JP5060201B2 - Reclining device - Google Patents
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Description
本発明は、車両用シートのリクライニング装置に関し、特に、シートバックの前後方向に対するガタの発生を防止し、車両衝突時に伴う乗員の意図しないシートバックの傾動を防止するリクライニング装置に関するものである。 The present invention relates to a reclining device for a vehicle seat, and more particularly to a reclining device that prevents backlash in the front-rear direction of a seatback and prevents an unintended tilting of a seatback caused by a vehicle collision.
車両用シートには、着座する乗員各自の体型や運転姿勢に適合させるべく、各種の角度・位置調整機構が備えられる場合が多い。その中でも、シートクッション(座部)に対するシートバック(背もたれ部)の角度を調整するリクライニング装置は、最も基本的なシート調整機構であり、大半の車両用シートに装着されるものである。 In many cases, the vehicle seat is provided with various angle / position adjustment mechanisms so as to be adapted to the body shape and driving posture of each seated passenger. Among them, the reclining device that adjusts the angle of the seat back (backrest portion) with respect to the seat cushion (seat portion) is the most basic seat adjustment mechanism, and is mounted on most vehicle seats.
このリクライニング装置には、電動モータの動力によって作動させるパワー方式と、シートに着座する乗員の手動操作を必要とするマニュアル方式とがある。特にマニュアル方式のリクライニング装置は、パワー方式のものに比して構造がシンプルなため故障のリスクが少なく、しかも安価に製造可能であるという利点から、多くの車両が装備するに至っている。 This reclining device includes a power system that is operated by the power of an electric motor and a manual system that requires manual operation of an occupant seated on a seat. In particular, the manual type reclining device has a simple structure compared to the power type, so that there is less risk of failure and it can be manufactured at a low cost.
このマニュアル方式のリクライニング装置としては、内歯と当該内歯に対して進退自在な外歯とを相互に噛合させてロックすると共に、前記内歯に対する外歯の噛合を解除した際にスプリングの付勢力によってシートバックを回動させる方式がある。かかる方式のリクライニング装置は、容易なレバー操作で速やかにシートバックを傾動させることができるという利点から、多くの車両が装備するに至っている。 In this manual type reclining device, an internal tooth and an external tooth that can move forward and backward with respect to the internal tooth are engaged with each other to be locked, and a spring is attached when the engagement of the external tooth with the internal tooth is released. There is a system in which the seat back is rotated by force. This type of reclining device has been installed in many vehicles because of the advantage that the seat back can be quickly tilted by an easy lever operation.
しかしながら、上記方式のリクライニング装置においては、外歯を有するロックギアを一対のガイド部で挟持して、尚かつ、当該ガイド部の間におけるロックギアの摺動を実現する必要性から、必然的にロックギアとガイド部との間に隙間が生じることとなる。かかる隙間は、当該リクライニング装置を車両用シートに装着した際に、シートバックの前後方向における「ガタ」となって現れることとなる。斯様な「ガタ」の発生が直ちに乗員の安全性に影響を及ぼすものではないが、乗員には不快感を抱かせるという問題がある。このような問題を解決可能なリクライニング装置としては、特許文献1に記載のリクライニング装置が従来より公知となっている。
However, in the reclining device of the above method, it is inevitably necessary to hold the lock gear having the external teeth between the pair of guide portions and realize the sliding of the lock gear between the guide portions. A gap is generated between the lock gear and the guide portion. Such a gap appears as “backlash” in the front-rear direction of the seat back when the reclining device is mounted on the vehicle seat. The occurrence of such “backlash” does not immediately affect the safety of the occupant, but there is a problem that the occupant feels uncomfortable. As a reclining device capable of solving such a problem, a reclining device described in
まず、特許文献1に記載のリクライニング装置におけるロックギア(支承板)は、略三角形に形成した2部材の斜面同士を相互に摺接させて構成してなるものであって、一方の部材を後方から回転自在なカムで押圧することにより、当該ロックギアの外歯を歯列(内歯)に噛合させてなるものである。かかる発明によれば、一方のロックギアにおける斜面が他方のロックギアにおける斜面上を摺動しながら押し出すため、ガイド部どうしの間(凹部内)において2枚のロックギアが押し広げられて当該ロックギア(支承板)がガイド部(凹部)側面に密接することとなる。そのため、該ロックギアとガイド部との間の隙間が詰まることとなるので、シートバックの前後方向におけるガタを解消できるという点で、優れた技術であるといえる。
First, the lock gear (support plate) in the reclining device described in
しかしながら上記特許文献1に係るリクライニング装置は、カムが一方のロックギアだけを押圧して他方のロックギアをガイド側へ押し付けるという構造を採用するため、一方のロックギアが先にロックしてしまうと、他方のロックギアはロックしない状態で止まってしまうという不具合が生ずる可能性が考えられる。
However, since the reclining device according to
上記不具合を回避するものとして、特許文献2に記載のリクライニング装置が従来より提案されている。この特許文献2に記載のクライニング装置は、第1のカムによって第2のカム及びロックギアを押圧するものであって、尚かつ、当該第2のカムがロックギアをガイド部に向けて押圧することによって、当該ロックギアがガイド部に密接可能とすることとなる。かかる発明によれば、該ロックギアとガイド部との間の隙間が詰まることとなるので、シートバックの前後方向におけるガタを解消できるという点で、優れた技術であるといえる。 As a means for avoiding the above problems, a reclining device described in Patent Document 2 has been proposed. The reclining device described in Patent Document 2 presses the second cam and the lock gear by the first cam, and the second cam presses the lock gear toward the guide portion. By doing so, the lock gear can be brought into close contact with the guide portion. According to this invention, since the gap between the lock gear and the guide portion is closed, it can be said that this is an excellent technique in that the backlash in the front-rear direction of the seat back can be eliminated.
しかしながら上記特許文献2に係るリクライニング装置は、第1のカムが第2のカム及びロックギアを同時に押圧するという構造を採用することから、必然的に高い部品精度が要求されることとなる。また、特に第2カムを円形とした場合においては、特許文献1に記載の発明の如き食い込みはないにしても、当該第2カムが空転する等のロスが発生する不具合が考えられる。
However, since the reclining device according to Patent Document 2 employs a structure in which the first cam presses the second cam and the lock gear at the same time, inevitably high component accuracy is required. In particular, in the case where the second cam is circular, even if there is no biting as in the invention described in
一方、上記マニュアル方式のリクライニング装置においては、シートバックの傾動がロックされた状態であっても、カムによって押し出されたロックギアがギアプレートの内歯に押しつけられ、これらが噛合しているに過ぎない。そのため、当該リクライニング装置を装備した車両が衝突した場合など、過大な負荷がリクライニング装置に及んだ場合には、ギアプレートの内歯に対するロックギアの噛合が外れてしまう可能性も否定できない。かかる場合には、シートバックが乗員の意図に反して傾動してしまうという問題が生じ得る。斯様な問題を解決可能なリクライニング装置として、出願人は特許文献3に記載のリクライニング装置を従来より提案している。 On the other hand, in the manual type reclining device, even when the tilt of the seat back is locked, the lock gear pushed out by the cam is pressed against the inner teeth of the gear plate, and these are only engaged. Absent. Therefore, when an excessive load is applied to the reclining device, for example, when a vehicle equipped with the reclining device collides, there is no denying the possibility that the lock gear meshes with the internal teeth of the gear plate. In such a case, there may be a problem that the seat back tilts against the passenger's intention. As a reclining device capable of solving such a problem, the applicant has conventionally proposed a reclining device described in Patent Document 3.
この特許文献3に記載のリクライニング装置というのは、平常時にはロックギアを押圧している可動ガイドが、車両衝突時などリクライニング装置に対して過大な荷重が及んだとき(非常時)には、ギアプレートの内歯に当接すると共に塑性変形して、当該可動ガイドが内歯に食い込む構成を採用するものである。かかる構成によれば、非常時には可動ガイドがギアプレートを固着させることとなるため、「乗員の意図しないシートバックの傾動」を防止できるという点で、非常に優れた技術であるといえる。 The reclining device described in Patent Document 3 is such that when an excessive load is applied to the reclining device (emergency) such as a vehicle collision when the movable guide pressing the lock gear in a normal state, A structure is adopted in which the movable guide abuts on the inner teeth of the gear plate and is plastically deformed so that the movable guide bites into the inner teeth. According to such a configuration, since the movable guide fixes the gear plate in an emergency, it can be said that it is a very excellent technique in that it can prevent “the tilting of the seat back unintended by the occupant”.
しかしながら上記特許文献3に係る発明では、リクライニング装置の可動ガイドによって、平常時におけるロックギアへの隙間のない挟持と、非常時におけるギアプレートへの食い込みとを、両立させなければならない。従って、当該リクライニング装置を構成する各部品の加工・組み付けに高い精度が要求されるため、製造コスト・製造効率の面で負担が生じていた。
本発明は上記諸問題に鑑みなされたものであり、その解決課題は以下の通りである。
(1)通常の使用時にあっては、シートバックの前後方向へのガタを解消可能なリクライニング装置の提供を目的するものであって、特に、確実なロック及びその解除が可能なリクライニング装置を、安価に提供することを目的とする。
The present invention has been made in view of the above problems, and the problems to be solved are as follows.
(1) It is intended to provide a reclining device capable of eliminating backlash in the front-rear direction of the seat back during normal use. In particular, a reclining device capable of reliable locking and release thereof, The purpose is to provide it at low cost .
上記課題を解決するために、本発明の採った手段は以下の通りである。 In order to solve the above problems, the means adopted by the present invention are as follows.
まず、請求項1に係る発明は、円形をなし、シートクッション又はシートバックの何れか一方に固定されるベースプレート10と、当該ベースプレート10に対して回転可能に組み付けられると共に、シートクッション又はシートバックの何れか他方に固定され、内歯21を有するギアプレート20と、前記ベースプレート10に設けられた3つの固定ガイド30と、これら3つの固定ガイド30どうしの間にそれぞれ配置されて該固定ガイド30の側端面に沿って摺動して、前記ギアプレート20における内歯21と係合可能な外歯41を有するロックギア40と、当該ロックギア40の移動を制御して、ロックギア40をギアプレート20の内歯21に噛合させるカム50と、当該カム50を回転付勢して、前記ロックギア40がギアプレート20の内歯21に噛合した状態を維持するスプリングと、前記カム50を回転駆動させ、ロックギア40とギアプレート20との噛合を解除することが可能なセンターシャフト70とを備えるリクライニング装置200において、前記ロックギア40と固定ガイド30との間には、摺動可能な可動ガイド100をそれぞれ介在させており、これら可動ガイド100は、外方端から内方端に向かって漸次幅が狭く形成され、各可動ガイド100にはそれぞれトーションスプリング110が係合され、当該トーションスプリング110によってベースプレート10の内方向へと付勢されていることを特徴とするものである。
The invention according to
次に、請求項2に係る発明は、請求項1に記載したリクライニング装置200において、外方端から内方端に向かって漸次幅が狭く形成された可動ガイド100は、ロックギア40側の摺動面105はロックギア40の移動方向と平行に設けられ、固定ガイド30側の摺動面106は前記ロックギア40側の摺動面105に対し傾斜して設けられてなることを特徴とするものである。
Next, according to a second aspect of the present invention, in the reclining
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載したリクライニング装置200において、ロックギア40(図5)は、内方端から外方端に向かって漸次幅が狭く形成されると共に、当該ロックギア40における固定ガイド30側の摺動面106は、該ロックギア40の移動方向と平行に設けられ、外方端から内方端に向かって漸次幅が狭く形成された可動ガイド100は、ロックギア40側の摺動面105はロックギア40の移動方向に対し傾斜して設けられ、固定ガイド30側の摺動面106は前記ロックギア40側の摺動面105に対し傾斜して設けられてなることを特徴とするものである。
Further, according to a third aspect of the present invention, in the reclining
さらに、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載したリクライニング装置200において、一方端が可動ガイド100に係合されたトーションスプリング110は、その他方端はカム50に係合されており、これら可動ガイド100とカム50とを相互に引き寄せるように付勢していることを特徴とするものである。
Further, the invention according to claim 4 is the reclining
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載したリクライニング装置200において、可動ガイド100の外方端には、ギアプレート20における内歯21と係合可能な外歯102(図6,図7)を設けたことを特徴とするものである。
According to a fifth aspect of the present invention, in the reclining
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載したリクライニング装置200において、可動ガイド100における固定ガイド30側の摺動面106の外方端側に、固定ガイド30と緊密に当接する当接部103を形成し、当該固定ガイドとの間に隙間を発生させるための段部104(図8)を、前記当接部103に連続して形成したことを特徴とするものである。
The invention according to claim 6 is the reclining
請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6の何れかに記載したリクライニング装置200において、カム50が回転することによりギアプレート20の内歯21に対するロックギア40の噛合を解除するとき、前記カム50と同時回転して可動ガイド100を外方向に押し出すリンクプレート120(図3)を備えたことを特徴とするものである。
The invention according to claim 7 is the reclining
請求項8に係る発明の車両用シートは、請求項1乃至請求項7の何れかに記載したリクライニング装置200において、ベースプレート10は、装着される車両用シートのシートフレームを構成するシートクッション側ブラケット300又はシートバック側ブラケット300に対してレーザ溶接されることを特徴とするものである。
The vehicle seat of the invention according to claim 8 is the reclining
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上記手段を採ったことにより得られる効果は、以下の通りである。
まず、請求項1に係る発明のリクライニング装置200は、ロックギア40と固定ガイド30との間に、外方端から内方端に向かって漸次幅が狭く形成された「楔形」の可動ガイド100が配されており、尚かつ、当該可動ガイド100がトーションスプリング110によってベースプレート10の内方向へと付勢されている。そのため、該可動ガイド100はロックギア40と固定ガイド30との間に常に食い込んだ状態となるため、これら固定ガイド30とロックギア40と可動ガイド100とは相互に緊合して、各部材間における隙間が消滅することとなる。
また本請求項に係る発明のリクライニング装置200は、そのベースプレート10に均等間隔をおいて3つの固定ガイド30を設けて、これら3つの固定ガイド30のうち、1つの固定ガイド30の端面どうしの間に、外歯41を備えたロックギア40をそれぞれ配置している。即ち、これら3つのロックギア40は、ギアプレート20の内周面上に形成した内歯21に対して120°の角度を挟んで放射状に押圧するため、1つのロックギア40と其の両側の固定ガイド30との間に生じ得るガタが、他2つのロックギア40による押圧により打ち消されることとなる。
以上から、本請求項に係る発明によれば、シートバックの前後方向へのガタを確実に解消でき、尚かつ、確実なロック及びその解除が可能となるという効果を奏することとなる。
The effects obtained by adopting the above means are as follows.
First, the
Further, the
As described above, according to the present invention, the backlash of the seat back in the front-rear direction can be surely eliminated, and an effect that a reliable lock and release thereof can be achieved.
次に、請求項2に係る発明のリクライニング装置200においては、可動ガイド100におけるロックギア40側の摺動面105がロックギア40の移動方向に対して平行に設けられているため、該可動ガイド100がロックギア40に食い込むことによる該ロックギア40の固着という事態を回避できる。従って、本請求項に係る発明によれば、シートバックの前後方向へのガタを確実に解消でき、尚かつ、確実なロック及びその解除が可能となるという効果を奏することとなる。
Next, in the
また、請求項3に係る発明のリクライニング装置200におけるロックギア40は、内方端から外方端に向かって漸次幅が狭く形成されると共に、当該ロックギア40における固定ガイド30側の摺動面106は、該ロックギア40の移動方向と平行に設けられている。従って、当該ロックギア40における可動ガイド100側には傾斜面が構成される。そして、この傾斜面と固定ガイド30との間に「楔形」の可動ガイド100が介入し、その摺動面どうしを密着させ、当該ロックギア40における外歯41がギアプレート20の内歯21に係合することにより、該ギアプレート20の回転(即ち、リクライニング)をロックすることとなる。一方、リクライニングのロックを解除する際には、センターシャフト70を回転させてロックギア40における外歯41とギアプレート20における内歯21との噛合を解除することとなる。この点、本請求項においては、ロックギア40と可動ガイド100との当接面が該ロックギア40の移動方向に対して傾斜しているため、ロックギア40が内方向に引き込まれた際にも、これらロックギア40と可動ガイド100との間で殆ど摩擦が生じることなく相互に離間させることができる。従って、本請求項に係る発明によれば、請求項1の効果に加え、ロックの解除に際し、敢えてリンクプレート120(後述)によって可動ガイド100を外方へ押し出さなくとも、ロックギア40を内方向へとスムースに引き込むことができるため、少ない部品点数でリクライニング装置200を構成することができるという効果を奏するのである。
Further, the
さらに、請求項4に係る発明のリクライニング装置200においては、3本のトーションスプリング110が、それぞれ一方端にカム50を係合させ、他方端に可動ガイド100を係合させて各々引き込んでいるため、当該可動ガイド100を内方向へと付勢できるのは勿論のこと、前記カム50を3方向から均等に回転付勢することとなる。従って、本請求項に係る発明によれば、前記カム50に対し偏心方向への付勢力が及ばないことから、該カム50をベースプレート10の中心で回転させることができる。即ち、該カム50の押圧力が、3つのロックギア40のうち何れか1つに偏ることなく均等に及ぶため、これら両方のロックギア40の外歯41がギアプレート20の内歯21にそれぞれ噛合して、確実なロックが実現するのである。
Furthermore, in the
請求項5に係る発明のリクライニング装置200においては、可動ガイド100の外方端に外歯102を有している。そのため、車両衝突時など、当該リクライニング装置200に過大な荷重が入力されたときには、ギアプレート20からロックギア40へと回転荷重が及び、該ロックギア40が固定ガイド30との間で可動ガイド100を押圧するように作用することとなる。ここで当該可動ガイド100は、外方端から内方端に向かって漸次幅が狭く形成されていることから、ベースプレート10の外方向に押し出される。そのため、該可動ガイド100の外方端に形成した外歯102がギアプレート20の内歯21へと近接すると共に噛合して、ギアプレート20の回転を前記ロックギア40と共に規制するのである。従って、本請求項に係る発明によれば、車両衝突事故発生時等、過大な荷重が本リクライニング装置200に及んだ際は、ロックギア40と共に可動ガイド100がギアプレート20の回転を規制するため、車両衝突時に伴う乗員の意図しないシートバックの傾動を防止することができるのである。
In the
請求項6に係る発明のリクライニング装置200おける可動ガイド100は、その固定ガイド30側を「当接部103」及び「段部104」からなるなだらかな二段形状としている。そのため、当該可動ガイド100は、前記固定ガイド30に対して専ら当接部103で密着することとなる。従って、本請求項に係る発明によれば、固定ガイド30の形成寸法に若干の誤差が生じたとしても、可動ガイド100は必然的に外方端側にて前記固定ガイド30と緊密に密接するため、シートバックの前後方向に対するガタの発生を確実に防止することが可能となるのである。
The
請求項7に係る発明のリクライニング装置200では、ロックを解除すべくカム50を回転させたとき、当該カム50と同時回転するリンクプレート120が可動ガイド100を外方向に押し出すことができる。即ち、固定ガイド30とロックギア40との間で緊合している楔形の可動ガイド100を外方向に押し出すことにより、当該可動ガイド100とロックギア40との間に隙間が発生するため、当該ロックギア40の摺動が可能となる。そのため、本請求項に係る発明によれば、上述の効果に加え、ロックの解除がより一層確実なものとなるという効果を奏するものである。
In the
請求項8に係る発明においては、上記請求項1乃至請求項7の何れかに記載したリクライニング装置200におけるベースプレート10が、装着される車両用シートのシートフレームを構成するシートクッション側ブラケット300又はシートバック側ブラケット300に対してレーザ溶接されるため、接合に際し、ベースプレート10へのエンボス加工部を少なくすることができ、尚かつ、ブラケット300側に大きな開口部を設ける必要がない。従って本請求項に係る発明によれば、各構成部材への塑性加工を最小限に抑えることができるので、高い強度を備えた車両用シートを提供することができるのである。
In the invention according to claim 8, the
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以下、本発明に係るリクライニング装置200を、実施例を用いて説明する。
Hereinafter, a
(実施例1)
図1乃至図4は、実施例1に係るリクライニング装置200を示すものである。本実施例に係るリクライニング装置200は、「ベースプレート10」と「ギアプレート20」と「固定ガイド30」と「ロックギア40」と「カム50」と「スプリング」と「センターシャフト70」と「可動ガイド100」と「トーションスプリング110」と「リンクプレート120」とを有するものである。以下、各構成要素毎に説明する。
Example 1
1 to 4 show a
まず「ベースプレート10」は、リクライニング装置200の基台を構成するものであって、車両用シートにおけるシートクッション又はシートバックの何れか一方に固定されるものである。このベースプレート10は、シートバックの荷重及び乗員の体重を支持可能な強度とする必要がある。従って、鋼鈑をプレス加工或いは切削加工することによって構成することが考えられる。なお、本実施例において当該ベースプレート10は、鋼鈑にプレス加工を施すことによって外形を円形に構成すると共に後述する固定ガイド30を構成し、これをシートクッション側に固定されるものとしている。
First, the “
次に「ギアプレート20」は、上記ベースプレート10に対して回転可能に組み付けられると共に、車両用シートにおけるシートクッション又はシートバックの(ベースプレート10が固定されていない)何れか他方に固定されるものである。このギアプレート20は、シートバック(又はシートクッション)が固定される面とは反対側の内周に「内歯21」を形成している。この内歯21は後述するロックギア40の外歯41と噛合可能なものであり、当該ロックギア40との噛合により、シートバックの前後方向への傾動をロックするものである。このギアプレート20は、シートバックの荷重及び乗員の体重を支持可能な強度とする必要がある。従って、鋼鈑をプレス加工或いは切削加工することによって構成することが考えられる。なお、本実施例において当該ギアプレート20は、鋼鈑にプレス加工を施すことによって外形を円形に構成すると共に内歯21を構成し、これをシートバック側に固定されるものとしている。
Next, the “
また「固定ガイド30」は、上記ベースプレート10における偏心の3箇所に均等間隔をおいて一体的に設けられると共に、当該「間隔」内で、後述するロックギア40及び可動ガイド100をそれぞれ挟持するものである。この固定ガイド30には、シートバックの荷重及び乗員の体重が集中するため、これらの荷重を支持可能な強度とする必要がある。従って、鋼鈑をプレス加工或いは切削加工することによって構成することが考えられる。なお、本実施例において当該固定ガイド30は、鋼鈑をプレス加工してベースプレート10を構成する際、120°の角度を挟んだ位置に、裏側から金型で押し出すことにより扇状に突出させて構成するものとしている。
Further, the “fixed
さらに「ロックギア40」は、その両側面を平行に形成して上記固定ガイド30における端面どうしの間を摺動可能とすると共に、当該両側面どうしを結ぶ一辺に「外歯41」を形成して上記ギアプレート20の内歯21との噛合を可能とするものである。このロックギア40は、その外歯41がギアプレート20の内歯21に噛合した際には、ギアプレート20からの荷重を第一次的に負担するため、このような荷重にも耐えられる強度にて構成する必要がある。従って当該ロックギア40は、鋼鈑をプレス加工或いは切削加工することによって母材を形成した後に焼入れを行うか、或いは、鍛造するなどして構成することが考えられる。なお、本実施例において当該ロックギア40は、鋼鈑をプレス加工した後に焼入れをして構成するものとし、更には、後述するリンクプレート120との接合を可能とすべく、突起部42が設けられている。また、図面上明確に表れてはいないが、当該ロックギア40は、その両側摺動面43の中央付近を窪ませて形成されている。即ち、両側の中央付近がくびれた状態となっているのである(図4参照)。そのため、当該ロックギア40は、(ベースプレートを基準として)外側端部付近と内側端部付近の2箇所で、固定ガイド30又は可動ガイド100と当接することとなる。つまり、斯様に構成することにより、各部材を完全な平面に形成して相互に密着させた場合に比して、当該ロックギア40の摺動をより容易なものとすることができるのである。
Furthermore, the “
「カム50」は、上記ベースプレート10の略中心位置に配置され後述のシャフト70を挿通されて、当該シャフト70と同時回転することにより上記ロックギア40の移動(摺動)を制御するものである。即ち、当該カム50の回転によって、当該ロックギア40のギアプレート20に対する噛合及びその解除が行われ、ひいては、本リクライニング装置200が装着されたシートバックの前後方向における傾動のロック及びその解除が行われるのである。なお、本実施例において当該カム50には、後述するセンターシャフト70の角柱部71を挿通可能な角穴52を穿設すると共に、後述するリンクプレート120との接合を可能とすべく2つの突起部51が設けられている。
The “
「スプリング」は、上記カム50を回転付勢して、上記ロックギア40がギアプレート20の内歯21に噛合した状態を維持するものである。本実施例において当該スプリングは、次述するセンターシャフト70に渦巻きバネ(図示しない)を装着することによって回転付勢するものとしている。
The “spring” rotates the urging force of the
「センターシャフト70」は、ベースプレート10及びギアプレート20の中心部にそれぞれ穿設された貫通穴に挿通して、これらベースプレート10及びギアプレート20を同軸枢支するものである。更に当該センターシャフト70は、別部材に係る「操作レバー」(不図示)が装着されるものであり、乗員が当該操作レバーを手動操作した場合には、上記ベースプレート10とギアプレート20との間において挿通されたカム50及びリンクプレート120が同時回転して、上記ロックギア40のギアプレート20に対する噛合及びその解除が行われることとなる。なお、本実施例において当該センターシャフト70は、鋼材を切削加工することによって構成している。より具体的には、当該センターシャフト70の略中間部付近には、上記カム50及びリンクプレート120に形成した角穴121に挿通可能な角柱部71が設けられている。そして、該センターシャフト70における一方の端部には操作レバーを装着可能に構成すると共に、他方の端部には(図示しない)連結シャフトとの連結が可能なセレーション73を形成している。何故なら、リクライニング装置200は車両用シートの左右両側の連結部に装着されるものであるところ、シート左側のリクライニング装置200におけるカム50の回転と、シート右側のリクライニング装置200におけるカム50の回転とを、連結シャフトを介して同期させる必要があるからである。
The “
「可動ガイド100」は、一方端から他方端に向かって漸次幅が狭くなるよう「楔形」に形成して、上記ロックギア40と固定ガイド30との間に摺動可能に介在させるものである。当該可動ガイド100には後述のスプリングが係合されており、当該スプリングによってベースプレート10の内方向へと付勢される。斯様に構成することにより、当該可動ガイド100は上記ロックギア40と固定ガイド30との間に常に食い込んだ状態となり、これら固定ガイド30とロックギア40と可動ガイド100とが相互に緊合して(堅く合わさって)、各部材間における隙間が消滅する。そのため、シートバックの前後方向におけるガタが解消されることとなる。また、当該可動ガイド100は、ロックギア40側の摺動面105がロックギア40の移動方向に対して平行に設けられるため、該可動ガイド100がロックギア40に食い込むことによる該ロックギア40の固着という事態は起こらない。なお、本実施例において当該可動ガイド100は、鋼鈑を楔形にプレス加工した後に焼入れをして構成するものとし、更には、後述するリンクプレート120との接合を可能とすべく、突起部101が設けられている。また、図面上明確に表れてはいないが、当該可動ガイド100は、その両側摺動面105,106の中央付近を窪ませて形成されている。即ち、両側の中央付近がくびれた状態となっているのである(図4参照)。そのため、当該可動ガイド100は、(ベースプレートを基準として)外側端部付近と内側端部付近の2箇所で、固定ガイド30又はロックギア40と当接することとなる。つまり、斯様に構成することにより、各部材を完全な平面に形成して相互に密着させた場合に比して、当該可動ガイド100の摺動をより容易なものとすることができるのである。
The “
「トーションスプリング110」は、固定ガイド30とロックギア40との間に介在させた可動ガイド100に係合されて、該可動ガイド100をベースプレート10の内方向へと引き寄せるよう付勢するものである。本実施例において当該スプリングは、円弧状の棒状部材からなるトーションスプリング110にて構成して、その両端を屈曲させて係合部を構成したものである。当該トーションスプリング110を押し広げて、一方の係合部を可動ガイド100に係合させ、他方の係合部をカム50に係合させる。このように係合させることによって、当該トーションスプリング110が断面円周方向に捻られることとなり、此に抗する方向へ付勢力が発生する結果として、上記可動ガイド100とカム50とを相互に引き寄せることとなるのである。本実施例では、当該トーションスプリング110をいわば「三つ巴」状態に配置して、可動ガイド100とカム50とを結合しているが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、ベースプレート10側に(図示しない)被係合部を設けるなどして、各々の可動ガイド100をカム50の動きと切り離して付勢することも考えられる。
The “
そして「リンクプレート120」は、上記カム50が回転することによりギアプレート20の内歯21に対するロックギア40の噛合を解除するときに(より好適には、ギアプレート20の内歯21に対するロックギア40の噛合の解除に先だって)、前記カム50と同時回転して可動ガイド100を外方向に押し出すものである。本発明においては、「ガタ」の原因となる固定ガイド30とロックギア40との間の「隙間」を解消するべく、固定ガイド30とロックギア40との間に可動ガイド100を介在させると共に、これらは強固に緊合した状態となっている。かかる状態においてシートバックの傾動のロックを解除すべくカム50を回転させただけでは、当該ロックギア40は固定ガイド30と可動ガイド100との間で固着して、該ロックギア40のギアプレート20に対する噛合が解除されない場合も生じうる。従って、ロックギア40をベースプレート10内方向への引き込むのに際して(先立って)、可動ガイド100を外方向に押し出すことによって当該可動ガイド100とロックギア40との緊合を解除して、当該ロックギア40が自由に摺動できるようにしたのである。なお、本実施例において当該リンクプレート120は、薄鈑にて構成した円形の中心位置に前記シャフト角柱部71を挿通可能な角穴121を穿設し、前記カム50の突起部51を挿通可能な丸穴122を穿設して、前記ロックギア40の突起部42を挿通可能な略扇状の穴123を穿設すると共に、当該円形の外周3箇所に前記可動ガイド100の突起部101を当接可能な凸部124を設けてなるものである。ここで、当該リンクプレート120は、該リンクプレート120を回転させた際、前記「略扇状の穴123」の外側縁がロックギア40の突起部42に当接するよりも早いタイミングで、前記「凸部124」が可動ガイド100の突起部101に当接するように設定している。そのため、本リクライニング装置200のロック解除を行うべくセンターシャフト70を回転させた際には、先ずリンクプレート120の凸部124が可動ガイド100の突起部101を外方向に押し出し、しかる後、当該リンクプレート120略扇状の穴123によってロックギア40を内方向に向けてスムースに引き込むこととなるため、各部材間における負荷を軽減することが可能となるのである。
The “
続いて、上記構成からなる本実施例に係るリクライニング装置200の動作について、図1乃至図4を用いて説明する。
Next, the operation of the
まず、本実施例に係るリクライニング装置200においてシートバックの前後方向における傾動をロックする場合、乗員は操作レバーを開放した状態となる。操作レバーの開放時には、図1及び図3に示すように、スプリング(図示しない)によって図面上時計回り方向に付勢されたカム50が回転し、ロックギア40が固定ガイド30に沿ってベースプレート10における外方向へと押し出されるように摺動し、当該ロックギア40の外歯41がギアプレート20内周の内歯21へと噛合して、シートバックの前後方向における傾動がロックされることとなる。このとき、当該ロックギア40と固定ガイド30との間にはトーションスプリング110によって付勢された可動ガイド100が強固に食い込むこととなり、これら固定ガイド30とロックギア40と可動ガイド100とは相互に緊合して、各部材間における隙間が消滅することとなる。そのため当該シートバックは、傾動がロックされた状態においても前後方向へのガタが発生しないのである。
First, in the
一方、本実施例に係るリクライニング装置200においてシートバックの前後方向における傾動のロックを解除する場合、乗員は操作レバーを引き上げる(又は、押し下げる)こととなる。操作レバーの回動によって当該操作レバーが装着されたセンターシャフト70が回転するのに伴い、図2及び図4に示すように、センターシャフト70が挿通されたカム50及びリンクプレート120も同時に回転することとなる。カム50の回転によって当該カム50とロックギア40との間に隙間が生じる。また、リンクプレート120の回転によって該リンクプレート120に係る凸部124が可動ガイド100の突起部101に当接して、該可動ガイド100をベースプレート10における外方向へと押し出して、該可動ガイド100と固定ガイド30とロックギア40との強固な緊合を解除する。その後、当該リンクプレート120に係る略扇状の穴123の外側縁がロックギア40の突起部42に当接して当該ロックギア40が内方向に向けてスムースに引き込まれて、シートバックの前後方向における傾動が可能な状態となる。これら一連の動作を、若干タイミングをずらしながらほぼ同時に行われることとなる。
On the other hand, in the
(実施例2)
図5は、実施例2に係るリクライニング装置200を示すものである。本実施例に係るリクライニング装置200は、上記実施例1と多くの部分で共通するため、特に上記実施例1と異なる構成につき詳説し、共通する構成についてはその説明を省略する。図5に示すように、本実施例においてロックギア40は、内方端から外方端に向かって漸次幅が狭く形成されると共に、当該ロックギア40における固定ガイド30側の摺動面106は、該ロックギア40の移動方向と平行に設けられている。そのため、当該ロックギア40における可動ガイド100側には傾斜面が構成される。そして、この傾斜面と固定ガイド30との間に「楔形」の可動ガイド100が介入し、その摺動面どうしを密着させ、当該ロックギア40における外歯41がギアプレート20の内歯21に係合することにより、該ギアプレート20の回転(即ち、リクライニング)をロックすることとなる。一方、リクライニングのロックを解除する際には、センターシャフト70を回転させてロックギア40における外歯41とギアプレート20における内歯21との噛合を解除することとなる。この点、本実施例においては、ロックギア40と可動ガイド100との当接面が該ロックギア40の移動方向に対して傾斜しているため、ロックギア40が内方向に引き込まれた際にも、これらロックギア40と可動ガイド100との間で殆ど摩擦が生じることなく相互に離間させることができる。従って、本実施例によれば、ロックの解除に際し、敢えてリンクプレート120によって可動ガイド100を外方へ押し出さなくとも、ロックギア40を内方向へとスムースに引き込むことができるため、少ない部品点数でリクライニング装置200を構成することができるのである。勿論、リンクプレート120を備える構成としてもよい。
(Example 2)
FIG. 5 shows a
(実施例3)
図6及び図7は、実施例3に係るリクライニング装置200を示すものである。本実施例に係るリクライニング装置200は、上記実施例1と多くの部分で共通するため、特に上記実施例1と異なる構成につき詳説し、共通する構成についてはその説明を省略する。図6に示すように、本実施例において可動ガイド100は、その外方端にギアプレート20における内歯21と係合可能な外歯102を有している。そのため本実施例によれば、車両衝突時など、当該リクライニング装置200に過大な荷重が入力されたときには、ギアプレート20からロックギア40へと回転荷重が及び、該ロックギア40が固定ガイド30との間で可動ガイド100を押圧するように作用することとなる。ここで当該可動ガイド100は、外方端から内方端に向かって漸次幅が狭く形成されていることから、図7に示すように、ベースプレート10の外方向に押し出される。そのため、該可動ガイド100の外方端に形成した外歯102がギアプレート20の内歯21へと近接すると共に噛合して、ギアプレート20の回転を前記ロックギア40と共に規制することとなる。即ち、本実施例によれば、車両衝突事故発生時等、過大な荷重が本リクライニング装置200に及んだ際は、ロックギア40と共に可動ガイド100がギアプレート20の回転を規制するため、車両衝突時に伴う乗員の意図しないシートバックの傾動を防止することができるのである。尚、本実施例においては、説明の便宜上リンクプレート120は特段図示していないが、勿論、此を備える構成としてもよい。
(Example 3)
6 and 7 show a
(実施例4)
図8は、実施例4に係るリクライニング装置200における可動ガイド100付近を拡大して示す図である。本実施例に係るリクライニング装置200は、上記実施例1と多くの部分で共通するため、特に上記実施例1と異なる構成につき詳説し、共通する構成についてはその説明を省略する。図8に示すように、本実施例において可動ガイド100は、該可動ガイド100における固定ガイド30側の摺動面106の外方端側に、固定ガイド30と緊密に当接する当接部103を形成し、当該固定ガイドとの間に隙間を発生させるための段部104を、前記当接部103に連続して形成してなるものである。かかる構成を採ることにより、当該可動ガイド100は、前記固定ガイド30に対して専ら当接部103で密着することとなる。従って、本実施例によれば、固定ガイド30の形成寸法に若干の誤差が生じたとしても、可動ガイド100は必然的に外方端側にて前記固定ガイド30と緊密に密接するため、シートバックの前後方向に対するガタの発生を確実に防止することが可能となる。尚、本実施例においては、説明の便宜上リンクプレート120は特段図示していないが、勿論、此を備える構成としてもよい。
Example 4
FIG. 8 is an enlarged view of the vicinity of the
(実施例5)
図9又は図10は、実施例5に係るリクライニング装置200と、当該リクライニング装置200が装着される車両用シートのシートフレームを構成するブラケット300の一部を示すものである。まず図9に示す実施形態は、ベースプレート10裏面における3箇所に凸部11を突設させ、これら凸部11をブラケット300の3箇所に設けた穿孔部301内に進入させ、しかる後、当該箇所にアーク溶接を施して溶接部302を構成し、両部材を離間不可に一体化したものである。次に図10に示す実施形態は、ベースプレート10裏面における3箇所に凸部11を突設させ、これら凸部11をブラケット300の3箇所に設けた穿孔部301内に進入させ、しかる後、当該箇所にレーザ溶接を施して溶接部302を構成し、両部材を離間不可に一体化したものである。特に、レーザ溶接を用いた場合には、接合に際し、ベースプレート10へのエンボス加工部を少なくすることができ、尚かつ、ブラケット300側に大きな開口部を設ける必要がない。即ち、各構成部材への塑性加工を最小限に抑えることができるので、高い強度を備えた車両用シートを提供することができるのである。
(Example 5)
FIG. 9 or FIG. 10 shows a part of a
10 ベースプレート
11 凸部
20 ギアプレート
21 内歯
30 固定ガイド
31 外端部
32 ガイドブロック
40 ロックギア
41 外歯
42 突起部
43 摺動面
50 カム
51 突起部
52 角穴
70 センターシャフト
71 角柱部
73 セレーション
100 可動ガイド
101 突起部
102 外歯
103 当接部
104 段部
105 ロックギア側の摺動面
106 固定ガイド側の摺動面
110 トーションスプリング
120 リンクプレート
121 角穴
122 丸穴
123 略扇状の穴
124 凸部
125 切り欠き部
200 リクライニング装置
300 ブラケット
301 穿孔部
302 溶接部
DESCRIPTION OF
Claims (8)
当該ベースプレートに対して回転可能に組み付けられると共に、シートクッション又はシートバックの何れか他方に固定され、内歯を有するギアプレートと、
前記ベースプレートに均等間隔をおいて設けられた3つの固定ガイドと、
これら3つの固定ガイドどうしの間にそれぞれ配置され、該固定ガイドの側端面に沿って摺動して、前記ギアプレートにおける内歯と係合可能な外歯を有するロックギアと、
当該ロックギアの移動を制御して、ロックギアをギアプレートの内歯に噛合させるカムと、
当該カムを回転付勢して、前記ロックギアがギアプレートの内歯に噛合した状態を維持するスプリングと、
前記カムを回転駆動させ、ロックギアとギアプレートとの噛合を解除することが可能なセンターシャフトと、を備えるリクライニング装置において、
前記ロックギアと固定ガイドとの間には、摺動可能な可動ガイドをそれぞれ介在させており、
これら可動ガイドは、外方端から内方端に向かって漸次幅が狭く形成され、
各可動ガイドにはそれぞれトーションスプリングが係合され、当該トーションスプリングによってベースプレートの内方向へと付勢されていることを特徴とするリクライニング装置。 A base plate which is circular and is fixed to either the seat cushion or the seat back;
A gear plate rotatably assembled to the base plate and fixed to either the seat cushion or the seat back, and having an internal tooth;
Three fixed guides provided at equal intervals on the base plate;
A lock gear which is disposed between the three fixed guides and has outer teeth which slide along the side end surfaces of the fixed guides and which can be engaged with the inner teeth of the gear plate;
A cam for controlling the movement of the lock gear to mesh the lock gear with the internal teeth of the gear plate;
A spring for rotating and energizing the cam to maintain the lock gear meshed with the internal teeth of the gear plate;
In a reclining device comprising a center shaft capable of rotationally driving the cam and releasing the engagement between the lock gear and the gear plate,
A slidable movable guide is interposed between the lock gear and the fixed guide,
These movable guides are formed so that the width gradually decreases from the outer end toward the inner end,
A reclining device characterized in that a torsion spring is engaged with each movable guide and is urged inward of the base plate by the torsion spring.
外方端から内方端に向かって漸次幅が狭く形成された可動ガイドは、
ロックギア側の摺動面はロックギアの移動方向と平行に設けられ、固定ガイド側の摺動面は前記ロックギア側の摺動面に対し傾斜して設けられてなることを特徴とするリクライニング装置。 The reclining device according to claim 1,
The movable guide formed with a gradually narrowing width from the outer end toward the inner end is
The sliding surface on the lock gear side is provided in parallel with the moving direction of the lock gear, and the sliding surface on the fixed guide side is inclined with respect to the sliding surface on the lock gear side. apparatus.
ロックギアは、内方端から外方端に向かって漸次幅が狭く形成されると共に、当該ロックギアにおける固定ガイド側の摺動面は、該ロックギアの移動方向と平行に設けられ、
外方端から内方端に向かって漸次幅が狭く形成された可動ガイドは、
ロックギア側の摺動面はロックギアの移動方向に対し傾斜して設けられ、固定ガイド側の摺動面は前記ロックギア側の摺動面に対し傾斜して設けられてなることを特徴とするリクライニング装置。 The reclining device according to claim 1,
The lock gear is formed so that the width gradually decreases from the inner end toward the outer end, and the sliding surface on the fixed guide side of the lock gear is provided in parallel with the moving direction of the lock gear,
The movable guide formed with a gradually narrowing width from the outer end toward the inner end is
The sliding surface on the lock gear side is inclined with respect to the moving direction of the lock gear, and the sliding surface on the fixed guide side is inclined with respect to the sliding surface on the lock gear side. Reclining device.
一方端が可動ガイドに係合されたトーションスプリングは、その他方端はカムに係合されており、これら可動ガイドとカムとを相互に引き寄せるように付勢していることを特徴とするリクライニング装置。 The reclining device according to any one of claims 1 to 3,
A torsion spring having one end engaged with a movable guide is engaged with a cam at the other end, and the reclining device urges the movable guide and the cam toward each other. .
可動ガイドの外方端には、ギアプレートにおける内歯と係合可能な外歯を設けたことを特徴とするリクライニング装置。 The reclining device according to any one of claims 1 to 4,
A reclining device characterized in that an outer tooth that can be engaged with an inner tooth of a gear plate is provided at an outer end of the movable guide.
可動ガイドにおける固定ガイド側の摺動面の外方端側に、固定ガイドと緊密に当接する当接部を形成し、
当該固定ガイドとの間に隙間を発生させるための段部を、前記当接部に連続して形成したことを特徴とするリクライニング装置。 In the reclining apparatus in any one of Claim 1 thru | or 5,
On the outer end side of the sliding surface on the fixed guide side in the movable guide, a contact portion that comes into close contact with the fixed guide is formed,
A reclining device, wherein a step portion for generating a gap between the fixed guide and the contact portion is formed continuously with the contact portion.
カムが回転することによりギアプレートの内歯に対するロックギアの噛合を解除するとき、前記カムと同時回転して可動ガイドを外方向に押し出すリンクプレートを備えたことを特徴とするリクライニング装置。 The reclining device according to any one of claims 1 to 6,
A reclining device comprising a link plate that simultaneously rotates with the cam and pushes the movable guide outward when the cam rotates to release the engagement of the lock gear with the internal teeth of the gear plate.
ベースプレートは、装着される車両用シートのシートフレームを構成するシートクッション側ブラケット又はシートバック側ブラケットに対してレーザ溶接されることを特徴とするリクライニング装置。 The reclining device according to any one of claims 1 to 7,
The reclining device, wherein the base plate is laser-welded to a seat cushion side bracket or a seat back side bracket constituting a seat frame of a vehicle seat to be mounted.
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