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JP5036754B2 - プラント監視装置 - Google Patents

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JP5036754B2 JP2009104653A JP2009104653A JP5036754B2 JP 5036754 B2 JP5036754 B2 JP 5036754B2 JP 2009104653 A JP2009104653 A JP 2009104653A JP 2009104653 A JP2009104653 A JP 2009104653A JP 5036754 B2 JP5036754 B2 JP 5036754B2
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Description

この発明はプラント監視装置に関し、特に、産業プラントのようにポンプやバルブなどの機器や流量計、圧力計などのセンサが大量に配置されているシステムにおいて、センサが検出した運転データを運転員が監視することで、プラントの状態を即時に把握し、安定した運転を行う場合に関する。
プラントは複数の設備で構成されており、各設備にはポンプやバルブなどの操作器や圧力計や流量計などのセンサが多数配置されている。プラントを監視するには、こうした機器がもつ信号を系統図や設備構成図などのGUI(Graphic User Interface)画面上に表示されるシンボルに割り付けて現在値を監視し、あるいはメッセージやグラフィック形式で表示される機器で生じた故障に関する情報を運転員が確認しながら運転を行っていた。
このような状況で、一人の運転員が多くの信号の内容を覚えることは困難になりつつあり、またアラームからどの個所が異常であるかを即時に特定するのが難しいということから、装置の構成を管理し、関連する信号を容易に表示する方法が例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示された方法おいて、運転員の負担を軽減し、運転操作の容易化すべく、プラントを構成する複数の構造タグを階層構造に区分けし、各構造タグに関し、関連する上位の階層の構造タグおよび下位の階層に属する構造タグをそれぞれ記憶しておく、そのためタグ名を覚えておかなくても、上位の階層から下位の階層へ順次関連する構造タグを辿ると、目的とする構造タグに辿り着くことができる。またモードに応じ、記憶されている要素タグに関連する情報を切り替えて表示することもできる。
特開平4−347798号公報
しかし、改修や増設によりプラントの構成が変化した場合にはデータベースの更新が必要になったとき、信号の数が多いことや相互に項目が参照されているためにどの部分を変更してよいか判断が困難になることがある。すなわち、プラントの増設や改修を行うとデータベースの更新が難しいという第1の問題点があった。
プラントは機器の故障や寿命などから、継続的に増設や改修が行われる。こうした場合、運転データや設備管理データを格納したデータベースを更新しなければならない。このとき扱っている機器が多い場合はデータベースに格納するデータも複雑になるために、データ構造を十分に知っていないと修正は困難になることが多いというのが上記第1の問題点である。
加えて、プラントに含まれる機器が膨大であるため、監視しなければならない信号やアラームが多く、どのような運転状況なのかすぐに理解しにくい。すなわち、プラント管理で扱う信号が多い場合、運転状態が理解しにくいという第2の問題点があった。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、プラントの増設や改修に伴うデータベースの更新の簡略化を図ったプラント監視装置を得ることを目的とする。さらに、プラントの運転状況が把握し易いプラント監視装置を得ることを目的とする。
この発明に係る請求項1記載のプラント監視装置は、複数のプラント要素からなるプラントを監視するプラント監視装置であって、前記複数のプラント要素は所定数の階層レベルからなる階層構造を呈しており、前記複数のプラント要素の関係を規定したプラント要素構成テーブルを格納するプラント要素構成テーブル格納手段を備え、前記プラント要素構成テーブルは、前記複数のプラント要素それぞれに対応づけて、自身を示す要素IDと、自身を含む上位のプラント要素を示す上位要素IDを関連付けており、前記複数のプラント要素のいずれかで発生するプラント監視対象の複数の信号を規定した信号定義テーブルを格納する信号定義テーブル格納手段をさらに備え、前記信号定義テーブルは前記複数の信号それぞれに対応づけて、自身を示す要素IDと、前記複数のプラント要素のうち自身が関連づいているプラント要素を示す機器IDを関連付けており、前記複数の信号の変化に基づき運転状況を監視する運転状況監視手段をさらに備え、前記運転状況に基づき分析結果を視覚認識可能に所定の表示部に表示させる分析部をさらに備え、前記分析部は、前記複数のプラント要素に対し、分析を所望するプラント要素を示す分析対象要素を選択可能であり、前記分析対象要素を基準とした分析レベルで分析結果を前記所定の表示部に表示させる集約・詳細化手段を含み、前記複数の信号に対応して設けられ、前記分析結果を得るための前記複数の信号に対する信号種別及び演算種別を少なくとも規定した分析用信号識別情報を格納する分析用信号識別情報格納手段と、前記分析用信号識別情報を参照して前記運転状況に基づく演算処理を行い分析用演算結果を得る演算手段とをさらに備え、前記分析部は、前記分析用演算結果に基づき前記分析結果を得、前記運転状況監視手段は、前記複数の信号の変化に基づき運転状況監視用の運転状況監視用データを生成し、前記分析用信号識別情報格納手段は、前記複数のプラント要素に対応して設けられた複数の分析用信号識別情報用バッファ領域を有し、前記複数の分析用信号識別情報用バッファ領域はそれぞれ前記分析用信号識別情報に関連して、前記分析用演算結果を一時的に格納可能であり、前記演算手段は、前記運転状況監視手段による前記運転状況監視用データの生成時に、前記運転状況監視手段に連動して演算処理を行い前記分析用演算結果を得て対応する前記分析用信号識別情報用バッファ領域に一時的に保存する。
この発明における請求項1記載のプラント監視装置は、プラント要素構成テーブル及び信号定義テーブルによって、プラントを構成する複数のプラント要素及び複数のプラント要素のいずれかで発生するプラント監視対象の複数の信号それぞれについて、自身を示す要素IDと、自身を含む上位のプラント要素を示す上位要素IDを関連付けているため、複数のプラント要素及び複数の信号からなるプラント全体の階層構造を要素IDにより一元管理することができる。
その結果、プラントの増設や改修に伴うプラント要素構成テーブル及び信号定義テーブルを含むデータベースの更新の簡略化を図ることができる効果を奏する。特に、プラント要素間の階層構造に変化がない場合において効果の度合は大きい。
この発明の実施の形態1であるプラント監視装置の構成を示すブロック図である。 図1で示したデータベースの内部構成を示す説明図である。 図1で示した実施の形態1のプラント監視装置が実現可能なコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。 図2で示した機器台帳の一例を表形式で示す説明図である。 図2で示した設備構成テーブルの一例を表形式で示す説明図である。 図2で示した設備構成テーブルに基づく分類構成を図式化した説明図である。 図2で示したトレンドテーブルの一例を表形式で示す説明図である。 図2で示したイベントテーブルの一例を示す説明図である。 図2で示した信号定義テーブルの一例を表形式で示す説明図である。 実施の形態1のプラント監視装置の監視動作を示すフローチャートである。 図1で示したプラント要素構成定義手段によるプラント構成要素情報の定義例を示す説明図である。 この発明の実施の形態2であるプラント監視装置の構成を示すブロック図である。 図12で示したアセットタグ定義リストの一例を表形式で示す説明図である。 図12で示した集約・詳細化手段による分析動作(集約・詳細化動作)を示すフローチャートである。 図5で示した設備構成テーブル、および図13で示したアセットタグ定義リストである場合の集約・詳細化手段による集約・詳細化の例を示す説明図である。 この発明の実施の形態3であるプラント監視装置の構成を示すブロック図である。 図16で示したアセットタグバッファ内における一の機器に対応して設けられるアセットタグ内容を表形式で示す説明図である。
<実施の形態1>
(全体構成)
図1はこの発明の実施の形態1であるプラント監視装置の構成を示すブロック図である。
実施の形態1のプラント監視装置は入力部14、表示部15及びプラント監視部21から構成される。プラント監視部21は、エンジニアリングツール30A、サーバ40A及びデータベース50Aで構成される。入力部14はオペレータによりデータ入力可能にプラント監視部21に接続され、表示部15はプラント監視部21による出力結果をグラフィックあるいはテキスト形式で表示する。
エンジニアリグツール30はデータベース50Aと接続され、内部にプラント要素構成定義手段31、信号定義手段32及び機器台帳管理手段33を有している。
プラント要素構成定義手段31はプラント処理工程に応じて、どのような設備があるか、そしてその設備にどのような機器が含まれるかを定義する。信号定義手段32は、プラントで扱われる信号と、その信号に関連する機器や設備を定義する。機器台帳管理手段33は、プラントに納品された機器、あるいは改修された機器に関する情報を記録する。また、サーバ40Aは内部に、運転状況監視手段であるデータ収集手段41及びイベント作成手段42を有している。
図2は図1で示したデータベース50Aの内部構成を示す説明図である。同図に示すように、データベース50A内において、機器台帳情報を記録した機器台帳51、プラント要素構成情報を記録したプラント要素構成テーブル52、信号定義情報を記録した信号定義テーブル53、サーバ40Aが収集した運転データを時系列に記録したトレンドテーブル54と、サーバ40Aが作成したアラームを時系列に記録したイベントテーブル55が格納されている。
したがって、データベース50Aは機器台帳51、プラント要素構成テーブル52、プラント要素構成テーブル52、トレンドテーブル54及びイベントテーブル55の格納手段として機能する。データベース50A内に記録されたテーブル(台帳)の情報は表示部15により表示することができる。
エンジニアリングツール30A内のプラント要素構成定義手段31、信号定義手段32及び機器台帳管理手段33は、主として、オペレータが入力部14を操作する際、入力部14のユーザインタフェースとして機能する。
プラント要素構成定義手段31は、入力部14から入力されるプラントがどのような機器構成になるのかを示すプラント要素構成情報をデータベース50A内のプラント要素構成テーブル52に記録する。機器台帳管理手段33は、入力部14から入力される機器の納入・点検・故障・搬出などの記録である機器台帳情報をデータベース50A内の機器台帳51に記録する。信号定義手段32は、入力部14から入力されるプラントで使われる信号のもつ属性を示す信号定義情報をデータベース50A内の信号定義テーブル53に記録する。
サーバ40Aはデータベース50Aに接続され、プラントから運転データ(プラント監視対象の複数の信号の値)を収集しアラーム作成を行う。具体的には以下の処理を行う。サーバ40A内のデータ収集手段41は、プラントから定期的に収集した運転データを、関連する要素IDとともにトレンドテーブル54に保存する。また、サーバ40A内のイベント作成手段42は、データ収集手段41が収集した運転データが信号定義テーブル53に含まれるアラーム発生のための条件を満たしたときにイベントを生成して、そのイベントに関連する機器の要素IDとともにイベントテーブル55に格納する。
なお、サーバ40Aがプラントから運転データを収集可能な点について、以下に示す。プラントにはセンサや機械が設置されており、これらの機器(センサ,機械)に関するプラント監視対象の信号はコントローラにつながれている。コントローラは接続された機器の信号をメモリ上に貯える。また、コントローラは制御ネットワークと呼ばれるネットワークに接続されており、この制御ネット―ワークにはサーバ40Aも接続されている。したがって、サーバ40Aは制御ネットワーク毎に専用のI/Fカードをもっており、ネットワークに繋がっているコントローラの蓄えたメモリ上のデータを参照することができる。このようにしてサーバ40Aはプラントの機器の信号の値を制御ネットワークを介して参照し、サーバ40A内の所定のメモリに貯えることにより、プラントから運転データを収集することができる。
(コンピュータによる実現)
図3は図1で示した実施の形態1のプラント監視装置が実現可能なコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。同図に示すように、コンピュータは、共有バス28に共通に接続されるCPU1、ハードディスク2、メモリ3、キーボード4及びディスプレイ5から構成され、ハードディスク2内にはプラント監視部用プログラム21P及びOS27が格納されている。
キーボード4及びディスプレイ5が実施の形態1のプラント監視装置における入力部14及び表示部15に相当する。また、プラント監視部21のエンジニアリングツール30A及びサーバ40Aはハードディスク2内に格納されたプラント監視部用プログラム21PをCPU1がOS27上で実行することにより実現される。また、データベース50Aはハードディスク2内にデータベース50A用の領域を確保することにより実現される。
(機器台帳51)
図4は図2で示した機器台帳51の一例を表形式で示す説明図である。同図に示すように、機器台帳51は、プラントを構成する機器の情報を格納したもので、要素ID、処理種別、実施日、シリアル番号、型名、機種名、メーカ名などを含む。ここで処理種別は納入、改修、搬出などがある。
(プラント要素構成テーブル52)
図5は図2で示したプラント要素構成テーブル52の一例を表形式で示す説明図である。同図に示すように、プラント要素構成テーブル52は、設備を構成する機器と設備の構成等を示す情報で、構成する設備や機器を識別する要素IDとその要素を含む上位の構成要素を識別する上位要素IDと当該要素の名称を含む。図5で示したプラント要素構成テーブル52では、プラントを構成するプラント要素として、プラントを管理する市町村レベルを分類用の市町村分類C1、市町村が管理する機場(処理場、浄水場)レベルの分類用の機場分類C2、浄水場等の機場に含まれ処理工程に応じて分類される施設レベルの分類用の施設分類C3がある。さらに、施設に含まれそれぞれが単独に機能をもつ設備レベルの分類用の設備分類C4、設備を構成する機器レベルを分類する機器分類Cを有し、総計で5段階の階層レベルで要素を分類している。
例えば、「A市D川浄水場」(要素ID:01000)における施設分類C3として、処理工程ごとに「沈砂」、「最初沈澱池」、「反応タンク」、及び「最終沈澱池」の4つに分類される。さらに、施設分類C3の各項目が機能毎に設備分類C4として分類される。例えば、施設分類C3の「沈砂池」(要素ID:00100)では、「し渣搬出」、「スカム処理」、及び「沈砂搬出」からなる3つの設備分類C4に分類される。設備分類C4レベルの1つの機能は機器分類C5レベルの複数の機器により実現されるので、1つの設備には複数の機器が所属する形になる。
例えば、機器分類C5に分類される要素ID:00001の「汚泥ポンプ」は上位要素ID:000A0の「汚泥引抜」設備(設備分類C4)を構成する機器であり、「汚泥引抜」設備は上位要素ID:00400の「最終沈澱池」施設(施設分類C3)に存在し、その「最終沈澱池」施設は上位要素ID:01000の「A市D川浄水場」機場(機場分類C2)に含まれることを意味する。
図6は図2で示したプラント要素構成テーブル52に基づく分類構成を図式化した説明図である。同図に示すように、市町村分類C1により、市町村分類C1Aに該当する「A市」と、市町村分類C1Bに該当する「B市」等に分類される。
さらに、機場分類C2により、「A市」は、機場分類C2A1の「A市D川浄水場」及び機場分類C2A2の「A市E川浄水場」等に分類される。
そして、施設分類C3により、「A市D川浄水場」は、施設分類C3A1の「沈砂池」、施設分類C3A2の「最初沈砂池」、施設分類C3A3の「反応タンク」、及び施設分類C3A4の「最終沈砂池」に分類される。
また、設備分類C4により、「沈砂池」は、設備分類C4A11の「し渣搬出」、設備分類C4A12の「スカム処理」、設備分類C4A13の「沈砂搬出」に分類される。
同様にして、設備分類C4により、「最初沈砂池」は、設備分類C4A21の「汚泥引抜」、設備分類C4A22の「スカム処理」に分類される。
同様にして、設備分類C4により、「反応タンク」は、設備分類C4A31の「汚水調整」、設備分類C4A32の「ブロア」、設備分類C4A33の「タンク散気」及び設備分類C4A34の「風量制御」に分類される。
同様にして、設備分類C4により、「最終沈殿池」は、設備分類C4A41の「汚泥引抜」、設備分類C4A42の「スカム処理」及び設備分類C4A44の「脱臭」に分類される。
さらに、機器分類C5により、「汚泥引抜」は、機器分類C5A211の「汚泥ポンプ」及び設備分類C4A212の「汚泥引抜弁」に分類される。
なお、図5及び図6で示した市町村分類C1〜機器分類C5における各名称は、一般的な用語として用いられており、少なくとも、日本下水道協会発行の「下水道用語集」等を参照することにより容易に認識可能な用語であるため、各用語の意味内容についての説明は省略する。
(トレンドテーブル54)
図7は図2で示したデータベース50A内に格納されるトレンドテーブル54の一例を表形式で示す説明図である。同図に示すように、運転状況監視用データであるトレンドテーブル54は、プラント監視対象の信号の運転データ(値)を時系列に記録しており、信号を識別する要素IDと収集時刻と運転データ(値)を含んでいる。
(イベントテーブル55)
図8は図2で示したデータベース50A内に格納されるイベントテーブル55の一例を示す説明図である。同図に示すように、運転状況監視用データであるイベントテーブル55は、イベント(故障,異常等)に関連する機器や設備や信号の要素IDと、発生時刻、イベント名称、値(イベントの発生等)を含んでいる。
(信号定義テーブル53)
図9は図2で示したデータベース50A内に格納される信号定義テーブル53の一例を表形式で示す説明図である。同図に示すように、信号定義テーブル53は、信号を識別する(信号用)要素ID、信号を参照するために使われるタグ名、関連する機器や設備の(信号用上位)要素ID(機器ID)、信号名称、信号の値がONになった状態を示す名称である発生名称、OFFになったときの状態を示す名前である回復名称、並びにアラームの発生条件である上限値、下限値、及び単位から構成される。
(動作)
図10は実施の形態1のプラント監視装置の監視動作を示すフローチャートである。なお、このフローチャートには、機器台帳51、プラント要素構成テーブル52、信号定義テーブル53、トレンドテーブル54及びイベントテーブル55の授受状況を模式的に示している。以下、同図を参照して、実施の形態1のプラント監視動作の処理手順を説明する。
まず、ステップS1において、エンジニアリングツール30Aにおける機器台帳管理手段33は、入力部14により入力された情報に基づき得られた機器台帳情報をデータベース50A内の機器台帳51に記録する。
次に、ステップS2において、エンジニアリングツール30A内のプラント要素構成定義手段31は、入力部14により入力された情報に基づき得られたプラント構成要素情報をデータベース50A内のプラント要素構成テーブル52に保存する。
図11は図1で示したプラント要素構成定義手段31によるプラント構成要素情報の定義例を示す説明図である。同図に示すように、ツリービューなどを使ってグラフィカルにプラント構成要素情報を定義するようにしても良い。ツリー構造下において要素が新規に追加されると、プラント要素構成定義手段31により、新規要素に新しく要素IDが生成され、新規要素を指定した部分の上位にある要素の要素IDを上位要素IDとするプラント構成要素情報がプラント要素構成テーブル52に登録される。
例えば、図11において、設備分類C4の「終沈汚泥引抜」の「要素ID:1021」を取り上げる。ここに、この「終沈汚泥引抜」設備に新しく機器:「No.4汚泥ポンプ」を追加したとすると、このポンプに要素IDが新しく追加(ID:1031)され、プラント要素構成テーブル52に1行エントリが追加される。このエントリの上位要素に「終沈汚泥引抜」の「要素ID:1021」1021が登録されることになる。
図10に戻って、その後、ステップS3において、入力部14により入力された情報に基づき得られたプラントで扱われる信号の定義情報をデータベース50A内の信号定義テーブル53に保存する。
以上のステップS1〜S3の処理を実行することにより、データベース50A内の機器台帳51、プラント要素構成テーブル52及び信号定義テーブル53それぞれに必要する情報が記録される。
そして、ステップS4において、サーバ40Aのデータ収集手段41は、設備や機器からの運転データ(センサ等の機器の信号)を収集する。
続いて、ステップS5において、ステップS4で収集した信号を信号定義テーブル53から検索して特定し、さらに特定した信号に対応する要素IDを検索した後、要素ID、信号の収集時刻及び信号値をトレンドテーブル54に記録する。
その後、ステップS6において、イベント作成手段42は、信号定義テーブル53を参照して、ステップS4で収集した運転データからイベントが生成できるかを判定し、イベントを生成する条件を満足した場合にイベントを生成し、生成したイベントをデータベース50A内のイベントテーブル55に保存する。
イベント生成時におけるイベントの記録は、信号定義テーブル53にある制限値(上限値,下限値)や属性名(発生名称)を使って行う。例えば、収集した信号の値「70」であり、信号定義テーブル53で示された当該信号の上限値が「50」であれば、上限値異常のイベントを発生する。また発生名称が「故障」であれば、該当する信号がONになったときには「故障」を示すイベントを生成する。生成したイベントはステップS5で取得した関連する信号の要素IDと発生時刻とを併せてイベントテーブル55に保存する。
その後、ステップS7では次の運転データの獲得時間まで待機した後、再び、ステップS4に戻る。以降、プラント監視状態が続行される限り、ステップS4〜S7が繰り返し実行される。
以下、ステップS4〜S6の処理を具体例を挙げて説明する。プラントでは機器の信号にはタグと呼ばれる信号名がついている(図9参照)。タグの例としては「002/AI003」であれば、「2番目のコントローラにあるアナログの信号を使う端子の3番目の信号を意味」する。プラントではタグの番号がきまるとサーバ40Aがデータを収集するメモリが予め決まっている。また、タグ名と関連する要素IDが信号定義テーブル53に格納されている。
したがって、ステップS4において、サーバ40Aがプラントから運転データ(機器の信号)を収集すると、収集したメモリのアドレスからタグ名を認識することができ、タグ名がわかると、信号定義テーブル53を参照して信号の要素IDを認識することができる。
したがって、信号定義テーブル53には制限値も記載されていることから、ステップS6において、例えば上限値が「100」のとき、収集した値が「110」であれば上限値異常といったイベントを発生させることができる。
(データベース50Aの更新)
プラントの増設や改修が発生したときにデータベース50Aの更新を行う。機器が追加された場合は、入力部14より得られる情報に基づきエンジニアリングツール30の機器台帳管理手段33により機器台帳51に機器を追加する。
そして、入力部14より得られる情報に基づき、プラント要素構成定義手段31は追加した機器についてプラント要素構成の定義を行いプラント構成要素情報を更新してプラント要素構成テーブル52に記録する。さらに、入力部14より得られる情報に基づき、信号定義手段32は、追加した機器がもつ信号を更新して信号定義テーブル53に追加する。
一方、機器が削除された場合は、入力部14より得られる情報に基づきエンジニアリングツール30の機器台帳管理手段33により機器台帳51から該当する機器を削除する。その後、プラント要素構成定義手段31及び信号定義手段32は、プラント要素構成テーブル52及び信号定義テーブル532から削除した機器の要素IDを検索して、それぞれのテーブルの該当部分だけ内容を自動的に消去する。
機器が移動・交換されタグ名や属性が変更された場合は、入力部14より得られる情報に基づきエンジニアリングツール30の機器台帳管理手段33により機器台帳51において該当する機器の変更内容を記録する。そして、入力部14より得られる情報に基づき、エンジニアリングツール30の信号定義手段32により信号定義テーブル53におけるタグ名等を更新する。
このように、実施の形態1のプラント監視装置は、信号、及び機器など物理的に変わらないプラント構成要素に対し要素IDを設定し、市町村分類C1〜機器分類C5間の階層構造で関連づけるプラント構成要素情報をプラント要素構成テーブル52内において要素IDで一元的に管理している。このため、プラントを構成する階層構造自体が変わらない限りは、比較的簡単な機器台帳51及び信号定義テーブル53の更新処理だけで済ますことができるため、データベースの更新が容易に行える効果を奏する。
上述したように、実施の形態1のプラント監視装置は、プラント要素構成テーブル52及び信号定義テーブル53によって、プラントを構成する複数のプラント要素及び複数のプラント要素のいずれかで発生するプラント監視対象の複数の信号それぞれについて、自身を示す要素IDと、自身を含む上位の構成要素を示す上位要素IDを関連付けている。このため、複数のプラン要素及び複数の信号からなるプラント全体の階層構造を要素IDにより一元管理することができる。
その結果、特に、プラント要素間の階層構造に変化がない場合において、プラントの増設や改修に伴うプラント要素構成テーブル52及び信号定義テーブル53を含むデータベースの更新の簡略化を図ることができる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、プラントを構成するプラント要素を要素IDによって一元管理できるようにした。実施の形態2のプラント監視装置は、実施の形態1の機能に加え、さらに一元管理されたプラントの運転データを分析する手段を備えるようにしたことを特徴している。
図12はこの発明の実施の形態2であるプラント監視装置の構成を示すブロック図である。図12において、実施の形態1で示した構成要素と同じ構成要素については同一の符号を付して説明を適宜省略する。なお、実施の形態2も実施の形態1と同様、図3で示したハードウェア構成のコンピュータを用いて実現可能である。
実施の形態2のプラント監視装置は、入力部14、表示部15及びプラント監視部22から構成される。プラント監視部22は、エンジニアリングツール30B、サーバ40B、データベース50B及び分析部60から構成される。
エンジニアリングツール30Bは実施の形態1のエンジニアリングツール30Aの構成に加えさらにアセットタグ定義手段34Aを有している。サーバ40Bは実施の形態1のサーバ40Aの構成に加えさらに演算手段43を有している。
データベース50Bは図2で示したデータベース50Aの内容に加え、さらに、アセットタグ定義リスト56を有している。したがって、データベース50Bはアセットタグ定義リスト56の格納部(分析用信号識別情報格納部)として機能する。また、新たに追加された分析部60は内部に集約・詳細化手段61を有している。アセットタグ定義リスト56は後に詳述するように、少なくとも一つのプラント監視対象の信号に対応して設けられ、分析結果を得るための上記少なくとも一つの信号に対する演算種別を少なくとも規定した分析用信号識別情報を格納する。
エンジニアリングツール30Bのアセットタグ定義手段34Aは、入力部14から入力される情報に基づきアセットタグを定義してデータベース50B内のアセットタグ定義リスト56に記録する。
図13は図12で示したアセットタグ定義リスト56の一例を表形式で示す説明図である。アセットタグ定義リスト56におけるアセットタグは設備や機器単位で定義可能な集計の単位を意味し、アセットタグ定義リスト56では集計する信号(データ)の定義が記載されており、プラント全体に対して一のアセットタグ定義リスト56が設定される。
1単位のアセットタグは、項目No.、演算種別及び信号種別の組からなる。例えば、項目1では、信号種別が「現在値」である信号について演算種別で指定された「平均」を求めるアセットが定義される。項目2では、信号種別が「現在値」である信号について演算種別で指定された「平均」を求めることが定義される。以下、この点について詳述する。
例えば、「要素ID:00001」の要素に関し、図5で示したプラント要素構成テーブル52を参照した場合、この要素IDをもつのは「汚泥ポンプ」であり、図9の信号定義テーブル53によればその機器ID(信号用上位要素ID)をもつ信号は、“現在値”の名称をもつ信号の要素IDが000001であることがわかる。
このとき、アセットタグ定義リスト56の項目1のアセット定義に従い、トレンドテーブル54から要素ID:000001の信号の運転データを集計して平均が求められる。同様に項目2のアセットに従い要素ID:000001の信号の運転データを集計して最大値が求められる。項目3のアセット定義の信号種別が「故障」である。このときは、「汚泥ポンプ」の要素ID:00001をもつ信号の「故障」イベントをイベントテーブル55から検索し、その数をカウントして演算種別である「総数」が求められる。
なお、上述したアセットタグ定義リスト56に基づく運転データの集計及び演算は、サーバ40B内の演算手段43によって行われ、その演算結果がアセット演算結果(分析用演算結果)となる。
分析部60内の集約・詳細化手段61は、演算手段43が集計及び演算すべく分析対象となる選択された設備等を指示する分析対象情報を生成するとともに、この分析対象情報及びアセットタグ定義リスト56に基づき演算手段43より得られたアセット演算結果に基づき分析結果を表示部15に表示する。
このような構成において、アセット演算結果を得るため、まず、アセットタグ定義手段34Aによって、入力部14より得られる情報に基づきアセットタグ定義リスト56を記録する。さらに、集約・詳細化手段61によって分析対象情報を得る。
次に、実施の形態1と同様、サーバ40Bによってプラントの運転データが収集される。その後、サーバ40B内の演算手段43が上述した分析対象情報及びアセットタグ定義リスト56に基づく運転データの集計及び演算を行い、アセット演算結果を得る。
そして、集約・詳細化手段61により、アセット演算結果を所望の分析レベルの分析結果を表示部15に表示する。分析結果はリストや表形式で表示される。
この際、入力部14により分析を所望する要素を示す分析対象要素が選択される。分析部60内の集約・詳細化手段61は、アセットタグ定義リスト56を読み込み、演算手段43により得られたアセット演算結果を選択された分析対象要素を基準とした分析レベルで表示部15により表示させる。
図14は図12で示した集約・詳細化手段61による分析動作(集約・詳細化動作)を示すフローチャートである。以下、同図を参照して集約・詳細化手段61による分析動作を説明する。図14では機器の信号(データ)を設備単位で集約する例を示している。
まず、ステップS11において、分析部60内の集約・詳細化手段61により、入力部14より得られる情報に基づき分析を行う少なくとも一つの設備が選択設備として選択され、当該選択設備を指示する分析対象情報を得る。
次に、ステップS12において、分析対象情報が指示する選択設備の要素IDをプラント要素構成テーブル52から検索する。
その後、ステップS13において、ステップS12で検索した選択設備の要素IDを集計し分析部60内のバッファ(図12では図示せず)内のリスト形式で構成される要素IDリスト62に追加する。
次に、ステップS14において、プラント要素構成テーブル52から一の機器を選び、その上位要素IDがステップS11で選択した選択設備と同じか否かを判定し、選択設備と同じであればステップS15に移行し、異なっておればステップS16に移行する。
ステップS14でYESの場合に実行されるステップS15において、選択設備を上位要素とする機器の要素IDを分析部60のバッファ内の要素IDリスト62に追加する。
ステップS14でNOの場合及びステップS15の後に実行されるステップS16において、すべての機器についてステップS14の判定を行ったかを判定し、行っておれば(YES)ステップS17に移行し、行っていなければ(NO)ステップS14に戻る。ステップS14に戻った後、ステップS16でYESが実行されるまで、ステップS14〜S16を繰り替える。
上記処理により、分析部60のバッファ内の要素IDリスト62には、ステップS11で選択された選択設備の要素ID及び選択設備におけるすべての機器の要素IDが格納される。
ステップS17において、演算手段43は、要素IDリスト62に基づきアセットタグ定義リスト56を参照して、トレンドテーブル54及びイベントテーブル55からアセットタグに基づき演算を行う。すなわち、演算手段43は、アセットタグ定義リスト56を参照し、アセットタグに含まれる項目の定義に従って、機器単位でトレンドテーブル54やイベントテーブル55を使って該項目の演算を行う。このような演算を要素IDリスト62に登録された機器すべてについて行い集計してアセット演算結果を得る。
なお、ステップS17では、演算対象となる関連機器を示す機器ID(信号用上位要素ID)をバッファ内の要素IDリスト62に格納し、要素IDリスト62に登録された機器について演算手段43により、トレンドテーブル54及びイベントテーブル55を用いた演算を行っていたが、要素IDリスト62に登録される機器が多くなった場合には演算に時間がかかる場合がある。
こうした場合、アセットタグ定義リスト56内に演算結果を格納するバッファ領域を機器毎に設ける対応が考えられる。すなわち、プラントからの運転データを収集しトレンドテーブル54及びイベントテーブル55を作成する際に、演算手段43をデータ収集手段41,イベント作成手段42と連動して動作させ、少なくともアセットタグ定義リスト56に登録された要素IDを有する機器ごとにアセットタグ定義リスト56の指示する演算を行っておき当該バッファ領域にその結果を事前演算結果として予め格納する対応が考えられる。
このようにアセットタグ定義リスト56内に事前演算結果の格納用のバッファ領域を設けることにより、ステップS17において演算を行う際に、アセットタグ定義リスト56に登録された機器に対応する上記事前演算結果に基づく比較的簡易な演算処理によりアセット演算結果を得ることができるため効率よく演算を行うことができる。
図15は図5で示したプラント要素構成テーブル52、及び図13で示したアセットタグ定義リスト56である場合の集約・詳細化手段61による集約・詳細化の例を示す説明図である。同図において(a)及び(b)は分析結果63A及び分析結果63Bを示している。分析結果63Aを集約した結果が分析結果63Bである。
図15(a)に示すように、分析結果63Aにおいて、「最初沈澱池」施設の「汚泥引抜」設備の詳細を示している。「汚泥引抜」設備は「汚泥引抜ポンプ」、「汚泥引抜弁」、「流量計」の3つの機器で構成される。それぞれの機器についてアセットタグ定義リスト56に従い4つ項目(項目1〜項目4)が集計される。
しかし、「汚泥引抜ポンプ」、「汚泥引抜弁」、「流量計」の3つの機器それぞれの分析結果よりも、「汚泥引抜」設備全体の分析結果を重視する場合も考えられる。この場合、「汚泥引抜」を分析対象要素として集約を行うと、図15(b)に示す分析結果63Bを表示させることができる。
すなわち、同じ「汚泥引抜」設備に含まれる「汚泥引抜ポンプ」、「汚泥引抜弁」、「流量計」の3つの機器の値が集計されて表示される。例えば、「故障」の例では上記3つの機器の故障回数、それぞれ「5、1,2」が積算された値「8」が表示される。集約された表は同様に設備を選択して詳細化することもできる。また、平均値は上記3つの機器の総合平均値「40.0」、最大値は上記3つの機器の最大値内の最大値「200.0」が示される。
なお、逆に分析結果63Bから分析対象要素である「汚泥引抜」設備について詳細化を行うと。分析結果63Aのようになる。集約・詳細化の各指示及び処理は、入力部14より得られる情報に基づき集約・詳細化手段61によって設定することができる。
集約や詳細化は設備・機器の間だけではなく、施設・設備や機場・施設の間でも同様に行うことができる。すなわち、プラントを構成する任意の階層下に含まれるすべてのプラント要素について行うことができる。例えばすべての施設に含まれる機器をすべて集約することもできる。
このように、実施の形態2のプラント監視装置では、分析結果を集約・詳細化することができるので、集約により多数の機器の状態を即座に把握することができる。また集約により見つかった項目について詳細化することで正確な運転状態を知ることがきできる。その結果、分析対象要素を中心とした所望の分析レベルでプラント監視することができるため、プラントシステム自体の長寿命化(長期使用)を図ることができる。
上述したように、実施の形態2のプラント監視装置は、集約・詳細化手段61により、分析対象要素を基準として集約・詳細化等で決定される分析レベルの分析結果を表示部15に表示させることができるため、様々な態様で分析結果を表示させることにより、プラントの運転状態(故障の発生状況の概要や詳細等)を即時に、かつ詳細に認識することができる。
加えて、実施の形態2のプラント監視装置は、アセットタグ定義リスト56に基づくアセット演算結果を得、このアセット演算結果に基づき分析結果を取得しているため、アセットタグ定義リスト56の内容を変更することにより様々な分析結果を得ることができる。
<実施の形態3>
実施の形態1のプラント監視装置では、プラントで扱うプラント要素を要素IDによって一元管理できるようにした。実施の形態2のプラント監視装置は、実施の形態1の機能に加え、さらに一元管理されたデータを分析する手段を備えるようにした。実施の形態3では実施の形態2の機能に加え、データを分析する際にその分析内容を指定するビューを定義できるようにした。
図16この発明の実施の形態3であるプラント監視装置の構成を示すブロック図である。図16において、実施の形態1あるいは実施の形態2で示した構成要素と同じ構成要素については同一の符号を付して説明を適宜省略する。なお、実施の形態3も実施の形態1及び実施の形態2と同様、図3で示したハードウェア構成のコンピュータを用いて実現可能である。
実施の形態3のプラント監視装置は、入力部14、表示部15及びプラント監視部23から構成される。プラント監視部23は、エンジニアリングツール30C、サーバ40C、データベース50C及び分析部60から構成される。
エンジニアリングツール30Cのアセットタグ定義手段34Bは実施の形態2のアセットタグ定義手段34Aの機能に加え、後述するアセットタグバッファ57の設定機能を有している。
サーバ40Cは実施の形態2のサーバ40Bの構成に加えさらに通知手段44を有している。データベース50Cは図12で示したデータベース50Bの内容に加え、さらに、アセットタグバッファ57を有している。したがって、データベース50Cはアセットタグバッファ57の格納部として機能する。
アセットタグバッファ57(分析用信号識別情報用バッファ領域)は全てのプラント要素に対応して設けられるアセットタグ定義リスト56と同等の内容を格納する。
図17は図16で示したアセットタグバッファ57内における一の機器に対応して設けられるアセットタグ内容を表形式で示す説明図である。図17のようなアセットタグバッファ57が全てのプラント要素について設けられる。
同図に示すように、アセットタグバッファ57はプラント要素ごとに作られる領域で、演算種別。演算に使う信号(データ)種別、及び演算結果がビュー単位に定義されている。ここでは2つのビュー(ビュー項目1,ビュー項目2)が定義されており、ビュー項目1は演算種別:平均値、最大値、総数の3つの要素をもち、それぞれ信号種別:現在値、現在値、故障の信号から生成(演算)することを示している。一方、ビュー項目2は演算種別:総数、最小値の2つの要素をもち、それぞれ信号種別:運転、現在値の信号から生成(演算)することを示している。また、ビュー項目の分類は、「省エネルギー」「電力消費」等の目的に合わせって適宜設定できる。このようにビュー項目は、互いに異なる複数種の演算内容を指定可能な演算用識別項目として機能する。
このように、データベース50Cは、プラントを構成する複数のプラント要素に対応して設けられ、アセットタグ定義リスト56に関連して、各プラント要素におけるアセット演算結果を一時的に格納可能なアセットタグバッファ(領域)57を有している。
通知手段44はアセットタグバッファ57に格納された演算結果の再演算必要時に再計算通知を演算手段43に対して行う。
このような構成において、まず、エンジニアリングツール30Cのアセットタグ定義手段34Bにより、実施の形態2と同様、図13で示した構造のアセットタグ定義リスト56を格納する。ただし、実施の形態2と異なり、図17で示したようなビュー項目をさらに追加定義する。すなわち、アセットタグ定義リスト56のアセットタグ定義内容はビュー項目と更新に必要なプラントデータ(運転データ+イベントデータ)の信号種別及び演算種別とともに定義した内容(図17の演算結果がない内容)であり、データベース50に保存される。
さらに、アセットタグ定義手段34Bはアセットタグ定義リスト56に基づき、プラントを構成する全てのプラント要素(市町村、機場、施設、設備、機器)に対応づけて、アセットタグ定義リスト56の内容を反映させ、さらに演算結果の格納領域を有するアセットタグバッファ57をデータベース50内に設ける。
次に、サーバ40によりプラントから運転データが収集され、すなわち、データ収集手段41及びイベント作成手段42により運転データを含むトレンドテーブル54及びイベントデータを含むイベントテーブル55が生成される。この際、演算手段43が必要時に応じてデータ収集手段41及びイベント作成手段42と連動して再演算動作することにより、併せてアセットタグバッファ57の演算結果の欄に、各機器の演算種別に基づく演算結果が格納(更新)される。
通知手段44は、収集した運転データの信号種別から再演算が必要かどうかをアセットタグバッファ57を参照することで判断する。そして、通知手段44は、通知が必要になれば再演算通知を演算手段43に対して行い、これを受けた演算手段43は、再演算が必要な機器を抽出して再演算を行い、その演算結果をアセットタグバッファ57内に演算結果の欄に格納する。
その後、サーバ40B内の演算手段43が、実施の形態2と同様、分析対象情報及びアセットタグバッファ57内の情報に基づく運転データの集計及び演算を行い、アセット演算結果を得る。
そして、実施の形態2と同様、集約・詳細化手段61により、アセット演算結果を所望の分析レベルの分析結果を表示部15に表示させる。分析結果はリストや表形式で表示される。
前述したようにサーバ40の演算手段43は、通知手段44の再演算通知を受けると、データ収集手段41、イベント作成手段42の処理に連動してアセットタグバッファ57内のアセットタグ定義に従いアセットタグの要素の再演算を行う。この再演算について、図9で示した信号定義テーブル53を例に挙げて説明する。
例えば、「002/AI003」の信号が更新された場合を考える。信号定義テーブル53からこの信号は「現在値」を示すパラメータ(信号種別)であり、関連する機器は要素ID:00003であることがわかる。図5で示すプラント要素構成テーブル52により要素ID:00003は「流量計」であることがわかる。要素ID:00003に関するアセットタグバッファ57を参照すると、「現在値」が更新されることにより「平均」と「最大値」の再計算が必要なことがわかる。したがって、要素ID:00003は「流量計」の「平均」及び「最大値」を求める再演算を行う。
また、プラント要素構成テーブル52により要素ID:00003の上位要素は要素ID:000A0で「汚泥引抜」設備であることがわかるため、要素ID:000A0の「汚泥引抜」設備で用いられる機器における総合的な最大値の演算を再度実施する。同様に設備000A0の上位要素である要素ID:00200(最初沈澱池)、更に上位要素である要素ID:01000(A市D川浄水場)についても同様の演算を実施してアセットタグバッファ57に格納しておく。
例えば、消費電力測定する機器についての再演算の必要が生じ、アセットタグバッファ57が消費電力の合計値を指示していた場合、当該機器の消費電力合計、「汚泥引抜」設備全体における機器の消費電力合計、「最初沈澱池」施設全体における機器の消費電力合計、「A市D川浄水場」機場全体における機器の消費電力合計が再演算され、対応するアセットタグバッファ57の演算結果の欄に格納されることになる。
上述したように、実施の形態3のプラント監視装置において、演算手段43は通知手段44の再演算通知に応答して、データ収集手段41及びイベント作成手段42によるトレンドテーブル54及びイベントテーブル55の生成時に、データ収集手段41及びイベント作成手段42に連動して演算処理を行いアセット演算結果を得て、アセットタグバッファ57のバッファ領域(演算結果の欄)に一時的に保存している。このため、演算手段43は、アセットタグバッファ57を用いることにより、アセット演算結果、ひいては分析結果を比較的短時間で得ることができる効果を奏する。
さらに、実施の形態3のプラント監視装置において、アセットタグ定義リスト56及びアセットタグバッファ57は互いに異なる複数種の演算内容を指定可能演算用識別項目であるビュー項目を有することにより、ビュー項目毎に演算内容を変更して多様な分析結果を得ることができる。
14 入力部、15 表示部、30A〜30C エンジニアリングツール、31 プラント要素構成定義手段、32 信号定義手段、33 機器台帳管理手段、34A,34B アセットタグ定義手段、40A〜40C サーバ、41 データ収集手段、42 イベント作成手段、43 アセットタグ定義手段、44 通知手段、50A〜50C データベース、51 機器台帳、52 プラント要素構成テーブル、53 信号定義テーブル、54 トレンドテーブル、55 イベントテーブル、56 アセットタグ定義リスト、57 アセットタグバッファ、60 分析部、61 集約・詳細化手段。

Claims (2)

  1. 複数のプラント要素からなるプラントを監視するプラント監視装置であって、前記複数のプラント要素は所定数の階層レベルからなる階層構造を呈しており、
    前記複数のプラント要素の関係を規定したプラント要素構成テーブルを格納するプラント要素構成テーブル格納手段を備え、前記プラント要素構成テーブルは、前記複数のプラント要素それぞれに対応づけて、自身を示す要素IDと、自身を含む上位のプラント要素を示す上位要素IDを関連付けており、
    前記複数のプラント要素のいずれかで発生するプラント監視対象の複数の信号を規定した信号定義テーブルを格納する信号定義テーブル格納手段をさらに備え、前記信号定義テーブルは前記複数の信号それぞれに対応づけて、自身を示す要素IDと、前記複数のプラント要素のうち自身が関連づいているプラント要素を示す機器IDを関連付けており、
    前記複数の信号の変化に基づき運転状況を監視する運転状況監視手段をさらに備え
    前記運転状況に基づき分析結果を視覚認識可能に所定の表示部に表示させる分析部をさらに備え、
    前記分析部は、前記複数のプラント要素に対し、分析を所望するプラント要素を示す分析対象要素を選択可能であり、前記分析対象要素を基準とした分析レベルで分析結果を前記所定の表示部に表示させる集約・詳細化手段を含み、
    前記複数の信号に対応して設けられ、前記分析結果を得るための前記複数の信号に対する信号種別及び演算種別を少なくとも規定した分析用信号識別情報を格納する分析用信号識別情報格納手段と、
    前記分析用信号識別情報を参照して前記運転状況に基づく演算処理を行い分析用演算結果を得る演算手段とをさらに備え、
    前記分析部は、前記分析用演算結果に基づき前記分析結果を得、
    前記運転状況監視手段は、前記複数の信号の変化に基づき運転状況監視用の運転状況監視用データを生成し、
    前記分析用信号識別情報格納手段は、前記複数のプラント要素に対応して設けられた複数の分析用信号識別情報用バッファ領域を有し、前記複数の分析用信号識別情報用バッファ領域はそれぞれ前記分析用信号識別情報に関連して、前記分析用演算結果を一時的に格納可能であり、
    前記演算手段は、前記運転状況監視手段による前記運転状況監視用データの生成時に、前記運転状況監視手段に連動して演算処理を行い前記分析用演算結果を得て対応する前記分析用信号識別情報用バッファ領域に一時的に保存する、
    プラント監視装置。
  2. 請求項1記載のプラント監視装置であって、
    前記分析用識別情報は互いに異なる複数種の演算内容を指定可能な演算用識別項目をさらに有する、
    プラント監視装置。
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