに別の局面では、本発明の化合物は、機能性消化不良を処置するために用いられる。機能性消化不良を処置するために用いられる場合、本発明の化合物は、代表的に、1日1回の用量で、または1日当たり複数の用量で、経口的に投与される。機能性消化不良を処置するための用量は、1日当たり約0.05mg〜約70mgの範囲に及ぶことが好ましい。
本発明はまた、5−HT受容体活性と関連する疾患または病態を有する哺乳動物を処置する方法であって、本発明の化合物、または、本発明の化合物を含む薬学的組成物の治療有効量をこの哺乳動物に投与する工程を包含する方法を提供する。
本発明の化合物は、5−HT受容体アゴニストであるので、そのような化合物はまた、5−HT受容体を有する生体系もしくはサンプルを調査もしくは研究するため、または、新規5−HT受容体アゴニストを見出すための研究用ツールとしても有用である。さらに、本発明の化合物は、他の5−HTサブタイプ、特に、5−HT受容体に対する結合と比べて、5−HT受容体に対して結合選択性を示すので、このような化合物は、生体系またはサンプルにおける5−HT受容体の選択的アゴニズムの作用を研究するのに特に有用である。このような研究には、5−HT受容体を有する任意の適切な生体系またはサンプルを用いればよく、研究は、インビトロで実行しても、インビボで実行してもよい。このような研究に適切な代表的生体系またはサンプルとしては、細胞、細胞抽出物、原形質膜、組織サンプル、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、イヌ、ブタなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のこの局面では、5−HT受容体を含む生体系またはサンプルが、5−HT受容体作用量の、本発明の化合物と接触させられる。次に、5−HT受容体をアゴナイズする作用は、従来の手順および機器(例えば、放射性リガンド結合アッセイおよび機能的アッセイ)を用いて決定される。このような機能的アッセイとしては、細胞内サイクリックアデノシン一リン酸(cAMP)のリガンド媒介性変化;酵素アデニルシクラーゼ(これはcAMPを合成する)活性のリガンド媒介性変化;受容体によって触媒される、GTPアナログによるGDPアナログの置換を介した、グアノシン三リン酸(GTP)アナログ(例えば、[35S]GTPγS(グアノシン5’−O−(γ−チオ)三リン酸)またはGTP−Eu)の単離膜への取り込みのリガンド媒介性変化;細胞内遊離カルシウムイオン(例えば、蛍光結合画像化プレートリーダー、または、Molecular Devices,Inc.製のFLIPR(登録商標)にて測定)のリガンド媒介性変化;およびマイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)の活性化の測定が挙げられる。本発明の化合物は、上に掲げた機能的アッセイ、または類似の性質のアッセイのいずれにおいても、5−HT受容体の活性化をアゴナイズまたは増大させ得る。本発明の化合物の5−HT受容体をアゴナイズする量は、代表的に、約1ナノモルから約1000ナノモルの範囲に及ぶ。
さらに、本発明の化合物は、新たな5−HT受容体アゴニストを発見するための研究ツールとして使用され得る。本実施形態では、ある試験化合物または一群の試験化合物に対するその5−HT受容体の結合データまたは機能性データが、本発明の化合物についての5−HT受容体の結合データまたは機能性データと比較され、これによって、もしあれば、より優れた結合活性または機能的活性を持つ試験化合物が特定される。本発明のこの局面は、別々の実施形態として、比較データの生成(適切なアッセイを用いる)、および、目的の試験化合物を特定するための試験データの分析を含む。
他の性質の中でも、本発明の化合物は、5−HT受容体の強力なアゴニストであり、放射性リガンド結合アッセイにおいて、5−HT受容体と比較して、5−HT受容体サブタイプに対して明確な選択性を示すことが見出されている。さらに、代表的化合物は、hERG心臓カリウムチャンネルを発現する単離細胞全体を用いたインビトロのボルテージクランプモデルにおいて、カリウムイオン電流について受容不能なレベルの阻害を示さないことが示された。ボルテージクランプアッセイは、薬剤の、心臓の再分極パターンを変える能力、特に、従来から心臓不整脈と関連付けられているいわゆるQT延長を起す能力を評価するための承認された前臨床方法である(Cavero et al.,Opinion on Pharmacotherapy,2000,1,947−73;Fermini et al.,Nature Reviews Drug Discovery,2003,2,439−447)。従って、本発明の化合物を含む薬学的組成物は、受容可能な心臓プロフィールを持つことが期待される。
本発明の化合物のこれらの性質ならびにその有用性は、当業者に周知の様々なインビトロおよびインビボのアッセイで実証され得る。代表的アッセイは、以下の実施例においてさらに詳細に説明される。
以下の合成実施例および生物学的実施例は、本発明を具体的説明するために提供されるものであり、本発明の範囲を限定するとは決して解釈すべきではない。以下の実施例では、以下の略号は、特に示さない限り、以下の意味を有する。下に定義しない略号は、一般的に受け入れられた意味を有する。
Boc=tert−ブトキシカルボニル
(Boc)O=ジ−tert−ブチルジカーボネート
DCM=ジクロロメタン
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
EtOAc=酢酸エチル
mCPBA=m−クロロペル安息香酸
MeCN=アセトニトリル
MTBE=tert−ブチルメチルエーテル
PyBOP=ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
=保持係数
RT=室温
TFA=トリフルオロ酢酸
THF=テトラヒドロフラン。
(いくつかの二級アミンを含め)試薬および溶媒は、商業的供給業者(Aldrich、Fluka、Sigmaなど)から購入し、それ以上精製することなく用いた。反応を、特に注記しない限り、窒素雰囲気下で行った。反応混合物の進行を、薄層クロマトグラフィー(TLC)、分析用高速液体クロマトグラフィー(分析用HPLC)、および質量分析によってモニタリングした。分析の詳細は、以下に、反応の特定の実施例において個別に示した。反応混合物を、各反応において特に記載されるとおりに後処理した。共通的には、反応混合物を、抽出およびその他の精製法(例えば、温度依存性結晶化および溶媒依存性結晶化、ならびに沈澱)によって精製した。さらに、反応混合物は、分取HPLCによって慣用的に精製した:一般的プロトコールは以下のとおりである。反応生成物の特徴付けを、質量分析およびH−NMR分光分析にて慣用的に行った。NMR測定では、サンプルを重水素化溶媒(CDOD、CDCl、またはDMSO−d)に溶解し、H−NMRスペクトルをVarian Gemini 2000機器(300MHz)にて標準的観察条件下にて得た。化合物の質量分析による同定を、Perkin Elmerの機器(PE SCIEX API 150 EX)を用いエレクトロスプレイイオン化法(ESMS)にて行った。
(分析用HPLCについての一般プロトコール)
粗製化合物を、50%MeCN/HO(0.1%TFA含有)に0.5〜1.0mg/mL濃度で溶解し、以下の条件を用いて分析した:
カラム:Zorbax Bonus−RP(粒子サイズ3.5μm、2.1×50mm)
流速:0.5mL/分
移動相:A=90%MeCN/10%HO/0.1%TFA
B=98%HO/2%MeCN/0.1%TFA
勾配:10%A/90%B(0〜0.5分);
10%A/90%Bから50%A/50%Bまで(線形、0.5〜5分)
検出器波長:214、254、および280nm。
別の条件を使用する場合は、明示する。
(分取HPLC精製についての一般プロトコール)
粗製化合物を50%酢酸水溶液に50〜100mg/mL濃度で溶解し、ろ過し、以下の処理手順を用いて分画した:
カラム:YMC Pack−Pro C18(50ax20mm;ID=5μm)
流速:40mL/分
移動相:A=90%MeCN/10%HO/0.1%TFA
B=98%HO/2%MeCN/0.1%TFA
勾配:30分かけて10%A/90%Bから50%A/50%Bまで(線形)
検出器波長:214nm。
(二級アミン(例えば、式(VIII)の化合物H−Y)の調製)
式(I)の化合物の合成において中間体として使用される各種二級アミンの調製を以下に記載する。
チオモルホリン−1,1−ジオキシドを、チオモルホリンから、二級アミンを保護((Boc)O、MeOH)してN−Bocチオモルホリンとし、酸化(mCPBA、CHCl、0℃)してスルホンとし、N−Boc基を脱保護(CFCOH、CHCl)して遊離アミンを得ることによって調製した。(m/z):[M+H]、CNOSについて:計算値136.04;実測値135.9。
ピペラジンのN−スルホニル誘導体を、N−Bocピペラジンから、それぞれのスルホニル塩化物(iPrNEt、CHCl、0℃)と反応させ、N−Boc基を脱保護(CFCOH、CHCl)することによって調製した。1−メタンスルホニル−ピペラジン:
Figure 0005086091
メタンスルホニルピペラジンをまた、水中で、メタンスルホニルクロリドを過剰なピペラジン(>2当量)と反応させることによって調製した。
ラセミ形態または単一キラル異性体形態の3−アセチルアミノピロリジンを、N−Boc−3−アミノピロリジン(ラセミ化合物、3Rまたは3S)を塩化アセチルで処理(iPrNEt、CHCl、0℃)し、N−Boc基を脱保護(CFCOH、CHCl)することによって調製した。3−(アセタミド)ピロリジン:
Figure 0005086091
3−((R)−2−ヒドロキシプロピオンアミド)ピロリジンを、N−Boc−3−アミノピロリジンのアミド化(L−乳酸、PyBOP、DMF、RT)およびN−Boc基の脱保護(CFCOH、CHCl)の後、調製した。(m/z):[M+H]、C14について:計算値159.11;実測値159.0。
Figure 0005086091
(3R)−アミノピロリジニンのN−アルカンスルホニル誘導体を、N−Boc−(3R)−アミノピロリジンをプロピオニルスルホニルクロリドまたはシクロヘキシルメチルスルホニルクロリドで処理(i−PrNEt、CHCl、0℃)し、N−Boc基を脱保護(CFCOH、CHCl)することによって得た。
3−(N−アセチル−N−メチルアミノ)ピペリジンを、N−Cbz保護3−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(De Costa,B.,et al.,J.Med.Chem.1992,35,4334−43)から、4段階の合成工程により調製した:i)MeI、n−BuLi、THF、−78℃から室温;ii)H(1気圧)、10%Pd/C,EtOH;iii)AcCl、i−PrNEt、CHCl;iv)CFCOH、CHCl。(m/z):[M+H]、C16Oについて:計算値157.13;実測値157.2。
Figure 0005086091
3−(N−アセチル−アミド)ピペリジンを、3−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルから、N−アセチル化およびN−Boc基の脱保護により調製した。i)AcCl、i−PrNEt、CHCl;ii)CFCOH、CHCl
Figure 0005086091
3−アミノピペリジンのN−アルカンスルホニル誘導体を、キラル形態またはラセミ形態の3−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルをそれぞれのアルカンスルホニルクロリドと反応(i−PrNEt、CHCl)させ、N−Boc基を脱保護する(CFCOH、CHCl)ことによって合成した。(3S)−3−(エタンスルホニルアミド)ピペリジン:
Figure 0005086091
3S−メチルスルホニルメタンスルホニルアミド−ピペリジン:
Figure 0005086091
3−(メチルアミノ)−1−アセチルピロリジンを、3−(メチルアミノ)−1−ベンジルピロリジン(TCI America)から、4工程で調製した:i)(Boc)O、MeOH,rt;ii)H(1気圧)、10%Pd/C,EtOH;iii)AcCl、i−PrNEt、CHCl;iv)CFCOH、CHCl。(m/z):[M+H]、C14Oについて:計算値143.12;実測値143.0。
3−(メチルアミノ)−1−(メタンスルホニルアミノ)ピロリジンを、3−(メチルアミノ)−1−ベンジルピロリジンから、4工程で調製した:i)(Boc)O、MeOH,rt;ii)H(1気圧)、10%Pd/C,EtOH;iii)CHSOCl,i−PrNEt、CHCl;iv)CFCOH、CHCl。(m/z):[M+H]、C14Sについて:計算値179.08;実測値179.2。3R−メチルアミノ−1−(メタンスルホニル)ピロリジンを、同様にして、(3R)−(メチルアミノ)−1−ベンジルピロリジンから調製した。
テトラヒドロ−3−チオフェンアミン−1,1−ジオキシドの誘導体を、Loev,B.,J.Org.Chem.1961,26,4394−9のプロトコールに従って3−スルホレンをメタノール中の必要な一級アミンと反応(触媒量のKOH、室温)させることによって調製した。N−メチル−3−テトラヒドロチオフェンアミン−1,1−ジオキシド(TFA塩):
Figure 0005086091
N−2−(1−ヒドロキシ)エチル−3−テトラヒドロチオフェンアミン−1,1−ジオキシド:(m/z):[M+H]、C13NOSについて:計算値180.07;実測値180.2。
N−メチル−テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−アミン−1,1−ジオキシドを、テトラヒドロ−4H−チオピラン−4−オンから調製した:i)MeNH,NaBH;ii)(Boc)O、MeOH;iii)mCPBA、CHCl、0℃;iv)CFCOH、CHCl。(m/z):[M+H]、C13NOS:計算値164.07;実測値164.9。
Figure 0005086091
1−アセチル−3−(メチルアミノ)ピペリジンを、N−Cbz保護3−メチルアミノ−ピペリジンから調製した。i)AcCl、i−PrNEt、CHCl;ii)H(1気圧)、10%Pd/C,EtOH。
Figure 0005086091
1−(メタンスルホニル)−3−(メチルアミノ)ピペリジンを、N−Cbz保護3−メチルアミノ−ピペリジンから調製した:i)CHSOCl、i−PrNEt、CHCl;ii)H(1気圧)、10%Pd/C,EtOH。(m/z):[M+H]、C16Sについて:計算値193.10;実測値193.0。
Figure 0005086091
プロリンジメチルアミドおよびイミノジアセトニトリルを、それぞれ、BachemおよびAldrichから購入した。
ピペラジンのN−誘導体、例えば、1−(メトキシカルボニル)ピペラジン、1−(ジメチルアミノカルボニル)ピペラジン、および1−(ジメチルアミノスルホニル)ピペラジンを、ピペラジンをそれぞれ、メチクロロホルメート、ジメチルアミノクロロホルメート、またはジメチルアミノスルファモイルクロリドと反応させることにより調製した。
1−メチルアミノ−2−メチルスルホニルエタンを、メチルアミンをメタノール中のメチルビニルスルホンと反応させることによって得た。N−[2−(2−メトキシエチルアミノ)エチル],N−メチル−メタンスルホンアミドを、N−Boc部分保護エタンジアミンから開始して以下の4工程の反応を順次行って合成した:i)メチルスルホニルクロリド、トリエチルアミン;ii)MeI、CsCO;iii)NaH、1−ブロモ−2−メトキシエタン;iv)CFCOH。
イソニペコトアミド(ピペリジン−4−カルボキサミド)およびプロリンアミドをAldrichから購入した。2−ヒドロキシメチルモルホリンは、Tyger Scientific Productから入手可能であった。
メチル4−ピペリジニルカルバメートを、N−Boc保護4−アミノピペリジンをメチルクロロホルメートと反応させ、次いでN−Boc基を脱保護することによって調製した。
4−ピペリジノール−ジメチルカルバメート、およびN−ジメチル−N’−(3−ピペリジニル)尿素を、ジメチルカルバモイルクロリドをそれぞれ、N−Boc保護4−ピペリジノールまたはN−Boc−3−アミノピペリジンと反応させることによって調製した。
3−(メチルアミノ)−1−(ジメチルアミノスルホニル)ピロリジンを、3−(N−メチル−N−Boc−アミノ)ピロリジンをジメチルスルファモイルクロリドと反応させることにより得た。
2−(3−ピロリジニル)イソチアゾリジン−1,1−ジオキシドを、N−Boc保護3−アミノピロリジンをトリエチルアミンの存在下で3−クロロプロピルスルホニルクロリドで処理し、次いで、TFAで処理してBoc基を脱保護することによって合成した。
(実施例1:1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸(1S,3R,5R)−[8−(2−ヒドロキシ−3−{[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]メタンスルホニルアミノ}プロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]アミドの合成)
Figure 0005086091
(a.8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オンの調製)
濃塩酸(30mL)を、水中の2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン(82.2g,0.622mol)の不均質溶液(170mL)に攪拌しながら加えた。0℃(氷浴)に冷却した別のフラスコにおいて、濃塩酸(92mL)を、水中のベンジルアミン(100g、0.933mol)の溶液(350mL)にゆっくりと加えた。2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン溶液を約20分攪拌し、水(250mL)で希釈し、次に、ベンジルアミン溶液を加え、次いで、水中の1,3−アセトンジカルボン酸(100g、0.684mol)の溶液(400mL)を加え、次いで、水中のリン酸水素ナトリウム(44g、0.31mol)の溶液(200mL)を加えた。pHを、40%NaOHを用いてpH1〜pH約4.5に調整した。得られた濁った黄白色溶液を一晩攪拌した。次にこの溶液を、50%塩酸を用いてpH3〜pH7.5まで酸性とし、85℃に加熱し、2時間攪拌した。溶液を室温に冷却し、40%NaOHを用いてpH12まで塩基性とし、DCM(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、ろ過し、減圧濃縮して、粗製の表題中間体を粘性の褐色油状物として得た(52g)。
メタノール中のこの粗製中間体の溶液(1000mL)に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(74.6g,0.342mol)を0℃で加えた。溶液を室温まで温め、一晩攪拌した。減圧下でメタノールを除去し、得られた油状物をジクロロメタン(1000mL)に溶解した。中間体を1M HPO(1000mL)中に抽出し、そしてジクロロメタン(3×250mL)で洗浄した。水層を、NaOH水溶液を用いてpH12まで塩基性とし、そしてジクロロメタンで抽出した(3×500mL)。合わせた有機層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして減圧下で濃縮して、表題中間体を粘性の淡褐色油状物として得られた。
Figure 0005086091
(m/z):[M+H]、C1417NOについて:計算値216.14;実測値216.0。
(b.3−オキソ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステルの調製)
EtOAc中の8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン(75g、0.348mol)の溶液(300mL)に、EtOAc中のジ−tert−ブチルジカーボネート(83.6g、0.383mol、1.1当量)の溶液(300mL)を加えた。得られた溶液およびリンス(100mL EtOAc)を、窒素流下にて23gの水酸化パラジウム(乾燥基準で20重量%炭素担持Pd、水で約50%湿潤させたもの、例えばPearlman触媒)を含む、1LのParrの水素添加容器に加えた。反応容器を脱気し(減圧とNとを交互に5回)、60psiのHガスとなるまで加圧した。反応溶液を2日間攪拌し、薄層クロマトグラフィーによってモニタリングして反応が完了するまで、必要に応じてHを再充填してH圧を60psiに維持した。次に、この溶液を、Celite(登録商標)パッドを通してろ過し、そして減圧濃縮したところ、表題中間体が粘性の黄色から橙色の油状物として定量的に得られた。これを、さらに処理することなく次の工程に用いた。
Figure 0005086091
(c.(1S,3R,5R)−3−アミノ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステルの調製)
メタノール中の前工程の生成物(75.4g、0.335mol)の溶液(1L)に、N流下で機械的スターラーにて攪拌しながら、ギ酸アンモニウム(422.5g、6.7mol)、水(115mL)、および65gの活性炭担持パラジウム(乾燥基準で10%、水で約50%湿潤させたもの、Degussaタイプ、E101NE/W)を加えた。24時間後および48時間後に、ギ酸アンモニウムの追加分(132g、2.1mol)をそれぞれの時点で加えた。分析用HPLCでモニタリングして、一旦反応の進行が停止したならば、Celite(登録商標)(>500g)を加え、得られた濃厚な懸濁液をろ過し、収集した固体をメタノール(約500mL)で濯いだ。ろ液を合わせ、全てのメタノールが除去されるまで減圧濃縮した。次に、得られた白濁した二相溶液を、最終容量がpH2で約1.5〜2.0Lとなるまで1Mリン酸で希釈し、ジクロロメタン(3×700mL)で洗浄した。水層を、40%NaOH水溶液を用いてpH12まで塩基性とし、ジクロロメタン(3×700mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、ロータリーエバポレーションによって濃縮し、高真空に暴露したところ、52g(70%)の表題中間体(一般名N−Boc−エンド−3−アミノトロパン)が白色から淡黄色の固体として残留した。生成物のエンドアミンの、エキソアミンに対する異性体比は、H−NMR分析によれば、>99であった(分析用HPLCによって>96%純度)。
Figure 0005086091
(m/z):[M+H]、C1222について:計算値227.18;実測値227.2。分析用HPLC(イソクラティック法;5分間かけて2:98(A:B)から90:10(A:B)):保持時間=3.68分。
(d.1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸の調製)
アセトン(228.2mL、3.11mol)を、水中の2−アミノフェニルメタノール(255.2g、2.07mol)と酢酸(3.56mL、62mmol)との攪拌した懸濁液(2L)に室温で加えた。4時間後、この懸濁液を0℃に冷却し、さらに2.5時間攪拌し、ろ過した。固体を収集し、水で洗浄し、湿潤な固体を冷却し、凍結乾燥したところ、2,2−ジメチル−1,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,3]オキサジン(332.2g、98%)が、オフホワイトの固体として得られた。
Figure 0005086091
THF中の2,2−ジメチル−1,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,3]オキサジン(125g、0.77mol)の溶液(1L)をシンチレーション漏斗にてろ過し、添加漏斗を介して、0℃で、THF中の1.0M LiAlHの攪拌した溶液(800mL)に、2.5時間をかけて滴下した。0℃で、NaSO・10HO(110g)を1.5時間をかけて、ゆっくりとすこしずつ加えて反応をクエンチした。この反応混合物を一晩攪拌し、ろ過し、固体の塩をTHFで十分に洗浄した。ろ液を減圧濃縮したところ、2−イソプロピルアミノフェニルメタノール(120g、95%)が黄色油状物として得られた。
Figure 0005086091
二酸化マンガン(85%、182.6g、1.79mol)を、トルエン中の2−イソプロピルアミノフェニルメタノール(118g、0.71mol)の攪拌した溶液(800mL)に加え、この反応混合物を117℃に4時間加熱した。反応混合物を一晩、室温に冷まし、Celiteパッドにてろ過し、これをトルエンで溶出させた。ろ液を減圧濃縮したところ、2−イソプロピルアミノベンズアルデヒド(105g、90%)が橙色油状物として得られた。
Figure 0005086091
2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4,6−ジオン(一般名メルドラム酸)(166.9g、1.16mol)を、0℃にて、メタノール中の2−イソプロピルアミノベンズアルデヒド(105g、0.64mol)、酢酸(73.6mL、1.29mol)、およびエチレンジアミン(43.0mL、0.64mol)の攪拌した溶液(1L)に加えた。この反応混合物を0℃で1時間、次に室温で一晩攪拌した。得られた懸濁液をろ過し、固体をメタノールで洗浄し、収集したところ、表題中間体1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸(146g、98%)がオフホワイトの固体として得られた。
Figure 0005086091
(e.(1S,3R,5R)−3−[1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステルの調製)
塩化チオニル(36.6mL、0.52mol)を、85℃で、トルエン中の1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸(80g、0.35mol)の攪拌した懸濁液(600mL)に加え、次いでこの反応混合物を95℃で2時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷まし、トルエン/水(1:1)(1L)中の(1S,3R,5R)−3−アミノ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル(78.2g、0.35ml)および水酸化ナトリウム(69.2g、1.73mol)の激しく攪拌した2相溶液に25分かけて加えた。1時間後、層を分離させ、有機相を減圧濃縮した。水相をEtOAc(1L)で、次に(500mL)で洗浄し、合わせた有機抽出物を用いて濃縮有機物残渣を溶解した。この溶液を、1M HPO(500mL)、NaHCO飽和水溶液(500mL)、およびブライン(500mL)で洗浄し、MgSOにて乾燥し、ろ過し、減圧濃縮したところ、表題中間体(127.9g、約84%)が黄色固体として得られた。
Figure 0005086091
(f.1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}アミドの調製)
TFA(300mL)を、0℃で、CHCl(600mL)中の前工程の生成物(127.9g)の攪拌した溶液に加えた。この反応混合物を室温まで温め、1時間攪拌し、次いで減圧濃縮した。次に、褐色の油状残留物を、激しく攪拌したエーテル液(3L)に注いだところ、直ちに固体の沈殿が形成された。この懸濁液を一晩攪拌し、次に固体をろ過により収集し、エーテルで洗浄したところ、表題中間体が、そのトリフルオロ酢酸塩(131.7g、2工程で86%)として、淡黄色固体として得られた。
Figure 0005086091
(g.3−ヒドロキシ−3’−{[1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)カルボニル]アミノ}スピロ[アゼチジン−1,8’−(1S,3R,5R)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(R=H、R=イソプロピル、R=Hである中間体(XV))の調製)
2−ブロモメチルオキシラン(10.72mL、129.5mmol)を、室温で、エタノール中の1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}アミドトリフルオロ酢酸塩(14.65g、43.2mmol)の攪拌した溶液(150mL)に加えた。この反応混合物を36時間攪拌し、その時点で、固体沈殿が形成された。この固体をろ過により収集し、エタノール(70mL)で洗浄したところ、表題中間体が、臭化物塩(8.4g)として得られた。(m/z):[M+H]、C2330について:計算値396.23;実測値396.5。保持時間(分析用HPLC:5分間で2〜50%MeCN/HO)=4.13分。
(h.1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸(1S,3R,5R)−8−{2−ヒドロキシ−3−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルアミノ]プロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−アミド(R=H、R=イソプロピル、R=H、n=1、Y=2−ヒドロキシエトキシである中間体(III))の調製)
工程(g)の生成物である、3−ヒドロキシ−3’−{[1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)カルボニル]アミノ}−スピロ[アゼチジン−1,8’−(1S,3R,5R)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(115mg、0.24mmol)を、1.0mLのエタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール(50.46mg、0.48mmol)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(93.06mg,0.72mmol)に加えた。得られた混合物を80℃まで一晩加熱し、減圧濃縮したところ、表題化合物が、式(III)の中間体として得られた。この化合物をさらに単離することも精製することもなく用いた。
(i.1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸[(1S,3R,5R)−8−(2−ヒドロキシ−3−{[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]メタンスルホニルアミノ}プロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]−アミドの合成)
上記工程(h)の生成物をジクロロメタン(1.0mL)に溶解した。この混合物にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(62.04mg、0.48mmol)を加え、次いでこの混合物を0℃まで冷却した。この冷たい混合物に、メタンスルホニルクロリド(93.06mg、0.528mmol)をゆっくり加えた。0℃で1時間攪拌した後、HO中の50%CHCOH(0.5mL)で反応をクエンチし、濃縮し、HO中の50%CHCOH(1.5mL)に再度溶解し、逆相分取HPLCにて精製したところ、表題化合物がトリフルオロ酢酸塩として得られた。(m/z):[M+H]、C2842Sについて:計算値579.29;実測値579.2。
(実施例2:1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{3−[(2−エチルスルファニルエチル)メタンスルホニルアミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)アミドの合成)
Figure 0005086091
(a.1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸[(1S,3R,5R)−8−[3−(2−エチルスルファニルアミノ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]−アミド(R=H、R=イソプロピル、R=H、n=1、Y=−SCHCHである中間体(III))の調製)
2−(2−アミノエトキシ)エタノールを(エチルチオ)エチルアミンで置き換えたことを除いては、上記の実施例1の工程(h)に記載されるプロセスおよび試薬を用い、式(III)の表題中間体を調製した。反応混合物を濃縮した後、残留物を、HO中の50%CHCOH(1.5mL)で希釈し、逆相予備HPLCで精製した。
(b.1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{3−[(2−エチルスルファニルエチル)メタンスルホニルアミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−アミドの合成)
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)(0.668M)のジクロロメタン溶液(67μL)を、前工程の生成物(11.1mg、0.015mmol)に加えた。この混合物を0℃に冷却し、その後、ジクロロメタン中のメタンスルホニルクロリド(1.268M)の溶液(11.8μL)を加えた。反応の進行を、所望の生成物が出発物質と共に観察されるまで約1時間にわたって質量分析によりモニタリングした。さらにまた、メタンスルホニルクロリドのジクロメタン溶液11.8μL(1.268M)を加えた。この混合物を0℃でさらに1時間攪拌した。次に、水中の50%CHCOOH混合物で反応をクエンチし、濃縮し、水中の50%CHCOOHに再度溶解し、そして逆相分取HPLCで精製したところ、標記化合物が、トリフルオロ酢酸塩として得られた。(m/z):[M+H]、C2842について:計算値579.27;実測値579.2。
(実施例3:(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−キノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−[2−(4−(メタンスルホニルピペラジン−1−イル)エチル]−カルバミン酸メチルエステルの合成)
Figure 0005086091
(a.1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{8−[3−(2,2−ジメトキシエチルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−8−(1S,3R,5R)−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−アミドの調製)
エタノール中の、実施例1の工程(g)の生成物である3−ヒドロキシ−3’−{[1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−イル)カルボニル]アミノ}スピロ[アゼチジン−1,8’−(1S,3R,5R)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(6.8g、14.27mmol)の攪拌した溶液(150mL)に、DIPEA(3.69g、28.55mmol)、および2,2−ジメトキシエチルアミン(4.5g、42.82mmol)を加えた。この反応を加熱還流し、そして一晩攪拌した。反応溶液を周囲温度まで冷まし、次に減圧濃縮した。この濃縮物をDCM(500mL)で希釈し、次いで1M HPO(500mL)で抽出した。水相をDCM(2×200mL)で洗浄し、pH=12に塩基性とし(40%NaOH)、DCM(3×300mL)で抽出した。有機相を乾燥し(MgSO)、ろ過し、減圧濃縮したところ、表題中間体(6.5g)が淡褐色の粘性油状物として得られた。(m/z):[M+H]、C2740について:計算値501.30;実測値501.6。
(b.(2,2−ジメトキシエチル)−(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)カルバミン酸メチルエステルの調製)
DCM中の前工程の生成物(2.16g、4.315mmol)の攪拌した溶液(50mL)に、DIPEA(0.585g、4,531mmol)を加えた。反応物を0℃に冷却し、メチルクロロホルメート(0.428g、4.531mmol)を滴下した。攪拌した反応物を一晩置して室温まで温めた。この反応溶液を減圧濃縮し、50%アセトニトリル水溶液(10mL)に溶解し、分取HPLCにより精製した。透明画分を合わせ、凍結乾燥したところ、表題中間体(1.2g)が白色固体として得られた。(m/z):[M+H]、C2942について:計算値559.31;実測値559.6。
(c.(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−(2−オキソエチル)−カルバミン酸メチルエステル(R=H、R=イソプロピル、R=H、Rが−C(O)OCHである中間体(V))の調製)
前工程の生成物(1.1g、1.635mmol)に、50%HCl(10mL)を加えた。この反応溶液を30分間攪拌し、次に過剰なHClを減圧下でエバポレーションした。得られた溶液を、50%アセトニトリル水溶液で希釈し、凍結乾燥したところ、表題中間体(0.875g)が淡黄色固体として得られた。(m/z):[M+H]、C2736について:計算値513.26;実測値513.4。
(d.(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−キノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−[2−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)エチル]−カルバミン酸メチルエステルの合成)
DCM中のピペラジンスルホンアミド(25.5mg、0.0918mmol)およびDIPEA(71mg、0.55mmol)の溶液(0.5mL)に、DCM中の前工程の生成物(0.017g、0.031mmol)の溶液(0.5mL)を加え、この溶液を5分間攪拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.0091g、0.043mmol)を加え、得られた懸濁液を1時間攪拌した。溶液を減圧濃縮して乾燥させ、50%アセトニトリル水溶液に溶解し、HPLCによって精製した。この精製画分を合わせ、凍結乾燥したところ、表題化合物(0.03g)がトリフルオロ酢酸塩として得られた。(m/z):[M+H]、C3248Sについて:計算値661.34;実測値661.2。保持時間(分析用HPLC:5分間かけて5〜60%MeCN/HO)=2.11分。
(実施例4:1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−[3−(アセチル−{2−[(2−メタンスルホニルエチル)−メチルアミノ]エチル}アミノ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}アミドの合成)
Figure 0005086091
(a.1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{3−[アセチル−(2,2−ジメトキシエチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−アミドの調製)
メチルクロロホルメートを塩化アセチル(0.355g、4.531mmol)で置き換えたことを除いては、実施例3の工程bに記載する合成プロセスおよび試薬を用いて、表題中間体(1.2g)を白色固体として調製した。(m/z):[M+H]、C2942について:計算値543.31;実測値543.8。
(b.1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{3−[アセチル−(2−オキソ−エチル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−アミド(R=H、R=イソプロピル、R=H、Rが−C(O)OCHである中間体(V))の調製)
前工程の生成物(1.0g、1.523mmol)に、50%HCl(10mL)を加えた。この反応溶液を30分間攪拌し、次に過剰なHClを減圧によりエバポレートした。得られた溶液を50%アセトニトリル水溶液で希釈し、凍結乾燥したところ、表題中間体(0.991g)が淡黄色固体として得られた。(m/z):[M+H]、C2736について:計算値497.27;実測値497.6。
(c.1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−[3−(アセチル−{2−[(2−メタンスルホニルエチル)−メチルアミノ]−エチル}アミノ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}−アミドの合成)
DCM中の(2−メタンスルホニルエチル)メチルアミン(13.7mg、0.103mmol)およびDIPEA(27.1mg、0.21mmol)の溶液(0.5mL)に、DCM中の前工程の生成物(0.019g、0.035mmol)の溶液(0.5mL)を加えた。この溶液を5分間攪拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.010g,0.048mmol)を加え、得られた懸濁液を1時間攪拌した。溶液を減圧濃縮して乾燥させ、50%アセトニトリル水溶液に溶解し、HPLCによって精製した。この精製された分画を合わせ、凍結乾燥したところ、表題化合物(0.005g)がトリフルオロ酢酸塩として得られた。(m/z):[M+H]、C3147Sについて:計算値618.33;実測値618.2。保持時間(分析用HPLC:5分間かけて5〜60%MeCN/HO)=2.01分。
実施例1〜4に記載する方法を用い、適切な試薬に置換して、表1〜6に列挙する以下の化合物を調製した。表1〜6に示す本発明の化合物の全てについて、キノリノン−カルボキサミドは、アザビシクロオクタン基に対してエンドである。
Figure 0005086091
Figure 0005086091
Figure 0005086091
Figure 0005086091
Figure 0005086091
Figure 0005086091
Figure 0005086091
(実施例5:5−HT4(c)ヒト受容体に対する放射性リガンドの結合アッセイ)
(a.膜調製物5−HT4(c)
ヒト5−HT4(c)受容体cDNAによって安定的にトランスフェクトさせたHEK−293(ヒト胚性腎臓)細胞([H]−GR113808膜放射性リガンド結合アッセイで決定したところ、Bmax=タンパク質1mg当たり約6.0pmol)を、5%CO加湿インキュベータにおいて37℃にて、T−225フラスコ中で、Dulbecco改変Eagles培地(DMEM)で増殖させた。このDulbecco改変Eagles培地(DMEM)は、4,500mg/LのD−グルコースおよびピリドキシン塩酸塩(GIBCO−Invitrogen Corp.,Carlsbad,CA、カタログ番号11965)を含み、10%ウシ胎児血清(FBS)(GIBCO−Invitrogen Corp.、カタログ番号10437)、2mM L−グルタミン、および、(100単位)ペニシリン−(100μg)ストレプトマイシン/ml(GIBCO−Invitrogen Corp.、カタログ番号15140)が補充されていた。細胞を、800μg/mLのジェネティシン(GIBCO−Invitrogen Corp.、カタログ番号10131)を培地に加えることによって連続的選択圧の下で増殖させた。
細胞を、約60〜80%のコンフルエンシーとなるまで増殖させた(<35継代培養)。収集前20〜22時間において、細胞を2度洗浄し、そして無血清DMEMを供給した。膜調製の全工程を氷上で行った。細胞単層を、ゆるやかな機械的攪拌および25mLピペットを用いた粉砕によって持ち上げた。細胞を、1000rpm(5分間)での遠心分離によって収集した。
膜調製のために、細胞ペレットを、氷冷の、50mMの4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)(pH7.4)(膜調製緩衝液)(30〜40個のT225フラスコから得られた全細胞収量当たり40mL)に再懸濁し、氷上で、ポリトロン粉砕機(19、2×10秒に設定)を用いてホモジナイズした。得られたホモジネートを、1200g、4℃にて5分間遠心分離した。ペレットを捨て、上清を40,000g(20分間)で遠心分離した。このペレットを、膜調製緩衝液で一度再懸濁し、40,000g(20分間)で遠心分離することによって洗浄した。最終ペレットを、50mM HEPES、pH7.4(アッセイ緩衝液)(1mL当たり、1個のT225フラスコと等価)に再懸濁した。この膜懸濁液のタンパク濃度を、Bradford法(Bradford,1976)により決定した。膜をアリコートとして−80℃で保存した。
(b.放射性リガンド結合アッセイ)
放射性リガンド結合アッセイを、0.025%ウシ血清アルブミン(BSA)を含有する50mM HEPES(pH7.4)に2μgの膜タンパク質を含む合計400μLのアッセイ容量で、1.1mLの96深底ウェルポリプロピレンアッセイプレート(Axygen)にて行った。放射性リガンドのK値決定のための飽和結合研究を、0.001nM〜5.0nMの範囲の8〜12種の異なる濃度の[H]−GR113808(Amersham Inc.,Bucks、英国、カタログ#TRK944、比活性約82Ci/mmol)を用いて行った。化合物のpK値を決めるための置換アッセイを、0.15nMの[H]−GR113808および10pM〜100μMの範囲の11種の異なる濃度の化合物を用いて行った。
試験化合物をDMSO中の10mMストック溶液として受けとり、0.1%BSAを含む50mM HEPES(25℃でpH7.4)において400μMに希釈し、次いで、同じ緩衝液で連続希釈物(1:5)を作製した。非特異的結合を、1μMの未標識GR113808の存在下で決定した。アッセイ物を室温で60分間インキュベートし、次に、0.3%ポリエチレンイミンをあらかじめ浸みこませた96ウェルGF/Bグラスファイバーフィルタープレート(Packard BioScience Co.、Meriden、CT)で急速にろ過することによって結合反応を停止させた。フィルタープレートを、ろ過緩衝液(氷冷50mM HEPES、pH7.4)で3回洗浄して、未結合の放射能を除去した。プレートを乾燥し、35μLのMicroscint−20液体シンチレーション液(Packard BioScience Co.、Meriden,CT)を各ウェルに加え、プレートをPackard Topcount液体シンチレーションカウンター(Packard BioScience Co.、Meriden、CT)でカウントした。
一部位競合に関する3−パラメータモデルを用い、GraphPad Prismソフトウェアパッケージ(GraphPad Software Inc.、San Diego,CA)による非線形回帰分析によって結合データを分析した。BOTTOM(曲線最小値)を、1μM GR113808の存在下で決定した非特異的結合の値に固定した。試験化合物のK値をPrismにおいて最適適合IC50値から計算し、放射性リガンドのK値を、Cheng−Prusoff式を用いて計算した(Cheng and Prusoff,Biochemical Pharmacology,1973,22,3099−108):K=IC50/(1+[L]/K)。ここで[L]=[H]−GR113808の濃度である。結果を、K値の負の常用対数、pKとして表す。
このアッセイにおいてより高いpK値を有する試験化合物は、5−HT受容体に対してより高い結合親和性を有する。このアッセイで試験された本発明の化合物は、約6.3〜約8.5、代表的には約7.0〜約8.0の範囲のpK値を有していた。
(実施例6:5−HT3Aヒト受容体に対する放射性リガンドの結合アッセイ:受容体サブタイプの選択性の決定)
(a.膜調製物5−HT3A
ヒト5−HT3A受容体cDNAによって安定的にトランスフェクトさせたHEK−293(ヒト胚性腎臓)細胞は、Michael Bruess博士(University of Bonn,GDR)から入手した([H]−GR65630膜放射性リガンド結合アッセイを用いて決定したところ、Bmax=タンパク質1mg当たり約9.0pmol)。細胞を、5%CO加湿インキュベータにおいて37℃にて、T−225フラスコまたは細胞工場中で、50%Dulbecco改変Eagles培地(DMEM)(GIBCO−Invitrogen Corp.、Carlsbad,CA、カタログ番号11965)+50% Ham’s F12(GIBCO−Invitrogen Corp.:カタログ番号11765)で増殖させた。この培地には、10%熱不活化ウシ胎児血清(FBS)(Hyclone,Logan,UT;カタログ番号SH30070.03)、および、(50単位)ペニシリン−(50μg)ストレプトマイシン/ml(GIBCO−Invitrogen Corp.、カタログ番号15140)が補充されていた。
細胞は、約70〜80%のコンフルエンシーとなるまで増殖させた(<35継代培養)。膜調製の全ての工程を氷上で行った。細胞を収集するために、培地を吸引し、Ca2+、Mg2+を含まないダルベッコリン酸緩衝液生理食塩水(dPBS)で細胞を濯いだ。細胞単層を、ゆるやかな機械的攪拌によって持ち上げた。細胞を1000rpm(5分間)の遠心分離によって収集した。その後の膜調製工程は、5−HT4(c)受容体を発現する膜に関して前述したプロトコールに従った。
(b.放射性リガンド結合アッセイ)
放射性リガンド結合アッセイを、0.025%BSAアッセイ緩衝液を含む50mM HEPES(pH7.4)に1.5〜2μgの膜タンパク質を含む合計200μLのアッセイ容量の96ウェルポリプロピレンアッセイプレートにて行った。放射性リガンドのK値の決定のための飽和結合研究を、0.005nMから20nMの範囲の12種の異なる濃度の[H]−GR65630(PerkinElmer Life Sciences Inc.,Boston,MA;カタログ番号NET1011、比活性約85Ci/mmol)を用いて行った。化合物のpK値を決めるための置換アッセイを、0.50nMの[H]−GR65630および10pM〜100μMの範囲の11種の異なる濃度の化合物を用いて行った。化合物を、DMSO中の10mMストック溶液として受けとり(3.1節参照)、0.1%BSAを含む50mM HEPES(25℃でpH7.4)において400μMに希釈し、次いで、同じ緩衝液で連続(1:5)希釈物を作製した。非特異的結合を、10μMの未標識MDL72222の存在下で決定した。アッセイ物を室温で60分間インキュベートし、次に、0.3%ポリエチレンイミンをあらかじめ浸みこませた96−ウェルGF/Bグラスファイバーフィルタープレート(Packard BioScience Co.,Meriden,CT)で急速にろ過することによって結合反応を終了させた。フィルタープレートをろ過緩衝液(氷冷50mM HEPES、pH7.4)で3回洗浄して、未結合の放射能を除去した。プレートを乾燥し、35μLのMicroscint−20液体シンチレーション液(Packard BioScience Co.,Meriden,CT)を各ウェルに加え、プレートをPakard Topcount液体シンチレーションカウンター(Packard BioScience Co.,Meriden,CT)でカウントした。
結合データを、K値を決定するための前述の非直線回帰手順を用いて分析した。BOTTOM(曲線最小値)を、10μM MDL72222の存在下で決定した非特異的結合の値に固定した。Cheng−Prusoff式の量[L]は、[H]−GR65630の濃度と定義した。
5−HT受容体サブタイプと比較した、5−HT受容体サブタイプに対する選択性を、比K(5−HT3A)/K(5−HT4(c))として計算した。本アッセイにおいて試験された本発明の化合物は、約50〜約8000、代表的には約100〜約4000の範囲に及ぶ5−HT/5−HT受容体サブタイプ選択性を持っていた。
(実施例7:ヒト5−HT4(c)受容体を発現するHEK−293細胞による細胞全体でのcAMP蓄積のフラッシュプレートアッセイ)
このアッセイでは、試験化合物の機能的効力を、5−HT受容体を発現するHEK−293細胞を種々の濃度の試験化合物と接触させた場合に生産されるサイクリックAMPの量を測定することによって決定した。
(a.細胞培養物)
受容体を異なる2種類の密度で発現する細胞を、クローン化されたヒト5−HT4(c)受容体cDNAによって安定的にトランスフェクトさせたHEK−293(ヒト胚性腎臓)細胞を調製した:(1)[H]−GR113808膜放射性リガンド結合アッセイによって決定して、タンパク質1mg当たり約0.5〜0.6pmolの密度、および(2)タンパク質1mg当たり約6.0pmolの密度。細胞を、5%CO加湿インキュベータにおいて37℃にて、T−225フラスコ中で、Dulbecco改変Eagles培地(DMEM)で増殖させた。このDulbecco改変Eagles培地(DMEM)は、4,500mg/LのD−グルコース(GIBCO−Invitrogen Corp.、カタログ番号11965)を含み、10%ウシ胎児血清(FBS)(GIBCO−Invitrogen Corp.、カタログ番号10437)、および、(100単位)ペニシリン−(100μg)ストレプトマイシン/ml(GIBCO−Invitrogen Corp.、カタログ番号15140)が補充されていた。細胞を、800μg/mLのジェネティシン(GIBCO−Invitrogen Corp.、カタログ番号10131)を培地に加えることによって連続的選択圧の下で増殖させた。
(b.細胞調製)
細胞を、約60〜80%のコンフルエンシーとなるまで増殖させた。アッセイの20時間〜22時間前に、細胞を2度洗浄し、そして4,500mg/LのD−グルコース(GIBCO−Invitrogen Corp.、カタログ番号11965)を含む無血清DMEMを供給した。細胞を収集するために、培地を吸引し、そして10mLのVersene(GIBCO−Invitrogen Corp.、カタログ番号15040)を、各T−225フラスコに加えた。細胞をRTで5分インキュベートし、機械的攪拌によりフラスコから剥がした。この細胞懸濁液を、等量の、あらかじめ温めた(37℃)dPBSを含む遠心分離管に移し、そして1000rpmで5分遠心分離した。上清を捨て、予め温めた(37℃)刺激緩衝液(2〜3個のT−225フラスコ当たり10mL当量)にペレットを再懸濁した。この時間を記録し、時間ゼロとマークした。細胞をコールターカウンター(8μmより上でカウント、フラスコの収量は、フラスコ1本当たり1〜2×10細胞)でカウントした。細胞を、(フラッシュプレートキットで提供されたとおり)予め温めた(37℃)刺激緩衝液中に1ml当たり5×10細胞の濃度で再懸濁し、そして37℃で10分予備インキュベートした。
cAMPアッセイを、125I−cAMP(SMP004B、PerkinElmer Life Sciences Inc.,Boston,MA)を製造業者の指示に従って用い、フラッシュプレートアデニリルシクラーゼ活性化アッセイシステムに基づきラジオイムノアッセイ様式で実行した。
細胞を前述のように増殖させ、そして調製した。アッセイにおける細胞の最終濃度は25×10細胞/ウェルであり、アッセイの最終容量は100μLであった。試験化合物をDMSO中の10mMストック溶液として受け取り、0.1%BSAを含む50mM HEPES(25℃でpH7.4)中に400μMに希釈し、次いで、同じ緩衝液で連続(1:5)希釈を作製した。サイクリックAMP蓄積アッセイを、10pM〜100μM(最終アッセイ濃度)の範囲の11種類の異なる濃度の化合物を用いて行った。全てのプレートに、5−HT濃度−応答曲線(10pM〜100μM)が含まれていた。細胞を、振盪しながら37℃で15分間インキュベートし、(フラッシュプレートキットに提供されたとおりの)100μlの氷冷検出緩衝液を加えることによって反応を停止させた。プレートを封止し、4℃で一晩インキュベートした。結合した放射能を、Topcount(Packard BioScience Co.,Meriden,CT)を用いてシンチレーション近接分光光度計によって定量した。
反応液1mL当たりで生成されたcAMPの量を、製造業者のユーザーマニュアルに与えられた指示に従って、cAMP標準曲線から外挿した。データは、3−パラメータS字状用量−応答モデルを用い(勾配は1に限定した)、GraphPad Prismソフトウェアパッケージを用いた非線形回帰分析によって分析した。効力のデータを、pEC50値(EC50値の負の常用対数)で報告する。ここで、EC50は、最大応答の50%をについての有効濃度である。
このアッセイにおいてより高いpEC50値を示す試験化合物は、5−HT受容体をアンタゴナイズするより高い効力を有する。このアッセイで試験された本発明の化合物は、例えば、約0.5〜0.6pmol/mgタンパク質の密度を有する細胞株(1)では、約7.0〜約9.0、代表的には約7.5〜約8.5の範囲のpEC50値を有していた。
(実施例8:hERG心臓カリウムチャンネルを発現する細胞全体におけるカリウムイオン流動の阻害に関するインビトロボルテージクランプアッセイ)
hERG cDNAで安定にトランスフェクトされたCHO−K1細胞を、ウィスコンシン大学のGail Robertsonから入手した。細胞は、必要とされるまで冷凍保存されていた。細胞を、10%ウシ胎児血清と200μg/mLジェネティシンを補充したダルベッコ改変イーグル培地/F12において増幅および継代培養した。細胞を、35mmディッシュ(2mLの培地を含む)内のポリ−D−リジン(100μg/mL)被覆ガラスカバースリップに、細胞全体でのボルテージクランプ実験に関して孤立した細胞が選択可能となる密度で播種した。これらのディッシュを、加湿した5%CO環境にて37℃で維持した。
細胞外溶液を、少なくとも7日おきに調製し、使用しない時は4℃で保存した。細胞外溶液は、NaCl(137)、KCl(4)、CaCl(1.8)、MgCl(1)、グルコース(10)、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)(10)を含んでいた(mM)(NaOHによってpH7.4)。試験化合物を含む細胞外溶液または試験化合物を含まない細胞外溶液はレザバに含まれており、そこから、細胞外溶液は、約0.5mL/分で記録チェンバーへと流れ込んだ。細胞内溶液を調製し、アリコートにわけ、使用の日まで−20℃で保存した。細胞内溶液は、KCl(130)、MgCl(1)、エチレングリコール−ビス(ベータ−アミノエチルエーテル)N,N,N’,N’−テトラ酢酸塩(EGTA)(5)、MgATP(5)、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)(10)を含んでいた(mM)(KOHによってpH7.2)。実験を全て室温(20〜22℃)で行った。
細胞を播種したカバースリップを記録チェンバーに移し、連続して還流した。細胞とパッチ電極との間には、ギガオームシールを形成した。一旦安定なパッチが達成されたならば、初期保持電圧を−80mVとして、ボルテージクランプモードで記録を開始した。安定な細胞全体電流が達成された後、細胞を試験化合物に暴露した。標準電圧プロトコールは以下のとおりであった:−80mVの保持電位から+20mVに4.8秒ステップ、−50mVへ5秒間の再分極、次に、初期保持電圧(−80mV)への復帰である。この電圧プロトコールを15秒に1回(0.067Hz)実施した。再分極相におけるピーク電流振幅を、pClampソフトウェアを用いて決定した。3μMの濃度の試験化合物を細胞の上に5分間灌流させ、次いで、化合物不在の5分間の洗い流し期間とした。最後に、陽性コントロール(シサプリド、20nM)を灌流液に加えて細胞の機能を試験した。−80mVから+20mVのステップは、hERGチャンネルを活性化し、外向き電流をもたらす。−50mVに戻るステップは、該チャンネルが不活性化から回復し、脱活性化するために、外向きのテール電流をもたらす。
再分極相におけるピーク電流振幅を、pCLAMPソフトウェアを用いて決定した。コントロールおよび試験品のデータを、Origin(登録商標)(OriginLab Corp.,Northampton,MA)に運び、ここで、個々の電流振幅を、化合物が無い場合の初期の電流振幅に対して正規化した。各条件における、正規化電流平均および標準誤差を計算し、実験の時間経過に対してプロットした。
試験品またはビヒクルコントロール(通常0.3%DMSO)のいずれかに対して5分間暴露した後に観察されたK電流阻害の間で比較を行った。実験グループ間の統計的比較を、2母集団、独立t検定(Microcal Origin、v.6.0)を用いて行った。p<0.05の差を有意とみなした。
このアッセイにおいて、カリウムイオン電流の阻害百分率が小さければ小さいほど、試験化合物の、治療薬剤として使用した場合の、心臓再分極パターンを変更する能力が小さくなる。3μMの濃度でこのアッセイにおいて試験された本発明の化合物は、約20%未満の、典型的には約15%未満の、カリウムイオン電流の阻害を示した。
本発明は、その特定の実施形態を参照しながら説明されてきたわけであるが、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、各種変更が行われ得、等価物に置換され得ることが当業者に理解されるべきである。さらに、多くの修正を施して、特定の状況、材料、組成物、プロセス、プロセスの一つの工程または複数の工程を、本発明の目的、精神、および範囲に適応されるようにされ得る。このような修正は全て、添付の特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。さらに、上に引用された刊行物、特許および特許文献は全て、その全体が、それらが個別に参考として援用されたかのように、本明細書中に参考として援用される。

Claims (12)

  1. 式(I)の化合物:
    Figure 0005086091
    または、その薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体であって、
    ここで、
    は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1−4アルキル、またはC1−4アルコキシであり;
    は、C3−4アルキル、またはC3−6シクロアルキルであり;
    は、水素、またはC1−3アルキルであり;
    は、−S(O)−C1−3アルキル、−C(O)O−C1−3アルキル、または−C(O)−C1−3アルキルであり;
    nは、1、2、または3の整数であり;
    Yは、以下の(a)〜(b):
    (a)式(a)
    Figure 0005086091
    の部分であって、ここで、
    Zは、−N(R)SO、−N(R)C(O)R、−S(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)SONR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−C(O)OR、−OR、−SR、シアノ、ヒドロキシ置換C1−4アルキル、ヒドロキシ置換C1−3アルコキシ、−CF、ピリジニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イミダゾリル、インドリル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、およびピペリジニルから選択され、ここでピペリジニルは1〜3個のハロによって必要に応じて置換され;
    は、水素およびC1−4アルキルから選択され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、ハロ、およびC1−3アルコキシから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され;
    mは、0、2、3、4、または5の整数であり;
    およびRは、水素、ヒドロキシ、ハロ、およびC1−4アルキルから独立して選択され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され;
    は、独立して水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換されるか;あるいは、RとR、RとR、またはRとRは、一緒になってC2−5アルキレンを形成し、ここで、該C2−5アルキレンは、ヒドロキシ、ハロ、およびC1−4アルキルから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され;
    は、水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、−SO、C3−6シクロアルキルによって、または、1〜3個のハロによって必要に応じて置換されるか;あるいは、RとRとは、一緒になってC2−5アルキレンを形成し;
    は、水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシおよびC3−6シクロアルキルから選択される1〜2個の置換基によって、または、1〜3個のハロによって必要に応じて置換され;そして
    、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、およびRは、独立して水素またはC1−4アルキルであ
    式(a)の部分;ならびに
    (b)−SR10であって、ここで、R10は水素またはC1−4アルキルである、−SR10
    から選択され
    ただし、mが0の場合、Zは、−S(O )R 、−C(O)NR 、−C(O)OR 、および−CF から選択される、
    化合物、または、その薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体。
  2. Yが、
    (a)式(a)の部分であって、ここで、Zは、−N(R)SO、−N(R)C(O)R、−S(O)R、−N(R)C(O)NR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−OR、および、シアノから選択される、(a)部分;ならびに
    (b)−S−C1−4アルキル;
    から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. Yが式(a)の部分である、請求項1または2に記載の化合物。
  4. 式(II):
    Figure 0005086091
    の化合物である、請求項1に記載の化合物であって、ここで、
    は、水素、ハロ、またはC1−3アルキルであり;
    はC3−4アルキルであり;
    は、水素、またはメチルであり;
    は、−S(O)−C1−3アルキル、−C(O)O−C1−3アルキル、または−C(O)−C1−3アルキルであり;
    nは、1または2の整数であり;
    は、水素およびC1−4アルキルから選択され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、ハロ、およびC1−3アルコキシから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され;
    mは、2、3、4、または5の整数であり;
    およびRは、水素およびC1−4アルキルから独立して選択され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され;
    Zは、−N(R)SO、−N(R)C(O)R、−S(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)SONR、−C(O)NR、−OC(O)NR、−C(O)OR、−OR、−SR、およびシアノから選択され;
    は、独立して水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換されるか;あるいは、RとR、RとR、またはRとRは、一緒になってC2−5アルキレンを形成し、ここで、該C2−5アルキレンは、ヒドロキシ、ハロ、およびC1−4アルキルから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシ、C1−3アルコキシ、およびシアノから選択される1〜2個の置換基によって必要に応じて置換され;
    は、水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、−SO、C3−6シクロアルキルによって、または、1〜3個のハロによって必要に応じて置換されるか;またはRとRとは、一緒になってC2−5アルキレンを形成し;
    は、水素またはC1−4アルキルであり、ここで、C1−4アルキルは、ヒドロキシおよびC3−6シクロアルキルから選択される1〜2個の置換基によって、または、1〜3個のハロによって必要に応じて置換され;そして
    、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、およびRは、独立して水素またはC1−4アルキルである;
    化合物。
  5. が水素であり、RがC3−4アルキルであり、かつ、Rが水素である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. が、−S(O)CH、−C(O)OCH、および−C(O)CHから選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. nが1であり、mが2または3である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. Zが、−N(R)SO、−N(R)C(O)R、−S(O)R、および−N(R)C(O)NRから選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 請求項1に記載の化合物であって、該化合物が、以下:
    1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{3−[(2−エチルスルファニルエチル)メタンスルホニルアミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)アミド;
    (2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−キノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−{2−[3−(メタンスルホニルメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチル}−カルバミン酸メチルエステル;
    [2−(3−アセチルアミノピペリジン−1−イル)エチル]−(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−カルバミン酸メチルエステル;
    [2−(3−アセチルアミノピロリジン−1−イル)エチル]−(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−カルバミン酸メチルエステル;
    (2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−[2−(3−ジメチルアミノスルホニル−アミノピロリジン−1−イル)−エチル]−カルバミン酸メチルエステル;
    (2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)−アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−[2−(3−ジメチルアミノスルホニル−メチルアミノピロリジン−1−イル)−エチル]−カルバミン酸メチルエステル;
    {2−[3−(1,1−ジオキソ−1λ−イソチアゾリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル]エチル}−(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)−カルバミン酸メチルエステル;
    1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸[(1S,3R,5R)−8−(3−{アセチル−[2−(3−カルバモイルピペリジン−1−イル)エチル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]アミド;
    1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−[3−(アセチル−{2−[4−(メタンスルホニルアミノメチル)ピペリジン−1−イル]エチル}アミノ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}アミド;
    (1−{2−[アセチル−(2−ヒドロキシ−3−{(1S,3R,5R)−3−[(1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボニル)アミノ]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル}プロピル)アミノ]−エチル}ピロリジン−3−イル)−カルバミン酸メチルエステル;
    1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−[3−(アセチル−{2−[3−(ジメチルアミノスルホニルメチルアミノ)ピロリジン−1−イル]エチル}アミノ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}アミド;
    1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−[3−(アセチル−{2−[3−(トリメチルウレイド)ピロリジン−1−イル]エチル}アミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)アミド;
    1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−[3−(アセチル−{2−[(1−ジメチルスルファモイルピロリジン−3−イル)メチルアミノ]エチル}アミノ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)アミド;
    1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{3−[アセチル−(2−{[2−(メタンスルホニルメチルアミノ)エチル]メチルアミノ}−エチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)アミド;
    1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸{(1S,3R,5R)−8−[3−(アセチル−{2−[(2−(メタンスルホニルアミノエチル)メチルアミノ]エチル}アミノ)−2−ヒドロキシプロピル]−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル}アミド;および
    1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸((1S,3R,5R)−8−{3−[アセチル−(2−{[2−(1,1−ジオキソ−1λ−イソチアゾリジン−2−イル)エチル]メチルアミノ}エチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)アミド;
    ならびに、それらの薬学的に受容可能な塩および溶媒和物および立体異性体、
    から選択される、化合物。
  10. 式(I):
    Figure 0005086091
    の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体を調製するための方法であって、ここで、R、R、R、R、n、およびYは請求項1に規定するとおりであり、該方法は、
    (a)式(III):
    Figure 0005086091
    の化合物またはその塩、水和物、もしくは立体異性体を、Lが脱離基である式(IV):
    Figure 0005086091
    の化合物と反応させること
    より、式(I)の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体を提供する工程を包含する、方法。
  11. 式(I):
    Figure 0005086091
    の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体を調製するための方法であって、ここで、R 、R 、R 、R 、n、およびYは請求項1に規定するとおりであり、該方法は、
    (b)L が脱離基である式(VII):
    Figure 0005086091
    の化合物またはその塩もしくは立体異性体を、式(VIII)の化合物:
    Figure 0005086091
    と反応させること
    により、式(I)の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体を提供する工程を包含する、方法。
  12. 式(II):
    Figure 0005086091
    の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体を調製するための方法であって、ここで、R、R、R、R、n、R、R、R、m、およびZは請求項4に規定するとおりであり、該方法は、
    式(V):
    Figure 0005086091
    の化合物、またはその塩もしくは立体異性体もしくはその保護された誘導体を、式(VI):
    Figure 0005086091
    の化合物と還元剤の存在下で反応させて、式(II)の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体を提供する工程を包含する、方法。
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