[go: up one dir, main page]

JP5081744B2 - 車両の駆動装置 - Google Patents

車両の駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5081744B2
JP5081744B2 JP2008165342A JP2008165342A JP5081744B2 JP 5081744 B2 JP5081744 B2 JP 5081744B2 JP 2008165342 A JP2008165342 A JP 2008165342A JP 2008165342 A JP2008165342 A JP 2008165342A JP 5081744 B2 JP5081744 B2 JP 5081744B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
clutch
state
elements
drive device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008165342A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010006146A (ja
Inventor
智仁 大野
茂 奥脇
幸彦 出塩
寛之 柴田
美嘉 河口
重樹 ▲高▼見
誠 岩中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP2008165342A priority Critical patent/JP5081744B2/ja
Publication of JP2010006146A publication Critical patent/JP2010006146A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5081744B2 publication Critical patent/JP5081744B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

本発明は、車両の坂路停止時にいわゆるヒルホールドを行う車両の駆動装置に関する。
電気自動車に適用される駆動装置として、坂路停止時に電動機から駆動トルクを発生させて車両のずり下がりを防止するものが知られている(特許文献1)。また、走行用動力源として内燃機関及びモータ・ジェネレータが設けられた車両の駆動装置として、坂路停止時に内燃機関と変速機構との間をエンジンクラッチで連結し、かつ変速機構の要素の一つをケースに結合することにより、車両のずり下がりを防止したものが知られている(特許文献2)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献3が存在する。
特開平9−135504号公報 特開2006−298080号公報 特開2007−57041号公報
特許文献1の駆動装置は、坂路におけるずり下がりを防止するために電動機の回転が止まった状態で又は極低回転の状態で負荷を与えているため、電動機の発熱量が増加して電動機の特性が悪化する可能性がある。しかも、電動機にこうした負荷を与えるために多くの電力を要する。また、特許文献2の駆動装置は、内燃機関と変速機構との間をエンジンクラッチで連結し、かつ変速機構の要素の一つをケースに結合することにより、駆動装置全体がロックされる構造になっている。このため、坂路でのずり下がりを防止する際に内燃機関及びモータ・ジェネレータをそれぞれ停止させなければならず、しかもその状態のままで内燃機関を始動することもできない。
そこで、本発明は、内燃機関を停止させずに坂路でのずり下がりを防止でき、かつ坂路停止時にずり下がりを防止しつつ内燃機関を始動できる車両の駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の車両の駆動装置は、回転電機と、相互に差動回転可能な3つの要素を持ちこれらのうちのいずれか2つの要素の一方に内燃機関が他方に前記回転電機がそれぞれ連結された動力分配機構と、前記動力分配機構の残りの要素に連結された伝達部材と、車両の駆動輪に動力を出力するための出力部材と、前記伝達部材から前記出力部材までの動力伝達経路に設けられた変速機構と、を備えた車両の駆動装置において、前記変速機構は、相互に差動回転可能な3つの要素を持ちこれらのうちのいずれか2つの要素の一方に前記伝達部材が他方に前記出力部材がそれぞれ連結された差動機構と、前記差動機構の残りの要素と前記出力部材とを結合する係合状態とその結合を解除する解放状態とを切り替え可能なクラッチと、前記差動機構の前記残りの要素と前記車両に対して静止した固定部材とを結合する係合状態とその結合を解除する解放状態とを切り替え可能な制動手段と、を有し、前記車両が水平方向に対して傾斜した坂路に停止した場合に、前記差動機構の前記残りの要素が前記出力部材に結合した状態で前記固定部材に結合するように、前記変速機構の前記クラッチ及び前記制動手段を制御する停車制御手段を更に備えることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
この駆動装置によれば、車両が坂路に停止した場合、変速機構が持つ差動機構の上記残りの要素が出力部材に結合した状態で固定部材に結合される。つまり、変速機構のクラッチと制動手段とがそれぞれ係合状態となるように制御される。差動機構の上記残りの要素に出力部材が結合すると、差動機構の3つの要素のうちの2つの要素が結合されることになり3要素が一体回転する状態になる。そして、その状態で差動機構の上記残りの要素が固定部材に結合することにより、差動機構の3つの要素は車両に対して全て静止してロックされた状態になる。その結果、差動機構に連結された出力部材及び駆動輪がロックされる。これにより、いわゆるヒルホールドが成立して坂路停止時における車両のずり下がりを防止できる。
変速機構はクラッチ及び制動手段の状態を、一方を係合状態に他方を解放状態にする場合と一方を解放状態に他方を係合状態にする場合とで切り替えることにより伝達部材から出力部材に至る変速比が変化するため複数の変速段を成立させることができる。本発明の駆動装置は、こうした変速段を成立させるためのクラッチ及び制動手段を利用してヒルホールドを実現できるため、ヒルホールドを成立させるための専用装置が不要である。
本発明の駆動装置において、内燃機関及び回転電機の動力は相互に差動回転可能な3つの要素を持った動力分配機構を経由して変速機構に入力される。従って、ヒルホールドが成立して変速機構の差動機構がロックされた場合でも、内燃機関又は回転電機が連結されていない動力分配機構の上記残りの要素が固定されるに過ぎない。このため、ヒルホールド成立時に内燃機関を停止させる必要がない。つまり、ヒルホールドの成否が内燃機関の運転状態に左右されない。従って、例えば内燃機関の運転中にヒルホールドが成立した場合には、動力分配機構の差動作用を利用して内燃機関によって回転電機を駆動できるため発電機能を備えた回転電機であればそれによる発電が可能になる。また、内燃機関の停止中にヒルホールドが成立した場合には、動力分配機構の差動作用を利用して回転電機にて内燃機関のクランキングが可能になるので、ヒルホールドを成立させたままの状態で内燃機関を始動させることもできる。
本発明の駆動装置の一態様において、前記停車制御手段は、前記クラッチ又は前記制動手段のいずれか一方が係合状態で、かついずれか他方が解放状態で前記車両が前記坂路に停止した場合に、前記クラッチ又は前記制動手段のいずれか他方を解放状態から係合状態へ切り替えてもよい(請求項2)。この態様によれば、車両の坂路停止時にクラッチ又は制動手段のいずれか他方が係合状態へ切り替えられることにより、クラッチ及び制動手段の両者が係合状態になってヒルホールドを成立させることができる。
また、この態様においては、前記車両には、運転者による加速要求の意思が反映された操作を受け付ける操作部材が設けられており、前記停車制御手段は、前記車両が前記坂路に停止した状態で前記操作部材に対して前記操作が行われた場合に、前記クラッチ又は前記制動手段のいずれか他方を係合状態から解放状態へ切り替えてもよい(請求項3)。この場合には、ヒルホールドの解除から車両の発進をクラッチ又は制動手段のいずれか他方の操作のみで実現することが可能になる。
以上説明したように、本発明によれば、ヒルホールドが成立して変速機構の差動機構がロックされた場合でも、内燃機関又は回転電機が連結されていない動力分配機構の残りの要素が固定されるに過ぎないため、ヒルホールド成立時に内燃機関を停止させる必要がない。つまり、ヒルホールドの成否が内燃機関の運転状態に左右されないので、内燃機関を停止させずに坂路でのずり下がりを防止でき、かつ坂路停止時にずり下がりを防止しつつ内燃機関を始動することもできる。
(第1の形態)
図1は、本発明の一形態に係る駆動装置が組み込まれた車両の概要を示している。車両1はいわゆるハイブリッド車両として構成されている。周知のようにハイブリッド車両は、内燃機関を走行用の駆動力源として備えるとともに、電動機やモータ・ジェネレータ等の回転電機を他の走行用の駆動力源として備えた車両である。
図1の駆動装置2Aは、回転電機としての第1モータ・ジェネレータ4と、内燃機関3及び第1モータ・ジェネレータ4がそれぞれ連結された動力分配機構5と、動力分配機構5から出力された動力を伝達する伝達部材としての伝達軸6と、車両1の駆動輪11に動力を出力するための出力部材としての出力軸7と、伝達軸6から出力軸7までの動力伝達経路に設けられた変速機構8とを備えている。また、駆動装置2Aには減速機構9を介して伝達軸6に連結された第2モータ・ジェネレータ10が設けられている。なお、出力軸7の動力は差動装置12を介して左右の駆動輪11に伝達される。
内燃機関3は、火花点火型の多気筒内燃機関として構成されており、その動力は入力軸13を介して動力分配機構5に伝達される。内燃機関3は周知のものと同様であるので詳細な説明は省略する。第1モータ・ジェネレータ4と第2モータ・ジェネレータ10とは同様の構成を持っていて、電動機としての機能と発電機としての機能とを生じるように構成されている。
動力分配機構5は、相互に差動回転可能な3つの要素を持つ遊星歯車機構として構成されており、外歯歯車であるサンギアSaと、そのサンギアSaに対して同軸的に配置された内歯歯車であるリングギアRaと、これらのギアSa、Raに噛み合うピニオン13を自転かつ公転自在に保持するキャリアCaとを備えている。この形態では、入力軸13がキャリアCaに、第1モータ・ジェネレータ4がサンギアSaに、伝達軸6がリングギアRaにそれぞれ連結されている。従って、サンギアSa及びキャリアCaが本発明に係る3つの要素のうちのいずれか2つの要素に、リングギアRaが3つの要素のうちの残りの要素にそれぞれ相当する。
変速機構8は、伝達軸6の回転を変速して出力軸7に伝達する機構である。変速機構8は、相互に差動回転可能な3つの回転要素を持つ遊星歯車機構として構成された差動機構15を備えている。差動機構15はシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、外歯歯車であるサンギアS1と、そのサンギアS1に対して同軸的に配置された内歯歯車であるリングギアR1と、これらのギアS1、R1に噛み合うピニオン16を自転かつ公転自在に保持するキャリアC1とを備えている。キャリアC1には伝達軸6がリングギアR1には出力軸7がそれぞれ連結されている。従って、キャリアC1及びリングギアR1が本発明に係る3つの要素のうちのいずれか2つの要素に、サンギアS1が3つの要素のうちの残りの要素にそれぞれ相当する。
また、変速機構8には、差動機構15の各要素の接続関係を変更するため、出力軸7とサンギアS1とを結合する係合状態とその結合を解除する解放状態とを切り替え可能なクラッチCL1と、サンギアS1と固定部材としてのケース17とを結合する係合状態とその結合を解除する解放状態とを切り替え可能な制動手段としてのブレーキB1とがそれぞれ設けられている。クラッチCL1及びブレーキB1は、例えば油圧を利用して状態の切り替えを行い、変速機構8の動作を変化させるように構成されている。クラッチCL1は噛み合い式のクラッチとして構成されているが摩擦式のクラッチとして構成してもよい。ケース17は車両1に対して静止しているが、車両1に対して静止する種々の部材を固定部材としても構わない。
減速機構9は、第2モータ・ジェネレータ10の回転を減速して伝達軸6に伝達するための機構である。減速機構9は相互に差動回転可能な3つの要素を持つ遊星歯車機構として構成されており、外歯歯車であるサンギアSbと、そのサンギアSbに対して同軸的に配置された内歯歯車であるリングギアRbと、これらのギアSb、Rbに噛み合うピニオン19を自転かつ公転自在に保持するキャリアCbとを備えている。この形態では、サンギアSbが第2モータ・ジェネレータ10に、リングギアRbが伝達軸6にそれぞれ連結されており、キャリアCbはケース17に固定されている。これにより、第2モータ・ジェネレータ10の回転が減速されて伝達軸6に伝達されるとともに、第2モータ・ジェネレータ10の動力が増幅されて伝達軸6に伝達される。
図2は変速機構8のクラッチCL1及びブレーキB1の作動状態とギア段(動作モード)とを対応付けた係合表を示している。図中の「○」は係合状態を意味し、「−」は解放状態を意味している。図1及び図2に示すように、変速機構8はブレーキB1を係合状態としてサンギアS1をケース17に固定する一方で、クラッチCL1を解放状態にすることにより、伝達軸6の回転を所定のギア比で減速して出力軸7に伝達するLoギア段を成立させる。また、変速機構8はブレーキB1を解放状態とする一方で、クラッチCL1を係合状態としてサンギアS1と出力軸7とを結合することにより、伝達軸6の回転を変速せずに出力軸7に伝達するHiギア段を成立させる。更に、変速機構8はブレーキB1とクラッチCL1とをそれぞれ係合状態にすることにより、ヒルホールドを成立させることができる。ブレーキB1及びクラッチCL1の両者が係合状態になると、サンギアS1と出力軸7とが結合されて差動機構15の各要素が一体回転する状態になった上で、サンギアS1がケース17に固定されることになるから差動機構15の全体がロックされる。従って、車両1が水平方向に対して傾いた坂路に停止した場合に、ブレーキB1及びクラッチCL1の両者を係合状態とすることにより、駆動輪11からのトルクの入力を差動機構15で受け止めることができるため、車両1が坂路からずり下がることを防止することができる。
図1から明らかなように、駆動装置2Aは、ヒルホールドが成立して差動機構15の全体がロックされた場合でも、動力分配機構5のリングギアRa(伝達軸6)が固定されるに過ぎない。このため、ヒルホールド成立時に内燃機関3を停止させる必要がない。つまり、ヒルホールドの成否が内燃機関3の運転状態に左右されない。従って、例えば内燃機関3の運転中にヒルホールドが成立した場合には、動力分配機構5の差動作用を利用して内燃機関3によって第1モータ・ジェネレータ4を駆動できる。このため、ヒルホールド成立時に第1モータ・ジェネレータ4による発電が可能になる。また、内燃機関3の停止中にヒルホールドが成立した場合には、動力分配機構5の差動作用を利用して第1モータ・ジェネレータ4にて内燃機関3のクランキングが可能になるので、ヒルホールドを成立させたままの状態で内燃機関3を始動させることもできる。
図1に示すように、変速機構8の動作は制御装置30にて制御される。制御装置30はマイクロプロセッサ及びその動作に必要なROM、RAM、入出力インタフェース等の周辺装置を備えたコンピュータとして構成されている。制御装置30には車両1の走行状態に応じた変速段を選択する変速制御を行う他、上述したヒルホールドを成立させるヒルホールド制御を行うことができる。
この変速制御は、車両1の車速とアクセルペダル20の操作量(アクセル開度)とに適した変速段が選択されるようにブレーキB1とクラッチCL1とを制御する。車両1の走行状態に見合った適切な変速段を選択するため、制御装置30には予め車速とアクセル開度とを変数として選択すべき変速段を対応付けた変速マップが記憶されている。制御装置30は車速とアクセル開度とを車速センサ31及びアクセル開度センサ32からの信号に基づいて取得し、それらに対応付けられた選択すべき変速段を変速マップの検索により特定している。また、車両1には、運転者にて操作されるシフトレバー21が設けられており、そのシフトレバー21の複数の操作位置には、変速機構8の動作状態に対応するドライブレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジ等の複数のレンジが割り当てられている。例えば、シフトレバー21がドライブレンジに操作された場合は、上述したように車速とアクセル開度とに基づいた変速制御が行われ、Loギア段又はHiギア段のいずれか一方が成立するようにブレーキB1とクラッチCL1とがそれぞれ制御される。また、リバースレンジの場合はLoギア段が車速等に拘わらず選択されるように制御される。こうした変速機構8に対する制御は公知ないし周知の技術であるので更なる詳細な説明は省略することとする。
ヒルホールド制御は、例えば図3に示した制御ルーチンの実行により実現可能である。図3はヒルホールド制御の制御ルーチンの一例を示したフローチャートである。このルーチンのプログラムは制御装置30のROMに記憶されており、適時に読み出されて所定間隔で繰り返し実行される。
ステップS1では、シフトレバー21の操作位置がドライブレンジ(Dレンジ)であるか又はリバースレンジ(Rレンジ)であるかを判断する。シフトレバー21の操作位置は当該操作位置を検出する位置センサ33(図1参照)からの信号に基づいて特定している。操作位置がDレンジ又はRレンジである場合はステップS2に進み、そうでない場合は以後の処理をスキップして今回のルーチンを終了する。
ステップS2では、車両1が走行又は停車している路面の勾配が所定値n[°]以上か否かを判断する。路面の勾配は車両1に設けられた勾配センサ34(図1参照)からの信号に基づいて特定している。所定値nは車両1のずり下がりの程度を考慮して適宜に設定されている。本形態では路面の勾配が所定値n以上の場合を坂路として扱うため、所定値n未満の勾配は無視される。路面勾配が所定値n以上の場合はステップS3に進み、そうでない場合は以後の処理をスキップして今回のルーチンを終了する。
ステップS3では、車両1の車速がゼロであるか、換言すれば出力軸7の回転速度がゼロであるか否かを判断する。車両1の車速は車速センサ31の信号を参照することにより特定する。車速がゼロである場合はステップS4に進み、そうでない場合は以後の処理をスキップして今回のルーチンを終了する。
ステップS4では、クラッチCL1を解放状態から係合状態に切り替える。なお、上述した変速制御では車速がゼロの場合にはLoギア段が成立するように制御されている。従って、図2の係合表を参照すれば明らかなように、ステップS4の処理前にはクラッチCL1が解放状態になっている。ステップS4の実行によりクラッチCL1を係合状態に切り替えると、ブレーキB1とクラッチCL1とが共に係合状態となり、上述したヒルホールドが成立する。なお、この形態では、坂路停止時に車速がゼロであることを条件としてヒルホールドを成立させているが、車両1に設けられた不図示のブレーキペダルが踏み込まれた状態から車速がゼロの状態で離されたことをヒルホールドを成立させる条件に加えることもできる。つまり、ブレーキペダルが踏み込まれている場合には車両1がずり下がる心配がないのでヒルホールドを成立させないことも可能である。
ステップS5では、アクセルペダル20に対する踏み込み操作が行われたか否かを判定する。即ち、制御装置30はアクセル開度センサ32からの信号に基づいて、アクセル開度がゼロから開方向に変化したか否かを検出する。アクセルペダル20に対する踏み込み操作が行われた場合はステップS6に進む。そうでない場合は以後の処理をスキップしてヒルホールド状態が維持されたまま今回のルーチンを終了する。
ステップS6では、クラッチCL1を係合状態から解放状態へ切り替えて、今回のルーチンを終了する。これにより、ブレーキB1が係合状態でかつクラッチCL1が解放状態のLoギア段が成立するので車両1を直ちに発進させることができる。
以上の形態によれば、Dレンジ又はRレンジのいずれであるかを問わず、車両1が停止状態となった場合に単一のクラッチCL1の状態を切り替えることでヒルホールドを成立させることができる。これにより、坂路停止時の車両1のずり下がりを防止することができる。制御装置30が図3の制御ルーチンを実行することにより、制御装置30は本発明に係る停車制御手段として機能することができる。
(第2の形態)
次に、本発明の第2の形態を図4及び図5を参照しながら説明する。図4は第2の形態に係る駆動装置が組み込まれた車両の概要を示している。なお、以下において、図1の第1の形態と共通する構成には同一の参照符号を図4に付して説明を省略する。
図4の駆動装置2Bは変速機構23を備えており、その変速機構23はダブルピニオン型の遊星歯車機構として構成された差動機構24を有している。差動機構24は外歯歯車であるサンギアS2と、そのサンギアS2に対して同軸的に配置された内歯歯車であるリングギアR2と、サンギアS2に噛み合う第1ピニオン25及びリングギアR2に噛み合う第2ピニオン26を相互に噛み合わせた状態でこれらを自転かつ公転自在に保持するキャリアC2とを備えている。リングギアR2には伝達軸6がキャリアC2には出力軸7がそれぞれ連結されている。従って、リングギアR2及びキャリアC2が本発明に係る3つの要素のうちのいずれか2つの要素に、サンギアS2が3つの要素のうちの残りの要素にそれぞれ相当する。また、変速機構23には、差動機構24の各要素の接続関係を変更するため、出力軸7とサンギアS2とを結合する係合状態とその結合を解除する解放状態とを切り替え可能なクラッチCL2と、サンギアS2と固定部材としてのケース17とを結合する係合状態とその結合を解除する解放状態とを切り替え可能な制動手段としてのブレーキB2とがそれぞれ設けられている。クラッチCL2及びブレーキB2は第1の形態のクラッチCL1及びブレーキB1と同様に構成されている。なお、第2の形態の減速機構9は、サンギアSbが第2モータ・ジェネレータ10に連結され、リングギアRbがケース17に固定され、キャリアCbは伝達軸6に連結されている。これにより、第2モータ・ジェネレータ10の回転が減速されて伝達軸6に伝達されるとともに、第2モータ・ジェネレータ10の動力が増幅されて伝達軸6に伝達される。
図5は変速機構23のクラッチCL2及びブレーキB2の作動状態とギア段(動作モード)とを対応付けた係合表を示している。図5に示すように、変速機構23はブレーキB2を解放状態とする一方で、クラッチCL2を係合状態としてサンギアS2と出力軸7とを結合することにより、伝達軸6の回転を変速せずに出力軸7に伝達するLoギア段を成立させる。また、変速機構23はブレーキB2を係合状態としてサンギアS2をケース17に固定する一方で、クラッチCL2を解放状態にすることにより、伝達軸6の回転を所定のギア比で増速して出力軸7に伝達するHiギア段を成立させる。更に、変速機構23はブレーキB2とクラッチCL2とをそれぞれ係合状態にすることにより、ヒルホールドを成立させることができる。
クラッチCL2及びブレーキB2に対する制御は第1の形態と同様である。従って、第2の形態に係る変速制御では、車両1の走行状態に見合った適切な変速段が選択されるように変速機構23のクラッチCL2及びブレーキB2が制御装置30にて操作される。また、車両1の車速がゼロの場合にはLoギア段が成立するよう変速機構23が制御される。但し、第2の形態のヒルホールド制御においては、車両1が坂路に停車して車速がゼロの場合にブレーキB2を係合状態とすることによりヒルホールドを成立させ、アクセルペダル20の操作に伴ってヒルホールドを解除する場合にはブレーキB2を解放状態にしてLoギア段を成立させる(図5参照)。このように、第2の形態においても単一のブレーキB2の作動状態を切り替えることにより第1の形態と同様の効果を達成することができる。
(第3の形態)
次に、本発明の第3の形態を図6及び図7を参照しながら説明する。図6は第3の形態に係る駆動装置が組み込まれた車両の概要を示している。なお、以下において、図1の第1の形態と共通する構成には同一の参照符号を図6に付して説明を省略する。
図6の駆動装置2Cは変速機構27を備えており、その変速機構27はシングルピニオン型の遊星歯車機構として構成された差動機構28を有している。差動機構28は外歯歯車であるサンギアS3と、そのサンギアS3に対して同軸的に配置された内歯歯車であるリングギアR3と、これらのギアS3、R3に噛み合うピニオン29を自転かつ公転自在に保持するキャリアC3とを備えている。リングギアR3には伝達軸6がキャリアC3には出力軸7がそれぞれ連結されている。従って、リングギアR3及びキャリアC3が本発明に係る3つの要素のうちのいずれか2つの要素に、サンギアS3が3つの要素のうちの残りの要素にそれぞれ相当する。また、変速機構27には、差動機構28の各要素の接続関係を変更するため、出力軸7とサンギアS3とを結合する係合状態とその結合を解除する解放状態とを切り替え可能なクラッチCL3と、減速機構9のリングギアRbをケース17に対して選択的に結合するブレーキB3と、サンギアS3とブレーキB3との間に設けられてサンギアS3からブレーキB3までの動力伝達を成立させる係合状態とその動力伝達を遮断する解放状態とを切り替え可能なクラッチCL4と、がそれぞれ設けられている。クラッチCL4を係合状態としてブレーキB3を係合状態と解放状態との間で切り替えることにより、サンギアS3とケース17とを結合する係合状態とその結合を解除する解放状態とを切り替えできるため、クラッチCL4とブレーキB3との組み合わせが本発明に係る制動手段に相当する。クラッチCL3、CL4及びブレーキB3は第1の形態のクラッチCL1及びブレーキB1と同様に構成されている。なお、第3の形態の減速機構9は、サンギアSbが第2モータ・ジェネレータ10に連結され、リングギアRbがクラッチCL4を介して差動機構28のサンギアS3に連結され、キャリアCbは伝達軸6に連結されている。
図7は変速機構27のクラッチCL3、CL4及びブレーキB3の作動状態とギア段(動作モード)とを対応付けた係合表を示している。図7に示すように、変速機構27はブレーキB3を係合状態とし、クラッチCL3を解放状態とし、かつクラッチCL4を係合状態とすることにより、伝達軸6の回転を所定のギア比で減速して出力軸7に伝達するLoギア段を成立させる。また、変速機構27はブレーキB3を係合状態とし、クラッチCL3を係合状態とし、かつクラッチCL4を解放状態とすることにより、伝達軸6の回転を変速せずに出力軸7に伝達するHiギア段を成立させる。また、変速機構27はブレーキB3を解放状態とし、クラッチCL3を係合状態とし、かつクラッチCL4を係合状態とすることにより、第2モータ・ジェネレータ10の回転を減速機構9にて減速せずに伝達軸6に伝達し、かつ伝達軸6の回転を変速せずに出力軸7に伝達するHi+MG2直結段を成立させることができる。更に、変速機構27はブレーキB3、クラッチCL3及びクラッチCL4をそれぞれ係合状態にすることにより、ヒルホールドを成立させることができる。
クラッチCL3、CL4及びブレーキB3に対する制御は第1の形態と同様である。従って、第3の形態に係る変速制御では、車両1の走行状態に見合った適切な変速段が選択されるように変速機構27のクラッチCL3、CL4及びブレーキB3が制御装置30にて操作される。また、車両1の車速がゼロの場合にはLoギア段が成立するよう変速機構27が制御される。但し、第3の形態のヒルホールド制御においては、車両1が坂路に停車して車速がゼロの場合にクラッチCL3を係合状態とすることによりヒルホールドを成立させ、アクセルペダル20の操作に伴ってヒルホールドを解除する場合にはクラッチCL3を解放状態にしてLoギア段を成立させる(図7参照)。このように、第3の形態においても単一のクラッチCL3の作動状態を切り替えることにより第1の形態と同様の効果を達成することができる。
本発明は以上の各形態に限定されるものではなく本発明の要旨の範囲内において種々の形態にて実施することができる。上述した動力分配機構や変速機構は一例にすぎず、これらを機構学上等価な別形態に変更することも可能である。またこれらの各要素に対する接続関係も別形態に変更することも可能である。更に、これらを遊星歯車機構で構成することは一例にすぎず、例えばこれらを歯車ではない摩擦車(ローラ)を回転要素として持つ遊星ローラ機構に置き換えても実施することもできる。
本発明の一形態に係る駆動装置が組み込まれた車両の概要を示した図。 図1に示した変速機構のクラッチ及びブレーキの作動状態とギア段(動作モード)とを対応付けた係合表を示した図。 第1の形態に係るヒルホールド制御の制御ルーチンの一例を示したフローチャート。 第2の形態に係る駆動装置が組み込まれた車両の概要を示した図。 第2の形態に係る変速機構のクラッチ及びブレーキの作動状態とギア段(動作モード)とを対応付けた係合表を示した図。 第3の形態に係る駆動装置が組み込まれた車両の概要を示した図。 第3の形態に係る変速機構のクラッチ及びブレーキの作動状態とギア段(動作モード)とを対応付けた係合表を示した図。
符号の説明
1 車両
2A〜2C 駆動装置
3 内燃機関
4 第1モータ・ジェネレータ(回転電機)
5 動力分配機構
6 伝達部材(伝達軸)
7 出力部材(出力軸)
8、23、27 変速機構
15、24、28 差動機構
21 アクセルペダル(操作部材)
30 制御装置(停車制御手段)
CL1〜CL3 クラッチ
B1〜B3 ブレーキ(制動手段)

Claims (3)

  1. 回転電機と、相互に差動回転可能な3つの要素を持ちこれらのうちのいずれか2つの要素の一方に内燃機関が他方に前記回転電機がそれぞれ連結された動力分配機構と、前記動力分配機構の残りの要素に連結された伝達部材と、車両の駆動輪に動力を出力するための出力部材と、前記伝達部材から前記出力部材までの動力伝達経路に設けられた変速機構と、を備えた車両の駆動装置において、
    前記変速機構は、相互に差動回転可能な3つの要素を持ちこれらのうちのいずれか2つの要素の一方に前記伝達部材が他方に前記出力部材がそれぞれ連結された差動機構と、前記差動機構の残りの要素と前記出力部材とを結合する係合状態とその結合を解除する解放状態とを切り替え可能なクラッチと、前記差動機構の前記残りの要素と前記車両に対して静止した固定部材とを結合する係合状態とその結合を解除する解放状態とを切り替え可能な制動手段と、を有し、
    前記車両が水平方向に対して傾斜した坂路に停止した場合に、前記差動機構の前記残りの要素が前記出力部材に結合した状態で前記固定部材に結合するように、前記変速機構の前記クラッチ及び前記制動手段を制御する停車制御手段を更に備えることを特徴とする車両の駆動装置。
  2. 前記停車制御手段は、前記クラッチ又は前記制動手段のいずれか一方が係合状態で、かついずれか他方が解放状態で前記車両が前記坂路に停止した場合に、前記クラッチ又は前記制動手段のいずれか他方を解放状態から係合状態へ切り替える請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記車両には、運転者による加速要求の意思が反映された操作を受け付ける操作部材が設けられており、
    前記停車制御手段は、前記車両が前記坂路に停止した状態で前記操作部材に対して前記操作が行われた場合に、前記クラッチ又は前記制動手段のいずれか他方を係合状態から解放状態へ切り替える請求項2に記載の駆動装置。
JP2008165342A 2008-06-25 2008-06-25 車両の駆動装置 Expired - Fee Related JP5081744B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008165342A JP5081744B2 (ja) 2008-06-25 2008-06-25 車両の駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008165342A JP5081744B2 (ja) 2008-06-25 2008-06-25 車両の駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010006146A JP2010006146A (ja) 2010-01-14
JP5081744B2 true JP5081744B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=41587135

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008165342A Expired - Fee Related JP5081744B2 (ja) 2008-06-25 2008-06-25 車両の駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5081744B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011255692A (ja) * 2010-06-04 2011-12-22 Toyota Motor Corp 車両の駆動制御装置
JP5447193B2 (ja) * 2010-06-04 2014-03-19 トヨタ自動車株式会社 車両の駆動装置
CN102259582B (zh) * 2011-07-19 2014-12-17 东风汽车公司 一种基于行星轮传动的混合动力汽车的驱动系统
JP5987350B2 (ja) * 2012-02-24 2016-09-07 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 制御装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006017229A (ja) * 2004-07-01 2006-01-19 Nissan Motor Co Ltd ハイブリッド車両のヒルホールド制御装置
JP4779936B2 (ja) * 2006-11-08 2011-09-28 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010006146A (ja) 2010-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2585501C2 (ru) Устройство приведения в движение для гибридного транспортного средства
US9260109B2 (en) Control device for hybrid vehicle
JP6107824B2 (ja) 車両の走行制御装置
WO2014115577A1 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP4411827B2 (ja) ハイブリッド車両用動力伝達装置
JP2007246057A (ja) ハイブリッド車両の駆動装置
JP2010254179A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
US20140083247A1 (en) Manual transmission
JP2010208523A (ja) 車両の動力伝達制御装置
JP3823960B2 (ja) 車両の変速装置
JP6743617B2 (ja) 動力伝達装置
JP5876242B2 (ja) 手動変速機
JP2010280315A (ja) ハイブリッド車両の駆動装置
JP5081744B2 (ja) 車両の駆動装置
JP5811262B2 (ja) ハイブリッド車両の発進制御装置
WO2012124493A1 (ja) 手動変速機
JP2014184817A (ja) ハイブリッド車両の減速制御装置
JP5328482B2 (ja) 車両の駆動装置
JP2013018416A (ja) 手動変速機
JP2009113673A (ja) ハイブリッド車の駆動装置
JP5929738B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2013141938A (ja) ハイブリッド車両の発進制御装置
WO2014162760A1 (ja) 車両の制御装置
JP2006044348A (ja) ハイブリッド変速機のモータ過回転防止装置
JP2009126486A (ja) ハイブリッド車の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120814

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120903

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150907

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5081744

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150907

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees