JP5069710B2 - ピストン機構 - Google Patents
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Description
そして、上記リターンスプリングとして例えば多数のコイルスプリングをピストンとスプリングリテーナとの間に環状に配列していた。
しかし、上記コイルスプリングを用いたものでは、部品点数が多くなり、組付けにも手間がかかるために、コスト上昇を招いており、この対策として、例えば特開平9−100911号公報には、波型に成形した1枚の板バネを波の山同士が当接するように螺旋状に巻回したウエーブスプリングを用いるようにしたピストン機構が提案されている。
ウエーブスプリング45は、ピストン40のストロークにより軸方向に圧縮されたときに波の山同士が突っ張り合ってばね力を得ることができるとともに、1つのピストン40に対して1個で足りるので部品点数が顕著に減少し組み付けも簡単となる。
一方、上記従来の支持構造ではピストン40の内側円筒部40aの先端とスプリング当接部51との間に間隙yが存在し、この間隙はピストン40のストローク必要寸法xを確保するために避けられないものとなっている。
更には、一旦座屈状態が保持されるとリターンスプリングのバネ定数が変化して設計時のスプリング反力が得られないと言う事態も回避される。
また、凹部と当該凹部に進入する突起の係合によってピストンとスプリングリテーナ間の相対回転が抑えられるので、リターンスプリングにおける波の山同士のズレが助長されることなく、座屈が防止される。
図1は第1の実施例にかかるクラッチを示す縦断面図、図2は実施例におけるピストンを示す図、そして図3は実施例におけるスプリングリテーナを示す図である。図2における(a)は正面図、(b)は(a)におけるA−A部の断面図である。図3における(a)は正面図、(b)は(a)におけるB−B部の断面図である。
とくに図1に示すように、変速機ケース1の内壁にスプライン2が形成されるとともに、スプライン2に対向して外周にスプライン6を備えるハブ部5が不図示の回転部材から延びており、ハブ部5のスプライン6に係合する複数のドライブプレート7aと変速機ケース1のスプライン2に係合する複数のドリブンプレート7bとが摩擦板7として軸方向に交互に重ねて配置されている。
摩擦板7と隔壁10の間には、スプリングリテーナ30が設けられ、ピストン20とスプリングリテーナ30の間にウエーブスプリングからなるリターンスプリング15が、ピストン20と同心に配置されている。
ピストン20はシリンダ11に対応して、図2に示すように、軸方向に押圧部21を備えたリング状であり、スプリングリテーナ30も、図3に示すように、軸方向先端に切欠き35を有する筒部32を備えるリング状である。
押圧部21および通過孔33はそれぞれ周方向に等間隔に設けられている。
通過孔の周方向長さは押圧部の周方向幅よりわずかに大きく設定されて両者間の間隙を抑え、ピストン20とスプリングリテーナ30の相対回転を所定内に規制するようになっている。
リターンスプリング15により、ピストン20はシリンダ底壁に底着きした初期位置方向へ付勢される。図1はピストン20が初期位置にある状態を示しており、摩擦板7を押圧していないクラッチの解放状態である。
図2に示すように、突起25は内径側周面22bにそって周方向に等間隔に設けられ、ここでは、押圧部21と同一角度上に整合させて、同一個数としてある。
図1におけるC−C部断面図である図4に示すように、突起25は径方向から見たときスプリングリテーナ30に向かって先細の山形をなしており、また図1の断面において突起25の頂部25aは軸方向に平行となっている。なお、ここで平行とは厳密な平行に限定されず、ピストン20の成形型の抜き勾配も許容するものである。
スプリングリテーナ30の筒部32とリターンスプリング15間の間隙も、突起の頂部25aとリターンスプリング15間の間隙と同レベルでできるだけ小さくなるように設定され、最大でもリターンスプリング15の板幅wの1/2よりも小さくするのが望ましい。
切欠き35の軸方向深さは、必要ストロークだけピストン20がストロークしたときにも突起25の軸方向先端が切欠き35の底部35aと当接しないように設定され、また当然、筒部32の長さも縮径部32aの先端がピストン20の凹部22の底壁22aに当接しない値に設定される。
これにより、リターンスプリング15はその両端を支持しているスプリングリテーナ30の円盤部31からピストン20の凹部底壁22aにわたる全範囲で、連続した筒部32と突起25に規制されて所定以上の内径方向へのズレ移動を防止される。
また、スプリングリテーナ30の切欠き35が発明における凹部に該当する。
また、ピストン20とスプリングリテーナ30間の相対回転も切欠き35と当該切欠きに進入する突起25の係合によって所定内に抑えられるので、リターンスプリング15は波の山同士のズレが助長されることなく、座屈が防止される。(請求項1に対応する効果)
変速機ケースに固定された隔壁10’に形成されたリング状のシリンダ11内に、軸方向に押圧部21’を備えたリング状のピストン20’が軸方向にストローク可能に配置されている。ピストン20の外周縁近傍からは押圧部21’が摩擦板7に向かって軸方向に伸びている。
摩擦板7と隔壁10’の間には、スプリングリテーナ30’が設けられ、ピストン20’とスプリングリテーナ30’の間にウエーブスプリングからなるリターンスプリング15が配置されている。
なお、スプリングリテーナ30’が押圧部21’を越えて径方向外方へ延びる必要はないので、押圧部21’は周方向に連続したリング状をなしているが、前実施例と同様に分割した複数個を周方向に等間隔に設けるものとしてもよい。
ピストン20’の凹部22に複数の突起25が周方向に等間隔に設けられ、スプリングリテーナ30’の筒部32は縮径部32aを備えて、この縮径部32aにピストン20’がストロークしたときの突起25を受け入れる切欠き35が形成されている。
ピストン20’の初期位置において、突起25は切欠き35内に位置しており、ピストンがリターンスプリング15を圧縮したときにスプリングリテーナ30’が回転しないようになっている。
その他の構成は前実施例と同じである。
動作は前実施例と同じである。
なお、本実施例では、スプリングリテーナ30’を係止するスナップリング4’が嵌め込まれている隔壁10’が発明におけるピストンに対する固定側部材に該当し、摩擦板7が摩擦係合要素に該当する。
また、スプリングリテーナ30’の切欠き35が発明における凹部に該当する。
また、突起25は径方向から見たときスプリングリテーナに向かって先細の山形をなし、筒部32の切欠き35は矩形をなしているものとしたが、互いに相似形としてもよく、例えば切欠き35を突起25の山形に対応させた略V字形とすることもできる。
2、6 スプライン
3 溝
4、4’ スナップリング
5 ハブ部
7 摩擦板
7a ドライブプレート
7b ドリブンプレート
10、10’ 隔壁
11 シリンダ
13 油室
15 リターンスプリング
20、20’ ピストン
21、21’ 押圧部
22 凹部
22a 底壁
22b 内径側周面
23 端面
25 突起
25a 頂部
30、30’ スプリングリテーナ
31、31’ 円盤部
31a 内半部
31b 外半部
31c スプリング当接部
32 筒部
32a 縮径部
33 通過孔
35 切欠き(凹部)
35a 底部
d 振幅長さ
K 板バネ
s 間隙
Claims (7)
- 摩擦係合要素を押圧するためのピストンと、固定側部材に係止され前記ピストンに対向するスプリングリテーナと、前記ピストンと前記スプリングリテーナとの間に介装され波型に成形した板バネを螺旋状に巻回して形成された環状のウエーブスプリングからなるリターンスプリングとを備えたピストン機構において、
前記ピストンには前記リターンスプリングより内径側において前記スプリングリテーナに向かう複数の突起が周方向に間隔を存して設けられ、
前記スプリングリテーナは、前記リターンスプリングより内径側において前記ピストンへ向かって延びる筒部を備え、該筒部の先端に前記ピストンの前記突起に対応する複数の凹部が形成され、
少なくとも前記ピストンが移動して前記摩擦係合要素が係合された状態において前記突起が前記凹部に進入されるように構成されていることを特徴とするピストン機構。 - 前記ピストンは前記摩擦係合要素を押圧するための押圧部が周方向に間隔を存して突設され、
前記スプリングリテーナには前記押圧部が貫通される通過孔が形成され、前記ピストンが前記リターンスプリングの付勢力のみによって規制される初期位置にある状態で、少なくとも前記押圧部の先端が前記通過孔に挿入されると共に、前記筒部の先端と前記突起との間に間隙を存するように構成したことを特徴とする請求項1に記載のピストン機構。 - 前記スプリングリテーナの前記筒部の先端と前記突起との間の前記間隙が、前記板バネの波の高さ以下に設定されていることを特徴とする請求項2に記載のピストン機構。
- 前記ピストンが前記リターンスプリングの付勢力のみによって規制される初期位置にある状態で、前記突起が前記複数の凹部内に位置していることを特徴とする請求項1に記載のピストン機構。
- 前記ピストンは前記摩擦係合要素を押圧するための押圧部が周方向に突設され、
前記スプリングリテーナは、前記押圧部より内径側に設けられ、内周縁を固定側部材に係止するように成形したことを特徴とする請求項4に記載のピストン機構。 - 前記ピストンの前記突起及び前記スプリングリテーナの前記筒部の外周側と、前記リターンスプリングの内周側との間の径方向間隙が前記リターンスプリングを形成する板バネの板幅の1/2よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載のピストン機構。
- 前記スプリングリテーナの前記筒部は先端に向かって縮径する縮径部を有していることを特徴とする請求項1から6のいずれか1に記載のピストン機構。
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