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JP5048165B1 - 回転処理装置のシール機構 - Google Patents

回転処理装置のシール機構 Download PDF

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JP5048165B1
JP5048165B1 JP2012131796A JP2012131796A JP5048165B1 JP 5048165 B1 JP5048165 B1 JP 5048165B1 JP 2012131796 A JP2012131796 A JP 2012131796A JP 2012131796 A JP2012131796 A JP 2012131796A JP 5048165 B1 JP5048165 B1 JP 5048165B1
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    • B04CENTRIFUGAL APPARATUS OR MACHINES FOR CARRYING-OUT PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES
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  • Gasket Seals (AREA)
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Abstract

【課題】圧力容器をなすケーシングの開口部と該開口部を貫通する回転処理機構の連結部との隙間をリング状のシール部材で封止するにあたり、シール部材の封止特性を高める
【解決手段】ケーシングの内部雰囲気に接する側から順にフッ素系樹脂材料の層、ゴム系樹脂材料の層、ナイロン系材料の基布を積層した三層構造であり、且つ、山形に湾曲した中央の部分と、ケーシング及び連結部のクランプ手段に挟持される少なくとも二山の凸部が形成された両端の部分を含む断面形状に設計されたシール部材を採用したことにより、回転処理機構の連結部が配置されるケーシングの開口部の封止特性を高めることができ、さらに回転動作時に発生する揺れ(振動)によって封止特性が低下することを抑制することが可能となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば遠心分離機などの回転処理装置に関する。
例えば特許文献1に開示されているデカンタタイプの遠心分離機は、被処理液に遠心力を付与して分離操作を実行する回転処理装置である。遠心分離機は、ケーシング内に回転体であるボウルとスクリューコンベアが配置されており、ボウルを回転させる駆動機構(例えば駆動モーター)がケーシング外に配置されている。スクリューコンベアは、差速発生装置であるギアボックスを介して駆動モーターの動力が伝達され、ボウルと間に相対的な差速をもって回転する。ボウルの回転軸となるシャフトは、ケーシングの開口部を貫通する連結部に軸支されており、ケーシング外にまで延びたシャフトの端部に駆動モーターの動力が伝達されるように構成されている。連結部は、ベアリング等の軸受機構及びグランドパッキン等のシール機構を含んでいる。
ケーシングは、不純物が混入しないように気密構造にされる。特に、処理物が化学品や食品の場合、ケーシング内への不純物の混入や化学品等の漏洩を防止するために、可能な限りケーシングの気密を維持する必要がある。そのため、特許文献1においても封止特性を向上させたメカニカルシールが報告されている。特許文献1に報告されているメカニカルシールは、ギアボックスに適用される。一方、ケーシングの開口部と連結部との隙間を封止するシール機構には、一般的に、樹脂系材料で形成される平坦でリング状のシール部材が使用される。シール部材は、内周縁の領域(被クランプ部)を連結部のクランプ手段(挟圧手段)で挟持され、外周縁の領域(被クランプ部)をケーシングのクランプ手段(挟圧手段)で挟持される。クランプ手段は、ケーシング内圧に応じた必要な圧力でシール部材をクランプする必要がある。一般的に、クランプ手段は、ボルトやネジ機構で締付ける構造となっており、ボルト等を必要なトルクで締付けるようにしている。
特開2012−7634号公報
しかしながら、ケーシングの開口部と連結部との隙間を封止するシール部材は、封止特性が必ずしも充分でないという問題があった。特に、高圧(例えば、0.6MPa以上)となる運転条件に設定した場合に、耐圧不良による漏れが発生する場合がある。さらに、回転体を有する装置においては、回転時に、ケーシングに対して回転体が偏心運動するため、クランプ部を挟圧する手段に緩みが生じて、封止特性が低下する場合がある。特許文献1のような竪型のデカンタの場合、回転体であるボウルを懸架支持しているため、回転動作時に発生する揺れ(振動)が封止特性を低下させる原因となることが多い。
さらに、従来のシール部材は、クランプする面の面圧が高く、ボルト等の締付けに高いトルクを必要とする問題があった。面圧が高い場合、取付不良やボルト等の緩みなどを起こすことが多く、装置への取り付け作業が容易でないという問題もあった。
本発明は、一例として挙げた上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、圧力容器をなすケーシングの開口部と該開口部を貫通する回転処理機構の連結部との隙間をリング状のシール部材で封止するにあたり、前記シール部材の封止特性を高めることのできる技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、回転体の回転動作に起因してシール部材の封止特性が低下するのを抑えることのできる技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、シール部材の装置への取り付けを容易にすることのできる技術を提供することにある。
(1)本発明の回転処理装置は、圧力容器をなすケーシングと、前記ケーシング内で回転する回転体、前記ケーシング外に配置される前記回転体を回転させる駆動装置、及び前記ケーシングの開口部を貫通して前記回転体と駆動装置とを連結する連結部を含む回転処理機構と、前記ケーシングの開口部と該開口部に位置する連結部との隙間を封止するリング状のシール部材と、を備えた回転処理装置であって、前記シール部材は、前記ケーシングの内部雰囲気に接する側から順にフッ素系樹脂材料の層、ゴム系樹脂材料の層、ナイロン系材料の基布を積層した三層構造であり、且つ、前記シール部材の断面形状が、前記ケーシングと連結部との隙間に配置される山形に湾曲した中央の部分と、前記ケーシング及び前記連結部のクランプ手段に挟持される少なくとも二山の凸部が形成された両端の被クランプ部を含むことを特徴とする。
(2)前記少なくとも二山の凸部は、好ましくは前記シール部材の表面と裏面の両方に形成する。
(3)前記開口部は、前記ケーシングの上部側に形成されており、前記回転体は、連結部に懸架支持されている。
(4)前記回転体は、遠心力の作用によって固体と液体を分離する回転ボウルとスクリューコンベアを含み、前記回転処理装置がデカンタタイプの遠心分離機である。
本発明の回転処理装置によれば、ケーシングの内部雰囲気に接する側から順にフッ素系樹脂材料の層、ゴム系樹脂材料の層、ナイロン系材料の基布を積層した三層構造であり、且つ、山形に湾曲した中央の部分と、ケーシング及び連結部のクランプ手段に挟持される少なくとも二山の凸部が形成された両端の部分を含む断面形状に設計されたシール部材を採用したことにより、回転処理機構の連結部が配置されるケーシングの開口部の封止特性を高めることができ、さらに回転動作時に発生する揺れ(振動)によって封止特性が低下することを抑制することが可能となる。
従って、本発明の回転処理装置は、化学,食品,バイオ関連などの不純物の混入を避けたいとする技術分野に適応することが可能である。また、ケーシング内の圧力が高圧に設定させる運転条件にも対応可能であり、内容物が漏洩するのを抑制した安全な操業を実現することが可能である。
さらに本発明の回転処理装置によれば、前述の構成を有するシール部材を採用したことによって、クランプ手段に挟持される部分の面圧を下げることができるので、取付不良やボルト等の緩みなどを起こすことが少なく、装置への取り付け作業が容易となる。さらに、シール部材の小径化を図ることができるので、益々装置への取り付けが容易になる。
本発明の好ましい実施形態によるデカンタの構成図である。 上記デカンタが採用したシール部材の取り付け位置を示す図である。 上記シール部材の斜視図である。 上記シール部材の断面図である。 上記シール部材をクランプする様子を示す模式図である。 本発明の効果を確認するために行った実施例の結果を説明する図である。
以下、本発明の好ましい実施形態に従う回転処理装置として、デカンタ式の遠心分離機を一例に挙げて説明する。但し、以下に説明する実施形態によって本発明の技術的範囲は何ら限定解釈されることはない。
図1は、本実施形態による遠心分離機の全体構成を示す。図1には、遠心分離機の一例として竪型のデカンタ1を示している。デカンタ1は、回転体であるボウル2を備えている。ボウル2は、内部に被処理液が供給される概ね筒状の回転体であり、固液分離するための遠心力を被処理液に付与する。ボウル2は、外装体であるケーシング3内に配置されており、ケーシング3外に配置されている駆動装置としての駆動モーター31によって、鉛直軸回りに回転可能となっている。
ボウル2の上部側は、フロントハブと称する円盤部材21が配置されており、この円盤部材21に分離液が排出される排出口(分離液排出口)21aが形成されている。一方、ボウル2の下部側には、分離された固形物が排出される排出口(固形物排出口)22が形成されている。また、ボウル2の回転軸となるシャフト21bは、ケーシング3の上部開口部を貫通する連結部21cに軸支されており、ケーシング3外にまで延びたシャフト21bの端部に駆動モーター31の動力が伝達されるように構成されている。連結部21cの内部には、ベアリング等の軸受機構21d及びグランドパッキン等の回転軸シール機構21eが配置されている。駆動モーター31の駆動力は、例えばプーリー32に架け渡された無端の回転ベルト33を通じてボウル2側のプーリー34に伝達される。但し、駆動力の伝達方式が限定されることはない。本実施形態では、ボウル2,連結部21c及び駆動モーター31によって回転処理機構が構成しているが、これらの構成に限定されることはない。
ボウル2の内部には、固形物を固形物排出口22に向けて搬送するスクリューコンベア4が配置されている。スクリューコンベア4は、ボウル2の回転速度に対して差速をもって回転し、螺旋状に形成されたスクリュー羽根41によって固形物を固形物排出口22に向けて搬送する。そのため、差速発生装置であるギアボックス5にボウル2とスクリューコンベア4を連結しており、駆動モーター31によってボウル2を回転させるとギアボックス5を通じて回転速度が変速され、スクリューコンベア5がボウル2の回転速度に対して差速をもって回転される。一方、ボウル2内には、供給ノズル23を通じて被処理液が連続的に供給されており、これにより固形物が分離された分離液が排出口21aから排出(いわゆるオーバーフロー)される。ボウル2から排出された分離液は、ケーシング3の内周面に形成された樋状の液受部35に供給され、さらに液受部35と連通する排出ノズル36を介して装置外に排出される。
ボウル2とスクリューコンベア4の下端側は開口しており、回転するボウル2及びスクリューコンベア4と接触しないように、供給ノズル23の先端23aが開口部に挿入されている。そして、スクリューコンベア4の内部に形成されている空洞(バッファー)に被処理液を供給すると、スクリューコンベア4の胴部に形成されている液吐出孔42を通じて、遠心力の作用によって被処理液がボウル2内に供給される。また、供給ノズル23の先端23aは二重管で形成されており、外側の管がリンス液供給ノズル24に連通している。リンス液は、例えば分離された固形物を洗浄するためにボウル2内に供給することができる。但し、必ずしもリンス液は必要でない。
前述のように、スクリューコンベア4は、ボウル2の回転速度に対して相対的な差速をもって回転する。この「相対的な差速をもって回転する」とは、ボウル2の回転速度よりも遅い速度で回転する場合だけでなく、ボウル2の回転速度よりも速い速度で回転する場合も含まれる。このような差速を形成する方法としては、所望の差速が形成されるギア比にギアボックス5を設計したり、バック駆動モーターを配置してスクリューコンベア4にブレーキトルクをかけたりする方法がある。図1は、バック駆動モーターを用いずに、ギアボックス5のギア比のみで差速を形成するタイプのデカンタ1を示している。ギアボックス5は、例えば特許文献1等に開示されているように公知であるため、詳しい説明は省略する。
続いて、図2−図5を参照しながら、本実施形態によるシール部材について説明する。図2は、シール部材が配置される箇所(図1におけるA)の拡大図である。図3は、シール部材の斜視図であり、図4は、断面図である。また、図5は、シール部材をクランプする様子を示す模式図である。
図2に示すように、シール部材6は、ケーシング3と連結部21cとの隙間100を封止するように配置されている。この隙間100は、例えば約10mm程度である。より詳しくは、ケーシング3と連結部21cとの隙間100を塞ぐようにシール部材6を配置し、シール部材6の内周縁側の領域(被クランプ部)を全周に亘って連結部21c側のクランプ手段で固定し、外周縁側の領域(被クランプ部)を全周に亘ってケーシング3側のクランプ手段で固定する。図2には、クランプ手段の一例として、強度を有する部材(例えば、金属製のリング状の部材)60,61でシール部材6を挟み、ボルトやネジ等の締付け手段62,63によって締付け圧を付与することによってシール部材6を挟持した構成を示している。シール部材6の材料や装置の運件条件によって適宜変更されるが、一例としてボルト等の締付けトルクが8.6Nm×6本となるよう締付け圧を付与する。
続いて、シール部材6の形状等について詳しく説明する。図3に示すように、シール部材6は、円形のリング状に形成されている。シール部材6の寸法は、取り付ける装置の大きさによって適宜設定することができる。一例として、内径が約290mm、外径が約350mm、厚みが約6mmとすることができる。さらに、形状が円形に限定されることはなく、矩形状や楕円形等の種々の形状にすることができる。すなわち、ケーシング3の開口部及び/又は連結部21cの形状に応じて、適宜シール部材6の形状を決定することができる。
また、シール部材6の断面形状(図3のB−B断面)について説明すると、図4に示すように、上方に向かって山形に湾曲した部分64が中央に形成されており、この山形の中央の部分64の両端(すなわち、内周縁側と外周縁側の両方)に、ケーシング3及び連結部21のクランプ手段に挟持される領域(被クランプ部)65,66が形成されている。シール部材6は、山形の中央の部分64がケーシング3と連結部21cとの隙間に配置される。従って、ボウル2を回転させた際に、揺れ等によって連結部21cが偏心運動を起こしても、この山形の部分64の変形によってその偏心移動分を吸収することが可能である。なお、一例として、山形のR(アール)は、外周側を6mm、内周側を2mmに設定することができる。
シール部材6の両端の領域(被クランプ部)65,66は、径方向に間隔をあけて二山の凸部65a,65b,66a,66bが形成されている。各凸部65a,65b,66a,66bは、シール部材6の全周に亘ってリング状に形成するのが好ましい(図3参照)。ここで、非圧縮性の弾性材料を含むシール部材6は、圧縮力に対し、接触面積に比例的な反発力を発生させる。従って、被クランプ部66,67が平坦又は略平坦な場合、固定手段の締付けによる圧縮力が分散し、必要な面圧を得るために高い締付トルクを必要する場合がある。一方、凸部を一山とした場合、平坦に比べるとクランプ手段との接触面積が小さく、少ない圧縮力で高い反発力を発生することによって封止特性が発揮される。他方、一山の場合、ケーシング3の内部(封入側)と外部とを一山の凸部の線接触だけで仕切ることになるため、振動伝達や急減圧の際に発生する取り付け位置の位置ズレに追従し難く、安定的な封止特性が得られない。これに対し、凸部65aと65b,66aと66bによる二山にすると、接触面積が小さく、高い反発力を発生することで高い封止特性が得られる。加えて、二山の場合、山と山の間にある空間(谷の部分)が中間室として作用し、取り付け位置の位置ズレが起きても、封止状態を維持することができる。すなわち、二山にすれば封止状態を安定に保つことが可能である。さらに、シール部材6は少ない圧縮力で高い封止特性が発揮できるので、締付けトルクを低く設定することが可能である。さらに、シール部材6の小径化(すなわち、被クランプ部65,66の幅を小さく設定)することが可能となる。なお、凸部65a,65b,66a,66bは、シール部材6の製作コスト等を考慮すると二山が好ましいが、三山以上にしてもよい。
凸部65a,65b,66a,66bは、被クランプ部65,66の表面及び裏面の両方に形成するのが好ましい。また、凸部65a,65b,66a,66bの高さ及び幅は、特に限定されることはないが、クランプしたときの潰し代に相当する高さに設定することが好ましい。凸部65a,65b,66a,66bの高さ(すなわち、潰し代L1)は、好ましい一例として2mmに設定することができる。
シール部材6は、フッ素系樹脂により形成される下層67、ゴム系樹脂により形成される中間層68、ナイロン系材料により形成される基布(すなわち上層)69の三層構造である。これら三層を構成する部材67,68,69は、それぞれ独立した部材を単に重ねたのではなく、シール部材6の製作過程でこれら三層を構成する部材67,68,69を接着剤や溶着などの方法によって固着した一体物とするのが好ましい。但し、固着手段が限定されることはない。
フッ素系樹脂には、例えばPTFEなどを用いることができる。下層67は、ケーシング3の内部雰囲気と接する面でもあるため、ケーシング3の内部雰囲気(すなわち、装置の処理物)に対して耐食性を有するものを選定するのが好ましい。また、中間層68のゴム系樹脂には、例えばFKM、NBRなどを用いることができる。また、基布(布状の部材)69を構成するナイロン系材料には、例えば6ナイロン、ポリプロピレン などを用いることができる。
各層67,68,69の厚みは、適宜設定することができる。一例として、フッ素系樹脂により形成される下層67が0.8mm、ゴム系樹脂により形成される中間層68が3mm、ナイロン系材料により形成される基布(すなわち上層)69が0.3mmとなるようにすることができる。
一方、クランプ手段は、図5に示すように、被クランプ部65,66を挟む対向面60a,61aが平坦面に形成され、シール部材6の内側の凸部65b,66bの裾の部分に係合するように突出した凸部60b,61bを有することが好ましい。このクランプ手段の凸部60b,61bも、シール部材6の凸部65b,66bと同様に、ケーシング3の内周及び連結部の外周に沿って全周に形成するのが好ましい。
上述のように構成されたシール部材6は、図5に模式的に示すように、クランプ手段である金属部材60,61によって両端の被クランプ部65,66を挟み、さらにボルト等の締付け手段(図2の符号62,63)によって所定の締付けトルクで挟圧することによって、被クランプ部65,66の二山の凸部65a,65b,66a,66bが変形(潰れて)して目的とする圧に耐え得る封止特性が発現するようになっている。このように、本実施形態によるシール部材6は、潰し代に相当する高さに設定した二山の凸部65a,65b,66a,66bがクランプ手段の平坦面60a,61aに対し接触・変形するので、その分において面圧を下げることができる。図5は、変形の様子を模式的に示しているのであって、必ずしも図のような変形状態に限定されない。但し、山と谷が完全に潰れると中間室として作用する空間が無くなり、位置ズレに対応できなくなる。さらに、シール部材6の形状に合うように、クランプ手段の形状をシール部材6の内側の凸部65b,66bの裾の部分に係合するように突出した凸部60b,61bを有することにより、小径化したシール部材6を確実にクランプして封止特性を確保できるようになっている。
以上の通り、上述の実施形態に従うデカンタ1によれば、フッ素系樹脂により形成される下層67、ゴム系樹脂により形成される中間層68、ナイロン系材料により形成される基布(すなわち上層)69の三層構造であって、且つ、その断面形状が中央の山形に形成した部分64と二山の凸部65a,65b,66a,66bを形成した両端の被クランプ部65,66を有する新規なシール部材6を採用したことにより、クランプ手段との総接触面積を減らし、少ない締付圧で必要な面圧を確保して強固なクランプを実現することができる。さらに、山と山の間にある空間(谷の部分)が中間室として作用し、取り付け位置の位置ズレに対応することが可能となる。その結果として、本実施形態によるシール部材6によれば、連結部21cとケーシング3との封止状態を確保及び維持することが可能となる。本発明者らは、高圧運転条件(運転圧力:0.6MPa)での長期運転(1年以上)を達成できたことを確認している。
さらに上述の実施形態によれば、ボウル2の回転動作時に発生する揺れ(振動)によってボウル2が偏心運動をしたとしても、特に中央の山形の部分で偏心移動を吸収することができ、且つ、被クランプ部が強固にクランプされているので、封止特性が低下するのを抑制できる。竪型のデカンタ1のようにボウル2を懸架支持した構成の場合、偏心運動を起こしやすいため、特にこの効果が有効である。
さらに上述の実施形態によれば、フッ素系樹脂により形成される下層67、ゴム系樹脂により形成される中間層68、ナイロン系材料により形成される基布(すなわち上層)69の三層が一体的となっているシール部材6を採用したことにより、封止特性を高めることができ、また装置への取り付けが容易になる。また、上述の構成のシール部材6は、基布69の種類を変えることによってシール部材6自体の強度が調整可能であるという利点がある。
さらに上述の実施形態によれば、従来に比べて締付トルクを小さくしても封止特性を確保できるので、取付不良やボルト等の緩みなどを起こすことが少なく、装置への取り付け作業が容易となる。さらに、シール部材6の小径化を図ることができるので、益々装置への取り付けが容易になる。
続いて、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明する。
本発明者らは、図6に示すように、上述の実施形態によるシール部材6(a)の他にも、上面のみ二山(b)、上下に一山(c)、下面のみ二山(d)、凸部なし(e)のシール部材の封止特性を確認した。その結果を図6に併せて示す。
既述の理由により、(a)のシール部材は、接触面積に基づく封止特性が良好(封止特性:O)であり、且つ、振動等による位置ズレに起因する漏れも起こらなかった(安定性:O)。一方、上下に一山(c)の場合、封止特性は良好(○)であるが、位置ズレに起因する漏れが確認された(安定性:×)。また、凸部なしの平坦なシール部材(e)及び、上面又は下面のいずれかが平坦なシール部材(b)、(d)は、接触面積が大きく圧縮力が分散してしまい、(a)のシール部材と同じ締付トルクでは必要な面圧を確保できなかった(封止特性:×)。
上記の結果について考察すると、以下のように推察する。
すなわち、ゴムも粘弾性であるため、加圧下では応力緩和によって塑性変形を起こし、変形下ではクリープによって塑性変形を起こす。塑性変形すると接触部の封止に必要な面圧が低下するので塑性変形は少ない方が良い。そのため、初期の面圧が長期間にわたり低下しにくい材料、形状が望まれる。
上記シール部材(a)は二山の凸部を有し、その頂点を圧縮することによって部分的に封止面圧を与える構造で、封止面圧を維持した上で全体の締め付け圧力を下げ、合わせて変形の歪を谷の部分に逃がし長期耐久に不利な塑性変形も低減できるようになっている。一方で、一山であると谷部が無いため締め付け圧も増し、塑性変形も大きくなり耐久も好ましくない。従って、凸部があるシール部材(b)〜(d)もそれぞれ効果はあるがシール部材(a)には及ばない。
以上、本発明を具体的な実施形態に則して詳細に説明したが、形式や細部についての種々の置換、変形、変更等が、特許請求の範囲の記載により規定されるような本発明の精神及び範囲から逸脱することなく行われることが可能であることは、当該技術分野における通常の知識を有する者には明らかである。従って、本発明の範囲は、前述の実施形態及び添付図面に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。
1 デカンタ
2 ボウル
21b シャフト
21c 連結部
3 ケーシング
31 駆動モーター
4 スクリューコンベア
5 ギアボックス
6 シール部材
64 山形の中央の部分
65 被クランプ部
66 被クランプ部
67 フッ素系樹脂により形成される下層
68 ゴム系樹脂により形成される中間層
69 ナイロン系材料により形成される基布(上層)
65a,65b,66a,66b 凸部

Claims (4)

  1. 圧力容器をなすケーシングと、
    前記ケーシング内で回転する回転体、前記ケーシング外に配置される前記回転体を回転させる駆動装置、及び前記ケーシングの開口部を貫通して前記回転体と駆動装置とを連結する連結部を含む回転処理機構と、
    前記ケーシングの開口部と該開口部に位置する連結部との隙間を封止するリング状のシール部材と、を備えた回転処理装置であって、
    前記シール部材は、前記ケーシングの内部雰囲気に接する側から順にフッ素系樹脂材料の層、ゴム系樹脂材料の層、ナイロン系材料の基布を積層した三層構造であり、且つ、
    前記シール部材の断面形状が、前記ケーシングと連結部との隙間に配置される山形に湾曲した中央の部分と、前記ケーシング及び前記連結部のクランプ手段に挟持される少なくとも二山の凸部が形成された両端の被クランプ部を含むことを特徴とする回転処理装置。
  2. 前記少なくとも二山の凸部は、前記シール部材の表面と裏面の両方に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転処理装置。
  3. 前記開口部は、前記ケーシングの上部側に形成されており、前記回転体は、連結部に懸架支持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転処理装置。
  4. 前記回転体は、遠心力の作用によって固体と液体を分離する回転ボウルとスクリューコンベアを含み、前記回転処理装置がデカンタタイプの遠心分離機であることを特徴とする請求項1〜3に記載の回転処理装置。
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